JPH08127664A - ガスバリア性フィルム - Google Patents

ガスバリア性フィルム

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JPH08127664A
JPH08127664A JP6294016A JP29401694A JPH08127664A JP H08127664 A JPH08127664 A JP H08127664A JP 6294016 A JP6294016 A JP 6294016A JP 29401694 A JP29401694 A JP 29401694A JP H08127664 A JPH08127664 A JP H08127664A
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layer
film
vapor deposition
gas barrier
deposition layer
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JP6294016A
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Hajime Mitarai
元 御手洗
Osamu Morikawa
治 森川
Katsumi Nakano
勝己 中野
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  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蒸着層を設けたフィルムにおいて、すぐれた
ガスバリア性を有し、しかも実際の使用条件下において
もガスバリア性が損なわれない信頼性の高いフィルムを
提供することを目的とする。 【構成】 ヒートシール性フィルム等の第1フィルム(1
1)上に直接または第1アンカーコーティング層(AC1) を
介して第1蒸着層(VM1) を設け、さらにその第1蒸着層
(VM1) 上に第2アンカーコーティング層(AC2) を設ける
と共に、その第2アンカーコーティング層(AC2) 上に第
2蒸着層(VM2) を設ける。このようにして得られた二重
蒸着層付き積層フィルム(1) の第2蒸着層(VM2) 側の面
に、印刷層(PR)を有しまたは有しない第2フィルム(21)
からなる基材フィルム(2) を接着剤層(AD)を介して積層
する。第1蒸着層(VM1) 、第2蒸着層(VM2) の形成は、
連続真空蒸着装置により行うことが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品等の包装に適した
ガスバリア性フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品包装用フィルムとして、アルミニウ
ム蒸着層に代表される金属蒸着層をガスバリア性層とし
て設けたフィルムが知られている。
【0003】たとえば、「食品包装講座、株式会社日報
発行、発行日:昭和58年4月20日」の196頁に
は、真空蒸着フィルムに関し、 ・ 真空蒸着フィルムは、PET、OPP、CPPフィ
ルムにアルミを真空蒸着したものであり、蒸着されるア
ルミ膜は500オングストロームの厚さであること、 ・ このフィルムは7μm のアルミ箔と同程度のガスバ
リヤー性をもっており、PET12μm のアルミ蒸着フ
ィルムの酸素透過率は0.8cc/m2・24hr・atm であるこ
と、 ・ 緑茶ではONY/PET12蒸着アルミ/PEが、コ
ーヒーではPET/ONY蒸着アルミ/PEが、粉末ス
ープではPET/CPP蒸着アルミが使われているこ
と、 などの記載がある。ここで、PETはポリエステル(二
軸延伸ポリエチレンテレフタレート)、OPPは二軸延
伸ポリプロピレン、CPPは無延伸ポリプロピレン、O
NYは二軸延伸ナイロン、PEはポリエチレン、下付き
の数字は膜厚 (μm)である。
【0004】「工業材料、8月臨時増刊号、株式会社日
刊工業新聞社発行、発行日:平成2年8月20日発行」
の39〜43頁には、積層フィルムに関し、 ・ PET12/Al VM−PE30、 ・ PET/VM/PE、 ・ OPP/VM/PE、 の層構成が示されている。なおVMとあるのはアルミニ
ウムの真空蒸着層、下付きの数字は膜厚 (μm)である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
工業的に製造した上述の真空蒸着フィルムの酸素透過率
の保証値は基材フィルムとしてOPPを用いた場合で2
〜3 cc/m2・24hr・atm程度であり、これを1 cc/m2・2
4hr・atm 以下、さらには0.5cc/m2・24hr・atmのものを
工業的に安定して得ることは容易ではなかった。また製
造直後は低い酸素透過率を示しても、製袋、内容物の充
填、保管工程、流通過程に供した後に測定すると、期待
するほどのガスバリア性を示さない傾向があった。これ
は、これらの工程を経るうちに蒸着層に微細なクラック
やピンホールを生ずることにあるのではないかと思われ
る。
【0006】ガスバリア性を向上させる方法の一つとし
て、蒸着層の厚みを増すことが考えられるが、実際には
500オングストローム程度が限界となる。というの
は、それ以上蒸着層の厚みを増してもガスバリア性がほ
とんど上がらない上、そのように厚みを増すと、蒸着面
を手で擦っただけでぽろぽろと蒸着層が剥離し、またそ
の蒸着層の上から他の樹脂層を積層しても層間密着性が
劣るからである。
【0007】そこで本発明者らは、ベースフィルム/印
刷層/蒸着層の層構成を有する第1フィルムの蒸着層側
に、接着剤層を介して、ヒートシール性樹脂層/蒸着層
の層構成を有する第2フィルムの蒸着層側を貼着した積
層フィルムにつき検討を加えた。このように工夫すれ
ば、接着剤層を挟んで蒸着層が2層存在することになる
のでガスバリア性が上がり、しかもたとえ一方または双
方の蒸着層に欠陥があったり損傷を生じたりしても、他
方の蒸着層によりその欠陥位置や損傷位置がずれるの
で、ガスバリア性が確保できるのではないかと考えたか
らである。
【0008】しかしながら、この積層フィルムから製袋
した袋を実際に使用した場合には、期待に反しガスバリ
ア性の低下が見られ、信頼性を欠くことが判明した。真
空蒸着フィルムのガスバリア性不足の主たる原因は他の
点にあるようである。
【0009】この経験に基き本発明者らは、真空蒸着フ
ィルムのガスバリア性不足の主たる原因は印刷層にある
のではないかとの推測を立てて研究を行った結果、次の
ような知見を得た。すなわち、ベースフィルム上に蒸着
層を設けるときにはベースフィルム上にまず印刷を施
し、ついでその印刷層の上から直接またはアンカー層を
介して蒸着層を設けるのが通常であるところ、アンカー
層を設けないときあるいは印刷層の上から設けるアンカ
ー層が薄いときには印刷層の凹凸を塞ぐことができない
ため平滑性が不足し、かと言って印刷層の上から設ける
アンカー層を凹凸を塞ぐほど厚くすると、今度はアンカ
ー層の残留溶剤によりその上に形成する蒸着層の密着性
が不充分となり、結局いずれの場合も蒸着層の密着性が
劣る結果となってしまって、ガスバリア性の低下を招く
のである。
【0010】本発明は、このような背景下において、蒸
着層を設けたフィルムにおいて、すぐれたガスバリア性
を有し、しかも実際の使用条件下においてもガスバリア
性が損なわれない信頼性の高いフィルムを提供すること
を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のガスバリア性フ
ィルムは、第1フィルム(11)上に直接または第1アンカ
ーコーティング層(AC1) を介して第1蒸着層(VM1) を設
け、さらにその第1蒸着層(VM1) 上に第2アンカーコー
ティング層(AC2) を設けると共に、その第2アンカーコ
ーティング層(AC2) 上に第2蒸着層(VM2) を設けた構成
を有する二重蒸着層付き積層フィルム(1) からなるもの
である。
【0012】以下本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明においては、まず、第1フィルム(1
1)上に直接または第1アンカーコーティング層(AC1) を
介して第1蒸着層(VM1) を設ける。第1フィルム(11)上
に直接第1蒸着層(VM1) を設けるときは、予め第1フィ
ルム(11)の表面にコロナ放電処理などの密着性向上手段
を講じておくことが望ましい。
【0014】第1フィルム(11)としては、低密度ポリエ
チレン、リニア低密度ポリエチレン、中・高密度ポリエ
チレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ア
クリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重
合体、アイオノマー、無延伸ポリプロピレンなどのヒー
トシール性フィルムが好適に用いられるが、場合によっ
ては後述の第2フィルム(21)と同様の基材フィルムを用
いることもできる。第1フィルム(11)の厚みに特に限定
はないが、第1フィルム(11)がヒートシール性フィルム
であるときは、15〜70μm 程度、殊に20〜50μ
m とすることが多い。第1フィルム(11)が基材フィルム
であるときは、8〜80μm 程度、殊に12〜60μm
とすることが多い。
【0015】第1アンカーコーティング層(AC1) として
は、ニトロセルロース系、ポリウレタン系、ポリエステ
ルウレタン系、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系、ア
クリル共重合体系、あるいはこれらの混合物をはじめと
するアンカーコーティング剤の塗布層があげられる。ア
ンカーコーティング層(AC1) の厚みは、0.05〜1μm程
度とすることが多い。
【0016】第1蒸着層(VM1) としては種々の金属また
は金属化合物の層があげられるが、実用性を考慮する
と、アルミニウムの蒸着層が最適である。第1蒸着層(V
M1) の厚みは、たとえば200〜600オングストロー
ム、殊に300〜550オングストロームとすることが
好ましく、その厚みが余りに薄いときはガスバリヤー性
が不足し、一方その厚みが過度に厚くなると、蒸着層の
剥落や層間密着性の低下を招きやすくなる。
【0017】第1蒸着層(VM1) を形成した後は、さらに
その第1蒸着層(VM1) 上に第2アンカーコーティング層
(AC2) を設ける。このときの第2アンカーコーティング
層(AC2) としては、上述の第1アンカーコーティング層
(AC1) の場合と同様の種類および厚みのものが用いられ
る。
【0018】そして本発明においては、上記のようにし
て形成した第2アンカーコーティング層(AC2) 上に、さ
らに第2蒸着層(VM2) を形成する。このときの第2蒸着
層(VM2) としては、上述の第1蒸着層(VM1) と同様の種
類および厚みの層があげられる。
【0019】これにより、第1フィルム(11)/[第1ア
ンカーコーティング層(AC1) /]第1蒸着層(VM1) /第
2アンカーコーティング層(AC2) /第2蒸着層(VM2) の
層構成を有する二重蒸着層付き積層フィルム(1) が得ら
れる。[ ]内は任意層である。
【0020】この二重蒸着層付き積層フィルム(1) にお
ける第1蒸着層(VM1) と第2蒸着層(VM2) とのトータル
厚みは、400〜1200オングストローム程度、殊に
600〜1100オングストロームであることが望まし
い。この範囲において、蒸着層の剥落や層間密着性の低
下などのトラブルを生ずることなく、最もすぐれたガス
バリア性が得られるからである。
【0021】上記の第1蒸着層(VM1) および第2蒸着層
(VM2) の形成は、バッチ式の真空蒸着装置を用いて行う
こともできるが、連続真空蒸着装置により形成すること
が特に好ましい。連続真空蒸着装置とは、フィルムを連
続的に供給すると共に、多数のロール対により段階的に
真空度を上げて所定の真空度にもたらした状態で蒸着を
行うことができるようにした装置であり、現在世界でも
唯一本出願人の工場においてのみ設置されかつ稼動して
いる。そしてこの連続真空蒸着装置には、本体装置の前
後にアンカーコーティング用やトップコート用のコーテ
ィング装置が標準装備されているので、アンカーコーテ
ィングを含めた蒸着を実質的に一工程で行うことができ
る。従って、上述の二重蒸着層付き積層フィルム(1) の
層構成は、一見複雑そうに見えるが、連続真空蒸着装置
を用いれば2度真空蒸着操作を行えば足りる。
【0022】上記の二重蒸着層付き積層フィルム(1) の
第2蒸着層(VM2) 側の面には、印刷層(PR)を有しまたは
有しない第2フィルム(21)からなる基材フィルム(2) を
接着剤層(AD)を介して積層することができる。上市する
ガスバリア性フィルムは、上記の二重蒸着層付き積層フ
ィルム(1) の形態であることもあるが、このような積層
フィルムの形態であることが多い。
【0023】第2フィルム(21)としては、たとえば、二
軸延伸ポリエステルフィルム(PET)、二軸延伸ナイ
ロンフィルム(ONY)、二軸延伸ポリプロピレンフィ
ルム(OPP)、無延伸ポリプロピレンフィルム(CP
P)などがあげられ、単層のみならず複層であってもよ
い。第2フィルム(21)の厚みに特に制限はないが、通常
は6〜120μm 程度、殊に8〜80μm のものを用い
ることが多い。
【0024】第2フィルム(21)には、その内面または外
面の少なくとも一方に(特に内面側に)、グラビア印刷
法、フレキソ印刷法などの通常の印刷法により印刷層(P
R)を設けるのが通常である。印刷層(PR)の設置は、商品
の包装目的に欠くことができないことが多いからであ
る。
【0025】接着剤層(AD)としては、ドライラミネート
法による接着剤の層、エクストルージョンコーティング
法による接着性樹脂の層などがあげられる。接着剤層(A
D)の厚みは、ドライラミネート法の場合で 0.5〜4μm
程度、エクストルージョンコーティング法の場合で10
〜30μm 程度とすることが多いが、必ずしもこれらの
範囲に限定されるものではない。
【0026】このようにして得られたガスバリア性フィ
ルムの層構成は、二重蒸着層付き積層フィルム(1) /接
着剤層(AD)/基材フィルム(2) となる。このうち代表的
な層構成の詳細は、第1フィルム(11)/第1アンカーコ
ーティング層(AC1) /第1蒸着層(VM1) /第2アンカー
コーティング層(AC2) /第2蒸着層(VM2) /接着剤層(A
D)/印刷層(PR)/第2フィルム(21)となる。
【0027】上記構成を有する本発明のガスバリア性フ
ィルムは、食品包装用フィルムとして好適であり、その
ほか、医薬品、工業薬品、肥料、香気性物質、電子部
品、機械器具部品をはじめとする種々の製品の包装用に
用いることができる。
【0028】
【作用】本発明のガスバリア性フィルムは、第1フィル
ム(11)/[第1アンカーコーティング層(AC1) /]第1
蒸着層(VM1) /第2アンカーコーティング層(AC2) /第
2蒸着層(VM2) の層構成を有する二重蒸着層付き積層フ
ィルム(1) からなる。
【0029】すなわち、薄膜の第2アンカーコーティン
グ層(AC2) を挟んで第1蒸着層(VM1) と第2蒸着層(V
M2) とが積層しているので、各蒸着層自体の厚みは薄く
することができ、厚みの過度の増加による蒸着層の剥落
や層間密着性の低下のおそれがない。加えて薄膜を挟ん
で両蒸着層が対峙しているので、たとえ一方または双方
の蒸着層にピンホールやクラック等の欠陥があったり、
流通過程などにおいて事後的に損傷を生ずるような事態
を生じても、対峙した両蒸着層における欠陥ないし損傷
位置がずれるので、他方の蒸着層によりガスバリア性が
確保できる。そのため、予期せぬ取り扱いを受けること
のある実際の使用条件下においても、ガスバリア性が確
保され、信頼性の高いものとなる。
【0030】またそのような二重蒸着層付き積層フィル
ム(1) を用いて、二重蒸着層付き積層フィルム(1) /接
着剤層(AD)/基材フィルム(2) の層構成を有するガスバ
リア性フィルムとしたときは、基材フィルム(2) の内面
側に形成した印刷層(PR)の上から蒸着層を設ける方式を
採用していないので、印刷層(PR)による平滑性低下(印
刷インクに含まれる顔料に基く微細な凹凸の発生)や印
刷層(PR)の残留溶剤に基く蒸着層の密着性低下の問題は
解消し、すぐれたガスバリア性が得られる。
【0031】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。
【0032】実施例1 図1は本発明のガスバリア性フィルムの一例を示した断
面図である。
【0033】厚み30μm の無延伸ポリプロピレン(C
PP)フィルムからなる第1フィルム(11)上に、ポリウ
レタン系アンカーコーティング剤を塗布、乾燥して厚み
0.5μm の第1アンカーコーティング層(AC1) を形成さ
せると共に、引き続き連続真空蒸着装置に供給して、そ
の第1アンカーコーティング層(AC1) 上に厚み450オ
ングストロームのアルミニウム蒸着層からなる第1蒸着
層(VM1) を形成させた。
【0034】ついで連続真空蒸着装置から導出されたフ
ィルムの第1蒸着層(VM1) 上に、ポリウレタン系アンカ
ーコーティング剤を塗布、乾燥して厚み 0.5μm の第2
アンカーコーティング層(AC2) を設けると共に、再び連
続真空蒸着装置に供給して、その第2アンカーコーティ
ング層(AC2) 上に厚み450オングストロームのアルミ
ニウム蒸着層からなる第2蒸着層(VM2) を形成させた。
【0035】これにより、第1フィルム(11)/第1アン
カーコーティング層(AC1) /第1蒸着層(VM1) /第2ア
ンカーコーティング層(AC2) /第2蒸着層(VM2) の層構
成を有する厚み31μm の二重蒸着層付き積層フィルム
(1) が製造された。
【0036】別途、厚み20μm の二軸延伸ポリプロピ
レンフィルム(OPP)からなる第2フィルム(21)を準
備し、その片面にグラビア印刷法(またはフレキソ印刷
法)によりインクを塗布、乾燥して、厚み約1μm の白
ベタの印刷層(PR)を形成させた。これにより、第2フィ
ルム(21)/印刷層(PR)の層構成を有する基材フィルム
(2) が得られた。
【0037】上記で得た基材フィルム(2) の印刷層(PR)
側の面にポリウレタン系接着剤を塗布した後、乾燥して
厚み2μm の接着剤層(AD)を形成し、その接着剤層(AD)
がまだタックを有する間に、二重蒸着層付き積層フィル
ム(1) の第2蒸着層(VM2) 側の面を重層しつつ熱圧着し
て、接着剤層(AD)の完全キュアを行った。このドライラ
ミネート操作により、二重蒸着層付き積層フィルム(1)
/接着剤層(AD)/基材フィルム(2) の層構成を有するガ
スバリア性フィルム、さらに詳しくは、第1フィルム(1
1)/第1アンカーコーティング層(AC1) /第1蒸着層(V
M1) /第2アンカーコーティング層(AC2) /第2蒸着層
(VM2) /接着剤層(AD)/印刷層(PR)/第2フィルム(21)
の層構成を有するガスバリア性フィルムが得られた(図
1参照)。このガスバリア性フィルムのトータル厚みは
54μm であった。
【0038】このようにして得たガスバリア性フィルム
の第1フィルム(11)側を内面側にして、常法によりヒー
トシールを行うことにより250mm×350mmの大きさ
の袋を作製し、内部に被包装物としての食品を充填して
から開口部をヒートシールにより閉じた。
【0039】食品充填包装後の製品を種々のルートで流
通に供してから、6ケ月後に店頭にある商品を抜き取り
回収して開封し、酸素透過度と透湿度とを測定した。試
験数は、25店舗50サンプルとした。酸素透過度の測
定は、モコン・コントロール社の測定装置「MOCO
N」を使用し、25℃、100%RHの条件で行った。
透湿度の測定は、JIS Z0208に準拠し、40
℃、90%RHの条件で行った。なお対照として、製造
直後のガスバリア性フィルムの酸素透過度も測定した。
【0040】酸素透過度および透湿度の測定結果を次に
示す。 ・酸素透過度 製造直後のフィルム: 0.2 cc/m2・24hr・atm 50サンプルの平均値: 0.4 cc/m2・24hr・atm 50サンプルの最大値: 0.9 cc/m2・24hr・atm 酸素透過度が1.0cc/m2・24hr・atm を越えるサンプルの
数:0個 ・透湿度 製造直後のフィルム: 0.06 g/m2・24hr 50サンプルの平均値: 0.15 g/m2・24hr 50サンプルの最大値: 0.3 g/m2・24hr 透湿度が1.0 g/m2・24hrを越えるサンプルの数:0個
【0041】比較例1 厚み20μm の二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OP
P)の片面に、グラビヤ印刷法(またはフレキソ印刷
法)によりインクを塗布、乾燥して、厚み1μmの白ベ
タの印刷層を形成させた。
【0042】厚み30μm の無延伸ポリプロピレン(C
PP)フィルム上に、ポリウレタン系アンカーコーティ
ング剤を塗布、乾燥して厚み 0.5μm のアンカーコーテ
ィング層を形成させると共に、そのアンカーコーティン
グ層上にアルミニウムの真空蒸着による厚み900オン
グストロームの蒸着層を形成させた。
【0043】上記の二軸延伸ポリプロピレンフィルムの
印刷層側の面にポリウレタン系接着剤を塗布した後、乾
燥して厚み2μm の接着剤層を形成し、その接着剤層が
まだタックを有する間に、上記で得た後者のフィルムの
蒸着層側の面を重層しつつ熱圧着して、接着剤層の完全
キュアを行った。このドライラミネート操作により、無
延伸ポリプロピレンフィルム/アンカーコーティング層
/蒸着層/接着剤層/印刷層/二軸延伸ポリプロピレン
フィルムよりなる層構成を有するガスバリア性フィルム
が得られた。このガスバリア性フィルムのトータル厚み
は53〜54μm であった。
【0044】このようにして得たガスバリア性フィルム
につき、実施例1の場合と同じ条件で、製袋および食品
充填を行うと共に、流通に供した。
【0045】得られたガスバリア性フィルムの酸素透過
度は製造直後で 6.0 cc/m2・24hr・atm であり、流通に
供した後は酸素透過度が15 cc/m2・24hr・atm を越え
るものが半分以上もあった。またこのガスバリア性フィ
ルムの透湿度は製造直後で1.0 g/m2・24hrであり、流通
に供した後は透湿度が3g/m2・24hrを越えるものが半分
以上もあった。このガスバリア性フィルムの層間密着性
も満足すべきものではなかった。
【0046】
【発明の効果】本発明のガスバリア性フィルムは、すぐ
れたガスバリア性を有し、しかも実際の使用条件下にお
いてもガスバリア性が確保され、信頼性が高いものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガスバリア性フィルムの一例を示した
断面図である。
【符号の説明】
(1) …二重蒸着層付き積層フィルム、 (11)…第1フィルム、 (AC1) …第1アンカーコーティング層、 (VM1) …第1蒸着層、 (AC2) …第2アンカーコーティング層、 (VM2) …第2蒸着層、 (2) …基材フィルム、 (21)…第2フィルム、 (PR)…印刷層、 (AD)…接着剤層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1フィルム(11)上に直接または第1アン
    カーコーティング層(AC1) を介して第1蒸着層(VM1) を
    設け、さらにその第1蒸着層(VM1) 上に第2アンカーコ
    ーティング層(AC2) を設けると共に、その第2アンカー
    コーティング層(AC2) 上に第2蒸着層(VM2) を設けた構
    成を有する二重蒸着層付き積層フィルム(1) からなるガ
    スバリア性フィルム。
  2. 【請求項2】第1フィルム(11)がヒートシール性フィル
    ムである請求項1記載のガスバリア性フィルム。
  3. 【請求項3】第1蒸着層(VM1) および第2蒸着層(VM2)
    が連続真空蒸着装置により形成されている請求項1記載
    のガスバリア性フィルム。
  4. 【請求項4】請求項1の二重蒸着層付き積層フィルム
    (1) の第2蒸着層(VM2) 側の面に、印刷層(PR)を有しま
    たは有しない第2フィルム(21)からなる基材フィルム
    (2) を接着剤層(AD)を介して積層してなるガスバリア性
    フィルム。
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JP (1) JPH08127664A (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH023701A (ja) * 1988-11-30 1990-01-09 Smc Corp 電気信号−空気圧変換ユニット
JPH0414440A (ja) * 1990-05-07 1992-01-20 Toray Ind Inc 積層フィルム

Patent Citations (2)

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