JPH0711883U - ブラシレスモータ - Google Patents

ブラシレスモータ

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JPH0711883U
JPH0711883U JP4299293U JP4299293U JPH0711883U JP H0711883 U JPH0711883 U JP H0711883U JP 4299293 U JP4299293 U JP 4299293U JP 4299293 U JP4299293 U JP 4299293U JP H0711883 U JPH0711883 U JP H0711883U
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広志 坂下
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡易・安価な構造で、ブラシレスモータの良
好な組付け精度を得つつ薄型化を容易に図ることを可能
とする。 【構成】 従来のような軸受ハウジングを介することな
く、軸受225を基板21の表面上に直接的に当接して
位置決めし、軸受225を安価かつ薄型の構造で高精度
に組み付けるように構成したもの。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、軸受を介して回転可能に支承されたハブ台に、磁気ディスクを装着 して回転駆動させるようにしたブラシレスモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、磁気ディスク駆動用のFDDモータ等として用いられるブラシレスモ ータには、モータ基板に組み付けられたステータ組に対して、ロータ組を積層状 に組み付けた構造のものがある。この構成のものにおいては、例えば図14に示 されているように、巻線1が巻回されたステータコア2が、固定ネジ3によりモ ータ基板4側に締め付け固定されているとともに、上記固定ネジ3によって軸受 ハウジング5から延出する取付板5aが、上記モータ基板4とステータコア2と の間に締め付け固定されており、これによりステータ組が構成されている。また 上記軸受ハウジング5内には、ベアリング等からなる軸受6が装着されている。
【0003】 一方、回転軸7の一端部には、磁気ディスク載置用のハブ台8が圧入により嵌 着されているとともに、このハブ台8の外周部に、有底円筒状のロータケース9 が結合されている。さらにこのロータケース9の外周部には、駆動マグネット1 0が環状に装着されており、これによりロータ組が構成されている。そしてこの ロータ組における回転軸7が、上記ステータ組の軸受ハウジング5内に挿入され て、軸受6により回転自在に支承される構成になされている。
【0004】 このときモータの回転系を高精度に組み付けるためには、上記モータ基板4に 対するロータ組、特に回転軸7及びハブ台8の組付精度が重要である。従って従 来から、上述した軸受ハウジング5の取付板5aにおけるモータ基板4側への接 触面を、レース加工等によって高精度に仕上げ、これによりモータ基板4に対す る軸受ハウジング5の直角度を出すことが行われている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところが上述のように軸受ハウジング5の装着面を高精度に仕上げた場合であ っても、十分な精度を得られないことがある。すなわち軸受ハウジング5は、樹 脂あるいはダイカスト材等の比較的軟質の材料から形成されているとともに、近 年の薄型化の要請から、軸受ハウジング5の取付板5aが、ステータコア2の厚 さに対して比較的薄く成形される傾向にある。従って軸受ハウジング5を高精度 に仕上げても、固定ネジ3の締め付けによってステータコア2の平面精度に吸収 されてしまい、結果的に軸受精度が悪くなる。
【0006】 また上述した従来の構造では、軸受ハウジング5を高精度に仕上げたり、固定 ネジ3の穴加工等を要し、加工工程が増大しているとともに、コア巻線組を組み 付ける前に軸受ハウジング5を固定するため、リフロー半田付けによる軸受ハウ ジング5の損傷回避の観点から、手作業による半田付けを行わざるを得ないとい う問題もある。
【0007】 そこで本考案は、簡易・安価な構造で、良好な組付け精度を得ることができ、 しかも薄型化を容易に図ることができるようにしたブラシレスモータを提供する ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1にかかるブラシレスモータは、回転軸を支承 する軸受と、この軸受の半径方向外側に配置されたステータコアとを有し、これ ら軸受及びステータコアが基板上に固定されたブラシレスモータにおいて、上記 軸受における軸方向端面部が、前記基板の表面上に直接当接されているとともに 、当該軸受は、所定の押圧手段により軸方向に押圧されて固定された構成を有し ている。
【0009】 また請求項2にかかるブラシレスモータは、上記請求項1にかかるブラシレス モータにおいて、押圧手段が、ネジ手段からなるものであって、上記ステータコ アの回転中心部には、略同心状に軸受を受け入れる軸受挿通孔が貫通形成されて いるとともに、このステータコアの軸受挿通孔内に装着された軸受が、基板の表 面上に直接当接され、かつ上記軸受の外周面と、この軸受の外周面に対向するス テータコアの軸受挿通孔の内周面には、上記ネジ手段を軸方向に受け入れるネジ 挿入孔を、共同して画成する略半円弧状の切欠凹部が対向するように各々設けら れ、上記ネジ挿入孔を軸方向に貫通して基板側に螺着されたネジ手段の頭部によ り、上記軸受が軸方向に押圧されて固定された構成を有している。
【0010】
【作用】
そしてこのような構成の各手段によれば、軸受ハウジングを介することなく軸 受が保持され、このとき軸受が基板の表面上に直接的に当接され、容易かつ正確 に位置決めが行われるようになっている。
【0011】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 まず図1及び図2に示されているように、本考案の一実施例におけるFDDモ ータは、モータ基板21側に組み付けられたステータ組22と、このステータ組 22に対して図示上側から積層状に組み付けられたロータ組23とから構成され ている。このうちステータ組22を構成しているステータコア221は、上記モ ータ基板21に位置決めして設置されたコアホルダー222上にセットされてお り、このステータコア221には巻線223が巻回されている。このとき上記コ アホルダー222の所定位置には、位置決め用の凸部222a(図2参照)が軸 方向に複数箇所突設されており、これらの位置決め用凸部222aが、モータ基 板21側の所定位置に貫通形成された位置決め穴(図示省略)内に挿入されるこ とによって、上記コアホルダー222が正確に位置決めして取り付けられるよう に構成されている。
【0012】 また上記ステータコア221の回転中心部には、軸受挿通孔224が軸方向に 貫通するように形成されており、当該軸受挿通孔224内に、略円筒状の軸受2 25が同心状に嵌挿されている。上記ステータコア221の軸受挿通孔224内 に装着された軸受225は、焼結含油軸受から構成されており、その底部側(図 示下面側)開口部の外周縁に、細幅円環状の凸状設置面225aが同心状に設け られている。この凸状設置面225aは、軸線に対して高精度の直角度を有する ように形成されており、当該凸状設置面225aが、モータ基板21の表面上に 直接当接されて位置決めが行われている。また上記軸受225の底部側(図示下 面側)開口部には、スラスト軸受226が、軸受225の上記開口部を閉塞する ように装着されている。
【0013】 さらに図3及び図4にも示されているように、上記軸受225の外周面には、 略半円弧状の切欠凹部225bが、略等ピッチ間隔で3体設けられているととも に、前記ステータコア221の軸受挿通孔224の内周面に、略半円弧状の切欠 凹部224aが、略等ピッチ間隔で3体設けられている。これら軸受225の各 切欠凹部225bと、ステータコア221の軸受挿通孔224の切欠凹部224 aとは、半径方向に対向するように配置されており、これらの両切欠凹部225 b,224aが共同して、軸方向に延在する中空円環状のネジ挿入孔227を画 成している。そしてこのネジ挿入孔227内に、ネジ手段としての固定ネジ22 8が嵌挿されている。
【0014】 上記固定ネジ228は、ネジ挿入孔227内をモータ基板21側に向かって軸 方向に貫通しており、その先端側部分は、モータ基板21に形成されたネジ孔2 1a(図2参照)内に螺着されている。そしてこの固定ネジ228の頭部228 aは、軸受225側の切欠凹部225bにおける軸方向途中部分に設けられた当 接段部225cと、ステータコア221側の切欠凹部224aの開口縁部の双方 に当接されている。そしてこの固定ネジ228の締め付けによって、頭部228 aが、軸受225とステータコア221との双方を同時に軸方向すなわちモータ 基板21側に向かって押圧し、この固定ネジ228の押圧力によって、上記軸受 225とステータコア221との固定が同時に行われるように構成されている。
【0015】 また上記軸受225側の切欠凹部225bに設けられた当接段部225cは、 上記固定ネジ228の頭部228aが当接するように略半円弧状に形成されてい るとともに、軸方向に向かって所定量突出するように形成されている。さらにこ の当接段部225cの外周側には、溝部225dが同心状に取り囲むように形成 されている。すなわち上記当接段部225cは、前記固定ネジ228の頭部22 8aによって押圧されたときに、軸受225側がステータコア221側よりも沈 み込んでしまうことを防止し、両者(221,225)を略同一の高さに保持す るように設けられているものであり、また溝部225dは、上記当接段部225 cの変形を容易ならしめるために設けられている。
【0016】 一方、上記ステータ組22の軸受225内には、ロータ組23を構成する回転 軸231が回転自在に挿入されている。この回転軸231の挿入先端部分(図示 下端部)は、前記スラスト軸受226により支持されているとともに、軸受22 5から図示上方側に向かって突出している回転軸231の先端部分(図示上端部 分)には、有底円筒状のロータケース232が一体に回転するように取り付けら れている。このとき上記ロータケース232の回転中心部には、回転軸取付穴が 設けられているとともに、この回転軸取付穴の開口縁部に、軸方向に起立する円 環フランジ状の保持部232aがバーリング等の加工により形成されており、そ の保持部232aが、上記回転軸231に対し圧入により嵌着されている。すな わち上記ロータケース232は、回転軸231に対して直接接触するように結合 されている。
【0017】 また上記ロータケース232の中央部分における表面(図示上面)には、磁気 ディスク(メディア)載置用のハブ台234が載置され固定されている。このハ ブ台234は、円盤状の金属板をプレス加工して形成されており、当該ハブ台2 34の中心部に形成された取付穴が、上記回転軸231に対し圧入により嵌着さ れている。なお上記ハブ台234における磁気ディスク載置面(図示上面)には 、フッ素系等からなる耐摩耗性の固体潤滑剤がコーティングにより被着されてい る。
【0018】 一方、上記ロータケース232の外周フランジ部232bの内周壁面には、駆 動マグネット233が環状に装着されている。この駆動マグネット233は、前 記ステータ組22のステータコア221に対し、所定のギャップを介して対向す るように配置されている。
【0019】 このように上記実施例装置においては、従来のような軸受ハウジング(図14 符号5参照)を介することなく、軸受225自体がモータ基板21の表面上に直 接的に当接され、位置決めされるようになっている。従って軸受225は、軸受 ハウジングを伴うことなく安価かつ薄型の構造で、高精度に組み付けられ、その 組付精度の向上によって、例えばロータのチャッギング特性が向上される。また 軸受ハウジングを介することがないので、モータの小径化が図られるようになっ ている。
【0020】 さらに上記モータ基板21に対してステータ組22におけるコア巻線組を組み 付けた後に、軸受225の組付が可能となる。その結果リフローによる効率的な 半田付けが可能となり、低工数で品質向上が図れる。
【0021】 次に、上述した実施例と同様な作用・効果を備えた本考案の他の実施例につい て述べる。なお各図において、上述した実施例に対応する構成物には同一の符号 を付している。
【0022】 まず図5及び図6に示された実施例は、軸受225の押圧手段がステータコア 221である場合であって、固定ネジ228は、軸受225に接触することなく 、ステータコア221の途中部分に貫通されている。特に図6の実施例では、軸 受225に傾斜肩部225eが設けられており、この軸受225の傾斜肩部22 5eに、ステータコア221の一部が弾性的に当接されている。
【0023】 また図7に示された実施例は、軸受225の押圧手段がコアホルダー222で ある場合であって、固定ネジ228は、軸受225に接触することなく、ステー タコア221の途中部分に貫通されている。この場合にも、軸受225に傾斜肩 部225eが設けられており、この軸受225の傾斜肩部225eに、コアホル ダー222の内周傾斜面が当接されている。
【0024】 さらに図8及び図9に示された実施例では、軸受225側に切欠凹部が設けら れることなく、ステータコア221側の切欠凹部224a内に固定ネジ228が 装着されている。
【0025】 さらにまた図10及び図11に示された実施例では、軸受225の押圧手段と しての固定ネジ228に押え板229を介して軸受225を押圧している。上記 押え板229は、環状部材であっても良いし、座金等を複数配置しても良い。特 に図10の実施例では、軸受225に傾斜肩部225eが設けられており、この 軸受225の傾斜肩部225eに、押え板229の一部が弾性的に当接されてい る。そしてこの場合においても、軸受225側に切欠凹部を設けた実施例と、設 けない実施例とが考えられる。
【0026】 図12に示されている実施例は、軸受225が、モータ基板21に設けられた 開口21bから外部側に露出されている場合であり、この場合にも、上述した各 実施例に対応する実施例が同様に考えられる。
【0027】 さらに図13に示されている実施例は、面対向型のブラシレスモータに本考案 を適用したものであり、コイル223を保持するヨーク220と、モータ基板2 1に当接する軸受225とを、固定ネジ228により同時に押圧固定している。 この場合にも上述した各実施例に対応する実施例が同様に考えられる。
【0028】 以上本考案者によってなされた考案を実施例に基づき具体的に説明したが、本 考案は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々 変形可能であるというのはいうまでもない。例えばネジ挿入孔227は、固定ネ ジ228の使用本数より増やして設けることとすれば、固定ネジ228の締め付 けに失敗してネジ挿入孔227の当接段部225cを崩してしまったとき等に有 用である。また本考案は、FDDユニット以外のあらゆる種類のユニットに採用 される各種モータに対しても同様に適用することができる。
【0029】
【考案の効果】
以上述べたように、本考案にかかる構成のブラシレスモータは、従来のような 軸受ハウジングを介することなく、軸受を基板の表面上に直接的に当接して位置 決めし、軸受を安価かつ薄型の構造で高精度に組み付けるように構成したもので あるから、低コストで良好な組付け精度を得ることができ、しかも薄型化を容易 に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例におけるFDDモータの構造
を表した半横断面説明図である。
【図2】図1に表したFDDモータの組付け状態を分解
して表した半横断面説明図である。
【図3】軸受部分を拡大して表した平面説明図である。
【図4】軸受部分を拡大して表した横断面説明図であ
る。
【図5】本考案にかかる他の実施例における構造を表し
た半横断面説明図である。
【図6】本考案にかかるさらに他の実施例における構造
を表した半横断面説明図である。
【図7】本考案にかかるさらに他の実施例における構造
を表した半横断面説明図である。
【図8】本考案にかかるさらに他の実施例における構造
を表した半横断面説明図である。
【図9】図8に示した実施例における軸受部分を拡大し
て表した平面説明図である。
【図10】本考案にかかるさらに他の実施例における構
造を表した半横断面説明図である。
【図11】図10に示した実施例における軸受部分を拡
大して表した横断面説明図である。
【図12】本考案にかかる他の実施例における構造を表
した半横断面説明図である。
【図13】本考案にかかる他の実施例における構造を表
した半横断面説明図である。
【図14】従来におけるブラシレスモータの構造例を表
した半横断面説明図である。
【符号の説明】
21 モータ基板 22 ステータ組 23 ロータ組 221 ステータコア 224 軸受挿通孔 224a 切欠凹部 225 軸受 225a 凸状設置面 225b 切欠凹部 227 ネジ挿入孔 228 固定ネジ(ネジ手段) 231 回転軸 232 ロータケース

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸を支承する軸受と、この軸受の半
    径方向外側に配置されたステータコアとを有し、これら
    軸受及びステータコアが基板上に固定されたブラシレス
    モータにおいて、 上記軸受における軸方向端面部が、前記基板の表面上に
    直接当接されているとともに、 当該軸受は、所定の押圧手段により軸方向に押圧されて
    固定されていることを特徴とするブラシレスモータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたブラシレスモータ
    において、 押圧手段が、ネジ手段からなるものであって、 上記ステータコアの回転中心部には、略同心状に軸受を
    受け入れる軸受挿通孔が貫通形成されているとともに、
    このステータコアの軸受挿通孔内に装着された軸受が、
    基板の表面上に直接当接され、 かつ上記軸受の外周面と、この軸受の外周面に対向する
    ステータコアの軸受挿通孔の内周面には、上記ネジ手段
    を軸方向に受け入れるネジ挿入孔を、共同して画成する
    略半円弧状の切欠凹部が対向するように各々設けられ、 上記ネジ挿入孔を軸方向に貫通して基板側に螺着された
    ネジ手段の頭部により、上記軸受が軸方向に押圧されて
    固定されていることを特徴とするブラシレスモータ。
JP1993042992U 1993-07-09 1993-07-09 ブラシレスモータ Expired - Lifetime JP2602059Y2 (ja)

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