JPS605735Y2 - ブラシレス直流モ−タ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は小型テープレコーダ等に用いて好適なブラシレ
ス直流モータに関する。

先ず第１図を参照して、小型テープレコーダ等に用いら
れている従来のブラシレス直流モータについて説明する
。

第１図に於いて、１は回転軸、２はこの回転軸１に一体
に取付けられたシャッタ取付部材、３はこのシャッタ取
付部材２に取付けられたシャッタ、４はこのシャッタに
取付けられた環状の磁石である。

以上のこれ等要素にてロータ部が構成される。

５は回転軸１を支承するラジアル軸受、６はこの軸受５
の支持体、７は筐体、８は支持体６を筐体７へ教戒ける
ねじ、９は筐体７の端部に取付けられた金属製の平板状
の基板である。

１ｏは基板９上において、環状の磁石４と対向して例え
ば６ケ所に配されたコイルである。

１１は基板９の下面においてこれと対接して配され、コ
イル１ｏの引出線が配線されたプリント基板であって、
その略中夫に形威された中心孔１５が基板９の筒状の打
出し部１４に貫通した状態で取付けられている。

１２は回転軸１を支承するスラスト軸受けで、打出し部
１４内に取付けられている。

以上のこれ等要素にてステータ部が構成される。

１３は被検出部たるシャッタ３の端部が通過し、フォト
カブラ等で構成される回転子の回転位置を検出する検出
手段であり、取付板としてのプリント基板１１上に取付
けられている。

尚本例では、基板９は金属板で形威され、その一部を打
出しにより外方に突出させて筒状の打出し部１４を形威
し、その内周面にねじ溝を切り、一方スラスト軸受け１
２の外周面にもねじ溝を切り、これらを螺合させること
によりスラスト軸受け１２を基板９に取付けている。

尚、このモータでは、回転軸１がスラスト軸受け１２に
対して芯出しがなされると共に、スラスト軸受け１２も
軸受５に対して芯出しがなされているので、シャッタ３
の芯振れは殆んどない。

ところで、上述したブラシレス直流モータにあっては複
数個（例えば６個）のコイル１０への通電を順次切換え
ることにより、回転磁界を発生させて磁石４を回転させ
ているので、複数個のコイル１０への電流の切換時点を
適切に選ぶ必要がある。

このため、磁石４の回転位置を検出する位置検出手段１
３を複数個のコイル１０に対して最適な位置関係に調整
する中性点調整作業が必要となる。

そこで従来は、プリント基板１１にスラスト軸受け１４
を中心として形成された円弧状の長孔１８を設け、一方
、基板９側には長孔１８と対向する取付孔１９を設ける
。

そして、基板９の筒状の打出し部１４を中心として、プ
リント基板１１を円周方向に移動させて中性点調整を行
なったのち、取付孔１９及び長孔１８を通じて設けられ
た締付ねじ１７によって、プリント基板１１及び基板９
を互いに固定するようにしていた。

ところで、この従来のブラシレス直流モータにあっては
、基板９の打出し部１４の根元には必らす彎曲部２０が
生ずる為、基板９の打出し部１４を基準として基板９の
一面９ａにプリント基板１１を衝合させても、プリント
基板１１の穴と基板９の打出し部１４との間でガタが生
じて良好に嵌合せず、上述の中性点調整の際に、回転位
置検出素子１３の径方向の位置ずれが生ずるおそれがあ
った。

そこで、以上の点を改善すべく、第２図に示すように、
基板９の打出し部１４の彎曲した形状を基板９に裏打ち
をして、その打出し部１４における彎曲していない部分
でプリント基板１１の中心孔１５と衝合させれば良い。

しかし、このようにすると、打出し部１４の側部が欠除
部分２３のようにひけて基準径としての寸法精度及び直
角度が出ない欠点があった。

斯かる点に鑑み、本考案は簡単な構成にして、中性点調
整を行なう際に、回転位置検出手段の位置決めを、高精
度且つ容易に行なうことのできるブラシレス直流モータ
を提案せんとするものである。

第３図及び第４図を参照して本考案の一実施例について
詳細に説明するも、これら図において第１図と対応する
部分には同一符号を付して一部説明を省略する。

本考案においては、上述した筒状の打出し部１４を、基
板９における複数個のコイル１０が配される側の面９ｂ
側に突出させて形成するものである。

そして、この筒状の打出し部１４の内側に沿ってスラス
ト軸受け１２をそのねじ溝２１の部分でねじ込みにより
取付けることは従来と同様であるが、この場合にはスラ
スト軸受け１２の軸方向の一部、即ちねじ溝２１の下側
にねじ溝のない部分、即ち円筒部分２２を設ける。

そして、この円筒部分２２の中心軸線はスラスト軸受け
１２の中心軸と合致させること勿論である。

そして、プリント基板１１の中心孔１５を上述したスラ
スト軸受け１２の円筒部分２２に丁度嵌合させる。

尚、このプリント基板１１上には複数個のコイル１０の
引出線を接続する為のプリント配線が所定の形状で配線
されており、更にこの引出線をプリント基板１１の裏側
へ導出する孔１６が設けられている。

斯くして、本考案ブラシレス直流モータによれば、回転
位置検出手段１３の取付けられるプリント基板１１の中
心孔１５の内周面とスラスト軸受け１２の円筒部２２の
外周面とが互いに摺接しており、中性点調整に伴なって
基板９とプリント基板１１とが相対的に回動する際に、
回転位置検出手段１３がスラスト軸受け１２を中心にし
て径方向に移動することがない。

従って構成簡単にして、ステータ部の位置検出手段１３
とロータ部の被検出部としてのシャッタ３との相対位置
が一定に保たれながら、上記中性点調整が速やかに行な
われる。

又、これにより回転位置検出手段１３の位置を簡単に調
整することができるので、複数個のコイル１０への通電
の切換時点を精度良く設定してロータ部分を正常に回転
させることができる。

尚、取付板としてのプリント基板１１の位置出しに供す
るスラスト軸受け１２は段部が設けられてなくともプリ
ント基板１１の中心孔１５が衝合する円筒状部２２が設
けられているものであれば良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のブラシレス直流モータの断面図、第２図
は従来の他のブラシレス直流モータの要部の拡大断面図
、第３図は本考案によるブラシレス直流モータの一実施
例の断面図、第４図はその一部の平面図である。 １は回転軸、３は被検出部としてのシャツタ板、４は磁
石、９は基板、９ａ及び９ｂは基板９の一方の面及び他
方の面、１０は複数個のコイル、１１は取付板としての
プリント基板、１２はスラスト軸受け、１３は回転位置
検出手段、は筒状の打出し部である。 ４

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸方向に沿ってねじ溝部及び円筒部が設けられたスラス
   ト軸受けと、複数個のコイルが固定される一面側に筒状
   の打出し部が突出された平板状の基板と、ロータ部の被
   検出部と相対向する如くステータ部の取付板に固定され
   た回転位置検出手段とを有し、上記スラスト軸受けの円
   筒部が上記平板状の基板の、コイルが固定される一面側
   とは反対の面側に突出するように、上記スラスト軸受け
   のねじ溝部を上記平板状の基板の筒状の打出し部の内部
   にねじ込みによって取り付け、上記取付板に上記円筒部
   と略同径の中心孔を設けて、該中心孔を上記スラスト軸
   受けの円筒部に嵌合し、上記基板と上記取付板とが上記
   スラスト軸受けの円筒部の外周面を基準として相対的に
   回動するようにして戒るブラシレス直流モータ。