JPH07125133A - 包装用積層フィルムおよびその製造法 - Google Patents

包装用積層フィルムおよびその製造法

Info

Publication number
JPH07125133A
JPH07125133A JP29469393A JP29469393A JPH07125133A JP H07125133 A JPH07125133 A JP H07125133A JP 29469393 A JP29469393 A JP 29469393A JP 29469393 A JP29469393 A JP 29469393A JP H07125133 A JPH07125133 A JP H07125133A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
film
vapor deposition
laminated film
packaging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP29469393A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3331243B2 (ja
Inventor
Yasutoshi Masuda
恭敏 増田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MEIWA PACKS KK
Original Assignee
MEIWA PACKS KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MEIWA PACKS KK filed Critical MEIWA PACKS KK
Priority to JP29469393A priority Critical patent/JP3331243B2/ja
Publication of JPH07125133A publication Critical patent/JPH07125133A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3331243B2 publication Critical patent/JP3331243B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bag Frames (AREA)
  • Wrappers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 蒸着層を設けた積層フィルムにおいて、実際
の使用条件下においてもガスバリヤー性が損なわれない
信頼性の高い包装用積層フィルムを提供すること、およ
びそのような包装用積層フィルムを製造する方法を提供
することを目的とする。 【構成】 ベースフィルム(11)/印刷層(12)/第1蒸着
層(14)‖接着剤層(3) ‖ヒートシール性樹脂層(21)の層
構成を有する積層フィルム、または、ベースフィルム(1
1)/印刷層(12)/第1蒸着層(14)‖接着剤層(3) ‖第2
蒸着層(22)/ヒートシール性樹脂層(21)の層構成を有す
る積層フィルムにおいて、印刷層(12)と第1蒸着層(14)
との間に遮蔽性樹脂層(13)を介在配置する。遮蔽性樹脂
層(13)の例は、リニヤ低密度ポリエチレン層や無延伸ポ
リプロピレン層である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品等の包装に適した
包装用積層フィルムおよびその製造法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】食品包装用フィルムとして、アルミニウ
ム蒸着層に代表される金属蒸着層をガスバリヤー性とし
て設けたフィルムが知られている。
【0003】たとえば、「食品包装講座、株式会社日報
発行、発行日:昭和58年4月20日」の196頁に
は、真空蒸着フィルムに関し、 ・ 真空蒸着フィルムは、PET、OPP、CPPフィ
ルムにアルミを真空蒸着したものであり、蒸着されるア
ルミ膜は500オングストロームの厚さであること、 ・ このフィルムは7μm のアルミ箔と同程度のガスバ
リヤー性をもっており、PET12μm のアルミ蒸着フ
ィルムの酸素透過率は0.8cc/m2・24hr・atm であるこ
と、 ・ 緑茶ではONY/PET12蒸着アルミ/PEが、コ
ーヒーではPET/ONY蒸着アルミ/PEが、粉末ス
ープではPET/CPP蒸着アルミが使われているこ
と、 などの記載がある。
【0004】「工業材料、8月臨時増刊号、株式会社日
刊工業新聞社発行、発行日:平成2年8月20日発行」
の39〜43頁には、積層フィルムに関し、 ・ PET12/Al VM−PE30、 ・ PET/VM/PE、 ・ OPP/VM/PE、 の層構成が示されている。なおVMとあるのはアルミニ
ウムの真空蒸着層、下付きの数字は膜厚である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上に述
べた真空蒸着フィルムは、実際の使用条件下において
は、期待するほどのガスバリヤー性が得られないことが
ある。
【0006】ガスバリヤー性不足の原因の一つは、真空
蒸着フィルムから作製した袋に内容物を充填する工程、
流通工程、保管工程などにおいて、蒸着層に微細なクラ
ックやピンホールを生ずることにあるのではないかと思
われる。
【0007】そこで本発明者は、接着剤層を挟んで蒸着
層を2層設ければ、たとえ一方または双方の蒸着層に欠
陥があったり損傷を生じたりしても、他方の蒸着層によ
りその欠陥位置や損傷位置がずれるので、ガスバリヤー
性が確保できるのではないかと考えた。
【0008】この観点から、本発明者は、ベースフィル
ム/印刷層/蒸着層の層構成を有する第1フィルムの蒸
着層側に、接着剤層を介して、ヒートシール性樹脂層/
蒸着層の層構成を有する第2フィルムの蒸着層側を貼着
した積層フィルムにつき検討を加えた。しかしながらこ
の積層フィルムから製袋した袋を実際に使用した場合に
はかなりの割合でガスバリヤー性の低下が見られ、信頼
性を欠くことが判明した。真空蒸着フィルムのガスバリ
ヤー性不足の主たる原因は他の点にあるようである。
【0009】この経験に基き本発明者は、真空蒸着フィ
ルムのガスバリヤー性不足の主たる原因は印刷層にある
のではないかとの推測を立てて研究を行った結果、次の
ような知見を得た。すなわち、ベースフィルム上に蒸着
層を設けるときにはベースフィルム上にまず印刷を施
し、ついでその印刷層の上から直接またはアンカー層を
介して蒸着層を設けるのが通常であるところ、アンカー
層を設けないときあるいは印刷層の上から設けるアンカ
ー層が薄いときには印刷層の凹凸を塞ぐことができない
ため平滑性が不足し、かと言って印刷層の上から設ける
アンカー層を凹凸を塞ぐほど厚くすると、今度はアンカ
ー層の残留溶剤によりその上に形成する蒸着層の密着性
が不充分となり、結局いずれの場合も蒸着層の密着性が
劣る結果となってしまって、ガスバリヤー性の低下を招
くのである。
【0010】本発明は、このような知見に基いてなされ
たものであって、蒸着層を設けた積層フィルムにおい
て、実際の使用条件下においてもガスバリヤー性が損な
われない信頼性の高い包装用積層フィルムを提供するこ
と、およびそのような包装用積層フィルムを製造する方
法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の包装用積層フィ
ルムの一つは、ベースフィルム(11)/印刷層(12)/第1
蒸着層(14)‖接着剤層(3) ‖ヒートシール性樹脂層(21)
の層構成を有する積層フィルムにおいて、印刷層(12)と
第1蒸着層(14)との間に遮蔽性樹脂層(13)を介在配置し
たことを特徴とするものである。この構造の包装用積層
フィルムをタイプAと呼ぶことにする。
【0012】本発明の包装用積層フィルムの他の一つ
は、ベースフィルム(11)/印刷層(12)/第1蒸着層(14)
‖接着剤層(3) ‖第2蒸着層(22)/ヒートシール性樹脂
層(21)の層構成を有する積層フィルムであって、印刷層
(12)と第1蒸着層(14)との間に遮蔽性樹脂層(13)を介在
配置したことを特徴とするものである。この構造の包装
用積層フィルムをタイプBと呼ぶことにする。
【0013】本発明の包装用積層フィルムの製造法の一
つは、ベースフィルム(11)/印刷層(12)/遮蔽性樹脂層
(13)/第1蒸着層(14)の層構成を有する第1フィルム
(1) と、ヒートシール性樹脂層(21)からなる第2フィル
ム(2) とを、第1フィルム(1)の第1蒸着層(14)側の面
と第2フィルム(2) とが対向するように接着剤層(3) を
介して貼着することを特徴とするものである。この方法
により、タイプAの包装用積層フィルムが製造される。
【0014】本発明の包装用積層フィルムの製造法の他
の一つは、ベースフィルム(11)/印刷層(12)/遮蔽性樹
脂層(13)/第1蒸着層(14)の層構成を有する第1フィル
ム(1) と、ヒートシール性樹脂層(21)/蒸着層(22)の層
構成を有する第2フィルム(2) とを、第1フィルム(1)
の第1蒸着層(14)側の面と第2フィルム(2) の第2蒸着
層(22)側の面とが対向するように接着剤層(3) を介して
貼着することを特徴とするものである。この方法によ
り、タイプBの包装用積層フィルムが製造される。
【0015】以下本発明を詳細に説明する。
【0016】〈タイプAの包装用積層フィルム〉本発明
の包装用積層フィルムの一つは、ベースフィルム(11)/
印刷層(12)/第1蒸着層(14)‖接着剤層(3) ‖ヒートシ
ール性樹脂層(21)の基本の層構成を有する。この層構成
は従来の層構成と同じである。ただし本発明において
は、印刷層(12)と第1蒸着層(14)との間に遮蔽性樹脂層
(13)を介在配置する。なお、各層間には必要に応じてア
ンカー層(ac)を設けることができる。
【0017】この包装用積層フィルムは、ベースフィル
ム(11)/印刷層(12)/遮蔽性樹脂層(13)/第1蒸着層(1
4)の層構成を有する第1フィルム(1) と、ヒートシール
性樹脂層(21)からなる第2フィルム(2) とを、第1フィ
ルム(1) の第1蒸着層(14)側の面と第2フィルム(2) と
が対向するように接着剤層(3) を介して貼着することに
より製造される。
【0018】第1フィルム(1) は、ベースフィルム(11)
/印刷層(12)/遮蔽性樹脂層(13)/第1蒸着層(14)の層
構成を有する。
【0019】ベースフィルム(11)としては、二軸延伸ポ
リエステルフィルム(PET)、二軸延伸ナイロンフィ
ルム(ONY)、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(O
PP)、無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)など
が用いられる。ベースフィルム(11)の厚さに特に限定は
ないが、通常は9〜60μm 程度、殊に12〜40μm
程度とすることが多い。
【0020】このベースフィルム(11)の内面側には、グ
ラビア印刷法、フレキソ印刷法など通常の印刷法により
印刷層(12)が設けられる。印刷層(12)の設置は、商品の
包装目的には欠くことができないものである。
【0021】ところが、この印刷層(12)の設置はベース
フィルム(11)内面の平滑性を損なうことになるため、こ
の印刷層(12)の上から直接またはアンカー層(ac)を介し
て蒸着層(14)を設けた場合、平滑性不足に起因して蒸着
層(14)の密着性が損なわれるようになる。また印刷層(1
2)の残留溶剤によっても、印刷層(12)の上から直接また
はアンカー層(ac)を介して蒸着層(14)を設けた場合、蒸
着層(14)の密着性が損なわれるようになる。
【0022】そこで本発明においては、ベースフィルム
(11)の内面側に印刷層(12)を設けた後、直接またはアン
カー層(ac)を介してまず遮蔽性樹脂層(13)を設け、つい
で直接またはアンカー層(ac)を介して蒸着層(14)を設け
るようにしたのである。
【0023】遮蔽性樹脂層(13)としては、低密度ポリエ
チレン、リニヤー低密度ポリエチレン、中・高密度ポリ
エチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共
重合体、アイオノマー、ポリプロピレンなど樹脂の層が
例示できる。この遮蔽性樹脂層(13)は、エクストルージ
ョンコーティングにより形成するのが有利である。遮蔽
性樹脂層(13)の厚さは5〜40μm 程度、殊に10〜3
0μm 程度とすることが望ましい。
【0024】第1蒸着層(14)としては、実用性を考慮す
るとアルミニウムの蒸着層が最適である。第1蒸着層(1
4)の厚さは200〜1000オングストローム、殊に3
00〜800オングストロームとすることが好ましく、
その厚さが余りに薄いときはガスバリヤー性が不足し、
一方その厚さが余りに厚くなると層間剥離の原因とな
る。
【0025】第2フィルム(2) は、ヒートシール性樹脂
層(21)からなる。ここでヒートシール性樹脂層(21)とし
ては、低密度ポリエチレン、リニア低密度ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリ
ル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合
体、アイオノマー、無延伸ポリプロピレンなどの層があ
げられる。ヒートシール性樹脂層(21)の厚さは、確実な
ヒートシールがなされれば特に限定はないが、通常は1
5〜70μm 程度、殊に20〜50μm 程度とすること
が多い。
【0026】上記の第1フィルム(1) と第2フィルム
(2) とを、第1フィルム(1) の第1蒸着層(14)側の面と
第2フィルム(2) とが対向するように接着剤層(3) を介
して貼着することにより、タイプAの包装用積層フィル
ムが得られる。
【0027】接着剤層(3) としては、ドライラミネート
法による接着剤の層、エクストルージョンコーティング
法による接着性樹脂の層があげられる。接着剤層(3) の
厚さは、ドライラミネート法の場合で 0.5〜4μm 程
度、エクストルージョンコーティング法の場合で10〜
30μm 程度とすることが多いが、必ずしもこれらの範
囲に限定されるものではない。
【0028】〈タイプBの包装用積層フィルム〉本発明
の包装用積層フィルムの他の一つは、ベースフィルム(1
1)/印刷層(12)/第1蒸着層(14)‖接着剤層(3) ‖第2
蒸着層(22)/ヒートシール性樹脂層(21)の基本の層構成
を有する。この層構成自体が新しい層構成ではないかと
思われるが、本発明においては、さらに印刷層(12)と第
1蒸着層(14)との間に遮蔽性樹脂層(13)を介在配置す
る。なお、各層間には必要に応じてアンカー層(ac)を設
けることができる。
【0029】この包装用積層フィルムは、ベースフィル
ム(11)/印刷層(12)/遮蔽性樹脂層(13)/第1蒸着層(1
4)の層構成を有する第1フィルム(1) と、ヒートシール
性樹脂層(21)/蒸着層(22)の層構成を有する第2フィル
ム(2) とを、第1フィルム(1) の第1蒸着層(14)側の面
と第2フィルム(2) の第2蒸着層(22)側の面とが対向す
るように接着剤層(3) を介して貼着することにより製造
される。
【0030】それぞれの層の説明および第1フィルム
(1) と第2フィルム(2) との積層の仕方の説明について
は、タイプAの場合と同様であるので省略する。なおタ
イプBとタイプAとの違いは、タイプBにおいては第2
フィルム(2) としてヒートシール性樹脂層(21)/第2蒸
着層(22)の層構成を採用した点にある。この第2蒸着層
(22)も、第1蒸着層(14)と同様の層とすることができ
る。
【0031】〈アンカー層(ac)〉各層の間には必要に応
じてアンカー層(ac)を設けることができることについて
は先に述べた。ここでアンカー層(ac)としては、ポリウ
レタン系、ポリエステルウレタン系、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体系、アクリル共重合体系、あるいはこれ
らの混合物をはじめとするアンカーコーティング剤の塗
布層があげられる。アンカー層(ac)の厚さは0.05〜1μ
m 程度とすることが多い。
【0032】〈用途〉このようにして得られた積層フィ
ルムは、食品包装用フィルムとして好適であり、そのほ
か、医薬品、工業薬品、肥料、香気性物質、電子部品、
機械器具部品をはじめとする種々の製品の包装用に用い
ることができる。
【0033】
【作用】本発明においては、タイプAおよびタイプBの
いずれの包装用積層フィルムにあっても、ベースフィル
ム(11)の内面に設けた印刷層(12)の上から、直接または
アンカー層(ac)を介して、遮蔽性樹脂層(13)を設けてい
る。このように印刷層(12)と第1蒸着層(14)との間に遮
蔽性樹脂層(13)を介在配置するという工夫を講じてある
ため、印刷層(12)のインクに含まれる顔料に基く微細な
凹凸が解消して平滑化が図られる上、印刷層(12)やアン
カー層(ac)の残留溶剤の影響がなくなる。つまり遮蔽性
樹脂層(13)は、印刷層(12)に起因する凹凸を解消する平
滑化層の役割と、印刷層(12)やアンカー層(ac)の残留溶
剤を遮断する遮蔽層の役割との双方の役割を果たしてい
る。
【0034】その結果、遮蔽性樹脂層(13)の上から直接
またはアンカー層(ac)を介して第1蒸着層(14)を形成し
たとき、均一な第1蒸着層(14)の形成が円滑になされる
上、第1蒸着層(14)の強固な密着が達成される。第1蒸
着層(14)が密着していることは、ガスバリヤー性の向上
に大きく貢献するものである。
【0035】上記工夫に加え、タイプBの包装用積層フ
ィルムにおいては、第2フィルム(2) として第2蒸着層
(22)/ヒートシール性樹脂層(21)の層構成のものを用い
るという工夫を講じている。そのため、第1フィルム
(1) と第2フィルム(2) とを接着剤層(3) を介して貼着
すると、薄層(接着剤層(3) )を挟んで第1蒸着層(14)
と第2蒸着層(22)とが接着積層していることになり、た
とえ一方または双方の蒸着層に欠陥があったり損傷を生
じたりしても、両蒸着層における欠陥または損傷位置が
ずれるため、他方の蒸着層によりガスバリヤー性が確保
できる。
【0036】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。
【0037】実施例1 図1は本発明の包装用積層フィルムの一例を示した断面
図である。
【0038】第1フィルム(1) 厚さ20μm の二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OP
P)からなるベースフィルム(11)の片面にグラビヤ印刷
法(またはフレキソ印刷法)によりインクを塗布、乾燥
して、厚さ1μm の白べたの印刷層(12)を形成させた。
【0039】ついでこの印刷層(12)の上から、ポリウレ
タン系コーティング剤を塗布、乾燥して厚さ 0.5μm の
アンカー層(ac)を形成させながら、リニヤ低密度ポリエ
チレンをエクストルージョンコーティングして厚さ12
μm の遮蔽性樹脂層(13)を形成させた。
【0040】続いてこの遮蔽性樹脂層(13)の表面にコロ
ナ放電処理を行った後、その上からポリウレタン系コー
ティング剤を塗布、乾燥して厚さ 0.5μm のアンカー層
(ac)を形成させ、さらにその上からアルミニウムの真空
蒸着による500オングストロームの第1蒸着層(14)を
形成させた。
【0041】これにより、ベースフィルム(11)/印刷層
(12)/アンカー層(ac)/遮蔽性樹脂層(13)/アンカー層
(ac)/第1蒸着層(14)の層構成を有する第1フィルム
(1) が得られた。
【0042】第2フィルム(2) 厚さ30μm の無延伸ポリプロピレンフィルムからなる
ヒートシール性樹脂層(21)の片面にコロナ放電処理を行
ってから、そのコロナ放電処理面にアルミニウムの真空
蒸着による450オングストロームの第2蒸着層(22)を
形成させた。これにより、ヒートシール性樹脂層(21)/
第2蒸着層(22)の層構成を有する第2フィルム(2) が得
られた。なお第2蒸着層(22)の形成前に、ヒートシール
性樹脂層(21)の蒸着を施す側の面にアンカー層(ac)を設
けてもよい。
【0043】包装用積層フィルム 上記で得た第1フィルム(1) の第1蒸着層(14)側の面に
ポリウレタン系接着剤を塗布した後、乾燥して接着剤層
(3) を形成し、その接着剤層(3) がまだタックを有する
間に、第2フィルム(2) の第2蒸着層(22)側の面を重層
しつつ熱圧着して、接着剤層(3) の完全キュアを行っ
た。これにより、目的とするタイプBの包装用積層フィ
ルムが得られた。
【0044】このようにして得られた包装用積層フィル
ムの製造直後の酸素透過度(モコン・コントロール社の
測定装置「MOCON」を使用、25℃、100%R
H)は0.2cc/m2・24hr・atm 、透湿度(JIS Z02
08、40℃、90%RH)は0.2g/m2・24hrであっ
た。
【0045】この包装用積層フィルムを製袋してから食
品を充填して開口部をヒートシールし、流通過程類似の
取り扱いを行ったが、任意に抜き取り検査した30袋の
全ておいて、酸素透過度は0.5cc/m2・24hr・atm 以下、
透湿度は 0.5g/m2・24hr以下に維持されていた。
【0046】比較例1 アンカー層(ac)の一つおよび遮蔽性樹脂層(13)の設置を
省略したほかは実施例1の第1フィルム(1) の製造に準
じて積層フィルムを製造した。すなわち、厚さ20μm
の二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)からなる
ベースフィルム(11)の片面に、グラビヤ印刷法(フレキ
ソ印刷法でもよい)によりインクを塗布、乾燥して、厚
さ1μm の白べたの印刷層(12)を形成させた。ついでこ
の印刷層(12)の上から、ポリウレタン系コーティング剤
を塗布、乾燥して、厚さ 1.5μmのアンカー層(ac)を形
成させた。さらにそのアンカー層(ac)の上から、アルミ
ニウムの真空蒸着による500オングストロームの第1
蒸着層(14)を形成させた。
【0047】これにより、ベースフィルム(11)/印刷層
(12)/アンカー層(ac)/第1蒸着層(14)の層構成を有す
る第1フィルム(1) が得られたので、別途作製した実施
例1と同じ第2フィルム(2) を実施例1の場合と同じ接
着剤層(3) を介して積層し、包装用積層フィルムを得
た。
【0048】このようにして得られた包装用積層フィル
ムの製造直後の酸素透過度は0.5cc/m2・24hr・atm 、透
湿度は 0.5g/m2・24hrであったが、この包装用積層フィ
ルムを製袋してから食品を充填して開口部をヒートシー
ルし、流通過程類似の取り扱いを行ったところ、任意に
抜き取り検査した30袋のうち半数以上は、酸素透過度
が2.5cc/m2・24hr・atm 以上(25℃、100%R
H)、透湿度は 1.0g/m2・24hr以上にまで悪化してい
た。
【0049】実施例2 図2は本発明の包装用積層フィルムの他の一例を示した
断面図である。
【0050】実施例1と同じ層構成の第1フィルム(1)
を用い、また厚さ30μm の無延伸ポリプロピレンフィ
ルムでできたヒートシール性樹脂層(21)のみからなる第
2フィルム(2) を用いた。第1フィルム(1) の第1蒸着
層(14)側の面と第2フィルム(2) とが対向するように実
施例1と同じ接着剤層(3) を介して貼着した。これによ
り、タイプAの包装用積層フィルムが得られた。
【0051】このようにして得られた包装用積層フィル
ムの製造直後の酸素透過度は2.0cc/m2・24hr・atm 、透
湿度(JIS Z0208、40℃、90%RH)は
0.8g/m2・24hrであった。
【0052】この包装用積層フィルムを製袋してから食
品を充填して開口部をヒートシールし、流通過程類似の
取り扱いを行ったが、任意に抜き取り検査した30袋の
全ておいて、酸素透過度は5.0cc/m2・24hr・atm 以下、
透湿度は 1.0g/m2・24hr以下に維持されていた。
【0053】
【発明の効果】本発明の包装用積層フィルムを構成する
第1フィルム(1) においては、遮蔽性樹脂層(13)の存在
により、印刷層(12)に起因する凹凸が解消して平滑化さ
れかつ印刷層(12)やアンカー層(ac)中の残留溶剤の移行
が遮断されている。そのため、第1蒸着層(14)の形成が
円滑になされる上、第1蒸着層(14)の強固な密着が達成
され、ガスバリヤー性が向上している。
【0054】加えてタイプBの包装用積層フィルムにお
いては、第2フィルム(2) として第2蒸着層(22)/ヒー
トシール性樹脂層(21)の層構成のものを用いているた
め、第1フィルム(1) と第2フィルム(2) とを接着剤層
(3) を介して貼着すると、薄層(接着剤層(3) )を挟ん
で第1蒸着層(14)と第2蒸着層(22)とが接着積層してい
ることになり、たとえ一方または双方の蒸着層に欠陥が
あったり損傷を生じたりしても、両蒸着層における欠陥
または損傷する位置がずれるため、他方の蒸着層により
ガスバリヤー性が確保できる。
【0055】従って本発明の包装用積層フィルムは、そ
の製造から内容物の充填、さらには流通過程における過
酷な取り扱いによっても、すぐれたガスバリヤー性が維
持され、信頼性の高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の包装用積層フィルムの一例を示した断
面図である。
【図2】本発明の包装用積層フィルムの他の一例を示し
た断面図である。
【符号の説明】
(1) …第1フィルム、(11)…ベースフィルム、(12)…印
刷層、(13)…遮蔽性樹脂層、(14)…第1蒸着層、(2) …
第2フィルム、(21)…ヒートシール性樹脂層、(22)…第
2蒸着層、(3) …接着剤層、(ac)…アンカー層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベースフィルム(11)/印刷層(12)/第1蒸
    着層(14)‖接着剤層(3) ‖ヒートシール性樹脂層(21)の
    層構成を有する積層フィルムにおいて、印刷層(12)と第
    1蒸着層(14)との間に遮蔽性樹脂層(13)を介在配置した
    ことを特徴とする包装用積層フィルム。
  2. 【請求項2】ベースフィルム(11)/印刷層(12)/第1蒸
    着層(14)‖接着剤層(3) ‖第2蒸着層(22)/ヒートシー
    ル性樹脂層(21)の層構成を有する積層フィルムであっ
    て、印刷層(12)と第1蒸着層(14)との間に遮蔽性樹脂層
    (13)を介在配置したことを特徴とする包装用積層フィル
    ム。
  3. 【請求項3】ベースフィルム(11)/印刷層(12)/遮蔽性
    樹脂層(13)/第1蒸着層(14)の層構成を有する第1フィ
    ルム(1) と、ヒートシール性樹脂層(21)からなる第2フ
    ィルム(2) とを、第1フィルム(1) の第1蒸着層(14)側
    の面と第2フィルム(2) とが対向するように接着剤層
    (3) を介して貼着することを特徴とする包装用積層フィ
    ルムの製造法。
  4. 【請求項4】ベースフィルム(11)/印刷層(12)/遮蔽性
    樹脂層(13)/第1蒸着層(14)の層構成を有する第1フィ
    ルム(1) と、ヒートシール性樹脂層(21)/蒸着層(22)の
    層構成を有する第2フィルム(2) とを、第1フィルム
    (1) の第1蒸着層(14)側の面と第2フィルム(2) の第2
    蒸着層(22)側の面とが対向するように接着剤層(3) を介
    して貼着することを特徴とする包装用積層フィルムの製
    造法。
JP29469393A 1993-10-29 1993-10-29 包装用積層フィルムおよびその製造法 Expired - Fee Related JP3331243B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29469393A JP3331243B2 (ja) 1993-10-29 1993-10-29 包装用積層フィルムおよびその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29469393A JP3331243B2 (ja) 1993-10-29 1993-10-29 包装用積層フィルムおよびその製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07125133A true JPH07125133A (ja) 1995-05-16
JP3331243B2 JP3331243B2 (ja) 2002-10-07

Family

ID=17811089

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29469393A Expired - Fee Related JP3331243B2 (ja) 1993-10-29 1993-10-29 包装用積層フィルムおよびその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3331243B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002331688A (ja) * 2001-05-10 2002-11-19 Canon Inc 包装材料および包材
JP2006007509A (ja) * 2004-06-24 2006-01-12 Toppan Printing Co Ltd ピンホールの発生を抑制した積層材料および積層包装袋
KR100818696B1 (ko) * 2006-09-01 2008-04-01 김응서 Cpp필름을 사용한 시트의 제조방법 및 그에 의해 제조된시트
JP2023014452A (ja) * 2021-07-19 2023-01-31 株式会社奈良原産業 容器の製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002331688A (ja) * 2001-05-10 2002-11-19 Canon Inc 包装材料および包材
JP2006007509A (ja) * 2004-06-24 2006-01-12 Toppan Printing Co Ltd ピンホールの発生を抑制した積層材料および積層包装袋
KR100818696B1 (ko) * 2006-09-01 2008-04-01 김응서 Cpp필름을 사용한 시트의 제조방법 및 그에 의해 제조된시트
JP2023014452A (ja) * 2021-07-19 2023-01-31 株式会社奈良原産業 容器の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3331243B2 (ja) 2002-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004204366A (ja) 防湿紙およびそれを用いた包装紙、包装袋または紙製容器。
JP2008094471A (ja) アルコール含有物用包装袋
JP3745003B2 (ja) 貼付薬用包装袋
JPH07125133A (ja) 包装用積層フィルムおよびその製造法
JP3759678B2 (ja) ガスバリア性フィルムの製造法
JPH1110799A (ja) 積層材およびそれを使用した包装用袋
JPH1110800A (ja) 積層材およびそれを使用した包装用袋
JPH10745A (ja) 積層体およびそれを使用した包装用容器
JP2000153582A (ja) 積層材およびそれを使用した包装用袋
JPH06238840A (ja) 耐薬品性に優れた包装材料
JP2002308285A (ja) レトルト用パウチ
JP3177749B2 (ja) チューブ容器胴部用積層材
JPH08127664A (ja) ガスバリア性フィルム
JPH1132684A (ja) 包装菓子類
JP3938219B2 (ja) 積層体およびそれを使用した包装用容器
JP4011650B2 (ja) バリア−性フィルム、それを使用した積層体および包装用容器
JP2973771B2 (ja) 印刷層を形成したガスバリヤー性フィルム
JP3320130B2 (ja) 容器の蓋材
JP2004338118A (ja) 積層包装材料およびこれを用いた袋体ならびに複合容器
JP3447844B2 (ja) 包装用積層フィルムの製造法
JP2768142B2 (ja) 縦ピロー包装用積層包装材料
JPH07257595A (ja) ガスバリア性包装袋
JPH06182923A (ja) ボイル殺菌用包装材料
JPH081852A (ja) 包装材料
JPH0752304A (ja) 耐薬品性に優れた包装材料

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020705

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080719

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110719

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees