JP3050924B2 - 接着剤 - Google Patents

接着剤

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JP3050924B2
JP3050924B2 JP2411945A JP41194590A JP3050924B2 JP 3050924 B2 JP3050924 B2 JP 3050924B2 JP 2411945 A JP2411945 A JP 2411945A JP 41194590 A JP41194590 A JP 41194590A JP 3050924 B2 JP3050924 B2 JP 3050924B2
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史彦 古賀
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Denka Co Ltd
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Konishi Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使用時の温度に影響さ
れない可使時間を有し、かつ高湿環境下での接着強さに
優れた溶剤型の酢酸ビニル系接着剤に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、酢酸ビニル系重合体を各種フィラ
ー、添加剤等と共にメタノールなどの有機溶剤に溶解し
たペースト状の接着剤は、塩化ビニル樹脂製タイル、木
製タイル等の接着をはじめとして、木工・紙用など各種
の用途分野で広く使用されている。しかしながら、該接
着剤は被着体に塗布した場合、溶剤が急速に揮発するた
めに塗布後数分程度で表面に皮膜を形成し、接着性が低
下してしまう。即ち、可使時間が短く作業性が悪いとい
う欠点を有し、特に広い面積を施工するときに大きな問
題となり、高温下では作業性の低下が著しい。
【0003】このため、従来よりこの可使時間を延長さ
せることを目的として接着剤に各種界面活性剤などを添
加することが提案されている。すなわち、特公昭48−
43179号公報ではアルキルアミンを含有させること
が、特公昭49−23812号公報では特定の非イオン
型界面活性剤、陰イオン型界面活性剤を含有させること
が、特開昭53−67739号公報ではグリセリン・ジ
グリセリンのステアリン酸エステルやエチレンオキサイ
ド付加物を含有させることが、また特開昭56−269
46号公報ではグリセリン部分酢酸エステルモノ高級脂
肪酸エステルを含有させることなどが提案されている。
しかしながら、これらの提案はいずれもそれらの物質を
添加することにより可使時間は延長されるものの、接着
剤が使用される雰囲気温度により、その可使時間が大き
く異なってしまうという可使時間の安定性に欠点が存在
する。
【0004】また、特開昭61−192776号公報で
は上記欠点を改良すべく、更にケン化度1〜40モル%
の低ケン化ポリ酢酸ビニルを添加することが提案されて
いる。しかしながら、この方法では、可使時間の延長と
その安定性は良くなるが、高湿度雰囲気下での接着強さ
が劣るという欠点が発生する。
【0005】これらいずれにおいても、すべての要求性
能を満たす接着剤は得られていないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、これら
の欠点を改良すべく鋭意検討した結果、酢酸ビニル系の
溶剤型接着剤に特定のアルコールを遅延剤として含有さ
せることにより、長く、かつ安定した可使時間を有し、
しかも高湿度雰囲気下での接着強さにも優れた接着剤が
得られることを見いだし本発明を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、酢酸ビ
ニル系重合体,炭素数5〜28の1価の高級アルコール
及び有機溶剤を含有し、該高級アルコールの含有量が酢
酸ビニル系重合体100重量部に対して1〜15重量部
であることを特徴とする接着剤である。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いる酢酸ビニル系重合体としては、酢酸ビニル重合
体、酢酸ビニル共重合体、これらの変性物などを使用す
ることができ、例えば酢酸ビニルのホモポリマーの他、
酢酸ビニルと(メタ)アクリル酸エステル、エチレン,
プロピレン等のオレフィンあるいは高級α−オレフィ
ン、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン
酸等の重合性の不飽和酸あるいはそのアルキルエステ
ル、半エステル・無水物・アミド・ニトリル・塩、重合
性の不飽和スルホン酸またはその塩、バーサチック酸ビ
ニル、アルキルビニルエーテル、塩化ビニルなどとの共
重合体が包含される。それらの中でも、特に酢酸ビニル
ホモポリマー、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エステ
ル、酢酸ビニル−クロトン酸、酢酸ビニル−オレフィ
ン、酢酸ビニル−アクリル酸、酢酸ビニル−メタクリル
酸、酢酸ビニル−マレイン酸などの共重合体を酢酸ビニ
ル系重合体として用いるのが好ましい。また、上記の酢
酸ビニル系重合体は、1種または2種以上を組合せて用
いることができる。
【0009】本発明で用いる酢酸ビニル系重合体の重合
度は200〜10000が好ましく、300〜5000
が更に好ましく、特に500〜2500が望ましい。
【0010】また、本発明に用いる酢酸ビニル系重合体
は、その重合体を得る重合法に制限されることなく用い
ることができ、例えば溶液重合、懸濁重合、塊状重合、
乳化重合などにより得られたものが使用できる。
【0011】本発明において、遅延剤として用いられる
1価の高級アルコール(以下、高級アルコールと略記す
る)は炭素数5〜28のアルコールが好ましく、例えば
オクチルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアル
コール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ス
テアリルアルコール等が挙げられるが、それ等の中でも
特に炭素数16〜18のアルコールを主体とする高級ア
ルコールが好ましい。また、高級アルコールは1種また
は2種以上を組合せて用いることができる。
【0012】本発明で用いる高級アルコールは飽和又は
/及び不飽和アルコールを用いることができ、側鎖の有
無も制限されない。また、高級アルコールには動植物原
料、例えばヤシ油,鯨油,牛豚脂等を原料として得られ
たものを用いることが入手が容易で安価であるために好
ましい。本発明で用いる高級アルコールには、炭素数5
〜28の範囲以外のアルコールが少量含有されていても
支障はないが、好ましくは炭素数5〜28の範囲以外の
アルコールが10重量%以下のものが望ましい。
【0013】本発明の接着剤における高級アルコールの
配合割合は、酢酸ビニル系重合体100重量部に対して
1〜15重量部、好ましくは2〜10重量部が望まし
い。1重量部未満では可使時間の延長に対して効果がな
く、15重量部を越えると接着強さが低下する。
【0014】本発明で用いる有機溶剤には、特に限定は
なく、使用する酢酸ビニル系重合体に適した有機溶剤を
用いることができ、例えば酢酸ビニル重合単位の割合が
高い樹脂には溶剤として工業的に入手の容易なメタノー
ルが好適に使用される。その他、エタノール、トルエ
ン、アセトン、酢酸エチル等の有機溶剤も使用可能であ
る。また、有機溶剤は1種または2種以上を組合せて用
いることができる。
【0015】本発明の接着剤に含有される有機溶剤の含
有量は、接着剤に所望される作業性、粘度などに応じて
適宜選択されるが、酢酸ビニル系重合体100重量部に
対して好ましくは10〜2000重量部、さらに好まし
くは20〜2000重量部、特に好ましくは30〜50
0重量部が望ましい。
【0016】本発明の接着剤は、その性能を阻害しない
範囲で水を含有していてもよい。本発明の接着剤には、
所望により、炭酸カルシウム、アスベスト、クレー、カ
オリン、タルク、粉状シリカ、酸化チタン、フライアッ
シュ等のフィラーやロジン、ロジン誘導体等、可塑剤、
酢酸ビニル系重合体以外の接着性を有する樹脂、有機又
は無機質の繊維類、着色剤、安定剤、界面活性剤等が配
合されたものであってもよい。
【0017】本発明の接着剤は、酢酸ビニル系重合体、
高級アルコール及び有機溶剤を混合し、所望によりフィ
ラー、可塑剤、安定剤などを配合して得ることができる
ものであって、その製造方法に制限されない。
【0018】酢酸ビニル系重合体を液状で用いる場合、
上記混合時には有機溶剤は必要に応じて用いればよい。
酢酸ビニル系重合体が固体状である場合、有機溶剤を除
く配合する物質を混合した後、それと有機溶剤とを混合
する方法によっても本発明の接着剤を得ることができ
る。
【0019】酢酸ビニル系重合体及び高級アルコールの
いずれも固体状のものを用いてフィラーを含む接着剤を
得ようとする場合は、該重合体、フィラー及び高級アル
コールを混合し、得られた混合物と有機溶剤などの他の
配合する物質とを混合して接着剤を得ることができる。
この場合において、該重合体、フィラー、高級アルコー
ルの混合物は貯蔵、輸送、包装などが容易で、かつブロ
ッキングしにくいという利点を有する。
【0020】高級アルコールなどのような少量配合する
物質は、予め使用する酢酸ビニル系重合体の液、有機溶
剤等と混合して用いることが、均質な接着剤を得るため
に好ましい。
【0021】本発明の接着剤を得るために用いる混合機
は特別なものは必要とせず、通常用いられる撹拌機付混
合装置が使用でき、粘度が高いときは高粘度混合機、例
えばプラネタリーミキサー、ニーダーなどを用いること
ができる。また、混合する時の温度は特に制限されない
が、使用する有機溶剤の沸点以下であることが好まし
い。本発明の接着剤は、塩化ビニル樹脂製タイル、木製
タイル等の接着をはじめとして、例えば、木材、ベニア
板、木毛板、紙、板紙、繊維、布、不織布などの接着に
広く使用することができる。
【0022】
【実施例】以下実施例により本発明を詳しく説明する。 実施例1 重合度1000のポリ酢酸ビニル100重量部、メタノ
ール140重量部、ステアリン酸カルシウム1重量部及
び表1に示す高級アルコールA1重量部をミキサーに仕
込み、約1時間撹拌した。次に、炭酸カルシウム80重
量部、アスベスト80重量部を仕込み、更に1時間撹拌
混練して接着剤を作製した。本接着剤を後記の試験方法
I及び試験方法IIに従って可使時間及び接着強さを測
定した結果、表3のような特性を示し、接着剤としての
性能を満足しうるものであった。
【0023】実施例2 実施例1において高級アルコールAの量を3重量部に変
更した以外は実施例1と同様にして接着剤を作製した。
本接着剤を実施例1と同様の方法にて評価した結果、表
3のような特性を示し、接着剤としての性能を満足しう
るものであった。
【0024】実施例3 重合度1000の粒状のポリ酢酸ビニル100重量部、
ステアリン酸カルシウム1重量部、高級アルコールA5
重要部、炭酸カルシウム80重量部及びアスベスト80
重量部をミキサーを用いてドライブレンドして混合物を
得た。この混合物を袋詰めして、その袋を段積みして3
ヵ月間放置したが、袋の中の混合物がブロック状に固ま
ることはなかった。
【0025】次いで、この混合物266重量部とメタノ
ール140重量部をニーダーにて混練して接着剤を作製
した。本接着剤を実施例1と同様の方法にて評価した結
果、表3のような特性を示し、接着剤としての性能を満
足しうるものであった。
【0026】実施例4 実施例1において高級アルコールAの量を8重量部に変
更し、かつその高級アルコールを使用するメタノールと
予め混合してから用いた以外は実施例1と同様にして接
着剤を作製した。本接着剤を実施例1と同様の方法にて
評価した結果、表3のような特性を示し、接着剤として
の性能を満足しうるものであった。 実施例5 実施例1において高級アルコールAの量を10重量部に
変更した以外は実施例1と同様にして接着剤を作製し
た。本接着剤を実施例1と同様の方法にて評価した結
果、表3のような特性を示し、接着剤としての性能を満
足しうるものであった。
【0027】実施例6 実施例1において高級アルコールAの量を12重量部に
変更した以外は実施例1と同様にして接着剤を作製し
た。本接着剤を実施例1と同様の方法にて評価した結
果、表3のような特性を示し、接着剤としての性能を満
足しうるものであった。
【0028】実施例7 実施例1において高級アルコールAの量を14重量部に
変更した以外は実施例1と同様にして接着剤を作製し
た。本接着剤を実施例1と同様の方法にて評価した結
果、表3のような特性を示し、接着剤としての性能を満
足しうるものであった。
【0029】実施例8 実施例1において使用した高級アルコールA1重量部に
代えて、高級アルコールBを3重量部使用した以外は実
施例1と同様にして接着剤を作製した。本接着剤を実施
例1と同様の方法にて評価した結果、表3のような特性
を示し、接着剤としての性能を満足しうるものであっ
た。
【0030】実施例9 実施例1において使用した高級アルコールA1重量部に
代えて、高級アルコールBを8重量部使用した以外は実
施例1と同様にして接着剤を作製した。本接着剤を実施
例1と同様の方法にて評価した結果、表3のような特性
を示し、接着剤としての性能を満足しうるものであっ
た。
【0031】実施例10 実施例1において使用した高級アルコールA1重量部に
代えて、高級アルコールCを3重量部使用した以外は実
施例1と同様にして接着剤を作製した。本接着剤を実施
例1と同様の方法にて評価した結果、表3のような特性
を示し、接着剤としての性能を満足しうるものであっ
た。
【0032】実施例11 実施例10において使用した高級アルコールCの量を5
重量部に変更した以外は実施例1と同様にして接着剤を
作製した。本接着剤を実施例1と同様の方法にて評価し
た結果、表3のような特性を示し、接着剤としての性能
を満足しうるものであった。
【0033】実施例12 実施例10において使用した高級アルコールCの量を8
重量部に変更した以外は実施例1と同様にして接着剤を
作製した。本接着剤を実施例1と同様の方法にて評価し
た結果、表3のような特性を示し、接着剤としての性能
を満足しうるものであった。
【0034】実施例13 実施例2において使用したポリ酢酸ビニルに代えて、エ
チルアクリレートを15mol%共重合した重合度10
50の変性ポリ酢酸ビニルを100重量部用いた以外は
実施例2と同様にして接着剤を作製した。本接着剤を実
施例1と同様の方法にて評価した結果、表3のような特
性を示し、接着剤としての性能を満足しうるものであっ
た。
【0035】実施例14 実施例1において使用した高級アルコールA1重量部に
代えて高級アルコールDを5重量部用いた以外は実施例
1と同様にして接着剤を作製した。本接着剤を実施例1
と同様の方法にて評価した結果、表3のような特性を示
し、接着剤としての性能を満足しうるものであった。
【0036】実施例15 実施例1において使用した高級アルコールA1重量部に
代えて高級アルコールEを8重量部用いた以外は実施例
1と同様にして接着剤を作製した。本接着剤を実施例1
と同様の方法にて評価した結果、表3のような特性を示
し、接着剤としての性能を満足しうるものであった。
【0037】実施例16 重合度2500のポリ酢酸ビニル100重量部、メタノ
ール100重量部及び表1に示す高級アルコールA3重
量部ミキサーに仕込み、室温で約1時間撹拌混合し接着
剤を作製した。本接着剤を後記の試験方法I及び試験方
法IIに従って可使時間及び接着強さを測定した結果、
表3のような特性を示し、接着剤としての性能を満足し
うるものであった。
【0038】実施例17 実施例16において使用したポリ酢酸ビニルに代えて、
エチルアクリレートを15mol%共重合した重合度1
050の変性ポリ酢酸ビニルを100重量部用いた以外
は実施例16と同様にして接着剤を作製した。本接着剤
を実施例16と同様の方法で評価した結果、表3のよう
な特性を示し、接着剤としての性能を満足しうるもので
あった。
【0039】実施例18 実施例16において使用したポリ酢酸ビニルに代えて、
クロトン酸を5mol%共重合した重合度850の変性
ポリ酢酸ビニルを100重量部用いた以外は実施例16
と同様にして接着剤を作製した。本接着剤を実施例16
と同様の方法で評価した結果、表3のような特性を示
し、接着剤としての性能を満足しうるものであった。
【0040】比較例1 実施例1において使用した高級アルコールAの量を0.
5重量部に変更した以外は実施例1と同様にして接着剤
を作製した。本接着剤を実施例1と同様の方法にて評価
した結果、表5のような特性を示した。接着強さはいず
れの条件下においても問題なかったが、可使時間が短い
ものであった。
【0041】比較例2 実施例1において使用した高級アルコールAの量を16
重量部に変更した以外は実施例1と同様にして接着剤を
作製した。本接着剤を実施例1と同様の方法にて評価し
た結果、表5のような特性を示した。可使時間はいずれ
の条件下においても問題なかったが、接着強さが低いも
のであった。
【0042】比較例3 実施例1において使用した高級アルコールAに代えて高
級アルコールBを0.7重量部用いた以外は実施例1と
同様にして接着剤を作製した。本接着剤を実施例1と同
様の方法にて評価した結果、表5のような特性を示し
た。接着力は常態及び高湿度のいずれの条件下において
も問題なかったが、可使時間が短いものであった。
【0043】比較例4 実施例1において使用した高級アルコールAの代りに高
級アルコールBを16重量部用いた以外は実施例1と同
様にして接着剤を作製した。本接着剤を実施例1と同様
の方法にて評価した結果、表5のような特性を示した。
可使時間はいずれの条件下においても問題なかったが、
接着強さが低いものであった。
【0044】比較例5 実施例1において使用した高級アルコールAの代りに高
級アルコールDを0.7重量部用いた以外は実施例1と
同様にして接着剤を作製した。本接着剤を実施例1と同
様の方法にて評価した結果、表5のような特性を示し
た。接着強さはいずれの条件下においても問題なかった
が、可使時間が短いものであった。
【0045】比較例6 実施例1において使用した高級アルコールAの代りに高
級アルコールEを0.7重量部用いた以外は実施例1と
同様にして接着剤を作製した。本接着剤を実施例1と同
様の方法にて評価した結果、表5のような特性を示し
た。接着強さはいずれの条件下においても問題なかった
が、可使時間が短いものであった。
【0046】比較例7 実施例1において使用した高級アルコールAに代えてポ
リオキシエチレンセチルエーテルを4重量部用いた以外
は実施例1と同様にして接着剤を作製した。本接着剤を
実施例1と同様の方法にて評価した結果、表5のような
特性を示した。接着強さはいずれの条件下においても問
題なかったが、可使時間は20℃及び30℃の高温雰囲
気下では短いものであった。
【0047】比較例8 実施例1において使用した高級アルコールAに代えてポ
リオキシエチレングリセリンモノステアレートを2.0
重量部用いた以外は実施例1と同様にして接着剤を作製
した。本接着剤を実施例1と同様の方法にて評価した結
果、表5のような特性を示した。接着強さはいずれの条
件下においても問題なかったが、可使時間は20℃及び
30℃の高温雰囲気下では短いものであった。
【0048】比較例9 実施例1において使用した高級アルコールAに代えてス
テアリルアミンを3.3重量部用いた以外は実施例1と
同様にして接着剤を作製した。本接着剤を実施例1と同
様の方法にて評価した結果、表5のような特性を示し
た。接着強さはいずれの条件下においても問題なかった
が、可使時間は30℃の高温雰囲気下では短いものであ
った。
【0049】比較例10 実施例1において使用した高級アルコールAに代えてグ
リセリンモノ酢酸エステルモノステアリン酸エステルを
1重量部用いた以外は実施例1と同様にして接着剤を作
製した。本接着剤を実施例1と同様の方法にて評価した
結果、表5のような特性を示した。接着強さはいずれの
条件下においても問題なかったが、可使時間は30℃の
高温雰囲気下では短いものであった。
【0050】比較例11 実施例1において使用したポリ酢酸ビニル100重量部
に代えて、実施例1で用いたと同じポリ酢酸ビニル50
重量部及び重合度700、ケン化度10mol%の部分
ケン化ポリ酢酸ビニル50重量部を用い、かつ高級アル
コールAの代りにプロピレングリコールモノステアレー
ト1重量部を用いた以外は実施例1と同様にして接着剤
を作製した。本接着剤を実施例1と同様の方法にて評価
した結果、表5のような特性を示した。可使時間はいず
れの条件下においても問題なかったが、接着強さは高湿
度下で著しく低いものであった。
【0051】比較例12 実施例1において使用したポリ酢酸ビニル100重量部
に代えて、実施例1で用いたと同じポリ酢酸ビニル60
重量部及び重合度1000、ケン化度20mol%の部
分ケン化ポリ酢酸ビニル40重量部を用い、かつ高級ア
ルコールAの代りにジグリセリンモノステアレート1重
量部を用いた以外は実施例1と同様にして接着剤を作製
した。本接着剤を実施例1と同様の方法にて評価した結
果、表5のような特性を示した。可使時間はいずれの条
件下においても問題なかったが、接着強さは高湿度下で
著しく低いものであった。
【0052】比較例13 実施例1において高級アルコールAを用いなかった以外
は実施例1と同様にして接着剤を作製した。本接着剤を
実施例1と同様の方法にて評価した結果、表5のような
特性を示した。接着強さはいずれの条件下においても問
題なかったが、可使時間はいずれの条件下においても短
いものであった。
【0053】比較例14,15及び16 実施例16,17及び18それぞれにおいて、高級アル
コールAを用いなかった以外は各々実施例16,17及
び18と同様にして接着剤を作製し、これらの接着剤各
々を比較例14,15及び16の接着剤とした。これら
の接着剤を実施例16と同様の方法で評価した結果、表
5のような特性を示し、比較例14,15及び16の接
着剤はいずれも可使時間の短いものであった。
【0054】試験方法I (可使時間評価方法) 作製した接着剤をJIS A 5536に記載されたくし目ごてを
用いて、塗布量 350g/m2 となるように石綿セメント
板(フレキシブル板)上に塗布した。塗布後の経過時間
5分間毎に、その接着剤塗布面とビニル床タイルピース
(40×40×2mm)を貼合せ、その貼合せ体の上に1
kgの荷重を5秒間かける。次いで、荷重を取除いた
後、直ちに貼合せ体のフレキシブル板を剥す。このと
き、フレキシブル板から上記ビニル床タイルピースの貼
合せ面へ接着剤が転着した割合を調べ、この割合が80
重量%を下まわらない時のオープンタイムの最長時間を
もって、その接着剤の可使時間とする。なお、試験条件
としての温度は5℃、20℃及び30℃の3水準とす
る。
【0055】試験方法II (接着強さ評価方法) JIS A 5536に記載された方法に準拠し、下地材としてフ
レキシブル板(70×70×8mm)を、またビニルタ
イルとしてコンポジションビニル床タイルを用い、くし
目ゴテにて塗布量350g/m2 になるように接着剤を
フレキシブル板の片面に塗布した。接着剤塗布後、5分
間のオープンタイムをとってビニルタイルを貼り付け、
更にその上に質量1kgのおもりを5秒間のせた後おもり
を取り除いた。養生は20℃、65%RHの条件下で4
8時間実施した。
【0056】接着強さは上記JIS記載のジグを用いて
下記二条件下で測定した。 常態条件下:前述養生後のサンプルをそのまま測定し
た。 高湿度条件下:前述養生後のサンプルを更に20℃、9
0%RHの条件下に7日間放置後、同様に測定した。
尚、測定した接着強さの値のうち、12kgf/cm2
以上の接着強さは被着材の材破を意味する。
【0057】表中の略号の説明 PVAc:ポリ酢酸ビニル AR :エチルアクリレート共重合変性ポリ酢酸ビニル CA :クロトン酸共重合変性ポリ酢酸ビニル PH-PVAc:部分ケン化ポリ酢酸ビニル MeOH:メチルアルコール St-Ca :ステアリン酸カルシウム POE :ポリオキシエチレンセチルエーテル POES :ポリオキシエチレングリセリンモノステアレー
ト SA :ステアリルアミン GASE :グリセリンモノ酢酸エステルモノステアリン酸
エステル PGS :プロピレングリコールモノステアレート DGS :ジグリセリンモノステアレート
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】
【0061】
【表4】
【0062】
【表5】
【0063】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の接着剤によ
れば、酢酸ビニル系重合体を含有する有機溶剤型接着剤
に高級アルコールを遅延剤として含有させることによ
り、長く、かつ安定した可使時間を有し、しかも高湿度
雰囲気下での接着強さにも優れた効果を得ることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−25429(JP,A) 特開 昭62−112674(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 131/04 C09J 11/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酢酸ビニル系重合体,炭素数5〜28の
    1価の高級アルコール及び有機溶剤を含有し、該高級ア
    ルコールの含有量が酢酸ビニル系重合体100重量部に
    対して1〜15重量部であることを特徴とする接着剤。
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