JPH0712143B2 - パルス回路 - Google Patents

パルス回路

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JPH0712143B2
JPH0712143B2 JP63246013A JP24601388A JPH0712143B2 JP H0712143 B2 JPH0712143 B2 JP H0712143B2 JP 63246013 A JP63246013 A JP 63246013A JP 24601388 A JP24601388 A JP 24601388A JP H0712143 B2 JPH0712143 B2 JP H0712143B2
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茂 香川
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、パルス回路、特にアクティブ・ローおよびア
クティブ・ハイの二種類の出力を必要とするパルス回路
に関する。
〔従来の技術〕
テレビジョン受像機、ビデオテープレコーダ、オーディ
オ機器、エアコン等の赤外線リモートコントロール装置
の受信機側に使用される前置増幅器(以下、リモコンプ
リアンプという)の出力回路には、後段に接続されるデ
コーダ用マイクロコンピュータに応じて、アクティブ・
ロー出力と、アクティブ・ハイ出力との二種類がある。
以下、第4図を用いて、従来例を詳細に説明する。トラ
ンジスタ48および49の共通エミッタは、定電流源93を介
して接地されている。トランジスタ48のベースは入力端
子96に、コレクタはトランジスタ50および51から構成さ
れるカレントミラー回路110の入力にそれぞれ接続され
ている。トランジスタ49のベースは定電圧源88を介して
接地され、コレクタはトランジスタ52および53から構成
されるカレントミラー回路120の入力に接続されてい
る。カレントミラー回路110の出力は、抵抗器82を介し
て接地されるとともに、トランジスタ54のベースに接地
されている。カレントミラー回路120の出力は、抵抗器8
3を介して接地されるとともに、トランジスタ55のベー
スに接続されている。トランジスタ54のエミッタは接地
され、コレクタはアクティブ・ロー出力端子102に接続
されている。トランジスタ55のエミッタは接地され、コ
レクタはアクティブ・ハイ出力端子103に接続されてい
る。アクティブ・ロー出力端子102およびアクティブ・
ハイ出力端子103には、それぞれプルアップ抵抗器が接
続される。
入力端子96には、赤外線リモートコントロール装置の送
信機側から送られてきたバースト波信号が検波されたパ
スル列の信号が入力される。入力端子96がローの期間は
トランジスタ49、カレントミラー回路120およびトラン
ジスタ55がオンとなり、ハイの期間はトランジスタ48、
カレントミラー回路110およびトランジスタ54がオンと
なるので、端子102および103からそれぞれアクティブ・
ロー出力およびアクティブ・ハイ出力が得られる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述した従来のパルス回路は、アクティブ・ロー出力端
子およびアクティブ・ハイ出力端子としてそれぞれ一端
子必要とし合計二端子となっているので、IC化した場
合、端子数の削減すなわち小型化、信頼性の向上、コス
トダウンに際し、大きな問題となっていた。また、アク
ティブ・ロー出力とアクティブ・ハイ出力の二種類をIC
化した場合は、品種系列の増加に伴なう管理工数の増
加、少量多品種生産によるコストアップという問題があ
った。
〔課題を解決するための手段〕
本発明のパルス回路は、入力端子および出力端子と、第
一および第二のカレントミラー回路と、コレクタが前記
第一のカレントミラー回路の入力に接続され、ベースが
前記入力端子に接続され、エミッタが定電流源を介して
接地された第一のトランジスタと、コレクタが前記第二
のカレントミラー回路の入力に接続され、ベースが前記
入力端子および前記第一のトランジスタのベースに接続
され、エミッタが前記定電流源を介して接地された第二
のトランジスタと、前記第一および第二のトランジスタ
と差動対を形成する第三のトランジスタと、前記第二の
カレントミラー回路の出力に応じて、前記第二のカレン
トミラーがオン状態のとき前記第一のカレントミラー回
路がオフ状態となるように制御する第一のスイッチと、
前記出力端子から外部に取出される出力信号に応じて、
前記第一のカレントミラー回路のオン・オフを制御する
第二のスイッチと、前記第一のカレントミラー回路の出
力に応じて、前記第一のカレントミラー回路がオン状態
のとき前記第二のスイッチが前記出力信号の状態の如何
に拘らずオフ状態となって前記第一のカレントミラー回
路に対するオン・オフ制御には関わりなくなるように制
御する第三のスイッチと、前記第一のカレントミラー回
路の出力に応じて、前記第一のカレントミラー回路がオ
ン状態のとき前記第二のカレントミラー回路がオフ状態
となるように制御する第四のスイッチと、前記出力信号
に応じて、前記第二のカレントミラー回路のオン・オフ
をそのオン・オフ状態が前記第一のカレントミラー回路
のオン・オフ状態とは反対になるように制御する第五の
スイッチと、前記第二のカレントミラー回路の出力に応
じて、前記第二のカレントミラー回路がオン状態のとき
前記第五のスイッチが前記出力信号の状態の如何に拘ら
ずオフ状態となって前記第二のカレントミラー回路に対
するオン・オフ制御には関わりなくなるように制御する
第六のスイッチと、前記第二のカレントミラー回路の出
力によってドライブされ、コレクタが前記出力端子に接
続された第四のトランジスタと、前記第一のカレントミ
ラー回路の出力によってドライブされ、コレクタが前記
第四のトランジスタのコレクタおよび前記出力端子に接
続された第五のトランジスタと、前記出力端子に接続さ
れたプルアップ抵抗またはプルダウン抵抗とを具備する
ことを特徴とするパルス回路である。
〔実施例〕
次に、本発明の一実施例を示した図面を参照して、本発
明をより詳細に説明する。
第1図を参照すると、本発明の一実施例において、トラ
ンジスタ1、2および3のエミッタは定電流源89を介し
て接地されている。トランジスタ1のコレクタはトラン
ジスタ4および5から構成される第一のカレントミラー
回路の入力に、ベースは入力端子94に接続されている。
トランジスタ2のコレクタはトランジスタ6および7か
ら構成される第二のカレントミラー回路の入力に、ベー
スは入力端子94に接続されている。トランジスタ3のコ
レクタは電源電圧供給端子97に接続され、ベースは定電
圧源84を介して接地されている。トランジスタ8および
9はそれぞれ第一のカレントミーラー回路に対する第一
および第二のスイッチを形成し、トランジスタ10は第二
のスイッチに対する第三のスイッチを形成する。トラン
ジスタ11および12はそれぞれ第二のカレントミラー回路
に対する第四および第五のスイッチを形成し、トランジ
スタ13は第五のスイッチに対する第六のスイッチを形成
する。第一のカレントミラー回路の出力は、抵抗器57を
介して接地されると共に、トランジスタ14および21の共
通ベースに接続されている。第二のカレントミラー回路
の出力は、トラジスタ15および16から構成される第三の
カレントミラー回路の入力に接続されている。トランジ
スタ17および18の共通エミッタは、定電流源90を介して
接地されている。トランジスタ17のベースは定電圧源85
を介して接地され、コレクタは抵抗器58を介して電源電
圧供給端子97に接続されると共に、トランジスタ9のベ
ースとトランジスタ10のコレクタとの共通接続点に接続
されている。トランジスタ18のコレクタは抵抗器59を介
して電源電圧供給端子97に接続されると共に、トランジ
スタ12のベースとトランジスタ13のコレクタとの共通接
続点に接続されている。トランジスタ19と抵抗器60から
構成されるエミッタホロワ回路の出力は、トランジスタ
18のベースに、入力は出力端子100に接続されると共
に、トランジスタ20および21の共通コレクタに接続され
ている。トランジスタ14のエミッタは接地され、コレク
タは抵抗器56を介してトランジスタ10および11の共通ベ
ースに接続されている。第三のカレントミラー回路に出
力は、抵抗器61を介して電源電圧供給端子97に接続され
ると共に、トランジスタ8、13および20の共通ベースに
接続されている。
入力端子94に入力された信号は、トランジスタ1、第一
のカレトミラー回路、抵抗器57、トランジスタ21からな
る第一の信号経路、またはトランジスタ2、第二のカレ
ントミラー回路、第三のカレントミラー回路、抵抗器6
1、トランジスタ20からなる第二の信号経路を通って端
子100から出力される。
トランジスタ8、9および10から構成される第一、第二
および第三のスイッチにより、第一のカレントミラー回
路のオン・オフ、すなわち第一の信号経路のオン・オフ
を行なう。トランジスタ11、12および13から形成される
第四、第五および第六のスイッチにより、第二のカレン
トミラー回路のオン・オフ、すなわち第二の信号経路の
オン・オフを行なう。
以下に、本実施例の回路動作について、第3図を参照し
て説明する。先ず、出力端子100と電源電圧供給端子97
との間にプルアップ抵抗(図示せず)が接続されている
ものとする。第3図の第1段目を参照して、この状態で
入力端子94にローレベルの信号が入力されると、トラン
ジスタ1,2及び3からなる差動対(以下、第一差動対と
記す)の入力トランジスタ1がオフ状態になるので、第
一のカレントミラー回路の入力側トランジスタ4がオフ
状態になり、これに伴なって出力側のトランジスタ5も
オフ状態になる。従って、トランジスタ5のコレクタと
抵抗器57との接続点の電位が接地電位になり、その結
果、出力段のトランジスタ21とトランジスタ14とがオフ
状態となる。又、トランジスタ14がオフ状態になること
によりスイッチ用トランジスタ10,11のベース電流が流
れなくなるので、これら2つのトランジスタ10,11が共
にオフ状態になる。
一方、第一差動対の入力トランジスタ2がオフ状態にな
るのに伴なって、第二のカレントミラー回路の入力側ト
ランジスタ6もオフ状態になり、これに伴って出力側の
トランジスタ7もオフ状態になる。その結果、第三のカ
レントミラー回路においても、入力側のトランジスタ15
がオフ状態になり、これに応じて出力側のトランジスタ
16がオフ状態になる。その結果、トランジスタ16と抵抗
器61との接続点の電位が電源電圧供給端子97に供給され
る電圧(電源電圧)に等しくなる。従って、出力段のト
ランジスタ20がオフ状態になり、同時にスイッチ用のト
ランジスタ8,13がオフ状態になる。
これまでの動作の結果、出力段の2つのトランジスタ2
0,21が共にオフ状態になるので、出力端子100は、電源
電圧供給端子97からプルアップ抵抗を介して電源電圧を
供給されてハイレベル電位となる。この出力端子100の
ハイレベル電位がトランジスタ17,18からなる差動対
(以下、第二差動対と記す)に入力される。この場合、
既に述べたように、スイッチ用トランジスタ10,13が共
にオフ状態にあるので、第二差動対は本来の差動動作を
行う。すなわち、第二差動対の非逆転出力点(トランジ
スタ17のコレクタ)の電位がハイレベルとなり、逆転出
力点(トランジスタ18のコレクタ)の電位がローレベル
となる。上記の非逆転出力点のハイレベル電位がスイッ
チ用トランジスタ9のベースに与えられるので、トラン
ジスタ9はオフ状態になる。一方、逆転出力点のローレ
ベル電位がスイッチ用トランジスタ12のベースに与えら
れるので、トランジスタ12はオン状態となる。
結局、第一のカレントミラー回路では、このカレントミ
ラー回路のオン・オフを支配する2つのスイッチ用トラ
ンジスタ8,9が共にオフ状態にあることから、このカレ
ントミラー回路は、入力トランジスタ1のオン・オフに
応じて通常のカレントミラー動作を行い得る状態にあ
る。これに対し、第二のカレントミラー回路では、オン
・オフ制御用のトランジスタ11,12のうちトランジスタ1
1はオフ状態にあるものの、トランジス12がオン状態に
あってこの第二のカレントミラー回路の入力側および出
力側トランジスタ6,7のベース電位を電源電圧に固定し
ているので、このカレントミラー回路は、入力トランジ
スタ2のオン・オフに拘らずオフ状態に強制されてい
る。これまで述べた各トランジスタのオン・オフ状態お
よび入・出力端子のレベルの関係をまとめて、第3図の
第1段目に示す。
次に、入力端子94に入力される信号がローレベルからハ
イレベルに移行するものとする。第3図の第2段目を参
照して、この場合、第一のカレントミラー回路は既に述
べたように、トランジスタ1のオン・オフに応じて通常
のカレントミラー動作を行い得る状態にある。つまり、
入力端子94の電位がローレベルからハイレベルに移行す
ると、トランジスタ4,5がオン状態となる。従って、ト
ランジスタ20,14にベース電流が供給され、その結果、
出力段のトランジスタ21とトランジスタ14とがオン状態
になる。又、トランジスタ14がオン状態になることによ
りスイッチ用トランジスタ10,11のベース電流が流れる
ので、これら2つのトランジスタ10,11が共にオン状態
になる。
一方、第二のカレントミラー回路は前述したように、入
力端子94への入力信号がローレベルである間はオン状態
にあるスイッチ用トランジスタ12によってオフ状態に強
制されている。ここで、入力信号がローレベルからハイ
レベルへ移行すると、スイッチ用トランジスタ12がオン
状態からオフ状態に移行する(後述する)が、上述した
ように、このとき既にスイッチ用トランジスタ11がオン
状態になっているので、トランジスタ6,7のベース電位
はこのトランジスタ11によって電源電位に保たれ、第二
のカレントミラー回路はオフ状態を保持する。すなわ
ち、入力信号がローレベルからハイレベルに移行して
も、第二のカレントミラー回路はオン状態にならない。
その結果、第3図第1段目の結果を導いたときと同様の
動作により、第三のカレントミラー回路のトランジスタ
15,16はオフ状態を保ち、トランジスタ16と抵抗器61と
の接続点の電位も電源電圧に等しいままである。従っ
て、出力段のトランジスタ20がオフ状態を保つと共にス
イッチ用のトランジスタ8,13がオフ状態を保つ。
これまでの動作の結果、出力段の2つのトランジスタ
は、トランジスタ20がオフ状態を保っているのに対して
トランジスタ21はオフ状態からオン状態に移行する。従
って、出力端子100の電位はそれまでの電源電位から出
力段のトランジスタ21を介して接地電位に移行し、出力
信号はローレベルになる。この出力端子100のローレベ
ル電位が第二差動対に入力される。この場合、この差動
対の逆転出力点(トランジスタ18のコレクタ)の電位
は、トランジスタ13がオフ状態であるので、ハイレベル
となる。一方、非逆転出力点(トランジスタ17のコレク
タ)の電位は、トランジスタ10がオン状態に移行してい
ることから、ほぼ電源電圧(電源電圧−トランジスタ10
のコレクタ・エミッタ間飽和電圧)に強制されてハイレ
ベルとなる。そして、この非逆転出力点のハイレベル電
位がスイッチ用トランジスタ9のベースに与えられるの
で、トランジスタ9がオフ状態のままである。一方、第
二差動対の逆転出力点のハイレベル電位がスイッチ用ト
ランジスタ12のベースに与えられるので、このトランジ
スタ12はオン状態からオフ状態に移行する。
結局、入力信号のローレベルからハイレベルへの遷移が
終了した後では、第一のカレントミラー回路のオ・オフ
を支配する2つのトランジスタ8,9が共にオフ状態にあ
るので、第一のカレントミラー回路は、入力トランジス
タ1のオン・オフに応じて通常のカレントミラー動作を
行い得る状態にある。これに対し、第二のカレントミラ
ー回路では、そのオン・オフ制御用のトランジスタ11,1
2のうちトランジスタ12がオン状態からオフ状態に移行
するものの、替ってトランジスタ11がオフ状態からオン
状態に移行してトランジスタ6,7のベース電位を電源電
圧に固定するので、第二のカレントミラー回路は、入力
トランジスタ2のオン・オフの如何に拘らずオフ状態に
強制されている。この段階での各トランジスタのオン・
オフ状態および入・出力端子のレベルの関係をまとめ
て、第3図の第2段目に示す。
次いで、入力端子94に入力される信号がハイレベルから
再度ローレベルに移行する場合について述べる。第3図
の第1段目を参照して、この場合、第一のカレントミラ
ー回路は上述したように、入力トランジスタ1のオン・
オフに応じて通常のカレントミラー動作を行い得る状態
にある。つまり、入力端子94の電位がハイレベルからロ
ーレベルに移行すると、トランジスタ4,5がオフ状態と
なる。従って、第3図第1段目の結果を導いたときと同
様の動作により、トランジスタ21,14,10,11が共にオン
状態からオフ状態に移行する。
一方、第二のカレントミラー回路は前述したように、入
力端子94への入力信号がハイレベルである間はオン状態
にあるスイッチ用トランジスタ11によってオフ状態に強
制されている。ここで、入力信号がハイレベルからロー
レベルへ移行すると、前述のようにスイッチ用トランジ
スタ11がオン状態からオフ状態に移行するが、替ってト
ランジスタ12がオフ状態からオン状態に移行する(後述
する)ので、トランジスタ6,7のベース電位はこのトラ
ンジスタ12によって電源電位に保たれ、第二のカレント
ミラー回路はオフ状態を保持する。すなわち、入力信号
がハイレベルからローレベルに移行しても、第二のカレ
ントミラー回路はオン状態にはならない。その結果、第
3図第1段目の結果を導いたと同様の動作により、トラ
ンジスタ15,16,20,8,13がオフ状態を保つ。
これまでの動作の結果、出力段の2つのトランジスタ
は、トランジスタ20がオフ状態を保っているのに対して
トランジスタ21はオン状態からオフ状態に移行し、共に
オフ状態になる。従って、出力端子100にはプルアップ
抵抗を介して電源電圧が供給され、出力信号はそれまで
のローレベルからハイレベルに移行する。その結果、第
3図第1段目の結果を導いたときと同様の動作により、
トランジスタ9がオフ状態を保つ。一方、トランジスタ
12がオフ状態からオン状態に移行する。
結局、入力信号のハイレベルからローレベルへの遷移が
終了した後では、第一のカレントミラー回路のオン・オ
フを支配する2つのトランジスタ8,9が共にオフ状態に
あって、第一のカレントミラー回路は、入力トランジス
タ1のオン・オフに応じて通常のカレントミラー動作を
行い得る状態にある。これに対し、第二のカレントミラ
ー回路では、そのオン・オフ制御用のトランジスタ11,1
2のうちトランジスタ11はオン状態からオフ状態に移行
するものの、替ってトランジスタ12がオフ状態からオン
状態に移行してトランジスタ6,7のベース電位を電源電
圧に固定するので、第二のカレントミラー回路は、入力
トランジスタ2のオン・オフの如何に拘らずオフ状態に
強制されている。この段階での各トランジスタのオン・
オフ状態および入・出力端子のレベルの関係は、第3図
の第1段目に示されるものと同一である。
次に、出力端子100と電源電圧供給端子97との間にプル
ダウン抵抗(図示せず)が接続されている場合の回路動
作について説明する。第3図の第3段目を参照して、こ
の状態で入力端子94にローレベルの信号が入力される
と、入力トランジスタ1がオフ状態になるのに伴なっ
て、第一のカレントミラー回路を構成するトランジスタ
4,5がオフ状態になるので、第3図第1段目の結果を導
いたときと同様の動作により、トランジスタ4,5,14,21,
10,11がオフ状態になる。
一方、入力トランジスタ2がオフ状態になるのに伴なっ
て、第二のカレントミラー回路を構成するトランジスタ
6,7がオフ状態になるので、第3図第1段目の結果を導
いたときと同様の動作により、トランジスタ6,7,15,16,
8,13,20がオフ状態となる。
これまでの動作の結果、出力段の2つのトランジスタ2
0,21が共にオフ状態となるので、出力端子100の電位は
プルダウン抵抗を介して接地電位にされローレベルとな
る。この出力端子100のローレベル電位が第二差動対に
入力される。この場合、スイッチ用トランジスタ10,13
が共にオフ状態にあるので、非逆転出力点(トランジス
タ17のコレクタ)の電位がローレベルとなり、逆転出力
点(トランジスタ18のコレクタ)の電位がハイレベルと
なる。上記の非逆転出力点のローレベル電位がスイッチ
用トランジスタ9のベースに与えられるので、トランジ
スタ9はオン状態になる。一方、逆転出力点のハイレベ
ル電位がスイッチ用トランジスタ12のベースに与えられ
るので、トランジスタ12はオフ状態となる。
結局、第一のカレントミラー回路では、そのオン・オフ
を支配する2つのスイッチ用トランジスタ8,9のうちト
ランジスタ8はオフ状態にあるものの、トランジスタ9
がオン状態にあってトランジスタ4,5のベース電位を電
源電圧に固定しているので、第一のカレントミラー回路
は、入力トランジスタ1のオン・オフの如何に拘らずオ
フ状態に強制されている。これに対し、第二のカレント
ミラー回路はそのオン・オフ制御用のトランジスタ11,1
2が共にオフ状態にあるので、入力トランジスタ2のオ
ン・オフに応じて通常のカレントミラー動作を行い得る
状態にある。これまで述べた各トランジスタのオン・オ
フ状態および入・出力端子のレベルの関係をまとめて、
第3図の第3段目に示す。
次に、入力端子94に入力される信号がローレベルからハ
イレベルに移行するものとする。第3図の第4段目を参
照して、この場合、第二のカレントミラー回路は上述し
たように、入力トランジスタ2のオン・オフに応じて通
常のカレントミラー動作を行う。つまり、入力端子94の
電位がローレベルからハイレベルに移行すると、トラン
ジスタ6,7がオフ状態からオン状態に移行し、これに伴
って、第三のカレントミラー回路を構成するトランジス
タ15,16もオン状態になる。従って、トランジスタ20,8,
13のベース電流が流れ、その結果、出力段のトランジス
タ20がオフ状態からオン状態に移る。又、スイッチ用ト
ランジスタ8,13もオフ状態からオン状態に移る。
一方、第一のカレントミラー回路は前述したように、入
力端子94への入力信号がローレベルである間はオン状態
にあるスイッチ用トランジスタ9によってオフ状態に強
制されている。ここで、入力信号がローレベルからハイ
レベルへ移行すると、スイッチ用トランジスタ9がオン
状態からオフ状態に移行する(後述する)が、既に述べ
たように、このとき既にスイッチ用トランジスタ8がオ
ン状態になっているので、トランジスタ4,5のベース電
位はこのトランジスタ8によって電源電位に保たれ、第
一のカレントミラー回路はオフ状態を保持する。すなわ
ち、入力信号がローレベルからハイレベルに移行して
も、第一のカレントミラー回路を構成するトランジスタ
4,5はオン状態にはならない。その結果、第3図第1段
目の結果を導いたときと同様の動作により、トランジス
タ4,5,14,21,10,11はオフ状態を保つ。
これまでの動作の結果、出力段の2つのトランジスタ
は、トランジスタ21がオフ状態を保ち、一方トランジス
タ20はオフ状態からオン状態に移行する。従って、出力
端子100にはトランジスタ20を介して電源電圧が供給さ
れ、出力信号がローレベルからハイレベルに移行する。
この出力端子100のハイレベル電位が第二差動対に入力
される。この場合、この差動対の非逆転出力点(トラン
ジスタ17のコレクタ)の電位は、トランジスタ10がオフ
状態にあるので、ハイレベルとなる。一方、逆転出力点
(トランジスタ18のコレクタ)の電位は、トランジスタ
13がオン状態に移行していることから、ほぼ電源電圧
(電源電圧−トランジスタ13のコレクタ・エミッタ間飽
和電圧)に強制されてハイレベルとなる。そして、この
逆転出力点のハイレベル電位がスイッチ用トランジスタ
12のベースに与えられるので、トランジスタ12はオフ状
態を保つ。一方、非逆転出力点のハイレベル電位がスイ
ッチ用トランジスタ9のベースに与えられるので、この
トランジスタ9はオン状態からオフ状態に移行する。
結局、入力信号のローレベルからハイレベルへの遷移が
終了した後では、第二のカレントミラー回路のオン・オ
フを支配する2つのトランジスタ11,12が共にオフ状態
にあるので、第二のカレントミラー回路は、入力トラン
ジスタ2のオン・オフに応じて通常のカレントミラー動
作を行い得る状態にある。これに対し、第一のカレント
ミラー回路では、そのオン・オフ制御用のトランジスタ
8,9のうちトランジスタ9はオン状態からオフ状態に移
行するものの、替ってトランジスタ8がオフ状態からオ
ン状態に移行してトランジスタ4,5のベース電位を電源
電圧に固定するので、第一のカレントミラー回路は、入
力トランジスタ1のオン・オフの如何に拘らずオフ状態
に強制されている。この段階での各トランジスタのオン
・オフ状態および入・出力端子のレベルの関係をまとめ
て、第3図の第4段目に示す。
次いで、入力端子94に入力される信号がハイレベルから
再度ローレベルに移行するものとする。第3図の第3段
目を参照して、この場合、第二のカレントミラー回路は
上述したように、入力トランジスタ2のオン・オフに応
じて通常のカレントミラー動作を行う得る状態にある。
つまり、入力端子94の電位がハイレベルからローレベル
に移行すると、トランジスタ6,7がオフ状態となる。従
って、第3図第1段目の結果を導いたときと同様の動作
により、トランジスタ15,16,8,13,20が共にオン状態か
らオフ状態に移行する。
一方、第一のカレントミラー回路は前述したように、入
力端子94への入力信号がハイレベルである間はオン状態
にあるスイッチ用トランジスタ8によってオフ状態に強
制されている。ここで、入力信号がハイレベルからロー
レベルへ移行すると、前述のようにスイッチ用トランジ
スタ8がオン状態からオフ状態に移行するが、替ってト
ランジスタ9がオフ状態からオン状態に移行する(後述
する)ので、トランジスタ4,5のベース電位はこのトラ
ンジスタ9によって電源電圧に保たれ、第一のカレント
ミラー回路はオフ状態を保持する。すなわち、入力信号
がハイレベルからローレベルに移行しても、第一のカレ
ントミラー回路を構成するトランジスタ4,5はオン状態
にはならない。その結果、第3図第1段目の結果を導い
たときと同様の動作により、トランジスタ4,5,14,21,1
0,11はオフ状態を保つ。
これまでの動作の結果、出力段の2つのトランジスタ
は、トランジスタ20がオン状態からオフ状態に移行する
のに対しトランジスタ21はオフ状態を保ち、共にオフ状
態になる。従って、出力端子100の電位はプルダウン抵
抗を介して接地電位にされ、出力信号はハイレベルから
ローレベルに移行する。その結果、第3図第3段目の結
果を導いたときと同様の動作により、トランジスタ12が
オフ状態を保ち、一方、トランジスタ9はオフ状態から
オン状態に移行する。
結局、入力信号のハイレベルからローレベルへの遷移が
終了した後では、第二のカレントミラー回路のオン・オ
フを支配する2つのトランジスタ11,12が共にオフ状態
にあるので、第二のカレントミラー回路は、入力トラン
ジスタ2のオン・オフに応じて通常のカレントミラー動
作を行い得る状態にある。これに対し、第一のカレント
ミラー回路では、そのオン・オフ制御用のトランジスタ
8,9のうちトランジスタ8はオン状態からオフ状態に変
化するものの、替ってトランジスタ9がオフ状態からオ
ン状態に移行してトランジスタ4,5のベース電位を電源
電圧に固定する。従って、第一のカレントミラー回路は
入力トランジスタ1のオン・オフの如何に拘らずオフ状
態に強制されている。この段階での各トランジスタのオ
ン・オフ状態および入・出力端子のレベルの関係は、第
3図の第3段目に示されるものと同一である。
これまで説明した回路動作の結果の各トランジスタ及び
入・出力端子の状態をまとめて第3図に示す。同図を参
照すると、プルアップ抵抗器接続時には、アクティブ・
ロー出力が得られプルダウン抵抗器接続時にはアクティ
ブ・ハイ出力が得られている。すなわち、出力端子への
抵抗器の接続の仕方を変えることによって所望の出力が
得られることが分る。
尚、これまでの説明から明かなように、第1〜第6のス
イッチとしてのトランジスタは全て、ハイレベル又はロ
ーレベルの二値制御信号によってオン・オフするアナロ
グスイッチとして動作している。従って、それぞれのス
イッチの制御信号(第一、第二のカレントミラー回路の
出力から生成される信号および出力端子からの信号)の
位相が本実施例の回路動作における位相と一致していさ
えすれば、本実施例と同様の効果が得られる。例えば、
本実施例では、スイッチ用トランジスタ8,13のベースに
第二のカレントミラー回路の出力に応じた制御信号を与
えるときに、第二のカレントミラー回路の出力を第三の
カレントミラー回路(トランジスタ15,16からなる)で
受けて、その第三のカレントミラー回路の出力を上記2
つのトランジスタのベースに入力しているが、第一のカ
レントミラー回路における抵抗器57およびトランジスタ
14のように、トランジスタ15を抵抗器に変え、その抵抗
器と第二のカレントミラー回路の出力トランジスタ7の
コレクタとの接続点をトランジスタ16のベースに接続す
るように構成してもよい。
第2図は本発明の第二の実施例のブロック図である。同
一機能を有する構成要素は第1図と同一番号を付す。第
一の実施例における第一〜第六のスイッチ、第一および
第二のカレントミラー回路に対応する個所に同一番号を
付してあるので、トランジスタ38をトランジスタ14に読
み替えれば、動作状態は第3図をそのまま適用でき、第
一の実施例と同様な効果が得られる。
第二の実施例が第一の実施例と異なる点は、第一の実施
例が第一および第二のカレントミラー回路のオン・オフ
を共通のベースで行なっているのに対し、第二の実施例
ではカレントミラー回路の出力側のエミッタで行なって
いる点である。
〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明によれば、出力端子にプル
アップ抵抗器を接続することにより、アクティブ・ロー
出力が得られ、プルダウン抵抗器を接続することによ
り、アクティブ・ハイ出力が得られ、合計二通りの出力
が一端子で得られるので、IC化の際には端子数を削減で
き、小型化、信頼性の向上、原価低減を図れる効果があ
る。
また、従来アクティブ・ロー出力とアクティブ・ハイ出
力を二品種としてIC化していた場合には、これらを一品
種に統合することができ、IC製品の管理工程の低減、量
産効果による原価低減を図れる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第一の実施例のブロック図、第2図は
本発明の第二の実施例のブロック図、第3図は本発明の
動作状態を示す図、第4図は従来例の回路図である。 1〜55:トランジスタ、56〜83:抵抗器、84、85、88:定
電圧源、89、90、93:定電流源、94、96:入力端子、97、
99:電源電圧供給端子、100:アクティブ・ロー、アクテ
ィブ・ハイ共用出力端子、102:アクティブ・ロー出力端
子、103:アクティブ・ハイ出力端子、104、106:基準電
圧供給端子、110、120:カレントミラー回路。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 7402−5J H03K 5/00 Z

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力端子および出力端子と、 第一および第二のカレントミラー回路と、 コレクタが前記第一のカレントミラー回路の入力に接続
    され、ベースが前記入力端子に接続され、エミッタが定
    電流源を介して接地された第一のトランジスタと、 コレクタが前記第二のカレントミラー回路の入力に接続
    され、ベースが前記入力端子および前記第一のトランジ
    スタのベースに接続され、エミッタが前記定電流源を介
    して接地された第二のトランジスタと、 前記第一および第二のトランジスタと差動対を形成する
    第三のトランジスタと、 前記第二のカレントミラー回路の出力に応じて、前記第
    二のカレントミラーがオン状態のとき前記第一のカレン
    トミラー回路がオフ状態となるように制御する第一のス
    イッチと、 前記出力端子から外部に取出される出力信号に応じて、
    前記第一のカレントミラー回路のオン・オフを制御する
    第二のスイッチと、 前記第一のカレントミラー回路の出力に応じて、前記第
    一のカレントミラー回路がオン状態のとき前記第二のス
    イッチが前記出力信号の状態の如何に拘らずオフ状態と
    なって前記第一のカレントミラー回路に対するオン・オ
    フ制御には関わりなくなるように制御する第三のスイッ
    チと、 前記第一のカレントミラー回路の出力に応じて、前記第
    一のカレントミラー回路がオン状態のとき前記第二のカ
    レントミラー回路がオフ状態となるように制御する第四
    のスイッチと、 前記出力信号に応じて、前記第二のカレントミラー回路
    のオン・オフをそのオン・オフ状態が前記第一のカレン
    トミラー回路のオン・オフ状態とは反対になるように制
    御する第五のスイッチと、 前記第二のカレントミラー回路の出力に応じて、前記第
    二のカレントミラー回路がオン状態のとき前記第五のス
    イッチが前記出力信号の状態の如何に拘らずオフ状態と
    なって前記第二のカレントミラー回路に対するオン・オ
    フ制御には関わりなくなるように制御する第六のスイッ
    チと、 前記第二のカレントミラー回路の出力によってドライブ
    され、コレクタが前記出力端子に接続された第四のトラ
    ンジスタと、 前記第一のカレントミラー回路の出力によってドライブ
    され、コレクタが前記第四のトランジスタのコレクタお
    よび前記出力端子に接続された第五のトランジスタと、 前記出力端子に接続されたプルアップ抵抗またはプルダ
    ウン抵抗とを具備することを特徴とするパルス回路。
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