JPH07125614A - 車両の運転姿勢調整装置 - Google Patents

車両の運転姿勢調整装置

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JPH07125614A
JPH07125614A JP27352693A JP27352693A JPH07125614A JP H07125614 A JPH07125614 A JP H07125614A JP 27352693 A JP27352693 A JP 27352693A JP 27352693 A JP27352693 A JP 27352693A JP H07125614 A JPH07125614 A JP H07125614A
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良洋 今野
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敬人 横打
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Abstract

(57)【要約】 【目的】操作ペダル類の移動機構のスペースファクター
を向上させた車両の運転姿勢調整装置を提供する。 【構成】ブレーキペダル34とアクセルペダル32とを
車体に対して前後方向に位置調整可能な車両の運転姿勢
調整装置であって、ブレーキペダル34とアクセルペダ
ル32とを共通の駆動源216により車体前後方向に移
動させる移動機構を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクセルペダルとブレ
ーキペダルとを車体に対して前後方向に位置調整可能と
した車両の運転姿勢調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両においては、運転者の体
格により、ハンドル及び操作ペダル類に対しての操作姿
勢、すなわち運転姿勢が異なってくるが、従来より、運
転者の体格によらず、最適な運転姿勢がとれる様にする
工夫がなされている。
【0003】この様な最適な運転姿勢をとれる様にする
ためのシステムの最も一般的なものとしては、ハンドル
を上下動させる機構(チルト機構)と座席シートを前後
方向にスライドさせる機構と座席の背もたれをリクライ
ニングさせる機構とを備えたものが知られている。
【0004】しかしながら、上記のシステムにおいて
は、アクセルペダル、ブレーキペダル等の操作ペダル類
と運転者の腰との距離をシートを前後させて調整し、運
転者の肩の位置とハンドルとの距離を背もたれのリクラ
イニングにより調整するため、運転者の腕の長さや足の
長さ等の差により、運転者の上半身の姿勢が極端に寝そ
べった状態になったり、あるいは立ちすぎてしまったり
するという不具合があった。
【0005】近年、この様な問題点を解決するために、
例えば特開昭63−34254号に開示されている様
に、ハンドルのチルト及びシートの前後位置の調整と背
もたれのリクライニングだけでなく、更に操作ペダル類
を車体に対して前後方向に位置調整する機構を有するシ
ステムが開発されてきている。このように、操作ペダル
類を前後方向に位置調整できる様にすれば、運転者は、
上半身の角度及び肩とハンドルとの距離をシートのスラ
イドとリクライニングにより調整し、腰と操作ペダル類
との距離は操作ペダル側を動かして調整できるため、運
転者は、その体格によらず理想に近い運転姿勢をとるこ
とが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来例においては、操作ペダル類の位置調整機構は、リ
ンク機構を用いて、操作ペダル類が配置されたフットプ
レートを移動させているため、位置調整機構が大型化
し、操作ペダル類の後方のスペースが大きく必要となる
という問題点があった。
【0007】従って、本発明は上述した課題に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、操作ペダ
ル類の移動機構のスペースファクターを向上させた車両
の運転姿勢調整装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し、目
的を達成するために、本発明の車両の運転姿勢調整装置
は、ブレーキペダルとアクセルペダルとを車体に対して
前後方向に位置調整可能な車両の運転姿勢調整装置であ
って、前記ブレーキペダルとアクセルペダルとを共通の
駆動源により車体前後方向に移動させる移動手段を具備
することを特徴としている。
【0009】また、この発明に係わる車両の運転姿勢調
整装置において、前記移動手段は、車体のフロア面に沿
って前後方向に延出する車体フレームの断面内に少なく
とも一部分が収容された駆動機構を備えることを特徴と
している。
【0010】また、この発明に係わる車両の運転姿勢調
整装置において、前記ブレーキペダルとアクセルペダル
とは、車体のフロア上に配置された共通の可動プレート
上に回動自在に支持されており、前記駆動機構は、前記
ブレーキペダルとアクセルペダルとを、前記可動プレー
トごと車体前後方向に移動させることを特徴としてい
る。
【0011】また、この発明に係わる車両の運転姿勢調
整装置において、前記駆動機構は、前記ブレーキペダル
とアクセルペダルとを車体前後方向にスライド自在に支
持するガイドレールと、前記ブレーキペダルとアクセル
ペダルとを前記ガイドレールに沿って移動させる駆動源
とを備え、前記ガイドレールが前記車体フレームの断面
内に収容されていることを特徴としている。
【0012】また、この発明に係わる車両の運転姿勢調
整装置において、前記移動手段は、運転者のアイポイン
トが所定の理想的なアイポイントの範囲に入る様に、シ
ート位置と、シート高さと、操作ペダル類とを位置調整
するシステムに使用されるアクセルペダルとブレーキペ
ダルの位置調整手段を流用したものであることを特徴と
している。
【0013】
【作用】以上の様に、この発明に係わる車両の運転姿勢
調整装置は構成されているので、アクセルペダルとブレ
ーキペダルとを共通の駆動源により移動させることによ
り、これらのペダルの移動機構を小型化することができ
る。また、ペダルの移動機構の少なくとも一部を、車体
フレーム内に収容することにより、もともと必要とされ
る車体フレームのスペースを有効に利用することがで
き、ペダルの移動機構のスペースファクターを向上させ
ることができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の好適な一実施例の運転姿勢調
整装置について説明するのであるが、その前に、この運
転姿勢調整装置を利用した運転姿勢調整システムについ
て説明する。
【0015】図1は、運転姿勢調整システムの概念を模
式的に示したものであり、車室10内おける運転者の運
転姿勢を示している。
【0016】図1において、斜線で示した領域は、運転
者がステアリングホイール12越しにインストルメント
パネル14に配置されたメータ類を視認し易い範囲であ
り、運転者のアイポイントの最適範囲を示している。ス
テアリングホイール12とメータ類の位置関係は、運転
者のアイポイントが斜線で示した範囲に入っているとき
には、運転者のアイポイントが車外の景色を視認するに
も略最適な位置に来る様に設定されている。なお、ここ
で、ステアリングホイール12の高さはチルト機構によ
り調整できる様にしても良いのであるが、システムの動
作をより分かりやすくするために、ステアリングホイー
ル12は所定の高さ位置に固定されているものとする。
【0017】図1において、一点鎖線で示したものは、
例えば日本人の女性のうち体格の小さいほうから5%以
内に入っている運転者、すなわち通常考えられる最も体
格の小さい運転者を想定した線である。また、実線で示
したものは、例えば日本人男性のうち体格の大きいほう
から5%以内に入っている運転者、すなわち通常考えら
れる最も体格の大きい運転者を想定した線である。
【0018】このように、最も体格の大きい運転者と最
も体格の小さい運転者のアイポイントを図中の斜線の範
囲内に納めるのであれば、シート16を単に上下動させ
るだけでも良いのであるが、通常は、体格の小さい運転
者は腕が短く、体格の大きい運転者は腕が長いので、こ
れを補正するために本システムにおいては、シートを図
中矢印Aで示す様に、上側に動かす場合には、同時に前
方にも動かし、下側に動かす場合には、同時に後方にも
動かす様にしている。このようにすれば、体格の大きい
運転者の場合には、着座位置が点Bで示す様に、車体後
方の低い位置になり、アイポイントが斜線の範囲内に入
ると共に、上半身がハンドルから離れて、肘の角度θ1
が略最適な角度になる。また、体格の小さい運転者の場
合には、着座位置が点Cで示す様に、車体前方の高い位
置になり、アイポイントが斜線の範囲内に入ると共に、
上半身がハンドルに近づいて肘の角度θ2 が略最適な角
度となる。なお、肘の角度θ1 ,θ2 の最適値は、通常
105°前後が疲労度が少ない点で良いとされており、
本システムにおいても、運転者のアイポイントが斜線の
範囲内に入ったときには、自動的に肘の角度θ1 ,θ2
が105°前後となる様に、シート16の移動方向(矢
印Aの傾き)が設定されている。また、図中dで示され
る範囲は、運転者にとってミラーを視認しやすいアイポ
イントの範囲を示している。
【0019】一方、本システムにおいては、運転者の運
転姿勢を理想的な姿勢に近づけるために、シートの矢印
A方向の移動と共に、アクセルペダルやブレーキペダル
といった操作ペダル18をも移動させる様にしている。
すなわち、一点鎖線で示した様に体格の小さい運転者
は、腰からつま先までの距離も短いと考えられるので、
シート16をC点で示す位置まで動かすと共に、操作ペ
ダル18も矢印Dで示す様に運転者に近づく方向に移動
させる。また、実線で示した様に体格の大きい運転者
は、腰からつま先までの距離も長いと考えられるので、
シート16をB点で示す位置まで動かすと共に、操作ペ
ダル18も矢印Dと反対の方向、すなわち運転者から離
れる方向に移動させる。なお、通常、体格の小さい運転
者は足の大きさが小さく、体格の大きい運転者は足の大
きさが大きいと考えられるので、操作ペダルの移動機構
20は、この足の大きさに対応して操作ペダル18の高
さが変化する様に配慮されている。すなわち、操作ペダ
ル18は矢印D方向に移動するときには、体格の小さい
運転者の足の大きさに対応するべく、斜め下方に動き、
矢印Dと反対方向に移動するときには、体格の大きい運
転者の足の大きさに対応するべく、斜め上方に動く様に
されている。
【0020】また、本システムにおいては、例えば調整
ボタン1つの操作で、最適な運転姿勢がとれる様に、後
述する機構によりシート16とペダル18が電動で動く
様にされているが、1つの調整ボタンの操作で最適な運
転姿勢がとれる様にするためには、シート16とペダル
18が、ある一定の関係で同時に且つ連係的に動く必要
がある。すなわち、運転者のアイポイントが図の斜線の
範囲内に入り、ハンドルを握ったときの肘の角度が略1
05°程度になる位置にシート16が移動した時点で
は、同時にペダル18の位置も運転者に最適な位置に移
動している必要がある。
【0021】図2は、この様なシート16とペダル18
の連係的な動きを実現するための、シート16の移動距
離とペダル18の移動距離との関係を表す図である。な
お、本システムにおいては、シート16とペダル18の
位置調整は、そのイニシャル状態であるシート16とペ
ダル18が最も離れた状態、すなわちシート16は移動
ストロークの車体後方端にあり、ペダル18は移動スト
ロークの車体前方端にある状態から始めるものとする。
図2において、横軸は、上記のイニシャル状態からシー
ト16が前方にスライドする距離を示し、縦軸は、イニ
シャル状態からのペダル18の後方へのスライド距離を
示している。そして、本システムでは、シート16とペ
ダル18を図2に示す曲線の様な関係で互いに連係して
動かすことにより、様々な体格の運転者に最適な運転姿
勢を提供することができる。そして、シート16とペダ
ル18の移動距離は、図2に示す曲線上を動く様に後述
する制御装置により制御される。
【0022】なお、図中の曲線上に示されたJF05等
の記号を付した点は、以下の様なことを意味している。
すなわち、JF05とは、日本人型女性の体格の小さい
ほうから5%をカバーする体型モデルに適合するシート
及びペダルの位置を示しており、また、AF05とは、
欧米人型女性の体格の小さいほうから5%をカバーする
体型モデルに適合するシート及びペダルの位置を示して
いる。また、JM50とは、日本人型男性の体格の小さ
いほうから50%をカバーする体型モデルに適合するシ
ート及びペダルの位置を示しており、AM50とは、欧
米人型男性の体格の小さいほうから50%をカバーする
体型モデルに適合するシート及びペダルの位置を示して
いる。以下同様に、 JF50…日本人型女性の体格の小さいほうから50%
をカバーする体型モデル AM50…欧米人型女性の体格の小さいほうから50%
をカバーする体型モデル JM90…日本人型男性の体格の小さいほうから90%
をカバーする体型モデル AM90…欧米人型男性の体格の小さいほうから90%
をカバーする体型モデル である。
【0023】このように、シート16及びペダル18
を、それらの相対位置が図2に示した曲線上に乗る様に
移動させることにより、様々な体格の運転者夫々に対応
した最適な運転姿勢が一義的に設定されることとなる。
【0024】次に、図3,図4は、本システムにおける
シート及びペダルの移動機構の構成の一例を示したもの
である。図3は主に車室前部のペダルの移動機構を示し
ており、図4は車室後部のシートの移動機構を示してい
る。また、図3に示したものは、オートマチックトラン
スミッションの車両に対応するものであり、ペダルとし
ては、アクセルペダルとブレーキペダルのみが配置され
ている。なお、図3に示したペダルの移動機構は、本シ
ステムを説明するために便宜的に一例を示したものであ
り、本発明の特徴をなすペダルの移動機構とは異なるも
のである。本発明の特徴となるペダルの移動機構の実施
例については、後で詳しく説明する。
【0025】図3において、車室内の運転席側の車幅方
向略中央部には、ステアリングコラム22を介して車両
の前輪を操舵ためのステアリングホイール12が配置さ
れている。ステアリングホイール12には、本運転姿勢
調整システムを操作するためのドライビングポジシヨン
調整スイッチ24が配設されている。このドライビング
ポジション調整スイッチ24は、シート16とペダル1
8とを互いに接近させる方向に駆動するためのボタン2
6と、シート16とペダル18とを互いに離間させる方
向に駆動するためのボタン28との2つのボタンから構
成されている。また、ステアリングコラム22には、ス
テアリングホイール12をチルトさせるためのチルトモ
ータ30が配置されている。このチルトモータ30は、
運転者の乗降時にステアリングホイール12を邪魔にな
らない位置に逃がすためのモータであり、運転姿勢を調
節するためのものではない。また、ステアリングホイー
ル12の下方には、アクセルペダル32とブレーキペダ
ル34が、車体前後方向に移動可能に配置されている。
【0026】アクセルペダル32を車体前後方向に移動
させるためのアクセル移動機構36は以下の様に構成さ
れている。車室の前方の壁面を構成するカウルパネル3
8には、L字形に曲げ加工されたフレーム部材40が取
り付けられている。このL字形のフレーム部材40の上
下には、長穴40a,40bが形成されており、この長
穴40a,40bには移動プレート42に固定されたス
ライドピン42aが挿入されている。移動プレート42
は、L字形に曲げ加工された板状に形成されており、3
本のスライドピン42aとフレーム部材40に形成され
た長穴40a,40bのガイドにより、フレーム部材4
0に対して車体前後方向にスライド自在に支持されてい
る。なお、長穴40a,40bは、前述した様に、運転
者の足の大きさに対応した高さにアクセルペダル32を
移動させるために、フレーム部材40に対して車体前方
が高くなる様に斜めに形成されている。
【0027】フレーム部材40の左方にはアクセルペダ
ル32を前後方向に移動させるためのモータ44が配置
されている。このモータ44には減速機構46を介して
車体前後方向に延出する送りネジ48が接続されてお
り、この送りネジ48の後端部は、フレーム部材40の
後端部に形成された支持部40cにより回転自在に支持
されている。従って、送りネジ48は、フレーム部材4
0に支持された状態でモータ44により回転駆動され
る。一方、移動プレート42の左側面には、起立片42
bが形成されており、この起立片42bは、フレーム部
材40の長穴40a,40bの間に形成された長穴40
dを介して、送りネジ48に螺合している。従って、モ
ータ44が回転して送りネジ48が回転駆動されると、
それに螺合している起立片42bが車体前後方向に移動
駆動されることとなり、それに伴って移動プレート42
がフレーム部材40にガイドされた状態で車体前後方向
にスライドする。
【0028】移動プレート42には、アクセルペダル3
2が車体前後方向に回動自在に支持されている。従っ
て、モータ44が回転すると、このアクセルペダル32
も上記の移動プレート42と一体的に車体前後方向にス
ライドすることとなる。
【0029】なお、アクセルペダル32には、プッシュ
プルケーブル50を介して、スロットルバルブを開閉す
るためのスロットルボディ52が接続されている。
【0030】次に、ブレーキペダル34を車体前後方向
に移動させるためのブレーキ移動機構54は以下の様に
構成されている。カウルパネル38のアクセル移動機構
36の左側の位置には、L字形に曲げ加工された一対の
フレーム部材56,58が車幅方向に所定距離を離間し
て取り付けられている。このフレーム部材56,58の
左方には、ブレーキペダル34を前後方向に移動させる
ためのモータ60が配置されている。このモータ60に
は減速機構62を介して車体前後方向に延出する送りネ
ジ64が接続されており、この送りネジ64の後端部
は、フレーム部材56の後端部に形成された支持部56
aにより回転自在に支持されている。従って、送りネジ
64は、フレーム部材56に支持された状態でモータ6
0により回転駆動される。
【0031】一方、一対のフレーム部材56,58の間
には、上面視コの字状に形成されたスライド部材66が
配置されている。このスライド部材66の左側面には、
スライドピン66aが固定されており、これらのスライ
ドピン66aは、フレーム部材56,58に車体前後方
向に形成された長穴56b,56cに挿入されている。
図中には見えていないがスライド部材66の右側面にも
左側面と同様にスライドピンが固定されており、これら
はフレーム部材58に車体前後方向に形成された長穴に
挿入されている。従って、スライド部材66は、一対の
フレーム部材56,58に両側面をガイドされた状態
で、車体前後方向にスライド自在に支持されている。ま
た、スライド部材66の左側面には、起立片66bが形
成されており、この起立片66bは、フレーム部材56
の長穴56b,56cの間に形成された長穴56dを介
して、送りネジ64に螺合している。従って、モータ6
0が回転して送りネジ64が回転駆動されると、それに
螺合している起立片66bが車体前後方向に移動駆動さ
れることとなり、それに伴ってスライド部材66が一対
のフレーム部材56,58にガイドされた状態で車体前
後方向にスライドする。
【0032】なお、長穴56b,56cは、前述した様
に、運転者の足の大きさに対応した高さにブレーキペダ
ル34を移動させるために、フレーム部材56に対して
車体前方側が高くなる様に斜めに形成されている。
【0033】スライド部材66には、車幅方向に延出す
る回転軸68を介してブレーキペダル34が車体前後方
向に回動自在に支持されている。従って、モータ60が
回転すると、このブレーキペダル34も上記のスライド
部材66と一体的に車体前後方向にスライドすることと
なる。
【0034】なお、ブレーキペダル34には、プッシュ
プルケーブル70を介して、ブレーキの真空倍力装置7
2が連結されており、ブレーキペダル34を踏み込むこ
とにより、その踏み込み力が真空倍力装置72で増幅さ
れてブレーキパッドへと伝達される。
【0035】次に、シート16を車体前後方向に移動さ
せるためのシート移動機構74は以下の様に構成されて
いる。運転席のシート16の下方の床面上には、シート
16の前後方向のスライドをガイドするための一対のス
ライドレール76a,76bが、車体前後方向に延出し
た状態で固定されている。このスライドレール76a,
76bは、図1における矢印A方向にシート16がスラ
イドする様に、車室の床面に対して前上がりの状態で配
設されている。各スライドレール76a,76bには、
シート16の下面に固定された一対のスライド部材78
a,78bが摺動自在に装着されており、このスライド
部材78a,78bとスライドレール76a,76bの
摺動によりシート16が車体前後方向にスライド可能に
支持されている。一対のスライド部材78a,78bの
前端部の間には梁部材80が掛け渡されており、この梁
部材80にはモータ82が固定されている。このモータ
82には減速機構84を介して車体前後方向に延出する
送りネジ86が接続されており、この送りネジ86の後
端部は、スライド部材78aの後端部に固定された支持
部材88により回転自在に支持されている。従って、モ
ータ82が回転することにより、送りネジ86がスライ
ド部材78a上に支持された状態で回転駆動される。一
方、スライドレール76aの下面には、送りネジ86に
螺合する雌ネジが形成された雌ネジ部材90が固定され
ている。従って、モータ82が回転して送りネジ86が
回転すると、スライドレール76aに固定された雌ネジ
部材90に対して、送りネジ86、モータ82、減速機
構84、梁部材80及びスライド部材78a,78bが
一体的に車体前後方向に移動することとなり、結果とし
てシート16がスライドレール76a,76bに沿って
前後方向にスライドする。
【0036】なお、運転席の左方には、本運転姿勢調整
システムの全体動作を制御するための制御装置であるポ
ジシヨンコントロールユニット(以下PCユニット)9
2が配設されており、前述したモータ44,60,82
はこのPCユニット92に接続されている。
【0037】次に、図5は、本運転姿勢調整システムの
全体構成を示すブロック図である。図5において、運転
姿勢調整システムの全体動作を制御するためのPCユニ
ット92には、アクセルペダル32とブレーキペダル3
4とこれらの移動機構36,54に配置されたペダルポ
ジシヨンスイッチ100,101、モータ44,60、
ポジシヨンセンサ102,104、リミットスイッチ1
06,108が接続されている。これらの内アクセルペ
ダル32側に配置されたペダルポジシヨンスイッチ10
0は、アクセルペダル32に運転者の足が接触している
か否かを検出するスイッチであり、ブレーキペダル34
に配置されたペダルポジシヨンスイッチ101は、ブレ
ーキペダル34に運転者の足が接触しているか否かを検
出するスイッチである。また、モータ44,60は前述
した様に、アクセルペダル32及びブレーキペダル34
を車体前後方向に移動させるための駆動源である。また
ポジシヨンセンサ102,104は、夫々アクセルペダ
ル32及びブレーキペダル34の車体前後方向の移動距
離を検出するためのセンサである。更にリミットスイッ
チ106,108は、夫々アクセルペダル32及びブレ
ーキペダル34が、その移動ストロークの端部に来たこ
とを検出するスイッチである。
【0038】次に、PCユニット92には、エンジンを
始動するためのイグニッションスイッチ(以下IGスイ
ッチ)112、シート16とシートの移動機構74に設
けられたモータ82、ポジシヨンセンサ114、リミッ
トスイッチ116も接続されている。モータ82は前述
した様に、シート16を車体前後方向に移動させるため
の駆動源である。また、ポジシヨンセンサ114はシー
ト16の車体前後方向の移動距離を検出するセンサであ
り、リミットスイッチ116は、シート16がその移動
ストロークの端部に来たことを検出するためのスイッチ
である。
【0039】また、PCユニット92には、前述したス
テアリングホイール12をチルトさせるためのチルトモ
ータ118、ステアリングホイール12のチルト位置を
検出するためのポジシヨンセンサ120、及びステアリ
ングホイール12がチルトストロークの端部に来たこと
を検出するリミットスイッチ122も接続されている。
【0040】更に、前述したポジシヨン調整スイッチ2
4、車速を検出するための車速センサ124、シートベ
ルトが装着された状態か解除された状態かを検出するた
めのシートベルトアンカースイッチ126、及びドアが
ロック状態かアンロック状態かを検出するドアロックス
イッチ128もPCユニット92に接続されている。
【0041】次に、以上の様に構成された運転姿勢調整
システムにおける運転姿勢の調整方法について、図6〜
図8に示すフローチャートを参照して説明する。
【0042】まず、運転が終了して、運転者が車から降
りる時の動作について図6を参照して説明する。この運
転者が車から降りる時のルーチンは、基本的には、運転
者が次の運転を開始する時のために、シートポジシヨン
及びペダルポジシヨンをイニシャル状態に戻しておくた
めのルーチンである。
【0043】まず、運転が終了して運転者がステツプS
2においてIGスイッチ112をOFFするとステツプ
S4に進み、ポジシヨン調整スイッチ24がONされて
いるか否かを判断する。
【0044】ステツプS4において、もしポジシヨン調
整スイッチ24がONされている場合には、後述するポ
ジシヨン調整ルーチン(図8参照)に入る。一方、ポジ
ション調整スイッチ24がOFFされている場合にはス
テツプS6に進む。
【0045】ステツプS6では、今まで運転していた状
態のシート16とペダル32,34のポジシヨンを記憶
する。
【0046】次に、ステツプS8では車速が0であるか
否かを判断する。車速が0でない場合には車速が0にな
るまで待機する。通常は、IGスイッチ112を切った
状態なので車速は0であり、ステツプS10に進む。
【0047】ステツプS10〜ステツプS14は、運転
者が車から降りようとしているか否かを判断するステッ
プである。
【0048】ステツプS10では、シートベルトアンカ
ースイッチ126がOFFであるか否かを判断する。も
しONであれば、運転者はまだシート16に座っている
状態なのでステツプS8に戻る。もしOFFであれば運
転者はシート16から離れたか、あるいは離れようとし
ている状態であるのでステツプS12に進む。
【0049】ステツプS12では、ドアロックスイッチ
128がOFFであるか否かを判断する。もしONであ
れば、すなわちドアがロックされている状態であれば、
運転者はまだシート16に座っている状態なのでステツ
プS8に戻る。もしOFFであれば、運転者は車から降
りようとしている状態なのでステツプS14に進む。
【0050】更にステツプS14では、イグニッション
キー(IGキー)を抜いたか否かを判断する。もしIG
キーを抜いていない場合には、もう一度運転する可能性
があるので、ステツプS8に戻る。もしIGキーを抜い
ている場合には、運転者は車から降りようとしていると
確定し、ステツプS16に進む。
【0051】ステツプS16〜ステツプS20は、運転
者が車から降り易い様に、また、次の運転を開始すると
きの運転姿勢調整の準備のために、シート16及びペダ
ル32,34をイニシャル位置に戻すステップである。
【0052】まず、ステツプS16では、シート16及
びペダル32,34をイニシャル位置に戻すだけの動作
であるため、運転姿勢を調整するときの様な微調整は必
要ないので、モータの回転速度を2倍速に設定する。
【0053】ステツプS18ではシート16を最後端に
スライドさせる。
【0054】これと略同時に、ステツプS20では、ペ
ダル32,34を最前端にスライドさせる。
【0055】次にステツプS22で運転者が運転席のド
アを開けると、運転者が車から降り易い様にステツプS
24においてステアリングホイール12を最上端にチル
トさせる。
【0056】ステツプS26では、シート16、ペダル
32,34、ステアリングホイール16のリミットスイ
ッチ116,106,108,122がONしたか否か
を判断する。これらのリミットスイッチがまだONして
いない場合には、シート16、ペダル32,34、ステ
アリングホイール12の移動を継続する。リミットスイ
ッチ116,106,108,122がONした場合に
は、シート16、ペダル32,34、ステアリングホイ
ール12が移動ストロークの端部まで移動されたと判断
し、ステツプS28に進み、各モータ82,44,6
0,118を停止させる。
【0057】ステツプS30では、運転者は運転席のド
アを閉めてこのルーチンを終了する。
【0058】次に、乗車開始時のルーチンについて図7
のフローチャートを参照して説明する。このルーチン
は、運転者が再び車を運転しようとするときに、降車時
に記憶されている運転ポジシヨンに、シート位置とペダ
ル位置を復帰させるためのルーチンである。
【0059】まず、ステツプS32で、運転者は、車に
乗り込むために運転席のドアを開き運転席に着座した
後、ドアを閉める。
【0060】ステツプS34では、IGキーを挿入した
か否かを検出する。まだ、IGキーを挿入していない場
合には挿入するまで待機し、挿入された場合にはステツ
プS36に進む。
【0061】ステツプS36ではステアリングホイール
12をイニシャル位置から通常の運転位置であるセット
位置まで下方にチルトさせる。
【0062】ステツプS38では、シート16を、運転
終了時のルーチン(図6参照)のステツプS6において
記憶しているセット位置へスライドさせる。
【0063】ステツプS40では、同様に、ペダル3
2,34を、運転終了時のルーチンのステツプS6にお
いて記憶しているセット位置へスライドさせる。
【0064】なお、上記のステツプS36〜ステツプS
40では、各モータ82,44,60,118は、降車
時に設定された通り2倍速で移動する。
【0065】ステツプS42では、ステアリングホイー
ル12、シート16、及びペダル32,34が上記のセ
ット位置まで移動したかをポジシヨンセンサー120,
114,102,104の検出信号から判断する。セッ
ト位置まで移動していない場合には、ステアリングホイ
ール12、シート16、ペダル32,34の移動を継続
し、これらがセット位置まで移動した後にステツプS4
4に進んで、各モータ82,44,60,118を停止
させる。
【0066】ステツプS46では、モータの回転速度を
2倍速から1倍速に設定してこのルーチンを終了する。
【0067】次に、運転者が変わったとき、あるいは運
転ポジシヨンを設定し直したいとき等に実際に運転姿勢
を調整するためのポジシヨン設定ルーチンについて図8
のフローチャートを参照して説明する。
【0068】まず、初期状態として、シートが移動スト
ロークの後方端にあり、ペダルが移動ストロークの前方
端にあるものとする。
【0069】ステツプS50で運転者がポジシヨン調整
スイッチ24をONすると、ステツプS52では、車速
が0か否かを判断する。
【0070】ステツプS52で車速が0、すなわち車が
停止している場合にはステツプS54進む。
【0071】ステツプS54ではペダルポジシヨンスイ
ッチ100,101がONされているか否かを判断す
る。もしペダルポジションスイッチ100,101がO
Nされている場合には、運転者の足がペダル32,34
に触れていること、すなわち運転者が意図する運転ポジ
シヨンに近い位置にペダル32,34が来ているものと
判断して、ステツプS56に進み、ポジシヨンの微調整
のために、モータの回転速度を1/2倍速とする。
【0072】ステツプS58及びステツプS60では、
上記の様に1/2倍速に設定された状態でモータ82,
44,60を回転させ、シート16を前方にスライドさ
せると共に、ペダル32,34を後方にスライドさせ
る。
【0073】そして、ステツプS70では、運転者は、
自分に丁度良い運転ポジシヨンにシート16とペダル3
2,34が移動したところでポジシヨン調整スイッチ2
4をOFFし、ステツプS72でモータ82,44,6
0が停止されてこのルーチンを終了する。
【0074】一方、ステツプS54でペダルポジシヨン
スイッチ100,101がOFFされている、すなわち
運転者の足がペダル32,34に触れていない場合に
は、モータ82,44,60の回転速度は1倍速のまま
に保たれる。すなわち、運転者は、都合によりペダル3
2,34に触れるか触れないかで、シート16とペダル
32,34の移動速度を1/2倍速と1倍速とに選択す
ることができる。
【0075】そして、運転者の足がペダル32,34に
触れていない場合にはステツプS66及びステツプS6
8に進み、1倍速でシート16を前方にスライドさせる
と共に、1倍速でペダル32,34を後方にスライドさ
せる。
【0076】そして、ステツプS70では、運転者は、
自分に丁度良い運転ポジシヨンにシート16とペダル3
2,34が移動したところでポジシヨン調整スイッチ2
4をOFFする。
【0077】また、ステツプS52で、車速が0でない
場合には、車が走っている状態でシートとペダルが大き
く動きすぎたのでは、運転に支障をきたす場合が考えら
れるので、ステツプS62で、シート16とペダル3
2,34の移動距離にリミットを設ける。本システムに
おいては、例えばこのリミット距離を50mmに規定す
る。そして、モーター82,44,60を駆動して、シ
ート16及びペダル32,34をこのリミット距離だけ
移動させる。
【0078】ステツプS64ではポジシヨンセンサー1
14,102,104により、シート16とペダル3
2,34がリミット位置まで移動したか否かを検出す
る。もし、シート16とペダル32,34がリミット位
置まで移動している場合にはステツプS72に進み、モ
ーター82,44,60を停止させる。また、シート1
6とペダル32,34がリミット位置まで移動していな
い場合には、ステツプS66に進み、ステツプS66〜
ステツプS72のルーチンを実行する。
【0079】以上の様にして、運転終了時のドライビン
グポジシヨンのリセット動作、運転開始時のポジシヨン
の復帰動作、及びポジシヨンの調整動作が行われる。
【0080】上記の説明では、アクセルペダルとブレー
キペダルを別々の駆動源により移動させる場合について
説明したが、以下では、本発明の特徴的な部分である、
アクセルペダルとブレーキペダルを1つの駆動源で移動
させる構成について説明する。
【0081】図9は、本実施例におけるアクセルペダル
とブレーキペダルの移動機構の構成を示す斜視図であ
り、図10は、図9の移動機構の分解斜視図である。
【0082】図9,図10において、従来よりよく知ら
れている様に、車体のフレーム200には、上下方向の
曲げ剛性を向上させるために車体前後方向に延出するト
ンネル状の補強部202が形成されている。この補強部
202の中央部には長方形の開口穴202aが形成され
ている。また、補強部202には、下方から断面台形状
のアングル部材204が不図示のボルト等により取り付
けられており、このアングル部材204の内側には、ペ
ダルを車体前後方向にスライドさせるためのスライドガ
イド206が、スペーサー208を介してボルト等によ
り車体前後方向に延出した状態で固定されている。この
スライドガイド206には、スライド部材210がスラ
イドガイド206の延出方向に沿ってスライド自在に装
着されており、スライド部材210の上面には移動プレ
ート212が固定されている。従って、移動プレート2
12は、スライドガイド206により車体に対して車体
前後方向に移動自在に支持されている。
【0083】移動プレート212の略中央部には、長方
形状の開口穴212aが形成されており、この開口穴2
12aを介して、スライドガイド206の中央付近に取
り付けられた雌ネジ部材214が移動プレート212の
上方に突出している。この雌ネジ部材214には、後述
する送りネジ222が螺合する雌ネジ部214aが形成
されている。
【0084】一方、移動プレート212の車体前方側に
は、移動プレート212を車体前後方向に移動駆動する
ための駆動源216が取り付けられている。駆動源21
6は、モータ218と、このモータ218に接続された
減速機構220と、この減速機構220に接続された送
りネジ222とから構成されている。送りネジ222の
先端部は、移動プレート212の車体後方側に立設され
た起立片212cに回転自在に支持されている。従っ
て、モータ218が回転すると、その回転力は減速機構
220を介して送りネジ222に伝達され、送りネジ2
22が移動プレート212に支持された状態で回転駆動
される。そして、送りネジ222が回転駆動されると、
これに螺合している雌ネジ部材214が送りネジ222
の長手方向に相対移動するが、雌ネジ部材214は、ス
ライドガイド206を介して車体側に固定されているの
で、結果としてモータ218と送りネジ222が取り付
けられた移動プレート212側が車体に対して前後方向
に移動駆動されることとなる。これにより移動プレート
212に取り付けられたアクセルペダル32とブレーキ
ペダル34とが移動プレート212と一体的に車体前後
方向に移動される。
【0085】次に、移動プレート212の右方には凹所
224が一体的に形成されており、この凹所224の左
右両側壁には、夫々嵌合穴224aが形成されている。
この嵌合穴224aには、ブレーキペダル34の基端部
34aに固定された回転軸226が、回転自在に挿入さ
れている。従って、ブレーキペダル34は、回転軸22
6を介して凹所224、すなわち移動プレート212に
車体前後方向に回動自在に支持されている。回転軸22
6には回転片228も固定されており、この回転片22
8の先端部228aには、ブレーキの真空倍力装置23
0の駆動片230bが接続されている。真空倍力装置2
30の本体230aは、凹所224の車体前方側を閉止
する様に設けられた固定プレート232にボルト等によ
り固定されている。
【0086】一方、移動プレート212の左方には長方
形状の開口穴234が形成されている。この開口穴23
4の左右両側には回転支持部236が立設されており、
この回転支持部236の嵌合穴にはアクセルペダル32
の基端部に固定された回転軸238が回転自在に嵌合し
ている。また、移動プレート212の下面には一対の回
転支持部240が下方に向けて立設されており、この一
対の回転支持部240の間には、回転軸242が掛け渡
されている。この回転軸242には、スロットルバルブ
を開閉駆動するためのプッシュプルケーブル244を駆
動する駆動部材246が回転自在に支持されている。プ
ッシュプルケーブル244のインナーケーブル244a
の先端部は、駆動部材246の下端部246aに係止さ
れており、アウターケーブル244bの先端部は、移動
プレート212から立ち下がる様に一体的に形成された
折り曲げ部248に係止されている。駆動部材246の
上端部246bは、アクセルペダル32の裏側面に接す
る様に配置されており、従って、運転者がアクセルペダ
ル32を踏み込むことにより、駆動部材246の上端部
246bが車体前方側に回動され、それに伴ってインナ
ーケーブル244aが車体後方側に引かれ、スロットル
バルブが開かれることとなる。
【0087】なお、以上の様に構成されたアクセルペダ
ルとブレーキペダルの移動機構においては、モータ21
8が回転駆動されることにより、アクセルペダル32と
ブレーキペダル34とが移動プレート212と一体的に
車体前後方向に移動される。そして、運転者は通常足の
踵部分を床面上に置いてペダルを操作するのであるが、
この踵部分が置かれる床面、すなわち移動プレート21
2がアクセルペダル32及びブレーキペダル34と一体
的に移動するので、運転者は、ペダルの移動による操作
性の違和感を感じることがない。
【0088】以上説明した様に、本実施例のアクセルペ
ダルとブレーキペダルの移動機構においては、移動機構
の主要部をなすスライドガイド206とスライド部材2
10が、もともと車体に形成されている補強部202内
の従来全く使用されていなかった空間を有効に利用して
配置されているので、移動機構を配置するために新たに
必要とされる空間を最小限にとどめることができ、アク
セルペダルとブレーキペダルの移動機構のスペースファ
クターを著しく向上させることができる。
【0089】また、図9及び図10に示したペダルの移
動機構は、図3に示したペダルの移動機構と全く同様
に、図1乃至図8で説明した運転姿勢調整システムに適
用可能である。
【0090】なお、本発明はその主旨を逸脱しない範囲
で、上記実施例を修正または変形したものに適用可能で
ある。
【0091】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の車両の運転
姿勢調整装置によれば、アクセルペダルとブレーキペダ
ルとを共通の駆動源により移動させることにより、これ
らのペダルの移動機構を小型化することができる。ま
た、ペダルの移動機構の少なくとも一部を、車体フレー
ム内に収容することにより、もともと必要とされる車体
フレームのスペースを有効に利用することができ、ペダ
ルの移動機構のスペースファクターを向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】運転姿勢調整システムの概念を模式的に示した
図である。
【図2】シートとペダルの連係的な動きを実現するため
の、シートの移動距離とペダルの移動距離との関係を表
す図である。
【図3】運転姿勢調整システムにおけるペダルの移動機
構の構成を示した図である。
【図4】運転姿勢調整システムにおけるシートの移動機
構の構成を示した図である。
【図5】運転姿勢調整システムの全体構成を示すブロッ
ク図である。
【図6】運転姿勢調整システムにおける運転姿勢の調整
方法を説明するフローチャートである。
【図7】運転姿勢調整システムにおける運転姿勢の調整
方法を説明するフローチャートである。
【図8】運転姿勢調整システムにおける運転姿勢の調整
方法を説明するフローチャートである。
【図9】ペダルの移動機構の構造を示した斜視図であ
る。
【図10】ペダルの移動機構の構造を示した分解斜視図
である。
【符号の説明】
12 ステアリングホイール 16 シート 32 アクセルペダル 34 ブレーキペダル 36,54,74 移動機構 92 ポジシヨンコントロールユニット 200 車体フレーム 202 補強部 206 スライドガイド 210 スライド部材 212 移動プレート 216 駆動源

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキペダルとアクセルペダルとを車
    体に対して前後方向に位置調整可能な車両の運転姿勢調
    整装置であって、 前記ブレーキペダルとアクセルペダルとを共通の駆動源
    により車体前後方向に移動させる移動手段を具備するこ
    とを特徴とする車両の運転姿勢調整装置。
  2. 【請求項2】 前記移動手段は、車体のフロア面に沿っ
    て前後方向に延出する車体フレームの断面内に少なくと
    も一部分が収容された駆動機構を備えることを特徴とす
    る請求項1に記載の車両の運転姿勢調整装置。
  3. 【請求項3】 前記ブレーキペダルとアクセルペダルと
    は、車体のフロア上に配置された共通の可動プレート上
    に回動自在に支持されており、前記駆動機構は、前記ブ
    レーキペダルとアクセルペダルとを、前記可動プレート
    ごと車体前後方向に移動させることを特徴とする請求項
    2に記載の車両の運転姿勢調整装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動機構は、前記ブレーキペダルと
    アクセルペダルとを車体前後方向にスライド自在に支持
    するガイドレールと、前記ブレーキペダルとアクセルペ
    ダルとを前記ガイドレールに沿って移動させる駆動源と
    を備え、前記ガイドレールが前記車体フレームの断面内
    に収容されていることを特徴とする請求項2に記載の車
    両の運転姿勢調整装置。
  5. 【請求項5】 前記移動手段は、運転者のアイポイント
    が所定の理想的なアイポイントの範囲に入る様に、シー
    ト位置と、シート高さと、操作ペダル類とを位置調整す
    るシステムに使用されるアクセルペダルとブレーキペダ
    ルの位置調整手段を流用したものであることを特徴とす
    る請求項1に記載の車両の運転姿勢調整装置。
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