JPH07120488A - 電磁式回転センサ - Google Patents

電磁式回転センサ

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JPH07120488A
JPH07120488A JP28989393A JP28989393A JPH07120488A JP H07120488 A JPH07120488 A JP H07120488A JP 28989393 A JP28989393 A JP 28989393A JP 28989393 A JP28989393 A JP 28989393A JP H07120488 A JPH07120488 A JP H07120488A
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coil bobbin
resin mold
coil
secondary resin
casing
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Tsuneji Komuro
常治 小室
Seiji Ishii
誠二 石井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 雨水等による出力ターミナルのショートを防
止すると共に、共通部品を多くして製造コストを低減す
る。 【構成】 電磁式回転センサの樹脂部分を、1次樹脂モ
ールドでコイルボビン28を、2次樹脂モールドで2次
樹脂モールド部26を、3次樹脂モールドで3次樹脂モ
ールド部27を形成する。このとき、2次樹脂モールド
部26の閉塞部25からコア部材11の先端面11Cが
突出しないようにする。これにより、コイルボビン28
をケーシング21により完全密閉でき、雨水等の浸入を
防止する。さらに、2次樹脂モールド26までを共通部
品化し、3次樹脂モールド部27の形状を変えることに
よって種々の形状,大きさのセンサを製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車用エンジ
ンの回転数を検出するクランク角センサに用いて好適な
電磁式回転センサに関する。
【0002】
【従来の技術】図8および図13に従来技術による電磁
式回転センサを示す。
【0003】図において、1は絶縁性樹脂材料(例え
ば、PBT(ポリブチレンテレフタレート))を射出成
形することによって有蓋筒状に形成された電磁式回転セ
ンサのケーシングを示し、該ケーシング1は、上下方向
に伸長するコイルボビン収容部2と、該コイルボビン収
容部2の上端側に位置して径方向外向きに突出したコネ
クタ部3と、該コネクタ部3に直交するように前記コイ
ルボビン収容部2の上部に形成された取付部4とから大
略構成されいる。また、前記コイルボビン収容部2内に
はコイルボビン収容室5が形成され、コイルボビン収容
部2の下端側には、径方向内向きに突出してコイルボビ
ン収容室5を閉塞する環状の閉塞部6が形成されてい
る。さらに、該閉塞部6の内周端は、後述するコア部材
11の小径部11Bを突出させた状態で液密に外嵌する
ように樹脂注入し、外部からの雨水等の浸入を防止する
コア突出穴6Aとなっている。なお、前記取付部4はブ
ラケットを介して例えばエンジンルーム(いずれも図示
せず)内に取付けるようになっている。
【0004】7はコイルボビン収容室5内に設けられ、
絶縁性の1次樹脂材料(例えば、PBT(ポリブチレン
テレフタレート))を射出成形することによって図11
の如くに形成されたコイルボビンを示し、該コイルボビ
ン7は、上側に位置して上下方向に伸長する円筒状に形
成された磁石収容部としての収容筒部8と、該収容筒部
8の下側に位置して一体形成されたコイル巻回部として
のコイルボビン本体9とから構成され、該収容筒部8に
は、図9および図10に示す如く、左側に位置して後述
するターミナルロッド15が上下方向に貫くようロッド
保持穴8A内に配設されている。また、前記コイルボビ
ン本体9は、前記収容筒部8の下端側から径方向内向き
に突出して形成された上側鍔部9Aと、該上側鍔部9A
の内周端側から下向きに伸長し、内部が貫通穴9Bとな
った巻回筒部9Cと、該巻回筒部9Cの下端側から径方
向外向きに突出した下側鍔部9Dとから構成され、前記
巻回筒部9Cの外周側には、後述する検出コイル13が
巻回されるようになっている(図9および図10参
照)。
【0005】10は収容筒部8内に設けられ、短尺な円
柱状に形成された永久磁石を示し、該永久磁石10は例
えば鉄,フェライト等のマグネット材料によって形成さ
れている。
【0006】11は電磁軟鉄等の磁性材料によって段付
円柱状に形成されたコア部材を示し、該コア部材11は
基端側に位置して背面側が該永久磁石10の下端面側に
当接された大径部11Aと、該大径部11Aから同軸に
伸長し、コイルボビン本体9の貫通穴9B内に挿通され
た小径部11Bとから構成されている。そして、該コア
部材11は、大径部11Aを前記収容筒部8内に配置し
つつ、該大径部11Aの下面側をコイルボビン本体9の
上側鍔部9A上面側に当接して位置決めすることによ
り、前記小径部11Bの先端面11Cが閉塞部6のコア
突出穴6Aを介して外部に僅かに突出している。なお、
電磁式回転センサとして使用するときには、前記コア部
材11は、小径部11Bの先端面11Cが磁性材料によ
って歯付円板状に形成された回転板(図示せず)の外周
側に微小距離を介して位置決めされるようになってい
る。
【0007】12は収容筒部8内に位置して永久磁石1
0の上端面側に当接して設けられた鉄心部材を示し、該
鉄心部材12は電磁軟鉄等の磁性材料により長尺な円柱
状に形成され、これによって永久磁石10の磁束密度を
増加させている。
【0008】13はコア部材11の小径部11B外周側
に位置し、コイルボビン本体9の巻回筒部9C外周に巻
線を巻回して設けられた検出コイルを示し、該検出コイ
ル13は、後述する出力ターミナル14,リード線等を
介してコントロールユニット(いずれも図示せず)と接
続されている。そして、該検出コイル13は、磁性材料
からなる回転板が回転してコア部材11を透過する永久
磁石10からの磁束が変化するときに、電磁誘導作用で
誘導起電力を発生し、これを回転板の回転信号としてコ
ントロールユニットに出力するようになっている。
【0009】14はコネクタ部4から収容筒部8に亘っ
て設けられ、導電性材料から略L字状に形成された一対
の出力ターミナルを示し、該出力ターミナル14は、収
容筒部8の外周側に位置して上下方向に伸長して設けら
れ、その上端側が該収容筒部8の上端面から突出したタ
ーミナルロッド15と、基端側が該ターミナルロッド1
5の上端側に接続される接続部16Aとなり、先端側が
該接続部16Aの上端側から径方向外向きに伸長してコ
ネクタ部3内に突出した一対の出力端子16(片方のみ
図示)とから構成され、前記ターミナルロッド15の下
端側は、検出コイル13に接続されている。
【0010】従来技術による電磁式回転センサは上述の
如き構成を有するもので、次に、その製作手順について
図11ないし図13に基づいて説明する。
【0011】まず、絶縁性の1次樹脂材料によって、コ
イルボビン7を図11のように1次樹脂モールドによる
射出成形によって形成する。
【0012】次に、図12に示すように、ターミナルロ
ッド15を収容筒部8のロッド保持穴8Aに保持すると
共に、コイルボビン本体9の巻回筒部9Cに検出コイル
13を巻回し、収容筒部8内にコア部材11,永久磁石
10および鉄心部材12を挿入する。さらに、ターミナ
ルロッド15に出力端子16を接続部16Aを介して固
着する。その後に、チャッキング部材17によりコア部
材11の小径部11Bが巻回筒部9Cの先端から突出し
ている部分の外周面を該巻回筒部9Cの先端と離間した
位置でチャッキングする。そして、この状態のまま図示
しない金型に挿入し、チャッキング部材17と出力端子
16を位置決めすることによって、金型内に保持する。
【0013】そして、図13に示すように、絶縁性の2
次樹脂材料による2次樹脂モールドによってコイルボビ
ン7を保持するコイルボビン収容部2,コネクタ部3お
よび取付部4を形成することによって、ケーシング1を
成形し、電磁式回転センサを製作する。
【0014】次に、上述のように製作された電磁式回転
センサを自動車用エンジンのクランク角センサに用いた
場合には、エンジンの始動によってクランク軸(図示せ
ず)と一体に回転板が回転すると、磁性材料からなる回
転板の歯部がコア部材11の先端面11Cに順次接近、
離間するようになるから、これにより永久磁石10から
コア部材11を透過する磁束が変化し、電磁誘導作用で
検出コイル13に誘導起電力が発生する。そして、この
起電力は回転板の歯部の接近、離間に応じて増減する検
出信号として出力ターミナル14等を介してコントロー
ルユニットへと出力され、エンジン回転数を検出するク
ランク角信号として用いられる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による電磁式回転センサでは、1次樹脂モールド
によってコイルボビン7を形成し、該コイルボビン7に
永久磁石10,コア部材11,検出コイル13等を組付
けた状態でこれらを包込むようにケーシング1を2次樹
脂モールドで射出成形によって形成する。これにより、
閉塞部6のコア突出穴6Aとコア部材11の小径部11
Bとの間等を液密に当接させ、該ケーシング1内に外部
から雨水等が浸入するのを防止するようになっている。
【0016】しかし、前記閉塞部6は薄肉に形成されて
いる上に、該電磁式回転センサはエンジン等のように常
時振動される場所に取付けられるから、この振動によっ
てコア突出穴6Aと小径部11Bとの間に隙間が形成さ
れ易く、この隙間から雨水等がコイルボビン本体9の貫
通穴9Bとコア部材11の小径部11Bとの隙間、永久
磁石10,鉄心部材12と収容筒部8の内周側との隙間
を介してコイルボビン7の上端側に浸入し、該収容筒部
8の上端面側を介して各出力ターミナル14に達してし
まうことがある。
【0017】この結果、雨水等によって前記各出力ター
ミナル14間にショートが発生し、このショートによっ
て誤信号が出力されてしまい、信頼性が大幅に低下する
という問題がある。
【0018】また、2次樹脂モールドを行う前に、コイ
ルボビン本体9の巻回筒部9Cから突出したコア部材1
1の小径部11Bをチャッキング部材17によってチャ
ッキングしているから、コア部材11は必ずコイルボビ
ン収容部2の閉塞部6から突出するようになっている。
【0019】従って、製造工程上からみても、閉塞部6
とコア部材11の小径部11Bとの間にはコア突出穴6
Aが必ず形成される。このため、該コア突出穴6Aと小
径部11Bとの間には隙間が形成され易くなり、雨水等
の浸入は避けることのできない問題となっている。
【0020】一方、2次樹脂モールドによってケーシン
グ1のコイルボビン収容部2,コネクタ部3および取付
部4を形成するようにしているから、2次樹脂モールド
の金型の形状によって製造される電磁式回転センサの種
類が確定されてしまう。このため、車種によって電磁式
回転センサの形状,取付部等を変更する場合(例えば、
コネクタ部3と取付部4との位置関係を変更する場合)
には、ケーシング1全体を形成する2次樹脂モールド用
の金型を大きく変更しなければならず、製造変更を容易
に行うことができないばかりでなく、共通部品が少ない
ために、コスト高になるという問題がある。
【0021】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、雨水等によるショートの発生を防止する
と共に、設計変更を容易に行うことができるようにした
電磁式回転センサを提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明による電磁式回転
センサは、一側がコイルボビン収容部となり、他側がコ
ネクタ部および取付部となって形成されたケーシング
と、該ケーシング内に設けられ、一側がコイル巻回部と
なり、他側が磁石収容部となったコイルボビンと、該コ
イルボビンの磁石収容部内に設けられた永久磁石と、基
端側が前記コイルボビンの磁石収容部内に位置して該永
久磁石に衝合し、先端側が前記コイルボビンのコイル巻
回部を介してコイルボビン収容部から突出したコア部材
と、前記コイルボビンのコイル巻回部に巻回された検出
コイルとから構成する。
【0023】そして、上述した課題を解決するために本
発明が採用する構成の特徴は、前記コイルボビンは1次
樹脂モールドによって形成し、前記ケーシングのコイル
ボビン収容部のうちコイル巻回部を覆う部分は2次樹脂
モールドによって形成し、さらに前記ケーシングのコイ
ルボビン収容部のうち磁石収容部を覆う部分,コネクタ
部および取付部は3次樹脂モールドによって形成したこ
とにある。
【0024】また、前記2次樹脂モールドにおいては、
コア部材の先端面を覆うように形成することが望まし
い。
【0025】さらに、前記3次樹脂モールド時の成形温
度は、2次樹脂モールドに用いる2次樹脂材料の融点よ
りも高温に設定することが望ましい。
【0026】
【作用】上記構成により、1次樹脂モールドによってコ
イルボビンを形成し、該コイルボビンに永久磁石,コア
部材,検出コイルを装着した後に、2次樹脂モールドに
よってコイルボビンのコイル巻回部を覆う部分まで形成
する。そして、3次樹脂モールドによってコイルボビン
の磁石収容部を覆う部分,コネクタ部および取付部を形
成することにより、電磁式回転センサを製造する。この
とき、2次樹脂モールドまでの部分を共通部品とでき、
3次樹脂モールドで車種毎に対応した形状にすることが
できる。
【0027】また、2次樹脂モールドによって、コア部
材の先端面を覆うようにすることにより、コア部材が外
部に露出するのを防止し、コア部材の先端側から雨水等
が浸入するのを防止することができる。
【0028】さらに、3次樹脂モールド時の成形温度を
2次樹脂材料の融点よりも高くすることにより、2次樹
脂モールドによって形成されたコイルボビンのコイル巻
回部を覆う部分と、3次樹脂モールドによって形成され
たコイルボビンの磁石収容部を覆う部分との境界面を溶
着することができ、境界面から雨水等が浸入するのを防
止できる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図7に基
づいて説明する。なお、実施例では前述した図8ないし
図13に示す従来技術と同一の構成要素に同一の符号を
付し、その説明を省略するものとする。
【0030】図において、21は本実施例によるケーシ
ングを示し、該ケーシング21は、従来技術の図8に示
したケーシング1と同様に形成され、上下方向に伸長す
るコイルボビン収容部22,該コイルボビン収容部22
とは別工程で形成されたコネクタ部23および取付部
(図示せず)から大略構成されているものの、前記コイ
ルボビン収容部22内にはコイルボビン収容室24が形
成され、該コイルボビン収容部22の下端側には、径方
向内向きに突出してコイルボビン収容室24を閉塞する
閉塞部25が形成され、該閉塞部25はコア部材11の
先端面11Cを覆うようになっている。
【0031】また、本実施例においては、ケーシング2
1は2工程の樹脂モールドによって形成されているか
ら、後述するコイルボビン28のコイルボビン本体30
の部分を覆うケーシング21は2次樹脂モールドによっ
て形成される2次樹脂モールド部26となり、ケーシン
グ21の該2次樹脂モールド部26の残りの部分(収容
筒部29を覆う部分),コネクタ部23および取付部は
3次樹脂モールドによって形成される3次樹脂モールド
部27となっている。なお、樹脂モールド部26,27
のつなぎ部分は該2次樹脂モールド部26の環状凸部2
6Aと、3次樹脂モールド部27の環状凸部27Aとが
それぞれ嵌合した状態で一体的に溶着されるようになっ
ている。
【0032】28はコイルボビン収容部22内に設けら
れ、1次樹脂モールドによって絶縁性の1次樹脂材料を
射出成形により、図2に示す如く形成された本実施例に
よる1次樹脂モールド部となるコイルボビンを示し、該
コイルボビン28は、従来技術で述べたコイルボビン7
とほぼ同様に、上側に位置して上下方向に伸長する円筒
状に形成された磁石収容部としての収容筒部29と、該
収容筒部29の下側に位置して一体形成されたコイルボ
ビン本体30とから構成され、前記収容筒部29には上
下方向にターミナルロッド15を保持するロッド保持穴
29Aが形成されている。また、前記コイルボビン本体
30は、上側鍔部30A,貫通穴30B,巻回筒部30
C,下側鍔部30Dからなるコイル巻回部としてのコイ
ルボビン本体30とから構成されているものの、前記下
側鍔部30Dには下側に向けて突出する複数の位置決め
突起30E,30E,…が形成されている。
【0033】本実施例による電磁式回転センサは上述の
如き構成を有するもので、その基本的動作については従
来技術によるものと格別差異はない。
【0034】ここで、本実施例による電磁式回転センサ
の製作手順について図2ないし図6に基づいて説明す
る。
【0035】まず、高流動タイプの絶縁性を有する1次
樹脂材料によって、コイルボビン28を図2のように1
次樹脂モールドによる射出成形によって形成する。これ
により、位置決め突起30Eを含めて従来技術と同様の
コイルボビン28が形成される。
【0036】次に、図3に示すように、ターミナルロッ
ド15を収容筒部29のロッド保持穴29Aに保持し、
コイルボビン本体30の巻回筒部30Cに検出コイル1
3を巻回すると共に、収容筒部29内にコア部材11を
挿入する。このとき、コイルボビン28の位置決め突起
30Eの長さ寸法d1 とコイルボビン本体30の下側鍔
部30Dから突出するコア部材11の突出寸法d2 との
関係は、
【0037】
【数1】d1 >d2 となる。
【0038】その後に、チャッキング部材31により収
容筒部29の外周面をチャッキングすると共に、この際
該チャッキング部材31の押圧部31Aでコア部材11
を下側に押圧することによって、該コア部材11の位置
ずれを防止するようになっている。また、チャッキング
部材31の下側には環状部31Bが形成され、後述する
2次樹脂モールド時に2次樹脂材料を流し込むことによ
り、前記2次樹脂モールド部26の環状凸部26Aを形
成するようになっている。
【0039】そして、チャッキング部材31でチャッキ
ングした状態のままで図示しない金型に挿入し、コイル
ボビン本体30に形成された各位置決め突起30Eが金
型の底部に当接するようにしてチャッキング部材31を
位置決めした後に、融点t1(例えば、205℃)を有
する高流動性タイプの絶縁性を有する2次樹脂材料(例
えば、PBT(ポリブチレンテレフタレート))を成形
温度T1 (例えば、255℃)で流し込み、2次樹脂モ
ールド部26を成形する。
【0040】これにより、図4に示すように、2次樹脂
モールドによってコイルボビン28のコイルボビン本体
30の部分を保持する2次樹脂モールド部26を形成す
る。このとき、コイルボビン本体30の先端側には前記
数1のような関係にある各位置決め突起30Eが形成さ
れているから、コア部材11の先端面11Aが閉塞部2
5から突出しないようになっている。
【0041】さらに、金型およびチャッキング部材31
を取外した後に、図5に示すように、ターミナルロッド
15に出力端子16を接続部16Aを介して固着すると
共に、収容筒部29内に永久磁石10および鉄心部材1
2を挿入する。その後に、チャッキング部材31により
2次樹脂モールド部26の外周面をチャッキングする。
この際該チャッキング部材31の上面が2次樹脂モール
ド部26の環状凸部26Aの底面と同一面上となるよう
にする。
【0042】そして、この状態のままで図示しない金型
に挿入して位置決めした後に、融点t2 (例えば、20
5℃)を有する普通流動性タイプの絶縁性を有する3次
樹脂材料(例えば、PBT(ポリブチレンテレフタレー
ト))を成形温度T2 (例えば、270℃)で流し込
み、3次樹脂モールド部27(コイルボビン28の収容
筒部29を覆う部分,コネクタ部23および取付部)を
成形する。
【0043】これにより、図6に示すように、コイルボ
ビン28を完全に覆うケーシング21を形成する。この
とき、3次樹脂モールド時における成形温度T2 (27
0℃)は、2次樹脂材料の融点t1 (205℃)よりも
60℃以上高い温度で行っているから、境界面となる環
状凸部26A,27Aにおいては、2次樹脂モールド部
26の環状凸部26Aに3次樹脂モールド部27の環状
凸部27Aが溶着するようにして形成され、該環状凸部
26A,27Aとは一体となっている。
【0044】然るに、本実施例では、ケーシング21を
コイルボビン28のコイルボビン本体30を覆う2次樹
脂モールド部26と、コイルボビン28の収容筒部29
を覆う部分,コネクタ部23および取付部となる3次樹
脂モールド部27とから形成している。しかし、3次樹
脂モールド時の成形温度T2 を2次樹脂モールドに用い
る2次樹脂材料の融点t1 よりも60℃以上高く設定す
ることにより、樹脂モールド部26,27の境界面とな
る環状凸部26A,27Aとを密着した状態で一体的に
溶着結合させることができ、境界面からコイルボビン2
8内に雨水等が浸入するのを完全に防止することができ
る。
【0045】また、本実施例ではケーシング21の閉塞
部25からはコア部材11は突出していないから、従来
技術のようなコア突出穴6Aは存在せず、該コア突出穴
6Aとコア部材11との間から雨水等が浸入することが
完全になくなる。
【0046】従って、コイルボビン28を2次樹脂モー
ルド部26および3次樹脂モールド部27とからケーシ
ング21を構成し、コイルボビン28等をケーシング2
1内に完全に密閉した状態とすることにより、該コイル
ボビン28等に雨水が浸入するのを防止し、各出力ター
ミナル14側に雨水等が浸入するのを完全に防止でき
る。そして、該各出力ターミナル14にショートが生じ
るのを確実に防止でき、誤信号の出力をなくして信頼性
を大幅に向上することができる。
【0047】さらに、3次樹脂モールドの成形温度は2
次樹脂モールドに用いる2次樹脂材料の融点よりも高く
なるようにしたから、樹脂モールド部26,27の境界
面を一体的に溶着することができ、雨水等の浸入を確実
に防止できる。
【0048】一方、図7は、3次樹脂モールド部27を
製造する金型を変更した場合に製造された電磁式回転セ
ンサを示すもので、図7において、41は3次樹脂モー
ルド部を示し、該3次樹脂モールド部41はコネクタ部
42および取付部43が直線状に位置して形成されてい
る。
【0049】このように、本実施例の製造工程において
は、電磁式回転センサの形状,大きさ,取付部等の種類
を変更する場合には、3次樹脂モールド部27を成形し
ていた金型の形状を3次樹脂モールド部41を成形する
金型に変更するだけでよく2次樹脂モールド部26まで
を共通部品として、形状変更を容易に行うことができ
る。
【0050】即ち、2次樹脂モールド部26までの製造
工程で製造された部分は、共通部品として管理すること
ができるから、3次樹脂モールド部27のみを変更すれ
ばよく、電磁式回転センサの種類を減少させることがで
きると共に、在庫管理を簡素化することができる。
【0051】さらに、製造工程においても、3次樹脂モ
ールドする前の段階、即ち図4に示す2次樹脂モールド
部26を成形するまでの製造工程を共通の工程にするこ
とにより、共通部品を多くすると共に、センサの種類変
更に伴う製造工程ラインの変更を少なくでき、製造コス
トを大幅に低減することができる。
【0052】なお、前記実施例では、3次樹脂モールド
によって形成された3次樹脂モールド部27,41の形
状をコネクタ部23,42および取付部43を2次樹脂
モールド部26に対して直交するように配設した場合を
示したが、本発明はこれに限らず、コネクタ部および取
付部が2次樹脂モールド部26に対して傾いたものであ
っても容易に製造することができ、種々の形状電磁式回
転センサを簡便に製造することができる。
【0053】また、前記実施例では、電磁式回転センサ
としてクランク角センサを例に挙げて説明したが、本発
明はこれに限らず、例えば車輪の回転数を検出する回転
センサ等、種々の電磁式回転センサにも適用できるもの
である。
【0054】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、コ
イルボビンは1次樹脂モールドによって形成し、ケーシ
ングのコイルボビン収容部のうちコイル巻回部を覆う部
分は2次樹脂モールドによって形成し、ケーシングのコ
イルボビン収容部のうち磁石収容部を覆う部分,コネク
タ部および取付部は3次樹脂モールドによって形成する
ようにしたから、2次樹脂モールドによって形成した部
分を共通部品とすることができ、3次樹脂モールドによ
って形成されるコネクタ部および取付部の位置関係を変
更することにより容易に種々の電磁式回転センサを製造
することができる。さらに、2次樹脂モールドまでを共
通部品として製造しておくことができ、共通部品を多く
することにより、製造コストを大幅に低減することがで
きる。
【0055】また、前記2次樹脂モールドにおいては、
コア部材の先端側を覆うように形成することにより、コ
ア部材とケーシングとの間から雨水等が浸入するのを完
全に防止でき、出力ターミナルにショートが生じるのを
確実に防止できる。
【0056】さらに、前記3次樹脂モールド時の成形温
度を、2次樹脂モールドに用いる2次樹脂材料の融点よ
りも高温に設定することにより、2次樹脂モールドと3
次樹脂モールドとの境界面を確実に溶着して結合でき、
雨水等の浸入を完全に防止できる。これにより、コイル
ボビン内への雨水等の浸入を防止し、電磁式回転センサ
の信頼性を確実に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による電磁式回転センサを示す
縦断面図である。
【図2】1次樹脂モールドによって形成されるコイルボ
ビンを示す縦断面図である。
【図3】図2中のコイルボビンをチャッキング部材によ
ってチャッキングし、2次樹脂モールドに備えた状態を
示す縦断面図である。
【図4】図3の状態で2次樹脂モールドを行ない、2次
樹脂モールド部を形成した状態を示す縦断面図である。
【図5】図4の状態に続いて2次樹脂モールド部をチャ
ックキング部材によってチャックキングし、3次樹脂モ
ールドに備えた状態を示す縦断面図である。
【図6】図5の状態で3次樹脂モールドを行ない、3次
樹脂モールド部を形成して電磁式回転センサを製造した
状態を示す縦断面図である。
【図7】実施例により製造される種類の異なる電磁式回
転センサの斜視図である。
【図8】従来技術による電磁式回転センサを示す斜視図
である。
【図9】図8中の電磁式回転センサを示す縦断面図であ
る。
【図10】コイルボビンに検出コイルを巻回した状態を
示す側面図である。
【図11】1次樹脂モールドによって形成されるコイル
ボビンを示す縦断面図である。
【図12】図11中のコイルボビンに挿入したコア部材
の先端をチャッキング部材によってチャッキングし、2
次樹脂モールドに備えた状態を示す縦断面図である。
【図13】図12の状態で2次樹脂モールドを行ない、
電磁式回転センサを製造した状態を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
10 永久磁石 11 コア部材 13 検出コイル 14 出力ターミナル 21 ケーシング 23,42 コネクタ部 24 コイルボビン収容室 26 第2樹脂モールド部 26A,27A 環状凸部(境界面) 27,41 第3樹脂モールド部 28 コイルボビン 29 収容筒部(磁石収容部) 30 コイルボビン本体(コイル巻回部) 30E 位置決め突起 43 取付部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一側がコイルボビン収容部となり、他側
    がコネクタ部および取付部となって形成されたケーシン
    グと、該ケーシング内に設けられ、一側がコイル巻回部
    となり、他側が磁石収容部となったコイルボビンと、該
    コイルボビンの磁石収容部内に設けられた永久磁石と、
    基端側が前記コイルボビンの磁石収容部内に位置して該
    永久磁石に衝合し、先端側が前記コイルボビンのコイル
    巻回部を介してコイルボビン収容部から突出したコア部
    材と、前記コイルボビンのコイル巻回部に巻回された検
    出コイルとからなる電磁式回転センサにおいて、前記コ
    イルボビンは1次樹脂モールドによって形成し、前記ケ
    ーシングのコイルボビン収容部のうちコイル巻回部を覆
    う部分は2次樹脂モールドによって形成し、さらに前記
    ケーシングのコイルボビン収容部のうち磁石収容部を覆
    う部分,コネクタ部および取付部は3次樹脂モールドに
    よって形成したことを特徴とする電磁式回転センサ。
  2. 【請求項2】 前記2次樹脂モールドにおいては、コア
    部材の先端面を覆うように形成してなる請求項1記載の
    電磁式回転センサ。
  3. 【請求項3】 前記3次樹脂モールド時の成形温度は、
    2次樹脂モールドに用いる2次樹脂材料の融点よりも高
    温に設定してなる請求項1記載の電磁式回転センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006075465A (ja) * 2004-09-13 2006-03-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd ドラム式洗濯機
JP2012214078A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Kojima Press Industry Co Ltd 車両用アンダカバーの製造方法

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