JP3447844B2 - 包装用積層フィルムの製造法 - Google Patents

包装用積層フィルムの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスバリア性および防
湿性が実包装時にあっても極めてすぐれている主として
脱酸素剤入り包装やガス充填包装用の包装用積層フィル
ムを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品包装フィルムとして、蒸着層を有す
るシーラントフィルムと印刷層付きの基材フィルムとを
ラミネートした積層フィルム、すなわち、基材フィルム
/印刷層/接着剤層/蒸着層/シーラントフィルムの層
構成を有する包装用積層フィルムが汎用されている。蒸
着層の存在は、ガスバリア性および防湿性の向上にとっ
て有益であり、商品展示の場合の外観の点からも有益で
ある。
【0003】また「食品包装講座、株式会社日報発行、
発行日:昭和58年4月20日」の196頁には、真空
蒸着フィルムに関し、「真空蒸着フィルムは、PET、
OPP、CPPフィルムにアルミを真空蒸着したもので
あり、蒸着されるアルミ膜は500オングストロームの
厚さであること」、「このフィルムは7μm のアルミ箔
と同程度のガスバリヤー性をもっており、PET12μ
m のアルミ蒸着フィルムの酸素透過率は0.8cc/m2・24hr
・atm であること」、「緑茶ではONY/PET12蒸着
アルミ/PEが、コーヒーではPET/ONY蒸着アル
ミ/PEが、粉末スープではPET/CPP蒸着アルミ
が使われていること」などの記載がある。ここで、PE
Tはポリエステル(二軸延伸ポリエチレンテレフタレー
ト)、OPPは二軸延伸ポリプロピレン、CPPは無延
伸ポリプロピレン、ONYは二軸延伸ナイロン、PEは
ポリエチレン、下付きの数字は膜厚 (μm)である。
【0004】同様に、「工業材料、8月臨時増刊号、株
式会社日刊工業新聞社発行、発行日:平成2年8月20
日発行」の39〜43頁には、積層フィルムに関し、
「PET12/Al VM−PE30」、「PET/VM/P
E」、「OPP/VM/PE」の層構成が示されてい
る。VMとあるのはアルミニウムの真空蒸着層、下付き
の数字は膜厚 (μm)である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の基材フィルム/
印刷層/接着剤層/蒸着層/シーラントフィルムの層構
成を有する包装用積層フィルムは、製造直後は低い酸素
透過率および低い透湿性を示していても、基材フィルム
とシーラントフィルムとの間の密着性が悪いため、経時
的に蒸着層の信頼性が損なわれることがあった。特に実
包装状態で測定すると(製袋、内容物の充填、保管工
程、流通過程等に供した後に測定すると)、取扱時の摩
擦やシワの発生による悪条件が加わってガスバリア性や
防湿性が相当程度低下し、内容物である食品の保証保存
期間が短かくなることを免かれなかった。
【0006】そのため、特に脱酸素剤入り包装やガス充
填包装のように高度のガスバリア性および防湿性が要求
される用途には、上記従来の層構成の包装用積層フィル
ムは規格に適合しないことがあった。
【0007】本発明者の研究によれば、基材フィルムと
シーラントフィルムとの間の密着性不良によるトラブル
は、シーラントフィルム製造時に滑り性付与のために滑
剤を内添してあるときに起こることが見い出された。シ
ーラントフィルムに対する滑剤の内添は、ロール・ツウ
・ロールによる製袋までのフィルムの取り扱いを円滑に
するため必要に応じて行われる工夫であるが、蒸着フィ
ルムの製造からラミネートの期間中、シーラントフィル
ム上に形成した蒸着層側の面に経時的に滑剤の浸出が起
こるため、その滑剤の浸出により蒸着層の濡れが悪くな
り、接着不良を起こすものと考えられる。そして爾後の
工程や実包装において蒸着層に加わる摩擦やシワによ
り、層間剥離、クラック、ピンホールを生じやすくな
り、ガスバリア性や防湿性の低下が加速されるものと思
われる。
【0008】本発明は、このような背景下において、滑
剤を内添したシーラントフィルムを用いているにもかか
わらず、ガスバリア性および防湿性が実包装時にあって
も極めてすぐれている主として脱酸素剤入り包装やガス
充填包装用の信頼性ある包装用積層フィルムを製造する
方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の包装用積層フィ
ルムの製造法は、滑剤含有シーラントフィルム(11)上に
直接またはアンカーコーティング層(ac)を介して蒸着層
(12)を形成させた第1フィルム(1) と、基材フィルム(2
1)上に印刷層(22)を形成させた第2フィルム(2) とを用
い、上記第1フィルム(1) の蒸着層(12)面をコロナ放電
処理しながら、ノンソルベントタイプの接着剤を用い
て、上記第2フィルム(2) の印刷層(22)側とラミネート
することにより、滑剤含有シーラントフィルム(11)/蒸
着層(12)/接着剤層(3) /印刷層(22)/基材フィルム(2
1)の層構成を有する積層フィルムとなすことを特徴とす
るものである。この場合、蒸着層(12)は複層の蒸着層(1
2a),(12b)で形成されていることが特に望ましい。
【0010】以下本発明を詳細に説明する。
【0011】〈第1フィルム(1) 〉本発明においては、
滑剤含有シーラントフィルム(11)上に直接またはアンカ
ーコーティング層(ac)を介して蒸着層(12)を形成させた
第1フィルム(1) を用いる。
【0012】シーラントフィルム(11)を構成するシーラ
ント樹脂としては、無延伸ポリプロピレン(CPP)、
リニア低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリ
エチレン(LDPE)などがあげられる。
【0013】滑剤含有シーラントフィルム(11)の表面の
動摩擦係数は、0.40以下、殊に0.35以下であることが好
ましい。そこでそのような動摩擦係数が得られるよう
に、シーラントフィルム(11)に内添する滑剤の種類、量
を選択する。
【0014】滑剤としては、脂肪酸アミド系、炭化水素
系、脂肪酸系、エステル系、アルコール系などの滑剤が
あげられる。これらの中では、脂肪酸アミド系に属する
ステアリン酸アミド、ラウリン酸アミド、エルカ酸アミ
ドなどの脂肪酸アミドや、メチレンビスステアロアミ
ド、エチレンビスステアロアミドなどのアルキレンビス
脂肪酸アミドが代表的なものである。滑剤のシーラント
フィルム(11)への内添量は100〜2000ppm 程度、
殊に200〜1500ppm 程度に設定される。
【0015】この滑剤含有シーラントフィルム(11)上へ
の蒸着層(12)の形成は、直接またはアンカーコーティン
グ層(ac)を介して行われる。
【0016】この場合、蒸着層(12)は複層の蒸着層(12
a), (12b)で形成されていることが特に望ましい。蒸着
層(12a), (12b)間には、アンカーコーティング層(ac)を
設けることもできるが、設けなくても差し支えない。複
層の場合の蒸着層(12)の層数は、通常は2層、場合によ
り3層とすることが多い。本明細書において複層の蒸着
層(12a), (12b)とは、2層またはそれ以上の蒸着層の意
味で用いている。
【0017】蒸着層(12)(蒸着層(12a), (12b))として
は、種々の金属または金属化合物の層があげられるが、
実用性を考慮すると、アルミニウムの蒸着層が最適であ
る。
【0018】アルミニウムの場合の蒸着層(12)の厚み
は、1層構成の場合で、150〜600オングストロー
ム、殊に200〜550オングストロームとすることが
好ましく、その厚みが余りに薄いときはガスバリヤー性
が不足し、一方その厚みが過度に厚くなると、蒸着層の
剥落や層間密着性の低下を招きやすくなる結果、特に実
包品のガスバリア性および防湿性が劣るようになる。
【0019】複層の蒸着層(12a), (12b)を形成するとき
の厚みは、アルミニウム蒸着の場合、1回の蒸着操作
で、たとえば150〜600オングストローム、殊に2
00〜550オングストロームとすることが好ましく、
その厚みが余りに薄いときはガスバリヤー性が不足し、
一方その厚みが過度に厚くなると、蒸着層の剥落や層間
密着性の低下を招きやすくなる。複層の蒸着層(12a),
(12b)のトータル厚みは、400〜2000オングスト
ローム、殊に400〜1000オングストロームとする
ことが好ましい。この範囲において、蒸着層の剥落や層
間密着性の低下などのトラブルを生ずることなく、最も
すぐれたガスバリア性が得られるからである。
【0020】蒸着層(12)(または蒸着層(12a), (12b))
の形成は、バッチ式の真空蒸着装置を用いて行うことも
できるが、連続真空蒸着装置により形成することが好ま
しい。連続真空蒸着装置とは、フィルムを連続的に供給
すると共に、多数のロール対により段階的に真空度を上
げて所定の真空度にもたらした状態で蒸着を行うことが
できるようにした装置であり、現在世界でも唯一本出願
人の工場においてのみ設置されかつ稼動している。
【0021】滑剤含有シーラントフィルム(11)上に形成
するアンカーコーティング層(ac)や、複層の蒸着層(12
a), (12b)のときの蒸着層(12a) 上に形成することがあ
るアンカーコーティング層(ac)としては、ニトロセルロ
ース系、ポリウレタン系、ポリエステルウレタン系、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体系、アクリル共重合体
系、あるいはこれらの混合物をはじめとする種々のアン
カーコーティング剤の塗布層があげられる。アンカーコ
ーティング層(ac)の厚みは、0.05〜2μm 程度、殊に
0.1〜1μm とすることが多い。
【0022】〈第2フィルム(2) 〉また本発明において
は、基材フィルム(21)上に印刷層(22)を形成させた第2
フィルム(2) を用いる。
【0023】基材フィルム(21)としては、たとえば、二
軸延伸ポリエステルフィルム(PET)、二軸延伸ナイ
ロンフィルム(ONY)、二軸延伸ポリプロピレンフィ
ルム(OPP)、無延伸ポリプロピレンフィルム(CP
P)などがあげられ、単層のみならず複層であってもよ
い。基材フィルム(21)の厚みに特に制限はないが、通常
は6〜120μm 程度、殊に8〜80μm のものを用い
ることが多い。
【0024】基材フィルム(21)の少なくとも内面には、
グラビア印刷法、フレキソ印刷法などの通常の印刷法に
より印刷層(22)を設ける。印刷層(22)の設置は、商品の
包装目的には欠くことができない。
【0025】〈積層フィルム〉そして本発明において
は、上記第1フィルム(1) の蒸着層(12)(または複層の
蒸着層(12a), (12b)のときの蒸着層(12b) )面をコロナ
放電処理しながら、ノンソルベントタイプの接着剤を用
いて、上記第2フィルム(2) の印刷層(22)側とラミネー
トする。ソルベントタイプの接着剤は、印刷インク中に
溶剤が吸収されて残留溶剤が残り、内容物に異臭を与え
るおそれがあるので、本発明の目的には適していない。
【0026】ノンソルベントタイプの接着剤としては、
たとえば、70〜80℃程度の温度で溶融し一液タイプ
であるイソシアネート基を有するプレポリマー、二液硬
化タイプのもの、たとえばイソシアネート基を有するプ
レポリマーと架橋剤との組成物、芳香族または脂肪族イ
ソシアネート系ポリエーテルまたはポリエステルポリウ
レタンとポリオールとの組成物などがあげられる。紫外
線硬化型の接着剤も使用可能である。
【0027】これにより、滑剤含有シーラントフィルム
(11)/蒸着層(12)/接着剤層(3) /印刷層(22)/基材フ
ィルム(21)、殊に、滑剤含有シーラントフィルム(11)/
複層の蒸着層(12a), (12b)/接着剤層(3) /印刷層(22)
/基材フィルム(21)の層構成を有する積層フィルムが得
られる。接着剤層(3) の厚みは通常は 0.5〜 2.5μm程
度である。
【0028】この積層フィルムからなる本発明の包装用
積層フィルムは、ガスバリア性および防湿性が実包装時
にあっても極めてすぐれているので、食品包装用フィル
ム、殊に脱酸素剤入り包装やガス充填包装用のフィルム
として特に有用である。食品包装用のほか、医薬品、工
業薬品、香気性物質をはじめとする種々の製品の包装用
にも用いることができる。
【0029】
【作用】本発明の包装用積層フィルムは、滑剤含有シー
ラントフィルム(11)/蒸着層(12)(殊に複層の蒸着層(1
2a), (12b))からなる第1フィルム(1) と、基材フィル
ム(21)/印刷層(22)からなる第2フィルム(2) とを、第
1フィルム(1) の蒸着層(12)側(または(12b) 側)をコ
ロナ放電処理しながら、ノンソルベントタイプの接着剤
を用いて、上記第2フィルム(2) の印刷層(22)側とラミ
ネートする方法を採用している。
【0030】すなわち、第1フィルム(1) においては滑
剤含有シーラントフィルム(11)上に蒸着層(12)(殊に複
層の蒸着層(12a), (12b))を設けている上、その蒸着層
(12)面(または(12b) 面)の面をコロナ放電処理しなが
ら、ノンソルベントタイプの接着剤を用いて第2フィル
ム(2) の印刷層(22)側とラミネートしているので、シー
ラントフィルム(11)として滑剤を含有するものを用いて
いるにかかわらず、接着性が良好である。またたとえ印
刷層(22)に残留溶剤が残っていたり印刷層(22)による平
滑性低下(印刷インクに含まれる顔料に基く微細な凹凸
の発生)があっても、ノンソルベントタイプの接着剤に
よる接着剤層(3) を形成するので、印刷層(22)に残留溶
剤が蒸着層(12)(または複層の蒸着層(12a), (12b))を
冒したり、印刷層(22)の凹凸が蒸着層(12)(または複層
の蒸着層(12a), (12b))に凹凸を与えることがない。
【0031】特に蒸着層(12)を複層の蒸着層(12a), (12
b)で形成したときは、トータル厚みは従来と同程度にし
ても、厚みの過度の増加による蒸着層の剥落や層間密着
性の低下のおそれがない。加えて複層の蒸着層(12a),
(12b)が対峙しているので、たとえ一方または双方の蒸
着層にピンホールやクラック等の欠陥があったり、流通
過程などにおいて事後的に損傷を生ずるような事態を生
じても、対峙した蒸着層(12a), (12b)における欠陥ない
し損傷位置がずれるので、他の蒸着層によりガスバリア
性が確保できる。そのため、予期せぬ過酷な取り扱いを
受けることのある実際の使用条件下においても、ガスバ
リア性が確保され、信頼性の高いものとなる。
【0032】よって本発明の包装用積層フィルムは、脱
酸素剤入り包装やガス充填包装のように高度の性能が要
求される場合であっても、また過酷な取り扱いがなされ
る実際の使用条件下においても、充分に対処することが
でき、信頼性の高いものとなる。
【0033】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。
【0034】実施例1 図1は本発明の包装用積層フィルムの製造工程を模式的
に示した説明図である。
【0035】滑剤としてステアリン酸アミドを400pp
m 内添して成形した厚み30μm の滑剤含有無延伸ポリ
プロピレン(CPP)フィルムからなるシーラントフィ
ルム(11)を準備し、そのシーラントフィルム(11)上にウ
レタン系アンカーコーティング剤による厚み 0.5μm の
アンカーコーティング層(ac)を形成した後、そのシーラ
ントフィルム(11)を連続真空蒸着装置に供給して、その
片面に厚み400オングストロームのアルミニウム蒸着
層からなる第1の蒸着層(12a) を形成させ、引き続きそ
の上からウレタン系アンカーコーティング剤による厚み
0.5μm のアンカーコーティング層(ac)を形成し、続い
てさらにその上から厚み400オングストロームのアル
ミニウム蒸着層からなる第2の蒸着層(12)を形成させ
た。これにより、滑剤含有シーラントフィルム(11)/ア
ンカーコーティング層(ac)/蒸着層(12a) /アンカーコ
ーティング層(ac)/蒸着層(12b) からなる第1フィルム
(1)が得られた。
【0036】一方、厚み12μm の二軸延伸ポリエステ
ルフィルムからなる基材フィルム(21)の片面に、グラビ
ア印刷法(またはフレキソ印刷法)によりインクを塗
布、乾燥して、厚み約1μm の白ベタの印刷層(22)を形
成させた。これにより、基材フィルム(21)/印刷層(22)
からなる第2フィルム(2) が得られた。
【0037】ついで、上記第1フィルム(1) の第2の蒸
着層(12b) 側をコロナ放電処理しながら、イソシアネー
ト基を有するプレポリマーと架橋剤との組成物からなる
ノンソルベントタイプの接着剤を用いて、上記第2フィ
ルム(2) の印刷層(22)側とラミネートすることにより、
滑剤含有シーラントフィルム(11)/アンカーコーティン
グ層(ac)/蒸着層(12a) /アンカーコーティング層(ac)
/蒸着層(12b) /接着剤層(3) /印刷層(22)/基材フィ
ルム(21)の層構成を有する積層フィルムとなした。接着
剤層(3) の厚みは 1.5μm であった。滑剤含有シーラン
トフィルム(11)の表面の動摩擦係数(JIS K 7125)は0.
25であった。
【0038】これにより包装用積層フィルムが得られた
ので、その滑剤含有シーラントフィルム(11)側を内面側
にして常法に従って巾250mmにスリットすることによ
りロール状の巻き物を作り、縦ピロー自動充填包装機を
用いてセンターシール後、上下の開口部をヒートシール
して空袋を作製した。
【0039】この空袋を開封して、モコン法(モコン・
コントロール社の測定装置「MOCON」を使用、25
℃、80%RH)により酸素透過度を測定し、また実包
シリカゲル法(40℃、90%RH)により透湿度を測
定した。結果は次の通りであった。 ・酸素透過度 実包前 0.2 cc/m2・24hr・atm 実包品 0.9 cc/m2・24hr・atm ・透湿度 実包前 0.35 g/m2・24hr 実包品 0.8 g/m2・24hr
【0040】参考例1 ドライラミネート時のコロナ放電処理のみを省略したほ
かは実施例1を繰り返した。結果は次の通りであり、実
包前に対する実包品の特性低下率が顕著であった。 ・酸素透過度 実包前 0.2 cc/m2・24hr・atm 実包品 8.5 cc/m2・24hr・atm ・透湿度 実包前 0.4 g/m2・24hr 実包品 2.5 g/m2・24hr
【0041】実施例2 厚み450オングストロームの蒸着層(12)を1層のみ設
けたほかは実施例1を繰り返した。結果は次の通りであ
り、実施例1に比し酸素透過度および透湿度の絶対値は
劣っているが、実包前に対する実包品の特性低下率は抑
制されていることがわかる。 ・酸素透過度 実包前 3.0 cc/m2・24hr・atm 実包品 7.0 cc/m2・24hr・atm ・透湿度 実包前 1.0 g/m2・24hr 実包品 1.8 g/m2・24hr
【0042】参考例2 厚み800オングストロームの蒸着層(12)を1層のみ設
けたほかは実施例1を繰り返した。結果は次の通りであ
った。厚みを1回で800オングストロームと厚くする
と、実施例2に比し厚みが増した分だけ実包前のガスバ
リア性は向上するが、蒸着層の剥落や層間密着性の低下
を招きやすくなる結果、実包品のガスバリア性や防湿性
は実施例2に比し劣るようになることがわかる。 ・酸素透過度 実包前 1.0 cc/m2・24hr・atm 実包品 12.0 cc/m2・24hr・atm ・透湿度 実包前 1.5 g/m2・24hr 実包品 5.2 g/m2・24hr
【0043】実施例3 基材フィルム(21)として厚み25μm の無延伸ポリプロ
ピレン(CPP)フィルムを用いたほかは、実施例1を
繰り返した。結果は次の通りであった。 ・酸素透過度 実包前 0.2 cc/m2・24hr・atm 実包品 1.9 cc/m2・24hr・atm ・透湿度 実包前 0.15 g/m2・24hr 実包品 0.25 g/m2・24hr
【0044】
【発明の効果】本発明の包装用積層フィルムは、滑剤を
内添したシーラントフィルムを用いているにもかかわら
ず、ガスバリア性および防湿性が実包装時にあっても極
めてすぐれている。従って、脱酸素剤入り包装やガス充
填包装のように高度の性能が要求される場合であって
も、また過酷な取り扱いがなされる実際の使用条件下に
おいても、充分に対処することができ、信頼性の高いも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の包装用積層フィルムの製造工程を模式
的に示した説明図である。
【符号の説明】
(1) …第1フィルム、 (11)…滑剤含有シーラントフィルム、 (12), (12a), (12b)…蒸着層、 (2) …第2フィルム、 (21)…基材フィルム、 (22)…印刷層、 (3) …接着剤層、 (ac)…アンカーコーティング層
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 C08J 7/00 - 7/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】滑剤含有シーラントフィルム(11)上に直接
    またはアンカーコーティング層(ac)を介して蒸着層(12)
    を形成させた第1フィルム(1) と、基材フィルム(21)上
    に印刷層(22)を形成させた第2フィルム(2) とを用い、
    上記第1フィルム(1) の蒸着層(12)面をコロナ放電処理
    しながら、ノンソルベントタイプの接着剤を用いて、上
    記第2フィルム(2) の印刷層(22)側とラミネートするこ
    とにより、滑剤含有シーラントフィルム(11)/蒸着層(1
    2)/接着剤層(3) /印刷層(22)/基材フィルム(21)の層
    構成を有する積層フィルムとなすことを特徴とする包装
    用積層フィルムの製造法。
  2. 【請求項2】蒸着層(12)が複層の蒸着層(12a), (12b)で
    形成されている請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】滑剤含有シーラントフィルム(11)の表面の
    動摩擦係数が0.40以下である請求項1または2記載の製
    造法。
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