JP2002331688A - 包装材料および包材 - Google Patents

包装材料および包材

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JP2002331688A
JP2002331688A JP2001139894A JP2001139894A JP2002331688A JP 2002331688 A JP2002331688 A JP 2002331688A JP 2001139894 A JP2001139894 A JP 2001139894A JP 2001139894 A JP2001139894 A JP 2001139894A JP 2002331688 A JP2002331688 A JP 2002331688A
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packaging material
layer
ink
ink tank
gas barrier
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JP2001139894A
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Yasuo Kotaki
小瀧  靖夫
Koki Hayashi
弘毅 林
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクタンクまたはインクジェットヘッドカ
ートリッジを、その内部のインクの蒸発を抑制して保存
できる包装材料を提供する。 【解決手段】 包装材料は、対ガスバリヤー層としてS
iOX蒸着層10−1,10−2,10−3が蒸着され
たPET層9−1,9−2,9−3とCPP層12との
4層構成である。対ガスバリヤー層が蒸着された層を3
層積層することによって対ガスバリヤー性が高められて
いる。この包装材料を用い、CPP層12同士を熱溶着
によって接合して形成した閉空間内にインクタンクまた
はインクジェットヘッドカートリッジを収容する包材
は、インクの蒸発を効果的に抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録装置、特にイ
ンクジェット記録装置に着脱可能に搭載される、記録に
用いられる液体(インク)が充填されたインクタンク、
またはインクタンクを備えるインクジェットヘッドカー
トリッジの物流用の包装材料、およびそれを用いて構成
される包材に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置に代表される、
被記録媒体にインクを付着させて記録を行う記録装置
は、通常、インクが充填されたインクタンクを着脱可能
に搭載する構成を有している。また、インクジェット記
録装置では、インクタンクとインクジェットヘッドとが
一体的に構成された、またはインクジェットヘッドにイ
ンクタンクを搭載した状態のインクジェットヘッドカー
トリッジが、記録装置本体に着脱自在に搭載される場合
もある。このようなインクタンクまたはインクジェット
ヘッドカートリッジは、単体でユーザーに供給され、こ
の際、個別に包装されて物流される。
【0003】従来、インクタンクまたはインクジェット
ヘッドカートリッジの物流用の包装材料には、インクタ
ンクまたはインクジェットヘッドカートリッジが、製造
され包装されてから、ユーザーによって購入され、包材
を開封して記録装置に搭載されるまでの間にインクタン
ク内に充填されたインクが蒸発するのを抑制するため、
対ガスバリヤー性の良い延伸されたアルミニウム箔層を
設けたものが用いられていた(例えば、特開平3−10
1945号、特開平3−234659号、特開平4−6
2159号公報など参照)。特に、インクジェット記録
装置においては、インクの蒸発によるインクの組成変化
のためにインクの吐出性能に生じる悪影響を低減するた
め、インクの蒸発を防ぐことが重要であり、インクタン
ク自体などにこのようなアルミニウム箔層が設けられる
場合もあった。
【0004】このアルミニウム箔層が設けられた包材な
どについては、生産するのにエネルギーを大量に消費す
ること、単体では再利用性の高いアルミを再利用しにく
い形態にしてしまうこと、廃棄されたものを高温で処理
する必要があり処理が困難であることなどの欠点があっ
た。そこで、近年、エコロジーを考慮して、アルミニウ
ム箔層に代えて、非金属のSiOX蒸着層や燃焼エネル
ギーを低減できるAl23蒸着層が用いられるのが主流
となりつつある(特開平4−62159号など参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、インクジェット
記録装置においては、カラー出力が一般的となり、また
デジタルカメラなどの普及により、写真画像出力を可能
にすることが求められてきている。そこで、インクジェ
ット記録装置は、例えば数十ナノグラムの微量のインク
液滴を吐出させることによって、写真画像出力に代表さ
れる高精細な画像の出力を可能にしている。
【0006】このような微量のインクを安定して吐出さ
せるために、インクに関しては、その組成について研究
開発が行われてきている。このように組成を工夫したイ
ンクにおいては、蒸発によって組成が大きく変化する
と、インクの吐出安定性に多大な影響が現われ、出力画
像の品位を大きく低下させてしまう危惧がある。また特
に、インクジェット記録装置用のインクとしては、近
年、顔料インクが開発されてきている。この顔料インク
では、蒸発が生じた場合、溶剤中の顔料の濃度が上がり
顔料が凝集してしまい、この凝集した顔料が固着するこ
とによってインクの詰まりなどが生じる危惧がある。
【0007】このようなことから、近年の、写真画像に
代表される高精細な画像を形成するインクジェット記録
装置に使用されるインクタンクやインクジェットヘッド
カートリッジの包装材料として、従来の、SiOX蒸着
層やAl23蒸着層を備える包装材料を用いたのでは、
充分な蒸発抑制性能を得るのが困難になりつつある。
【0008】蒸発抑制性能を高める方法としては、対ガ
スバリヤー層の厚みを単純に厚くする方法が考えられる
が、これには以下のような問題がある。まず、蒸着層を
厚く蒸着するには、長時間にわたって蒸着を行わなくて
はならず、その分コストが高くなってしまう。さらに、
本発明者の検討によれば、一回の蒸着工程において、完
全に均一に隙間なく厚い蒸着層を形成するのは非常に困
難である。このため、たとえ厚い蒸着層を形成したとし
ても、薄い部分で対ガスバリヤー性が低くなってしまう
ので、厚くした分に見合う蒸発抑制効果は得られない。
【0009】そこで本発明の目的は、インクタンクまた
はインクジェットヘッドカートリッジを、物流後、ユー
ザーが開封し、特に、写真画像に代表される高精細な画
像の記録を行う記録装置に搭載して記録を行っても、良
好な画像出力を得ることを可能にする、充分な蒸発抑性
能を有する包装材料、およびそれを用いて構成される包
材を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による包装材料は、インクジェットヘッドに
供給するインクを保持するインクタンク、またはインク
ジェットヘッドとインクタンクとを備えるインクジェッ
トヘッドカートリッジを包装するのに用いられる包装材
料であって、対ガスバリヤー層が蒸着された樹脂層が少
なくとも2層以上積層されていることを特徴とする。こ
のように、対ガスバリヤー層が蒸着された樹脂層を複数
層設けることによって、包装材料の対ガスバリヤ性を効
果的に高めることができる。
【0011】本発明の構成によって対ガスバリヤー性を
高めるのに好適な対ガスバリヤー層としては、エコロジ
ーの観点から好ましい、SiOX蒸着層、Al23蒸着
層、またはSiOXとAl23との混成蒸着層を用いる
ことができる。対ガスバリヤー層を蒸着する樹脂層とし
ては、ポリエチレンテレフタレート層を用いることがで
きる。
【0012】本発明の包装材料では、対ガスバリヤー層
を蒸着した樹脂層を積層させる際、その向きに注意を払
わなくても対ガスバリヤー性を損なうことはない。この
ため、製造工程を簡便なものとすることができる。すな
わち、本発明の包装材料は、対ガスバリヤー層が一面に
蒸着された樹脂層のうち少なくとも1つについては、対
ガスバリヤー層が形成された面が面する向きが他の樹脂
層と異なっていてもよく、このことを1つの特徴とす
る。
【0013】本発明の包装材料には、ナイロン層をさら
に設けてもよく、このようにすることで、包装材料の対
衝撃性を高めることができる。
【0014】本発明の包装材料には、熱溶着するのに適
した材料からなる層、特に、延伸ポリプロピレン層を最
外面に積層することが好ましい。このようにすること
で、熱溶着するのに適した材料からなる層を熱溶着させ
て密閉された閉空間を形成し、その内部にインクタンク
またはインクジェットヘッドカートリッジを収容する包
材を簡便に製造することができる。
【0015】本発明による包材は、上述のような包装材
料から構成され、熱溶着するのに適した材料からなる層
同士が熱溶着されることによって形成された閉空間内に
インクタンクまたはインクジェットヘッドカートリッジ
を収容することを特徴とする。この包材を用いることに
よって、物流の間、収容されたインクタンクまたはイン
クジェットヘッドカートリッジ内のインクの蒸発を効果
的に抑制することができる。
【0016】または、本発明による包材は、凹部が形成
された、特に、ポリプロピレンからなる樹脂部材と、凹
部の開口を塞いで配置され、凹部の縁付近で熱溶着する
のに適した材料からなる層が樹脂部材に熱溶着された、
上述のような包装材料とから構成してもよい。これによ
れば、収容されたインクタンクまたはインクジェットヘ
ッドカートリッジ内のインクの蒸発を効果的に抑制する
ことができるとともに、対衝撃性に優れた包材を提供で
きる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0018】(第1の実施例)図1〜4に本発明の第1
の実施例の、交換型インクタンク用の包材の模式図を示
す。図1は、インクタンクを包む包材の平面図である。
図2は、図1の矢印A方向から見た側面図である。図3
は、図1のB−B線に沿って切断した断面図である。図
4は、包装材料1の層構成を模式的に示す、図3のC部
の拡大図である。
【0019】本実施例では、例として、インクタンク筐
体4と蓋5とを超音波溶着して形成されたインクタンク
を包む包材を示している。このインクタンクの内部に
は、インクを含浸して保持する吸収体(不図示)が配さ
れている。また、インクタンクを交換する際の、記録装
置への装着、取外しの操作性を向上させるために蓋5上
にはレバー6が設けられている。インクタンク筐体4
の、蓋5とは反対側の端部付近には、インクをインクジ
ェットヘッドに供給するための供給口が設けられてい
る。この供給口からのインクの蒸発を抑制するために、
インクタンクは供給口部分を覆うキャップ7が装着され
た状態で包装されている。また、このインクタンクに
は、内部から外部に通じる、レバー6の外面に開口して
いる大気連通口8(図3参照)が設けられている。大気
連通口8の直径は、本実施例では約1mmである。
【0020】この構成のインクタンクのガスバリヤー性
について検討したところ、インクタンクの材料をHIP
Sとした場合、大気連通口8からのインクの蒸発量と、
他の部分からのインクの蒸発量との比は約1:1であっ
た。そこで、本発明者は、インクタンクの材料として、
よりガスバリヤー性に優れたPP(ポリプロピレン)を
用いた。この場合、蒸発量の比は、大気連通口:他の部
分=1:0.1となり、蒸発量を抑制できた。
【0021】このようなインクタンクを包む、本実施例
の包材は、包装材料1を左右のシール部2−1,2−2
と、中央のシール部2−3で接合したピロー袋形態の包
材である。このピロー袋形態は、量産性に優れている。
シール部2−1,2−2,2−3での接合は、熱溶着に
よって行われており、充分なシール信頼性を確保するた
め、約10mmの幅で溶着されている。シール部2−
1,2−2には、開封を容易にするために、Iノッチ3
−1,3−2がそれぞれ形成されている。インクタンク
内部から包材の内部へのインクの蒸発を抑制するため、
包材内部の空間の容積はできる限り小さくなっている。
【0022】次に、図4を参照して本実施例の包装材料
1の層構成について説明する。この包装材料1は、対ガ
スバリヤー層としてSiOX蒸着層10−1,10−2
がそれぞれ蒸着されたPET(ポリエチレンテレフタレ
ート)層9−1,9−2と、CPP(延伸ポリプロピレ
ン)層12とを有している。各PET層9−1,9−2
は、包材の内側にSiOX蒸着層10−1,10−2を
向けて、包材の外側からPET層9−1、PET層9−
2の順に、両者間をエポキシ系接着剤11−1で接着さ
れて積層されている。そして、包材の一番内側にはCP
P層12がエポキシ系接着剤11−2で接着されて積層
されている。CPPは相溶材料として用いられており、
シール部2−3では、包装材料1同士を向き合わせ、一
番内側のCPP層12同士を相溶させる(図4のDで示
す領域)ことによってシールが行われている。したがっ
て、このシール部2−3では、包装材料1がDを境とし
て線対称に配置されている。
【0023】本実施例では、PET層9−1,9−2は
約12μm、CPP層12は約40μmの厚みを有して
いる。エポキシ系接着剤11−1,11−2の厚みはほ
とんど無視できる程度の厚みであり、包装材料1全体の
厚みは約64±10μmである。
【0024】SiOX蒸着層10−1,10−2は、包
材の全面にわたって対ガスバリヤー性を確保するため、
均一に蒸着させる必要がある。PET層9−1,9−2
に蒸着されたSiOX蒸着層10−1,10−2の厚み
は非常に薄く測定が困難であるため、包装材料1の全光
線透過率を測定し、それによって蒸着が均一に行われて
いることを確認した。その結果、測定部位によるバラツ
キは10%以下に抑えられていることが確認された。包
装材料1の全光線透過率は約70%であった。この実施
例の包材の蒸発抑制性能については、他の実施例および
比較例とともに後述する。
【0025】(比較例)図27に、比較例として、従来
の包装材料の層構成を示す。図27は、第1の実施例と
同様に、インクタンクを包むピロー袋形態に構成された
包材の、中央のシール部の拡大図である。同図において
第1の実施例と同様の部分については同一の符号を付し
ている。
【0026】この包装材料は、対ガスバリヤー層として
SiOX蒸着層10−1が蒸着されたPET層9−1
と、ナイロン層22と、CPP層12とを有している。
PET層9−1は、包材の内側にSiOX蒸着層10−
1を向けて包材の最外層に配置され、その内側のナイロ
ン層22とエポキシ系接着剤11−1によって接着され
て積層されている。ナイロン層22は、対衝撃性を高
め、包材に多少の衝撃が加わっても穴が開いたりするの
を防止する役割を担っている。包材の一番内側には、C
PP層12がエポキシ系接着剤11−2で接着されて積
層されている。シール部では、包装材料同士を向き合わ
せて、接触した一番内側のCPP層12同士を相溶させ
る(図27のDで示す領域)ことによってシールが行わ
れている。したがって、このシール部では、包装材料が
Dを境として線対称に配置されている。
【0027】本比較例では、各層の厚みは、PET層9
−1が約12μm、ナイロン層22が約15μm、CP
P層12が約40μmである。エポキシ系接着剤11−
1,11−2の厚みはほとんど無視できる程度の厚みで
あり、包装材料全体の厚みは約67±10μmである。
PET層9−1に蒸着されたSiOX蒸着層10−1に
ついては、包装材料1の全光線透過率を測定し、それに
よって蒸着が均一に行われていることを確認した。その
結果、測定部位によるバラツキは10%以下に抑えられ
ていることが確認された。包装材料の全光線透過率は約
80%であった。この比較例の包材の蒸発抑制性能につ
いては、実施例とともに後述する。
【0028】(第2の実施例)図5に、本発明の第2の
実施例の包装材料の層構成を示す。図5は、第1の実施
例と同様に、インクタンクを包むピロー袋形態に構成さ
れた包材の、中央のシール部の拡大図である。同図にお
いて第1の実施例と同様の部分については同一の符号を
付している。
【0029】本実施例の包装材料は、対ガスバリヤー層
としてSiOX蒸着層10−1,10−2,10−3が
それぞれ蒸着されたPET層9−1,9−2,9−3
と、CPP層12との4層構成である。各層は、エポキ
シ系接着剤11−1,11−2,11−3によって接着
されて積層されている。各PET層9−1,9−2,9
−3は、包材の内側にSiOX蒸着層10−1,10−
2,10−3を向けて、包材の外側からPET層9−
1、PET層9−2、PET層9−3の順に積層されて
いる。包材の一番内側にはCPP層12が積層されてい
る。シール部では、包装材料同士を向き合わせて、接触
した一番内側のCPP層12同士を相溶させる(図5の
Dで示す領域)ことによってシールが行われている。し
たがって、このシール部では、包装材料がDを境として
線対称に配置されている。
【0030】本実施例では、各層の厚みは、PET層9
−1,9−2,9−3が約12μm、CPP層12が約
40μmである。エポキシ系接着剤11−1,11−
2,11−3の厚みはほとんど無視できる程度の厚みで
あり、包装材料全体の厚みは約76±10μmである。
蒸着されたSiOX蒸着層10−1,10−2,10−
3については、包装材料の全光線透過率を測定し、それ
によって蒸着が均一に行われていることを確認した。そ
の結果、測定部位によるバラツキは10%以下に抑えら
れていることが確認された。包装材料の全光線透過率は
約60%であった。この実施例の包材の蒸発抑制性能に
ついては、他の実施例および比較例とともに後述する。
【0031】(第3の実施例)図6に、本発明の第3の
実施例の包装材料の層構成を示す。図6は、第1の実施
例と同様に、インクタンクを包むピロー袋形態に構成さ
れた包材の、中央のシール部の拡大図である。同図にお
いて第1,2の実施例と同様の部分については同一の符
号を付している。
【0032】本実施例の包装材料は、対ガスバリヤー層
としてSiOX蒸着層10−1,10−2がそれぞれ蒸
着されたPET層9−1,9−2と、CPP層12との
3層構成である。各層は、エポキシ系接着剤11−1,
11−2によって接着されて積層されている。
【0033】本実施例は、PET層9−2が逆転して積
層されている点が第1の実施例と異なる。すなわちPE
T層9−1は、包材の内側にSiOX蒸着層10−1を
向けて、一方PET層9−2は、包材の外側にSiOX
蒸着層10−2を向けて、包材の外側からPET層9−
1、PET層9−2の順に積層されている。包材の一番
内側にはCPP層12が積層されている。シール部で
は、包装材料同士を向き合わせて、接触した一番内側の
CPP層12同士を相溶させる(図6のDで示す領域)
ことによってシールが行われている。したがって、この
シール部では、包装材料がDを境として線対称に配置さ
れている。
【0034】本実施例では、各層の厚みは、PET層9
−1,9−2が約12μm、CPP層12が約40μm
である。エポキシ系接着剤11−1,11−2の厚みは
ほとんど無視できる程度の厚みであり、包装材料全体の
厚みは約64±10μmである。蒸着されたSiOX
着層10−1,10−2については、包装材料1の全光
線透過率を測定し、それによって蒸着が均一に行われて
いることを確認した。その結果、測定部位によるバラツ
キは10%以下に抑えられていることが確認された。包
装材料の全光線透過率は約70%であった。この実施例
の包材の蒸発抑制性能については、他の実施例および比
較例とともに後述する。
【0035】(第4の実施例)図7に、本発明の第4の
実施例の包装材料の層構成を示す。図7は、第1の実施
例と同様に、インクタンクを包むピロー袋形態に構成さ
れた包材の、中央のシール部の拡大図である。同図にお
いて第1〜3の実施例と同様の部分については同一の符
号を付している。
【0036】本実施例の包装材料は、対ガスバリヤー層
としてSiOX蒸着層10−1,10−2,10−3が
それぞれ蒸着されたPET層9−1,9−2,9−3
と、CPP層12との4層構成である。各層は、エポキ
シ系接着剤11−1,11−2,11−3によって接着
されて積層されている。
【0037】本実施例は、PET層9−2が逆転して積
層されている点が第2の実施例と異なる。すなわちPE
T層9−1,9−3は、包材の内側にSiOX蒸着層1
0−1,10−3を向けて、一方PET層9−2は、包
材の外側にSiOX蒸着層10−2を向けて、包材の外
側からPET層9−1、PET層9−2、PET層9−
3の順に積層されている。この結果、接着層11−1を
介して同一材料であるSiOX蒸着層10−1と10−
2が向き合っており、また接着層11−2を介してPE
T層9−2と9−3が向き合っている。包材の一番内側
にはCPP層12が積層されている。シール部では、包
装材料同士を向き合わせて、接触した一番内側のCPP
層12同士を相溶させる(図7のDで示す領域)ことに
よってシールが行われている。したがって、このシール
部では、包装材料がDを境として線対称に配置されてい
る。
【0038】本実施例では、各層の厚みは、PET層9
−1,9−2,9−3が約12μm、CPP層12が約
40μmである。エポキシ系接着剤11−1,11−
2,11−3の厚みはほとんど無視できる程度の厚みで
あり、包装材料全体の厚みは約76±10μmである。
蒸着されたSiOX蒸着層10−1,10−2,10−
3については、包装材料1の全光線透過率を測定し、そ
れによって蒸着が均一に行われていることを確認した。
その結果、測定部位によるバラツキは10%以下に抑え
られていることが確認された。包装材料の全光線透過率
は約60%であった。この実施例の包材の蒸発抑制性能
については、他の実施例および比較例とともに後述す
る。
【0039】(第5の実施例)図8〜11に本発明の第
5の実施例の包材の模式図を示す。図8は、インクタン
クを包む包材の平面図である。図9は、図8の矢印E方
向から見た側面図である。図10は、図8のF−F線に
沿って切断した断面図である。図11は、包装材料1の
層構成を模式的に示す、図10のG部の拡大図である。
これらの図において、第1〜4の実施例と同様の部分に
ついては、同一の符号を付している。
【0040】本実施例の包材は、射出成形によって凹部
が形成されたポリプロピレン筐体13と、凹部の開口部
を塞ぎ、凹部の縁付近のシール部14で接合された包装
材料1とによって構成された閉空間内にインクタンクを
収容するブリスタ形態の包材である。このブリスタ形態
の包材は、ある程度の剛性を有するポリプロピレン筐体
13を用いているため、対衝撃性に優れている。また、
ポリプロピレン筐体13の肉厚を厚くすることで、この
部分からの蒸発を防ぐことができる。本実施例では、ポ
リプロピレン筐体13の肉厚は約0.6mmである。シ
ール部14での接合は、熱溶着によって行い、充分なシ
ール信頼性を確保するため、約10mmの幅で溶着され
ている。インクタンク内部から包材の内部へのインクの
蒸発を抑制するため、包材内部の空間の容積はできる限
り小さくなっている。
【0041】この包材で包むインクタンクは、第1の実
施例と同様のものである。すなわち、インクタンクはイ
ンクタンク筐体4と蓋5とレバー6とを有しており、レ
バー6の外面に大気連通口8が開口している。インク供
給口にはキャップ7が被せられている。インクタンクの
材料は、本発明者の検討によって対ガスバリヤー性に優
れていることを確認したPP材を用いた。
【0042】次に、図11を参照して本実施例の包装材
料1の層構成について説明する。本実施例の包装材料1
は、対ガスバリヤー層としてSiOX蒸着層10−1,
10−2がそれぞれ蒸着されたPET層9−1,9−2
と、CPP層12との3層構成である。各層は、エポキ
シ系接着剤11−1,11−2によって接着されて積層
されている。PET層9−1,9−2は、包材の内側に
SiOX蒸着層10−1,10−2を向けて、包材の外
側からPET層9−1、PET層9−2の順に積層され
ている。包材の一番内側にはCPP層12が積層されて
いる。シール部14では、包装材料1をポリプロピレン
筐体13に向き合わせて、一番内側のCPP層12とポ
リプロピレン筐体13とを相溶させる(図11のHで示
す領域)ことによってシールが行われている。
【0043】本実施例では、各層の厚みは、PET層9
−1,9−2が約12μm、CPP層12が約40μm
である。エポキシ系接着剤11−1,11−2の厚みは
ほとんど無視できる程度の厚みであり、包装材料1全体
の厚みは約64±10μmである。蒸着されたSiOX
蒸着層10−1,10−2については、包装材料1の全
光線透過率を測定し、それによって蒸着が均一に行われ
ていることを確認した。その結果、測定部位によるバラ
ツキは10%以下に抑えられていることが確認された。
包装材料の全光線透過率は約70%であった。この実施
例の包材の蒸発抑制性能については、他の実施例および
比較例とともに後述する。
【0044】(第6の実施例)図12に、本発明の第6
の実施例の包装材料の層構成を示す。図12は、第5の
実施例と同様に、インクタンクを包むブリスタ形態に構
成された包材のシール部の拡大図である。同図において
第1〜5の実施例と同様の部分については同一の符号を
付している。
【0045】本実施例の包装材料は、対ガスバリヤー層
としてSiOX蒸着層10−1,10−2,10−3が
それぞれ蒸着されたPET層9−1,9−2,9−3
と、CPP層12との4層構成である。各層は、エポキ
シ系接着剤11−1,11−2,11−3によって接着
されて積層されている。各PET層9−1,9−2,9
−3は、包材の内側にSiOX蒸着層10−1,10−
2,10−3を向けて、包材の外側からPET層9−
1、PET層9−2、PET層9−3の順に積層されて
いる。包材の一番内側にはCPP層12が積層されてい
る。シール部では、CPP層12とポリプロピレン筐体
13とを相溶させる(図12のHで示す領域)ことによ
ってシールが行われている。
【0046】本実施例では、各層の厚みは、PET層9
−1,9−2,9−3が約12μm、CPP層12が約
40μmである。エポキシ系接着剤11−1,11−
2,11−3の厚みはほとんど無視できる程度の厚みで
あり、包装材料全体の厚みは約76±10μmである。
蒸着されたSiOX蒸着層10−1,10−2,10−
3については、包装材料1の全光線透過率を測定し、そ
れによって蒸着が均一に行われていることを確認した。
その結果、測定部位によるバラツキは10%以下に抑え
られていることが確認された。包装材料の全光線透過率
は約60%であった。この実施例の包材の蒸発抑制性能
については、他の実施例および比較例とともに後述す
る。
【0047】(第7の実施例)図13に、本発明の第7
の実施例の包装材料の層構成を示す。図13は、第5の
実施例と同様に、インクタンクを包むブリスタ形態に構
成された包材のシール部の拡大図である。同図において
第1〜6の実施例と同様の部分については同一の符号を
付している。
【0048】本実施例の包装材料は、対ガスバリヤー層
としてSiOX蒸着層10−1,10−2がそれぞれ蒸
着されたPET層9−1,9−2と、CPP層12との
3層構成である。各層は、エポキシ系接着剤11−1,
11−2によって接着されて積層されている。
【0049】本実施例は、PET層9−2が逆転して積
層されている点が第5の実施例と異なる。すなわちPE
T層9−1は、包材の内側にSiOX蒸着層10−1を
向けて、一方PET層9−2は、包材の外側にSiOX
蒸着層10−2を向けて、包材の外側からPET層9−
1、PET層9−2の順に積層されている。包材の一番
内側にはCPP層12が積層されている。シール部で
は、CPP層12とポリプロピレン筐体13とを相溶さ
せる(図13のHで示す領域)ことによってシールが行
われている。
【0050】本実施例では、各層の厚みは、PET層9
−1,9−2が約12μm、CPP層12が約40μm
である。エポキシ系接着剤11−1,11−2の厚みは
ほとんど無視できる程度の厚みであり、包装材料全体の
厚みは約64±10μmである。蒸着されたSiOX
着層10−1,10−2については、包装材料の全光線
透過率を測定し、それによって蒸着が均一に行われてい
ることを確認した。その結果、測定部位によるバラツキ
は10%以下に抑えられていることが確認された。包装
材料の全光線透過率は約70%であった。この実施例の
包材の蒸発抑制性能については、他の実施例および比較
例とともに後述する。
【0051】(第8の実施例)図14に、本発明の第7
の実施例の包装材料の層構成を示す。図14は、第5の
実施例と同様に、インクタンクを包むブリスタ形態に構
成された包材のシール部の拡大図である。同図において
第1〜7の実施例と同様の部分については同一の符号を
付している。
【0052】本実施例の包装材料は、対ガスバリヤー層
としてSiOX蒸着層10−1,10−2,10−3が
それぞれ蒸着されたPET層9−1,9−2,9−3
と、CPP層12との4層構成である。各層は、エポキ
シ系接着剤11−1,11−2,11−3によって接着
されて積層されている。
【0053】本実施例は、PET層9−2が逆転して積
層されている点が第6の実施例と異なる。すなわちPE
T層9−1,9−3は、包材の内側にSiOX蒸着層1
0−1,10−3を向けて、一方PET層9−2は、包
材の外側にSiOX蒸着層10−2を向けて、包材の外
側からPET層9−1、PET層9−2、PET層9−
3の順に積層されている。この結果、接着層11−1を
介して同一材料であるSiOX蒸着層10−1と10−
2が向き合っており、また接着層11−2を介してPE
T層9−2と9−3が向き合っている。包材の一番内側
にはCPP層12が積層されている。シール部では、C
PP層12とポリプロピレン筐体13とを相溶させる
(図14のHで示す領域)ことによってシールが行われ
ている。
【0054】本実施例では、各層の厚みは、PET層9
−1,9−2,9−3が約12μm、CPP層12が約
40μmである。エポキシ系接着剤11−1,11−
2,11−3の厚みはほとんど無視できる程度の厚みで
あり、包装材料全体の厚みは約76±10μmである。
蒸着されたSiOX蒸着層10−1,10−2,10−
3については、包装材料の全光線透過率を測定し、それ
によって蒸着が均一に行われていることを確認した。そ
の結果、測定部位によるバラツキは10%以下に抑えら
れていることが確認された。包装材料の全光線透過率は
約60%であった。この実施例の包材の蒸発抑制性能に
ついては、他の実施例および比較例とともに後述する。
【0055】(第5〜8の実施例の変形実施例)図15
〜17に本発明の第5〜8の実施例の変形実施例の包材
の模式図を示す。図15は、この包材の平面図である。
図16は、図15の矢印I方向から見た側面図である。
図17は、図15のJ−J線に沿って切断した断面図で
ある。これらの図において、第5〜8の実施例と同様の
部分については、同一の符号を付している。
【0056】本変形実施例の包材は、第5〜8の実施例
と同様に、射出成形によって凹部が形成されたポリプロ
ピレン筐体15と、その凹部の開口を覆って熱溶着され
た包装材料1から構成された、対衝撃性に優れたブリス
タ形態の包材である。本変形実施例では、収容する物が
異なっており、第1の実施例で説明したのと同様の構成
のインクタンクを装着したインクジェットヘッドカート
リッジが収容されている。
【0057】このインクジェットヘッドカートリッジ
は、インクタンクが装着されるヘッドホルダー17と、
それに一体的に接合されたインクジェットヘッド19と
を有している。また、ヘッドホルダー17には、インク
ジェットヘッド19とインクジェット記録装置本体との
間で電気信号を仲介する電子基板20が取り付けられて
いる。インクタンクとしては、黒色インクを保持した黒
インクタンク筐体24を有するものと、シアン、マゼン
タ、イエローの3色のインクを保持したカラーインクタ
ンク筐体21を有するものとが装着されている。本変形
実施例では、黒色インクとしては顔料インクを用いてお
り、インクの吐出性能を確保するため、インクの蒸発を
抑制することが特に重要である。
【0058】各インクタンクには、レバー6の外面に大
気連通口8が開口している。インクジェットヘッド19
には、インク液滴を吐出するためのノズル(不図示)か
らのインクの蒸発を抑制するためヘッドキャップ18が
被せられている。インクタンクの材料は、本発明者の検
討によって対ガスバリヤー性に優れていることを確認し
たPP材を用いた。
【0059】本変形実施例においても、包装材料1とし
ては、第5〜8の実施例において示した各構成のものを
用いることができる。ポリプロピレン筐体15として
は、筐体部分からの蒸発を抑制するため、約0.6mm
の肉厚のものを用いた。シール部16では、充分なシー
ル信頼性を確保するため約10mmの幅にわたって、包
装材料の一番内側のCPP層とポリプロピレン筐体15
とを相溶させて溶着を行った。この変形実施例の包材の
蒸発抑制性能については、他の実施例および比較例とと
もに後述する。
【0060】(各実施例と比較例の蒸発抑制性能の評
価)次に、各実施例と比較例の蒸発抑制性能を評価した
結果について説明する。
【0061】インクタンクの包材の蒸発抑制性能の評価
については、包装したインクタンクを約60℃の恒温槽
中で3ヶ月間保存し、この際の蒸発率を測定して行っ
た。蒸発率は、最初にインクタンク中のインク保持部材
に約10gの黒インクを含浸保持させ、インクタンクの
重量の経時変化を調べ、変化量と初期充填量10gとの
比率によって評価した。
【0062】図18に、第1,2の実施例の包材、すな
わち図4,5に示す層構成の包装材料からなるピロー袋
形態の包材と、図27に示す比較例の層構成の包装材料
からなるピロー袋形態の包材についての結果を示す。同
図において、K1,K2は比較例の包材での、1ヶ月後
と2ヶ月後の蒸発率を示している。L1,L2は第1の
実施例の包材での、1,2ヶ月後の蒸発率を示してい
る。M1,M2,M3は第2の実施例の包材での、1,
2,3ヶ月後の蒸発率を示している。
【0063】比較例の包材では、2ヶ月後の蒸発率は約
4.8%であるのに対し、第1の実施例の包材では、約
3.8%であり、蒸発率が約1%低く抑えられている。
さらに、第2の実施例の包材では、2ヶ月後の蒸発率は
約2.9%であり、蒸発率が約2%低く抑えられてい
る。なお、高温雰囲気内で保存した場合の蒸発量につい
ては、蒸発加速係数の10℃2倍則が知られており、す
なわち約60℃で2ヶ月間保存した場合の蒸発量は、常
温で約2年間保存した場合の蒸発量とほぼ等しい。2年
間は、一般的なインクタンクなどの最大物流保証期間に
相当する。
【0064】このように、本発明によれば、ピロー袋形
態の包材の包装材料に、対ガスバリヤー層が蒸着された
層を複数層設けることによって、包装されたインクタン
ク内のインクの蒸発を効果的に抑制できることが分か
る。特に、対ガスバリヤー層が蒸着された層を3層設け
た包装材料を用いた場合では、従来のものに対して蒸発
率を約60%に抑制することができた。
【0065】次に、対ガスバリヤー層が蒸着された層の
積層の向きが異なる、第3,4の実施例について、同様
に蒸発抑制性能の評価を行った。その結果、第3,4の
実施例の包材での蒸発率は、第1,2の実施例の包材で
の蒸発率と実質的に同等であった。この結果から、対ガ
スバリヤー層が蒸着された層の積層の向きにはあまり注
意を払わなくてもよいことが分かる。このため、層間の
接着工程では、各層の表裏を管理する必要がないことに
なり、その分だけ包装材料の製造プロセスを簡便なもの
とすることができる。このことは、包装材料のコスト低
減につながり、ユーザーに対して安価にインクタンクを
提供できることにつながる。
【0066】次に、図19に、第5,6の実施例の包
材、すなわち図11,12に示す層構成の包装材料を用
いたブリスタ袋形態の包材と、図27に示す比較例の層
構成の包装材料を用いたブリスタ形態の包材についての
結果を示す。同図において、N1,N2は比較例の包
材、O1,O2は第5の実施例の包材、P1,P2は第
6の実施例の包材での、1ヶ月後と2ヶ月後の蒸発率を
示している。
【0067】この評価では、図15〜17に示すよう
に、黒インクタンクとカラーインクタンクとが搭載され
たインクジェットヘッドカートリッジの包材についての
評価を行った。最初に、黒インクタンク筐体24内のイ
ンク保持部材には10gの黒インクを含浸させ、カラー
インクタンク筐体24内のインク保持部材には、シア
ン、マゼンタ、イエローの3色のインクをそれぞれ6g
づつ含浸させた。そして、インクジェットヘッドカート
リッジの初期重量からの変化量と初期充填量との比率に
よって蒸発量を評価した。
【0068】比較例の包材では、2ヶ月後の蒸発率は約
4.8%であるのに対し、第1の実施例の包材では、約
4.5%であり、蒸発率が約0.3%低く抑えられてい
る。さらに、第2の実施例の包材では、2ヶ月後の蒸発
率は約4.2%であり、蒸発率が約0.6%低く抑えら
れている。なお、このように約60℃で2ヶ月間保存し
た場合の蒸発量は、常温で約2年間保存した場合の蒸発
量とほぼ等しい。
【0069】このように、本発明によれば、ブリスタ形
態の包材の筐体凹部の開口を覆う包装材料に、対ガスバ
リヤー層が蒸着された層を複数層設けることによって、
包装されたインクジェットヘッドカートリッジ内のイン
クの蒸発を効果的に抑制できることが分かる。特に、対
ガスバリヤー層が蒸着された層を3層設けた包装材料を
用いた場合では、従来のものに対して蒸発率を約85%
に抑制することができた。
【0070】なお、ブリスタ形態の包材での蒸発抑制効
果の向上が、ピロー袋形態の包材での蒸発抑制効果の向
上よりも小さいのは、本発明の包装材料を使用している
部分の面積比率が小さいためであると考えられる。すな
わち、ピロー袋形態の包材が包装材料のみで構成されて
いるのに対して、ブリスタ形態の包材では、本発明の包
装材料は筐体とともに包材を構成しており、差異がある
のは、包材の一部においてのみである。
【0071】次に、対ガスバリヤー層が蒸着された層の
積層の向きが異なる、第7,8の実施例の包装材料を用
いて同様の蒸発抑制性能の評価を行った結果、第5,6
の実施例の包材とほぼ同等の結果であった。このことか
ら、対ガスバリヤー層が蒸着された層の積層の向きには
あまり注意を払わなくてもよいことが分かり、包装材料
の製造プロセスを簡便なものとすることができるのが分
かる。このことは、ユーザーに対して安価にインクジェ
ットヘッドカートリッジを提供することにつながる。
【0072】次に、第1,2の実施例の包材、すなわち
図4,5に示す層構成の包装材料からなるピロー袋形態
の包材と、図27に示す比較例の層構成の包装材料から
なるピロー袋形態の包材で包んだインクタンクを60℃
恒温槽中で保存した後、インクジェット記録装置に装着
して記録を行い、評価を行った。評価は、インクを含浸
させたばかりのインクタンクを用いた場合に対して、O
D(印刷濃度)がどの程度変化したかによって行った。
すなわち、蒸発量が多ければインク中の不揮発成分であ
る染料や顔料の濃度が高くなってしまい、画像形成に影
響が生じるので、この影響の大きさによってインクの蒸
発抑制効果を評価したものである。なお、この評価で
は、ODの変化は、最も確認しやすいシアンインクによ
って確認した。
【0073】結果を図20に示す。同図では、ODの変
化量が0.4以上を「×」、0.3までを「△」、それ
より小さいものを「○」として記載している。「△」ま
での変化は許容範囲と考えられる。
【0074】この結果から、従来の包材を用いた場合に
は、60℃で2ヶ月保存すると、保存後のインクタンク
を用いて記録を行った場合、画像形成に影響がでてしま
うのに対して、本発明に基づく第1,2の実施例の包材
を用いた場合には、2ヶ月保存後でも、ODの変化は許
容範囲内であることが分かる。
【0075】次に、第5,6の実施例の包材、すなわち
図11,12に示す層構成の包装材料を用いたブリスタ
袋形態の包材と、図27に示す比較例の層構成の包装材
料を用いたブリスタ袋形態の包装で包んだインクジェッ
トヘッドカートリッジを60℃恒温槽中で保存した後、
インクジェット記録装置に装着して記録を行い、評価を
行った。評価は、保存後のインクジェットヘッドカート
リッジをインクジェット記録装置に装着し、記録装置に
備えられた、インクジェットヘッド内のインクをノズル
から吸引する回復手段によって、所定量のインクを吸引
する通常の回復操作を行った後、正常に記録を行えるか
を評価した。正常に記録を行えるか否かは、インクが吐
出されない不吐出のノズルがあるか否かによって判断し
た。なお評価は、固着しやすく、インク不吐出が生じや
すい顔料インクを用いた黒色インクを吐出させて行っ
た。
【0076】図21に結果を示す。同図において、
「○」は通常の回復動作を行った後、不吐出を生じるこ
となく記録を行えたことを示している。「△」は、通常
の回復動作を行った後の記録動作では不吐出が生じた
が、もう一度回復動作を行うことによって不吐出が解消
されたことを示している。
【0077】この結果から、従来の包材を用いた場合に
は、60℃で2ヶ月間保存した後には、通常の回復動作
を行っただけでは不吐出が生じてしまい、回復動作を2
回行う必要があることが分かる。2回の回復動作を行わ
なければならないということは、それだけ廃インク、す
なわち記録に使用することなく吸い出して廃棄するイン
クの量が増えてしまうということであり、好ましくな
い。一方、本発明に基づく第5,6の実施例の包材を用
いた場合には、60℃で2ヶ月間保存した後でも、通常
の回復動作を行った後、正常に記録動作を行うことがで
きることがわかる。したがって、廃インク量は必要最低
限で済む。
【0078】(その他の実施例)なお、本発明の包材
は、上記の実施例に限られることはなく、例えば、図2
2,23に示すような形状のピロー袋形態のものであっ
てもよい。図22,23は、第1〜4の実施例に示した
包材の変形例を、寸法例とともに示している。図22
(a),23(a)はそれぞれの包材の側面図、図22
(b),23(b)は平面図を示している。また本発明
の包材は、ピロー袋形態やブリスタ形態に限られること
はなく、包材の内面のCPP層を溶着することによって
形成された閉空間内にインクタンクまたはインクジェッ
トヘッドカートリッジを包む他の形態であってもよい。
【0079】また、各実施例では、対ガスバリヤー層と
してSiOX蒸着層を蒸着させた例を示したが、Al2
3蒸着層、またはSiOXとAl23の混成蒸着層を蒸着
させてもよい。また、対ガスバリヤー層を蒸着するPE
T層、熱溶着を行うためのCPP層についても、それぞ
れの役割を果たすのに適した他の樹脂材料を用いてもよ
い。また、対ガスバリヤー層を蒸着した層、熱溶着を行
うのに適した材料からなる層の他に、他の層を設けても
く、例えば、包装材料の対衝撃性を向上させるためにナ
イロン層を設けてもよい。
【0080】ここで、本発明の包材によって包装するの
に好適なインクジェットヘッドカートリッジの具体例に
ついて図24〜図25を参照して説明する。
【0081】図24は、このインクジェットヘッドカー
トリッジの正面図である。図24に示すように、インク
ジェットヘッドカートリッジ50は、インクを吐出する
インクジェットヘッド52が一体に設けられたホルダ5
1と、このホルダ51に着脱自在に保持されるブラック
インクタンク30およびカラーインクタンク40とを有
する。ブラックインクタンク30およびカラーインクタ
ンク50は、それぞれインクジェットヘッド52に供給
するインクを収容するものであり、ブラックインクタン
ク30はブラックインクを収容し、カラーインクタンク
40は、イエロー、シアン、およびマゼンタの3色のイ
ンクを収容している。
【0082】インクジェットヘッド52は、使用状態に
おいてホルダ51の底部に位置しており、ブラックイン
クタンク30およびカラーインクタンク40から供給さ
れる各色のインクに対応した複数の吐出口群(不図示)
を有する。ホルダ51の、ブラックインクタンク30と
の接続部およびカラーインクタンク40との接続部に
は、それぞれインクの色に対応した複数のインク受入管
(不図示)が突出して設けられている。各インク受入管
は、それぞれインク供給路(不図示)を介して、対応す
る吐出口群と接続されている。
【0083】ホルダにブラックインクタンク30を装着
することで、ブラックインクタンク30内のブラックイ
ンクは、ブラックインク用のインク受入管およびインク
供給路を経由して、ブラックインク用の吐出口群へ供給
される。同様に、ホルダにカラーインクタンク40を装
着することで、カラーインクタンク40内の各色のイン
クは、それぞれ対応する色用のインク受入管およびイン
ク供給路を経由して、対応する色用の吐出口群へ供給さ
れる。
【0084】各インク受入管の先端には、インク受入管
の中に異物が侵入するのを防止するためにそれぞれフィ
ルタ(不図示)が取り付けられている。
【0085】ここで、ブラックインクタンク40につい
て、図25を参照して説明する。図25は、図24に示
すブラックインクタンクを示す図であり、(a)はその
上面図、(b)は一部を破断した側面図、(c)は底面
図である。なお、図25(a)では、蓋部材およびイン
ク吸収体を取り除いた状態で示している。
【0086】ブラックインクタンク30は、ブラックイ
ンク用のインク収容部36を構成する上端が開口部とな
った筐体31と、筐体31の開口部を塞ぎ、大気連通口
(不図示)が形成された蓋部材32と、蓋部材32の大
気連通口を覆って取り付けられ、大気連通口からのイン
ク漏れが外部へ至らないようにするためのバッファ用の
空間が内部に設けられた上部部材33とを有する。上部
部材33には、蓋部材32の大気連通口とは異なる位置
に大気連通口(不図示)が形成されるとともに、ホルダ
51(図X1参照)への着脱を行う際に利用される摘み
部33aが設けられている。
【0087】筐体31の底部には、ブラックインクタン
ク30をホルダ51に装着した際にホルダのブラックイ
ンク用のインク受入管と対向する位置に、インク供給口
34が形成されている。インク供給口34の周囲には、
ブラックインクタンク30からインク受入管を通じて供
給されるインクがホルダ51内へ漏れるのを防止するた
めのリブ35が形成されている。
【0088】インク収容部36内には、ブラックインク
を含浸保持するインク保持部材38が装填されている。
また、インク保持部材38とブラックインクタンク30
の底壁との間には、インク保持部材38に密着し、かつ
インク供給口34を内側から塞ぐインク導出部材39が
設けられている。インク導出部材39も、インク保持部
材38と同様にインクを含浸保持するものである。ただ
し、インク導出部材39のインク保持力はインク保持部
材38のインク保持力よりも高くなっている。これによ
って、インク保持部材38に保持されているインクがイ
ンク導出部材39に効果的に導かれ、インク保持部材3
8に保持されたインクの消費効率が向上する。
【0089】ブラックインクタンク30をホルダ51に
装着することで、インク受入管はインク供給口34内の
インク導出部材39に当接し、インク導出部材39に保
持されているインクが、ブラックインク用のインク受入
管およびインク供給路を経てインクジェットヘッド52
の吐出口群に供給される。
【0090】次に、カラーインクタンク40について図
26を参照して説明する。図26は、図24に示すカラ
ーインクタンクを示す図であり、(a)はその上面図、
(b)は一部を破断した側面図、(c)は底面図であ
る。なお、図26(a)では、蓋部材およびインク吸収
体を取り除いた状態で示している。
【0091】カラーインクタンク40も、基本的にはブ
ラックインクタンク30と同様の構成であり、インクを
収容する筐体41と、大気連通口(不図示)が形成され
た蓋部材42と、蓋部材42に取り付けられた上部部材
43とを有する。
【0092】筐体41の内部は、平面視略T字状に配置
された仕切壁41a、41bにより、ホルダ51のイン
ク受入管の位置に対応した3つの領域に区画されてい
る。これら3つの領域は、それぞれイエローインク用の
インク収容部46Y、シアンインク用のインク収容部4
6C、およびマゼンタインク用のインク収容部46Mと
なっている。蓋部材42の大気連通口は、これら各イン
ク収容部46Y、46C、46Mごとに設けられてい
る。
【0093】筐体41の底部には、カラーインクタンク
40がホルダ51に装着された際にカラーインク用の各
インク受入管に対向する位置に、インク供給口44Y、
44C、44Mが形成されており、また、それらの周囲
にはインク漏れ防止用のリブ45Y、45C、45Mが
形成されている。
【0094】また、各インク収容部46Y、46C、4
6Mの内部には、所定の色のインクを含浸保持するイン
ク保持部材およびインク導出部材が設けられているが、
これらの構成および各インク収容部46Y、46C、4
6Mからのインクの供給動作はブラックインクタンク3
0と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インクタンクまたはインクジェットヘッドカートリッジ
用の包装材料において、ガスバリヤー層、特にSiOX
蒸着層、AlO2蒸着層、またはSiOXとAlO2の混
成蒸着層を蒸着した樹脂層を複数層設けることによっ
て、効果的に蒸発を抑制することができる包装材料を構
成することができる。
【0096】この際、ガスバリヤー層を蒸着した樹脂層
の積層向きは、蒸発抑制効果に影響を与えない。このた
め、この樹脂層の接着工程では、樹脂層の向きを考慮し
なくても済み、したがって包装材料の製造工程は簡便な
ものとすることができ、低コストでの製造が可能であ
る。また、ナイロン層を設けることによって、対衝撃性
を向上させることができる。
【0097】本発明による包材は、溶着するのに適した
材料からなる層が積層された、上記のような包装材料を
用いて、包装材料同士を熱溶着させて形成した閉空間内
にインクタンクまたはインクジェットヘッドを包む構成
とすることができる。この構成によれば、インクタンク
またはインクジェットヘッドカートリッジ内のインクの
蒸発量が非常に少ない物流用包材を提供できる。
【0098】また、本発明による包材の他の構成とし
て、凹部が形成された、ある程度の剛性を有する樹脂材
料と、その凹部の開口を塞いで筐体に溶着された上記の
ような包装材料とから包材を構成してもよい。この構成
によれば、インクタンクまたはインクジェットヘッドカ
ートリッジ内のインクの蒸発量を小さく抑えることがで
きるとともに、対衝撃性にも優れた物流用包材を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の、インクタンクを包む
包材の平面図である。
【図2】図1の矢印A方向から見た側面図である。
【図3】図1のB−B線に沿って切断した断面図であ
る。
【図4】図3のC部の拡大図である。
【図5】本発明の第2の実施例の包材の中央のシール部
の拡大図である。
【図6】本発明の第3の実施例の包材の中央のシール部
の拡大図である。
【図7】本発明の第4の実施例の包材の中央のシール部
の拡大図である。
【図8】本発明の第5の実施例の、インクタンクを包む
包材の平面図である。
【図9】図8の矢印E方向から見た側面図である。
【図10】図8のF−F線に沿って切断した断面図であ
る。
【図11】図10のG部の拡大図である。
【図12】本発明の第5の実施例の包材のシール部の拡
大図である。
【図13】本発明の第6の実施例の包材のシール部の拡
大図である。
【図14】本発明の第7の実施例の包材のシール部の拡
大図である。
【図15】本発明の変形実施例の、インクジェットヘッ
ドカートリッジを包む包材の平面図である。
【図16】図15の矢印I方向から見た側面図である。
【図17】図15のJ−J線に沿って切断した断面図で
ある。
【図18】第1,2の実施例および比較例の包材によっ
て包装されたインクタンクの蒸発率の経時変化を示す図
である。
【図19】第5,6の実施例および比較例の包装材料を
用いて包装されたインクジェットヘッドカートリッジの
蒸発率の経時変化を示す図である。
【図20】第1,2の実施例および比較例の包材によっ
て包装され、保管された後のインクタンクをインクジェ
ット記録装置に装着して記録を行った際のOD変化の評
価結果を示す図である。
【図21】第5,6の実施例および比較例の包装材料を
用いて包装され、保管された後のインクジェットヘッド
カートリッジをインクジェット記録装置に装着して行っ
た記録の評価結果を示す図である。
【図22】本発明の他の変形実施例の包材を示す図であ
り、図22(a)は側面図、図22(b)は平面図を示
している。
【図23】本発明のさらに他の変形実施例の包材を示す
図であり、図23(a)は側面図、図23(b)は平面
図を示している。
【図24】本発明の包材によって包装するのに好適な一
例のインクジェットヘッドカートリッジの模式的正面図
である。
【図25】図24のインクジェットカートジッリに装着
されたブラックインクタンクの模式図であり、図25
(a)は蓋部材とインク保持部材を取り除いた状態で示
す上面図、図25(b)は一部を破断した側面図、図2
5(c)は底面図である。
【図26】図24のインクジェットカートジッリに装着
されたカラーインクタンクの模式図であり、図26
(a)は蓋部材とインク保持部材を取り除いた状態で示
す上面図、図26(b)は一部を破断した側面図、図2
6(c)は底面図である。
【図27】従来例の包材の層構成を示す図であり、ピロ
ー袋形態に構成したものの中央のシール部の拡大図であ
る。
【符号の説明】
1 包装材料 2−1,2−2,2−3,14,16 シール部 3−1,3−2 Iノッチ 4 インクタンク筐体 5 蓋 6 レバー 7 キャップ 8 大気連通口 9−1,9−2,9−3 PET層 10−1,10−2,10−3 SiOX蒸着層 11−1,11−2,11−3 エポキシ系接着剤 12 CPP層 13,15 ポリプロピレン筐体 17 ヘッドホルダー 18 ヘッドキャップ 19 インクジェットヘッド 20 電子基板 21 カラーインクタンク筐体 22 ナイロン層 24 黒インクタンク筐体 30 ブラックインクタンク 31,41 筐体 32,42 蓋部材 33,43 上部部材 33a 摘み部 34,44C,44M,44Y インク供給口 35,45C,45M,45Y リブ 36,46C,46M,46Y インク収容部 38 インク保持部材 39 インク導出部材 40 カラーインクタンク 41a,41b 仕切壁 50 インクジェットヘッドカートリッジ 51 ホルダ 52 インクジェットヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 KC07 KC11 KC17 KC22 3E062 AA20 AC07 3E064 AA08 AA09 BA36 BB03 BC08 EA18 FA04 GA02 HM01 HN05 HP01 3E086 AB01 AD01 BA04 BA15 BA40 BB01 CA40

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェットヘッドに供給するインク
    を保持するインクタンク、またはインクジェットヘッド
    とインクタンクとを備えるインクジェットヘッドカート
    リッジを包装するのに用いられる包装材料であって、 対ガスバリヤー層が蒸着された樹脂層が少なくとも2層
    以上積層されている包装材料。
  2. 【請求項2】 前記対ガスバリヤー層にはSiOX蒸着
    層が含まれる、請求項1に記載の包装材料。
  3. 【請求項3】 前記対ガスバリヤー層にはAl23蒸着
    層が含まれる、請求項1または2に記載の包装材料。
  4. 【請求項4】 前記対ガスバリヤー層にはSiOXとA
    23との混成蒸着層が含まれる、請求項1から3のい
    ずれか1項に記載の包装材料。
  5. 【請求項5】 前記対ガスバリヤー層が蒸着された樹脂
    層はポリエチレンテレフタレート層である、請求項1か
    ら4のいずれか1項に記載の包装材料。
  6. 【請求項6】 前記対ガスバリヤー層が一面に蒸着され
    た樹脂層を少なくとも2層以上有し、該樹脂層のうち少
    なくとも1つについては、前記対ガスバリヤー層が形成
    された面が面する向きが他の樹脂層と異なる、請求項1
    から5のいずれか1項に記載の包装材料。
  7. 【請求項7】 ナイロン層がさらに積層されている、請
    求項1から6のいずれか1項に記載の包装材料。
  8. 【請求項8】 熱溶着するのに適した材料からなる層が
    最外面に積層されている、請求項1から7のいずれか1
    項に記載の包装材料。
  9. 【請求項9】 前記熱溶着するのに適した材料は延伸ポ
    リプロピレンである、請求項8に記載の包装材料。
  10. 【請求項10】 請求項8または9に記載の包装材料か
    ら構成される包材であって、 前記熱溶着するのに適した材料からなる層同士が熱溶着
    されることによって形成された閉空間内に前記インクタ
    ンクまたは前記インクジェットヘッドカートリッジを収
    容する包材。
  11. 【請求項11】 請求項8または9に記載の包装材料を
    用いた包材であって、 凹部が形成された樹脂部材と、該凹部の開口を塞いで配
    置され、前記凹部の縁付近で前記熱溶着するのに適した
    材料からなる層が前記樹脂部材に熱溶着された前記包装
    材料とから構成され、前記凹部内に前記インクタンクま
    たは前記インクジェットヘッドカートリッジを収容する
    包材。
  12. 【請求項12】 前記樹脂部材はポリプロピレンからな
    る、請求項11に記載の包材。
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