JPH07118624A - 接着剤組成物 - Google Patents

接着剤組成物

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JPH07118624A
JPH07118624A JP26923693A JP26923693A JPH07118624A JP H07118624 A JPH07118624 A JP H07118624A JP 26923693 A JP26923693 A JP 26923693A JP 26923693 A JP26923693 A JP 26923693A JP H07118624 A JPH07118624 A JP H07118624A
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広記 山本
Manabu Yako
学 八箇
Hideki Hirano
秀樹 平野
Takatoshi Tanaka
高年 田中
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 酢酸ビニル−エチレン系共重合樹脂の水系エ
マルジョン、ウレタン系樹脂、アジリジン環化合物、及
び下記一般式(I)で表される化合物を配合してなるこ
と特徴とする接着剤組成物。 一般式(I) Ar-O-(CH2CH2O)n -R (式中、Arはアリール基又はアルキル置換アリール基、
Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基、nは1〜
15を示す) 【効果】 この接着剤組成物は、初期接着性、耐熱クリ
ープ性、接着強度に優れ、特に初期接着性に優れるため
養生の手間を大幅に低減したり、養生時間の一層の短縮
を可能とし、かつ平面以外の面、例えば湾曲した面に対
しても接着作業を容易にするという効果を奏する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は接着剤組成物に関し、更
に詳しくは初期接着性、耐熱クリープ性、接着強度等の
優れた接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ウレタン樹脂は柔軟性、機械
的強度、耐熱性、耐水性、耐溶剤性、素材への密着性等
の諸性能に優れており、この諸性能が塗料や接着剤の分
野で幅広く利用されている。このウレタン樹脂の特性を
利用する技術として、例えば水溶性又は水分散性のカル
ボキシル基を有する脂肪族イソシアネート系ウレタン樹
脂、酢酸ビニル系樹脂エマルジョン及びアジリジン環化
合物を配合する事により得られる、機械的強度、耐水
性、耐熱性等の優れた常温硬化可能な水性接着剤組成物
が特開平3−172379号公報に開示されている。
【0003】
【従来の技術の課題】しかしながら、上記水性接着剤組
成物は、初期接着性が低い為、養生等に時間がかかり、
更に養生しにくい湾曲面の接着が難かしいという問題が
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、酢酸ビニル
−エチレン系共重合樹脂の水系エマルジョンを主成分と
する、初期接着性、耐熱クリープ性、接着強度等の優れ
た接着剤組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決する為の手段】本発明者は、種々検討の結
果、酢酸ビニル−エチレン系共重合樹脂の水系エマルジ
ョン、ウレタン樹脂、アジリジン環化合物を含有する組
成物に、更に後記する一般式(I)で表わされる化合物
を配合した接着剤組成物が、目的を達成するものである
との知見を得て本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、(A)酢酸ビニル−エチ
レン系共重合樹脂の水系エマルジョン、(B)ウレタン
系樹脂、(C)アジリジン環化合物及び(D)下記一般
式(I)で表される化合物を配合してなる接着剤組成
物、及びこの接着剤組成物に更に(E)亜鉛酸化物及び
/又は鉛酸化物を含有させた接着剤組成物である。 一般式(I) Ar-O-(CH2CH2O)n -R (式中、Arはアリール基又はアルキル置換アリール基、
Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基、nは1〜
15を示す)
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
接着剤組成物は(A)、(B)、(C)及び(D)成分
を含有する組成物あるいはこの組成物に、更に(E)成
分を含有させた一液型接着剤組成物及び二液型接着剤組
成物を包含する。
【0008】本発明で用いる(A)成分の酢酸ビニル−
エチレン系共重合樹脂の水性エマルジョンは、酢酸ビニ
ルとエチレンを含有する単量体を水系媒体中で乳化重合
して得られる水系エマルジョンが好ましい。(A)成分
として用いるエマルジョンの性状は、特に限定されない
が、得られる接着剤組成物の固型分含有量や粘度を考慮
すると、固型分含有率30〜70重量%、粘度(30
℃)100〜50000センチポイズ(cps)がそれぞれ
好ましい範囲である。
【0009】(A)成分のエマルジョン中に含有される
共重合樹脂は、酢酸ビニル単位及びエチレン単位を有
し、これらの単位に加えて酢酸ビニルやエチレンと共重
合可能な他の単量体の単位を1種又は2種以上有してい
てもよい。
【0010】上記共重合可能な他の単量体の好ましいも
のとして、下記一般式(II)で表される単量体(イ)が
挙げられる。 一般式(II) CH2=C(R1)CONH −R2−OR3 (式中、R1は水素原子又はメチル基、R2はアルキレン
基、R3はアルキル基である。) 得られる接着剤組成物の、特に耐熱クリープ性の点か
ら、上記一般式(II)におけるR2及びR3の炭素数は、い
ずれも1〜4が好ましい。
【0011】一般式(II)で表される単量体は、1種又
は2種以上を組み合せて用いることができ、その単量体
の例としてN−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、
N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エト
キシメチル(メタ)アクリルアミド、N−プロポキシメ
チル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられ、中でもN
−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブ
トキシメチル(メタ)アクリルアミドが好ましい。
【0012】また、前記共重合可能な他の単量体の好ま
しいものとして、カルボキシル基を有する単量体(ロ)
があり、その代表的な例として一塩基性単量体〔(メ
タ)アクリル酸、(イソ)クロトン酸等〕、多塩基性単
量体(マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等)及びその
部分エステル、重合性多塩基酸無水物(無水マレイン酸
等)が挙げられ、中でも(メタ)アクリル酸が好まし
い。
【0013】更に、前記共重合可能な他の単量体中、
(イ)及び(ロ)を除く単量体(ハ)の例として、酢酸
ビニル以外の脂肪酸ビニルエステル(酪酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル、トリメチル酢酸ビニル等)、エチレン
以外のオレフィン類、(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル類〔(メタ)アクリル酸のメチル、エチル、ブチ
ル、2−エチルヘキシル等のエステル等〕、含ハロゲン
系単量体(塩化ビニル、弗化ビニル、塩化ビニリデン、
弗化ビニリデン等)、芳香環を有する単量体類(スチレ
ン、アルキル置換スチレン等)、アルキルビニルエーテ
ル類などが挙げられ、中でも(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル類が好ましい。
【0014】本発明において、酢酸ビニル単位及びエチ
レン単位に加えて、前記一般式(II)で表される単量
体(イ)の単位及びカルボキシル基を有する単量体
(ロ)の単位のいずれか一方又は両方の単位を有する共
重合樹脂の水系エマルジョンを(A)成分として用いた
接着剤組成物は、より優れた初期接着性、耐熱クリープ
性、接着強度を有するので好ましい。この接着剤組成物
に、更に(E)成分の亜鉛酸化物や鉛酸化物を含有させ
た接着剤組成物は、他の性能を損なうことなく更に優れ
た耐熱クリープ性を発揮する。(E)成分と組合せて用
いる(A)成分中の共重合樹脂は、酢酸ビニル単位、エ
チレン単位、単量体(イ)及び(ロ)の単位を有するも
のであることが望ましい。
【0015】(A)成分のエマルジョン中に含有される
酢酸ビニル−エチレン系共重合樹脂(以下、EVA系樹
脂ということがある)は、適宜任意の組成のものを選択
することができ、EVA系樹脂を構成する単量体単位の
割合は、酢酸ビニル単位60〜95重量%、より好まし
くは70〜90重量%、エチレン単位5〜40重量%、
より好ましくは10〜30重量%、一般式(II)で表さ
れる単量体(イ)の単位0〜10重量%、より好ましく
は0.5〜5重量%、カルボキシル基を有する単量体
(ロ)の単位0〜10重量%、より好ましくは0.5〜5
重量%、及び前記(ハ)の単位が好ましくは0〜10重
量%である。
【0016】(A)成分のエマルジョン中には、乳化重
合に際し使用した単量体の単独重合体、使用した単量体
の一部の単量体の単位のみを有する共重合体、使用した
乳化剤、分散剤、保護コロイドなどに単量体がグラフト
重合などにより結合したもの等が含有されていても支障
はない。
【0017】本発明において(B)成分として使用され
るウレタン樹脂は、公知のものを使用することができ、
例えば脂肪族又は芳香族イソシアネート系ポリエステル
型のものが挙げられる。中でも脂肪族イソシアネート系
ポリエステル型のものが好ましく、そのウレタン樹脂が
カルボキシル基を含有するものが望ましい。カルボキシ
ル基の含有割合は、ウレタン樹脂中0.2〜15重量%の
範囲が接着剤組成物の耐熱クリープ、接着強度の点で好
ましい。また、ウレタン樹脂は水溶液状もしくは水分散
液状のものであることが好ましい。
【0018】本発明の接着剤組成物が含有する(B)成
分の量は、使用する(A)成分中の固形分100重量部
に対して〔組成物が二液型の場合は第1液又は第1液と
第2液に含有する(A)成分中の固形分の合計100重
量部に対して。以下、同義とする〕2〜35重量部、よ
り好ましくは3〜20重量部である。この量が2重量部
未満であるとウレタン樹脂が有している前記諸性能、特
に耐熱性が充分発揮されないことがあり、耐熱クリープ
性も低下しやすい。この量が35重量部を越えるとEV
A系樹脂が有する接着性を低下させることがあり、また
不経済でもある。ウレタン樹脂は、(B)成分として2
種以上組み合せて用いることも出来る。
【0019】本発明で用いる(C)成分のアジリジン環
化合物は、下記一般式(III)で表される基を1分子中に
少なくとも2個有する化合物である。
【化1】 (式中、R4、R5、R6及びR7は水素又は炭素数1〜3のア
ルキル基を示す。)
【0020】代表的なアジリジン環化合物としては、例
えば4,4′−ビス(エチレンイミノカルボニルアミ
ノ)ジフェニルメタン、ω−アジリジニルプロピオン酸
−2,2−ジヒドロキシメチル−ブタノール−トリエス
テルなどが挙げられ、アジリジン環化合物は2種以上を
組み合せて用いることも出来る。
【0021】本発明の組成物が含有する(C)成分の量
は、(A)成分中の固形分100重量部に対して0.1〜
10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部である。こ
の量が0.1重量部未満であると耐熱クリープ性が低い場
合があり、また10重量部を越えても大巾な耐熱クリー
プ性の向上はなく、不経済である。
【0022】本発明で用いる(D)成分は、前記一般式
(I)で表される化合物であって、接着剤組成物に添加
配合することにより、耐熱クリープ性及び接着強度を低
下させることなく、初期接着性を向上させるが、(D)
成分を重合反応系に直接添加して得られたEVA系樹脂
含有エマルジョンを(A)成分の代りに用い、かつ
(B)及び(C)成分を添加配合し、(D)成分を添加
配合しない接着剤組成物はほとんど初期接着性の向上を
示さない。
【0023】前記一般式(I)で表される化合物(D)
としては、例えばフェノール又はアルキル置換フェノー
ル1モルにエチレンオキサイドを1〜15モル付加反応
させて得られるもの〔一般式(I)におけるArがアリー
ル基又はアルキル置換アリール基、Rが水素原子、n=
1〜15〕、及びこの付加反応させて得られたものの片
末端に酸素原子を介して結合している水素原子を更に炭
素数1〜5のアルキル基で置換して得られるもの〔一般
式(I)におけるArがアリール基又はアルキル置換アリ
ール基、Rが炭素数1〜5のアルキル基、n=1〜1
5〕が挙げられる。(D)成分の中でも、一般式(I)
におけるArがアリール基、Rが水素原子で、nが3〜6
のものが好ましい。
【0024】一般式(I)において、アルキル置換アリ
ール基のアルキル基の炭素数は通常1〜9程度であり、
この炭素数が9を大幅に越えた場合、Rのアルキル基の
炭素数が5を越えた場合、及びオキシエチレン単位のく
り返し数nが15を越えた場合は、いずれの場合にあっ
ても接着剤組成物の耐熱クリープ性を低下させるので好
ましくない。一般式(I)におけるくり返し数nは、平
均値であるので必ずしも整数である必要はない。
【0025】一般式(I)で表される(D)成分は、接
着剤組成物が二液型である場合、両液のうちのいずれか
一方の液又は両方の液に添加配合することができるが、
(B)成分であるウレタン系樹脂を含有する方の液
〔(C)アジリジン環化合物を含有しない方の液〕に含
有させるのが好ましい。(D)成分を添加配合するに際
し、(D)成分が他の成分を凝集させたりする不都合を
防止するため、(D)成分は有機溶剤や水と混合して水
溶液状、水分散液状などにしたのち、添加配合すること
が好ましい。(D)成分は、重合反応が終了した後にE
VA系樹脂含有エマルジョンに添加混合してもよい。
【0026】本発明の接着剤組成物に配合する(D)成
分の配合量は、(A)成分の固型分100重量部に対し
て0.1〜20重量部、より好ましくは0.5〜10重量部
である。この量が0.1重量部未満では初期接着性の向上
が少なく、20重量部を大巾に越えると耐熱クリープ性
を低下させる場合がある。
【0027】本発明の組成物には、その耐熱クリープ性
を更に向上させるため、(E)亜鉛酸化物又は鉛酸化物
あるいはこれらの両方を配合することができ、亜鉛酸化
物としては酸化亜鉛が、鉛酸化物としては一酸化鉛がそ
れぞれ好ましいが、これらに限定されない。(E)成分
の中でも酸化亜鉛が衛生面も含めて特に好ましい。上記
亜鉛酸化物及び鉛酸化物は、いずれも純品のみならず、
他の物質を含有するものであってもよく、粉末状のもの
が好ましい。
【0028】本発明の組成物に上記(E)成分を配合す
る場合の量は、(A)成分中の固形分100重量部に対
して0.2〜20重量部、より好ましくは1〜10重量部
である。この量が0.2重量部未満では耐熱クリープ性の
向上は少なく、又20重量部を越えても耐熱クリープ性
の大幅な向上はない。
【0029】また、上記の亜鉛や鉛の酸化物に充填剤を
兼ねさせる目的で(A)成分中の固形分100重量部に
対し20重量部を越えて多量に含有させることも可能で
あるが、初期接着性や接着強度を低下させることがあ
る。
【0030】本発明の接着剤組成物には、所望により
(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)成分以外の
他の物質を含有させることができる。上記の所望により
含有させることができる他の物質としては、例えば、有
機溶剤類(トルエン、キシレン等の芳香族類、アルコー
ル類、ケトン類、エステル類、含ハロゲン系溶剤類
等)、可塑剤、分散剤、沈殿防止剤、増粘剤、流動性改
良剤、防腐剤、防錆剤、消泡剤、充填剤、湿潤剤、着色
剤等がある。上記有機溶剤類のうち、トルエン、キシレ
ン等の芳香族類は、(A)成分であるエマルジョンの増
粘、濡れ性向上に適している。
【0031】本発明の接着剤組成物は、使用する各成分
(A)、(B)、(C)、(D)、(E)成分及び所望
により含有させることができる他の物質を、適宜混合す
ることにより、一液型接着剤組成物、又は第1液と第2
液よりなる二液型接着剤組成物とすることができる。本
発明の接着剤組成物を二液型とする場合、使用する各成
分は両液に適宜任意の組合せで含有させることができる
が、貯蔵安定性等をも考慮すれば、例えば第1液に
(A)、(B)及び(D)成分を、かつ第2液に(C)
及び(E)成分をそれぞれ含有させるように、(A)、
(B)及び(D)成分と(C)及び(E)成分はそれぞ
れ別々の液に含有させることが好ましい。尚、本発明に
おいては二液型接着剤組成物の両液の一方が液状でない
場合であっても、それを第1液又は第2液と呼称する。
【0032】(C)及び(E)成分を組成物中により均
一に分散溶解させたり、これらの沈降を防止抑制したり
するために、(C)及び(E)成分はいずれも粉末状あ
るいは微粒子状のものを用いることが好ましい。また、
これらは、予め水や有機溶剤等の媒体に分散ないしは溶
解して用いることが好ましく、上記媒体には、所望によ
り有機又は無機の分散剤を含有させることができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を説明
する。尚、以下、「部」及び「%」は、特にことわりの
ない限りそれぞれ重量部及び重量%を示す。
【0034】製造例1 ポリビニルアルコール650部(平均重合度500、ケ
ン化度88モル%のデンカポバールB−05を420
部、及び平均重合度1700、ケン化度88モル%のデ
ンカポバールB−17を230部)と水8600部より
なるPVA水溶液9250部、水添ロジンエステル化合
物(荒川化学工業社製、エステルガムH)69部、助触
媒としてソジウムホルムアルデヒドサルホキシレート4
6部、EDTA 1.5部、硫酸第一鉄0.8部、炭酸ナト
リウム31部及び水5000部の混合物の全量、及び前
添仕込の酢酸ビニル(VAc)7700部を40リッター重
合缶に仕込んだ。次いで、攪拌下に重合缶内を窒素ガス
置換の後、昇温しながら、前添仕込のエチレン2900
部を仕込んだ。
【0035】エチレン仕込終了後、過硫酸アンモニウム
(APS)の2%水溶液2900部を9時間かけて重合系に
連続して添加した。上記APS水溶液の添加開始約1時
間後に重合系の内液温が55℃に達し、その時点から6
時間かけて後添の酢酸ビニル(VAc)7690部を重合系
に連続して添加した。上記乳化重合は、攪拌下に内温5
5℃でAPS水溶液の添加開始後12時間かけて行っ
た。重合終了後、水及びアンモニア水により固形分及び
pHを調節してpH6.5の水系エマルジョンを得た。上記で
得たエマルジョンの名称をEM−1として、EM−1の
性状及びEM−1に含有される共重合樹脂の組成(NM
R法による)を表1に示す。
【0036】製造例2 ポリビニルアルコール650部(平均重合度500、ケ
ン化度88モル%のデンカポバールB−05を420
部、及び平均重合度1700、ケン化度88モル%のデ
ンカポバールB−17を230部)と水8600部より
なるPVA水溶液9250部、水添ロジンエステル化合
物(荒川化学工業社製エステルガムH)69部、助触媒
としてソジウムホルムアルデヒドサルホキシレート46
部、EDTA 1.5部、硫酸第一鉄0.8部、炭酸ナトリ
ウム31部及び水5000部の混合物の全量、及び前添
仕込の酢酸ビニル(VAc)7700部を、40リッター重
合缶に仕込んだ。次いで、攪拌下に重合缶内を窒素ガス
置換の後、昇温しながら前添仕込のエチレン2900部
を仕込んだ。
【0037】エチレン仕込終了後、過硫酸アンモニウム
(APS)の2%水溶液2900部を9時間かけて重合系に
連続して添加した。上記APS水溶液の添加開始約1時
間後に重合系の内液温が55℃に達し、その時点から6
時間かけて後添の酢酸ビニル(VAc)7000部、N−ブ
トキシメチルアクリルアミド(NBMA) 460部及びアク
リル酸(AA)230部を、重合系に連続して添加した。
上記乳化重合は、攪拌下に内温55℃で、APS水溶液
の添加開始後12時間かけて行った。重合終了後、水及
びアンモニア水により固形分及びpHを調節してpH6.5の
水系エマルジョンを得た。上記で得たエマルジョンの名
称をEM−2とし、EM−2の性状及びEM−2に含有
される共重合樹脂の組成を表1に示す。
【0038】製造例3 製造例1において、ポリビニルアルコールを300部
(B−05を200部及びB−17を100部)、水添
ロジンエステル化合物(エステルガムH)を35部に変
え、かつ一般式(I)におけるArがフェニル基、Rが水
素原子、nが約5の化合物(以下この化合物をD−1と
いう)930部を重合開始前に重合缶に仕込んだこと以
外は製造例1と同様にして、pH6.5の水系エマルジョン
を得た。上記で得たエマルジョンの名称をEM−3と
し、EM−3の性状及びEM−1に含有される共重合樹
脂の組成を表1に示す。
【0039】実施例1 製造例1で得たエマルジョンEM−1を固形分換算で1
00部、ウレタン樹脂(東洋ポリマー社製、商品名「メ
ルシー525」、カルボキシル基含有脂肪族イソシアネ
ート系ポリエステル型ウレタン樹脂の35%水分散液)
を固形分換算で12.7部、及びトルエン3.6部とキシレ
ン9.1部と前記D−1〔一般式(I)で、Arがフェニル
基、Rが水素、nが約5である化合物〕5部とを混合し
た液17.7部を混合して第1液とした。
【0040】また、アジリジン環化合物〔日本触媒化学
工業社製、商品名「ケイミタイトDZ−22E」、4,
4′−ビス(エチレンイミノカルボニルアミノ)ジフェ
ニルメタンの25%水分散液〕を固形分換算で1.4部、
及び粉末状の酸化亜鉛3.6部を水9.1部に分散させた液
12.7部とを混合して第2液を得た。
【0041】上記で得た第1液と第2液各々の全量を混
合して接着剤組成物を得た。この接着剤組成物の評価
は、被着体としてパーテイクルボードと半硬質塩化ビニ
ルシートを用いて、下記の方法により初期接着性、耐熱
クリープ性及び常態接着力を測定することにより行なっ
た。測定結果は表2に併記した。
【0042】測定方法 1.初期接着性の測定法 接着剤組成物をベーカーアプリケーターにて、0.15〜
0.18mmの厚さになるようにパーテイクルボード(20
0×100×10mm)の片面に塗布し、50℃で2分間
乾燥させる。次いで、その塗布面に半硬質塩化ビニルシ
ート(220×100×0.2mm)を載せ、重さ2kgのハ
ンドローラーで圧着する。直ちに、パーテイクルボード
の片面に圧着された半硬質塩化ビニルシートをそのまま
の状態で25mm幅(長さ220mm)に、ボードを下面に
してカッターナイフを用いて切断する。切断後直ちにパ
ーテイクルボードの片面に接着された半硬質塩化ビニル
シート(25×220mm)をその長辺と並行方向にオー
トグラフを用いて剥離し、幅25mmにおける90°剥離
抗力の経時変化を測定する。剥離を開始してから1分後
の剥離抗力(g/25mm)を初期接着性(g/25mm)
とした。尚、剥離速度は20mm/分、測定雰囲気は23
±3℃×65±5%RHで行った。
【0043】2.耐熱クリープ性及び常態接着力の測定 (1) 試験片の作製 上記で得た接着剤組成物を、パーテイクルボード(30
0×100×10mm)の片面に固形分換算で塗布量が約
0.7g/100cm2 となるようにほぼ均一に塗布し、そ
の塗布面に半硬質塩化ビニルシート(320×100m
m、厚さ0.2mm)を貼り合わせた。この塩化ビニルシー
トを貼り合わせた面を上面とし、その上に50g/cm2
の静荷重をかけて、23±3℃×65±5%RHの雰囲
気下に16時間放置後、更に無荷重で同じ雰囲気下で4
8時間養生して、パーテイクルボードと半硬質塩化ビニ
ルシートの貼り合わせ体を得た。
【0044】この貼り合わせ体に接着されたシートを、
接着されたままの状態でカッターナイフを用いて320
×25mmに切断したものを試験片として、下記の方法に
より接着剤組成物の評価試験として耐熱クリープ性、常
態接着力の測定を行なった。
【0045】(2) 耐熱クリープ性の測定法 上記(1)で作製した試験片の半硬質塩化ビニルシート
(厚さ0.2mm)を貼った面を下面とし、かつその面が水
平となるように、試験片を固定する。次いで、その試験
片の片端の半硬質塩化ビニルシートの幅25mmの部分に
500gの荷重を取付け、これを60℃のギヤーオーブ
ン中に24時間放置する。尚、その際、試験片の下面と
ギヤーオーブンの内底面との間の距離は約28cmとし
た。60℃放置24時間後にこれをギヤーオーブンから
取り出して、60°×24時間における半硬質塩化ビニ
ルシートの剥離した長さ(mm)を測定し、この剥離長さ
の値を耐熱クリープ性(mm/24時間)とした。
【0046】(3) 常態接着力の測定法 23±3℃×65±5%RHの雰囲気中で、オートグラ
フを用いて上記(1)で得た試験片の片面に接着された
半硬質塩化ビニルシートの幅25mmにおける180°剥
離抗力を測定し、この値を常態接着力(kg/25mm)と
した。尚、剥離速度は200mm/分で行った。
【0047】実施例2〜23及び比較例1〜6 第1液、第2液の配合を表2〜4に示すようにした以外
は、実施例1と同様に行った。各例の初期接着性、耐熱
クリープ性及び常態接着力の評価試験による測定結果
は、表2〜4に併記する。尚、実施例2〜23及び比較
例1〜6の第1液は実施例1と同様に、EVA系共重合
樹脂エマルジョンの固形分100重量部当りトルエン3.
6部及びキシレン9.1部及び水を含有し、かつ第2液も
実施例1の場合と同様に水を含有する。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】表2〜4で用いた物質の説明 (1) ウレタン樹脂:東洋ポリマー社製、商品名「メル
シ−525」、カルボキシル基含有脂肪族イソシアネー
ト系ポリエステル型ウレタン樹脂の35重量%水分散液
使用。
【0053】 (2) 一般式(I)で表される化合物 名称 Ar R n ────────────────────────────────── D−1 フェニル基 水素原子 約5 D−2 フェニル基 水素原子 約2 D−3 フェニル基 水素原子 約10 D−4 フェニル基 炭素数1のアルキル基 約5 D−5 炭素数9のアルキル基1 水素原子 約5 個で置換されたフェニル基 D−6 フェニル基 水素原子 約20 ────────────────────────────────── 但し、上記D−6は一般式(I)で表される化合物には
包含されない。
【0054】(3) アジリジン環化合物:日本触媒化学
工業社製、商品名「ケミタイトDZ−22E」、4,
4′−ビス(エチレンイミノカルボニルアミノ)ジフェ
ニルメタンの25重量%水分散液を使用。 (4) ZnO 及びPbO はいずれも粉末状のものを使用。
【0055】
【発明の効果】本発明の接着剤組成物は、初期接着性、
耐熱クリープ性、接着強度に優れ、特に初期接着性に優
れるため養生の手間を大幅に低減したり、養生時間の一
層の短縮を可能とし、かつ平面以外の面、例えば湾曲し
た面に対しても接着作業を容易にするという効果を奏す
る。また、亜鉛や鉛の酸化物を含有させた本発明の接着
剤組成物は、更に優れた耐熱クリープ性を発揮する。
フロントページの続き (72)発明者 田中 高年 千葉県市原市五井南海岸6番地 電気化学 工業株式会社千葉工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)酢酸ビニル−エチレン系共重合樹
    脂の水系エマルジョン、(B)ウレタン系樹脂、(C)
    アジリジン環化合物及び(D)下記一般式(I)で表さ
    れる化合物を配合してなること特徴とする接着剤組成
    物。 一般式(I) Ar-O-(CH2CH2O)n -R (式中、Arはアリール基又はアルキル置換アリール基、
    Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基、nは1〜
    15を示す)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の接着剤組成物に更に
    (E)亜鉛酸化物及び/又は鉛酸化物を含有させたこと
    を特徴とする接着剤組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004101700A3 (en) * 2003-05-12 2005-03-24 Ppg Ind Ohio Inc Aqueous vacuum-forming laminating adhesive composition containing polyether based plasticizers
CN100358965C (zh) * 2003-05-12 2008-01-02 Ppg工业俄亥俄公司 含聚醚型增塑剂的水性真空成形层压粘合剂组合物

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