JPH08230207A - インクタンクとその製造方法 - Google Patents
インクタンクとその製造方法Info
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- JPH08230207A JPH08230207A JP4186295A JP4186295A JPH08230207A JP H08230207 A JPH08230207 A JP H08230207A JP 4186295 A JP4186295 A JP 4186295A JP 4186295 A JP4186295 A JP 4186295A JP H08230207 A JPH08230207 A JP H08230207A
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- ink tank
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- skin pack
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 インクの蒸発、インクの変質を抑え、開封時
のインクの飛び散りを抑え生産性の良い低価格のインク
タンク及びその製造方法を提供する。 【構成】 インク流動径路系に相当する機能を備えた部
分とインクタンクの接続部分のインクタンク側のインク
供給口を該インク供給口の形状にならって密着成形によ
りスキンパックされてなることを特徴とするインクタン
ク及びその製造方法。
のインクの飛び散りを抑え生産性の良い低価格のインク
タンク及びその製造方法を提供する。 【構成】 インク流動径路系に相当する機能を備えた部
分とインクタンクの接続部分のインクタンク側のインク
供給口を該インク供給口の形状にならって密着成形によ
りスキンパックされてなることを特徴とするインクタン
ク及びその製造方法。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、吐出エネルギー発生手
段へ供給するためのインクを保持するインク吸収体と、
圧接体が収納されたインク収納部を必要とするインクジ
ェットカートリッジ、および該インクジェットカートリ
ッジを備えたシリアルタイプのインクジェット記録装置
用のインクタンク及びその製造方法に関する。
段へ供給するためのインクを保持するインク吸収体と、
圧接体が収納されたインク収納部を必要とするインクジ
ェットカートリッジ、および該インクジェットカートリ
ッジを備えたシリアルタイプのインクジェット記録装置
用のインクタンク及びその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、記録液滴を形成するエネルギー発
生部とそこへインクを供給するインクタンクが一体にな
った、或は別体の物に使用時に一体にして使用する分離
タイプ、構成のインクジェットヘッド（インクジェット
カートリッジ）が実用化されている。この種のインクジ
ェットヘッドのインクタンク内には、圧縮収納された多
孔質体にインクが含浸されている構成が一般的である。
この多孔質体に保持されたインクはインク供給口から吐
出部へ共通液室を介して吐出部のノズルの毛管力により
インクタンク内から導出される。
生部とそこへインクを供給するインクタンクが一体にな
った、或は別体の物に使用時に一体にして使用する分離
タイプ、構成のインクジェットヘッド（インクジェット
カートリッジ）が実用化されている。この種のインクジ
ェットヘッドのインクタンク内には、圧縮収納された多
孔質体にインクが含浸されている構成が一般的である。
この多孔質体に保持されたインクはインク供給口から吐
出部へ共通液室を介して吐出部のノズルの毛管力により
インクタンク内から導出される。
【０００３】インクタンクを保管する場合や、インクタ
ンクの物流時に於て、インク供給部の保護として従来は
保護テープを貼ったり、保護キャップを付けたりあるい
はその組み合わせ等インク漏れ対策をしている。
ンクの物流時に於て、インク供給部の保護として従来は
保護テープを貼ったり、保護キャップを付けたりあるい
はその組み合わせ等インク漏れ対策をしている。
【０００４】上述した保護キャップとして、従来の例と
して図１０に示す様に、ポリアセタール樹脂やポリプロ
ピレン樹脂を成型して機械的に組み付ける方法や図１１
に示す様なポリエチレン製フィルムとアルミ箔その他の
組み合わせのものを加熱することによりインクタンクに
熱溶着する方法、樹脂による成型品にゴム、スポンジ等
の柔軟性のある物と組み合わせて機械的に組み合わせて
シールする方法などがある。
して図１０に示す様に、ポリアセタール樹脂やポリプロ
ピレン樹脂を成型して機械的に組み付ける方法や図１１
に示す様なポリエチレン製フィルムとアルミ箔その他の
組み合わせのものを加熱することによりインクタンクに
熱溶着する方法、樹脂による成型品にゴム、スポンジ等
の柔軟性のある物と組み合わせて機械的に組み合わせて
シールする方法などがある。
【０００５】この場合、インクタンクのインク供給口と
圧接体の間に空間が発生するため保護キャップの取り付
けはインクタンク製造工程の最終部分にありタンク内に
インクを注入してから保護キャップを取りつけている。
従来インクタンクの製造工程においてインクタンクにイ
ンクを供給して吸収体にインクを十分に吸収させる為に
インクタンクを真空にしてからインクを供給して吸収体
にインクを吸収させた後、吸収されなかったインクを除
去して使用していた。この時インクタンクの内部を真空
にする為にインクタンクの開口部を全て塞いだ上で真空
ポンプにより高真空にしインクの注入を行っている。
圧接体の間に空間が発生するため保護キャップの取り付
けはインクタンク製造工程の最終部分にありタンク内に
インクを注入してから保護キャップを取りつけている。
従来インクタンクの製造工程においてインクタンクにイ
ンクを供給して吸収体にインクを十分に吸収させる為に
インクタンクを真空にしてからインクを供給して吸収体
にインクを吸収させた後、吸収されなかったインクを除
去して使用していた。この時インクタンクの内部を真空
にする為にインクタンクの開口部を全て塞いだ上で真空
ポンプにより高真空にしインクの注入を行っている。
【０００６】しかしながら、従来例では、インクを含浸
させる為にインクタンクを真空にして吸収体の中にイン
クを含浸させているが、インクを注入後にキャップをす
る為供給口の構造によりインク供給口の部分に空間が発
生し空気溜りやインク溜りができる。この空気溜りは気
温の変化や圧力の変化により体積が変化を起こしインク
漏れ、飛び散りなどを起こす為空気を逃がす為の通路を
設けたり気液交換の機能を設けたりしなければならな
い。インク溜りは保護キャップや保護テープを剥す時の
飛び散りや、保護テープに付着したインクがテープを剥
した後でテープによるインク汚れを起こす原因となって
いた。またインクタンクの開口部を塞いでインクを注入
した後の塞いだ治具が繰り返し使用することによりイン
クによって汚れそれによりインクタンクが汚れる原因と
なっていた。またこの汚れを取り除く為に拭き工程を設
けなければならず製造コストの増大の原因となってい
た。加えてカラータンクのように３色、４色一体のよう
な場合には供給口間のシールが原因となり色同志の混色
の原因となっていた。
させる為にインクタンクを真空にして吸収体の中にイン
クを含浸させているが、インクを注入後にキャップをす
る為供給口の構造によりインク供給口の部分に空間が発
生し空気溜りやインク溜りができる。この空気溜りは気
温の変化や圧力の変化により体積が変化を起こしインク
漏れ、飛び散りなどを起こす為空気を逃がす為の通路を
設けたり気液交換の機能を設けたりしなければならな
い。インク溜りは保護キャップや保護テープを剥す時の
飛び散りや、保護テープに付着したインクがテープを剥
した後でテープによるインク汚れを起こす原因となって
いた。またインクタンクの開口部を塞いでインクを注入
した後の塞いだ治具が繰り返し使用することによりイン
クによって汚れそれによりインクタンクが汚れる原因と
なっていた。またこの汚れを取り除く為に拭き工程を設
けなければならず製造コストの増大の原因となってい
た。加えてカラータンクのように３色、４色一体のよう
な場合には供給口間のシールが原因となり色同志の混色
の原因となっていた。
【０００７】ここで、必要な機能とは、インクタンクの
落下時、温度の急激な変化、振動、物流時などに吸収体
内において貯蔵されたインクが不必要に外にもれ出した
りしないこと、使用時には簡単に取り除くことができる
こと、取り除く時にインク排出部分にインク溜りが無い
こと、取り除く時に空気溜りによるインクの飛び散りが
無いことなどが挙げられる。このような特性を得るに
は、イージーオープン部材に適度な密着力のあること
と、インクに浸されないこと、柔軟性があること、イン
ク溜りが出来ないことなどが要求される。これらを達成
するためにイージーオープン部材として使用されるもの
は、低温度で軟化し、２種類以上の材質に接着し、成形
性が良く、しかも低コストであることが要求される。
落下時、温度の急激な変化、振動、物流時などに吸収体
内において貯蔵されたインクが不必要に外にもれ出した
りしないこと、使用時には簡単に取り除くことができる
こと、取り除く時にインク排出部分にインク溜りが無い
こと、取り除く時に空気溜りによるインクの飛び散りが
無いことなどが挙げられる。このような特性を得るに
は、イージーオープン部材に適度な密着力のあること
と、インクに浸されないこと、柔軟性があること、イン
ク溜りが出来ないことなどが要求される。これらを達成
するためにイージーオープン部材として使用されるもの
は、低温度で軟化し、２種類以上の材質に接着し、成形
性が良く、しかも低コストであることが要求される。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記したよう
な問題点を解決する為に、保護フイルムを圧接体、吸収
体、インクなどをインクタンクに挿入する前に成型、密
着させ、インク供給口の部分に空気溜りが出来ない様に
保護フイルム取りはずし時にインクの飛び散り、物流時
や環境の変化によるインク漏れの無いインクタンクを提
供し、しかもインクタンクの中にインクを注入する前に
インク供給口部分を塞ぐことでインクタンクの製造工程
を簡単にし製造方法の範囲を広げ、かつ低コストで十分
な機能を達成するためのインクタンクと製造方法を提供
することを目的とするものである。
な問題点を解決する為に、保護フイルムを圧接体、吸収
体、インクなどをインクタンクに挿入する前に成型、密
着させ、インク供給口の部分に空気溜りが出来ない様に
保護フイルム取りはずし時にインクの飛び散り、物流時
や環境の変化によるインク漏れの無いインクタンクを提
供し、しかもインクタンクの中にインクを注入する前に
インク供給口部分を塞ぐことでインクタンクの製造工程
を簡単にし製造方法の範囲を広げ、かつ低コストで十分
な機能を達成するためのインクタンクと製造方法を提供
することを目的とするものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】前記の目的は以下の手段
によって達成される。即ち、本発明は、基板上にインク
吐出口、インク流路、インク共通液室及びインク供給口
からなるインク流動経路系に相当する機能を備えた部分
とインクを貯蔵するインクタンクが分離されているイン
クジェットヘッドのインクタンクにおいて、前記インク
流動経路系に相当する機能を備えた部分（ＢＧチップ）
と前記インクタンクの接続部分のインクタンク側のイン
ク供給口を該インク供給口の形状にならって密着成形に
よりスキンパックされてなることを特徴とするインクタ
ンクを提案するものであり、前記スキンパックは前記イ
ンクタンクのＢＪチップとの接続部分の凹凸に合わせて
インクタンク成形後に別工程で成形、密着されること、
前記スキンパックはインクタンクの内容物が入れられる
前に成形、密着されること、前記スキンパックはインク
タンクの内容物が入れられた後に成形、密着されるこ
と、前記スキンパックはインクタンクの供給口の圧接体
との間に空間を作らないこと、前記スキンパックはイン
クタンクの供給口が複数個のものについて同時に成形、
密着されることを含む。また、本発明は 前記スキンパ
ックされたインクタンクは、インクタンク本体、インク
を吸収保持する為の吸収体、吸収体の中のインクを前記
ＢＪチップにスムーズに供給する為の圧接体、及びイン
クから構成し、印字時の姿勢はインクの供給口が下向き
になるようにすることを特徴とするインクタンクの製造
方法を提案するものであり、前記インクタンクに供給さ
れるインクはＰＨ７以上１１以下の範囲であること、前
記インクタンクに供給されるインクの表面張力が３２か
ら４５ｄｙｎｅの範囲であることを含む。
によって達成される。即ち、本発明は、基板上にインク
吐出口、インク流路、インク共通液室及びインク供給口
からなるインク流動経路系に相当する機能を備えた部分
とインクを貯蔵するインクタンクが分離されているイン
クジェットヘッドのインクタンクにおいて、前記インク
流動経路系に相当する機能を備えた部分（ＢＧチップ）
と前記インクタンクの接続部分のインクタンク側のイン
ク供給口を該インク供給口の形状にならって密着成形に
よりスキンパックされてなることを特徴とするインクタ
ンクを提案するものであり、前記スキンパックは前記イ
ンクタンクのＢＪチップとの接続部分の凹凸に合わせて
インクタンク成形後に別工程で成形、密着されること、
前記スキンパックはインクタンクの内容物が入れられる
前に成形、密着されること、前記スキンパックはインク
タンクの内容物が入れられた後に成形、密着されるこ
と、前記スキンパックはインクタンクの供給口の圧接体
との間に空間を作らないこと、前記スキンパックはイン
クタンクの供給口が複数個のものについて同時に成形、
密着されることを含む。また、本発明は 前記スキンパ
ックされたインクタンクは、インクタンク本体、インク
を吸収保持する為の吸収体、吸収体の中のインクを前記
ＢＪチップにスムーズに供給する為の圧接体、及びイン
クから構成し、印字時の姿勢はインクの供給口が下向き
になるようにすることを特徴とするインクタンクの製造
方法を提案するものであり、前記インクタンクに供給さ
れるインクはＰＨ７以上１１以下の範囲であること、前
記インクタンクに供給されるインクの表面張力が３２か
ら４５ｄｙｎｅの範囲であることを含む。
【００１０】以下本発明を更に詳細に説明する。
【００１１】本発明は、インクタンク内のインクがタン
ク外部に漏れることなく、また使用時に使用者を汚すこ
となく、インクを有効に印字に使用出来ること、これら
を成し得る為にインクタンクと保護フイルムをあらかじ
め一体に密着成型し圧接体との間に空間が出来ない様に
する方法であり、密着成型はインクタンクの内部が空の
状態で内部に中子を挿入しインク供給口には熱可塑性の
フイルムを置きインクタンクの内部を吸引することによ
りインクタンクとフイルムを密着させた後でフイルムに
熱をかけて成型する方法である。この方法によれば成形
品と成形品の組み合わせでない為成形精度による密着不
良、型間精度による密着不良などを考える必要が無くな
る。成型された保護フイルムと圧接体との間に出来る微
小の隙間が生じるがこの隙間に発生するインク溜りは圧
接体の表面張力により吸収されて前記の様な問題は起こ
らない。また空気溜りは温度変化などにより問題が発生
するほどの体積にならず問題とならない。３色、４色同
時にシールする場合に於ても全面で密着させる為色間の
混色を起こすことなくシールすることが出来る。この時
インク供給口の複雑さ、深さなどによりフイルムの厚み
やかける温度が適宜選択される。吸引圧力、温度、形
状、厚みの要素により製造条件が設定される。フイルム
の材質は中に入るインクの材質、インクタンクの材質、
接着剤の材質により選択される。
ク外部に漏れることなく、また使用時に使用者を汚すこ
となく、インクを有効に印字に使用出来ること、これら
を成し得る為にインクタンクと保護フイルムをあらかじ
め一体に密着成型し圧接体との間に空間が出来ない様に
する方法であり、密着成型はインクタンクの内部が空の
状態で内部に中子を挿入しインク供給口には熱可塑性の
フイルムを置きインクタンクの内部を吸引することによ
りインクタンクとフイルムを密着させた後でフイルムに
熱をかけて成型する方法である。この方法によれば成形
品と成形品の組み合わせでない為成形精度による密着不
良、型間精度による密着不良などを考える必要が無くな
る。成型された保護フイルムと圧接体との間に出来る微
小の隙間が生じるがこの隙間に発生するインク溜りは圧
接体の表面張力により吸収されて前記の様な問題は起こ
らない。また空気溜りは温度変化などにより問題が発生
するほどの体積にならず問題とならない。３色、４色同
時にシールする場合に於ても全面で密着させる為色間の
混色を起こすことなくシールすることが出来る。この時
インク供給口の複雑さ、深さなどによりフイルムの厚み
やかける温度が適宜選択される。吸引圧力、温度、形
状、厚みの要素により製造条件が設定される。フイルム
の材質は中に入るインクの材質、インクタンクの材質、
接着剤の材質により選択される。
【００１２】スキンパックはインクタンクの内容物が入
れられる前に成型密着させてもインクタンクの内容物が
入れられた後に成型密着させてもよい。
れられる前に成型密着させてもインクタンクの内容物が
入れられた後に成型密着させてもよい。
【００１３】本発明のインクタンクを製造するにはスキ
ンパックされたインクタンクをインクタンク本体、イン
クを吸収保持するための吸収体、吸収体の中のインクを
ＢＪチップにスムーズに供給し、ＢＪチップとの接続性
を向上する為の圧接体及びインクで構成し、印字中の姿
勢はインクの供給口が下向きになるようにする。インク
タンクに供給されるインクはＰＨ７以上１１以下とする
ことが好ましい。インクは通常アルカリ性のものが多い
が、ＰＨ値によってはインク中にインクによる樹脂溶解
物や酸化物等の異物が存在し、印字品位を落とす原因と
なるので、耐インク性を考慮すると上記異物が存在しな
い上記範囲が好ましい。また、インクの表面張力は３２
〜４５ｄｙｎｅの範囲とすることが好ましい。表面張力
が上記範囲より小さくなるとスキンパックと圧接体との
間よりインクが浸透してにじみ易くなり好ましくなく、
また表面張力が上記範囲より大きくなるとスキンパック
と圧接体との間の空間に空気が溜り易くなり、スキンパ
ック効果を発揮し得なくなり好ましくない。また、本発
明ではインクの供給口が下向きになるようにしているの
で、使用時にインクの供給不足による不吐出になること
がなく、物流時における落下、振動、温度変化により供
給口５からのインクの滴下があってもスキンパックによ
り密着構造としているので、インク飛散等の不都合もな
いものである。
ンパックされたインクタンクをインクタンク本体、イン
クを吸収保持するための吸収体、吸収体の中のインクを
ＢＪチップにスムーズに供給し、ＢＪチップとの接続性
を向上する為の圧接体及びインクで構成し、印字中の姿
勢はインクの供給口が下向きになるようにする。インク
タンクに供給されるインクはＰＨ７以上１１以下とする
ことが好ましい。インクは通常アルカリ性のものが多い
が、ＰＨ値によってはインク中にインクによる樹脂溶解
物や酸化物等の異物が存在し、印字品位を落とす原因と
なるので、耐インク性を考慮すると上記異物が存在しな
い上記範囲が好ましい。また、インクの表面張力は３２
〜４５ｄｙｎｅの範囲とすることが好ましい。表面張力
が上記範囲より小さくなるとスキンパックと圧接体との
間よりインクが浸透してにじみ易くなり好ましくなく、
また表面張力が上記範囲より大きくなるとスキンパック
と圧接体との間の空間に空気が溜り易くなり、スキンパ
ック効果を発揮し得なくなり好ましくない。また、本発
明ではインクの供給口が下向きになるようにしているの
で、使用時にインクの供給不足による不吐出になること
がなく、物流時における落下、振動、温度変化により供
給口５からのインクの滴下があってもスキンパックによ
り密着構造としているので、インク飛散等の不都合もな
いものである。
【００１４】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【００１５】実施例１ 本発明は記録分野に限られる事なく、あらゆる液体の貯
蔵容器として有効である事は言うまでもないが、ここで
は、記録分野におけるインク容器（インクタンク）を例
にとって説明する。
蔵容器として有効である事は言うまでもないが、ここで
は、記録分野におけるインク容器（インクタンク）を例
にとって説明する。
【００１６】図１は、本実施例の液体貯蔵容器の模式概
略図を示している。インクの供給口を蒸発、乾燥から保
護するため供給口の保護のためにスキンパックを施した
様子を示したものである。図１（ｂ）ではインクタンク
の内容物５とスキンパック２が密着しており従来例の様
に空間にインクが溜る様な事はなくなった。またインク
タンクの外壁とも密着しており気密性が十分に保たれる
構造が可能となった、図１においては、供給口はひとつ
しか示されていないが、インクの供給口３は並び方に関
係なく複数あっても良い。
略図を示している。インクの供給口を蒸発、乾燥から保
護するため供給口の保護のためにスキンパックを施した
様子を示したものである。図１（ｂ）ではインクタンク
の内容物５とスキンパック２が密着しており従来例の様
に空間にインクが溜る様な事はなくなった。またインク
タンクの外壁とも密着しており気密性が十分に保たれる
構造が可能となった、図１においては、供給口はひとつ
しか示されていないが、インクの供給口３は並び方に関
係なく複数あっても良い。
【００１７】スキンパック２の材質は、ＣＰＰ，塩化ビ
ニリデン、ＰＶＣ，ＰＥ，アイオノマー，ＨＩＰＳ，延
伸ＰＶＡなどが有効であるが、材質の選定は、インクタ
ンクの材質、インクの材質、タンクの形状に合わせて選
定する。表１はＰＥフィルムを用いた成型した時の成形
状態を示している。
ニリデン、ＰＶＣ，ＰＥ，アイオノマー，ＨＩＰＳ，延
伸ＰＶＡなどが有効であるが、材質の選定は、インクタ
ンクの材質、インクの材質、タンクの形状に合わせて選
定する。表１はＰＥフィルムを用いた成型した時の成形
状態を示している。
【００１８】
【表１】 この時使用したインクタンクの材質はノリルであり、イ
ンクはＰＨ１０とし、供給口は１個の場合について行っ
た。また供給口周囲の寸法は図２の形状の場合について
の評価である。図６は、スキンパックをした時のインク
の蒸発量とＰＥフィルムの厚さの関係を表したもので、
本実施例の構成では、ＰＥの厚さが３００μ以上あれば
インクの性能を満足出来る結果を表している。しかし５
０〜２００μの間ではインクの蒸発量が多過ぎて性状に
問題が発生してインクにじみなどが発生して維持性能を
満足することができなかった。
ンクはＰＨ１０とし、供給口は１個の場合について行っ
た。また供給口周囲の寸法は図２の形状の場合について
の評価である。図６は、スキンパックをした時のインク
の蒸発量とＰＥフィルムの厚さの関係を表したもので、
本実施例の構成では、ＰＥの厚さが３００μ以上あれば
インクの性能を満足出来る結果を表している。しかし５
０〜２００μの間ではインクの蒸発量が多過ぎて性状に
問題が発生してインクにじみなどが発生して維持性能を
満足することができなかった。
【００１９】理想的な蒸発量の範囲を図６の中に斜線で
示している。
示している。
【００２０】インクの蒸発量はインクタンクの樹脂の厚
さにも依存している事から本実施例では樹脂の厚さを１
ｍｍとしてインクタンクを作成した。
さにも依存している事から本実施例では樹脂の厚さを１
ｍｍとしてインクタンクを作成した。
【００２１】実施例２ 図３は、本実施例の液体貯蔵容器の例の模式的概略図を
示している。実施例１と同様にインクの供給口を蒸発、
乾燥から保護するため供給口の保護のため供給口にスキ
ンパックを施した様子を示したものである。本例ではイ
ンクの供給口は３個あり、３個同時にスキンパックをし
ている。インク供給口周囲の寸法を図８に、インクタン
クの供給口の並び方の代表例の寸法を図９に示す。供給
口の形状にもよるが、多数個の供給口を同時にスキンパ
ックする場合には、図４、或は図５に示す様にインクタ
ンクに溝をつける方法や、スキンパック後に熱シールと
組み合わせて使用する方法もあり、より供給口間の信頼
性を高める方法を取ることが可能である。表２は塩素化
ブチルゴムを用いて成型した時の成形状態を示してい
る。本例におけるインクタンクの材質はノリルである。
示している。実施例１と同様にインクの供給口を蒸発、
乾燥から保護するため供給口の保護のため供給口にスキ
ンパックを施した様子を示したものである。本例ではイ
ンクの供給口は３個あり、３個同時にスキンパックをし
ている。インク供給口周囲の寸法を図８に、インクタン
クの供給口の並び方の代表例の寸法を図９に示す。供給
口の形状にもよるが、多数個の供給口を同時にスキンパ
ックする場合には、図４、或は図５に示す様にインクタ
ンクに溝をつける方法や、スキンパック後に熱シールと
組み合わせて使用する方法もあり、より供給口間の信頼
性を高める方法を取ることが可能である。表２は塩素化
ブチルゴムを用いて成型した時の成形状態を示してい
る。本例におけるインクタンクの材質はノリルである。
【００２２】図６は図３に示すようにスキンパックした
時のインクの蒸発量とＰｅフィルムの厚さの関係を表し
たもので、本実施例の構成ではＰｅフイルムの厚さが３
００μ以上あればインクの性能を満足できる結果を表し
ている。
時のインクの蒸発量とＰｅフィルムの厚さの関係を表し
たもので、本実施例の構成ではＰｅフイルムの厚さが３
００μ以上あればインクの性能を満足できる結果を表し
ている。
【００２３】
【表２】 実施例３ 図３の要領で、インクタンクの材質をＰＰに変えて、ス
キンパックの材質を塩素化ブチルに変えて実施例１と同
様にインクの蒸発量を測定したところ図７の様な結果を
得ることが出来た。本結果により本実施例の場合に於て
は塩素化ブチルの厚さは２００μ近辺のところに最適な
所があることがわかった。
キンパックの材質を塩素化ブチルに変えて実施例１と同
様にインクの蒸発量を測定したところ図７の様な結果を
得ることが出来た。本結果により本実施例の場合に於て
は塩素化ブチルの厚さは２００μ近辺のところに最適な
所があることがわかった。
【００２４】インクの蒸発量はインクタンクの樹脂厚さ
にも依存しているが本実施例では樹脂の厚さを１ｍｍと
してインクタンクを作成した。
にも依存しているが本実施例では樹脂の厚さを１ｍｍと
してインクタンクを作成した。
【００２５】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
タンク交換方式のインクジェットヘッドに取りつけるイ
ンクタンクのインク供給口の保護にスキンパックをする
事でより簡単にインクの蒸発量の抑制とインク供給口の
保護を行うことが出来ると共に、インクタンクの中に吸
収体やインク、或はその他の物を入れる前に開口部にふ
たをする為ゴミに対する保護が容易になる。またテープ
を張り付けたり、成形品のキャップを取りつけたりした
時に起こるインク溜りをなくす事が出来る。
タンク交換方式のインクジェットヘッドに取りつけるイ
ンクタンクのインク供給口の保護にスキンパックをする
事でより簡単にインクの蒸発量の抑制とインク供給口の
保護を行うことが出来ると共に、インクタンクの中に吸
収体やインク、或はその他の物を入れる前に開口部にふ
たをする為ゴミに対する保護が容易になる。またテープ
を張り付けたり、成形品のキャップを取りつけたりした
時に起こるインク溜りをなくす事が出来る。
【００２６】また従来インクを注入する場合にタンクの
内部を真空にしてからインクを供給して吸収体の内部に
インクを均一に充填していたがこの時インク供給口を機
械的に塞ぐ必要がありその時にインクでインクタンクの
側面を汚すなど生産性を落としたり設備投資を高くした
りする要因となっていた。本発明によれば、真空の吸引
にスキンパックが耐え得る為前記の様な問題を起こす事
なくインクの充填が可能となった。また熱圧縮吸収体と
組み合わせで使用する場合には、インクタンクの蓋をす
る前にインク、吸収体その他の内部部品を挿入して吸収
体にインクを機械的に吸収させてから蓋をする方法など
を取ることが出来るなど、生産設備に自由度が増して設
備投資を少なくしコストダウンが可能となった。
内部を真空にしてからインクを供給して吸収体の内部に
インクを均一に充填していたがこの時インク供給口を機
械的に塞ぐ必要がありその時にインクでインクタンクの
側面を汚すなど生産性を落としたり設備投資を高くした
りする要因となっていた。本発明によれば、真空の吸引
にスキンパックが耐え得る為前記の様な問題を起こす事
なくインクの充填が可能となった。また熱圧縮吸収体と
組み合わせで使用する場合には、インクタンクの蓋をす
る前にインク、吸収体その他の内部部品を挿入して吸収
体にインクを機械的に吸収させてから蓋をする方法など
を取ることが出来るなど、生産設備に自由度が増して設
備投資を少なくしコストダウンが可能となった。
【図１】図１（ａ）は本発明のスキンパック付インクタ
ンクの基本的構成を示す斜視図であり、図１（ｂ）は本
発明によるインクタンク外壁、インクタンク内容物とス
キンパック密着状態を示す概略図。
ンクの基本的構成を示す斜視図であり、図１（ｂ）は本
発明によるインクタンク外壁、インクタンク内容物とス
キンパック密着状態を示す概略図。
【図２】図１に示したインク供給口をスキンパックでパ
ッキングした時の成形性とインク供給口の代表的な寸法
を示した図。
ッキングした時の成形性とインク供給口の代表的な寸法
を示した図。
【図３】インク供給口が３個ある場合のインクタンクの
構成を示す斜視図。
構成を示す斜視図。
【図４】図３に示したインクタンクのインク供給口の廻
りに空気の抜け道を設けてスキンパック性の信頼性を上
げた例を示す斜視図。
りに空気の抜け道を設けてスキンパック性の信頼性を上
げた例を示す斜視図。
【図５】図３に示したインクタンクのインク供給口の廻
りを熱シールすることでスキンパック性の信頼性を上げ
た例を示す斜視図。
りを熱シールすることでスキンパック性の信頼性を上げ
た例を示す斜視図。
【図６】図１に示した場合のインクタンクとフィルム厚
みとインクの蒸発量の関係を示すグラフ。
みとインクの蒸発量の関係を示すグラフ。
【図７】図３に示した場合のインクタンクとフィルム厚
みとインクの蒸発量の関係を示すグラフ。
みとインクの蒸発量の関係を示すグラフ。
【図８】図３に示したインク供給口をスキンパックでパ
ッキングした時の成形性とインク供給口の代表的な寸法
を示した図。
ッキングした時の成形性とインク供給口の代表的な寸法
を示した図。
【図９】図３に示したインクタンクのインク供給口の並
び方の代表例の寸法を表した図。
び方の代表例の寸法を表した図。
【図１０】従来例の樹脂によるキャップを設けた例を示
す図。
す図。
【図１１】従来例のシールテープを施した例を示す図。
１ インクタンク ２ スキンパック ３ インク供給口 ４ 吸収体 ５ 圧接体 ６ 溝 ７ 熱シール部 ８ 弾性体 ９ 樹脂キャップ １０ シールテープ
Claims (9)
- 【請求項１】 基板上にインク吐出口、インク流路、イ
ンク共通液室及びインク供給口からなるインク流動経路
系に相当する機能を備えた部分とインクを貯蔵するイン
クタンクが分離されているインクジェットヘッドのイン
クタンクにおいて、前記インク流動経路系に相当する機
能を備えた部分（以後ＢＧチップと呼ぶ）と前記インク
タンクの接続部分のインクタンク側のインク供給口を該
インク供給口の形状にならって密着成形によりスキンパ
ックされてなることを特徴とするインクタンク。 - 【請求項２】 前記スキンパックは前記インクタンクの
ＢＪチップとの接続部分の凹凸に合わせてインクタンク
成型後に別工程で成型、密着される請求項１に記載のイ
ンクタンク。 - 【請求項３】 前記スキンパックはインクタンクの内容
物が入れられる前に成型、密着される請求項１に記載の
インクタンク。 - 【請求項４】 前記スキンパックはインクタンクの内容
物が入れられた後に成型、密着される請求項１に記載の
インクタンク。 - 【請求項５】 前記スキンパックはインクタンクの供給
口の圧接体との間に空間を作らないようにした請求項１
に記載のインクタンク。 - 【請求項６】 前記スキンパックはインクタンクの供給
口が複数個のものについて同時に成型、密着される請求
項１に記載のインクタンク。 - 【請求項７】 前記請求項１ないし６のうちいずれか１
項に記載のインクタンクは、インクタンク本体、インク
を吸収保持する為の吸収体、吸収体の中のインクを前記
ＢＪチップにスムーズに供給する為の圧接体、及びイン
クから構成し、印字時の姿勢はインクの供給口が下向き
になるようにすることを特徴とするインクタンクの製造
方法。 - 【請求項８】 前記請求項１ないし６のうちいずれか１
項に記載のインクタンクに供給されるインクはＰＨ７以
上１１以下である請求項７記載のインクタンクの製造方
法。 - 【請求項９】 前記請求項１ないし６のうちいずれか１
項に記載のインクタンクに供給されるインクの表面張力
が３２から４５ｄｙｎｅの範囲である請求項７記載のイ
ンクタンクの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4186295A JPH08230207A (ja) | 1995-03-01 | 1995-03-01 | インクタンクとその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4186295A JPH08230207A (ja) | 1995-03-01 | 1995-03-01 | インクタンクとその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08230207A true JPH08230207A (ja) | 1996-09-10 |
Family
ID=12620068
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4186295A Pending JPH08230207A (ja) | 1995-03-01 | 1995-03-01 | インクタンクとその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08230207A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1256454A2 (en) | 2001-05-10 | 2002-11-13 | Canon Kabushiki Kaisha | Liquid container and liquid supply system |
| US6854834B2 (en) | 1997-03-12 | 2005-02-15 | Seiko Epson Corporation | Ink cartridge for ink-jet recorder and method of manufacturing same |
-
1995
- 1995-03-01 JP JP4186295A patent/JPH08230207A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6854834B2 (en) | 1997-03-12 | 2005-02-15 | Seiko Epson Corporation | Ink cartridge for ink-jet recorder and method of manufacturing same |
| US6929359B2 (en) | 1997-03-12 | 2005-08-16 | Seiko Epson Corporation | Ink cartridge for ink-jet recorder and method of manufacturing same |
| US7086723B2 (en) | 1997-03-12 | 2006-08-08 | Seiko Epson Corporation | Ink cartridge for ink-jet recorder and method of manufacturing same |
| EP1256454A2 (en) | 2001-05-10 | 2002-11-13 | Canon Kabushiki Kaisha | Liquid container and liquid supply system |
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