JP3049142B2 - 車両のスリップ制御装置 - Google Patents
車両のスリップ制御装置Info
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- JP3049142B2 JP3049142B2 JP4014982A JP1498292A JP3049142B2 JP 3049142 B2 JP3049142 B2 JP 3049142B2 JP 4014982 A JP4014982 A JP 4014982A JP 1498292 A JP1498292 A JP 1498292A JP 3049142 B2 JP3049142 B2 JP 3049142B2
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- vehicle
- slip
- slip ratio
- road
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- Regulating Braking Force (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のスリップ制御装
置、特に、駆動輪の路面に対するスリップ率が所定値以
上になったとき駆動輪の駆動力を制御するスリップ制御
装置に関するものである。
置、特に、駆動輪の路面に対するスリップ率が所定値以
上になったとき駆動輪の駆動力を制御するスリップ制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両加速時等においては、駆動輪が過大
な駆動力によってスリップし、これにより加速性が低下
してしまうことがある。このため従来より、駆動輪の路
面に対するスリップ率が所定値以上になったとき、この
スリップ率を所定の目標スリップ率に近づけるよう駆動
輪の駆動力を制御する、いわゆるトラクション制御を行
うスリップ制御装置が提案されている。上記駆動力を制
御する方法の1つとして、エンジン出力を制限する方法
が知られている。
な駆動力によってスリップし、これにより加速性が低下
してしまうことがある。このため従来より、駆動輪の路
面に対するスリップ率が所定値以上になったとき、この
スリップ率を所定の目標スリップ率に近づけるよう駆動
輪の駆動力を制御する、いわゆるトラクション制御を行
うスリップ制御装置が提案されている。上記駆動力を制
御する方法の1つとして、エンジン出力を制限する方法
が知られている。
【0003】しかしながら、このようなエンジン出力制
限によるトラクション制御を無制限に行うようにした場
合には次のような不都合がある。すなわち、マニュアル
式変速機を備えた車両において、例えば発進性を向上さ
せるために、アクセル操作により予めエンジン回転速度
をある程度大きくした状態でクラッチをつなぐ操作をす
ることがあるが、このようにした場合には、クラッチが
つながったとき駆動輪スリップが発生するため、これに
よりトラクション制御が開始されてエンジン出力が制限
されてしまい、運転者の意図した発進性が得られなくな
ってしまうこととなる。
限によるトラクション制御を無制限に行うようにした場
合には次のような不都合がある。すなわち、マニュアル
式変速機を備えた車両において、例えば発進性を向上さ
せるために、アクセル操作により予めエンジン回転速度
をある程度大きくした状態でクラッチをつなぐ操作をす
ることがあるが、このようにした場合には、クラッチが
つながったとき駆動輪スリップが発生するため、これに
よりトラクション制御が開始されてエンジン出力が制限
されてしまい、運転者の意図した発進性が得られなくな
ってしまうこととなる。
【0004】これに対し、特開平1-197161号公報には、
車両発進時はトラクション制御を禁止して発進性向上を
図るようにしたスリップ制御装置が提案されている。
車両発進時はトラクション制御を禁止して発進性向上を
図るようにしたスリップ制御装置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、車両発
進時にトラクション制御を一律に禁止するようにした場
合には、次のような問題がある。すなわち、車両発進時
の路面が摩擦係数の大きいいわゆる高μ路の場合には、
一旦スリップが発生してもスリップは比較的短時間で低
減収束し早期に駆動輪グリップ力が回復するので、トラ
クション制御を禁止することにより運転者の意図した発
進性を得ることができるのであるが、車両発進時の路面
がいわゆる低μ路の場合には、一旦スリップが発生する
とスリップは増大するのみで収束せず駆動輪グリップ力
を回復することができなくなってしまう、という問題が
ある。このような問題は、車両発進時のみならず、定速
走行状態から加速する場合においてトラクション制御に
よる失速感を防止するためにトラクション制御を一律に
禁止するようにしたときにも同様に発生する問題であ
る。
進時にトラクション制御を一律に禁止するようにした場
合には、次のような問題がある。すなわち、車両発進時
の路面が摩擦係数の大きいいわゆる高μ路の場合には、
一旦スリップが発生してもスリップは比較的短時間で低
減収束し早期に駆動輪グリップ力が回復するので、トラ
クション制御を禁止することにより運転者の意図した発
進性を得ることができるのであるが、車両発進時の路面
がいわゆる低μ路の場合には、一旦スリップが発生する
とスリップは増大するのみで収束せず駆動輪グリップ力
を回復することができなくなってしまう、という問題が
ある。このような問題は、車両発進時のみならず、定速
走行状態から加速する場合においてトラクション制御に
よる失速感を防止するためにトラクション制御を一律に
禁止するようにしたときにも同様に発生する問題であ
る。
【0006】ところで、発進時あるいは加速時における
失速感を防止する方法として、高μ路においてはエンジ
ン出力制限を規制する方法が考えられる。ただし、この
エンジン出力制限の規制は、過大スリップ発生のおそれ
を伴うものであることから、必要最小限に抑えるべきで
ある。しかして、運転者が失速感を特に感じるのは、車
両走行路が高μ路でかつ登坂路であるときであり、この
ような高μ登坂路では発進時のエンジンストールを防止
する上でもエンジン出力制限の規制が特に望まれる。
失速感を防止する方法として、高μ路においてはエンジ
ン出力制限を規制する方法が考えられる。ただし、この
エンジン出力制限の規制は、過大スリップ発生のおそれ
を伴うものであることから、必要最小限に抑えるべきで
ある。しかして、運転者が失速感を特に感じるのは、車
両走行路が高μ路でかつ登坂路であるときであり、この
ような高μ登坂路では発進時のエンジンストールを防止
する上でもエンジン出力制限の規制が特に望まれる。
【0007】しかしながら、上記エンジン出力制限の規
制を行うための前提として、車両走行路が摩擦係数の大
きい登坂路であるか否かを判定できるようにすることが
必要となる。そして、この判定は、できるだけ簡易な方
法で行うことができるようにすることが望まれる。
制を行うための前提として、車両走行路が摩擦係数の大
きい登坂路であるか否かを判定できるようにすることが
必要となる。そして、この判定は、できるだけ簡易な方
法で行うことができるようにすることが望まれる。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、車両走行路が摩擦係数の大きい登坂路
であるか否かを簡易に判定することができる車両のスリ
ップ制御装置を提供することを目的とするものである。
たものであって、車両走行路が摩擦係数の大きい登坂路
であるか否かを簡易に判定することができる車両のスリ
ップ制御装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る車両のスリ
ップ制御装置は、トラクション制御が開始されてエンジ
ン出力が制限されるとエンジン回転速度が落ち込み、か
つ、この落込みの度合は車両走行路の状況によって異な
ることに着目し、この落込みの度合を利用して車両走行
路が摩擦係数の大きい登坂路であるか否かを判定する構
成とすることにより、上記目的達成を図るようにしたも
のである。
ップ制御装置は、トラクション制御が開始されてエンジ
ン出力が制限されるとエンジン回転速度が落ち込み、か
つ、この落込みの度合は車両走行路の状況によって異な
ることに着目し、この落込みの度合を利用して車両走行
路が摩擦係数の大きい登坂路であるか否かを判定する構
成とすることにより、上記目的達成を図るようにしたも
のである。
【0010】すなわち、請求項1に記載したように、ま
た、図1に示すように、マニュアル式変速機を備えた車
両に設けられ、駆動輪の路面に対するスリップ率が所定
値以上になったとき、前記スリップ率を所定の目標スリ
ップ率に近づけるよう、エンジン出力を制限することに
より前記駆動輪の駆動力を制御する駆動力制御手段
(A)、を備えたスリップ制御装置において、前記スリ
ップ率が前記所定値になったときのエンジン回転速度
と、前記スリップ率が前記駆動力制御手段(A)による
エンジン出力制限の開始後最初のピーク値になったとき
のエンジン回転速度との差を検出する検出手段(B)
と、この検出手段(B)により検出されたエンジン回転
速度差が所定値以上のとき、車両走行路が摩擦係数の大
きい登坂路であると判定する判定手段(C)と、を備え
ていることを特徴とするものである。
た、図1に示すように、マニュアル式変速機を備えた車
両に設けられ、駆動輪の路面に対するスリップ率が所定
値以上になったとき、前記スリップ率を所定の目標スリ
ップ率に近づけるよう、エンジン出力を制限することに
より前記駆動輪の駆動力を制御する駆動力制御手段
(A)、を備えたスリップ制御装置において、前記スリ
ップ率が前記所定値になったときのエンジン回転速度
と、前記スリップ率が前記駆動力制御手段(A)による
エンジン出力制限の開始後最初のピーク値になったとき
のエンジン回転速度との差を検出する検出手段(B)
と、この検出手段(B)により検出されたエンジン回転
速度差が所定値以上のとき、車両走行路が摩擦係数の大
きい登坂路であると判定する判定手段(C)と、を備え
ていることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の作用および効果】上記構成に示すように、駆動
輪の路面に対するスリップ率がエンジン出力制限の開始
条件となる所定値になったときのエンジン回転速度とス
リップ率がエンジン出力制限開始後最初のピーク値にな
ったときのエンジン回転速度との差を検出し、この検出
されたエンジン回転速度差が所定値以上のとき、車両走
行路が摩擦係数の大きい登坂路であると判定するように
なっているので、車両走行路が摩擦係数の大きい登坂路
であるか否かを簡易に判定することができる。
輪の路面に対するスリップ率がエンジン出力制限の開始
条件となる所定値になったときのエンジン回転速度とス
リップ率がエンジン出力制限開始後最初のピーク値にな
ったときのエンジン回転速度との差を検出し、この検出
されたエンジン回転速度差が所定値以上のとき、車両走
行路が摩擦係数の大きい登坂路であると判定するように
なっているので、車両走行路が摩擦係数の大きい登坂路
であるか否かを簡易に判定することができる。
【0012】上記判定条件に加えて、請求項2に記載し
たように、スリップ率が上記ピーク値になったときのエ
ンジン回転速度が所定の設定値以下のときのみ車両走行
路が摩擦係数の大きい登坂路であると判定するように構
成してもよく、このように構成することにより、エンジ
ン回転速度の落込み量のみならず落込みの割合をも考慮
して判定することが可能となるため、判定精度を向上さ
せることができる。このようにした場合、過大スリップ
防止とエンジンストール防止との両立が要求される発進
時等におけるエンジン出力制限制御およびその規制制御
を適切に行うことができる。
たように、スリップ率が上記ピーク値になったときのエ
ンジン回転速度が所定の設定値以下のときのみ車両走行
路が摩擦係数の大きい登坂路であると判定するように構
成してもよく、このように構成することにより、エンジ
ン回転速度の落込み量のみならず落込みの割合をも考慮
して判定することが可能となるため、判定精度を向上さ
せることができる。このようにした場合、過大スリップ
防止とエンジンストール防止との両立が要求される発進
時等におけるエンジン出力制限制御およびその規制制御
を適切に行うことができる。
【0013】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら、本発明の実
施例について説明する。
施例について説明する。
【0014】図2は、本発明に係る車両のスリップ制御
装置の一実施例を示す構成概要図である。図2に示すよ
うに、このスリップ制御装置が設けられる車両は、左右
の前輪1、2が従動輪、左右の後輪3、4が駆動輪とさ
れており、エンジン5の出力トルクがマニュアル式変速
機6からプロペラシャフト7、差動装置8および左右の
駆動軸9、10を介して左右の後輪3、4に伝達される
ようになっている。
装置の一実施例を示す構成概要図である。図2に示すよ
うに、このスリップ制御装置が設けられる車両は、左右
の前輪1、2が従動輪、左右の後輪3、4が駆動輪とさ
れており、エンジン5の出力トルクがマニュアル式変速
機6からプロペラシャフト7、差動装置8および左右の
駆動軸9、10を介して左右の後輪3、4に伝達される
ようになっている。
【0015】そして、上記各車輪1〜4には、これらの
車輪1〜4と一体回転するディスク11a〜14aと、
制動圧の供給を受けて、これらのディスク11a〜14
aの回転を制動するキャリパ11b〜14bなどでなる
ブレーキ装置11〜14とがそれぞれ設けられており、
さらに、これらのブレーキ装置11〜14を制動操作さ
せるブレーキ制御システム15が設けられている。
車輪1〜4と一体回転するディスク11a〜14aと、
制動圧の供給を受けて、これらのディスク11a〜14
aの回転を制動するキャリパ11b〜14bなどでなる
ブレーキ装置11〜14とがそれぞれ設けられており、
さらに、これらのブレーキ装置11〜14を制動操作さ
せるブレーキ制御システム15が設けられている。
【0016】このブレーキ制御システム15は、運転者
によるブレーキペダル16の踏込力を増大させる倍力装
置17と、この倍力装置17によって増大された踏込力
に応じた制動圧を発生させるマスターシリンダ18とを
有している。このマスターシリンダ18から導かれた前
輪用制動圧供給ライン19、20が左右の前輪1、2に
おけるブレーキ装置11、12のキャリパ11b、12
bにそれぞれ接続されている。そして、上記マスターシ
リンダ18で発生するブレーキペダル16の踏込力に応
じた制動圧が、各前輪用制動圧供給ライン19、20を
介して左右の前輪1、2におけるブレーキ装置11、1
2にダイレクトに供給され、これらの制動圧に応じた制
動力で前輪1、2がそれぞれ制動されるようになってい
る。
によるブレーキペダル16の踏込力を増大させる倍力装
置17と、この倍力装置17によって増大された踏込力
に応じた制動圧を発生させるマスターシリンダ18とを
有している。このマスターシリンダ18から導かれた前
輪用制動圧供給ライン19、20が左右の前輪1、2に
おけるブレーキ装置11、12のキャリパ11b、12
bにそれぞれ接続されている。そして、上記マスターシ
リンダ18で発生するブレーキペダル16の踏込力に応
じた制動圧が、各前輪用制動圧供給ライン19、20を
介して左右の前輪1、2におけるブレーキ装置11、1
2にダイレクトに供給され、これらの制動圧に応じた制
動力で前輪1、2がそれぞれ制動されるようになってい
る。
【0017】上記倍力装置17には、ポンプ21からの
作動圧を供給する作動圧供給ライン22と、該倍力装置
17で生じた余剰のブレーキオイルをリザーバタンクに
戻すリターンライン23とが接続されており、また、倍
力装置17から導かれた第1制動圧供給ライン24は点
Xで分岐しており、その分岐点Xから左右の後輪3、4
におけるブレーキ装置13、14のキャリパ13b、1
4bに後輪用制動圧供給ライン29、30が導かれてい
る。
作動圧を供給する作動圧供給ライン22と、該倍力装置
17で生じた余剰のブレーキオイルをリザーバタンクに
戻すリターンライン23とが接続されており、また、倍
力装置17から導かれた第1制動圧供給ライン24は点
Xで分岐しており、その分岐点Xから左右の後輪3、4
におけるブレーキ装置13、14のキャリパ13b、1
4bに後輪用制動圧供給ライン29、30が導かれてい
る。
【0018】一方、エンジン5の吸気通路35には運転
者によって操作されるアクセルペダル36に連結された
メインスロットル弁37と、スロットル開度調節アクチ
ュエータ38に連結されたサブスロットル弁39とが設
置されており、これらのスロットル弁37、39の開度
を調節することにより、エンジン5の吸入空気量が可変
制御されてエンジン出力が調節されるようになってい
る。
者によって操作されるアクセルペダル36に連結された
メインスロットル弁37と、スロットル開度調節アクチ
ュエータ38に連結されたサブスロットル弁39とが設
置されており、これらのスロットル弁37、39の開度
を調節することにより、エンジン5の吸入空気量が可変
制御されてエンジン出力が調節されるようになってい
る。
【0019】スリップ制御装置は、電子制御式のコント
ロールユニット(以下「ECU」という。)40を備え
ており、このECU40によりトラクション制御を行う
ようになっている。このトラクション制御は、駆動輪で
ある後輪3、4の路面に対するスリップ率が所定値以上
になったとき、上記スリップ率を所定の目標スリップ率
に近づけるよう各後輪3、4の駆動力を制御するもので
あるが、この駆動力の制御は、具体的には、エンジン出
力を制限すること(エンジン制御)により行われるよう
になっている。
ロールユニット(以下「ECU」という。)40を備え
ており、このECU40によりトラクション制御を行う
ようになっている。このトラクション制御は、駆動輪で
ある後輪3、4の路面に対するスリップ率が所定値以上
になったとき、上記スリップ率を所定の目標スリップ率
に近づけるよう各後輪3、4の駆動力を制御するもので
あるが、この駆動力の制御は、具体的には、エンジン出
力を制限すること(エンジン制御)により行われるよう
になっている。
【0020】このECU40には、各車輪1〜4の回転
速度を検出する車輪速センサ41〜44からの信号と、
エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ45か
らの信号と、上記アクセルペダル36の踏込量を検出す
るアクセルポジションセンサ48からの信号と、ステア
リング舵角を検出する舵角センサ49からの信号とが入
力されるようになっており、ECU40は、これらの信
号に基づいて、上記サブスロットル弁29の開度を調節
する上記スロットル開度調節アクチュエータ38の作動
とを制御するようになっている。
速度を検出する車輪速センサ41〜44からの信号と、
エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ45か
らの信号と、上記アクセルペダル36の踏込量を検出す
るアクセルポジションセンサ48からの信号と、ステア
リング舵角を検出する舵角センサ49からの信号とが入
力されるようになっており、ECU40は、これらの信
号に基づいて、上記サブスロットル弁29の開度を調節
する上記スロットル開度調節アクチュエータ38の作動
とを制御するようになっている。
【0021】上記ECU40は、また、トラクション制
御における制御目標値および制御開始用閾値を決定する
ために必要な摩擦係数推定処理を行うようになってい
る。
御における制御目標値および制御開始用閾値を決定する
ために必要な摩擦係数推定処理を行うようになってい
る。
【0022】この摩擦係数推定処理の概略を説明する
と、例えば左後輪3については次のようにして行われ
る。すなわち、ECU40は、上記車輪速センサ41、
42からの信号が示す左右の前輪1、2の回転速度から
求めた平均前輪速VFが所定の下限値VO(例えば5km
/h)より小さいか否かを判定し、平均前輪速VFが下
限値VO以上のときには、この平均前輪速VFとこれから
求めた前輪加速度AFとによって、表1に示すテーブル
から路面摩擦係数μLを推定する。
と、例えば左後輪3については次のようにして行われ
る。すなわち、ECU40は、上記車輪速センサ41、
42からの信号が示す左右の前輪1、2の回転速度から
求めた平均前輪速VFが所定の下限値VO(例えば5km
/h)より小さいか否かを判定し、平均前輪速VFが下
限値VO以上のときには、この平均前輪速VFとこれから
求めた前輪加速度AFとによって、表1に示すテーブル
から路面摩擦係数μLを推定する。
【0023】
【表1】
【0024】ここで、路面摩擦係数μとしては、極低μ
路を示す1から高μ路を示す5までの5段階に区分され
た数値のどれかが選択されるようになっている。
路を示す1から高μ路を示す5までの5段階に区分され
た数値のどれかが選択されるようになっている。
【0025】一方、ECU40は、平均前輪速VFが上
記下限値VOよりも小さいと判定したときには、上記セ
ンサ43からの信号が示す左後輪速VRLから求めた後輪
加速度ARLが所定の基準値AO(例えば2G)を超えて
いるか否かを判定して、超えていると判定したときに
は、エンジン回転速度センサ45からの信号が示すエン
ジン回転速度Nに応じた左後輪3についての路面摩擦係
数μLを推定するようになっている。一方、後輪加速度
ARLが上記基準値AOよりも小さいと判定したときに
は、路面摩擦係数μLとして固定値(例えば3)を選択
する。
記下限値VOよりも小さいと判定したときには、上記セ
ンサ43からの信号が示す左後輪速VRLから求めた後輪
加速度ARLが所定の基準値AO(例えば2G)を超えて
いるか否かを判定して、超えていると判定したときに
は、エンジン回転速度センサ45からの信号が示すエン
ジン回転速度Nに応じた左後輪3についての路面摩擦係
数μLを推定するようになっている。一方、後輪加速度
ARLが上記基準値AOよりも小さいと判定したときに
は、路面摩擦係数μLとして固定値(例えば3)を選択
する。
【0026】なお、右後輪4についても同様にして路面
摩擦係数μRが推定されるようになっている。
摩擦係数μRが推定されるようになっている。
【0027】ECU40によるトラクション制御は、左
右の後輪3、4ごとに独立して行われるようになってお
り、例えば左後輪3については次のようにして行われ
る。
右の後輪3、4ごとに独立して行われるようになってお
り、例えば左後輪3については次のようにして行われ
る。
【0028】すなわち、まず、ECU40は、予め路面
摩擦係数μLをパラメータとして設定したテーブルか
ら、エンジン制御開始用閾値SEOとエンジン制御目標値
SEとを読み出す。
摩擦係数μLをパラメータとして設定したテーブルか
ら、エンジン制御開始用閾値SEOとエンジン制御目標値
SEとを読み出す。
【0029】ここで、路面摩擦係数μとエンジン制御の
開始用閾値SEOおよび目標値SEとの関係を示すと表2
のようになる。なお、本実施例においては、エンジン制
御開始用閾値SEOはエンジン制御目標値SEと同じ値に
設定されている。
開始用閾値SEOおよび目標値SEとの関係を示すと表2
のようになる。なお、本実施例においては、エンジン制
御開始用閾値SEOはエンジン制御目標値SEと同じ値に
設定されている。
【0030】
【表2】
【0031】上記表2において制御開始用閾値SEOおよ
び制御目標値SEは、左後輪3の路面に対するスリップ
率に対応する値として設定されている。
び制御目標値SEは、左後輪3の路面に対するスリップ
率に対応する値として設定されている。
【0032】ECU40は、上記車輪速センサ43から
の信号が示す左後輪速VRLおよび車輪速センサ41、4
2からの信号が示す平均前輪速VFから、次式(1)に
より左後輪3に対する第1スリップ率S1を算出する。
の信号が示す左後輪速VRLおよび車輪速センサ41、4
2からの信号が示す平均前輪速VFから、次式(1)に
より左後輪3に対する第1スリップ率S1を算出する。
【0033】S1=(VRL−VF)/VRL …(1) ECU40は、この第1スリップ率S1が、図3に示す
ように、エンジン制御開始用閾値SEOを超えた時点(t
1)でエンジン制御を開始し、エンジン制御目標値SEが
得られるようにスロットル開度調節アクチュエータ38
を介してサブスロットル弁39をフィードバック制御す
る。これにより、エンジン5の出力トルクが上記エンジ
ン制御目標値SEに収束するように制御されることにな
る。
ように、エンジン制御開始用閾値SEOを超えた時点(t
1)でエンジン制御を開始し、エンジン制御目標値SEが
得られるようにスロットル開度調節アクチュエータ38
を介してサブスロットル弁39をフィードバック制御す
る。これにより、エンジン5の出力トルクが上記エンジ
ン制御目標値SEに収束するように制御されることにな
る。
【0034】エンジン制御は所定の終了条件が満足され
るまで行われる。
るまで行われる。
【0035】なお、右後輪4についても同様にして上記
制御が行われる。すなわち、ECU40は上記車輪速セ
ンサ44からの信号が示す右後輪速VRRから、平均前輪
速VFを差し引いてこれを右後輪速VRRで除して右後輪
4に対する第2スリップ率S2を算出する。そして、こ
の第2スリップ率S2が、上記と同様にして設定された
エンジン制御開始用閾値SEOを超えた時点でエンジン制
御を開始し、エンジン制御目標値SEが得られるように
スロットル開度調節アクチュエータ38を介してサブス
ロットル弁39をフィードバック制御する。
制御が行われる。すなわち、ECU40は上記車輪速セ
ンサ44からの信号が示す右後輪速VRRから、平均前輪
速VFを差し引いてこれを右後輪速VRRで除して右後輪
4に対する第2スリップ率S2を算出する。そして、こ
の第2スリップ率S2が、上記と同様にして設定された
エンジン制御開始用閾値SEOを超えた時点でエンジン制
御を開始し、エンジン制御目標値SEが得られるように
スロットル開度調節アクチュエータ38を介してサブス
ロットル弁39をフィードバック制御する。
【0036】上記エンジン制御におけるスロットルゲイ
ンGV(制御ゲイン)は次のようにして決定される。
ンGV(制御ゲイン)は次のようにして決定される。
【0037】すなわち、図4のフローチャートに示すよ
うに、まずステップS1で、基本スロットルゲインGV
0がテーブルから読み込まれる。このテーブルは、表3
および表4に示すようになっており、エンジン制御目標
値SEに対する駆動輪速の偏差と駆動輪速変化量とをパ
ラメータとして予め設定したゲインラベルテーブル(表
3)を用いて、現実の駆動輪速偏差および駆動輪速変化
量に対応するスロットル開度のゲインラベルを読み込
み、さらにこの読み込んだゲインラベルに対応する基本
スロットルゲインGV0を、ゲインラベルに応じて設定
したテーブル(表4)から読み込む。
うに、まずステップS1で、基本スロットルゲインGV
0がテーブルから読み込まれる。このテーブルは、表3
および表4に示すようになっており、エンジン制御目標
値SEに対する駆動輪速の偏差と駆動輪速変化量とをパ
ラメータとして予め設定したゲインラベルテーブル(表
3)を用いて、現実の駆動輪速偏差および駆動輪速変化
量に対応するスロットル開度のゲインラベルを読み込
み、さらにこの読み込んだゲインラベルに対応する基本
スロットルゲインGV0を、ゲインラベルに応じて設定
したテーブル(表4)から読み込む。
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】ここで、基本スロットルゲインGV0は、
上記サブスロットル弁39の全閉状態から全開状態まで
の総回転角に対する百分率で示した値として設定されて
いる。つまり、上記ゲインラベルが−側の最大ゲインを
示すNBのときには、−10%のスロットルゲインが得
られることになる。なお、上記ゲインラベルは、NSが
−側の最小ゲインを示し、NMが−側の中間のゲインを
示すように設定されているとともに、PBは+側の最大
ゲイン、PSは+側の最小ゲイン、PMは両者の中間の
ゲインを示すように設定されている。そして、ZOは0
%のスロットルゲインを示している。
上記サブスロットル弁39の全閉状態から全開状態まで
の総回転角に対する百分率で示した値として設定されて
いる。つまり、上記ゲインラベルが−側の最大ゲインを
示すNBのときには、−10%のスロットルゲインが得
られることになる。なお、上記ゲインラベルは、NSが
−側の最小ゲインを示し、NMが−側の中間のゲインを
示すように設定されているとともに、PBは+側の最大
ゲイン、PSは+側の最小ゲイン、PMは両者の中間の
ゲインを示すように設定されている。そして、ZOは0
%のスロットルゲインを示している。
【0041】次に、ステップS2で、車速に応じた補正
係数K1が、図5に示すマップを参照して決定される。
この補正係数K1は、車速が大きくなるほど小さくなる
ように設定されている。そしてステップS3で、補正係
数K1を基本スロットルゲインGV0に乗算することによ
って、スロットルゲインGVが算出される。このよう
に、スロットルゲインGVは、基本的に、車速が大きく
なるほどその絶対値が小さくなるように設定されてい
る。
係数K1が、図5に示すマップを参照して決定される。
この補正係数K1は、車速が大きくなるほど小さくなる
ように設定されている。そしてステップS3で、補正係
数K1を基本スロットルゲインGV0に乗算することによ
って、スロットルゲインGVが算出される。このよう
に、スロットルゲインGVは、基本的に、車速が大きく
なるほどその絶対値が小さくなるように設定されてい
る。
【0042】次に、ステップS4で車両走行路が高μ登
坂路(路面摩擦係数の大きい登坂路)であるとの判定
(これについては後述する)がなされているか否かの判
定がなされ、高μ登坂路判定がなされていなければ、上
記ステップS3で得られたスロットルゲインGVをその
まま用いてエンジン出力制限が行われるが、高μ登坂路
判定がなされていれば、以下のようにスロットルゲイン
GVを補正することによりエンジン出力制限が規制され
る。
坂路(路面摩擦係数の大きい登坂路)であるとの判定
(これについては後述する)がなされているか否かの判
定がなされ、高μ登坂路判定がなされていなければ、上
記ステップS3で得られたスロットルゲインGVをその
まま用いてエンジン出力制限が行われるが、高μ登坂路
判定がなされていれば、以下のようにスロットルゲイン
GVを補正することによりエンジン出力制限が規制され
る。
【0043】すなわち、ステップS5でスロットルゲイ
ンGVが正か否かの判定がなされ、スロットルゲインG
Vが正であれば、ステップS6で1より大きい補正係数
K2をスロットルゲインGVに乗算することにより上記
補正がなされ、一方、スロットルゲインGVが正でなけ
れば、ステップS7で1より小さい正の補正係数K3を
スロットルゲインGVに乗算することにより上記補正が
なされる。ここに、スロットルゲインGVが正であると
いうことは、スロットル開度が増大することを意味し、
スロットルゲインGVが負であるということは、スロッ
トル開度が減少することを意味する。したがって、スロ
ットルゲインGVが正のときこれを増大補正し、スロッ
トルゲインGVが負のときこの絶対値を減少補正するこ
とにより(すなわち、エンジン制御におけるスリップ率
減少化方向の制御ゲインを減少補正することにより)、
エンジン出力制限が規制されることとなる。
ンGVが正か否かの判定がなされ、スロットルゲインG
Vが正であれば、ステップS6で1より大きい補正係数
K2をスロットルゲインGVに乗算することにより上記
補正がなされ、一方、スロットルゲインGVが正でなけ
れば、ステップS7で1より小さい正の補正係数K3を
スロットルゲインGVに乗算することにより上記補正が
なされる。ここに、スロットルゲインGVが正であると
いうことは、スロットル開度が増大することを意味し、
スロットルゲインGVが負であるということは、スロッ
トル開度が減少することを意味する。したがって、スロ
ットルゲインGVが正のときこれを増大補正し、スロッ
トルゲインGVが負のときこの絶対値を減少補正するこ
とにより(すなわち、エンジン制御におけるスリップ率
減少化方向の制御ゲインを減少補正することにより)、
エンジン出力制限が規制されることとなる。
【0044】上記補正係数K2、K3は、図6、図7に示
すように、エンジン回転速度Nに応じてそれぞれ減少、
増大する特性に設定されている。これは、エンジン回転
速度Nが小さいときほどエンジン出力制限による運転者
の失速感が大きくなるので、エンジン回転速度Nが小さ
いときほど上記スロットルゲインGVの補正量を大きく
して上記エンジン出力制限の規制を大きい規制量で行う
ようにするものである。
すように、エンジン回転速度Nに応じてそれぞれ減少、
増大する特性に設定されている。これは、エンジン回転
速度Nが小さいときほどエンジン出力制限による運転者
の失速感が大きくなるので、エンジン回転速度Nが小さ
いときほど上記スロットルゲインGVの補正量を大きく
して上記エンジン出力制限の規制を大きい規制量で行う
ようにするものである。
【0045】上記フローチャートのステップS4におけ
る高μ登坂路判定は、次のようにして行われる。
る高μ登坂路判定は、次のようにして行われる。
【0046】すなわち、図8のフローチャートに示すよ
うに、ステップT1で第1スリップ率S1(第2スリッ
プ率S2についても同様)がエンジン制御開始用閾値S
EOを超えたと判定されるとステップT2でエンジン制御
開始時のエンジン回転速度N1が記憶される。
うに、ステップT1で第1スリップ率S1(第2スリッ
プ率S2についても同様)がエンジン制御開始用閾値S
EOを超えたと判定されるとステップT2でエンジン制御
開始時のエンジン回転速度N1が記憶される。
【0047】次に、ステップT3で左後輪加速度ARLが
正から負になったか否か、すなわち、エンジン制御開始
後第1スリップ率S1が最初のピーク値になったか否か
の判定がなされ、ARLが負になっていればステップT4
でピーク時のエンジン回転速度N2が記憶される。
正から負になったか否か、すなわち、エンジン制御開始
後第1スリップ率S1が最初のピーク値になったか否か
の判定がなされ、ARLが負になっていればステップT4
でピーク時のエンジン回転速度N2が記憶される。
【0048】そして、ステップT5でエンジン回転速度
N1とN2との差が所定値DN0を越えているか否かの判
定がなされる。上記エンジン制御の開始によりエンジン
出力が制限されるため、図9に示すように、エンジン回
転速度Nが落ち込んでN1よりN2の方が小さい値となる
が、その差は路面摩擦係数μが大きいほどまた登り坂に
なるほど大きな値となる。したがって、上記所定値DN
0を適当に設定することにより、これを超えている場合
には車両走行路が高μ登坂路であると判定することがで
きる。
N1とN2との差が所定値DN0を越えているか否かの判
定がなされる。上記エンジン制御の開始によりエンジン
出力が制限されるため、図9に示すように、エンジン回
転速度Nが落ち込んでN1よりN2の方が小さい値となる
が、その差は路面摩擦係数μが大きいほどまた登り坂に
なるほど大きな値となる。したがって、上記所定値DN
0を適当に設定することにより、これを超えている場合
には車両走行路が高μ登坂路であると判定することがで
きる。
【0049】本実施例においては、ステップT5でエン
ジン回転速度差(N1−N2)が所定値DN0を超えたと
判定された場合、さらに、ステップT6でエンジン回転
速度N2が所定の設定値N0より小さいか否かの判定を行
い、ここで小さいと判定されたときに初めて車両走行路
が高μ登坂路であると判定されるようになっている。上
記設定値N0は、アイドリング回転速度よりもやや大き
い回転速度(例えば2000Rpm)に設定されるのが
好ましい。
ジン回転速度差(N1−N2)が所定値DN0を超えたと
判定された場合、さらに、ステップT6でエンジン回転
速度N2が所定の設定値N0より小さいか否かの判定を行
い、ここで小さいと判定されたときに初めて車両走行路
が高μ登坂路であると判定されるようになっている。上
記設定値N0は、アイドリング回転速度よりもやや大き
い回転速度(例えば2000Rpm)に設定されるのが
好ましい。
【0050】このように高μ登坂路判定の条件にステッ
プT5のみならずステップT6も加えることにより、エ
ンジン回転速度Nの落込み量のみならず落込みの割合を
も考慮して判定することが可能となるため、高μ登坂路
判定の精度向上を図ることができる。これにより、過大
スリップ防止とエンジンストール防止との両立が要求さ
れる発進時等におけるエンジン出力制限制御およびその
規制制御を適切に行うことができる。
プT5のみならずステップT6も加えることにより、エ
ンジン回転速度Nの落込み量のみならず落込みの割合を
も考慮して判定することが可能となるため、高μ登坂路
判定の精度向上を図ることができる。これにより、過大
スリップ防止とエンジンストール防止との両立が要求さ
れる発進時等におけるエンジン出力制限制御およびその
規制制御を適切に行うことができる。
【0051】以上詳述したように、本実施例において
は、高μ登坂路判定を簡易に行うことができ、この判定
がなされたときにはエンジン出力の制限を規制するよう
になっているので、車両走行路が高μ登坂路のときには
上記エンジン出力制限による失速感が防止される一方、
高μ登坂路以外のときには上記規制は行われず、これに
より駆動輪グリップ力を回復できなくなるような過大ス
リップの発生が防止される。
は、高μ登坂路判定を簡易に行うことができ、この判定
がなされたときにはエンジン出力の制限を規制するよう
になっているので、車両走行路が高μ登坂路のときには
上記エンジン出力制限による失速感が防止される一方、
高μ登坂路以外のときには上記規制は行われず、これに
より駆動輪グリップ力を回復できなくなるような過大ス
リップの発生が防止される。
【図1】本発明に係る車両のスリップ制御装置の構成を
示すブロック図
示すブロック図
【図2】本発明に係る車両のスリップ制御装置の一実施
例を示す構成概要図
例を示す構成概要図
【図3】上記実施例の作用(トラクション制御の基本制
御)を示すタイムチャート
御)を示すタイムチャート
【図4】上記実施例の作用(エンジン出力制限規制)を
示すフローチャート
示すフローチャート
【図5】上記実施例の作用を示す、補正係数のグラフ
【図6】上記実施例の作用を示す、補正係数のグラフ
【図7】上記実施例の作用を示す、補正係数のグラフ
【図8】上記実施例の作用(高μ登坂路判定制御)を示
すフローチャート
すフローチャート
【図9】上記実施例の作用(高μ登坂路判定制御)を示
すタイムチャート
すタイムチャート
1、2 前輪 3、4 後輪(駆動輪) 5 エンジン 6 マニュアル式変速機 8 差動装置 13、14 ブレーキ装置 15 ブレーキ制御システム 36 アクセルペダル 38 スロットル開度調節アクチュエータ 39 サブスロットル弁 40 ECU(駆動力制御手段、検出手段、判定手段、
規制手段) 41〜44 車輪速センサ 46 第1圧力センサ 47 第2圧力センサ 48 アクセルポジションセンサ 49 舵角センサ
規制手段) 41〜44 車輪速センサ 46 第1圧力センサ 47 第2圧力センサ 48 アクセルポジションセンサ 49 舵角センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 29/00 - 29/06 F02D 41/00 - 41/40 B60T 8/58 B60K 41/00 - 41/28
Claims (3)
- 【請求項1】 マニュアル式変速機を備えた車両に設け
られ、駆動輪の路面に対するスリップ率が所定値以上に
なったとき、前記スリップ率を所定の目標スリップ率に
近づけるよう、エンジン出力を制限することにより前記
駆動輪の駆動力を制御する駆動力制御手段、を備えたス
リップ制御装置において、 前記スリップ率が前記所定値になったときのエンジン回
転速度と、前記スリップ率が前記駆動力制御手段による
エンジン出力制限の開始後最初のピーク値になったとき
のエンジン回転速度との差を検出する検出手段と、 この検出手段により検出されたエンジン回転速度差が所
定値以上のとき、車両走行路が摩擦係数の大きい登坂路
であると判定する判定手段と、を備えていることを特徴
とする車両のスリップ制御装置。 - 【請求項2】 前記判定手段は、前記スリップ率が前記
ピーク値になったときのエンジン回転速度が所定の設定
値以下のときのみ、車両走行路が摩擦係数の大きい登坂
路であると判定するように構成されている、ことを特徴
とする請求項1記載の車両のスリップ制御装置。 - 【請求項3】 前記判定手段により車両走行路が摩擦係
数の大きい登坂路であると判定されたとき、前記駆動力
制御手段によるエンジン出力の制限を規制する規制手段
を備えている、ことを特徴とする請求項1または2記載
の車両のスリップ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4014982A JP3049142B2 (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | 車両のスリップ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4014982A JP3049142B2 (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | 車両のスリップ制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05202779A JPH05202779A (ja) | 1993-08-10 |
JP3049142B2 true JP3049142B2 (ja) | 2000-06-05 |
Family
ID=11876175
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4014982A Expired - Lifetime JP3049142B2 (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | 車両のスリップ制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3049142B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7120142B2 (ja) * | 2019-04-22 | 2022-08-17 | トヨタ自動車株式会社 | 車両の駆動力制御装置 |
-
1992
- 1992-01-30 JP JP4014982A patent/JP3049142B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05202779A (ja) | 1993-08-10 |
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