JPH07125257A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JPH07125257A
JPH07125257A JP27407793A JP27407793A JPH07125257A JP H07125257 A JPH07125257 A JP H07125257A JP 27407793 A JP27407793 A JP 27407793A JP 27407793 A JP27407793 A JP 27407793A JP H07125257 A JPH07125257 A JP H07125257A
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JP
Japan
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ink
recording
waste ink
waste
absorbing material
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Application number
JP27407793A
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English (en)
Inventor
Hisao Yaegashi
尚雄 八重樫
Isao Ebisawa
功 海老沢
Atsushi Arai
篤 新井
Nobuyuki Kuwabara
伸行 桑原
Naoji Otsuka
尚次 大塚
Toshiji Inui
利治 乾
Kentaro Yano
健太郎 矢野
Kiichiro Takahashi
喜一郎 高橋
Osamu Iwasaki
督 岩崎
Daigoro Kanematsu
大五郎 兼松
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回復操作(動作)により発生する廃インクを
詰まらせることなく効率よく確実に廃インク吸収体全体
に導き保持する。 【構成】 インクジェット記録装置において、被覆部材
に挿入する前の廃インク吸収体28は、図3の(a)に
示すような円錐台形状の等方性ポリウレタンフォーム吸
収体である。この廃インク吸収体28の径は下流側ほど
大きくなっており、これにより、廃インク吸収体28の
インク吸収性を、廃インクが回復装置から流入する側で
低く、その反対側で高くなっている。すなわち、この廃
インク吸収体28を図3の(b)に示す円筒形の被覆部
材27内に挿入することにより、インク吸収体28は円
柱状になり、下流側に行くほど毛管径の細い状態を作り
出すことができる。したがって、上流側より流入した廃
インクは毛管力の勾配にしたがって下流側へと送られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録手段から被記録材
(被記録媒体)へ向けてインクを吐出させて記録を行う
インクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ン等の出力機器として用いられる記録装置は、画像情報
に基づいて用紙やプラスチック薄板等の被記録材(記録
媒体)に画像を記録していくように構成されている。前
記記録装置は、記録方式により、インクジェット式、ワ
イヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分け
ることができる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査するシリアルスキャン方式を採るシリ
アルタイプの記録装置においては、被記録材を所定の記
録位置にセットした後、被記録材に沿って移動するキャ
リッジ上に搭載した記録手段によって画像を記録(走
査)し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送り
(被記録材搬送)を行い、その後に再び停止した被記録
材に対して、次の画像を記録(走査)するという動作を
繰り返すことにより、被記録材全体の記録が行われる。
一方、被記録材の搬送方向の副走査のみで記録するライ
ンタイプの記録装置においては、被記録材を所定の記録
位置にセットし、一括して1行分の記録を行った後、所
定量の紙送り(ピッチ送り)を行い、さらに、次の行の
記録を一括して行う動作を繰り返すことにより、被記録
材全体の記録が行われる。
【0004】上記記録装置のうち、インクジェット方式
の記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段
(記録ヘッド)から被記録材にインクを吐出して記録を
行うものであり、記録手段のコンパクト化が容易であ
り、高精細な画像を高速で記録することができるととも
に、普通紙に特別な処理を必要とせずに記録することが
でき、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式で
あるため騒音が少なく、しかも、多色のインクを使用し
てカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有
している。中でも、紙幅方向に多数の吐出口を配列した
フルマルチタイプの記録手段を用いるライン型のもの
は、記録の一層の高速化が可能である。
【0005】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、一層のコンパクト化を図ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インクジェ
ット記録装置では、一般に、安定したインク吐出機能を
維持または回復するために回復動作(回復操作)を行
う。この回復動作としては、記録ヘッドの吐出口付近に
付着した増粘インクや紙粉などを除去するためのワイピ
ング、記録ヘッド内の増粘したインクや気泡を取り除い
て新鮮なインクを供給するための吸引、印字動作中に不
使用ノズルから増粘したインクを追い出すための予備吐
出などがある。
【0007】これらの回復動作によって生じた廃インク
は回復装置から本体内部に設けた廃インク吸収体へ導か
れ、外部へ漏れないよう保持される。
【0008】一方、近年、インクジェット記録方式に対
して記録画像の耐水性の向上が求められている。
【0009】この要求に答えるためには、乾燥後は水に
不溶性となるインクを使用することが考えられるが、そ
の場合、本体内部においてインクが乾燥した場合に不都
合が発生する恐れがある。つまり、廃インク吸収体入り
口付近においてインクが乾燥して固まり、インク経路を
塞ぐ可能性があり、このようにしてインク経路が閉鎖さ
れると、製品寿命にわたって発生する廃インクを吸収で
きるだけの大きさの廃インク吸収体を有しているにも関
わらず、回復装置からインクが排出できなくなり、記録
ヘッド側へ廃インクが逆流したり、記録装置内へと溢れ
出て電気回路等に悪影響を与える恐れがある。
【0010】本発明の目的は、乾燥により水不溶性とな
るインクを使用するインクジェット記録装置において
も、回復動作により発生する廃インクを詰まらせること
なく効率よく確実に廃インク吸収体全体に導き保持する
ことのできるインクジェット記録装置を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、インクを被記録材に向けて吐出することに
より記録を行う記録手段と、前記記録手段のインク吐出
機能を回復させるための回復装置とを有し、前記回復装
置により発生した廃インクを廃インク吸収体に保持させ
るように構成されたインクジェット記録装置において、
前記廃インク吸収体のインク吸収性を、前記廃インクが
前記回復装置から流入する側で低く、その反対側で高く
したことを特徴とするものである。
【0012】また、使用するインクが、乾燥後は水に不
溶性となるインクであることを特徴とする。
【0013】さらに、前記記録手段は、熱エネルギーを
利用してインクを吐出するインクジェット記録手段であ
って、熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備
えたものや、前記記録記録手段は前記電気熱変換体によ
って印加される熱エネルギーにより生ずる膜沸騰により
気泡の成長、収縮によって生じる圧力変化を利用して、
吐出口よりインクを吐出させ、記録を行うものとするこ
とができる。
【0014】用いる廃インク吸収体としては、ポリプロ
ピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリビニルアル
コール、ポリエチレン、ポリビニルホルマールなどを素
材とするスポンジ状吸収体、アクリル繊維、ナイロン繊
維、ウレタン繊維、ポリエチレン繊維などの細い繊維を
集成して形成したフェルト状吸収体、その他適当な空孔
構造をもつものが挙げられる。
【0015】また、上記廃インク吸収体に必要に応じて
親水化処理等を施して使用しても良い。
【0016】一方、廃インク吸収体のインク吸収性を変
化させる手段としては、気孔径が異なる吸収体を組合せ
た廃インク吸収体を用いる、等方性の吸収体を圧縮して
用いて、下流側ほど高くなるような圧縮率の傾斜をつけ
る、酸化処理などの表面処理やカップリング剤などによ
って吸収体の表面状態を変化させる、界面活性剤を吸着
させることにより親水性を高める、フッ素系コーティン
グ剤等の撥水剤を吸着させることにより親水性を低下さ
せる、などの手段が挙げられる。
【0017】
【作用】上記のとおりに構成された本発明では、廃イン
ク吸収体の上流側より流入した廃インクは毛管力の勾配
にしたがって下流側へと送られる。その結果、従来のよ
うな、回復装置からインクが排出できなくなったり、記
録ヘッド側へ廃インクが逆流したりすることがない。毛
管力の勾配は、例えば、廃インク吸収体の下流側に行く
ほど毛管径の細い状態を作り出すことで達成できる。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。
【0019】(第1実施例)図1は本発明を適用したイ
ンクジェット記録装置の第1実施例を摸式的に示す一部
破断斜視図である。
【0020】図1に示すように、記録手段(記録ヘッ
ド)1は、記録ヘッド部2とインクタンク3を一体化し
た交換可能なカートリッジで形成されており、このカー
トリッジ1はキャリッジ4に搭載されている。キャリッ
ジ4の記録ヘッド部2側の端部は、シャーシ5に回転可
能な軸止されたリードスクリュー6に対し、その軸方向
に往復移動可能に嵌合されている。また、キャリッジ4
の他端の端部にはガイドローラ7が軸支されており、該
ガイドローラ7がシャーシ5に形成されたガイドレール
8に嵌入されている。
【0021】キャリッジ4には、リードスクリュー6に
形成された螺旋状のリード溝9と係合する突起(または
ピン)10が設けられている。図示の例では、この突起
10は板ばね等の付勢手段により前記リード溝9内に弾
性的に付勢され、両者が確実に係合するように構成され
ている。こうして、リードスクリュー6の回転に伴っ
て、キャリッジ4を該リードスクリュー6の軸方向に確
実に往復移動させる構成となっている。
【0022】前記リードスクリュー6は、駆動モータ1
2により、その出力軸に固定されたプーリ13とリード
スクリュー6の端部に固定されたプーリ14との間に掛
け回された駆動ベルト15を介して、回転駆動される。
そして、駆動モータ12の回転方向を制御してリードス
クリュー6を正転、逆転させることにより、キャリッジ
4の移動方向が制御される。
【0023】用紙やプラスチック薄板等の被記録材16
は、搬送ローラ17により、カートリッジ1の記録ヘッ
ド部2と対向可能な位置(記録位置)を通して搬送(紙
送り)される。本実施例では、前記搬送ローラ17は中
空円筒状のものであり、その両端はシャーシ5の図示左
側の一部位に立設された第1の側板18とシャーシ5の
図示右側の一部位に設けられた第2の側板19とにより
回転可能に軸支されている。また、中空円筒状の前記搬
送ローラ17の内部は、外気と連通するように構成され
ている。
【0024】前記記録ヘッド(記録手段=カートリッ
ジ)1は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するイ
ンクジェット記録手段であって、熱エネルギーを発生す
るための電気熱変換体を備えたものである。また、前記
記録ヘッド1は前記電気熱変換体によって印加される熱
エネルギーにより生ずる膜沸騰により気泡の成長、収縮
によって生じる圧力変化を利用して、吐出口よりインク
を吐出させ、記録を行うものである。
【0025】図2は、前記記録ヘッド部2のインク吐出
部の構造を摸式的に示す部分斜視図である。図2に示す
ように、被記録材16と所定の隙間(例えば、約0.5
〜2.0ミリ程度)をおいて対面する吐出口形成面81
には、所定のピッチで複数の吐出口82が形成され、共
通液室83と各吐出口82とを連通する各液路84の壁
面に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生するための
電気熱変換体(発熱抵抗体等)85が配設されている。
本例においては、記録ヘッド部2は、前記吐出口82が
キャリッジ4の走査(移動)方向と交叉する方向に並ぶ
ような位置関係で、該キャリッジ4に搭載されている。
こうして、画像信号または吐出信号に基づいて対応する
電気熱変換体85を駆動(通電)して、液路84内のイ
ンクを膜沸騰させ、その時に発生する圧力によって吐出
口82からインクを吐出させる記録ヘッド部2が構成さ
れている。
【0026】
【表1】 ここで、前記カートリッジに入れるインクについて説明
する。表1に示す成分を混合して、十分かくはんした
後、ポアサイズ0.45μmのフロロポアフィルター
(住友電工株式会社製)にて加圧ろ過してインクを得
た。このインクは、記録紙上で定着後は水に不溶とな
る、耐水性の高いインクである。このインクをカートリ
ッジのインクタンクに入れて使用した。
【0027】再び、図1に示すように、前記搬送ローラ
17の図示左側には、記録ヘッド部2のインク吐出機能
を回復させるための回復装置29が配設されている。こ
の回復装置29は、記録ヘッド1の吐出口形成面81を
キャッピングするキャップ(キャッピング部)20と、
該キャップ20の内部を負圧にするためのポンプ手段2
1と、カムや歯車等から成る伝動機構22と、ポンプ手
段21に接続された排インク管23とを備えている。前
記ポンプ21手段は、キャップ20の内部を負圧にして
吐出口82(図2参照)から強制的にインクを排出さ
せ、排出されたインクをキャップ20から吸引し、さら
に吸引したインクを排インク管23へ送り出すように作
動する。また、前記伝動機構22は、クラッチギア24
を介して得たリードスクリュー6の回転駆動力により、
キャップ20を吐出口形成面81(図2参照)に対して
前後移動させたり、ポンプ手段21に駆動力を伝達する
ためのものである。
【0028】前記クラッチギア24は、スプライン溝等
の回り止め手段を介してリードスクリュー6に軸方向に
摺動可能に取り付けられており、スプリング25により
キャリッジ4の方向へ常に付勢されている。このクラッ
チギア24は、キャリッジ4が図1に示す位置から矢印
A方向へ移動して該キャリッジ4に設けられた押圧部1
1により矢印A方向に押圧されると、スプリング25の
ばね力に対抗して矢印A方向に移動し、伝動機構22の
タイミングギア26と噛み合うものである。こうして、
クラッチギア24とタイミングギア26が噛み合うと、
該タイミングギア26を矢印B方向に回転させることに
より、リードスクリュー6の回転駆動力を伝動機構22
へ伝達することが可能になる。
【0029】前記リードスクリュー6のリード溝9は、
クラッチギア24がリードスクリュー6の回転駆動力を
伝達している間、吐出口形成面81がキャップ20と対
向する位置にキャリッジ4を停止させるように形成され
ている。中空円筒状の搬送ローラ17の内部には、薄肉
円筒状の被覆部材27の内部に充填された廃インク吸収
体28が配置されている。伝動機構22で駆動されるポ
ンプ手段21から排インク管23へ送り出された廃イン
クは、前記廃インク吸収体28に吸収される。前記被覆
部材27は、例えばポリエチレンやEVA等のプラスチ
ック材料で形成されている。なお、この被覆部材27は
搬送ローラ17の内部に位置し、被覆部材27の一端は
ポンプ手段21の部位に固定され、他端は第2の側板1
9に固定されている。また。ポンプ手段21に接続され
ている排インク管23は、被覆部材27の中心線に沿っ
て廃インク吸収体28の内部に所定長さだけ挿入されて
いる。
【0030】本実施例のインクジェット記録装置におい
て、被覆部材に挿入する前の廃インク吸収体28は、図
3の(a)に示すような円錐台形状の等方性ポリウレタ
ンフォーム吸収体である。この廃インク吸収体28の径
は下流側ほど大きくなっており、これにより、廃インク
吸収体28のインク吸収性を、前記廃インクが回復装置
29(図1参照)から流入する側で低く、その反対側で
高くなっている。すなわち、この廃インク吸収体28を
図3の(b)に示す円筒形の被覆部材27内に挿入する
ことにより、廃インク吸収体28は円柱形状にし、下流
側に行くほど毛管径の細い状態を作り出した。したがっ
て、上流側より流入した廃インクは毛管力の勾配にした
がって下流側へと送られる。
【0031】このインクジェット記録装置を用いて後述
の環境試験を行った。
【0032】(第2の実施例)図4に示すように、本実
施例に係わる廃インク吸収体28aは、3種の吸収体2
8b,28c,28dから構成されている。最も下流側
の吸収体28bは穴径約30μmの多孔質ポリビニルフ
ォルマール、中間の吸収体28cは穴径約60μmの多
孔質ポリビニルフォルマール、回復装置に最も近い吸収
体28dは穴径約100μmの多孔質ポリビニルフォル
マールである。このように、材質の異なる3種の吸収体
28b,28c,28dを用いることにより、廃インク
吸収体28aのインク吸収性を、廃インクが回復装置か
ら流入する側で低く、その反対側で高くした。
【0033】この廃インク吸収体を第1実施例と同様に
インクジェット記録装置に組み込んで後述の環境試験を
行った。
【0034】(第3の実施例)本実施例に係わる廃イン
ク吸収体は、フェルトを円筒形に成形したものであり、
廃インク容器に挿入したときに奥側となる部分を界面活
性剤(アセチレノールEH)の1%水溶液に浸した後、
乾燥して、下流側が最も界面活性剤量の多い吸収体を得
た。こうして、廃インク吸収体のインク吸収性を、廃イ
ンクが回復装置から流入する側で低く、その反対側で高
くした。
【0035】この廃インク吸収体を第1実施例と同様に
インクジェット記録装置に組み込んで後述の環境試験を
行った。
【0036】(環境試験の結果)いずれの実施例におい
て、インクジェット記録装置を、インクの乾燥が速い3
5℃、10%の高温低湿環境において使用した場合に
も、廃インク吸収体の上流側(回復装置側)でインクが
固まってそれ以上の浸透を妨げるなどの問題を起こすこ
となく長期間使用できた。
【0037】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記
録を行うインクジェット方式の記録ヘッド、記録装置に
おいて優れた効果をもたらすものである。
【0038】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応じた液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0039】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0040】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に、熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を
開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含ま
れるものである。
【0041】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
としても本発明は有効である。
【0042】さらに、記録装置が記録できる最大被記録
媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記
録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよ
うな複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満
たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとし
ての構成のいずれでもよいが、本発明は、上述した効果
を一層有効に発揮することができる。
【0043】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも
本発明は有効である。
【0044】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング
手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこ
れとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる
予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モード
を行うことも安定した記録を行うために有効である。
【0045】さらに、記録装置の記録モードとしては、
黒色等の主流色のみを記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個を組み合わせによって
でもよいが、異なる色の複色カラー、または混色による
フルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は
極めて有効である。
【0046】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化するもの、もしくは
液体であるもの、あるいは上述のインクジェット方式で
はインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調
整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温
度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与
時にインクが液状をなすものであればよい。
【0047】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで防止するか、またはイン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化し、液状インクとし
て吐出するものや、記録媒体に到達する時点では既に固
化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初め
て液化する性質のインクの使用も本発明には適用可能で
ある。このような場合インクは、特開昭54−5684
7号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載
されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状ま
たは固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対
して対向するような形態としてもよい。本発明において
は、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述
した膜沸騰方式を実行するものである。
【0048】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、ワードプロセッサやコンピュータ等の情報
処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けら
れるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さら
には送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採る
ものであっても良い。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
乾燥により水不溶性となるインクを使用するインクジェ
ット記録装置においても、従来のような、回復装置から
インクが排出できなくなったり、記録ヘッド側へ廃イン
クが逆流したりすることがなく、回復動作により発生す
る廃インクを効率よく確実に廃インク吸収体全体に導く
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いたインクジェット記録装
置の一部破断斜視図である。
【図2】本発明の実施例の記録手段のインク吐出部の模
式図である。
【図3】(a)は本発明の第1実施例に使用する廃イン
ク吸収体の斜視図であり、(b)は本発明の第1実施例
に使用する廃インク吸収体の被覆部材の斜視図である。
【図4】本発明の第2実施例に使用する廃インク吸収体
の斜視図である。
【符号の説明】
1 記録手段(カートリッジ) 2 記録ヘッド部 3 インクタンク 4 キャリッジ 5 シャーシ 6 リードスクリュー 7 ガイドローラ 8 ガイドレール 9 リード溝 10 突起(ピン) 11 押圧部 12 駆動モータ 13 プーリ 14 プーリ 15 駆動ベルト 16 被記録材(被記録媒体) 17 搬送ローラ 18 第1の側板 19 第2の側板 20 キャップ(キャッピング部) 21 ポンプ手段 22 伝動機構(回復系) 23 排インク管 24 クラッチギア 25 スプリング 26 タイミングギア 27 被覆部材 28,28a 廃インク吸収体 28b,28c,28d 吸収体 29 回復装置 81 吐出口形成面 82 吐出口 83 共通液室 84 液路 85 電気熱変換体(発熱抵抗体)
フロントページの続き (72)発明者 桑原 伸行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 大塚 尚次 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 乾 利治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 矢野 健太郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 高橋 喜一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 岩崎 督 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 兼松 大五郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを被記録材に向けて吐出すること
    により記録を行う記録手段と、前記記録手段のインク吐
    出機能を回復させるための回復装置とを有し、前記回復
    装置により発生した廃インクを廃インク吸収体に保持さ
    せるように構成されたインクジェット記録装置におい
    て、 前記廃インク吸収体のインク吸収性を、前記廃インクが
    前記回復装置から流入する側で低く、その反対側で高く
    したことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 使用するインクが、乾燥後は水に不溶性
    となるインクであることを特徴とする請求項1に記載の
    インクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録手段は、熱エネルギーを利用し
    てインクを吐出するインクジェット記録手段であって、
    熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えたも
    のである請求項1または2に記載のインクジェット記録
    装置。
  4. 【請求項4】 前記記録手段は前記電気熱変換体によっ
    て印加される熱エネルギーにより生ずる膜沸騰により気
    泡の成長、収縮によって生じる圧力変化を利用して、吐
    出口よりインクを吐出させ、記録を行うものである請求
    項3に記載のインクジェット記録装置。
JP27407793A 1993-11-02 1993-11-02 インクジェット記録装置 Pending JPH07125257A (ja)

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