JPH07121528B2 - 合成樹脂シート加熱用セラミックロール - Google Patents

合成樹脂シート加熱用セラミックロール

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JPH07121528B2
JPH07121528B2 JP62300465A JP30046587A JPH07121528B2 JP H07121528 B2 JPH07121528 B2 JP H07121528B2 JP 62300465 A JP62300465 A JP 62300465A JP 30046587 A JP30046587 A JP 30046587A JP H07121528 B2 JPH07121528 B2 JP H07121528B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は合成樹脂シート加熱用セラミックロールに関す
るもの、更に詳しくは合成樹脂シートの製造時に使用す
るセラミックロールの表面粗さに関するものである。
〔従来の技術〕
従来、熱可塑性樹脂シートの加熱と、延伸の連続工程に
於いて、とりわけ加熱工程では、超平滑なハードクロム
メッキロールや、平滑なセラミックロール、テフロンコ
ーティングロールが使用されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、上記従来技術による熱可塑性樹脂シートの加熱
方法では、下記のような問題点を有する。
(1)超平滑なハードクロムメッキロールでは、シート
の表面はフラット化するが、高温加熱するとシートがロ
ールに粘着して横段状に粘着跡がつきやすく、一方低温
加熱ではシートがロール上で滑り傷が発生する。
(2)平滑なセラミックロールでは、ハードクロムメッ
キロールと同じ現象が起る。
(3)テフロンコーティングロールでは、シートの当る
エッヂ部が摩擦によって削れ、ロールの破損が早く、実
用上問題がある。
上記のように、平滑なロールでは、加熱温度適性範囲が
狭く、欠点のない合成樹脂シートの製造がきわめて難し
い。またテフロンコーティングロールのような表面硬度
の低いロールでは、ロール表面に傷が付きやすく実用的
でない。
本発明はかかる問題点を改善し、合成樹脂シート物の横
段状粘着跡および表面傷の生じない、かつ適性加熱温度
範囲の広い、合成樹脂シート物の加熱方法を提供するも
のである。
なお、表面に梨地状に突起を有するセラミックロールを
用いて延伸することが知られているが(特開昭60-14392
9号公報)、上記問題点の解決には、単に梨地状に突起
を有するだけでは十分でなく、特定の表面形状が必要で
あることを見いだし、本発明に到達したものである。
本発明の目的は、セラミック被覆ロールの面形状を適正
化することにより、シート状物とロールの間の粘着の発
生を防止し、かつシート表面に傷を生じないような合成
樹脂シートの加熱に使用するセラミックロールを提供す
ることにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の合成樹脂シート加熱用セラミックロールは、表
面粗さの中心線平均粗さが0.7〜2.0μm、最大深さが15
μm以内、0.5μm以上の凹部の数(粗さ密度)が1mm長
当り17〜28個であることを特徴とするものである。
本発明のセラミックロールの表面粗さの中心線平均粗さ
は0.7〜2.0μm、好ましくは1.0〜1.7μmである。中心
線平均粗さが上記範囲下限より低いと、合成樹脂シート
と粘着を起こしやすくなり、逆に上記範囲上限を超える
と、ロール上で合成樹脂シートがすべり、傷発生の原因
となる。表面粗さの最大深さは15μm以下で、好ましく
は10μm以下である。最大深さが上記範囲上限を超える
と、熱伝導度が低下するため、局部的にクレータ状の斑
点が合成樹脂シートに転写し外観が悪くなる。0.5μm
以上の凹部の数(粗さ密度)が1mm長当り17〜28個、好
ましくは20〜25個である。粗さ密度が上記範囲上限を超
えると、合成樹脂シートがロール上ですべり、傷発生の
原因となり、逆に上記範囲下限より少なくなると、ロー
ルに合成樹脂シートが粘着しやすくなる。
本発明のセラミックロールは、通常の金属ロール表面に
焼結棒式、あるいは粉末式炎溶射法により、セラミック
を金属ロール表面に粉砕噴射させることにより加工され
る。セラミック原料としては、アルミナ(Al2O390%以
上)、ジルコニア(ZrO290%以上)、ジルコン(ZrO260
〜65%、SiO230〜35%)などである。セラミック層の厚
みは、通常0.01〜3mmであり、好ましくは0.1〜0.5mmで
ある。セラミック層の厚さが0.01mmより薄いと粘着の発
生を防止することができない。またセラミック層の厚さ
が3mmより厚くなると、ロールの熱伝導度が悪化し、均
一な加熱ができないようになる。
なお、本発明のセラミックロールの表面は、表面線より
凹部のところに、さらに凹凸が形成されていることがよ
り好ましい。
本発明のセラミックロールの表面の凹凸は、予め金属ロ
ールの表面に、金属により凹凸を形成しておき、この表
面に上記の方法によってセラミック被覆をするか、又は
凹凸のない金属ロールの表面にセラミック被覆と同時に
セラミックによる凹凸を形成させた後、凸部を0.5mm以
内に於いて、適宜研磨、除去をすることにより製造され
る。
第1図は、本発明のセラミックロールの表面を表面粗さ
計で測定して得られる粗さ曲線の一例を示す。図中、曲
線1が該粗さ曲線である。破線2はセラミックロール製
造過程において金属ロール表面にセラミックを溶射した
直後のロール表面の粗さ曲線を示し、本発明のセラミッ
クロールはこの破線2で示す凸部を研磨除去したもので
ある。すなわち、直線3は研磨除去線である。また、直
線4は、粗さ曲線の中心線を示し、直線5は該中心線よ
り0.5μm下に位置するカウントレベルを示す。粗さ曲
線のうち該カウントレベルより下に位置する部分が0.5
μm以上の凹部6を示す。本発明にいう粗さ密度とは、
長さ1mm当りに存在する0.5μm以上の凹部6の数であ
る。
本発明において加熱の対象となる合成樹脂シートは、各
種の熱可塑性樹脂からなるシートであるが、好ましくは
直鎖状ポリエステル又はこれを主成分とするポリマーか
らなる未延伸又は一軸方向に延伸されたシートである。
本発明のセラミックロールは、強制駆動、遊動駆動、及
びその両者の併用のいずれの態様で用いてもよい。ま
た、加熱方法は、ロール加熱によるか、粘着が起らない
程度の軽度のラジエーション加熱とヒータ照射を併用し
ても良い。セラミックロールの適性温度範囲は、合成樹
脂シート物の表面傷と粘着の発生を防止する上から、通
常75〜135℃である。
合成樹脂シートの加熱に於いて、とりわけポリエステル
フィルムやポリプロピレンフィルム等、加熱後、一軸ま
たは二軸延伸フィルムを製造するに於いて、加熱(予
熱)工程で発生するフィルム表面傷、粘着、汚れは、商
品価値に大きな影響を与えるため、加熱ロール材質や表
面状態がしばしば問題となっているが、本発明のセラミ
ックロールを使用することにより、表面傷、粘着汚れ等
の欠点が解消できる。
本発明の特性値の測定方法並びに効果の評価方法は次の
通りである。
(1)中心線平均粗さおよび最大深さ JIS B-0601による。
(2)0.5μm以上の凹部の数(粗さ密度) JIS B-0601に準じて、小坂式粗さ計(タイプ、サーフコ
ーダSE40D型)を用いてPPI-3に設定し、粗さ曲線の中心
線より0.5μm下位にカウントレベルを設け、このカウ
ントレベルと粗さ曲線が交差する点2つ毎に凹部1つと
して数え、この凹部の数を基準長さ間に於いて求め、1m
m当りに換算する。
〔実施例〕 第2図に示す装置を用いて、ポリエステルシートの加熱
試験を行なった。第2図中、7はポリエステル未延伸シ
ート、8(8a〜8e)は加熱用セラミックロールである。
実施例1 加熱用セラミックロール(8a〜8e)に、酸化アルミニウ
ム90%以上を含むセラミックを炎溶射法により被覆させ
たロールで、被覆の厚さ0.33mm、仕上げ精度1S、中心線
平均粗さ1.2μm、最大深さ9.0μm、0.5μm以上の凹
部の数(粗さ密度)が1mm長当り23個のセラミックロー
ルを用いた。このセラミックロールを5本並べ、ロール
間ドロー1.1%、ロール表面温度90℃に設定し、ポリエ
ステル未延伸シート(厚み1000μm)を10m/分の速さで
加熱処理を行なった後、ワインダーで巻取った。得られ
たシートの表面傷、クレーター状の斑点および横段状粘
着むらを測定したところ、表面傷、クレーター状の斑
点、横段状粘着むらのいずれも認められなかった。
実施例2 中心線平均粗さ0.8μm、最大深さ5.0μm、0.5μm以
上の凹部の数(粗さ密度)が1mm長当り18個のセラミッ
クロールを用い、他は実施例1と同様に実施した。得ら
れたシートには、表面傷、クレーター状の斑点、横段状
粘着むらのいずれも認められなかった。
実施例3 中心線平均粗さ1.9μm、最大深さ13.0μm、0.5μm以
上の凹部の数(粗さ密度)が1mm長当り27個のセラミッ
クロールを用い、他は実施例1と同様に実施した。得ら
れたシートには、表面傷、クレーター状の斑点、横段状
粘着むらのいずれも認められなかった。
比較例1 5本のセラミックロールのうちの1本(セラミックロー
ル8e)のみを、中心線平均粗さ0.5μm、最大深さ5.0μ
m、0.5μm以上の凹部の数(粗さ密度)が1mm長当り15
個のセラミックロールに替え、他は実施例1と同様に実
施した。得られたシートには、表面傷とクレーター状の
斑点は認められなかったが、横段状粘着むらが全面に見
られた。
比較例2 5本のセラミックロールのうちの1本(セラミックロー
ル8e)のみを、中心線平均粗さ2.5μm、最大深さ20.0
μm、0.5μm以上の凹部の数(粗さ密度)が1mm長当り
30個のセラミックロールに替え、他は実施例1と同様に
実施した。得られたシートには横段状粘着むらは認めら
れなかったが、表面傷とクレーター状の斑点が全面に見
られた。
〔発明の効果〕
本発明は、セラミックロール表面の粗さと粗さ密度を適
正化したロールであり、本発明のセラミックロールを用
いて合成樹脂シートを加熱することにより、ロールとシ
ートとの粘着によって生じる合樹脂シートの表面欠点、
横段状粘着汚れ及び表面傷の発生を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のセラミックロールの表面を表面粗さ
計で測定したときに得られる粗さ曲線の一例を示す。 第2図は、本発明のセラミックロールを用いて合成樹脂
シートを加熱する際の一実施態様を示す。 1……粗さ曲線 2……研磨除去前の粗さ曲線 3……研磨除去線 4……粗さ曲線の中心線 5……カウントレベル 6……0.5μm以上の凹部 7……合成樹脂シート 8……セラミックロール

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面粗さの中心線平均粗さが0.7〜2.0μ
    m、最大深さが15μm以内、0.5μm以上の凹部の数
    (粗さ密度)が1mm長当り17〜28個であることを特徴と
    する合成樹脂シート加熱用セラミックロール。
JP62300465A 1987-11-27 1987-11-27 合成樹脂シート加熱用セラミックロール Expired - Fee Related JPH07121528B2 (ja)

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