JPH07126323A - フッ素化フェニルボロン酸基含有重合体 - Google Patents

フッ素化フェニルボロン酸基含有重合体

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JPH07126323A
JPH07126323A JP27711493A JP27711493A JPH07126323A JP H07126323 A JPH07126323 A JP H07126323A JP 27711493 A JP27711493 A JP 27711493A JP 27711493 A JP27711493 A JP 27711493A JP H07126323 A JPH07126323 A JP H07126323A
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一徳 脇
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靖久 櫻井
Mitsuo Okano
光夫 岡野
Kazunori Kataoka
一則 片岡
Yoshiyuki Koyama
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F20/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride, ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F20/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms, Derivatives thereof
    • C08F20/52Amides or imides
    • C08F20/54Amides, e.g. N,N-dimethylacrylamide or N-isopropylacrylamide
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 pKaが7.4以下であって、生理的pH
(pH=7.4)において多量の−B-(OH)3基が存
在するフッ素化フェニルボロン酸基含有重合体を得る。 【構成】 下記一般式〔1〕で表されるフッ素化フェニ
ルボロン酸基を含有する構造単位を1×10-8モル/g
以上含有し、重合度が5〜100000であるフッ素化
フェニルボロン酸基含有重合体。 【化1】 〔RはHまたはCH3、RFはCmF2mXまたはCF(CF3)[OCF2
CF(CF3)]nOC3F7(mは1〜10、nは0〜8、XはH、
FまたはClを示す。)、kは1または2〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規かつ有用なフッ素化
フェニルボロン酸基含有重合体に関し、さらに詳しくは
糖、ヌクレオチド、核酸、カテコールアミンおよび糖タ
ンパク類等の多価水酸基化合物分離用のクロマトグラフ
ィー用充填剤、インシュリンの放出制御用材料、細胞凝
集剤などに利用可能なフッ素化フェニルボロン酸基含有
重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】フェニルボロン酸誘導体は他のヒドロキ
シル化合物と可逆的に結合することが知られており、こ
の性質を利用して液体クロマトグラフィー用充填剤(特
開昭59−223706号)、細胞凝集剤(BIOCHEMICA
L AND BIOPHYSICAL RESEARCH COMMUNICATIONS, 96, 157
-162(1980))、癌治療薬(現代化学1991年8月号、
p.55−60)等として利用できることが知られてい
る。
【0003】フェニルボロン酸のボロン酸基は、化合物
の置かれる環境のpHに応じて、−B(OH)2または
−B-(OH)3の状態をとり、このうち−B-(OH)3
のみが多価水酸基化合物と安定に結合し得る。これらの
ボロン酸基の状態の平衡を表す値としてpKa(−B
(OH)2:−B-(OH)3=50%:50%になる時
のpHがpKaである)があり、様々なフェニルボロン
酸誘導体についてpKaが測定されている。
【0004】例えば、フェニルボロン酸:pKa=8.
86(J. Amer. Chem. Soc., 56, 937-941(1934))、ポ
リアクリルアミド固定化フェニルボロン酸:pKa=
9.2(JOURNAL OF CHROMATOGRAPHY, 189, 225-231(19
80))、4−(N−メチル)カルボキシアミド−フェニ
ルボロン酸:pKa=7.86(ANALYTICAL BIOCHEMIS
TRY, 178, 125-134(1989))、4級アミノ化フェニルボ
ロン酸:pKa=7.30(Carbohydrate Research, 4
3, 215-224(1975))等が知られている。
【0005】また、フッ素化したフェニルボロン酸誘導
体については−F、−CF3化された化合物等が知られ
ている。例えば、m−フルオロフェニルボロン酸(US
PNo.3755175)、p−フルオロフェニルボロ
ン酸(欧州特許第360701号、Bull. Chem. Soc. J
pn., 61, 3008-3010(1988))、2,3−ジフルオロフェ
ニルボロン酸(WO 89/05792号、J. Chem. So
c. Trans. II., 12,2041-53(1989))、p−トリフルオ
ロフェニルボロン酸(J. Chem. Soc. Trans.I,3, 715-
720(1990))、4−ボロノ−2−フルオロ−D,L−フ
ェニルアラニン(Appl. Radiat. Isot., 42, 325-328(1
991))等が知られている。
【0006】しかし、上記のような従来から知られてい
るフェニルボロン酸誘導体は、いずれも次に示す3つの
条件を同時に満たしておらず、このため生理的pH(p
H=7.4)において多量の−B-(OH)3が存在する
フェニルボロン酸基含有重合体は得られていない。 1)生理的pH(pH=7.4)において多量の−B-
(OH)3を供給し得る低いpKaを有していること。 2)重合可能な不飽和結合を有していること。 3)結合反応および重合反応において安定しているこ
と。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、pK
aが7.4以下であり、生理的pH(pH=7.4)に
おいて多量の−B-(OH)3が存在する新規かつ有用な
フッ素化フェニルボロン酸基含有重合体を提供すること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式〔1〕
【化2】 〔式中、Rは−Hまたは−CH3、RFは−Cm2mXま
たは−CF(CF3)[OCF2CF(CF3)]nOC3
7(ここで、mは1〜10の整数、nは0〜8の整
数、XはH、FまたはClを示す。)、kは1または2
を示す。〕で表されるフッ素化フェニルボロン酸基を含
有する構造単位を1×10-8モル/g以上含有し、重合
度が5〜100000であることを特徴とするフッ素化
フェニルボロン酸基含有重合体である。
【0009】本発明のフッ素化フェニルボロン酸基含有
重合体には、一般式〔1〕で表される構造単位のうち、
特定の構造単位から構成される単独重合体のほか、異な
る構造単位から構成される共重合体、ならびにこれらの
構造単位と一般式〔1〕以外の構造単位とから構成され
る共重合体が含まれる。
【0010】前記一般式〔1〕のRFで示される−Cm
2mXの具体的なものとしては、トリフルオロメチル基、
ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、
ペルフルオロブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペル
フルオロヘキシル基、ペルフルオロヘプチル基、ペルフ
ルオロオクチル基、ペルオルオロノニル基、ペルフルオ
ロデシル基、1,1−ジフルオロメチル基、1,1,
2,2−テトラフルオロエチル基、1,1,2,2,
3,3−ヘキサフルオロプルピル基、ω−ヒドロペルフ
ルオロブチル基、ω−ヒドロペルフルオロヘプチル基、
ω−ヒドロペルフルオロヘキシル基、ω−ヒドロペルフ
ルオロヘプチル基、ω−ヒドロペルフルオロオクチル
基、ω−ヒドロペルフルオロノニル基、ω−ヒドロペル
フルオロデシル基、1−クロロ−1,1−ジフルオロメ
チル基、2−クロロ−1,1,2,2−テトラフルオロ
エチル基、3−クロロ−1,1,2,2,3,3−ヘキ
サフルオロプロピル基、ω−クロロペルフルオロブチル
基、ω−クロロペルフルオロペンチル基、ω−クロロペ
ルフルオロヘキシル基、ω−クロロペルフルオロヘプチ
ル基、ω−クロロペルフルオロオクチル基、ω−クロロ
ペルフルオロノニル基、ω−クロロペルフルオロデシル
基などがあげられる。
【0011】またRFで示される−CF(CF3)[OC
2CF(CF3)]nOC37の具体的なものとして
は、ペルフルオロ−1−メチル−2−オキサペンチル
基、ペルフルオロ−1,4−ジメチル−2,5−ジオキ
サオクチル基、ペルフルオロ−1,4,7−トリメチル
−2,5,8−トリオキサウンデシル基、ペルフルオロ
−1,4,7,10−テトラメチル−2,5,8,11
−テトラオキサテトラデシル基、ペルフルオロ−1,
4,7,10,13−ペンタメチル−2,5,8,1
1,14−ペンタオキサヘプタデシル基、ペルフルオロ
−1,4,7,10,13,16−ヘキサメチル−2,
5,8,11,14,17−ヘキサオキサエイコシル
基、ペルフルオロ−1,4,7,10,13,16,1
9−ヘプタメチル−2,5,8,11,14,17,2
0−ヘプタオキサトリコシル基、ペルフルオロ−1,
4,7,10,13,16,19,22−オクタメチル
−2,5,8,11,14,17,20,23−オクタ
オキサヘキサコシル基、ペルフルオロ−1,4,7,1
0,13,16,19,22,25−ノナメチル−2,
5,8,11,14,17,20,23,26−ノナオ
キサノナコシル基などがあげられる。
【0012】本発明のフッ素化フェニルボロン酸基含有
重合体において、フッ素化フェニルボロン酸基含有重合
体1g当りのボロン含量は、3−アクリルアミド−ジフ
ルオロメチル−フェニルボロン酸単量体に由来する構造
単位だけから構成される単独重合体の場合が最大とな
り、この構造単位として4.15×10-3モル/g含有
されることになる。一般的には、一般式〔1〕の構造単
位から構成される単独または共重合体では、4.15×
10-3〜2.92×10-4モル/gの前記一般式〔1〕
で表される構造単位が含有され、他の構造単位を含有す
る共重合体では4.15×10-3未満1×10-8モル/
g以上の前記一般式〔1〕で表される構造単位が含有さ
れる。また本発明のフッ素化フェニルボロン酸基含有重
合体の重合度は5〜100000、好ましくは20〜1
0000である。
【0013】本発明のフッ素化フェニルボロン酸基含有
重合体は、一般式〔2〕
【化3】 〔式中、R、RFおよびkは式〔1〕と同じものを示
す。〕で表されるフェニルボロン酸基を含有する単量体
を重合または共重合するか、あるいは上記一般式〔2〕
で表される単量体と、この単量体と共重合可能な他の単
量体とを共重合することにより製造することができる。
【0014】前記一般式〔2〕で表されるフッ素化フェ
ニルボロン酸基を含有する単量体としては、3−アクリ
ルアミド−2−トリフルオロメチルフェニルボロン酸、
3−アクリルアミド−2,4−ビス(トリフルオロメチ
ル)フェニルボロン酸、3−アクリルアミド−4−ペン
タフルオロエチルフェニルボロン酸、3−アクリルアミ
ド−2,5−ビス(ペンタフルオロエチル)フェニルボ
ロン酸、3−アクリルアミド−5−ヘプタフルオロプル
ピルフェニルボロン酸、3−アクリルアミド−2,6−
ビス(ヘプタフルオロプロピル)フェニルボロン酸、3
−アクリルアミド−6−ペルフルオロブチルフェニルボ
ロン酸、3−アクリルアミド−4,5−ビス(ペルフル
オロブチル)フェニルボロン酸、3−アクリルアミド−
2−ペルフルオロペンチルフェニルボロン酸、3−アク
リルアミド−4,6−ビス(ペルフルオロペンチル)フ
ェニルボロン酸、3−アクリルアミド−4−ペルフルオ
ロヘキシルフェニルボロン酸、3−アクリルアミド−
5,6−ビス(ペルフルオロヘキシル)フェニルボロン
酸、3−アクリルアミド−5−ペルフルオロヘプチルフ
ェニルボロン酸、3−アクリルアミド−2,4−ビス
(ペルフルオロヘプチル)フェニルボロン酸、3−アク
リルアミド−6−ペルフルオロオクチルフェニルボロン
酸、3−アクリルアミド−2,5−ビス(ペルフルオロ
オクチル)フェニルボロン酸、3−アクリルアミド−2
−ペルフルオロノニルフェニルボロン酸、3−アクリル
アミド−2,6−ビス(ペルフルオロノニル)フェニル
ボロン酸、3−アクリルアミド−4−ペルフルオロデシ
ルフェニルボロン酸、3−アクリルアミド−4,5−ビ
ス(ペルフルオロデシル)フェニルボロン酸、
【0015】3−アクリルアミド−5−(1,1−ジフ
ルオロメチル)フェニルボロン酸、3−アクリルアミド
−4,6−ビス(1,1−ジフルオロメチル)フェニル
ボロン酸、3−アクリルアミド−6−(1,1,2,2
−テトラフルオロエチル)フェニルボロン酸、3−アク
リルアミド−5,6−ビス(1,1,2,2−テトラフ
ルオロエチル)フェニルボロン酸、3−アクリルアミド
−2−(1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロ
ピル)フェニルボロン酸、3−アクリルアミド−2,4
−ビス(1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロ
ピル)フェニルボロン酸、
【0016】3−アクリルアミド−4−(ω−ヒドロペ
ルフルオロブチル)フェニルボロン酸、3−アクリルア
ミド−2,5−ビス(ω−ヒドロペルフルオロブチル)
フェニルボロン酸、3−アクリルアミド−5−(ω−ヒ
ドロペルフルオロペンチル)フェニルボロン酸、3−ア
クリルアミド−2,6−ビス(ω−ヒドロペルフルオロ
ペンチル)フェニルボロン酸、3−アクリルアミド−6
−(ω−ヒドロペルフルオロヘキシル)フェニルボロン
酸、3−アクリルアミド−4,5−ビス(ω−ヒドロペ
ルフルオロヘキシル)フェニルボロン酸、3−アクリル
アミド−2−(ω−ヒドロペルフルオロヘプチル)フェ
ニルボロン酸、3−アクリルアミド−4,6−ビス(ω
−ヒドロペルフルオロヘプチル)フェニルボロン酸、3
−アクリルアミド−4−(ω−ヒドロペルフルオロオク
チル)フェニルボロン酸、3−アクリルアミド−5,6
−ビス(ω−ヒドロペルフルオロオクチル)フェニルボ
ロン酸、3−アクリルアミド−5−(ω−ヒドロペルフ
ルオロノニル)フェニルボロン酸、3−アクリルアミド
−2,4−ビス(ω−ヒドロペルフルオロノニル)フェ
ニルボロン酸、3−アクリルアミド−6−(ω−ヒドロ
ペルフルオロデシル)フェニルボロン酸、3−アクリル
アミド−2,5−ビス(ω−ヒドロペルフルオロデシ
ル)フェニルボロン酸、
【0017】3−アクリルアミド−2−(1−クロロ−
1,1−ジフルオロメチル)フェニルボロン酸、3−ア
クリルアミド−2,6−ビス(1−クロロ−1,1−ジ
フルオロメチル)フェニルボロン酸、3−アクリルアミ
ド−4−(2−クロロ−1,1,2,2−テトラフルオ
ロエチル)フェニルボロン酸、3−アクリルアミド−
4,5−ビス(2−クロロ−1,1,2,2−テトラフ
ルオロエチル)フェニルボロン酸、3−アクリルアミド
−5−(3−クロロ−1,1,2,2,3,3−ヘキサ
フルオロプロピル)フェニルボロン酸、3−アクリルア
ミド−4,6−ビス(3−クロロ−1,1,2,2,
3,3−ヘキサフルオロプロピル)フェニルボロン酸、
【0018】3−アクリルアミド−6−(ω−クロロペ
ルフルオロブチル)フェニルボロン酸、3−アクリルア
ミド−5,6−ビス(ω−クロロペルフルオロブチル)
フェニルボロン酸、3−アクリルアミド−2−(ω−ク
ロロペルフルオロペンチル)フェニルボロン酸、3−ア
クリルアミド−2,4−ビス(ω−クロロペルフルオロ
ペンチル)フェニルボロン酸、3−アクリルアミド−4
−(ω−クロロペルフルオロヘキシル)フェニルボロン
酸、3−アクリルアミド−2,5−ビス(ω−クロロペ
ルフルオロヘキシル)フェニルボロン酸、3−アクリル
アミド−5−(ω−クロロペルフルオロヘプチル)フェ
ニルボロン酸、3−アクリルアミド−2,6−ビス(ω
−クロロペルフルオロヘプチル)フェニルボロン酸、3
−アクリルアミド−6−(ω−クロロペルフルオロオク
チル)フェニルボロン酸、3−アクリルアミド−4,5
−ビス(ω−クロロペルフルオロオクチル)フェニルボ
ロン酸、3−アクリルアミド−2−(ω−クロロペルフ
ルオロノニル)フェニルボロン酸、3−アクリルアミド
−4,6−ビス(ω−クロロペルフルオロノニル)フェ
ニルボロン酸、3−アクリルアミド−4−(ω−クロロ
ペルフルオロデシル)フェニルボロン酸、3−アクリル
アミド−5,6−ビス(ω−クロロペルフルオロデシ
ル)フェニルボロン酸、
【0019】3−アクリルアミド−5−(ペルフルオロ
−1−メチル−2−オキサペンチル)フェニルボロン
酸、3−アクリルアミド−2,4−ビス(ペルフルオロ
−1−メチル−2−オキサペンチル)フェニルボロン
酸、3−アクリルアミド−6−(ペルフルオロ−1,4
−ジメチル−2,5−ジオキサオクチル)フェニルボロ
ン酸、3−アクリルアミド−2,5−ビス(ペルフルオ
ロ−1,4−ジメチル−2,5−ジオキサオクチル)フ
ェニルボロン酸、3−アクリルアミド−2−(ペルフル
オロ−1,4,7−トリメチル−2,5,8−トリオキ
サウンデシル)フェニルボロン酸、3−アクリルアミド
−2,6−ビス(ペルフルオロ−1,4,7−トリメチ
ル−2,5,8−トリオキサウンデシル)フェニルボロ
ン酸、3−アクリルアミド−4−(ペルフルオロ−1,
4,7,10−テトラメチル−2,5,8,11−テト
ラオキサテトラデシル)フェニルボロン酸、3−アクリ
ルアミド−4,5−ビス(ペルフルオロ−1,4,7,
10−テトラメチル−2,5,8,11−テトラオキサ
テトラデシル)フェニルボロン酸、3−アクリルアミド
−5−(ペルフルオロ−1,4,7,10,13−ペン
タメチル−2,5,8,11,14−ペンタオキサヘプ
タデシル)フェニルボロン酸、3−アクリルアミド−
4,6−ビス(ペルフルオロ−1,4,7,10,13
−ペンタメチル−2,5,8,11,14−ペンタオキ
サヘプタデシル)フェニルボロン酸、3−アクリルアミ
ド−6−(ペルフルオロ−1,4,7,10,13,1
6−ヘキサメチル−2,5,8,11,14,17−ヘ
キサオキサエイコシル)フェニルボロン酸、3−アクリ
ルアミド−5,6−ビス(ペルフルオロ−1,4,7,
10,13,16−ヘキサメチル−2,5,8,11,
14,17−ヘキサオキサエイコシル)フェニルボロン
酸、3−アクリルアミド−2−(ペルフルオロ−1,
4,7,10,13,16,19−ヘプタメチル−2,
5,8,11,14,17,20−ヘプタオキサトリコ
シル)フェニルボロン酸、3−アクリルアミド−2,4
−ビス(ペルフルオロ−1,4,7,10,13,1
6,19−ヘプタメチル−2,5,8,11,14,1
7,20−ヘプタオキサトリコシル)フェニルボロン
酸、3−アクリルアミド−4−(ペルフルオロ−1,
4,7,10,13,16,19,22−オクタメチル
−2,5,8,11,14,17,20,23−オクタ
オキサヘキサコシル)フェニルボロン酸、3−アクリル
アミド−2,5−ビス(ペルフルオロ−1,4,7,1
0,13,16,19,22−オクタメチル−2,5,
8,11,14,17,20,23−オクタオキサヘキ
サコシル)フェニルボロン酸、3−アクリルアミド−5
−(ペルフルオロ−1,4,7,10,13,16,1
9,22,25−ノナメチル−2,5,8,11,1
4,17,20,23,26−ノナオキサナコシル)フ
ェニルボロン酸、3−アクリルアミド−2,6−ビス
(ペルフルオロ−1,4,7,10,13,16,1
9,22,25−ノナメチル−2,5,8,11,1
4,17,20,23,26−ノナオキサナコシル)フ
ェニルボロン酸、
【0020】2−トリフルオロメチル−3−メタクリル
アミドフェニルボロン酸、2,4−ビス(トリフルオロ
メチル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、4
−ペンタフルオロエチル−3−メタクリルアミドフェニ
ルボロン酸、2,5−ビス(ペンタフルオロエチル)−
3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、5−ヘプタフ
ルオロプロピル−3−メタクリルアミドフェニルボロン
酸、2,6−ビス(ヘプタフルオロプロピル)−3−メ
タクリルアミドフェニルボロン酸、5−ペルフルオロブ
チル−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、4,5
−ビス(ペルフルオロブチル)−3−メタクリルアミド
フェニルボロン酸、6−ペルフルオロペンチル−3−メ
タクリルアミドフェニルボロン酸、4,6−ビス(ペル
フルオロペンチル)−3−メタクリルアミドフェニルボ
ロン酸、2−ペルフルオロヘキシル−3−メタクリルア
ミドフェニルボロン酸、5,6−ビス(ペルフルオロヘ
キシル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、4
−ペルフルオロヘプチル−3−メタクリルアミドフェニ
ルボロン酸、2,4−ビス(ペルフルオロヘプチル)−
3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、5−ペルフル
オロオクチル−3−メタクリルアミドフェニルボロン
酸、2,5−ビス(ペルフルオロオクチル)−3−メタ
クリルアミドフェニルボロン酸、6−ペルフルオロノニ
ル−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、2,6−
ビス(ペルフルオロノニル)−3−メタクリルアミドフ
ェニルボロン酸、2−ペルフルオロデシル−3−メタク
リルアミドフェニルボロン酸、4,5−ビス(ペルフル
オロデシル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン
酸、
【0021】4−(1,1−ジフルオロメチル)−3−
メタクリルアミドフェニルボロン酸、4,6−ビス
(1,1−ジフルオロメチル)−3−メタクリルアミド
フェニルボロン酸、5−(1,1,2,2−テトラフル
オロエチル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン
酸、2,4−ビス(1,1,2,2−テトラフルオロエ
チル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、6−
(1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピル)
−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、2,5−ビ
ス(1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピ
ル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、
【0022】2−(ω−ヒドロペルフルオロブチル)−
3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、2,6−ビス
(ω−ヒドロペルフルオロブチル)−3−メタクリルア
ミドフェニルボロン酸、4−(ω−ヒドロペルフルオロ
ペンチル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、
4,5−ビス(ω−ヒドロペルフルオロペンチル)−3
−メタクリルアミドフェニルボロン酸、5−(ω−ヒド
ロペルフルオロヘキシル)−3−メタクリルアミドフェ
ニルボロン酸、4,6−ビス(ω−ヒドロペルフルオロ
ヘキシル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、
6−(ω−ヒドロペルフルオロヘプチル)−3−メタク
リルアミドフェニルボロン酸、5,6−ビス(ω−ヒド
ロペルフルオロヘプチル)−3−メタクリルアミドフェ
ニルボロン酸、2−(ω−ヒドロペルフルオロオクチ
ル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、2,4
−ビス(ω−ヒドロペルフルオロオクチル)−3−メタ
クリルアミドフェニルボロン酸、4−(ω−ヒドロペル
フルオロノニル)−3−メタクリルアミドフェニルボロ
ン酸、2,5−ビス(ω−ヒドロペルフルオロノニル)
−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、5−(ω−
ヒドロペルフルオロデシル)−3−メタクリルアミドフ
ェニルボロン酸、2,6−ビス(ω−ヒドロペルフルオ
ロデシル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、
【0023】6−(1−クロロ−1,1−ジフルオロメ
チル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、4,
5−ビス(1−クロロ−1,1−ジフルオロメチル)−
3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、2−(2−ク
ロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエチル)−3−
メタクリルアミドフェニルボロン酸、4,6−ビス(2
−クロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエチル)−
3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、4−(3−ク
ロロ−1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピ
ル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、5,6
−ビス(3−クロロ−1,1,2,2,3,3−ヘキサ
フルオロプロピル)−3−メタクリルアミドフェニルボ
ロン酸、
【0024】5−(ω−クロロペルフルオロブチル)−
3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、2,4−ビス
(ω−クロロペルフルオロブチル)−3−メタクリルア
ミドフェニルボロン酸、6−(ω−クロロペルフルオロ
ペンチル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、
2,5−ビス(ω−クロロペルフルオロペンチル)−3
−メタクリルアミドフェニルボロン酸、2−(ω−クロ
ロペルフルオロヘキシル)−3−メタクリルアミドフェ
ニルボロン酸、2,6−ビス(ω−クロロペルフルオロ
ヘキシル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、
4−(ω−クロロペルフルオロヘプチル)−3−メタク
リルアミドフェニルボロン酸、4,5−ビス(ω−クロ
ロペルフルオロヘプチル)−3−メタクリルアミドフェ
ニルボロン酸、5−(ω−クロロペルフルオロオクチ
ル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、4,6
−ビス(ω−クロロペルフルオロオクチル)−3−メタ
クリルアミドフェニルボロン酸、6−(ω−クロロペル
フルオロノニル)−3−メタクリルアミドフェニルボロ
ン酸、5,6−ビス(ω−クロロペルフルオロノニル)
−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、2−(ω−
クロロペルフルオロデシル)−3−メタクリルアミドフ
ェニルボロン酸、2,4−ビス(ω−クロロペルフルオ
ロデシル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、
【0025】4−(ペルフルオロ−1−メチル−2−オ
キサペンチル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン
酸、2,5−ビス(ペルフルオロ−1−メチル−2−オ
キサペンチル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン
酸、5−(ペルフルオロ−1,4−ジメチル−2,5−
ジオキサオクチル)−3−メタクリルアミドフェニルボ
ロン酸、2,6−ビス(ペルフルオロ−1,4−ジメチ
ル−2,5−ジオキサオクチル)−3−メタクリルアミ
ドフェニルボロン酸、6−(ペルフルオロ−1,4,7
−トリメチル−2,5,8−トリオキサウンデシル)−
3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、2,6−ビス
(ペルフルオロ−1,4,7−トリメチル−2,5,8
−トリオキサウンデシル)−3−メタクリルアミドフェ
ニルボロン酸、2−(ペルフルオロ−1,4,7,10
−テトラメチル−2,5,8,11−テトラオキサテト
ラデシル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、
4,5−ビス(ペルフルオロ−1,4,7,10−テト
ラメチル−2,5,8,11−テトラオキサテトラデシ
ル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、4−
(ペルフルオロ−1,4,7,10,13−ペンタメチ
ル−2,5,8,11,14−ペンタオキサヘプタデシ
ル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、4,6
−ビス(ペルフルオロ−1,4,7,10,13−ペン
タメチル−2,5,8,11,14−ペンタオキサヘプ
タデシル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、
4−(ペルフルオロ−1,4,7,10,13,16−
ヘキサメチル−2,5,8,11,14,17−ヘキサ
オキサエイコシル)−3−メタクリルアミドフェニルボ
ロン酸、5,6−ビス(ペルフルオロ−1,4,7,1
0,13,16−ヘキサメチル−2,5,8,11,1
4,17−ヘキサオキサエイコシル)−3−メタクリル
アミドフェニルボロン酸、5−(ペルフルオロ−1,
4,7,10,13,16,19−ヘプタメチル−2,
5,8,11,14,17,20−ヘプタオキサトリコ
シル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、2,
4−ビス(ペルフルオロ−1,4,7,10,13,1
6,19−ヘプタメチル−2,5,8,11,14,1
7,20−ヘプタオキサトリコシル)−3−メタクリル
アミドフェニルボロン酸、6−(ペルフルオロ−1,
4,7,10,13,16,19,22−オクタメチル
−2,5,8,11,14,17,20,23−オクタ
オキサヘキサコシル)−3−メタクリルアミドフェニル
ボロン酸、2,5−ビス(ペルフルオロ−1,4,7,
10,13,16,19,22−オクタメチル−2,
5,8,11,14,17,20,23−オクタオキサ
ヘキサコシル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン
酸、2−(ペルフルオロ−1,4,7,10,13,1
6,19,22,25−ノナメチル−2,5,8,1
1,14,17,20,23,26−ノナオキサノナコ
シル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸、2,
4−ビス(ペルフルオロ−1,4,7,10,13,1
6,19,22,25−ノナメチル−2,5,8,1
1,14,17,20,23,26−ノナオキサノナコ
シル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸などが
あげられる。
【0026】前記一般式〔2〕で表されるフッ素化フェ
ニルボロン酸基を含有する単量体は、例えば次のように
して製造できる。まずアセチルアミドフェニルボロン酸
に過酸化フルオロアルカノイルを反応させ、フッ素化ア
セチルアミドフェニルボロン酸を合成する。得られたフ
ッ素化アセチルアミドフェニルボロン酸を常法により脱
アセチル化したのち、(メタ)アクリル酸誘導体とアミ
ド化反応させることにより、前記一般式〔2〕で表され
るフッ素化フェニルボロン酸基を含有する単量体を得る
ことができる。単量体の原料となる上記(メタ)アクリ
ル酸誘導体としては、例えば(メタ)アクリル酸、(メ
タ)アクリル酸クロリド、(メタ)アクリル酸無水物な
どがあげられる。
【0027】上記反応スキームを以下に示す。なお、R
F、Rおよびkは一般式〔2〕と同じものを示す。
【化4】
【0028】前記一般式〔2〕で表されるフッ素化フェ
ニルボロン酸基を含有する単量体と共重合可能な他の単
量体としては、例えばアクリルアミド、N−メチルアク
リルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N
−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジ
メチルアミノプロピルアクリルアミド各種4級塩、アク
リロイルモルホリン、N,N−ジメチルアミノエチルア
クリレート各種4級塩、(メタ)アクリル酸、各種アル
キル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルメタ
アクリレート、N−ビニルピロリドン、メタクリル酸モ
ノグリセロール、アクリロニトリル、スチレン、各種マ
クロモノマー等があげられる。これらの他の単量体を共
重合することにより、フッ素化フェニルボロン酸基含有
重合体の強度、親水性、疎水性等を調整することができ
る。
【0029】また上記以外の他の単量体として、例えば
エチレングリコール=ジ(メタ)アクリレート、ジエチ
レングリコール=ジ(メタ)アクリレート、トリエチレ
ングリコール=ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレン
グリコール=ジ(メタ)アクリレート、プロピレングリ
コール=ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリ
コール=ジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレング
リコール=ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサン
ジオール=ジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−
1,3−ジ(メタ)アクリロイルオキシプロパン、2,
2−ビス〔4−((メタ)アクリロイルオキシエトキ
シ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−((メ
タ)アクリロイルオキシジエトキシ)フェニル〕プロパ
ン、2,2−ビス〔4−(メタ)アクリロイルオキシポ
リエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−
((メタ)アクリロイルオキシポリプロポキシ)フェニ
ル〕プロパン、トリメチロールプロパン=トリ(メタ)
アクリレート、テトラメチロールメタン=トリ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトール=ヘキサ(メ
タ)アクリレート、N,N−メチレンビス((メタ)ア
クリルアミド)、アリル(メタ)アクリレート、ジエチ
レングリコール=ジアリルエーテル、ジビニルベンゼン
等の多官能単量体などがあげられる。これらの多官能単
量体を共重合することにより、フッ素化フェニルボロン
酸基含有重合体の強度、膨潤性等を調整することができ
る。
【0030】従ってフッ素化フェニルボロン酸基含有重
合体の用途に応じて、共重合する他の単量体を選択する
ことにより、得られるフッ素化ボロン酸基含有重合体の
物性を調整することができる。なお、本発明において、
「(メタ)アクリ」の表示は「アクリおよび/またはメ
タクリ」を意味する。
【0031】これらの単量体の重合または共重合は、公
知のラジカル重合法、例えば溶液重合法、塊状重合法、
乳化重合法、懸濁重合法などにより、重合温度0〜10
0℃、重合時間10分間〜7日間で行うことができる。
【0032】反応には重合開始剤を使用するのが好まし
く、過酸化ベンゾイル、ジイソプロピルペルオキシジカ
ーボネート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサ
ノエート、t−ブチルペルオキシビバレート、t−ブチ
ルペルオキシジイソブチレート、過酸化ウラロイル、ア
ゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,
4−ジメチルバレロニトリル)、あるいは各種レドック
ス開始剤系等があげられる。
【0033】これらの重合開始剤は1種または2種以上
を組合せて使用でき、使用量は単量体の合計量に対して
0.01〜5重量%とするのが好ましい。全単量体中に
占める前記一般式〔2〕で表される単量体の仕込割合
は、100〜0.1モル%、好ましくは30〜1モル%
とするのが望ましい。
【0034】このようにして得られたフッ素化フェニル
ボロン酸基含有重合体は、pKaが従来のフェニルボロ
ン酸基含有重合体に比べて小さく、7.4以下である。
このことは、本発明のフッ素化フェニルボロン酸基含有
重合体が、生理的pH(pH=7.4)において、多価
水酸基化合物と結合し得る−B-(OH)3が多量に存在
することを意味している。
【0035】また本発明のフッ素化フェニルボロン酸基
含有重合体は、多数のフッ素化フェニルボロン酸基を側
鎖に有するため、複数の多価水酸基化合物と同時に結合
することができ、さらに材料としての強度や、要求され
る溶解性を付与することができる。
【0036】従って、本発明のフッ素化フェニルボロン
酸基含有重合体は、クロマトグラフィー用充填剤、例え
ば糖、ヌクレオチド、核酸、カテコールアミン、糖タン
パク類分離用の液体クロマトグラフィー用充填剤、イン
シュリン放出制御用の材料および細胞凝集剤等に利用す
ることができる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、pKaが7.4以下で
あって、生理的pH(pH=7.4)において多量の−
-(OH)3が存在する新規かつ有用なフッ素化フェニ
ルボロン酸基含有重合体が得られる。
【0038】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。 実施例1 2.0×10-3モルの3−アクリルアミド−4−ヘプタ
フルオロプロピルフェニルボロン酸、および1.4×1
-2モルのメタクリル酸メチルを20mlの酢酸ブチル
に溶解し、0.04gの2,2′−アゾビス(イソブチ
ロニトリル)を加え、脱気封管後60℃で6時間重合し
た。得られた重合体はジエチルエーテルによって洗浄を
行い乾燥した。
【0039】生成物のプラズマ発光分析より上記重合体
のボロン含量を求め、これと重合前後の重量測定より得
た重合収率から、重合体の組成を算出した。さらに得ら
れた重合体をゲルろ過タイプの高速液体クロマトグラフ
ィーで分析し、ポリスチレンの標準サンプルから平均分
子量および平均重合度を求めた。また重合体の赤外吸光
スペクトルを測定するとともに、生成物を粉砕し伝導度
滴定を行うことにより重合後のボロン酸基のpKaを測
定した。これらの結果を表1に示す。以上より、ポリ
(3−アクリルアミド−4−ヘプタフルオロプロピルフ
ェニルボロン酸−co−メタクリル酸メチル)が得られ
たことを確認した。
【0040】実施例2 1.4×10-3モルの3−アクリルアミド−2,5−ビ
ス(ω−ヒドロペルフルオロブチル)フェニルボロン
酸、1.4×10-2モルのN−プロピルアクリルアミ
ド、および7.0×10-4モルのエチレングリコールジ
メタクリレートを20mlの酢酸ブチルに溶解し、0.
04gの過酸化ベンゾイルを加え、脱気封管後70℃で
3時間重合した。得られた重合体はヘキサン、イソプロ
パノールによって洗浄を行い乾燥した。
【0041】この重合体を実施例1と同様にして分析し
た。これらの分析結果を表1に示す。これらの結果よ
り、ポリ(3−アクリルアミド−2,5−ビス(ω−ヒ
ドロペルフルオロブチル)フェニルボロン酸−co−N
−プロピルアクリルアミド−co−エチレングリコール
ジメタクリレート)が得られたことを確認した。
【0042】実施例3 実施例1において、3−アクリルアミド−4−ヘプタフ
ルオロプロピルフェニルボロン酸の代わりに3−アクリ
ルアミド−4−(2−クロロ−1,1,2,2−テトラ
フルオロエチル)フェニルボロン酸を用いた以外は実施
例1と同様の方法により重合体を得た。この重合体を実
施例1と同様にして分析した。これらの分析結果を表1
に示す。これらの結果より、ポリ(3−アクリルアミド
−4−(2−クロロ−1,1,2,2−テトラフルオロ
エチル)フェニルボロン酸−co−メタクリル酸メチ
ル)が得られたことを確認した。
【0043】実施例4 実施例2において、3−アクリルアミド−2,5−ビス
(ω−ヒドロペルフルオロブチル)フェニルボロン酸の
代わりに3−アクリルアミド−2,4−ビス(ペルフル
オロ−1−メチル−2−オキサペンチル)フェニルボロ
ン酸を用いた以外は実施例2と同様の方法により重合体
を得た。この重合体を実施例1と同様にして分析した。
これらの分析結果を表1に示す。これらの結果より、ポ
リ(3−アクリルアミド−2,4−ビス(ペルフルオロ
−1−メチル−2−オキサペンチル)フェニルボロン酸
−co−N−プロピルアクリルアミド−co−エチレン
グリコールジメタクリレート)が得られたことを確認し
た。
【0044】実施例5 実施例2において、3−アクリルアミド−2,5−ビス
(ω−ヒドロペルフルオロブチル)フェニルボロン酸の
代わりに3−メタクリルアミド−6−ヘプタフルオロプ
ロピルフェニルボロン酸を用いた以外は実施例2と同様
の方法により重合体を得た。この重合体を実施例1と同
様にして分析した。これらの分析結果を表2に示す。こ
れらの結果より、ポリ(3−メタクリルアミド−6−ヘ
プタフルオロプロピルフェニルボロン酸−co−N−プ
ロピルアクリルアミド−co−エチレングリコールジメ
タクリレート)が得られたことを確認した。
【0045】実施例6 実施例1において、3−アクリルアミド−4−ヘプタフ
ルオロプロピルフェニルボロン酸の代わりに2−(ω−
ヒドロペルフルオロオクチル)−3−メタクリルアミド
フェニルボロン酸を用いた以外は実施例1と同様の方法
により重合体を得た。この重合体を実施例1と同様にし
て分析した。これらの結果を表2に示す。これらの結果
より、ポリ(2−(ω−ヒドロペルフルオロオクチル)
−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸−co−メタ
クリル酸メチル)が得られたことを確認した。
【0046】実施例7 実施例2において、3−アクリルアミド−2,5−ビス
(ω−ヒドロペルフルオロブチル)フェニルボロン酸の
代わりに4,5−ビス(1−クロロ−1,1−ジフルオ
ロメチル)−3−メタクリルアミドフェニルボロン酸を
用いた以外は実施例2と同様の方法により重合体を得
た。この重合体を実施例1と同様に分析した。これらの
分析結果を表2に示す。これらの結果より、ポリ(4,
5−ビス(1−クロロ−1,1−ジフルオロメチル)−
3−メタクリルアミドフェニルボロン酸−co−N−プ
ロピルアクリルアミド−co−エチレングリコールジメ
タクリレート)が得られたことを確認した。
【0047】実施例8 実施例1において、3−アクリルアミド−4−ヘプタフ
ルオロプロピルフェニルボロン酸の代わりに6−(ペル
フルオロ−1,4,7−トリメチル−2,5,8−トリ
オキサウンデシル)−3−メタクリルアミドフェニルボ
ロン酸を用いた以外は実施例1と同様の方法により重合
体を得た。この重合体を実施例1と同様に分析した。こ
れらの分析結果を表2に示す。これらの結果より、ポリ
(6−(ペルフルオロ−1,4,7−トリメチル−2,
5,8−トリオキサウンデシル)−3−メタクリルアミ
ドフェニルボロン酸−co−メタクリル酸メチル)が得
られたことを確認した。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】表1および表2の脚注 1)組成比はフッ素化フェニルボロン酸基を含有する単
量体:メタクリル酸メチルのモル比を示す 2)ボロン含量は重合体1g当りのボロン単独としての
含量を示す
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片岡 一則 千葉県柏市大室1083−4 (72)発明者 小山 義之 千葉県野田市岩名2−42−26

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔1〕 【化1】 〔式中、Rは−Hまたは−CH3、RFは−Cm2mXま
    たは−CF(CF3)[OCF2CF(CF3)]nOC3
    7(ここで、mは1〜10の整数、nは0〜8の整
    数、XはH、FまたはClを示す。)、kは1または2
    を示す。〕で表されるフッ素化フェニルボロン酸基を含
    有する構造単位を1×10-8モル/g以上含有し、重合
    度が5〜100000であることを特徴とするフッ素化
    フェニルボロン酸基含有重合体。
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