JP2003193877A - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents

車両の駆動力制御装置

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JP2003193877A JP2001395210A JP2001395210A JP2003193877A JP 2003193877 A JP2003193877 A JP 2003193877A JP 2001395210 A JP2001395210 A JP 2001395210A JP 2001395210 A JP2001395210 A JP 2001395210A JP 2003193877 A JP2003193877 A JP 2003193877A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エンジンの出力トルクをベルト伝動で発電機に
伝達可能な車両において、ベルトスリップを抑えて異音
発生を防止可能な車両の駆動力制御装置を提供する。 【解決手段】前輪1L、1Rをエンジン2で駆動し、後
輪3L、3Rをモータ4で駆動し、当該モータ4は発電
機7が発電した電力で駆動される。発電機7は、ベルト
伝動でエンジン2の出力トルクが伝達されて駆動され
る。前輪1L、1Rが加速スリップする場合には、当該
加速スリップ量に応じた発電負荷トルクとなるように上
記発電機7を制御する。ただし、目標発電負荷トルクが
伝動トルク上限値を越えるおそれがある場合には、実際
の発電負荷トルクを抑えて、ベルトスリップを抑制す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前後輪の少なくと
も一方が内燃機関(エンジン)によって駆動されその内
燃機関で駆動される発電機を有する車両の駆動力制御装
置に係り、特に、前後輪の一方が内燃機関で他方が電動
機で駆動される四輪駆動の車両に有用な駆動制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】前後輪の一方をエンジンで駆動し他方を
モータで駆動する車両の四輪駆動力制御装置としては、
例えば特開平7−231508号公報に開示されている
ものがある。特開平7−231508号公報に開示され
ている車両の駆動力制御装置は、エンジンによって発電
機を駆動し、その発電機が発生する電気エネルギーによ
って上記モータを駆動するものであって、車両の走行状
態に応じて、発電機からモータに供給される電気エネル
ギーを制御するものである。この結果、大容量のバッテ
リを必要としないことから車両の軽量化などが図られ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、発電機による
発電は、エンジンにとって負荷となる。このため、エン
ジンのトルクをベルト伝動で発電機に伝達する構成を採
用した場合にあっては、モータで回転駆動する車輪のト
ルクが大きくなるように過剰な発電を行うと、上記ベル
トがスリップするおそれがあり、ベルトがスリップする
と異音発生の原因となる。
【0004】一方、発電負荷を小さく設計すると、4W
D状態で所要のトルクが得られずに加速性能がその分小
さくなる。本発明は、上記のような問題点に着目してな
されたもので、ベルトスリップを抑えて異音発生を防止
することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のうち請求項1に記載した発明は、前後輪の
少なくとも一方を駆動する内燃機関と、その内燃機関の
動力がベルト伝動により伝達される発電機と、その発電
機の発電した電力で作動する作動装置とを備えた車両の
駆動力制御装置において、上記ベルト伝動のベルトがス
リップしない伝動トルク上限値以下となるように、ベル
ト伝動の伝動トルクを調整する伝動トルク調整手段を備
えることを特徴とするものである。
【0006】次に、請求項2に記載した発明は、請求項
1に記載した構成に対し、上記伝動トルク調整手段は、
発電機の発電負荷トルクを、上記伝動トルク上限値に対
応する発電負荷トルク上限値以下に調整することを特徴
とするものである。次に、請求項3に記載した発明は、
請求項1に記載した構成に対し、内燃機関で駆動される
車輪の加速スリップ量に応じた発電負荷トルクに発電機
のトルクを制御する発電機制御手段と、運転者のアクセ
ル操作とは無関係に内燃機関の出力トルクを低減制御す
る内燃機関出力制限手段とを備え、上記伝動トルク調整
手段は、上記内燃機関出力制限手段を介して、内燃機関
の出力トルクを、上記伝動トルク上限値に対応する出力
トルク上限値以下に調整することを特徴とするものであ
る。
【0007】次に、請求項4に記載した発明は、請求項
1〜請求項3のいずれかに記載した構成に対し、発電負
荷トルクを検出する発電負荷トルク検出手段を備え、該
発電負荷トルクに基づきベルト伝動での伝動トルクを推
定することを特徴とするものである。次に、請求項5に
記載した発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載
の構成に対し、上記伝動トルク上限値を設定する限界ト
ルク設定手段を備え、該限界トルク設定手段は、内燃機
関の回転数に基づき上記伝動トルク上限値を変更し、上
記回転数が高くなるにつれて連続的若しくは段階的に上
記伝動トルク上限値を小さく設定することを特徴とする
ものである。
【0008】次に、請求項6に記載した発明は、請求項
1〜請求項5のいずれかに記載した構成に対し、上記伝
動トルク上限値を設定する限界トルク設定手段を備え、
該限界トルク設定手段は、車体速度に基づき上記伝動ト
ルク上限値を変更し、車体速度が大きくなるにつれて連
続的若しくは段階的に上記伝動トルク上限値を小さく設
定することを特徴とするものである。次に、請求項7に
記載した発明は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載
した構成に対し、前後輪の一方を内燃機関で駆動し、前
後輪の他方を電動機で駆動し、当該電動機は上記発電機
の電力で作動する作動装置を構成することを特徴とする
ものである。
【0009】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、ベルト伝
動の伝動トルクが伝動トルク上限値以下に調整されるこ
とで、ベルトに過剰な負荷が掛かることが防止されて、
ベルトスリップによる異音発生が抑制される。次に、請
求項2に係る発明によれば、発電機での発電負荷を調整
することでベルトに過剰な負荷が掛かることが防止され
て、ベルトスリップによる異音発生が抑制される。
【0010】次に、請求項3に係る発明によれば、エン
ジンで駆動される車輪の加速スリップ分が発電負荷とし
て使用されて当該加速スリップが低減する。さらに、内
燃機関の出力トルクを低減する方向に調整することでベ
ルトに過剰な負荷が掛かることが防止されて、ベルトス
リップによる異音発生が抑制されると共に、さらに上記
車輪の加速スリップが抑えられる。ここで、ベルトスリ
ップ防止のために内燃機関の出力トルクの低減制御が行
われるが、内燃機関で駆動される車輪が加速スリップし
ている場合にしか行われないので問題は無い。
【0011】次に、請求項4に係る発明は、発電負荷ト
ルクによって伝動トルクを推定することで、精度良く伝
動トルクを推定できる。なお、通常状態では、一般に伝
動トルクと発電負荷トルクとは同じ値となる。次に、請
求項5に係る発明は、伝動トルク上限値を、内燃機関の
回転数が高くなるほど、連続的若しくは段階的に小さく
なるように設定することで、内燃機関の回転数に応じた
適切な伝動トルク上限値に設定可能となる。
【0012】すなわち、伝動トルクが同じであっても、
回転数が高くなるについてベルトの移動速度も速くなっ
てベルトスリップが発生しやすくなるが、内燃機関の回
転数に応じた値に伝動トルク上限値を設定することで、
当該伝動トルク上限値が内燃機関の回転数に応じて適正
化される。この結果、例えば、発進時などの低速走行時
における発電機による発電の上限値が大きく設定される
と共に、車体速が低くても車輪加速スリップなどで内燃
機関の回転数が高くなると上記伝動トルク上限値が小さ
く設定されて、ベルトスリップを確実に抑制することが
可能となる。
【0013】次に、請求項6に係る発明は、伝動トルク
上限値を、車体速度が高くなるほど、連続的若しくは段
階的に小さくなるように設定することで、車体速度に応
じた適切な伝動トルク上限値に設定可能となる。車体速
度に応じて伝動トルク上限値を変更することで、例え
ば、発進時など低速走行時における発電機による発電の
上限値を大きく設定可能となる。また、4WD駆動車に
あっては、発進時など加速性が重視される場面では、内
燃機関で駆動される車輪が加速スリップして回転数が高
くなっても、ベルトのスリップを許容して所要の駆動性
を確保できる。
【0014】次に、請求項7に係る発明は、内燃機関と
電動機とによって4輪駆動状態を達成するにあたり、電
動機を駆動するためのバッテリを搭載する必要がないの
で、車両の軽量化や車室空間がバッテリによって狭くな
ることが回避される。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の第1実施形態につ
いて図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、図1に
示すように、左右前輪1L、1Rが内燃機関であるエン
ジン2によって駆動され、左右後輪3L、3Rが電動機
であるモータ4によって駆動可能となっている四輪駆動
可能な車両の場合の例である。まず、構成について説明
すると、図1に示すように、エンジン2の出力トルクT
eが、トランスミッション及びディファレンスギア5を
通じて左右前輪1L、1Rに伝達されるようになってい
る。また、エンジン2の回転トルクTeの一部は、無端
ベルト6を介しベルト伝動で発電機7に伝達される。
【0016】上記発電機7は、エンジン2の回転数Ne
にプーリ比を乗じた回転数Nhで回転し、4WDコント
ローラ8によって調整される界磁電流Ifhに応じて、
エンジン2に対し負荷となり、その発電負荷トルクに応
じた電力を発電する。その発電機7が発電した電力は、
電線9を介してモータ4に供給可能となっている。その
電線9の途中にはジャンクションボックス10が設けら
れている。上記モータ4の駆動トルクは、減速機11及
びクラッチ12を介して後輪3L、3Rに伝達可能とな
っている。符号13はデフを表す。
【0017】上記エンジン2の吸気管路14(例えばイ
ンテークマニホールド)には、スロットルバルブ15が
介装されている。スロットルバルブ15は、アクセルペ
ダル17の踏み込み量等に応じてスロットル開度が調整
制御されるアクセルバイワイヤー方式である。すなわ
ち、上記スロットルバルブ15は、ステップモータ19
をアクチュエータとし、そのステップモータ19のステ
ップ数に応じた回転角により開度が調整制御される。そ
のステップモータ19の回転角は、エンジンコントロー
ラ18からの開度信号によって調整制御される。
【0018】アクセルペダル17の踏み込み量を検出す
るアクセルセンサ20を有し、該アクセルセンサ20
は、検出した踏み込み量に応じた検出信号を、エンジン
コントローラ18及び4WDコントローラ8に出力して
いる。また、エンジン2の回転数を検出するエンジン回
転数検出センサ21を備え、エンジン回転数検出センサ
21は、検出した信号をエンジンコントローラ18及び
4WDコントローラ8に出力する。
【0019】エンジンコントローラ18では、所定のサ
ンプリング時間毎に、入力した各信号に基づき、ステッ
プモータ19を通じて運転者の要求する目標出力トルク
TeNとなるようにエンジン出力トルクTeを制御す
る。また、上記発電機7は、図2に示すように、出力電
圧Vを調整するための電圧調整器22(レギュレータ)
を備え、4WDコントローラ8によって界磁電流Ifh
が調整されることで、エンジン2に対する発電負荷トル
クTh及び発電する電圧Vが制御される。電圧調整器2
2は、4WDコントローラ8から発電機制御指令(界磁
電流値)を入力し、その発電機制御指令に応じた値に発
電機7の界磁電流Ifhを調整すると共に、発電機7の
出力電圧Vを検出して4WDコントローラ8に出力可能
となっている。なお、発電機7の回転数Nhは、エンジ
ン2の回転数Neからプーリ比に基づき演算することが
できる。
【0020】また、上記ジャンクションボックス10内
には電流センサ23が設けられ、該電流センサ23は、
発電機7からモータ4に供給される電力の電流値Iaを
検出し、当該検出した電機子電流信号を4WDコントロ
ーラ8に出力する。また、電線9を流れる電圧値(モー
タ4の電圧)が4WDコントローラ8で検出される。符
号24は、リレーであり、4WDコントローラ8から指
令によってモータ4に供給される電力(電流)の遮断及
び接続が制御される。
【0021】また、モータ4は、4WDコントローラ8
からの指令によって界磁電流Ifmが制御され、その界
磁電流Ifmの調整によって駆動トルクTmが調整され
る。なお、符号25はモータ4の温度を測定するサーミ
スタである。上記モータ4の駆動軸の回転数Nmを検出
するモータ用回転数センサ26を備え、該モータ用回転
数センサ26は、検出したモータ4の回転数信号を4W
Dコントローラ8に出力する。
【0022】また、上記クラッチ12は、油圧クラッチ
や電磁クラッチから構成され、4WDコントローラ8か
らのクラッチ制御指令に応じたトルク伝達率でトルクの
伝達を行う。また、各車輪1L、1R、3L、3Rに
は、車輪速センサ27FL、27FR、27RL、27
RRが設けられている。各車輪速センサ27FL、27
FR、27RL、27RRは、対応する車輪1L、1
R、3L、3Rのエンジン回転数Neに応じたパルス信
号を車輪速検出値として4WDコントローラ8に出力す
る。
【0023】ここで、図2中符号40は発電機20に電
力を供給する線に設けられたリレーである。4WDコン
トローラ8は、図3に示すように、発電機制御部8A、
リレー制御部8B、モータ制御部8C、クラッチ制御部
8D、余剰トルク演算部8E、目標トルク制限部8F、
余剰トルク変換部8Gを備える。上記発電機制御部8A
は、電圧調整器22を通じて、発電機7の発電電圧Vを
モニターしながら、当該発電機7の界磁電流Ifhを調
整することで、発電機7の発電電圧Vを所要の電圧に調
整する。
【0024】リレー制御部8Bは、発電機7からモータ
4への電力供給の遮断・接続を制御する。モータ制御部
8Cは、モータ4の界磁電流Ifmを調整することで、
当該モータ4のトルクを所要の値に調整する。また、所
定のサンプリング時間毎に、入力した各信号に基づき、
図4に示すように、余剰トルク演算部8E→目標トルク
制限部8F→余剰トルク変換部8Gの順に循環して処理
が行われる。
【0025】まず、余剰トルク演算部8Eは、発電機制
御手段を構成して、図5に示すような処理を行う。すな
わち、先ず、ステップS10において、車輪速センサ2
7FL、27FR、27RL、27RRからの信号に基
づき演算した、前輪1L、1R(主駆動輪)の車速から
後輪3L、3R(従駆動輪)の車速を減算することで、
前輪1L、1Rの加速スリップ量であるスリップ速度Δ
VFを求め、ステップS20に移行する。なお、加速ス
リップの有無、及びその加速スリップ量を路面反力トル
ク等から推定して求めても良い。
【0026】ステップS20では、上記求めたスリップ
速度ΔVFが所定値例えばゼロより大きいか否かを判定
する。スリップ速度ΔVFが0以下と判定した場合に
は、前輪1L、1Rが加速スリップしていないと推定さ
れるので、ステップS30に移行して、Thに0を代入
した後に復帰する。一方、ステップS20において、ス
リップ速度ΔVFが0より大きいと判定した場合には、
前輪1L、1Rが加速スリップしていると推定されるの
で、ステップS40に移行する。
【0027】ステップS40では、前輪1L、1Rの加
速スリップを抑えるために必要な吸収トルクTΔVFを
下記式に基づき演算してステップS50に移行する。 TΔVF = K1×ΔVF ここで、K1は実験などによって求めたゲインである。
ステップS50では、現在の発電機7の発電負荷トルク
TGを、下記式に基づき演算したのち、ステップS60
に移行する。
【0028】 ここで、 V :発電機7の電圧 Ia:発電機7の電機子電流 Nh:発電機7の回転数 K3:効率 K2:係数 である。
【0029】なお、ステップS50は、発電負荷トルク
検出手段を構成する。ステップS60では、下記式に基
づき、余剰トルクつまり発電機7で負荷すべき目標の発
電負荷トルクThを求め、復帰する。 Th = TG + TΔVF 次に、目標トルク制限部8Fの処理について、図6に基
づいて説明する。すなわち、まず、ステップS110
で、上記目標発電負荷トルクThが、発電機7の最大負
荷容量HQより大きいか否かを判定する。目標発電負荷
トルクThが当該発電機7の最大負荷容量HQ以下と判
定した場合には、ステップS130に移行する。一方、
目標発電負荷トルクThが発電機7の最大負荷容量HQ
よりも大きいと判定した場合には、ステップS120に
移行する。
【0030】ステップS120では、下記式のように、
目標の発電負荷トルクThを最大負荷容量HQに制限し
た後にステップS130に移行する。 Th = HQ ステップS130では、エンジン回転数検出センサ21
及びスロットルセンサからの信号に基づいて、現在のエ
ンジン出力トルクTeを演算してステップS140に移
行する。
【0031】ステップS140では、現在のエンジン回
転数Neなどからエンジン2が停止しない最低の許容ト
ルクTkを求め、ステップS150に移行する。なお、
許容トルクTkを求める代わりに所定値としても構わな
い。ステップS150で、下記式に基づき、偏差トルク
ΔTeを演算して、ステップS160に移行する。 ΔTe = Te −Tk ステップS160では、偏差トルクΔTeが目標の発電
負荷トルクThよりも小さいか否かを判定する。ΔTe
≧Thと判定した場合には、ステップS180に移行す
る。一方、ΔTe<Thと判定した場合には、ステップ
S170に移行する。
【0032】ステップS170では、下記式によって目
標の発電負荷トルクThを偏差トルクΔTeに低減した
後に、ステップS180に移行する。 Th = ΔTe −α αは余裕代である。もっとも、α=0としても良い。 ステップS180では、伝動トルク上限値BTslip
をエンジン回転数Neなどに基づき演算して、ステップ
S190に移行する。
【0033】ここで、図7に示すように、同じ発電電圧
であってもエンジン回転数Neが高いほど伝動トルクが
大きくなりスリップしやすい。これをエンジン回転数N
eと伝動トルクとの関係で示すと図8のようになり、エ
ンジン回転数Neが高いほど伝動トルクが高くなる傾向
にある。図8中の複数の線は、各発電電圧値によるグラ
フを示している。このため、伝動トルク上限値BTsl
ipを、エンジン回転数Neが高くなるにつれて段階的
に小さく設定している。
【0034】ステップS190では、目標発電負荷トル
クThが伝動トルク上限値BTslipよりも大きいか
否かを判定する。目標発電負荷トルクThが伝動トルク
上限値BTslipよりも小さいか等しいと判定した場
合には、復帰する。一方、目標発電負荷トルクThが伝
動トルク上限値BTslipよりも大きいと判定した
ら、ステップS200に移行する。ステップS200で
は、下記式によって目標発電負荷トルクThを伝動トル
ク上限値BTslipに低減した後に、復帰する。
【0035】Th = BTslip ここで、ステップS180は限界トルク設定手段を、ス
テップS180〜ステップS200で伝動トルク調整手
段を構成する。次に、余剰トルク変換部8Gの処理につ
いて、図9に基づいて説明する。まず、ステップS30
0で、Thが0より大きいか否かを判定する。Th>0
と判定されれば、前輪1L、1Rが加速スリップしてい
るので、ステップS310に移行する。また、Th=0
と判定されれば、前輪1L、1Rは加速スリップしてい
ないので、以降の処理をすることなく復帰する。
【0036】ステップS310では、モータ用回転数セ
ンサ21が検出したモータ4の回転数Nmを入力し、そ
のモータ4の回転数Nmに応じた目標モータ界磁電流I
fmを算出し、当該目標モータ界磁電流Ifmをモータ
制御部8Cに出力した後、ステップS320に移行す
る。ここで、上記モータ4の回転数Nmに対する目標モ
ータ界磁電流Ifmは、回転数Nmが所定回転数以下の
場合には一定の所定電流値とし、モータ4が所定の回転
数以上になった場合には、公知の弱め界磁制御方式でモ
ータ4の界磁電流Ifmを小さくする(図10参照)。
すなわち、モータ4が高速回転になるとモータ4誘起電
圧の上昇によりモータトルクが低下することから、上述
のように、モータ4の回転数Nmが所定値以上になった
らモータ4の界磁電流Ifmを小さくして誘起電圧Eを
低下させることでモータ4に流れる電流を増加させて所
要モータトルクTmを得るようにする。
【0037】ステップS320では、上記目標モータ界
磁電流Ifm及びモータ4の回転数Nmからモータ4の
誘起電圧Eを算出して、ステップS330に移行する。
ステップS330では、上記余剰トルク演算部8Eが演
算した発電負荷トルクThに基づき対応するモータトル
クTmを算出して、ステップS340に移行する。ステ
ップS340では、上記目標モータトルクTm及び目標
モータ界磁電流Ifmを変数として対応する目標電機子
電流Iaを算出して、ステップS350に移行する。
【0038】ステップS350では、下記式に基づき、
上記目標電機子電流Ia、抵抗R、及び誘起電圧Eから
発電機7の目標電圧Vを算出し、当該発電機7の目標電
圧Vを発電機制御部8Aに出力したのち、復帰する。 V=Ia×R+E なお、抵抗Rは、電線9の抵抗及びモータ4のコイルの
抵抗である次に、上記構成の装置における作用などにつ
いて説明する。
【0039】路面μが小さいためや運転者によるアクセ
ルペダル17の踏み込み量が大きいなどによって、エン
ジン2から前輪1L、1Rに伝達されたトルクが路面限
界トルクよりも大きくなると、つまり、主駆動輪である
前輪1L、1Rが加速スリップすると、その加速スリッ
プ量に応じた発電負荷トルクThで発電機7が発電する
ことで、前輪1L、1Rに伝達される駆動トルクが、当
該前輪1L、1Rの路面反力限界トルクに近づくように
調整される。この結果、主駆動輪である前輪1L、1R
での加速スリップが抑えられる。
【0040】しかも、発電機7で発電した余剰の電力に
よってモータ4が駆動されて従駆動輪である後輪3L、
3Rも駆動されることで、車両の加速性が向上する。こ
のとき、主駆動輪の路面反力限界トルクを越えた余剰の
トルクでモータ4を駆動するため、エネルギー効率が向
上し、燃費の向上に繋がる。すなわち、本実施形態で
は、滑り易い路面等では前輪1L、1Rに全てのエンジ
ン2の出力トルクTeを伝達しても全てが駆動力として
使用されないことに鑑みて、前輪1L、1Rで有効利用
できない駆動力を後輪3L、3Rに出力して加速性を向
上させるものである。
【0041】さらに、発電負荷トルクTGが過剰となっ
て無端ベルト6でスリップが発生するおそれがある場合
には、目標発電負荷トルクThを伝動トルク上限値BT
slipにまで低減することで、ベルトスリップによる
異音発生が防止される。このとき、上記伝動トルク上限
値BTslipをエンジン回転数Neに応じて変化させ
ることで、エンジン回転数Neに応じた適切な伝動トル
ク上限値BTslipに設定される。この結果、確実に
ベルトスリップが防止できると共に、エンジン回転数N
eが低い状態での伝動トルク上限値BTslipを高め
に設定可能となる。
【0042】例えば、アクセル開度が小さくて車輪に加
速スリップが発生しにくい状態にあっては、図11に示
すタイムチャートのように、余り発電することなくベル
トスリップは発生しない。なお、図中における路面反力
は前輪の加速スリップを表す指標の一つであり、図では
路面反力で加速スリップ量を示している。他の図面でも
同様である。一方、図12に示すタイムチャートのよう
に、急発進などによって、所定のエンジン回転数Neに
なると共に発電負荷トルクTGが増加して、目標発電負
荷トルクThが伝動トルク上限値BTslipを越える
と、実際の発電負荷トルクTGが伝動トルク上限値BT
slipを越えないように制御されることで、ベルト6
のスリップが防止される。
【0043】比較のために、本実施形態の制御を行わな
い場合のタイムチャートを図13に示す。図12と同様
な走行状況下にあってはベルトスリップが発生すること
が分かる。ここで、上記実施形態では、エンジン回転数
Neに応じて伝動トルク上限値BTslipを変更する
ようにしているが、これに限定されない。車体速度を検
出し、該車体速度に応じて伝動トルク上限値BTsli
pを変更するようにしても良い。上記変更は、図14に
示すように、車体速度が大きくなるほど、伝動トルク上
限値BTslipを連続的若しくは段階的に低くするよ
うに設定する。
【0044】この場合には、発進時など車体速度が遅い
状態であると、伝動トルク上限値BTslipが高めに
設定されるので、例えば、発進時などでエンジン2で駆
動される前輪1L、1Rが加速スリップしてエンジン回
転数Neが高回転となった場合には、ベルト6でのスリ
ップを許容して加速性が確保される。また、本実施形態
では、発電機7の発電した電圧でモータ4を駆動して四
輪駆動を構成する場合で説明しているが、これに限定さ
れない。発電機7が発電した電力をエアコンなどの他の
負荷装置に供給して、当該負荷装置で消費するようにし
ても良い。
【0045】また、上記実施形態では、後輪3L、3R
に対し主駆動輪である前輪1L、1Rのスリップ量に基
づいて発電負荷トルクを決定し、その発電負荷トルクと
なるように発電機7で発電する電力、つまりモータ4に
供給する電力を設定しているが、本実施形態のように発
電負荷トルクを直接低減することでベルトスリップを防
止する構成の場合にあって、これに限定されない。例え
ば、後輪3L、3Rで必要な駆動トルクを別途計算し、
前輪1L、1Rの加速スリップとは独立して、必要な駆
動トルクに応じた電力となるように発電機7の発電を調
整して、当該発電機7で所定の発電負荷トルクTGを生
じるようにしても良い。
【0046】また、上記実施形態では、発電負荷トルク
TGを伝動トルクとみなして説明しているが、実際の伝
動トルクに変換して上記処理を行うようにしても良い。
次に、本発明の第2実施形態について図面を参照しつつ
説明する。なお、上記実施形態と同様な部品などについ
ては同一の符号を付して説明する。本実施形態では、エ
ンジンのトルクを抑えることでベルト6のスリップを抑
えるものである。
【0047】すなわち、エンジンコントローラ18、目
標トルク制限部8Fの処理が異なる。本実施形態のエン
ジンコントローラ18では、所定のサンプリング時間毎
に、入力した各信号に基づいて図15に示すような処理
が行われる。すなわち、まずステップS400で、アク
セルセンサ20からの検出信号に基づいて、運転者の要
求する目標出力トルクTeNを演算して、ステップS4
10に移行する。
【0048】ステップS410では、4WDコントロー
ラ8から制限出力トルクTeMの入力があるか否かを判
定する。入力が有ると判定するとステップS420に移
行する。一方、入力が無いと判定した場合にはステップ
S440に移行する。ステップS420では、制限出力
トルクTeMが目標出力トルクTeNよりも大きいか否
かを判定する。制限出力トルクTeMの方が大きいと判
定した場合には、ステップS430に移行する。一方、
制限出力トルクTeMの方が小さいか目標出力トルクT
eNと等しければステップS440に移行する。
【0049】ステップS430では、目標出力トルクT
eNに制限出力トルクTeMを代入することで目標出力
トルクTeNを増大して、ステップS440に移行す
る。ステップS440では、スロットル開度やエンジン
回転数Neなどに基づき、現在の出力トルクTeを算出
してステップS450に移行する。ステップS450で
は、現在の出力トルクTeに対する目標出力トルクTe
Nの偏差分ΔTeを下記式に基づき出力して、ステップ
S460に移行する。
【0050】ΔTe = TeN − Te ステップS460では、その偏差分ΔTeに応じたスロ
ットル開度θの変化分Δθを演算し、その開度の変化分
Δθに対応する開度信号を上記ステップモータ19に出
力して、復帰する。次に、目標トルク制限部8Fの処理
について、図16に基づいて説明する。すなわち、ま
ず、ステップS510で、上記目標発電負荷トルクTh
が、発電機7の最大負荷容量HQより大きいか否かを判
定する。目標発電負荷トルクThが当該発電機7の最大
負荷容量HQ以下と判定した場合には、ステップS53
0に移行する。一方、目標発電負荷トルクThが発電機
7の最大負荷容量HQよりも大きいと判定した場合に
は、ステップS520に移行する。
【0051】ステップS520では、下記式のように、
目標の発電負荷トルクThを最大負荷容量HQに制限し
た後にステップS530に移行する。 Th = HQ ステップS530では、エンジン回転数検出センサ21
及びスロットルセンサからの信号に基づいて、現在のエ
ンジン出力トルクTeを演算してステップS540に移
行する。
【0052】ステップS540では、現在のエンジン回
転数Neなどからエンジン2が停止しない最低の許容ト
ルクTkを求め、ステップS550に移行する。なお、
許容トルクTkを求める代わりに所定値としても構わな
い。ステップS550で、下記式に基づき、偏差トルク
ΔTeを演算して、ステップS160に移行する。 ΔTe = Te −Tk ステップS560では、偏差トルクΔTeが目標の発電
負荷トルクThよりも大きいか否かを判定する。ΔTe
≧Thと判定した場合には、復帰する。一方、ΔTe<
Thと判定した場合には、ステップS570に移行す
る。
【0053】ステップS570では、下記式によって目
標の発電負荷トルクThを偏差トルクΔTeに低減した
後に、ステップS580に移行する。 Th = ΔTe −α αは余裕代である。もっとも、α=0としても良い。ス
テップS580では、伝動トルク上限値BTslipを
エンジン回転数Neなどに基づき演算して、ステップS
590に移行する。
【0054】ステップS590では、目標発電負荷トル
クThが伝動トルク上限値BTslipよりも大きいか
否かを判定する。目標発電負荷トルクThが伝動トルク
上限値BTslipよりも小さいか等しいと判定した場
合には、復帰する。一方、目標発電負荷トルクThが伝
動トルク上限値BTslipよりも大きいと判定した
ら、ステップS600に移行する。ステップS600で
は、下記式によって制限出力トルクTeMを演算し、そ
の演算した制限出力トルクを、エンジンコントローラ1
8に出力した後、復帰する。
【0055】TeM = Te + (Th − BT
slip) +α もっとも、スロットルバルブ15を急速に閉方向若しく
は開方向に制御しても、駆動系全般のもつ回転慣性によ
ってエンジン2の回転数Neは急激には低下若しくは増
大しないため、エンジン2の出力の応答性はさほど高く
ない。このため、α=0としても良い。
【0056】ここで、ステップS580は限界トルク設
定手段を、ステップS580〜S600が伝動トルク調
整手段を構成する。次に、本実施形態の作用・効果につ
いて説明する。本実施形態では、前輪1L、1Rが加速
スリップすると、発電機7によって、その加速スリップ
に応じた量の発電負荷トルクTGが発生して四輪駆動状
態となるが、目標発電負荷トルクThが伝動トルク上限
値BTslipを越えると、目標発電負荷トルクThの
伝動トルク上限値BTslipからの偏差分に応じた量
だけエンジン出力トルクTeが低くなる結果、上記前輪
1L、1Rの加速スリップ量が小さくなって、当該加速
スリップに応じて発生する発電負荷トルクTG、ひいて
は伝動トルクが小さくなり、これによって、当該発電負
荷トルクTGが伝動トルク上限値BTslip以下に抑
えられるて、ベルトスリップが防止される。
【0057】図17に、急発進時のタイムチャートを示
す。図17から分かるように、急発進で発電負荷トルク
TGが増大し、ベルトスリップのおそれがあると、その
分、エンジン出力トルクTeが低減される結果、加速ス
リップが抑えられ、もってベルトスリップが防止され
る。他の構成、及び作用・効果は上記第1実施形態と同
様である。次に、第3実施形態について図面を参照しつ
つ説明する。なお、上記実施形態と同様な部品などにつ
いては同一の符号を付して説明する。
【0058】本実施形態は、上記第2実施形態と同様に
エンジン出力トルクTeを低減調整することでベルト6
のスリップを抑制するものであるが、前輪1L、1Rに
所定の目標加速スリップ量Tslip以上の加速スリッ
プが発生すると、運転者のアクセル操作とは別に、エン
ジン出力トルクTe量を低減制御する、いわゆるTCS
制御を備えた四輪駆動車両を対象とし、当該TCS制御
と上記ベルトスリップ低減制御とを連携させる場合の実
施形態である。
【0059】すなわち、上記エンジンコントローラ18
では、前輪1L、1Rの加速スリップ量が目標加速スリ
ップ量Tslipを越えたと判定すると、運転者のアク
セル操作とは関係なく、トルク低減制御を実施する。つ
まり、エンジンコントローラ18は、上述のように所定
サンプリング時間毎に起動して、加速スリップ量が目標
加速スリップ量Tslipを越えたか否かを判定し、目
標加速スリップ量Tslip以下と判定したら、上述の
ように運転者の要求する目標出力トルクとなるように制
御する。なお、上述の各実施形態での説明では、説明を
分かりやすくするために目標出力トルクとの偏差分に対
応する開度信号Δθを出力するとしているが、実際に
は、トルク等の変化を滑らかとするために、起動するた
びに所定のトルク増分若しくはトルク減分ずつ変化させ
て、目標出力トルクとなるように調整している。
【0060】一方、発生している加速スリップ量が目標
加速スリップ量Tslipを越えたと判定したら、起動
するたびに、所定のTCS用トルクダウン分だけトルク
の低減を実施する制御を行う。この処理が、内燃機関出
力制限手段を構成する。次に、本実施形態の目標トルク
制限部8Fの処理を、図18に基づき説明する。まず、
ステップS710で、上記目標発電負荷トルクThが、
発電機7の最大負荷容量HQより大きいか否かを判定す
る。目標発電負荷トルクThが当該発電機7の最大負荷
容量HQ以下と判定した場合には、ステップS730に
移行する。一方、目標発電負荷トルクThが発電機7の
最大負荷容量HQよりも大きいと判定した場合には、ス
テップS720に移行する。
【0061】ステップS720では、下記式のように、
目標の発電負荷トルクThを最大負荷容量HQに制限し
た後にステップS730に移行する。 Th = HQ ステップS730では、エンジン回転数検出センサ21
及びスロットルセンサからの信号に基づいて、現在のエ
ンジン出力トルクTeを演算してステップS740に移
行する。
【0062】ステップS740では、現在のエンジン回
転数Neなどからエンジン2が停止しない最低の許容ト
ルクTkを求め、ステップS750に移行する。なお、
許容トルクTkを求める代わりに所定値としても構わな
い。ステップS750で、下記式に基づき、偏差トルク
ΔTeを演算して、ステップS760に移行する。 ΔTe = Te −Tk ステップS760では、偏差トルクΔTeが目標の発電
負荷トルクThよりも大きいか否かを判定する。ΔTe
≧Thと判定した場合には、復帰する。一方、ΔTe<
Thと判定した場合には、ステップS770に移行す
る。
【0063】ステップS770では、下記式によって目
標の発電負荷トルクThを偏差トルクΔTeに低減した
後に、ステップS780に移行する。 Th = ΔTe −α αは余裕代である。もっとも、α=0としても良い。ス
テップS780では、伝動トルク上限値BTslipを
エンジン回転数Neなどに基づき演算して、ステップS
790に移行する。
【0064】ステップS790では、目標発電負荷トル
クThが伝動トルク上限値BTslipよりも大きいか
否かを判定する。目標発電負荷トルクThが伝動トルク
上限値BTslipよりも小さいか等しいと判定した場
合には、ステップS800に移行する。一方、目標発電
負荷トルクThが伝動トルク上限値BTslipよりも
大きいと判定したら、ステップS810に移行する。ス
テップS800では、下記式のように、エンジンコント
ローラ18で使用する目標加速スリップ量Tslipを
基準加速スリップ量Vw1に設定変更して、復帰する。
【0065】Tslip =Vw1 また、ステップS810では、下記式のように、目標加
速スリップ量Tslipを基準加速スリップ量Vw1か
ら目標スリップ降下量Vw2だけ小さい値に設定変更し
て、復帰する。 Tslip =Vw1 −Vw2 ここで、上記目標スリップ降下量Vw2は、固定の値で
あってもよいが、例えば図19に示すような、エンジン
回転数Neの関数として、エンジン回転数Neが大きい
ほど大きくしても良い。
【0066】また、ステップS780〜ステップS81
0が伝動トルク調整手段を構成する。次に、本実施形態
の作用・効果などについて説明する。本実施形態では、
前輪1L、1Rの加速スリップに応じて発電機が発電負
荷分の発電を行って四輪駆動状態となるが、目標発電負
荷トルクThが伝動トルク上限値BTslipを超え
る、つまりベルト6がスリップするおそれがあると判定
すると、目標加速スリップ量Tslipを下げること
で、早期に前輪1L、1Rの加速スリップを抑え、もっ
てベルト6の加速スリップ発生を防止する。
【0067】また、目標加速スリップ量Tslipの降
下分である目標スリップ降下量Vw2をエンジン回転数
Neに応じた値としているので、車両の走行状態に応じ
て適切な目標スリップ降下量Vw2を設定可能となる。
すなわち、車体速が所定以上となれば、多少の加速スリ
ップが発生しているので、ベルトスリップ抑制のための
目標加速スリップ量Tslipの降下分Vw2を大きく
設定して、当該目標加速スリップ量Tslipの適正化
を図っている。
【0068】ここで、上記実施形態では、発電負荷トル
クが伝動トルク上限値BTslipを越えると目標加速
スリップ量Tslipを降下させることで、早期の加速
スリップを抑えることで、発電負荷を低減させてベルト
6の加速スリップを抑える場合で説明しているが、これ
に限定されない。例えば、上記ステップS800及びス
テップS810で目標加速スリップ量Tslipを設定
変更する代わりにTCS用トルクダウン分を設定変更す
るようにしても良い。すなわち、発電負荷トルクが伝動
トルク上限値BTslip以下の場合の処理であるステ
ップS800にて、TCS用トルクダウンを初期値に設
定する。また、発電負荷トルクが伝動トルク上限値BT
slipを越えている場合の処理であるステップS81
0にて、TCS用トルクダウンを初期値よりも所定増加
分だけ大きく設定する。その増加分は上記と同様に固定
であっても良いし、エンジン回転数Neなどを変数とし
た関数であっても良い。
【0069】この場合には、ベルト6にスリップが発生
するおそれがあると、目標加速スリップ量Tslipへ
の収束が早くなって、ベルト6のスリップが防止され
る。なお、目標加速スリップ量TslipとTCS用ト
ルクダウンの両方を設定変更するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく第1実施形態に係る概略装置構
成図である。
【図2】本発明に基づく第1実施形態に係るエンジンコ
ントローラの処理を示す図である。
【図3】本発明に基づく第1実施形態に係るシステム構
成図である。
【図4】本発明に基づく第1実施形態に係る装置で処理
手順を示す図である。
【図5】本発明に基づく第1実施形態に係る余剰トルク
演算部の処理を示す図である。
【図6】本発明に基づく第1実施形態に係る目標トルク
制限部の処理を示す図である。
【図7】発電機の出力電圧と伝動トルクとの関係を示す
図である。
【図8】エンジン回転数と伝動トルクとの関係及び伝動
トルク上限値を示す図である。
【図9】本発明に基づく第1実施形態に係る余剰トルク
変換部の処理を示す図である。
【図10】本発明に基づく第1実施形態に係る余剰トル
ク変換部のタイムチャート例を示す図である。
【図11】本発明に基づく第1実施形態に係る通常発進
時におけるタイムチャートを示す図である。
【図12】本発明に基づく第1実施形態に係る急発進時
におけるタイムチャートを示す図である。
【図13】本実施形態におけるベルトスリップ防止のた
めの制御を実施しない場合における、急発進時のタイム
チャートを示す図である。
【図14】車体速と伝動トルク上限値との関係を示す図
である。
【図15】本発明に基づく第2実施形態に係るエンジン
コントローラの処理を示す図である。
【図16】本発明に基づく第2実施形態に係る目標トル
ク制限部の処理を示す図である。
【図17】本発明に基づく第2実施形態に係る急発進時
におけるタイムチャートを示す図である。
【図18】本発明に基づく第3実施形態に係る目標トル
ク制限部の処理を示す図である。
【図19】本発明に基づく第3実施形態に係るエンジン
回転数と目標スリップ降下量との関係を示す図である。
【符号の説明】
1L、1R 前輪 2 エンジン 3L、3R 後輪 4 モータ 6 ベルト 7 発電機 8 4WDコントローラ 9 電線 10 ジャンクションボックス 11 減速機 12 クラッチ 14 吸気管路 15 スロットルバルブ 18 エンジンコントローラ 19 ステップモータ 20 アクセルセンサ 21 エンジン回転数センサ 22 電圧調整器 23 電流センサ 26 モータ用回転数センサ 27FL、27FR、27RL、27RR車輪速センサ Ifh 発電機の界磁電流 V 発電機の電圧 Nh 発電機の回転数 Ia 電機子電流 Ifm モータの界磁電流 E モータの誘起電圧 Nm モータの回転数 TG 発電機負荷トルク Th 目標発電機負荷トルク Thn 前回の目標発電機負荷トルク Tm モータのトルク TM モータの目標トルク Te エンジンの出力トルク TeM 制限出力トルク TeN 目標出力トルク Tk 許容トルク ΔTe 偏差トルク θ スロットル開度 BTslip 伝動トルク上限値 Tslip 目標加速スリップ量 Vw1 基準加速スリップ量 Vw2 加速スリップ降下量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 29/06 B60K 9/00 ZHVE Fターム(参考) 3D043 AA08 AB17 EA02 EA05 3G093 AA03 AA07 AA16 BA01 BA19 BA32 DA01 DA06 DB03 DB05 DB09 DB17 DB19 EA02 EB01 EB09 FA11 FB05 5H115 PA05 PC06 PG04 PI24 PI29 PU04 PU24 PU25 PV07 QE14 QN03 QN28 RB20 RE02 RE03 SE02 SE03 SE05 SJ11 TB03 TB10 TE02 TE03 TO04 TO05 TO12 TO13 TO21 TO30

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後輪の少なくとも一方を駆動する内燃
    機関と、その内燃機関の動力がベルト伝動により伝達さ
    れる発電機と、その発電機の発電した電力で作動する作
    動装置とを備えた車両の駆動力制御装置において、 上記ベルト伝動のベルトがスリップしない伝動トルク上
    限値以下となるように、ベルト伝動の伝動トルクを調整
    する伝動トルク調整手段を備えることを特徴とする車両
    の駆動力制御装置。
  2. 【請求項2】 上記伝動トルク調整手段は、発電機の発
    電負荷トルクを、上記伝動トルク上限値に対応する発電
    負荷トルク上限値以下に調整することを特徴とする請求
    項1に記載した車両の駆動力制御装置。
  3. 【請求項3】 内燃機関で駆動される車輪の加速スリッ
    プ量に応じた発電負荷トルクに発電機のトルクを制御す
    る発電機制御手段と、運転者のアクセル操作とは無関係
    に内燃機関の出力トルクを低減制御する内燃機関出力制
    限手段とを備え、 上記伝動トルク調整手段は、上記内燃機関出力制限手段
    を介して、内燃機関の出力トルクを、上記伝動トルク上
    限値に対応する出力トルク上限値以下に調整することを
    特徴とする請求項1に記載した車両の駆動力制御装置。
  4. 【請求項4】 発電負荷トルクを検出する発電負荷トル
    ク検出手段を備え、該発電負荷トルクに基づきベルト伝
    動での伝動トルクを推定することを特徴とする請求項1
    〜請求項3のいずれかに記載した車両の駆動力制御装
    置。
  5. 【請求項5】 上記伝動トルク上限値を設定する限界ト
    ルク設定手段を備え、該限界トルク設定手段は、内燃機
    関の回転数に基づき上記伝動トルク上限値を変更し、上
    記回転数が高くなるにつれて連続的若しくは段階的に上
    記伝動トルク上限値を小さく設定することを特徴とする
    請求項1〜請求項4のいずれかに記載の車両の駆動力制
    御装置。
  6. 【請求項6】 上記伝動トルク上限値を設定する限界ト
    ルク設定手段を備え、該限界トルク設定手段は、車体速
    度に基づき上記伝動トルク上限値を変更し、車体速度が
    大きくなるにつれて連続的若しくは段階的に上記伝動ト
    ルク上限値を小さく設定することを特徴とする請求項1
    〜請求項5のいずれかに記載した車両の駆動力制御装
    置。
  7. 【請求項7】 前後輪の一方を内燃機関で駆動し、前後
    輪の他方を電動機で駆動し、当該電動機は上記発電機の
    電力で作動する作動装置を構成することを特徴とする請
    求項1〜請求項6のいずれかに記載した車両の駆動力制
    御装置。
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