JP2007237829A - 電動モータ式4輪駆動車両の手動変速時4輪駆動制御装置 - Google Patents
電動モータ式4輪駆動車両の手動変速時4輪駆動制御装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】電動モータ式4輪駆動車両の加速中の手動変速時における減速感の発生を防止し得るようにした手動変速時4輪駆動制御を提案する。
【解決手段】前輪をエンジンにより手動変速機を介して駆動し、後輪をモータにより4WDクラッチを介して駆動する4輪駆動車において、S23でアクセル開度APO≦0(アクセルペダル釈放)と判定し、S25で変速機クラッチ開度CVO≧100%(変速機クラッチ解放)と判定し、S29で車両の加速中と判定するとき、S30で4WDクラッチを締結して後輪をモータに結合し、S31で車速維持モータトルクtTmを発生可能な発電を行い得る手動変速時目標エンジン回転数tNeを求め、S32で、発電機を駆動するエンジンの回転数NeがtNeとなるよう制御し、S33で、上記の車速維持モータトルクtTmに対応した目標モータ界磁電流Ifmを後輪駆動モータへ指令する。
【選択図】図4
【解決手段】前輪をエンジンにより手動変速機を介して駆動し、後輪をモータにより4WDクラッチを介して駆動する4輪駆動車において、S23でアクセル開度APO≦0(アクセルペダル釈放)と判定し、S25で変速機クラッチ開度CVO≧100%(変速機クラッチ解放)と判定し、S29で車両の加速中と判定するとき、S30で4WDクラッチを締結して後輪をモータに結合し、S31で車速維持モータトルクtTmを発生可能な発電を行い得る手動変速時目標エンジン回転数tNeを求め、S32で、発電機を駆動するエンジンの回転数NeがtNeとなるよう制御し、S33で、上記の車速維持モータトルクtTmに対応した目標モータ界磁電流Ifmを後輪駆動モータへ指令する。
【選択図】図4
Description
本発明は、前後輪の一方を内燃機関(エンジン)などの主動力源により手動変速機を介して駆動し、他方の車輪を電動モータからの動力により4WDクラッチを介して駆動する電動モータ式4輪駆動車両に関し、特に、当該車両の加速中に上記手動変速機を変速操作する時における4輪駆動制御を適切に行わせる手動変速時4輪駆動制御技術に係わる。
内燃機関(エンジン)などの主動力源からの動力により駆動される主駆動輪のほかに、主動力源に結合された発電機の発電電力に応動する電動モータからの動力により駆動される電動モータ駆動車輪を具えた、電動モータ式4輪駆動車両としては従来、例えば特許文献1に記載されたごときものがある。
この車両は、前2輪(または後2輪)をエンジン駆動し、後2輪(または前2輪)を電動モータにより4WDクラッチを介して駆動可能とし、エンジンに駆動結合した4輪駆動専用の発電機からの電力により電動モータを直接駆動する。
概略説明すると、エンジン駆動される主駆動輪が駆動スリップしそうな、若しくは駆動スリップした時におけるエンジンの余剰トルク分だけ発電機に負荷をかけて発電させ、発電した電力を電動モータに供給してこの電動モータを駆動し、この時に締結させた4WDクラッチを経て電動モータからの動力を電動モータ駆動車輪に伝達することによりモータ4輪駆動を可能にする。
なおクラッチは基本的に、4輪駆動しない時は解放しておくことで電動モータ駆動車輪が電動モータを引きずることのないようにして燃費の悪化を回避する。
概略説明すると、エンジン駆動される主駆動輪が駆動スリップしそうな、若しくは駆動スリップした時におけるエンジンの余剰トルク分だけ発電機に負荷をかけて発電させ、発電した電力を電動モータに供給してこの電動モータを駆動し、この時に締結させた4WDクラッチを経て電動モータからの動力を電動モータ駆動車輪に伝達することによりモータ4輪駆動を可能にする。
なおクラッチは基本的に、4輪駆動しない時は解放しておくことで電動モータ駆動車輪が電動モータを引きずることのないようにして燃費の悪化を回避する。
特許文献1には更に、かかる電動モータ式4輪駆動車両の4輪駆動制御技術として、エンジン(主動力源)の出力を運転者が指令するアクセルペダルの釈放時は、4輪駆動が不要であるから、4WDクラッチを解放して電動モータを電動モータ駆動車輪から切り離し、2輪駆動状態となす技術も提案されている。
特開2002−218605号公報
しかし、かかる電動モータ式4輪駆動車両の4輪駆動制御技術を手動変速機搭載車両に用いた場合、以下に説明するような問題を生ずる。
つまり手動変速機搭載車両は、エンジンからの動力を変速機クラッチを経て手動変速機および主駆動輪へと順次向かわせて主駆動輪を駆動し、手動変速機の変速に際しては、運転者が先ず、変速中におけるエンジンの空吹け防止のためアクセルペダルを釈放しつつ、通常は締結している変速機クラッチをクラッチペダルの踏み込みにより解放して手動変速機をエンジンから切り離し、この状態で手動変速機の変速操作(シフト)を行う。
つまり手動変速機搭載車両は、エンジンからの動力を変速機クラッチを経て手動変速機および主駆動輪へと順次向かわせて主駆動輪を駆動し、手動変速機の変速に際しては、運転者が先ず、変速中におけるエンジンの空吹け防止のためアクセルペダルを釈放しつつ、通常は締結している変速機クラッチをクラッチペダルの踏み込みにより解放して手動変速機をエンジンから切り離し、この状態で手動変速機の変速操作(シフト)を行う。
ちなみに上記の手動変速後は運転者が、クラッチペダルの釈放による変速機クラッチの再締結と、アクセルペダルの再踏み込みによるエンジン出力の上昇とを、滑らかな車速変化が得られるよう適切な調時下に行わせて、新たな変速段での走行に移行する。
従って、アクセルペダルの釈放時に4WDクラッチを解放して2輪駆動状態となす上記従来の4輪駆動制御技術を手動変速機搭載車両に用いた場合、手動変速機の変速操作に際し変速機クラッチの釈放(クラッチペダルの踏み込み)と共に行うエンジンの空吹け防止用のアクセルペダルの釈放時も、4WDクラッチを解放して2輪駆動状態となす。
ところで、車両の加速中における手動変速機の変速(アップシフト)時に4WDクラッチを解放して2輪駆動状態にすると、かかる手動変速(アップシフト)中にクラッチペダルの踏み込み(変速機クラッチの解放)でエンジン動力も主駆動輪へ伝達されないことから、全ての車輪にトルクが伝達されない状態となり、手動変速(アップシフト)時に加速中でありながら駆動力が大きく低下し、車速が一時的に大きく低下するという問題を生ずる。
図5に基づき上記の問題を説明するに、この図は、4WDクラッチを締結した4輪駆動状態でアクセルペダル踏み込み量(アクセル開度APO)を瞬時t1より図示のごとく増大させてエンジン回転数Neおよび車速VSPを図示のように上昇させながらの車両加速中、瞬時t3にアクセルペダルを釈放(アクセル開度APO=0に)しつつ、通常は締結している変速機クラッチの開度CVOを、瞬時t3からクラッチペダル踏み込みラグΔt後の瞬時t4に最大にして手動変速機をエンジンから切り離し、この状態で手動変速機の変速操作(1→2アップシフト)を行い、瞬時t5に、変速機クラッチ開度CVO=0(変速機クラッチの再締結)と、アクセルペダルの再踏み込み(アクセル開度APO>0)とにより、新たな変速段(第2速)での加速走行に移行する場合の動作タイムチャートを示す。
アクセルペダルの釈放(アクセル開度APO=0)時に4WDクラッチを解放して2輪駆動状態となす前記従来の4輪駆動制御技術を手動変速機搭載車両に用いた場合、手動変速機の変速操作に際して行うアクセルペダルの釈放(アクセル開度APO=0)瞬時t3でも、4WDクラッチを実線で示すごとく解放して2輪駆動状態にすることとになる。
一方で、上記の手動変速(アップシフト)中は変速機クラッチ開度CVOを瞬時t4に最大にして手動変速機をエンジンから切り離し、エンジン動力が主駆動輪へ伝達されない状態にあることから、全ての車輪にトルクが伝達されない状態となり、手動変速(アップシフト)時に加速中でありながら駆動力が大きく低下し、車速VSPが変速中に実線で示すごとく一時的に大きく低下するという問題を生ずる。
一方で、上記の手動変速(アップシフト)中は変速機クラッチ開度CVOを瞬時t4に最大にして手動変速機をエンジンから切り離し、エンジン動力が主駆動輪へ伝達されない状態にあることから、全ての車輪にトルクが伝達されない状態となり、手動変速(アップシフト)時に加速中でありながら駆動力が大きく低下し、車速VSPが変速中に実線で示すごとく一時的に大きく低下するという問題を生ずる。
本発明は、上記の変速中エンジン回転数Neがアクセルペダルの釈放(アクセル開度APO=0)により実線で示すごとくアイドル回転数まで低下しても、エンジン駆動される発電機が実線で示すような電動モータトルクTmを発生可能な電力を発電することができ、かかる実線で示すような電動モータトルクTmを利用すれば、加速中であるにもかかわらず変速時に車速VSPが実線で示すごとく一時的に大きく低下するという問題を回避できるとの事実認識に基づき、
この着想を具体化して上記の問題解決を可能にした電動モータ式4輪駆動車両の手動変速時4輪駆動制御装置を提案することを目的とする。
この着想を具体化して上記の問題解決を可能にした電動モータ式4輪駆動車両の手動変速時4輪駆動制御装置を提案することを目的とする。
この目的のため、本発明による電動モータ式4輪駆動車両の手動変速時4輪駆動制御装置は、請求項1に記載のごとき以下の構成とする。
先ず前提となる電動モータ式4輪駆動車両は、
主動力源からの動力により手動変速機を介して駆動される主駆動輪と、
前記主動力源に結合された発電機の発電電力に応動する電動モータからの動力により4WDクラッチを介して駆動される電動モータ駆動車輪とを具え、
主動力源のアクセル操作手段の釈放時は4WDクラッチを解放するようにしたものである。
先ず前提となる電動モータ式4輪駆動車両は、
主動力源からの動力により手動変速機を介して駆動される主駆動輪と、
前記主動力源に結合された発電機の発電電力に応動する電動モータからの動力により4WDクラッチを介して駆動される電動モータ駆動車輪とを具え、
主動力源のアクセル操作手段の釈放時は4WDクラッチを解放するようにしたものである。
本発明は、かかる電動モータ式4輪駆動車両において、
車両の加速中に、前記主動力源および手動変速機間の変速機クラッチを解放すると共に主動力源のアクセル操作手段を釈放して行う手動変速機の変速時は、前記4WDクラッチを締結させておくよう構成したことを特徴とするものである。
車両の加速中に、前記主動力源および手動変速機間の変速機クラッチを解放すると共に主動力源のアクセル操作手段を釈放して行う手動変速機の変速時は、前記4WDクラッチを締結させておくよう構成したことを特徴とするものである。
かかる本発明の手動変速時4輪駆動制御装置によれば、
車両の加速中に、前記主動力源および手動変速機間の変速機クラッチを解放すると共に主動力源のアクセル操作手段を釈放して行う手動変速機の変速時は、たとえアクセル操作手段が釈放されていても、4WDクラッチを解放させずに締結させておくよう構成したため、
加速中の変速時に、アイドル回転している主動力源に結合された発電機からの電力に応動する電動モータの動力を電動モータ駆動車輪に向かわせることができ、当該変速時に変速機クラッチの解放で主駆動輪が主動力源から切り離されていても、電動モータ駆動車輪による2輪駆動が可能となり、加速中であるにもかかわらず変速時に車速が一時的に大きく低下するという前記の問題を緩和することができる。
車両の加速中に、前記主動力源および手動変速機間の変速機クラッチを解放すると共に主動力源のアクセル操作手段を釈放して行う手動変速機の変速時は、たとえアクセル操作手段が釈放されていても、4WDクラッチを解放させずに締結させておくよう構成したため、
加速中の変速時に、アイドル回転している主動力源に結合された発電機からの電力に応動する電動モータの動力を電動モータ駆動車輪に向かわせることができ、当該変速時に変速機クラッチの解放で主駆動輪が主動力源から切り離されていても、電動モータ駆動車輪による2輪駆動が可能となり、加速中であるにもかかわらず変速時に車速が一時的に大きく低下するという前記の問題を緩和することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例になる手動変速時4輪駆動制御装置を具えた電動モータ式4輪駆動車両の駆動系を略示し、本実施例においてはこの車両を、左右前輪1L,1Rを主動力源としてのエンジン(内燃機関)2によって駆動されるフロントエンジン・フロントホイールドライブ車(F/F車)をベース車両とし、左右後輪3L,3Rを必要に応じ電動モータである後輪駆動モータ4によって駆動可能とした、所謂電動モータ式4輪駆動車両とする。
図1は、本発明の一実施例になる手動変速時4輪駆動制御装置を具えた電動モータ式4輪駆動車両の駆動系を略示し、本実施例においてはこの車両を、左右前輪1L,1Rを主動力源としてのエンジン(内燃機関)2によって駆動されるフロントエンジン・フロントホイールドライブ車(F/F車)をベース車両とし、左右後輪3L,3Rを必要に応じ電動モータである後輪駆動モータ4によって駆動可能とした、所謂電動モータ式4輪駆動車両とする。
エンジン2は通常通り、運転者がアクセル操作手段としてのアクセルペダル(図示せず)を踏み込む程度に応じて出力を増大されるものとする。
そしてこのエンジン2は、手動変速機5およびディファレンシャルギヤ装置6を一体ユニットに構成したトランスアクスルを介し左右前輪(主駆動輪)1L,1Rに駆動結合し、エンジン2の出力トルクが手動変速機5およびディファレンシャルギヤ装置6を経て左右前輪1L,1Rに伝達されて車両の走行に供されるものとする。
エンジン2のクランクシャフト(図示せず)と、手動変速機5の入力軸(図示せず)との間は、通常締結している変速機クラッチ15により結合し、この変速機クラッチ15は通常通り、運転者がクラッチペダル(図示せず)を踏み込むことにより解放するものとする。
そしてこのエンジン2は、手動変速機5およびディファレンシャルギヤ装置6を一体ユニットに構成したトランスアクスルを介し左右前輪(主駆動輪)1L,1Rに駆動結合し、エンジン2の出力トルクが手動変速機5およびディファレンシャルギヤ装置6を経て左右前輪1L,1Rに伝達されて車両の走行に供されるものとする。
エンジン2のクランクシャフト(図示せず)と、手動変速機5の入力軸(図示せず)との間は、通常締結している変速機クラッチ15により結合し、この変速機クラッチ15は通常通り、運転者がクラッチペダル(図示せず)を踏み込むことにより解放するものとする。
次に電動モータ4による後輪駆動系を説明するに、これを基本的には前記の特許文献1に記載された電動モータ式4輪駆動車両におけると同様なものとする。
つまり、エンジン2の出力トルクの一部により無端ベルト7を介して駆動される専用発電機8を具え、この発電機8は、エンジン2の回転数にベルトプーリ比を乗じた回転数で回転されており、4輪駆動コントローラ9によって調整される界磁電流Ifhに応じた発電負荷をエンジン2にかけて負荷トルクに応じた電力を発電する。
つまり、エンジン2の出力トルクの一部により無端ベルト7を介して駆動される専用発電機8を具え、この発電機8は、エンジン2の回転数にベルトプーリ比を乗じた回転数で回転されており、4輪駆動コントローラ9によって調整される界磁電流Ifhに応じた発電負荷をエンジン2にかけて負荷トルクに応じた電力を発電する。
発電機8が発電した電力は、電力線10によりリレー11を経て後輪駆動モータ4に供給する。
リレー11はコントローラ9からの指令により、発電機8が制御不良になった時に電力線10を遮断したり、後輪駆動が不要でコントローラ9が発電機8に発電負荷をかけないようにした時も永久磁石による若干の発電があることから、これがモータ4に供給されないようにするために電力線10を遮断する。
リレー11はコントローラ9からの指令により、発電機8が制御不良になった時に電力線10を遮断したり、後輪駆動が不要でコントローラ9が発電機8に発電負荷をかけないようにした時も永久磁石による若干の発電があることから、これがモータ4に供給されないようにするために電力線10を遮断する。
後輪駆動モータ4の駆動軸は、減速機12およびこれに内蔵された4WDクラッチ13を介して左右後輪(電動モータ駆動車輪)3L,3Rのディファレンシャルギヤ装置14に結合し、モータ4の出力トルクが減速機12によりギヤ比分で増大され、4WDクラッチ13が締結状態であれば、この増大されたトルクがディファレンシャルギヤ装置14により左右後輪3L,3Rに分配出力されるようになす。
4WDクラッチ13の締結・解放、および電動モータ4の回転方向・駆動トルクも4輪駆動コントローラ9によって制御する。
電動モータ4の制御に当たってコントローラ9は、電動モータ4への界磁電流Ifmの調整によってモータ駆動トルクを制御し、界磁電流Ifmの方向によってモータ回転方向を制御する。
電動モータ4の制御に当たってコントローラ9は、電動モータ4への界磁電流Ifmの調整によってモータ駆動トルクを制御し、界磁電流Ifmの方向によってモータ回転方向を制御する。
モータ4、発電機8、リレー11、4WDクラッチ13の上記した制御を行うために4輪駆動コントローラ9には、4輪駆動スイッチ21からの信号を入力するほかに、
左右前輪1L,1Rの車輪速(前輪速)VWFL,VWFRおよび左右後輪3L,3Rの車輪速(後輪速)VWRL,VWRRを個々に検出する車輪速センサ群22からの信号と、
後輪駆動モータ4の回転速度Nmを検出するモータ回転センサ23からの信号と、
変速機クラッチ15の開度CVO(CVO=0%で締結、CVO=100%で解放)を検出する変速機クラッチ開度センサ24からの信号と、
アクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)APOを検出するアクセル開度センサ25からの信号とを入力する。
左右前輪1L,1Rの車輪速(前輪速)VWFL,VWFRおよび左右後輪3L,3Rの車輪速(後輪速)VWRL,VWRRを個々に検出する車輪速センサ群22からの信号と、
後輪駆動モータ4の回転速度Nmを検出するモータ回転センサ23からの信号と、
変速機クラッチ15の開度CVO(CVO=0%で締結、CVO=100%で解放)を検出する変速機クラッチ開度センサ24からの信号と、
アクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)APOを検出するアクセル開度センサ25からの信号とを入力する。
なお4輪駆動コントローラ9は、運転者が4輪駆動スイッチ21をONにしている間、後で説明するごとく4輪駆動の必要を判断して自動的にモータ4輪駆動を行い、
運転者が4輪駆動スイッチ21をOFFにしている間、前2輪のエンジン駆動のみによる2輪駆動を継続的に行わせるものとする。
4輪駆動コントローラ9は更に、本発明が狙いとする後述の手動変速時4輪駆動制御のために手動変速時目標エンジン回転数tNeを求め、アイドルアップ装置やスロットル開度制御などにより手動変速時にエンジン2の出力回転数がこの目標値tNeに一致するようになす制御をも行うものとする。
運転者が4輪駆動スイッチ21をOFFにしている間、前2輪のエンジン駆動のみによる2輪駆動を継続的に行わせるものとする。
4輪駆動コントローラ9は更に、本発明が狙いとする後述の手動変速時4輪駆動制御のために手動変速時目標エンジン回転数tNeを求め、アイドルアップ装置やスロットル開度制御などにより手動変速時にエンジン2の出力回転数がこの目標値tNeに一致するようになす制御をも行うものとする。
以下、コントローラ9が行う基本的な4輪駆動制御を説明する。
まず図2に示す処理により、主駆動輪(エンジン駆動輪)である前輪1L,1Rの駆動(加速)スリップを生起させる原因となるエンジン2の余剰トルクを演算する。
ステップS1において、車輪速センサ群22で検出した前輪速VWFL,VWFRから求め得る平均前輪速Vwfより、同じく車輪速センサ群22で検出した後輪速VWRL,VWRRから求め得る平均後輪速Vwrを減算して、主駆動輪である左右前輪1L,1Rの加速スリップ量ΔVfを求める。
まず図2に示す処理により、主駆動輪(エンジン駆動輪)である前輪1L,1Rの駆動(加速)スリップを生起させる原因となるエンジン2の余剰トルクを演算する。
ステップS1において、車輪速センサ群22で検出した前輪速VWFL,VWFRから求め得る平均前輪速Vwfより、同じく車輪速センサ群22で検出した後輪速VWRL,VWRRから求め得る平均後輪速Vwrを減算して、主駆動輪である左右前輪1L,1Rの加速スリップ量ΔVfを求める。
次のステップS2では、上記左右前輪1L,1Rの加速スリップ量ΔVfが所定値、例えば3km/h以上か否かにより、加速スリップが発生しているか否かを判定する。
加速スリップ量ΔVfが3km/h未満と判定する場合は、加速スリップが発生しておらず、エンジン出力の余剰がないとして制御をそのまま終了する。
加速スリップ量ΔVfが3km/h未満と判定する場合は、加速スリップが発生しておらず、エンジン出力の余剰がないとして制御をそのまま終了する。
ステップS2で加速スリップ量ΔVfが3km/h以上と判定する加速スリップ発生時は、ステップS3において、前輪1L,1Rの加速スリップを発生させるエンジンの余剰トルク、つまり加速スリップを抑制するのに必要な吸収トルクT(ΔVf)を、T(ΔVf)=K1×ΔVfにより演算する。
なおK1は、実験などによって求めたゲインである。
なおK1は、実験などによって求めたゲインである。
次のステップS4では現在の発電機8の負荷トルクTgを求め、更にステップS5において、現在の発電機負荷トルクTgと、前記の余剰トルクT(ΔVf)との合算により発電機8の目標発電負荷トルクThを求める。
そしてステップS6で、前記車輪速VWFL,VWFR,VWRL,VWRRから求め得る車速VSPが、4WDクラッチ13の締結時にモータ4を過回転させる車速域の下限値であるモータ過回転車速(例えば30km/h)未満か否かをチェックする。
そしてステップS6で、前記車輪速VWFL,VWFR,VWRL,VWRRから求め得る車速VSPが、4WDクラッチ13の締結時にモータ4を過回転させる車速域の下限値であるモータ過回転車速(例えば30km/h)未満か否かをチェックする。
車速VSPがモータ過回転車速以上である場合、モータ4が過回転してその耐久性が低下することから4輪駆動を行わせないよう制御をそのまま終了するが、車速VSPがモータ過回転車速未満ならステップS7において、発電機8の最大負荷トルクThmaxを求める。
次いでステップS8において、発電機8の目標発電負荷トルクTh(ステップS5)が最大負荷トルクThmax以上か否かをチェックし、以上ならステップS9でTh=Thmaxとして目標発電負荷トルクThを実現可能な限界であるThmaxに制限し、Th<Thmaxなら制御を終了して目標発電負荷トルクThをステップS5で求めたままの値とする。
次いでステップS8において、発電機8の目標発電負荷トルクTh(ステップS5)が最大負荷トルクThmax以上か否かをチェックし、以上ならステップS9でTh=Thmaxとして目標発電負荷トルクThを実現可能な限界であるThmaxに制限し、Th<Thmaxなら制御を終了して目標発電負荷トルクThをステップS5で求めたままの値とする。
なお図2では、エンジン駆動輪1L,1Rが加速スリップを発生した場合のみについて、発電機8の目標発電負荷トルクThを求める方法を説明したが、
エンジン駆動輪1L,1Rが加速スリップする虞のある場合や、或いは、所定以下の低速状態である時も、電動モータ4輪駆動を実現するために発電機8の目標発電負荷トルクThを運転状況に応じて求めるものとする。
エンジン駆動輪1L,1Rが加速スリップする虞のある場合や、或いは、所定以下の低速状態である時も、電動モータ4輪駆動を実現するために発電機8の目標発電負荷トルクThを運転状況に応じて求めるものとする。
コントローラ9は、上記のようにして求めた発電機8の目標発電負荷トルクThを基に図3の制御プログラムにより発電機8およびモータ4を制御する。
ステップS11においては、発電機8の目標発電負荷トルクThが正か否かにより発電要求があるか否かをチェックする。
発電要求がなければ制御を終了して、発電機8の発電負荷をエンジン2にかけないようにすると共に、4WDクラッチ13を解放状態にしておく。
発電要求があればステップS12において、予定のマップをもとにモータ回転速度Nmから目標モータ界磁電流Ifmを算出してこれをモータ4に指令する。
なお図示しなかったが同時に、4WDクラッチ13の入出力回転速度が一致した時に4WDクラッチ13を締結してモータ4の回転を後輪3L,3Rへ伝達可能にする。
ステップS11においては、発電機8の目標発電負荷トルクThが正か否かにより発電要求があるか否かをチェックする。
発電要求がなければ制御を終了して、発電機8の発電負荷をエンジン2にかけないようにすると共に、4WDクラッチ13を解放状態にしておく。
発電要求があればステップS12において、予定のマップをもとにモータ回転速度Nmから目標モータ界磁電流Ifmを算出してこれをモータ4に指令する。
なお図示しなかったが同時に、4WDクラッチ13の入出力回転速度が一致した時に4WDクラッチ13を締結してモータ4の回転を後輪3L,3Rへ伝達可能にする。
ここで、モータ4の回転数Nmに対する目標モータ界磁電流IfmはステップS12内に図示するごとく、モータ回転数Nmが所定回転数以下の場合には一定の所定電流値とし、それ以上のモータ回転数になった場合には、公知の弱め界磁制御方式でモータ4の界磁電流Ifmを小さくする。
その理由は、モータ4が高速回転になるとモータ逆起電圧Eの上昇によりモータトルクが低下することから、モータ回転数Nmが所定値以上になったらモータ4の界磁電流Ifmを小さくして逆起電圧Eを低下させることにより、モータ4に流れる電流を増加させて所要のモータトルクTmが得られるようにするためである。
その理由は、モータ4が高速回転になるとモータ逆起電圧Eの上昇によりモータトルクが低下することから、モータ回転数Nmが所定値以上になったらモータ4の界磁電流Ifmを小さくして逆起電圧Eを低下させることにより、モータ4に流れる電流を増加させて所要のモータトルクTmが得られるようにするためである。
次いでステップS13において、上記のようにして求めた目標モータ界磁電流Ifmおよびモータ4の回転数Nmから、予定のマップをもとにモータ4の逆起電圧Eを算出する。
更にステップS14で、前記した発電負荷トルクThに基づき対応する目標モータトルクTmを算出し、
次にステップS15で、目標モータトルクTmおよび目標モータ界磁電流Ifmの関数である目標電機子電流Iaを算出し、
その後ステップS16において、目標電機子電流Ia、総合抵抗R、および逆起電圧Eから発電機8の目標電圧VをV=Ia×R+Eの演算により求める。
コントローラ9は、発電機8の発電電圧が、このようにして求めた目標電圧Vとなるよう、発電機8の界磁電流Ifhをフィードバック制御する。
更にステップS14で、前記した発電負荷トルクThに基づき対応する目標モータトルクTmを算出し、
次にステップS15で、目標モータトルクTmおよび目標モータ界磁電流Ifmの関数である目標電機子電流Iaを算出し、
その後ステップS16において、目標電機子電流Ia、総合抵抗R、および逆起電圧Eから発電機8の目標電圧VをV=Ia×R+Eの演算により求める。
コントローラ9は、発電機8の発電電圧が、このようにして求めた目標電圧Vとなるよう、発電機8の界磁電流Ifhをフィードバック制御する。
かかる発電機8の制御とは別に4輪駆動コントローラ9は手動変速機5の変速時に、図4に示す制御プログラムを実行して、4WDクラッチ13の締結・解放制御および手動変速時エンジン回転数制御による手動変速時4輪駆動制御を以下のごとくに行う。
図4の制御プログラムは、一定時間(例えば100msec)ごとの定時割り込みにより繰り返し実行され、
先ずステップS21において、左右前輪速VWFL,VWFRを読み込むと共に、これらから平均前輪速Vwfを演算し、次のステップS22においてアクセル開度APOを読み込む。
次いでステップS23において、アクセル開度APOが0以下か否かにより、図5の瞬時t3におけるようにアクセルペダルが釈放されたか否かをチェックする。
アクセルペダルが釈放されていなければ、本発明が対象とする手動変速時ではなく、手動変速時4輪駆動制御が不要であるから、制御をステップS21に戻して上記のループを繰り返すことにより、アクセルペダルが釈放されるまで待機する。
先ずステップS21において、左右前輪速VWFL,VWFRを読み込むと共に、これらから平均前輪速Vwfを演算し、次のステップS22においてアクセル開度APOを読み込む。
次いでステップS23において、アクセル開度APOが0以下か否かにより、図5の瞬時t3におけるようにアクセルペダルが釈放されたか否かをチェックする。
アクセルペダルが釈放されていなければ、本発明が対象とする手動変速時ではなく、手動変速時4輪駆動制御が不要であるから、制御をステップS21に戻して上記のループを繰り返すことにより、アクセルペダルが釈放されるまで待機する。
ステップS23で、図5の瞬時t3におけるようにアクセルペダルが釈放されたと判定するとき、ステップS24において、当該瞬時からの経過時間を計測するためにカウンターCをインクリメント(歩進)させる。
次のステップS25においては、変速機クラッチ開度CVOが100%以上か否かにより、変速機クラッチ15が図5の瞬時t4におけるように解放されたか否かをチェックする。
ところで、手動変速に際して行うアクセルペダルの釈放と、変速機クラッチ15の解放との間には、図5につき前述したようにクラッチペダル踏み込みラグΔtを持たせるため、ステップS23でアクセルペダル釈放と判定した直後にステップS25で直ちに変速機クラッチ開度CVOが100%以上(変速機クラッチ解放)と判定されることはなく、制御は一旦ステップS27での4WD終了制御へと向かう。
しかし、ここでステップS27での4WD終了制御を実行すると、本発明が狙いとする手動変速時4WD制御を行い得なくなる。
次のステップS25においては、変速機クラッチ開度CVOが100%以上か否かにより、変速機クラッチ15が図5の瞬時t4におけるように解放されたか否かをチェックする。
ところで、手動変速に際して行うアクセルペダルの釈放と、変速機クラッチ15の解放との間には、図5につき前述したようにクラッチペダル踏み込みラグΔtを持たせるため、ステップS23でアクセルペダル釈放と判定した直後にステップS25で直ちに変速機クラッチ開度CVOが100%以上(変速機クラッチ解放)と判定されることはなく、制御は一旦ステップS27での4WD終了制御へと向かう。
しかし、ここでステップS27での4WD終了制御を実行すると、本発明が狙いとする手動変速時4WD制御を行い得なくなる。
そこで本実施例においては、ステップS27の前段にステップS26を設定し、ここで前記のカウンターCが上記のクラッチペダル踏み込みラグΔtに対応した設定値Nを越えたか否かを、つまり、図5のアクセルペダル釈放瞬時t3からクラッチペダル踏み込みラグΔtが経過した瞬時t4よりも後か否かをチェックする。
ステップS26でC> N(図5の瞬時t4よりも後)と判定するときは、アクセルペダルの釈放(ステップS23)があっても、変速機クラッチ15の解放(クラッチペダルの踏み込み)が行われないことから、手動変速の意志がないと見なすことができ、そのため、アクセルペダルの釈放(ステップS23)に呼応してステップS27での4WD終了制御を実行する。
ステップS26でC> N(図5の瞬時t4よりも後)と判定するときは、アクセルペダルの釈放(ステップS23)があっても、変速機クラッチ15の解放(クラッチペダルの踏み込み)が行われないことから、手動変速の意志がないと見なすことができ、そのため、アクセルペダルの釈放(ステップS23)に呼応してステップS27での4WD終了制御を実行する。
ステップS26でC≦ N(図5の瞬時t3〜t4)と判定するときは、制御をステップS24およびステップS25に戻し、ステップS24でカウンターCのインクリメントを継続してアクセルペダル釈放瞬時t3からの経過時間を引き続き計測すると共に、ステップS25で変速機クラッチ開度CVO≧100%(変速機クラッチ15が解放された)か否かをチェックする。
ステップS25でCVO≧100%(変速機クラッチ15が解放された)と判定するときは、手動変速の意志があると見なすことができ、そのため制御をステップS28以後に進め、以下のようにして本発明が狙いとする手動変速時4輪駆動制御を実行する。
ステップS25でCVO≧100%(変速機クラッチ15が解放された)と判定するときは、手動変速の意志があると見なすことができ、そのため制御をステップS28以後に進め、以下のようにして本発明が狙いとする手動変速時4輪駆動制御を実行する。
ステップS28においては上記のカウンターCを0にリセットし、次回の手動変速の判定に備え、その後ステップS29において、ステップS21で求めて記憶しておいた平均前輪速Vwfのうち、アクセルペダル釈放瞬時t3から所定時間前の瞬時t2における平均前輪速Vwf1と、アクセルペダル釈放瞬時t3における平均前輪速Vwf2とを比較し、Vwf1< Vwf2(車両の加速中)か、Vwf1≧ Vwf2(車両の非加速中)かをチェックする。
ステップS29でVwf1≧ Vwf2(車両の非加速中)と判定するときは、本発明が解決しようとする課題を生じることがなく、本発明が狙いとする手動変速時4輪駆動制御が不要であるから、アクセルペダルの釈放(ステップS23)に呼応してステップS27での4WD終了制御を実行する。
ステップS29でVwf1≧ Vwf2(車両の非加速中)と判定するときは、本発明が解決しようとする課題を生じることがなく、本発明が狙いとする手動変速時4輪駆動制御が不要であるから、アクセルペダルの釈放(ステップS23)に呼応してステップS27での4WD終了制御を実行する。
ステップS29でVwf1< Vwf2(車両の加速中)と判定するときは、本発明が解決しようとする課題を生じて、本発明が狙いとする手動変速時4輪駆動制御が必要であることから、
先ずステップS30において、アクセルペダルの釈放(ステップS23)中であっても、4WDクラッチ13の締結指令を発し、これにより、図5の変速時t3〜t5に4WDクラッチ13を波線で示すごとく締結させる。
次のステップS31においては、手動変速時目標エンジン回転数tNeを求める。
先ずステップS30において、アクセルペダルの釈放(ステップS23)中であっても、4WDクラッチ13の締結指令を発し、これにより、図5の変速時t3〜t5に4WDクラッチ13を波線で示すごとく締結させる。
次のステップS31においては、手動変速時目標エンジン回転数tNeを求める。
手動変速時目標エンジン回転数tNeは、手動変速のためアクセルペダルの釈放(ステップS23:エンジンアイドル運転)中であっても、エンジン回転数を本来のアイドル回転数よりも高くするために設定する目標回転数で、例えば図5の手動変速操作時t3における車速Vwf2に応じ、以下のごとくに定める。
つまり、エンジン2は発電機8を駆動して発電を行わせ、その発電電力に応動してモータ4が後輪3L,3Rを駆動するが、加速中であることに鑑み、この後輪駆動モータ4が上記手動変速中における駆動力の落ち込みを回避して、車速VSPを図5の手動変速操作時t3以後波線で示すごとく当該瞬時t3のVwf2よりも低下しないように保持するのに必要な波線で示す手動変速時目標モータトルクtTmを発生可能な電力を発電機8が発電し得る図5に波線で示すごときエンジン回転数を手動変速時目標エンジン回転数tNeとする。
つまり、エンジン2は発電機8を駆動して発電を行わせ、その発電電力に応動してモータ4が後輪3L,3Rを駆動するが、加速中であることに鑑み、この後輪駆動モータ4が上記手動変速中における駆動力の落ち込みを回避して、車速VSPを図5の手動変速操作時t3以後波線で示すごとく当該瞬時t3のVwf2よりも低下しないように保持するのに必要な波線で示す手動変速時目標モータトルクtTmを発生可能な電力を発電機8が発電し得る図5に波線で示すごときエンジン回転数を手動変速時目標エンジン回転数tNeとする。
次のステップS32においては、上記のように定めた手動変速時目標エンジン回転数tNeを図1に示すごとくエンジン2に指令して、エンジン回転数Neが図5の瞬時t3以後の手動変速中に波線で示すごとく手動変速時目標エンジン回転数tNeとなるようエンジン2を制御する。
次のステップS33においては、上記の手動変速時目標モータトルクtTmに対応した目標モータ界磁電流Ifmを図1に示すごとく後輪駆動モータ4へ指令して、このモータ4がこのモータトルクtTmにより後輪3L,3Rを駆動するようになす。
次のステップS33においては、上記の手動変速時目標モータトルクtTmに対応した目標モータ界磁電流Ifmを図1に示すごとく後輪駆動モータ4へ指令して、このモータ4がこのモータトルクtTmにより後輪3L,3Rを駆動するようになす。
上記した実施例によれば、車両の加速中に(ステップS29)、エンジン2および手動変速機5間の変速機クラッチ15を解放すると共にエンジン2のアクセルペダルを釈放して行う手動変速機5の変速時は(ステップS25およびステップS23)、たとえアクセルペダルが釈放されていても、4WDクラッチ13を解放させずに締結させておく(ステップS30)と共に、エンジン回転数Neをアイドル回転数から手動変速時目標回転数tNeへ上昇させて、エンジン駆動される発電機8が車速VSPを手動変速時t3の車速Vwf2を保つようなモータ駆動力tTmを発生可能な電力を発電するよう構成したため、
加速中の手動変速時に、変速機クラッチ15の解放で主駆動輪1L,1Rがエンジン2から切り離されていても、電動モータ4による後輪3L,3Rの2輪駆動での車速維持が可能となり、加速中であるにもかかわらず手動変速時に車速が一時的に大きく低下するという前記の問題を解消することができる。
加速中の手動変速時に、変速機クラッチ15の解放で主駆動輪1L,1Rがエンジン2から切り離されていても、電動モータ4による後輪3L,3Rの2輪駆動での車速維持が可能となり、加速中であるにもかかわらず手動変速時に車速が一時的に大きく低下するという前記の問題を解消することができる。
なお上記した実施例では、手動変速機5の変速時に4WDクラッチ13を締結させておくほかに、エンジン回転数Neをアイドル回転数から手動変速時目標回転数tNeへ上昇させるように構成したが、
エンジン回転数Neをアイドル回転数から手動変速時目標回転数tNeへ上昇させる後者の対策は必ずしも必要ではない。
その理由は、エンジン回転数Neをアイドル回転数のままにしても、エンジン駆動される発電機8がアイドル回転数に応じたモータトルクTmを図5の瞬時t3〜t5において実線で示すごとくに発生可能な電力を発電しており、このモータトルクTmで後輪3L,3Rの2輪駆動が可能であるからである。
この場合、図示した実施例のような手動変速中の車速維持は不可能であるが、アイドル回転しているエンジン2に結合された発電機8からの電力に応動する電動モータ4の動力を電動モータ駆動車輪3L,3Rに向かわせて、加速中であるにもかかわらず手動変速時に車速が一時的に大きく低下するという前記の問題を緩和することができる。
エンジン回転数Neをアイドル回転数から手動変速時目標回転数tNeへ上昇させる後者の対策は必ずしも必要ではない。
その理由は、エンジン回転数Neをアイドル回転数のままにしても、エンジン駆動される発電機8がアイドル回転数に応じたモータトルクTmを図5の瞬時t3〜t5において実線で示すごとくに発生可能な電力を発電しており、このモータトルクTmで後輪3L,3Rの2輪駆動が可能であるからである。
この場合、図示した実施例のような手動変速中の車速維持は不可能であるが、アイドル回転しているエンジン2に結合された発電機8からの電力に応動する電動モータ4の動力を電動モータ駆動車輪3L,3Rに向かわせて、加速中であるにもかかわらず手動変速時に車速が一時的に大きく低下するという前記の問題を緩和することができる。
1L 左前輪(主駆動輪)
1R 右前輪(主駆動輪)
2 エンジン(主動力源)
3L 左後輪(電動モータ駆動車輪)
3R 右後輪(電動モータ駆動車輪)
4 後輪駆動モータ(電動モータ)
5 手動変速機
6 ディファレンシャルギヤ装置
7 無端ベルト
8 発電機
9 4輪駆動コントローラ
10 電力線
11 リレー
12 減速機
13 4WDクラッチ
14 ディファレンシャルギヤ装置
15 変速機クラッチ
21 4輪駆動スイッチ
22 車輪速センサ群
23 モータ回転センサ
24 変速機クラッチ開度センサ
25 アクセル開度センサ
1R 右前輪(主駆動輪)
2 エンジン(主動力源)
3L 左後輪(電動モータ駆動車輪)
3R 右後輪(電動モータ駆動車輪)
4 後輪駆動モータ(電動モータ)
5 手動変速機
6 ディファレンシャルギヤ装置
7 無端ベルト
8 発電機
9 4輪駆動コントローラ
10 電力線
11 リレー
12 減速機
13 4WDクラッチ
14 ディファレンシャルギヤ装置
15 変速機クラッチ
21 4輪駆動スイッチ
22 車輪速センサ群
23 モータ回転センサ
24 変速機クラッチ開度センサ
25 アクセル開度センサ
Claims (4)
- 主動力源からの動力により手動変速機を介して駆動される主駆動輪と、
前記主動力源に結合された発電機の発電電力に応動する電動モータからの動力により4WDクラッチを介して駆動される電動モータ駆動車輪とを具え、
主動力源のアクセル操作手段の釈放時は4WDクラッチを解放するようにした電動モータ式4輪駆動車両において、
車両の加速中に、前記主動力源および手動変速機間の変速機クラッチを解放すると共に主動力源のアクセル操作手段を釈放して行う手動変速機の変速時は、前記4WDクラッチを締結させておくよう構成したことを特徴とする電動モータ式4輪駆動車両の手動変速時4輪駆動制御装置。 - 請求項1に記載の、電動モータ式4輪駆動車両の手動変速時4輪駆動制御装置において、
前記変速時は、前記アクセル操作手段の釈放にかかわらず、主動力源のアイドル回転数を上昇させるよう構成したことを特徴とする電動モータ式4輪駆動車両の手動変速時4輪駆動制御装置。 - 請求項2に記載の、電動モータ式4輪駆動車両の手動変速時4輪駆動制御装置において、
前記上昇させるアイドル回転数を車速に応じて決定するよう構成したことを特徴とする電動モータ式4輪駆動車両の手動変速時4輪駆動制御装置。 - 請求項3に記載の、電動モータ式4輪駆動車両の手動変速時4輪駆動制御装置において、
前記上昇させるアイドル回転数は前記発電機の発電電力を、前記電動モータが前記変速中における駆動力の落ち込みを回避するのに必要なトルクを発生可能な電力に対応させる回転数としたことを特徴とする電動モータ式4輪駆動車両の手動変速時4輪駆動制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006060875A JP2007237829A (ja) | 2006-03-07 | 2006-03-07 | 電動モータ式4輪駆動車両の手動変速時4輪駆動制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006060875A JP2007237829A (ja) | 2006-03-07 | 2006-03-07 | 電動モータ式4輪駆動車両の手動変速時4輪駆動制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007237829A true JP2007237829A (ja) | 2007-09-20 |
Family
ID=38583785
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006060875A Withdrawn JP2007237829A (ja) | 2006-03-07 | 2006-03-07 | 電動モータ式4輪駆動車両の手動変速時4輪駆動制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007237829A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008099566A1 (ja) * | 2007-02-13 | 2008-08-21 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | 車両の制御装置、制御方法、その方法を実現するプログラムを記録した記録媒体 |
JP2015030432A (ja) * | 2013-08-06 | 2015-02-16 | 富士重工業株式会社 | 4輪駆動車の制御装置 |
-
2006
- 2006-03-07 JP JP2006060875A patent/JP2007237829A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008099566A1 (ja) * | 2007-02-13 | 2008-08-21 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | 車両の制御装置、制御方法、その方法を実現するプログラムを記録した記録媒体 |
US8088038B2 (en) | 2007-02-13 | 2012-01-03 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Control device of a vehicle, control method and recording medium bearing a program implementing the method |
JP2015030432A (ja) * | 2013-08-06 | 2015-02-16 | 富士重工業株式会社 | 4輪駆動車の制御装置 |
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