JPH07125561A - 車輪スリップ制御装置 - Google Patents
車輪スリップ制御装置Info
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- JPH07125561A JPH07125561A JP5275793A JP27579393A JPH07125561A JP H07125561 A JPH07125561 A JP H07125561A JP 5275793 A JP5275793 A JP 5275793A JP 27579393 A JP27579393 A JP 27579393A JP H07125561 A JPH07125561 A JP H07125561A
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- control
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- Regulating Braking Force (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は車輪スリップ制御装置に関し、加速
要求状態でまだ加速可能な状態であるときや失速したと
き目標スリップ率を増大させることにより、駆動力を増
大して失速を防止することを目的とする。 【構成】 制御目標速度増加手段M2は、加速要求状態
で従動輪の車輪速度に基づく車体速度が増加中の場合
に、上記駆動輪の制御目標速度を増加させる。制御目標
速度保持手段M3は、加速要求状態で車体速度が増加中
でない場合に、上記制御目標速度の値を保持する。
要求状態でまだ加速可能な状態であるときや失速したと
き目標スリップ率を増大させることにより、駆動力を増
大して失速を防止することを目的とする。 【構成】 制御目標速度増加手段M2は、加速要求状態
で従動輪の車輪速度に基づく車体速度が増加中の場合
に、上記駆動輪の制御目標速度を増加させる。制御目標
速度保持手段M3は、加速要求状態で車体速度が増加中
でない場合に、上記制御目標速度の値を保持する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車輪スリップ制御装置に
関し、車両加速時に駆動輪に発生するスリップを抑制す
る車輪スリップ制御装置に関する。
関し、車両加速時に駆動輪に発生するスリップを抑制す
る車輪スリップ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より車両加速時に駆動輪にスリップ
が発生したときエンジン出力制御及びブレーキ制御を行
なってスリップを抑制する車輪スリップ制御装置があ
る。
が発生したときエンジン出力制御及びブレーキ制御を行
なってスリップを抑制する車輪スリップ制御装置があ
る。
【0003】例えば、特開昭61−24653号公報に
記載の装置は、駆動輪と従動輪との回転速度比から駆動
輪のスリップ状態を判別して、上記回転速度比が所定値
を越えたとき駆動輪の駆動力を制限している。
記載の装置は、駆動輪と従動輪との回転速度比から駆動
輪のスリップ状態を判別して、上記回転速度比が所定値
を越えたとき駆動輪の駆動力を制限している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来装置は駆動輪と従
動輪との回転速度比で駆動輪の駆動力を制限するため
に、例えば深雪路や長い登坂路等の走行抵抗が大きな路
面においては、スリップ制御で設定しているスリップ率
(例えば10%程度)では駆動力が不足し、失速するこ
とがあった。
動輪との回転速度比で駆動輪の駆動力を制限するため
に、例えば深雪路や長い登坂路等の走行抵抗が大きな路
面においては、スリップ制御で設定しているスリップ率
(例えば10%程度)では駆動力が不足し、失速するこ
とがあった。
【0005】また、いったん車体速度つまり従動輪速度
が低下すると、この従動輪速度に基づく駆動輪の制御目
標速度も低下するために、ますます車体速度が低下する
という問題があった。
が低下すると、この従動輪速度に基づく駆動輪の制御目
標速度も低下するために、ますます車体速度が低下する
という問題があった。
【0006】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
加速要求状態でまだ加速可能な状態であるときや失速し
たとき目標スリップ率を増大させることにより、駆動力
を増大して失速を防止する車輪スリップ制御装置を提供
することを目的とする。
加速要求状態でまだ加速可能な状態であるときや失速し
たとき目標スリップ率を増大させることにより、駆動力
を増大して失速を防止する車輪スリップ制御装置を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1(A),(B)は本
発明の原理図を示す。図1(A)において、加速スリッ
プ制御手段M1は、駆動輪の車輪速度と従動輪との車輪
速度とに基づき、上記駆動輪のスリップ率が所定の目標
スリップ率となるよう駆動輪の制御目標速度を設定して
上記駆動輪の加速スリップを抑制する。
発明の原理図を示す。図1(A)において、加速スリッ
プ制御手段M1は、駆動輪の車輪速度と従動輪との車輪
速度とに基づき、上記駆動輪のスリップ率が所定の目標
スリップ率となるよう駆動輪の制御目標速度を設定して
上記駆動輪の加速スリップを抑制する。
【0008】制御目標速度増加手段M2は、加速要求状
態で上記従動輪の車輪速度に基づく車体速度が増加中の
場合に、上記駆動輪の制御目標速度を増加させる。
態で上記従動輪の車輪速度に基づく車体速度が増加中の
場合に、上記駆動輪の制御目標速度を増加させる。
【0009】制御目標速度保持手段M3は、加速要求状
態で上記車体速度が増加中でない場合に、上記制御目標
速度の値を保持する。
態で上記車体速度が増加中でない場合に、上記制御目標
速度の値を保持する。
【0010】図1(B)に示す車体速度保持手段M4
は、加速要求状態で上記従動輪の車輪速度に基づく車体
速度が減少したとき減少前の車体速度の値を保持する。
は、加速要求状態で上記従動輪の車輪速度に基づく車体
速度が減少したとき減少前の車体速度の値を保持する。
【0011】
【作用】図1(A)に示す本発明においては、加速要求
状態で、車体速度が増加すれば制御目標速度を増加さ
せ、車体速度が増加しなければ制御目標速度を保持する
ことにより、目標スリップ率を増大させ、その路面にお
いて発揮しうる駆動力を得ることで加速スリップ制御に
起因する失速を防止できる。
状態で、車体速度が増加すれば制御目標速度を増加さ
せ、車体速度が増加しなければ制御目標速度を保持する
ことにより、目標スリップ率を増大させ、その路面にお
いて発揮しうる駆動力を得ることで加速スリップ制御に
起因する失速を防止できる。
【0012】また、図1(B)に示す本発明において
は、加速要求状態で車体速度が減少したとき減少前の車
体速度の値を保持することにより、目標スリップ率を増
大させ、加速スリップ制御に起因する失速を防止でき
る。
は、加速要求状態で車体速度が減少したとき減少前の車
体速度の値を保持することにより、目標スリップ率を増
大させ、加速スリップ制御に起因する失速を防止でき
る。
【0013】
【実施例】図2は本発明の加速スリップ制御装置を備え
た後輪駆動車両の構成を表わす概略構成図である。
た後輪駆動車両の構成を表わす概略構成図である。
【0014】図に示す如く本実施例の車両には、ブレー
キマスタシリンダ2と、従動輪である左右前輪3,4の
ホイルシリンダ5,6及び駆動輪である左右後輪7,8
のホイルシリンダ9,10、油圧源11、アンチスキッ
ド制御用油圧回路12及び加速スリップ制御用油圧回路
13が備えられている。
キマスタシリンダ2と、従動輪である左右前輪3,4の
ホイルシリンダ5,6及び駆動輪である左右後輪7,8
のホイルシリンダ9,10、油圧源11、アンチスキッ
ド制御用油圧回路12及び加速スリップ制御用油圧回路
13が備えられている。
【0015】ブレーキマスタシリンダ2の第1油圧室2
aから左右前輪3,4のホイルシリンダ5,6に至るブ
レーキ油圧回路には、左右前輪アンチスキッド制御用容
量制御弁14,15が配設されている。また、ブレーキ
マスタシリンダ2の第2油圧室2bから左右後輪7,8
のホイルシリンダ9,10夫々に至るブレーキ油圧回路
には、プロポーショナルバルブ16、後輪アンチスキッ
ド制御用容量制御弁17、並列に配設された第1ソレノ
イドバルブ18と逆止弁19、及び加速スリップ制御用
容量制御弁20が設けられている。
aから左右前輪3,4のホイルシリンダ5,6に至るブ
レーキ油圧回路には、左右前輪アンチスキッド制御用容
量制御弁14,15が配設されている。また、ブレーキ
マスタシリンダ2の第2油圧室2bから左右後輪7,8
のホイルシリンダ9,10夫々に至るブレーキ油圧回路
には、プロポーショナルバルブ16、後輪アンチスキッ
ド制御用容量制御弁17、並列に配設された第1ソレノ
イドバルブ18と逆止弁19、及び加速スリップ制御用
容量制御弁20が設けられている。
【0016】アンチスキッド制御時には、第1ソレノイ
ドバルブ18は励磁されないで図示の位置にあるため、
後輪アンチスキッド制御用容量制御弁17と加速スリッ
プ制御用容量制御弁20とは連通状態に保たれる。ま
た、加速スリップ制御用容量制御弁20の制御入力ポー
ト20aと直列に配設された第2ソレノイドバルブ2
1、第3ソレノイドバルブ22が励磁されないで共に図
示の位置にあるため、上記加速スリップ制御用容量制御
弁20の制御油圧室20bは油圧源11のリザーバ23
と連通状態に保たれる。従って加速スリップ制御用容量
制御弁20のピストン20cは、スプリング20dの付
勢によって図示の位置に保たれる。このとき上記後輪ア
ンチスキッド制御用容量制御弁17は、その第1制御入
力ポート17aに連通する後輪第1切換弁24と後輪第
1切換弁24に直列接続された後輪第2切換弁25との
励磁・非励磁の組合せにより、 (A1)油圧源11のポンプ駆動モータ26により駆動
されるポンプ27及びその油圧を蓄積するアキュムレー
タ28からの油圧をブレーキ操作量に応じた油圧に変換
するレギュレータ29の出力ポート29aと、上記第1
制御入力ポート17aとの連通状態。
ドバルブ18は励磁されないで図示の位置にあるため、
後輪アンチスキッド制御用容量制御弁17と加速スリッ
プ制御用容量制御弁20とは連通状態に保たれる。ま
た、加速スリップ制御用容量制御弁20の制御入力ポー
ト20aと直列に配設された第2ソレノイドバルブ2
1、第3ソレノイドバルブ22が励磁されないで共に図
示の位置にあるため、上記加速スリップ制御用容量制御
弁20の制御油圧室20bは油圧源11のリザーバ23
と連通状態に保たれる。従って加速スリップ制御用容量
制御弁20のピストン20cは、スプリング20dの付
勢によって図示の位置に保たれる。このとき上記後輪ア
ンチスキッド制御用容量制御弁17は、その第1制御入
力ポート17aに連通する後輪第1切換弁24と後輪第
1切換弁24に直列接続された後輪第2切換弁25との
励磁・非励磁の組合せにより、 (A1)油圧源11のポンプ駆動モータ26により駆動
されるポンプ27及びその油圧を蓄積するアキュムレー
タ28からの油圧をブレーキ操作量に応じた油圧に変換
するレギュレータ29の出力ポート29aと、上記第1
制御入力ポート17aとの連通状態。
【0017】(A2)第1制御入力ポート17a、レギ
ュレータ29、リザーバ23の各々との遮断状態。
ュレータ29、リザーバ23の各々との遮断状態。
【0018】(A3)第1制御入力ポート17aとリザ
ーバ23との連通状態。の3状態に変化する。
ーバ23との連通状態。の3状態に変化する。
【0019】一方、第2制御入力ポート17bは、レギ
ュレータ29の出力ポート29aと常時連通する。
ュレータ29の出力ポート29aと常時連通する。
【0020】従って、上記3状態に対応して後輪アンチ
スキッド制御用容量制御弁17は次のように作動する。
スキッド制御用容量制御弁17は次のように作動する。
【0021】即ち、第1制御入力ポート17aを有する
第1油圧室17c内の圧力が増圧(A1)、保持(A
2)又は減圧(A3)され、この第1油圧室17c内の
圧力に応じてブレーキ油圧室17dの容量が変化する。
これにより後輪アンチスキッド制御用容量制御弁17は
第1ソレノイドバルブ18又は逆止弁19を介して左右
後輪ホイルシリンダ9,10内の圧力を増圧(A1)、
保持(A2)又は減圧(A3)する。
第1油圧室17c内の圧力が増圧(A1)、保持(A
2)又は減圧(A3)され、この第1油圧室17c内の
圧力に応じてブレーキ油圧室17dの容量が変化する。
これにより後輪アンチスキッド制御用容量制御弁17は
第1ソレノイドバルブ18又は逆止弁19を介して左右
後輪ホイルシリンダ9,10内の圧力を増圧(A1)、
保持(A2)又は減圧(A3)する。
【0022】尚左前輪第1,第2切換弁30,31、右
前輪第1,第2切換弁32,33の励磁、非励磁によ
り、左右前輪アンチスキッド制御用容量制御弁14,1
5も左右前輪ホイルシリンダ5,6に対して同様に作用
する。
前輪第1,第2切換弁32,33の励磁、非励磁によ
り、左右前輪アンチスキッド制御用容量制御弁14,1
5も左右前輪ホイルシリンダ5,6に対して同様に作用
する。
【0023】また上記のような各第1,第2切換弁2
4,25,30,31,32,33の励磁・非励磁は、
図示しないアンチスキッド制御装置により行なわれる。
4,25,30,31,32,33の励磁・非励磁は、
図示しないアンチスキッド制御装置により行なわれる。
【0024】次に加速スリップ制御実行時には、第1ソ
レノイドバルブ18が励磁されて図2の右側に示す位置
に切り替わり連通を遮断する。このため、第1ソレノイ
ドバルブ18と逆止弁19とにより、後輪アンチスキッ
ド制御用容量制御弁17と加速スリップ制御用容量制御
弁20との連通が遮断される。このとき、加速スリップ
制御用容量制御弁20は、その制御入力ポート20aに
連通する第2,第3ソレノイドバルブ21,22の励磁
・非励磁の組合せにより、 (B1)アキュムレータ28と制御入力ポート20aと
の連通状態。
レノイドバルブ18が励磁されて図2の右側に示す位置
に切り替わり連通を遮断する。このため、第1ソレノイ
ドバルブ18と逆止弁19とにより、後輪アンチスキッ
ド制御用容量制御弁17と加速スリップ制御用容量制御
弁20との連通が遮断される。このとき、加速スリップ
制御用容量制御弁20は、その制御入力ポート20aに
連通する第2,第3ソレノイドバルブ21,22の励磁
・非励磁の組合せにより、 (B1)アキュムレータ28と制御入力ポート20aと
の連通状態。
【0025】(B2)アキュムレータ28と制御入力ポ
ート20aとの絞り弁を介した連通状態。
ート20aとの絞り弁を介した連通状態。
【0026】(B3)リザーバ23と制御入力ポート2
0aとの絞り弁を介した連通状態。
0aとの絞り弁を介した連通状態。
【0027】(B4)リザーバ23と制御入力ポート2
0aとの連通状態。の4状態に変化する。
0aとの連通状態。の4状態に変化する。
【0028】従って、上記各状態に対応して加速スリッ
プ制御用容量制御弁20は次のように作動する。
プ制御用容量制御弁20は次のように作動する。
【0029】即ち、制御入力用ポート20aを有する制
御油圧室20b内の圧力が増圧(B1)、徐々に増圧
(B2)、徐々に減圧(B3)、又は減圧(B4)され
ることにより該制御油圧室20bの容積が変化し、ピス
トン20cがスプリング20dの付勢に抗して図2の左
右方向に移動する。これにより、ブレーキ油圧室20e
の出力ポート20fから油圧が左右後輪ホイルシリンダ
9,10夫々に供給される。従って、左右後輪7,8の
ホイルシリンダ9,10内の圧力を増圧(B1)、徐々
に増圧(B2)、徐々に減圧(B3)、又は減圧(B
4)する。
御油圧室20b内の圧力が増圧(B1)、徐々に増圧
(B2)、徐々に減圧(B3)、又は減圧(B4)され
ることにより該制御油圧室20bの容積が変化し、ピス
トン20cがスプリング20dの付勢に抗して図2の左
右方向に移動する。これにより、ブレーキ油圧室20e
の出力ポート20fから油圧が左右後輪ホイルシリンダ
9,10夫々に供給される。従って、左右後輪7,8の
ホイルシリンダ9,10内の圧力を増圧(B1)、徐々
に増圧(B2)、徐々に減圧(B3)、又は減圧(B
4)する。
【0030】こうした後輪のブレーキ制御は、加速スリ
ップ制御回路40が加速スリップ発生時に第1〜第3ソ
レノイドバルブ18,ソレノイドバルブ21,22及び
ポンプ駆動モータ26を駆動制御することによって行な
われる。
ップ制御回路40が加速スリップ発生時に第1〜第3ソ
レノイドバルブ18,ソレノイドバルブ21,22及び
ポンプ駆動モータ26を駆動制御することによって行な
われる。
【0031】即ち加速スリップ制御回路40には、ブレ
ーキペダル44aの操作の有無に応じてオン・オフ信号
を出力するペダルスイッチ44、左前輪3の回転速度を
検出する左前輪回転速度センサ45、右前輪4の回転速
度を検出する右前輪速度センサ46、左後輪7の回転速
度を検出する左後輪回転速度センサ47、右後輪8の回
転速度を検出する右後輪回転速度センサ48、左右後輪
7,8を駆動する内燃機関の回転速度を検出する回転速
度センサ49、及び車両運転者がアクセルペダル50を
操作することによって内燃機関の吸気通路53を開閉す
る主スロットルバルブ51の開度を検出するスロットル
ポジションセンサ52からの検出信号が入力され、加速
スリップ制御回路40は各センサからの検出信号に基づ
き後輪の加速スリップ状態を検出して、上記後輪のブレ
ーキ制御を実行する。
ーキペダル44aの操作の有無に応じてオン・オフ信号
を出力するペダルスイッチ44、左前輪3の回転速度を
検出する左前輪回転速度センサ45、右前輪4の回転速
度を検出する右前輪速度センサ46、左後輪7の回転速
度を検出する左後輪回転速度センサ47、右後輪8の回
転速度を検出する右後輪回転速度センサ48、左右後輪
7,8を駆動する内燃機関の回転速度を検出する回転速
度センサ49、及び車両運転者がアクセルペダル50を
操作することによって内燃機関の吸気通路53を開閉す
る主スロットルバルブ51の開度を検出するスロットル
ポジションセンサ52からの検出信号が入力され、加速
スリップ制御回路40は各センサからの検出信号に基づ
き後輪の加速スリップ状態を検出して、上記後輪のブレ
ーキ制御を実行する。
【0032】また加速スリップ制御装置40には、内燃
機関の吸気通路53に設けられたサブスロットルバルブ
54を駆動する駆動モータ55が接続され、加速スリッ
プ発生時に、サブスロットルバルブ54を開閉して、左
右後輪7,8を駆動する内燃機関の出力トルクを制御す
るようにされている。
機関の吸気通路53に設けられたサブスロットルバルブ
54を駆動する駆動モータ55が接続され、加速スリッ
プ発生時に、サブスロットルバルブ54を開閉して、左
右後輪7,8を駆動する内燃機関の出力トルクを制御す
るようにされている。
【0033】加速スリップ制御回路40は、図3に示す
如く、CPU40a、ROM40b、RAM40c、バ
ックアップRAM40d等を中心に論理演算回路として
構成され、コモンバス40eを介して入力ポート40f
及び出力ポート40gに接続されて外部との入出力を行
なう。
如く、CPU40a、ROM40b、RAM40c、バ
ックアップRAM40d等を中心に論理演算回路として
構成され、コモンバス40eを介して入力ポート40f
及び出力ポート40gに接続されて外部との入出力を行
なう。
【0034】既述したペダルスイッチ44、回転速度セ
ンサ49及びスロットルポジションセンサ52の検出信
号は直接、また左右前輪と左右後輪の回転速度センサ4
5,46,47,48の検出信号は波形成形回路40h
を介して、各々入力ポート40fからCPU40aに入
力される。
ンサ49及びスロットルポジションセンサ52の検出信
号は直接、また左右前輪と左右後輪の回転速度センサ4
5,46,47,48の検出信号は波形成形回路40h
を介して、各々入力ポート40fからCPU40aに入
力される。
【0035】また、既述した第1〜第3ソレノイドバル
ブ18,21,22、ポンプ駆動用モータ26、及びサ
ブスロットルバルブ駆動モータ55夫々の駆動回路40
i、40j,40k,40m,40nも備えられ、CP
U40aは出力ポート40gを介して上記各駆動回路4
0i,40j,40k,40m,40nに制御信号を出
力する。
ブ18,21,22、ポンプ駆動用モータ26、及びサ
ブスロットルバルブ駆動モータ55夫々の駆動回路40
i、40j,40k,40m,40nも備えられ、CP
U40aは出力ポート40gを介して上記各駆動回路4
0i,40j,40k,40m,40nに制御信号を出
力する。
【0036】次に上記加速スリップ制御回路40で実行
される加速スリップ制御について図4〜図6のフローチ
ャートに基づき説明する。
される加速スリップ制御について図4〜図6のフローチ
ャートに基づき説明する。
【0037】まず図4は所定時間毎に繰り返し実行され
るサブスロットルバルブ54の開閉制御のための制御量
算出を表わすフローチャートである。
るサブスロットルバルブ54の開閉制御のための制御量
算出を表わすフローチャートである。
【0038】図に示す如く、この処理が開始されると、
まずステップS100を実行し、回転速度センサ45,
46,47,48夫々の検出信号を読み取って左前輪w
FL,右前輪wFR,左後輪wRL,右後輪wRR夫々
の車輪速度VwFL,VwFR,VwRL,VwRR夫
々を算出し、ステップS105で車体速度VT0と駆動輪
速度VRを算出する。ここで、車体速度VT0は車輪速度
VwFR,VwFLの平均値であり、駆動輪速度VRは
駆動輪速度VwRR,VwRLの平均値である。
まずステップS100を実行し、回転速度センサ45,
46,47,48夫々の検出信号を読み取って左前輪w
FL,右前輪wFR,左後輪wRL,右後輪wRR夫々
の車輪速度VwFL,VwFR,VwRL,VwRR夫
々を算出し、ステップS105で車体速度VT0と駆動輪
速度VRを算出する。ここで、車体速度VT0は車輪速度
VwFR,VwFLの平均値であり、駆動輪速度VRは
駆動輪速度VwRR,VwRLの平均値である。
【0039】次に、ステップS110では、上記算出さ
れた車体速度VT0より次式を用いて駆動輪の制御目標速
度VT3を算出する。
れた車体速度VT0より次式を用いて駆動輪の制御目標速
度VT3を算出する。
【0040】VT3=VT0・a ここでaは1以上の定数で、制御目標速度VT3を駆動輪
と路面との間で最大の摩擦力が得られるように設定する
ため、スリップ率を考慮して1.12〜1.20程度の
値が用いられる。
と路面との間で最大の摩擦力が得られるように設定する
ため、スリップ率を考慮して1.12〜1.20程度の
値が用いられる。
【0041】次にステップS120では、後述の処理で
当該開閉制御の開始時にセットされる開閉制御実行フラ
グFSがリセット状態であるか否か、即ち現在サブスロ
ットルバルブ54の開閉制御が実行されているか否かを
判断し、開閉制御実行フラグFSがリセット状態で、開
閉制御が実行されていないと判断されると、ステップS
130に移行する。
当該開閉制御の開始時にセットされる開閉制御実行フラ
グFSがリセット状態であるか否か、即ち現在サブスロ
ットルバルブ54の開閉制御が実行されているか否かを
判断し、開閉制御実行フラグFSがリセット状態で、開
閉制御が実行されていないと判断されると、ステップS
130に移行する。
【0042】ステップS130では主スロットルバルブ
51が全閉状態でなく、駆動輪速度VRが制御目標速度
VT3以上となっているか否かによって、当該開閉制御の
実行条件が成立しているか否かを判断する。そしてこの
ステップS130で開閉制御実行条件が成立していない
と判断されるとそのまま処理を一旦終了し、そうでなけ
ればステップS140に移行する。
51が全閉状態でなく、駆動輪速度VRが制御目標速度
VT3以上となっているか否かによって、当該開閉制御の
実行条件が成立しているか否かを判断する。そしてこの
ステップS130で開閉制御実行条件が成立していない
と判断されるとそのまま処理を一旦終了し、そうでなけ
ればステップS140に移行する。
【0043】ステップS140では、開閉制御実行条件
成立後、所定時間(例えば8msec)経過したか否か
を判断し、所定時間経過していない場合にはそのまま処
理を終了する。これは路面の凹凸等による瞬間的な駆動
輪7,8の回転変動に対して加速スリップが発生したと
判断してスロットルバルブの開閉制御を実行することの
ないようにするためである。
成立後、所定時間(例えば8msec)経過したか否か
を判断し、所定時間経過していない場合にはそのまま処
理を終了する。これは路面の凹凸等による瞬間的な駆動
輪7,8の回転変動に対して加速スリップが発生したと
判断してスロットルバルブの開閉制御を実行することの
ないようにするためである。
【0044】次にステップS140で開閉制御実行条件
成立後所定時間経過したと判断されると、続くステップ
S150に移行して開閉制御実行フラグFSをセットし
た後、ステップS160に移行し、回転速度センサ49
により検出される内燃機関の回転速度NEと、スロット
ル開度θとに基づき、サブスロットルバルブ54の制御
量Δθsを算出するために使用される補正係数Kをマッ
ブから補間して求める。
成立後所定時間経過したと判断されると、続くステップ
S150に移行して開閉制御実行フラグFSをセットし
た後、ステップS160に移行し、回転速度センサ49
により検出される内燃機関の回転速度NEと、スロット
ル開度θとに基づき、サブスロットルバルブ54の制御
量Δθsを算出するために使用される補正係数Kをマッ
ブから補間して求める。
【0045】これはスロットル開度θと内燃機関の出力
トルクとの関係が低開度において感度良く応答し、中開
度から高開度に於てトルクの上昇には殆ど影響がなくな
ることから、各スロットル開度、回転域における内燃機
関の出力特性を補正し、制御量が大きくなってサブスロ
ットルバルブ54による制御の応答性が低下するのを防
止するためである。
トルクとの関係が低開度において感度良く応答し、中開
度から高開度に於てトルクの上昇には殆ど影響がなくな
ることから、各スロットル開度、回転域における内燃機
関の出力特性を補正し、制御量が大きくなってサブスロ
ットルバルブ54による制御の応答性が低下するのを防
止するためである。
【0046】尚この補正係数Kの算出にあたっては、制
御開始時等、主スロットル開度θMがサブスロットル開
度θS以下となっている場合には、スロットルポジショ
ンセンサ52により検出される主スロットルバルブ51
の開度θMがスロットル開度θとして用いられ、後述の
開閉制御実行開始後、サブスロットル開度θSが主スロ
ットル開度θMより小さくなった場合には、サブスロッ
トルバルブ54の制御量に基づき得られるサブスロット
ル開度θSがスロットル開度θとして用いられる。
御開始時等、主スロットル開度θMがサブスロットル開
度θS以下となっている場合には、スロットルポジショ
ンセンサ52により検出される主スロットルバルブ51
の開度θMがスロットル開度θとして用いられ、後述の
開閉制御実行開始後、サブスロットル開度θSが主スロ
ットル開度θMより小さくなった場合には、サブスロッ
トルバルブ54の制御量に基づき得られるサブスロット
ル開度θSがスロットル開度θとして用いられる。
【0047】こうして補正係数Kが求められると、続く
ステップS170に移行し、サブスロットルバルブ54
の制御量Δθsを次式 Δθs=K{α・ΔV+β・ΔΔV}−γ・PBC により算出した後、一旦処理を終了する。
ステップS170に移行し、サブスロットルバルブ54
の制御量Δθsを次式 Δθs=K{α・ΔV+β・ΔΔV}−γ・PBC により算出した後、一旦処理を終了する。
【0048】尚この制御量Δθsは、サブスロットル開
度指令値θsの時間微分値で、サブスロットルバルブ駆
動用の駆動モータ55の目標回転速度となる。
度指令値θsの時間微分値で、サブスロットルバルブ駆
動用の駆動モータ55の目標回転速度となる。
【0049】また、上記式に於いて、αは比例ゲイン、
βは微分ゲイン、ΔVは制御目標速度VT3と駆動輪速度
VRとの差(VT3−VR)、ΔΔVはその時間微分値、
PBCは後述のブレーキ制御により昇圧される駆動輪のブ
レーキ油圧、γはその補正係数である。
βは微分ゲイン、ΔVは制御目標速度VT3と駆動輪速度
VRとの差(VT3−VR)、ΔΔVはその時間微分値、
PBCは後述のブレーキ制御により昇圧される駆動輪のブ
レーキ油圧、γはその補正係数である。
【0050】次に上記ステップS120で開閉制御実行
フラグFSがセット状態であると判断された場合、即ち
サブスロットルバルブ54の開閉制御が既に実行されて
いる場合には、ステップS180に移行して、後述のサ
ブスロッルバルブ54の駆動処理で、開閉制御開始後、
サブスロットルバルブ54の開度(サブスロットル開
度)θSが主スロットルバルブ51の開度(主スロット
ル開度)θM以下となったときセットされるフラグFo
がセットされているか否かを判断し、フラグFoがセッ
トされていなければそのままステップS160に移行す
る。
フラグFSがセット状態であると判断された場合、即ち
サブスロットルバルブ54の開閉制御が既に実行されて
いる場合には、ステップS180に移行して、後述のサ
ブスロッルバルブ54の駆動処理で、開閉制御開始後、
サブスロットルバルブ54の開度(サブスロットル開
度)θSが主スロットルバルブ51の開度(主スロット
ル開度)θM以下となったときセットされるフラグFo
がセットされているか否かを判断し、フラグFoがセッ
トされていなければそのままステップS160に移行す
る。
【0051】またフラグFoがセットされており、制御
開始後サブスロットル開度θSが一旦主スロットル開度
θM以下となった場合には、ステップS190に移行し
て、その後サブスロットル開度θSが主スロットル開度
θMより大きくなったか否かを判断する。そしてθM≧
θSであれば再度ステップS160に移行し、θM<θ
Sであれば、もはや駆動輪に加速スリップが発生するこ
とはないと判断して、ステップS200及びステップS
210でフラグFS及びFoをリセットした後、処理を
一旦終了する。
開始後サブスロットル開度θSが一旦主スロットル開度
θM以下となった場合には、ステップS190に移行し
て、その後サブスロットル開度θSが主スロットル開度
θMより大きくなったか否かを判断する。そしてθM≧
θSであれば再度ステップS160に移行し、θM<θ
Sであれば、もはや駆動輪に加速スリップが発生するこ
とはないと判断して、ステップS200及びステップS
210でフラグFS及びFoをリセットした後、処理を
一旦終了する。
【0052】次に図5は上記のように算出された制御量
θSに基づきサブスロットルバルブ54を開閉するため
に、所定時間毎に実行されるサブスロットルバルブの駆
動処理を表わすフローチャートである。
θSに基づきサブスロットルバルブ54を開閉するため
に、所定時間毎に実行されるサブスロットルバルブの駆
動処理を表わすフローチャートである。
【0053】図に示す如くこの処理が実行されると、ま
ずステップS300で現在開閉制御実行フラグFSがセ
ットされているか否かを判断し、開閉制御実行フラグF
Sがセットされておれば、ステップS310に移行して
サブスロットル開度θSが主スロットル開度θM以下と
なっているか否かを判断する。そしてθM<θSである
場合には、ステップS320に移行してサブスロットル
バルブ54を急閉すべく駆動モータ55を駆動した後、
処理を一旦終了する。
ずステップS300で現在開閉制御実行フラグFSがセ
ットされているか否かを判断し、開閉制御実行フラグF
Sがセットされておれば、ステップS310に移行して
サブスロットル開度θSが主スロットル開度θM以下と
なっているか否かを判断する。そしてθM<θSである
場合には、ステップS320に移行してサブスロットル
バルブ54を急閉すべく駆動モータ55を駆動した後、
処理を一旦終了する。
【0054】一方、θM≧θSである場合には、ステッ
プS330に移行してフラグFoをセットし、次ステッ
プS340で上記設定された制御量ΔθSに応じてサブ
スロットルバルブ54を開閉すべく駆動モータ55を駆
動した後、一旦処理を終了する。
プS330に移行してフラグFoをセットし、次ステッ
プS340で上記設定された制御量ΔθSに応じてサブ
スロットルバルブ54を開閉すべく駆動モータ55を駆
動した後、一旦処理を終了する。
【0055】また次にステップS300で開閉制御実行
フラグFSがリセット状態であると判断されると、ステ
ップS350に移行し、今度はサブスロットバルブ54
が全開状態になっているか否かを判断する。この判断は
サブスロットル開度θSが最大値θSMAX以上となっ
ているか否かによって行なわれ、θS<θSMAXであ
れば、ステップS360でサブスロットルバルブを急開
すべく駆動モータ55を駆動した後、処理を一旦終了
し、サブスロットルバルブ55が全開状態となっておれ
ば、ステップS370で駆動モータ55、即ちサブスロ
ットルバルブ54の駆動を停止した後、処理を一旦終了
する。
フラグFSがリセット状態であると判断されると、ステ
ップS350に移行し、今度はサブスロットバルブ54
が全開状態になっているか否かを判断する。この判断は
サブスロットル開度θSが最大値θSMAX以上となっ
ているか否かによって行なわれ、θS<θSMAXであ
れば、ステップS360でサブスロットルバルブを急開
すべく駆動モータ55を駆動した後、処理を一旦終了
し、サブスロットルバルブ55が全開状態となっておれ
ば、ステップS370で駆動モータ55、即ちサブスロ
ットルバルブ54の駆動を停止した後、処理を一旦終了
する。
【0056】即ち、駆動輪速度VRと制御目標速度VT3
とにより駆動輪の加速スリップが検出されるとサブスロ
ットルバルブ54の開閉制御を開始し、その駆動輪速度
VRと制御目標速度VT3との偏差ΔV及び駆動輪のブレ
ーキ油圧PBCに基づき制御されるサブスロットルバルブ
54の開度θSが主スロットル開度θMを越えたとき、
車両が加速スリップ制御を実行する必要のない運転状態
になったと判断して、サブスロットルバルブ54の開閉
制御を終了する。
とにより駆動輪の加速スリップが検出されるとサブスロ
ットルバルブ54の開閉制御を開始し、その駆動輪速度
VRと制御目標速度VT3との偏差ΔV及び駆動輪のブレ
ーキ油圧PBCに基づき制御されるサブスロットルバルブ
54の開度θSが主スロットル開度θMを越えたとき、
車両が加速スリップ制御を実行する必要のない運転状態
になったと判断して、サブスロットルバルブ54の開閉
制御を終了する。
【0057】次に図6は加速スリップ制御回路40で実
行されるブレーキ制御処理のフローチャートである。こ
の処理は上記サブスロットルバルブの制御量算出処理と
共に所定時間毎に繰り返し実行されるものである。
行されるブレーキ制御処理のフローチャートである。こ
の処理は上記サブスロットルバルブの制御量算出処理と
共に所定時間毎に繰り返し実行されるものである。
【0058】図に示す如く処理が開始されると、まずス
テップS400にて当該ブレーキ制御の実行開始時にセ
ットされるブレーキ制御実行フラグFBがリセット状態
であるか否か、即ち現在ブレーキ制御の非実行状態であ
るか否かを判断する。
テップS400にて当該ブレーキ制御の実行開始時にセ
ットされるブレーキ制御実行フラグFBがリセット状態
であるか否か、即ち現在ブレーキ制御の非実行状態であ
るか否かを判断する。
【0059】そしてブレーキ制御実行フラグFBがリセ
ット状態でブレーキ制御が実行されていない場合には、
ステップS410に移行し、ペダルスイッチ44がオフ
状態で車両運転者によるブレーキ操作がなされておら
ず、駆動輪速度VRが制御目標速度VT3以上となってい
るか否かによって、当該ブレーキ制御の実行条件が成立
したか否かを判断する。そしてこのステップS410で
ブレーキ制御の実行条件が成立していないと判断される
と処理を一旦終了し、ブレーキ制御実行条件が成立した
と判断されると、ステップS420に移行して、ブレー
キ制御の実行を表わすブレーキ制御実行フラグFBをセ
ットした後、ステップS430に移行する。
ット状態でブレーキ制御が実行されていない場合には、
ステップS410に移行し、ペダルスイッチ44がオフ
状態で車両運転者によるブレーキ操作がなされておら
ず、駆動輪速度VRが制御目標速度VT3以上となってい
るか否かによって、当該ブレーキ制御の実行条件が成立
したか否かを判断する。そしてこのステップS410で
ブレーキ制御の実行条件が成立していないと判断される
と処理を一旦終了し、ブレーキ制御実行条件が成立した
と判断されると、ステップS420に移行して、ブレー
キ制御の実行を表わすブレーキ制御実行フラグFBをセ
ットした後、ステップS430に移行する。
【0060】ステップS430では、ブレーキ制御を次
表に示す如く実行する。
表に示す如く実行する。
【0061】
【表1】
【0062】ここで、ΔVは駆動輪の回転加速度、G1
は正の基準加速度、G2は負の基準加速度を表わし、F
Uは前述した加速スリップ制御装置1に於ける増圧、S
Uは徐々に増圧、FDは減圧、SDは徐々に減圧する制
御を表わす。
は正の基準加速度、G2は負の基準加速度を表わし、F
Uは前述した加速スリップ制御装置1に於ける増圧、S
Uは徐々に増圧、FDは減圧、SDは徐々に減圧する制
御を表わす。
【0063】即ちステップS430では、駆動輪速度V
Rに基づき駆動輪加速度ΔVを算出すると共に、駆動輪
速度VRが制御目標速度VT3以上かつ駆動輪加速度ΔV
がG2以上であれば油圧を上昇させ、それ以外では油圧
を下降させることにより、駆動輪の回転速度を迅速に低
下させているのである。
Rに基づき駆動輪加速度ΔVを算出すると共に、駆動輪
速度VRが制御目標速度VT3以上かつ駆動輪加速度ΔV
がG2以上であれば油圧を上昇させ、それ以外では油圧
を下降させることにより、駆動輪の回転速度を迅速に低
下させているのである。
【0064】次にステップS440では、ブレーキ油圧
の昇圧制御時間TPの積分値ΣTPと、ブレーキ油圧の
降圧制御時間TDPの積分値ΣTDPに補正係数Kdを
乗じた値(Kc・ΣTDP)との偏差から、当該ブレー
キ制御による駆動輪wRL又はwRRのブレーキ油圧P
BCを算出する。
の昇圧制御時間TPの積分値ΣTPと、ブレーキ油圧の
降圧制御時間TDPの積分値ΣTDPに補正係数Kdを
乗じた値(Kc・ΣTDP)との偏差から、当該ブレー
キ制御による駆動輪wRL又はwRRのブレーキ油圧P
BCを算出する。
【0065】そして続くステップS450では、上記算
出されたブレーキ油圧PBCかが0以下の値となったか否
かを判断し、ブレーキ油圧PBCが0以下であれば当該ブ
レーキ制御による加速スリップ制御は終了したとしてス
テップS460に移行し、ブレーキ制御実行フラグFB
をリセットした後、処理を一旦終了し、そうでなければ
そのまま処理を一旦終了する。
出されたブレーキ油圧PBCかが0以下の値となったか否
かを判断し、ブレーキ油圧PBCが0以下であれば当該ブ
レーキ制御による加速スリップ制御は終了したとしてス
テップS460に移行し、ブレーキ制御実行フラグFB
をリセットした後、処理を一旦終了し、そうでなければ
そのまま処理を一旦終了する。
【0066】尚上記ブレーキ油圧を算出するのに用いら
れる補正係数Kdは、油圧の昇圧制御と降圧制御とでは
油圧の変化率が異なるために用いられる係数である。
れる補正係数Kdは、油圧の昇圧制御と降圧制御とでは
油圧の変化率が異なるために用いられる係数である。
【0067】このように駆動輪のブレーキ制御は、加速
スリップ発生後、一旦昇圧したブレーキ油圧が0になる
までの間、駆動輪速度VR及び駆動輪加速度ΔVに応じ
て繰り返し実行される。
スリップ発生後、一旦昇圧したブレーキ油圧が0になる
までの間、駆動輪速度VR及び駆動輪加速度ΔVに応じ
て繰り返し実行される。
【0068】図7は加速スリップ制御回路40が実行す
る失速防止処理の第1実施例のフローチャートを示す。
この処理は所定時間毎に実行される。同図中、ステップ
S500では加速要求状態での失速状態か(FA=1)
否か(FA=0)を判別する。このフラグFAは、加速
スリップ制御中であり、かつ旋回中でなく、かつスロッ
トルポジションセンサ52で検出された主スロットルバ
ルブ51のスロットル開度THMが40度を越え、かつ
車体速度VT0が60km/h以下のとき1がセットさ
れ、上記いずれかの条件が不成立のとき0にリセットさ
れる。なお、旋回中か否かは例えば車輪速度VwFL,
VwFRの差の絶対値が所定値以上か否かにより判定す
る。ここで、加速要求状態の失速状態でなければ(FA
=0)ステップS500を繰り返し、加速要求状態の失
速状態であればステップS510に進む。
る失速防止処理の第1実施例のフローチャートを示す。
この処理は所定時間毎に実行される。同図中、ステップ
S500では加速要求状態での失速状態か(FA=1)
否か(FA=0)を判別する。このフラグFAは、加速
スリップ制御中であり、かつ旋回中でなく、かつスロッ
トルポジションセンサ52で検出された主スロットルバ
ルブ51のスロットル開度THMが40度を越え、かつ
車体速度VT0が60km/h以下のとき1がセットさ
れ、上記いずれかの条件が不成立のとき0にリセットさ
れる。なお、旋回中か否かは例えば車輪速度VwFL,
VwFRの差の絶対値が所定値以上か否かにより判定す
る。ここで、加速要求状態の失速状態でなければ(FA
=0)ステップS500を繰り返し、加速要求状態の失
速状態であればステップS510に進む。
【0069】ステップS510では、後に車体速度変化
を算出する為、FA=1の時の車体速度VT0(n) をV’
T0(n) として記憶する。なお(m) は、本制御で用いられ
る所定時間毎(500ms)を表す。次にステップS5
20に移行し、制御目標速度VT3(m) をVT3(m) =VT3
(m-1) +VT3×0.01にて求める。これは、失速防止
処置として、制御目標速度を1%上昇させることによ
る。VT3(m-1) の初期値は、もちろん本来の制御目標速
度VT3である。
を算出する為、FA=1の時の車体速度VT0(n) をV’
T0(n) として記憶する。なお(m) は、本制御で用いられ
る所定時間毎(500ms)を表す。次にステップS5
20に移行し、制御目標速度VT3(m) をVT3(m) =VT3
(m-1) +VT3×0.01にて求める。これは、失速防止
処置として、制御目標速度を1%上昇させることによ
る。VT3(m-1) の初期値は、もちろん本来の制御目標速
度VT3である。
【0070】次にステップS530へ移行し、VT3(m)
/VT0(m) ≦1.2が成立しているか否かを判断する。
これは、制御目標速度を車両加速状態が得られる限り増
加し続ける為、限度を超えると車両安定性が悪化する恐
れがあるので、増加量に上限値を設けたものである。こ
れが成立すれば、もはや制御目標速度の上昇は不要と
し、ステップS570へ移行し、制御目標速度を固定す
る。成立していなければ、ステップS540へ移行す
る。ステップS540は、ステップS520での制御目
標速度の上昇による効果を判断するのに要する時間であ
る500msを待機する為の位置である。そして、50
0msが経過したらステップS550へ移行する。ステ
ップS550では、制御目標速度の上昇が500ms間
実施されたときの車体速度VT0(n) をV’T0(m) として
記憶する。そして車体速度変化ΔVT0 (m) をΔVT0(m)
=V’T0(m) −V’T0(m-1) にて算出する。但しΔVT0
(0) =0とする。
/VT0(m) ≦1.2が成立しているか否かを判断する。
これは、制御目標速度を車両加速状態が得られる限り増
加し続ける為、限度を超えると車両安定性が悪化する恐
れがあるので、増加量に上限値を設けたものである。こ
れが成立すれば、もはや制御目標速度の上昇は不要と
し、ステップS570へ移行し、制御目標速度を固定す
る。成立していなければ、ステップS540へ移行す
る。ステップS540は、ステップS520での制御目
標速度の上昇による効果を判断するのに要する時間であ
る500msを待機する為の位置である。そして、50
0msが経過したらステップS550へ移行する。ステ
ップS550では、制御目標速度の上昇が500ms間
実施されたときの車体速度VT0(n) をV’T0(m) として
記憶する。そして車体速度変化ΔVT0 (m) をΔVT0(m)
=V’T0(m) −V’T0(m-1) にて算出する。但しΔVT0
(0) =0とする。
【0071】次にステップS560では、ΔVT0(m) −
ΔVT0(m-1) <0が成立しているか否かを判断する。こ
こでは、制御目標速度の上昇により車両がまだ加速傾向
にあるのか否かを判断しており、成立していなければ、
加速傾向にありまだスリップ率が最大駆動力を得るまで
に至っていない、すなわち制御目標速度を上昇させる余
地がまだ有るとして、再びステップS520へ移行す
る。成立していれば、車両が減速傾向を示したことにな
り、もはや最大駆動力を得るスリップ率を超えたと判断
し、ステップS570へ移行する。
ΔVT0(m-1) <0が成立しているか否かを判断する。こ
こでは、制御目標速度の上昇により車両がまだ加速傾向
にあるのか否かを判断しており、成立していなければ、
加速傾向にありまだスリップ率が最大駆動力を得るまで
に至っていない、すなわち制御目標速度を上昇させる余
地がまだ有るとして、再びステップS520へ移行す
る。成立していれば、車両が減速傾向を示したことにな
り、もはや最大駆動力を得るスリップ率を超えたと判断
し、ステップS570へ移行する。
【0072】ステップS570では、VT3(m) にVT3
(m-1) をセットする。ここでは、今回のVT3(m) の1回
前のVT3(m-1) を最大駆動力を得る制御目標速度として
固定する。次にステップS580では、フラグFAが1
か否かを判別し、失速状態かつ加速要求状態である(F
A=1)限り、ステップS570でセットした制御目標
速度を維持し続け、そうで無くなれば(FA=0)ステ
ップS590へ移行する。
(m-1) をセットする。ここでは、今回のVT3(m) の1回
前のVT3(m-1) を最大駆動力を得る制御目標速度として
固定する。次にステップS580では、フラグFAが1
か否かを判別し、失速状態かつ加速要求状態である(F
A=1)限り、ステップS570でセットした制御目標
速度を維持し続け、そうで無くなれば(FA=0)ステ
ップS590へ移行する。
【0073】ステップS590では、もはや制御目標速
度を上昇させておく必要は無いとして、VT3(m) を本来
の値VT3に戻し制御を終了する。
度を上昇させておく必要は無いとして、VT3(m) を本来
の値VT3に戻し制御を終了する。
【0074】本実施例では、車両が加速要求状態で、か
つ失速状態にならない限り、単位時間毎(500mse
c毎)に車体速度変化を見ながら駆動輪の制御目標速度
を単位時間毎に1%ずつ上昇させ、最大の駆動力が得ら
れるスリップ率を探りながら制御を行なう。図8に示す
如く、実線で示す駆動力はスリップ率20%程度で最大
となり、破線で示す横力はスリップ率の増大と共に低下
する。ハッチングで示す最大駆動力を発揮するスリップ
率範囲に対して通常の加速スリップ制御では梨地で示す
スリップ率範囲を使用しており、本実施例では加速要求
状態で失速していない限り制御目標速度を上昇させて梨
地のスリップ率範囲をハッチングのスリップ率範囲に近
づけている。この際に、図9に示す如く500msec
毎の車体速度変化ΔVT0が0以上であれば制御目標速度
VT3を上昇させている。
つ失速状態にならない限り、単位時間毎(500mse
c毎)に車体速度変化を見ながら駆動輪の制御目標速度
を単位時間毎に1%ずつ上昇させ、最大の駆動力が得ら
れるスリップ率を探りながら制御を行なう。図8に示す
如く、実線で示す駆動力はスリップ率20%程度で最大
となり、破線で示す横力はスリップ率の増大と共に低下
する。ハッチングで示す最大駆動力を発揮するスリップ
率範囲に対して通常の加速スリップ制御では梨地で示す
スリップ率範囲を使用しており、本実施例では加速要求
状態で失速していない限り制御目標速度を上昇させて梨
地のスリップ率範囲をハッチングのスリップ率範囲に近
づけている。この際に、図9に示す如く500msec
毎の車体速度変化ΔVT0が0以上であれば制御目標速度
VT3を上昇させている。
【0075】図10は失速防止処理の第2実施例のフロ
ーチャートを示す。同図中、ステップS600では、各
車輪の車輪速度VwFR,VwFL,VwRR,VwR
L夫々を算出する。
ーチャートを示す。同図中、ステップS600では、各
車輪の車輪速度VwFR,VwFL,VwRR,VwR
L夫々を算出する。
【0076】次にステップS610では、加速スリップ
制御が実施中か否かをフラグFSにより判断する。ここ
でFS=1(制御中)ならばステップS620へ移行
し、FS=1(未実施または終了)ならばステップS6
60へ移行する。ステップS620では、車両が旋回中
か否かを判断する。ここは、車両安定性を確保したい旋
回中に、駆動輪スリップが大きくなり車両安定性を損な
うことが考えられ、スリップ率の上昇を避ける為にあ
る。旋回中でなければステップS230へ移行し、旋回
中ならばステップS260へ移行する。ステップS23
0では、運転者の加速意思の判断のため、また失速し始
めればアクセルが踏み込まれると想定し、主スロットル
バルブ51のスロットル開度THMが40deg以上と
なっているか、否かを判断する。THMが40deg以
上ならばステップS640へ移行し、そうでなければス
テップS660へ移行する。ステップS640では車体
速度VT0が60km/h以下か否かを判断する。ここ
は、高速域では車両加速性よりも安定性が望まれる為、
失速傾向にあったとしても駆動輪スリップ率を大きくし
たくないことによる。また、ハイドロプレーニング発生
時には、従動輪速度が減速し、加速スリップ制御中かつ
失速傾向を示すが、安全性を考慮し、そのまま減速させ
たいため上限速度が設けてある。60Km/h以下であ
ればステップS650へ移行し、そうでなければステッ
プS660へ移行する。つまり、上記のステップS61
0〜640で加速要求状態か否かを判別しており、加速
要求状態ならばステップS650、加速要求状態でなけ
ればステップS660に進む。
制御が実施中か否かをフラグFSにより判断する。ここ
でFS=1(制御中)ならばステップS620へ移行
し、FS=1(未実施または終了)ならばステップS6
60へ移行する。ステップS620では、車両が旋回中
か否かを判断する。ここは、車両安定性を確保したい旋
回中に、駆動輪スリップが大きくなり車両安定性を損な
うことが考えられ、スリップ率の上昇を避ける為にあ
る。旋回中でなければステップS230へ移行し、旋回
中ならばステップS260へ移行する。ステップS23
0では、運転者の加速意思の判断のため、また失速し始
めればアクセルが踏み込まれると想定し、主スロットル
バルブ51のスロットル開度THMが40deg以上と
なっているか、否かを判断する。THMが40deg以
上ならばステップS640へ移行し、そうでなければス
テップS660へ移行する。ステップS640では車体
速度VT0が60km/h以下か否かを判断する。ここ
は、高速域では車両加速性よりも安定性が望まれる為、
失速傾向にあったとしても駆動輪スリップ率を大きくし
たくないことによる。また、ハイドロプレーニング発生
時には、従動輪速度が減速し、加速スリップ制御中かつ
失速傾向を示すが、安全性を考慮し、そのまま減速させ
たいため上限速度が設けてある。60Km/h以下であ
ればステップS650へ移行し、そうでなければステッ
プS660へ移行する。つまり、上記のステップS61
0〜640で加速要求状態か否かを判別しており、加速
要求状態ならばステップS650、加速要求状態でなけ
ればステップS660に進む。
【0077】ステップS650では、失速防止が実施可
能と判断し、次のステップS670で使用する−αdw
の値を0G以上の値に強制的に切換える。ステップS6
60では、失速防止実施不要として、次のステップS6
70で使用する−αdwの値を元々の値のままにしてお
くか、または既に0G以上の値に切換えられていたもの
を、元々の値にセットする。
能と判断し、次のステップS670で使用する−αdw
の値を0G以上の値に強制的に切換える。ステップS6
60では、失速防止実施不要として、次のステップS6
70で使用する−αdwの値を元々の値のままにしてお
くか、または既に0G以上の値に切換えられていたもの
を、元々の値にセットする。
【0078】ステップS670は、加速スリップ制御で
用いる車体速度VT0を求める演算式を示す。VT0は基本
的に従動輪左右の平均値(VwFR+VwFL)/2と
する。式中の中間値を表すMED以降は、従動輪左右の
平均値で求めたVT0にセンサーノイズ等による速度の急
変を防ぐガードVT0(n-1) −αdw×Δt,VT0(n-1 )
+αup×Δtを設けたもので、通常の加速スリップ制
御でも全く同様で構わない。このガードは通常の失速や
加速では起こらない値として、+αupが1G(Gは重
力加速度)前後、−αdwが−0.5G前後で設定さ
れ、通常は(VwFR+VwFL)/2が選択される。
しかし、先のステップS650でこの−αdwを0G以
上にすることにより、実速度が減速した場合はMED以
降はVT0(n -1) −αdw×Δtを選択し、VT0の低下を
防止する。図11には車両の実速度を実線、ガード付き
の車体速度VT0を破線で示しており、時点t1 ,t2 間
の実速度の減速時にはVT0は破線の如く保持される。
用いる車体速度VT0を求める演算式を示す。VT0は基本
的に従動輪左右の平均値(VwFR+VwFL)/2と
する。式中の中間値を表すMED以降は、従動輪左右の
平均値で求めたVT0にセンサーノイズ等による速度の急
変を防ぐガードVT0(n-1) −αdw×Δt,VT0(n-1 )
+αup×Δtを設けたもので、通常の加速スリップ制
御でも全く同様で構わない。このガードは通常の失速や
加速では起こらない値として、+αupが1G(Gは重
力加速度)前後、−αdwが−0.5G前後で設定さ
れ、通常は(VwFR+VwFL)/2が選択される。
しかし、先のステップS650でこの−αdwを0G以
上にすることにより、実速度が減速した場合はMED以
降はVT0(n -1) −αdw×Δtを選択し、VT0の低下を
防止する。図11には車両の実速度を実線、ガード付き
の車体速度VT0を破線で示しており、時点t1 ,t2 間
の実速度の減速時にはVT0は破線の如く保持される。
【0079】ここで減速傾向が復帰すれば、VT0は減速
側のガードVT0(n-1) −αdw×Δtを超えない中間値
となる(VwFR+VwFL)/2を選択するので、通
常のTRC制御を行なっていることになる。
側のガードVT0(n-1) −αdw×Δtを超えない中間値
となる(VwFR+VwFL)/2を選択するので、通
常のTRC制御を行なっていることになる。
【0080】また、MED以降と(VwFR+VwF
L)/2+5とをMIN(小さい方選択)でかけること
で、減速傾向が改善されず実速度とVT0が大きく異なら
ないようにしている。従って、実速度が減速し続けて保
持されたVT0と5km/h差が生じれば、図11の時点
t3 以降に破線で示す如くVT0は実速度につられて減速
する。
L)/2+5とをMIN(小さい方選択)でかけること
で、減速傾向が改善されず実速度とVT0が大きく異なら
ないようにしている。従って、実速度が減速し続けて保
持されたVT0と5km/h差が生じれば、図11の時点
t3 以降に破線で示す如くVT0は実速度につられて減速
する。
【0081】ステップS670を実行すると一旦処理を
終了し、引き続きこのフローチャートに基づき処理を繰
返すことで、失速を防止する。
終了し、引き続きこのフローチャートに基づき処理を繰
返すことで、失速を防止する。
【0082】この実施例では、駆動輪の制御目標速度を
上昇させる代わりに、車体速度VT0に演算上のガードを
設けその車体速度VT0が減速しないようにしている。本
来加速要求状態となるべき条件においては、深雪や坂路
に進入したとしても少なくとも0G以上の車体加速度は
得られると仮定する。そこでこの条件が成立中には、実
速度が減速し始めたとしても、車体速度VT0は演算ガー
ドにより少なくとも失速し始めた時点の速度を維持した
形で算出する。なお、加速状態でガードさせても良い。
この演算ガードは、元々、車体速度VT0の算出で使われ
ているノイズ対策用の加速度ガード値等を利用すれば良
い。これにより本制御中は、車両の失速度合に応じて駆
動輪のスリップ率が上昇することになり、第1実施例同
様の効果を持つ。この処理により失速傾向が解消されれ
ば、車体速度VT0はそのうち実速度に復帰し、通常に制
御が行われる。制御中はこの処理が自動的に連続して実
施され、加速性能が確保される。
上昇させる代わりに、車体速度VT0に演算上のガードを
設けその車体速度VT0が減速しないようにしている。本
来加速要求状態となるべき条件においては、深雪や坂路
に進入したとしても少なくとも0G以上の車体加速度は
得られると仮定する。そこでこの条件が成立中には、実
速度が減速し始めたとしても、車体速度VT0は演算ガー
ドにより少なくとも失速し始めた時点の速度を維持した
形で算出する。なお、加速状態でガードさせても良い。
この演算ガードは、元々、車体速度VT0の算出で使われ
ているノイズ対策用の加速度ガード値等を利用すれば良
い。これにより本制御中は、車両の失速度合に応じて駆
動輪のスリップ率が上昇することになり、第1実施例同
様の効果を持つ。この処理により失速傾向が解消されれ
ば、車体速度VT0はそのうち実速度に復帰し、通常に制
御が行われる。制御中はこの処理が自動的に連続して実
施され、加速性能が確保される。
【0083】但し、この処理でも失速傾向が解消されな
い時、例えば路面μ変化により、駆動輪スリップ率が路
面−タイヤ間の最大駆動力を発揮するスリップ率(図8
のハッチングで示す範囲)を超えてしまえば、ますます
失速していくにもかかわらず一層スリップが増大する恐
れがある。そのためにこの処理の終了条件には、実速度
とガードが掛けられた推定車体速度の差をある速度(5
km/h)以内としている。この他にも実行時間に制限
を設けるか、あるいは第1実施例と同様に車体速度変化
ΔVT0を監視し、その結果により車体速度VT0の演算ガ
ードの値を変化させても良い。
い時、例えば路面μ変化により、駆動輪スリップ率が路
面−タイヤ間の最大駆動力を発揮するスリップ率(図8
のハッチングで示す範囲)を超えてしまえば、ますます
失速していくにもかかわらず一層スリップが増大する恐
れがある。そのためにこの処理の終了条件には、実速度
とガードが掛けられた推定車体速度の差をある速度(5
km/h)以内としている。この他にも実行時間に制限
を設けるか、あるいは第1実施例と同様に車体速度変化
ΔVT0を監視し、その結果により車体速度VT0の演算ガ
ードの値を変化させても良い。
【0084】
【発明の効果】上述の如く、本発明の車輪スリップ制御
装置によれば、加速要求状態で、車体速度が増加すれば
制御目標速度を増加させ、車体速度が増加しなければ制
御目標速度を保持することにより、目標スリップ率を増
大させ、加速スリップ制御に起因する失速を防止でき
る。
装置によれば、加速要求状態で、車体速度が増加すれば
制御目標速度を増加させ、車体速度が増加しなければ制
御目標速度を保持することにより、目標スリップ率を増
大させ、加速スリップ制御に起因する失速を防止でき
る。
【0085】また、加速要求状態で車体速度が減少した
とき減少前の車体速度の値を保持することにより、目標
スリップ率を増大させ、加速スリップ制御に起因する失
速を防止でき、実用上きわめて有用である。
とき減少前の車体速度の値を保持することにより、目標
スリップ率を増大させ、加速スリップ制御に起因する失
速を防止でき、実用上きわめて有用である。
【図1】本発明の原理図である。
【図2】本発明装置の構成図である。
【図3】加速スリップ制御回路のブロック図である。
【図4】サブスロットル制御処理のフローチャートであ
る。
る。
【図5】サブスロットル制御処理のフローチャートであ
る。
る。
【図6】ブレーキ制御処理のフローチャートである。
【図7】失速防止処理のフローチャートである。
【図8】駆動力及び横力とスリップ率との関係を示す図
である。
である。
【図9】本発明の動作を説明するための図である。
【図10】失速防止処理のフローチャートである。
【図11】本発明の動作を説明するための図である。
M1 加速スリップ制御手段 M2 制御目標速度増加手段 M3 制御目標速度保持手段 M4 車体速度保持手段 40 加速スリップ制御回路 45〜48 回転速度センサ 51 主スロットルバルブ 54 サブスロットルバルブ
Claims (2)
- 【請求項1】 駆動輪の車輪速度と従動輪との車輪速度
とに基づき、上記駆動輪のスリップ率が所定の目標スリ
ップ率となるよう駆動輪の制御目標速度を設定して上記
駆動輪の加速スリップを抑制する車輪スリップ制御装置
において、 加速要求状態で上記従動輪の車輪速度に基づく車体速度
が増加中の場合に、上記駆動輪の制御目標速度を増加さ
せる制御目標速度増加手段と、 加速要求状態で上記車体速度が増加中でない場合に、上
記制御目標速度の値を保持する制御目標速度保持手段と
を有することを特徴とする車輪スリップ制御装置。 - 【請求項2】 駆動輪の車輪速度と従動輪との車輪速度
とに基づき、上記駆動輪のスリップ率が所定の目標スリ
ップ率となるよう駆動輪の制御目標速度を設定して上記
駆動輪の加速スリップを抑制する車輪スリップ制御装置
において、 加速要求状態で上記従動輪の車輪速度に基づく車体速度
が減少したとき減少前の車体速度の値を保持する車体速
度保持手段を有することを特徴とする車輪スリップ制御
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5275793A JPH07125561A (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | 車輪スリップ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5275793A JPH07125561A (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | 車輪スリップ制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07125561A true JPH07125561A (ja) | 1995-05-16 |
Family
ID=17560498
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5275793A Pending JPH07125561A (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | 車輪スリップ制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07125561A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001047995A (ja) * | 1999-07-22 | 2001-02-20 | Wabco Gmbh & Co Ohg | 駆動スリップ制御を行なう方法 |
EP1526021A2 (en) * | 2003-10-24 | 2005-04-27 | Nissan Motor Co., Ltd. | Vehicle drive force control apparatus |
EP1533171A3 (en) * | 2003-11-18 | 2006-10-04 | Nissan Motor Co., Ltd. | Vehicle driving force control apparatus |
JP2007030586A (ja) * | 2005-07-25 | 2007-02-08 | Toyota Motor Corp | 車輪スリップ抑制制御装置 |
-
1993
- 1993-11-04 JP JP5275793A patent/JPH07125561A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001047995A (ja) * | 1999-07-22 | 2001-02-20 | Wabco Gmbh & Co Ohg | 駆動スリップ制御を行なう方法 |
EP1526021A2 (en) * | 2003-10-24 | 2005-04-27 | Nissan Motor Co., Ltd. | Vehicle drive force control apparatus |
EP1526021A3 (en) * | 2003-10-24 | 2006-10-04 | Nissan Motor Co., Ltd. | Vehicle drive force control apparatus |
US7182168B2 (en) | 2003-10-24 | 2007-02-27 | Nissan Motor Co., Ltd. | Vehicle drive force control apparatus |
EP1533171A3 (en) * | 2003-11-18 | 2006-10-04 | Nissan Motor Co., Ltd. | Vehicle driving force control apparatus |
US7204332B2 (en) | 2003-11-18 | 2007-04-17 | Nissan Motor Co., Ltd. | Vehicle driving force control apparatus |
JP2007030586A (ja) * | 2005-07-25 | 2007-02-08 | Toyota Motor Corp | 車輪スリップ抑制制御装置 |
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Legal Events
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