JPH07118874B2 - 回転電機の界磁装置 - Google Patents

回転電機の界磁装置

Info

Publication number
JPH07118874B2
JPH07118874B2 JP2205714A JP20571490A JPH07118874B2 JP H07118874 B2 JPH07118874 B2 JP H07118874B2 JP 2205714 A JP2205714 A JP 2205714A JP 20571490 A JP20571490 A JP 20571490A JP H07118874 B2 JPH07118874 B2 JP H07118874B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnet
yoke
case
cover
electric machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2205714A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0491645A (ja
Inventor
隆 関
裕 野末
信行 細谷
Original Assignee
株式会社三ツ葉電機製作所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社三ツ葉電機製作所 filed Critical 株式会社三ツ葉電機製作所
Priority to JP2205714A priority Critical patent/JPH07118874B2/ja
Publication of JPH0491645A publication Critical patent/JPH0491645A/ja
Publication of JPH07118874B2 publication Critical patent/JPH07118874B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、回転電機の界磁装置に関し、特に、永久磁石
の固定構造の改良に係り、例えば、オートバイやバギー
等の小型または特殊車両に搭載する磁石発電機の回転子
や、電動モータの固定子に利用して有効なものに関す
る。
〔従来の技術〕
従来、この種の回転電機の界磁装置として、実開昭62−
98473号公報に記載されている磁石発電機の回転子、が
ある。
すなわち、この公報に記載されている磁石発電機の回転
子は、有底円筒形状に形成されているヨークと、このヨ
ーク内に嵌入されており、複数本の隔壁部がリングの上
面に周方向に間隔を置いて配されてヨークの開口部方向
に突設されているケースと、このケースの隣合う隔壁部
間のそれぞれに収容されているマグネットと、円筒形状
に形成されており、このケースおよびマグネット群の内
側に嵌入されているカバーとを備えている磁石発電機の
回転子において、前記リングにおける床面壁部の外周縁
部に第1接着剤受け部が前記ヨークの内周面と前記マグ
ネットの外向き面との隙間に開口するように形成されて
おり、また、前記マグネットにおける床面壁部の内周縁
側に第2接着剤受け部が、前記マグネットの内向き面と
前記カバーの外周面との隙間に開口するように形成され
ており、この第2接着剤受け部と前記第1接着剤受け部
とは互いに隔離され、第1接着剤受け部の接着剤が前記
ヨークとマグネットとの隙間に、第2接着剤受け部の接
着剤が前記マグネットとカバーとの隙間にそれぞれ浸透
して硬化することにより、前記ヨークとマグネットとの
隙間、および前記マグネットとカバーとの隙間に接着剤
層がそれぞれ形成されていることを特徴とする。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来から、このような磁石発電機の回転子においては、
マグネットを構成する永久磁石として、アルニコやフェ
ライト系の永久磁石が使用されている。
最近、このような磁石発電機の回転子においては、マグ
ネットを構成する永久磁石として、磁気特性(高Tc、大
きい保磁力、高残留磁束密度、高最大エネルギ積)に優
れているサマリウム系(Sm−Co)や、ネオジウム系(Nd
−Fe−B)等のような所謂希土類金属系の永久磁石が使
用されつつある。
ところが、希土類金属系の永久磁石が使用されて製作さ
れているマグネット(以下、希土類系マグネットという
ことがある。)は、空気中の酸素と反応して酸化され易
く、また、脆くて欠け易い等の問題点がある。そこで、
一般に、このような希土類系マグネットにおいては、酸
化防止や損傷防止のために、その表面に保護膜がエポキ
シ樹脂電着塗装や電気ニッケルめっき処理等のような適
当な手段により被着されている。
しかし、このように保護膜が被着された希土類系マグネ
ットが前述したように構成されている磁石発電機の回転
子に使用される場合、マグネットはケースのケースの隔
壁部間に圧入され、さらにカバーが嵌入されて固定され
るようになっているため、前記保護膜が損傷されること
があり、その結果、希土類系マグネットが酸化され易く
なるという問題点が招来される。
本発明の目的は、マグネット表面の保護膜の損傷の発生
を確実に防止することができる回転電機の界磁装置を提
供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る回転電機の界磁装置は、円筒形状に形成さ
れているヨーク(11、11A)と、このヨーク(11、11A)
内に嵌入されており、複数本の隔壁部(35)がリング
(33)の上面に周方向に間隔を置いて配されてヨーク
(11、11A)の開口部方向に突設されているケース(1
3、13A)と、このケース(13、13A)の隣合う隔壁部(3
5)、(35)間のそれぞれに収容されているマグネット
(12)とを備えており、前記ケース(13、13A)および
マグネット(12)群が前記ヨーク(11、11A)に固定さ
れている回転電機の界磁装置において、 前記ケース(13、13A)の隣合う隔壁部(35)、(35)
間のそれぞれに腹面壁(38)が前記マグネット(12)の
腹面を被覆するように一体的に形成されているととも
に、この腹面壁(38)、両隔壁部(35)、(35)、前記
リング(33)の上面および前記ヨーク(11、11A)の内
周面によって囲まれた収容室(31)が、その上端開口か
ら深さ方向に渡って前記マグネット(12)の厚さおよび
幅よりも大きく形成されており、 前記各マグネット(12)はその表面に保護膜(26)がそ
れぞれ被着されているとともに、各マグネット(12)は
前記収容室(31)内において接着剤層(45)を介してそ
れぞれ固定されており、 また、前記ケース(13、13A)の内周側には円筒形状に
形成されたカバー(15)が圧入されているとともに、こ
のカバー(15)の一端側に径方向外向きに一体的に突設
された鍔部(43)が、前記収容室(31)の開口を閉塞す
るように設けられていることを特徴とする。
〔作用〕
前記した手段によれば、収容室がその上端開口から深さ
方向に渡ってマグネットの厚さおよび幅よりも大きく形
成されているため、マグネットが収容室へ挿入される
際、マグネットが収容室を形成するケースおよびヨーク
に擦れることはない。したがって、マグネットの表面が
擦れにより損傷されることはない。また、マグネットは
収容室内において、その全周がヨーク、ケースおよびカ
バーの鍔部により被覆されるため、外力により損傷され
ることもない。
〔実施例〕
第1図は本発明の一実施例である磁石発電機の回転子を
示す分解斜視図、第2図はその組立状態を示す縦断面
図、第3図はその一部省略一部切断平面図、第4図、第
5図および第6図はその組立途中を示す各拡大部分縦断
面図、第7図は同じく一部切断展開図である。
本実施例において、本発明に係る磁石発電機の回転子は
ヨーク11と、複数のマグネット12と、ケース13と、カバ
ー15とを備えている。
ヨーク11は鉄(Fe)等の磁性材料が用いられて、上面が
開口し下面が閉塞した有底円筒形状に絞りプレス加工等
により一体成形されており、下面閉塞壁には、エンジン
に直結させるためのボス部16が同心的に配されて軸心方
向内向きに一体的に突設されている。また、ヨーク11の
下面閉塞壁には回転子内に気流を生成させるための通気
孔17がボス16の外側位置にそれぞれ穿設されている。通
気孔17の外側位置にはケース13を回り止めするための凸
部18が複数個、下面閉塞壁を外面から突き上げられるこ
とにより突設されており、通気孔17と凸部18とは任意の
角度を置いて周方向にそれぞれ配設されている。
本実施例においては、マグネット群およびケースを固定
するのにヨーク11の開口端部に通常形成される巻かしめ
代部は形成されていない。
マグネット12はヨーク11の深さに対して半分程度の高さ
を有し、幅方向においてヨーク11の内周に沿って弯曲し
た円弧形状を有する略直方体に一体成形されている。マ
グネット12における両側の立ち上がり側面23および23は
後記する隔壁部の中心を通る法線についての接線に対し
て直角になるように形成されており、上面24と下面25は
互いに平行に形成されている。
本実施例において、マグネット12は、希土類金属永久磁
石の一例であるネオジウム鉄ボロン(Nd−Fe−B)磁石
が用いられて一体的に形成されている。このマグネット
12の表面には酸化防止や損傷防止のための保護膜26が全
体的に被着されている。この保護膜26はエポキシ樹脂等
の樹脂、または、ニッケル等の金属により構成されてお
り、エポキシ樹脂電着塗装や、電気ニッケルめっき処理
等のような適当な手段により、均一に薄く被着されてい
る。
ケース13は樹脂等の適度な弾性を有する非磁性材料が用
いられて押出成形法等により一体成形されており、全体
的に前記ヨーク11内に嵌合する略円筒形状に形成されて
いる。ケース13の筒壁30にはヨーク11の内周面との間で
収容室31を形成する凹所が複数、互いに略等しく位相差
で周方向に配列されて形成されている。この収容室31と
なる凹所は前記マグネット12の高さと略等しい高さと、
マグネット12の幅および厚さよりも若干大きめの幅およ
び厚さを有して相似する円弧形状の中空室に形成されて
おり、その天井面と背面とはそれぞれ開放されている。
したがって、ケース13の凹所とヨーク11の内周面で形成
する収容室31は、上端が開口しその開口から深さ方向に
渡ってマグネット12の厚さおよび幅よりも大きなものと
なる。また、収容室31となる凹所の床面壁部32は互いに
隣合って一連のリング33を形成している。リング33の下
面には複数個の凹部34がそれぞれ没設されており、凹部
34のそれぞれは前記ヨーク11における凸部18のそれぞれ
に嵌合するように形成されている。
隣合う凹所間のそれぞれには、各隔壁部35が断面正方形
の柱形状に立ち上がるように形成されており、隔壁部35
の径方向の肉厚はマグネット12の径方向の肉厚よりも厚
く形成されている。隔壁部35のそれぞれには断面略半円
形状の縦溝37が、高さ方向(軸心方向)の全長にわたっ
て一定幅一定深さに没設されている。また、隣合う隔壁
部35、35間には腹面壁38が、収容室31となる各凹所の腹
面を被覆するように一定厚さの円弧形状に一体成形され
ている。
カバー15は薄鉄板等が用いられて絞りプレス加工等によ
り一体成形されており、全体的には、前記ケース13の内
径よりも若干大径の外径を有する略円筒形状に形成され
ている。カバー15の本体部である円筒形状部41の下端に
は、径方向に内向きに突出した円形リング形状の下側鍔
部42が同心円に形成されており、また、この円筒形状部
41の上端には、径方向に外向きに突出した円形リング形
状の上側鍔部43が同心円に形成されている。
次に、前記構成に係る各部品による磁石発電機の回転子
の組立作業を説明することにより、本実施例に係る磁石
発電機の回転子の構成、および、その作用効果を説明す
る。
まず、ヨーク11内にケース13が嵌入される。このとき、
ヨーク11の底壁に隆起されている各凸部18にケース13下
面の各凹部34がそれぞれ嵌合される。この凸部18と凹部
34との嵌合により、ケース13はヨーク11に一体回転する
ように回り止めされることになる。
続いて、第4図に示されているように、ケース13の各収
容室31にエポキシ樹脂から成る熱硬化性の接着剤44が、
粘稠状態(ねばねばした状態)でそれぞれ注入される。
接着剤44が注入された後、各収容室31にマグネット12が
1個宛、上側開口からそれぞれ挿入されて行く。
このとき、収容室31はマグネット12に対して若干大きめ
の相似形状に形成されているため、マグネット12がケー
ス13およびモーク11に擦れることはない。したがって、
マグネット12の表面に被着された保護膜26がそぎ落され
たり、損傷されたりすることはない。
しかも、マグネット12が収容室31に挿入されて行くと、
第4図に示されているように、収容室31に注入された接
着剤44がマグネット12と収容室31との間の隙間に押し出
されるようになって浸透されて来るため、マグネット12
の挿入が浸透されて来る接着剤44により潤滑されるとと
もに、マグネット12の擦れによる損傷の発生がより一層
効果的に防止される。
なお、本実施例では、マグネット12の高さよりも高めに
腹面壁38が形成されているので、マグネットの挿入によ
り上がって来た接着剤44があふれて流れ出すのは防止さ
れることになる。
その後、マグネット12群を被覆したケース13の内側には
カバー15が軽圧入される。この軽圧入後の状態は、カバ
ー15の円筒形状部41がケース13の内周面に緊密に接触す
る程度の状態である。この圧入に伴って、カバー15の円
筒形状部41におけるケース13の各隔壁部35の腹面にそれ
ぞれ没設された各縦溝37に対向した部分の筒壁のそれぞ
れは、各縦溝37内へ自然に膨み出ることにより、縦溝37
にそれぞれ係合した状態になる。この縦溝37とカバー15
の筒壁との係合により、カバー15はケース13に対して周
方向に回り止めされた状態になる。
圧入時、カバー15の下端および上端には各鍔部42、43が
それぞれ形成されているため、カバー15が薄鉄板により
形成されていても、その円筒形状部41には充分な剛性が
確保されている。したがって、カバー15のケース13内へ
の圧入作業は円滑に、かつ、カバー15の円筒形状部41の
外周面がケース13の内周面に全体にわたって均一に密着
するように行われることになる。また、カバー15の上下
両側鍔部42、43には、ケース13に圧入する際に生じる押
し込み力、または、圧入に抵抗する反力を付勢するため
の治具を係合させることができるため、圧入に必要な外
力をカバー15の全体にわたって均一に付勢させることが
でき、一層精密な圧入が実現されることになる。
カバー15がケース13の内周に圧入された状態において、
カバー15の上側鍔部43はケース13の上側端面に当接した
状態になっている。これにより、ケース13の各収容室31
の上側開口はカバー15の上側鍔部43によりそれぞれ閉塞
され、したがって、各収容室31にそれぞれ収容された各
マグネット12は、カバー15の上側鍔部43によって被覆さ
れた状態になっている。そして、このカバー15の上側鍔
部43の被覆により保護されるため、マグネット12群の上
面24は、外力によって損傷されることはない。
前記カバー15の圧入作業以前または以後に、ヨーク11内
が所定の熱架橋反応温度に加熱されることにより、各収
容室31に注入された接着剤44が熱架橋反応によって硬化
される。この接着剤44の硬化によって接着剤層45が形成
され、この接着剤層45によって各マグネット12、ヨーク
11およびケース13が接着された状態になるため、これら
は全て一体的に固定された状態になる。
なお、熱可塑性の接着剤が使用された場合には、接着剤
は自然冷却によっても硬化させることができる。
前記実施例によれば次の効果が得られる。
(1) マグネットは接着剤が注入されたケースの収容
室に余裕をもって挿入され、かつ、その接着剤が硬化し
て成る接着剤層によりマグネット群、ケースおよびヨー
クが一体的に固定されるため、マグネットの表面に被着
された保護膜が損傷されるのを防止することができる。
(2) ケースの収容室に収容されたマグネットはその
腹面がケースの腹面壁とカバーとにより二重に被覆され
ているため、マグネットの吸引力による突発的な衝撃を
受けてもマグネットが保護されることになる。
第8図は本発明の実施例2である磁石発電機の回転子を
示す分解斜視図、第9図はその組立状態を示す縦断面
図、第10図はその一部省略一部切断平面図、第11図、第
12図および第13図はその組立途中を示す各拡大部分縦断
面図、第14図は同じく一部切断展開図である。
本実施例2が前記実施例1と異なる点は、次の通りであ
る。
ヨーク11の開口端部の外周側には、薄肉部になった巻か
しめ代部19がヨーク11の内周を除去されることにより形
成されており、したがって、巻かしめ代部19の内周側に
はマグネット12の頂部よりわずかに軸方向に突出した環
状の段付部19aが形成されている。そして、段付部19aと
巻かしめ代部19内周面との間には、断面形状が半円形の
環状溝19bが周方向に沿って没設されている。
カバー15の上側鍔部43には屈曲部43cが径方向の略中央
部に配されて、上側鍔部43自体をプレス加工によって屈
曲成形されることにより、周方向に連続するように円形
環形状に形成されており、上側鍔部43は内側水平部43a
と外側水平部43bとがこの屈曲部43cにより連結されて一
体形成されている。上側鍔部43はその外側水平部43bの
外周端辺がヨーク11の巻かしめ代部19における内周側近
傍まで延長するように形成されている。
本実施例2において、前記実施例1のようにケース11の
内周にカバー15が圧入された後、ヨーク11の巻かしめ代
部19に対して巻かしめ加工が実施される。
そして、ヨーク11の巻かしめ代部19が径方向内向きに巻
かしめ加工されると、第13図に示されているように、巻
かしめ代部19が環状溝19b近傍を支点として径方向内向
きに折曲されるため、上側鍔部43の外側水平部43bはそ
の先端が巻かしめ代部19の内周壁面によって軸方向下向
きに押された状態で、巻かしめ部46と段付部19a上面と
により把持される。巻かしめ代部19により外周端辺が軸
方向下向きに押されると、上側鍔部43はその外周端辺と
屈曲部43cとの間が褶曲されることにより、上側鍔部43
には弾性力が蓄積される。この弾性力により上側鍔部43
の略中央に位置された屈曲部43cがマグネット12の頂部
上面24を押圧することになる。そして、このカバー15の
上側鍔部43には押圧力により、マグネット12は軸方向下
向きに押され、ヨーク11内からの抜け出しを確実に阻止
される。
本実施例2によれば、樹脂リングを用いることなく、マ
グネット12を確実に固定することができるため、部品点
数および組付工数を低減することができ、生産コストを
低減することができる。さらに、樹脂製の押さえリング
を廃止することができるため、そのリングの厚み分だけ
ヨークの軸方向の長さを短くすることができる。
また、巻かしめ代部19の内周側に環状溝19bが形成され
ているため、巻かしめ代部19を巻かしめ加工する際の応
力がマグネット12に作用することはなく、巻かしめ代部
19の巻かしめ加工によってマグネット12が内周方向に押
し出されるのが防止され、寸法精度の安定した製品を提
供することができる。さらに、巻かしめ代部19の径はヨ
ーク11のマグネット12との当接部の径と同等でよいの
で、ヨーク11のブランク径を小さくすることができ、材
料の歩留りを向上させることができる。
第15図は本発明の実施例3を示す拡大部分斜視図、第16
図は第15図のA−A線に沿う断面図である。
本実施例3においては、次の点が前記実施例2と異なっ
ている。
本実施例3において、前記ヨーク11の開口部における段
付部19aに凹部47が複数個、周方向に間隔を置いて配さ
れて、軸心方向底部側へ略半円形形状に陥没するように
予め形成されている。
そして、ヨーク11の巻かしめ代部19が巻かしめ加工され
て巻かしめ部46が形成された後、この巻かしめ部46の前
記各凹部47に対応する部分が、押印プレス加工(コイニ
ング)により軸心方向底側へ塑性変形される。この塑性
変形により形成された巻かしめ部46における係合部48の
それぞれは、カバー15の上側鍔部43のこれらに対する部
分49を各凹部47にそれぞれ没入して係合させた状態にな
る。
本実施例3によれば、巻かしめ部46に形成された係合部
48およびカバー15の上側鍔部43に形成された係合部49の
それぞれが、各凹部47にそれぞれ係合するため、カバー
15はヨーク11により周方向の動しに対しても一層確実に
固定されることになる。
第17図は本発明の実施例4である磁石発電機の回転子を
示す分解斜視図、第18図はその組立状態を示す縦断面
図、第19図はその一部省略一切断平面図、第20図、第21
図および第22図はその組立途中を示す各拡大部分縦断面
図、第23図は同じく一部切断展開図である。
本実施例4が前記実施例1と異なる点は、ヨーク11が巻
かしめ加工されている点と、押さえリング14が使用され
ている点、にある。
すなわち、ヨーク11の開口端側には、その外周側に薄肉
部になった巻かしめ代部19がヨーク11の内周を除去され
ることにより形成されており、したがって、巻かしめ代
部19の内周側にはマグネット12の頂部よりわずかに軸方
向に突出した環状の段差19aが形成されている。そし
て、段差19aと巻かしめ代部19内周面との間には、断面
形状が半円形の環状溝19bが周方向に沿って没設されて
いる。
押さえリング14は樹脂等の適度な弾性を有する非磁性材
料が用いられて一体成形されており、全体的に前記ケー
ス13の横断面形状と略等しい円形リング形状に形成され
ている本体39を備えている。押さえリング本体39の下面
には複数個の凸部40が、周方向において前記ケース13の
各隔壁部35に対応するように配列されて、下向きにそれ
ぞれ突設されており、各凸部40はケース13の各隔壁部35
の頂部にそれぞれ形成されている凹部36に嵌入された状
態において凹部36の両脇壁を周方向外向きに拡開させ得
るように構成されている。
そして、第20図〜第23図に示されているように、各収容
室31にマグネット12が挿入されたケース13上に押さえリ
ング14が、各凸部40を各凹部36に圧入されて押さえ付け
られる。押さえリング14の凸部40がケース13の凹部36に
圧入されると、隔壁部35における凹部36の両脇部分が周
方向外向きに拡開させるため、隣合う隔壁部35、35間の
収容室31に挿入されたマグネット12は周方向両脇から押
さえられて機械的に保持された状態になる。また、マグ
ネット12はケース13、押さえリング14およびヨーク12に
よりその全周を被覆された状態になる。
その後、カバー15がマグネット12群を被覆したケース13
および押さえリング14の内側に圧入される。このとき、
カバー15の円筒形状部41はケース13の各隔壁部35腹面に
没設された縦溝37内へ膨出係合される。この係合によ
り、カバー15はケース13に対して周方向に回り止めされ
た状態になる。
この後、ヨーク11の巻かしめ代部19が径方向内向きに巻
かしめ加工されると、巻かしめ代部19が環状溝19b近傍
を支点として径方向内向きに折曲されるため、上側鍔部
43は巻かしめ部45の内周壁面によって軸方向下向きに押
される。そして、この巻かしめ部46Aによる押圧力によ
り、マグネット12群、ケース13および押さえリング14は
軸方向下向きに押され、ヨーク11内からの抜け出しを確
実に阻止される。また、押さえリング14によってマグネ
ット12の上面24が被覆されているので、ヨーク11の巻か
しめ代部19によって損傷されることはない。
なお、マグネット12を希土類金属系永久磁石にすること
により、その厚さを薄くできるが、巻かしめ代部19をヨ
ーク11の内周側に形成した場合、マグネット12を薄くし
た分、巻かしめ代部19も短くなり巻かしめ加工しずらく
なる。この点、本実施例4では巻かしめ代部19をヨーク
11の外周側に形成することにより、巻かしめ代部19を長
くし、巻かしめ加工性を向上することができる。
なお、前記実施例4において、カバー15の下側鍔部42を
圧入後軸方向下向きに伸展したり、また、スポット溶接
またはリベットを用いて下側鍔部42とヨーク11の底壁と
を固定してもよい。
第24図は本発明の実施例5である磁石発電機の回転子を
示す拡大部分斜視図である。
本実施例5においては、ケース13の内周面における底部
付近に凸部50が複数個、周方向に間隔を置いて配され
て、径方向内向きに突出するようにそれぞれ形成されて
おり、ケース13の内周に圧入されたカバー15の下側鍔部
42が軸心方向に伸展するように塑性変形された状態にお
いて、カバー15が各凸部50に対向する肉壁部分のそれぞ
れが各凸部50に沿って内側にそれぞれ膨み出ることによ
り、各係合部51がそれぞれ形成されている。そして、こ
のケース13の各凸部50と、カバー15の各係合部51との係
合により、カバー15はケース13に対してより一層確実に
回り止めされた状態になっている。
第25図は本発明の実施例6である電動モータの固定子を
示す分解斜視図、第26図はその組立状態を示す正面断面
図である。
本実施例6において、本発明に係る回転電機の界磁装置
は電動モータの固定子として構成されている。本実施例
6において、ヨーク11Aは円筒形状に形成されており、
その軸心方向両端部にはエンドブラケット(図示せず)
がそれぞれ開口を閉塞するように嵌合されるようになっ
ている。ヨーク11Aの筒壁には凸部18Aが複数個、軸心方
向一端部(以下、下端部とする。)において周方向に等
間隔に配されて、外側から塑性加工されることにより径
方向内向きに突設されている。
ケース13Aには収容室31が4個、互いに略等しい位相差
で周方向に配列されてそれぞれ形成されており、これに
対応してマグネット12は4個用意されている。ケース13
Aのリング33の下端部には凹部34Aが複数個、前記ヨーク
11Aにおける各凸部18Aのそれぞれを嵌合し得るように配
されて、径方向内向きに没設されている。
そして、前記構成に係るヨーク11A内にケース13Aが嵌入
されると、ヨーク11Aの筒壁に内向きに隆起されている
各凸部18Aにケース13A下端部の各凹部34Aがそれぞれ嵌
合される。この凸部18Aと凹部34Aとの嵌合により、ケー
ス13Aはヨーク11Aに位置決め、かつ支持された状態にな
る。
各収容室31に接着剤が注入された後、各収容室31にマグ
ネット12が1個宛、それぞれ挿入される。カバー15がケ
ース13Aの内側へ圧入され、接着剤が硬化されると、ヨ
ーク、マグネット、ケースおよびカバーは接着剤層45に
より固定された状態になる。
この界磁装置としての固定子に電機子が組み付けられる
場合、第26図に想像線で示されているように、電機子52
はそのコイル(図示せず)が固定子の界磁極である各マ
グネット12に対向されることになる。このとき、カバー
15の下側鍔部42が電機子52と干渉しないように、下側鍔
部42は軸心方向へ塑性変形された状態になっている。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、
その要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能であ
ることはいうまでもない。
例えば、前記実施例1〜5においては、本発明が磁石発
電機の回転子に適用された場合につき説明したが、前記
実施例6のように、本発明は、電動モータの固定子等の
ような回転電機の界磁装置全般に適用することができ
る。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、収容室がその上
端開口から深さ方向に渡ってマグネットの厚さおよび幅
よりも大きく形成されているため、マグネットが収容室
へ挿入される際、マグネットが収容室の壁面に擦れるこ
とはない。したがって、マグネットの表面が擦れにより
損傷されることはない。また、マグネットは収容室内に
おいて、ヨーク、ケースおよびカバーの鍔部または押さ
えリングにより被覆されるため、外力により損傷される
こともない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例1である磁石発電機の回転子を
示す分解斜視図、第2図はその組立状態を示す縦断面
図、第3図はその一部省略一切断平面図、第4図、第5
図および第6図はその組立途中を示す各拡大部分縦断面
図、第7図は同じく一部切断展開図である。 第8図は本発明の実施例2である磁石発電機の回転子を
示す分解斜視図、第9図はその組立状態を示す縦断面
図、第10図はその一部省略一部切断平面図、第11図、第
12図および第13図はその組立途中を示す各拡大部分縦断
面図、第14図は同じく一部切断展開図である。 第15図は本発明の実施例3を示す拡大部分斜視図、第16
図は第15図のA−A線に沿う断面図である。 第17図は本発明の実施例4である磁石発電機の回転子を
示す分解斜視図、第18図はその組立状態を示す縦断面
図、第19図はその一部省略一切断平面図、第20図、第21
図および第22図はその組立途中を示す各拡大部分縦断面
図、第23図は同じく一部切断展開図である。 第24図は本発明の実施例5を示す拡大部分斜視図であ
る。 第25図は本発明の実施例6である電動モータの固定子を
示す分解斜視図、第26図はその組立状態を示す正面断面
図である。 11……ヨーク、12……マグネット、13……ケース、14…
…押さえリング、15……カバー、16……ボス、17……通
気孔、18……凸部、19……巻かしめ代部、19a……段付
部、19b……環状溝、20……腹面、21……背面、23……
側面、24……上面、25……下面、26……保護膜、30……
筒壁、31……収容室、32……底面壁部、33……リング、
34……凹部、35……隔壁部、36……凹部、37……縦溝、
38……腹面壁、39……押さえリング本体、40……凸部、
41……円筒形状部、42……下側鍔部、43……上側鍔部、
43a……内側水平部、43b……外側水平部、43c……屈曲
部、44……接着剤、45……接着剤層、46、46A……巻か
しめ部,47……凹部、48、49……係合部、50……凸部、5
1……係合部、11A……電動モータのヨーク、18A……凸
部、13A……ケース、34A……凹部、52……電機子。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒形状に形成されているヨーク(11、11
    A)と、このヨーク(11、11A)内に嵌入されており、複
    数本の隔壁部(35)がリング(33)の上面に周方向に間
    隔を置いて配されてヨーク(11、11A)の開口部方向に
    突設されているケース(13、13A)と、このケース(1
    3、13A)の隣合う隔壁部(35)、(35)間のそれぞれに
    収容されているマグネット(12)とを備えており、前記
    ケース(13、13A)およびマグネット(12)群が前記ヨ
    ーク(11、11A)に固定されている回転電機の界磁装置
    において、 前記ケース(13、13A)の隣合う隔壁部(35)、(35)
    間のそれぞれに腹面壁(38)が前記マグネット(12)の
    腹面を被覆するように一体的に形成されているととも
    に、この腹面壁(38)、両隔壁部(35)、(35)、前記
    リング(33)の上面および前記ヨーク(11、11A)の内
    周面によって囲まれた収容室(31)が、その上端開口か
    ら深さ方向に渡って前記マグネット(12)の厚さおよび
    幅よりも大きく形成されており、 前記各マグネット(12)はその表面に保護膜(26)がそ
    れぞれ被着されているとともに、各マグネット(12)は
    前記収容室(31)内において接着剤層(45)を介してそ
    れぞれ固定されており、 また、前記ケース(13、13A)の内周側には円筒形状に
    形成されたカバー(15)が圧入されているとともに、こ
    のカバー(15)の一端側に径方向外向きに一体的に突設
    された鍔部(43)が、前記収容室(31)の開口を閉塞す
    るように設けられていることを特徴とする回転電機の界
    磁装置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の回転電機の界
    磁装置において、 前記ヨーク(11、11A)の開口端外周側に環状の巻かし
    め代部(19)が形成され、 前記カバー(15)の鍔部が(43)マグネット(12)の頂
    部からその径方向外側に突出するように形成されている
    とともに、その先端が前記ヨークの巻かしめ代部(19)
    の内周側近傍まで延長され、かつ、その中間部には屈曲
    部(43c)がマグネット(12)側へ突出するように形成
    されており、 前記ヨーク(11、11A)の巻かしめ代部(19)が巻かし
    め加工により内周側に折り曲げられて前記鍔部(43)の
    先端が内周側に折り曲げられることにより、この鍔部
    (43)の先端が内周側に押圧され、この押圧によりこの
    鍔部(43)の中間部に形成された前記屈曲部(43c)が
    マグネット(12)の頂部に押圧されていることを特徴と
    する回転電機の界磁装置。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第2項記載の回転電機の界
    磁装置において、 前記ヨーク(11、11A)の開口端外周側に環状の巻かし
    め代部(19)が形成され、その内周側には前記マグネッ
    ト(12)の頂部よりも若干軸心方向に突出した環状の段
    付部(19a)が形成されており、 前記ヨーク(11、11A)の開口部における段付部(19a)
    に凹部(47)が複数個、周方向に間隔を置いて配されて
    軸心方向底側へ陥没するように形成されており、 前記巻かしめ代部(19)が巻かしめ加工されてなる巻か
    しめ部(46)および前記カバー(15)の鍔部(43)の前
    記凹部(47)に対向する部分が軸心方向底側へ押出加工
    されて各係合部(48)、(49)がそれぞれ形成され、各
    係合部(48)、(49)が前記ヨークの各凹部(47)にそ
    れぞれ係合されていることを特徴とする回転電機の界磁
    装置。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲1項記載の回転電機の界磁
    装置において、 前記マグネット(12)と前記カバー(15)の鍔部(43)
    との間に押さえリング(14)が介設されていることを特
    徴とする回転電機の界磁装置。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第1項または第2項または
    第4項記載の回転電機の界磁装置において、 前記ケース(13、13A)の内周面における底部付近に凸
    部(50)が複数個、周方向に間隔を置いて配されて径方
    向内向きに突出するように形成されており、 前記ケース(13、13A)に圧入された前記カバー(15)
    の鍔部(43)と反対側の端部が前記ケースの各凸部(5
    0)にそれぞれ係合されていることを特徴とする回転電
    機の界磁装置。
JP2205714A 1990-08-01 1990-08-01 回転電機の界磁装置 Expired - Lifetime JPH07118874B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2205714A JPH07118874B2 (ja) 1990-08-01 1990-08-01 回転電機の界磁装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2205714A JPH07118874B2 (ja) 1990-08-01 1990-08-01 回転電機の界磁装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0491645A JPH0491645A (ja) 1992-03-25
JPH07118874B2 true JPH07118874B2 (ja) 1995-12-18

Family

ID=16511482

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2205714A Expired - Lifetime JPH07118874B2 (ja) 1990-08-01 1990-08-01 回転電機の界磁装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07118874B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003304660A (ja) * 2002-04-10 2003-10-24 Moric Co Ltd 回転電気機器のロータ構造
JP5095108B2 (ja) * 2006-03-07 2012-12-12 本田技研工業株式会社 電動機
JP6494922B2 (ja) * 2014-04-24 2019-04-03 東芝ライフスタイル株式会社 モータ、ランドリー機器、及びモータの製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0226193Y2 (ja) * 1985-12-10 1990-07-17
JPH0734635B2 (ja) * 1988-09-27 1995-04-12 株式会社日立製作所 永久磁石型モータの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0491645A (ja) 1992-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8035269B2 (en) Electric machine
EP3091639A1 (en) Rotor core for rotating electrical machine, and manufacturing method thereof
US20020047457A1 (en) Rotary electric machine and manufacturing method therefor
US7569960B2 (en) Yoke assembly for stator of starter motor
JPS6339443A (ja) モ−タの製造方法
JPH0753392Y2 (ja) 磁石発電機の回転子
JPH0746781A (ja) 磁石発電機の回転子
JPH027264B2 (ja)
JP5033320B2 (ja) 電動機の固定子の製造方法
JPH07118874B2 (ja) 回転電機の界磁装置
JPH07118873B2 (ja) 磁石発電機の回転子
JP4436652B2 (ja) 磁石式発電機
JP2005168127A (ja) 永久磁石式回転子
JP2569221B2 (ja) モータの製造方法
JP3281244B2 (ja) 磁石発電機の回転子
JP2673775B2 (ja) 磁石発電機の回転子の製造方法
JP2012105543A (ja) 電動機の固定子
JPH07118875B2 (ja) 磁石発電機の回転子
JPH0628930Y2 (ja) 磁石発電機の回転子
JP2608518B2 (ja) 磁石発電機の回転子の製造方法
JP2899440B2 (ja) 電動機の固定子鉄心
JP2015076938A (ja) ステータ
JP2856384B2 (ja) ステッピングモータのステータ
JPH0374152A (ja) 磁石発電機の回転子
JPH0223071Y2 (ja)