JPH07118572A - シーリング材表面の汚れ付着防止方法 - Google Patents

シーリング材表面の汚れ付着防止方法

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JPH07118572A
JPH07118572A JP26744193A JP26744193A JPH07118572A JP H07118572 A JPH07118572 A JP H07118572A JP 26744193 A JP26744193 A JP 26744193A JP 26744193 A JP26744193 A JP 26744193A JP H07118572 A JPH07118572 A JP H07118572A
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JP
Japan
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sealing material
fluoroolefin
group
fluorine
coating agent
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Application number
JP26744193A
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English (en)
Inventor
Mikio Yokota
幹男 横田
Nobuyuki Miyazaki
信幸 宮崎
Ryuichi Miura
隆一 三浦
Hidekazu Okuno
英一 奥野
Hideki Gomi
秀樹 五味
Yusuke Abe
祐輔 阿部
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Cemedine Co Ltd
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Cemedine Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】硬化性部位を有するフルオロオレフィン系共重
合体と硬化剤を含有するシーリング材に、その未硬化状
態のうちにフルオロアクリレート系樹脂を含むコーティ
ング剤を塗布することを特徴とするシーリング材表面の
汚れ付着防止方法。 【効果】シーリング材の表面の初期汚れ付着を防止でき
るとともに長期にわたってシーリング材表面の汚れ付着
を防止でき、またマスキングテープをきれいに除去でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シーリング材表面の汚
れ付着の防止方法に関し、更に詳しくは、一般の建築物
の内外装の目地部に適用するシーリング材の表面に埃、
塵等の汚れの付着を長期にわたり防止する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、シーリング材分野等硬化性組成物
が伸縮性を有するものについては、そのフレキシブルな
分子構造上、耐候性、表面粘着性に基づく自己汚染性を
生じ、またその中に含まれる低分子量成分のマイグレー
ションによる周辺汚染性等の欠点が指摘されその改良が
必要とされてきた。
【0003】弾性シーリング材を例にとると、表面粘着
性の少ないポリサルファイド系は、圧縮時の復元性が悪
く伸縮性自体に問題がある。ポリウレタン系は耐候性に
問題があり、変成シリコーン系も耐候性と表面粘着性に
基づく自己汚染性の改良が不十分であるため、欠点とし
て硬化後も表面にベトつき(タック)が残るため、目地
周辺は汚さないものの、目地部に大気中の塵埃が付着
し、美観を損なう傾向がある。特に、関東地方において
は、関東ローム層の影響で、シーリング材の表面が顕著
に汚れる場合が認められた。そこで、シーリング材の硬
化後、その表面に着塵防止剤を塗布してバリア層を設け
るなどの方法をとる場合があった。
【0004】この従来方法ではシーリング材が硬化する
までの間、塵埃の付着を防ぐことができないことと、着
塵防止剤をハケ等で塗布する際に、はみ出して目地部周
辺の壁材を汚さないため、マスキングテープを貼る等の
手間がかかる等の欠点があった。また、これらの着塵防
止材は、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系などの
樹脂を主成分としたものが多く、着塵防止能を発揮させ
るためには硬化皮膜を硬くせざるを得ないため、可動目
地に使用されるシーリング材の上に塗布された場合に
は、目地の動きに追従できず、クラックを生じそこに塵
埃が付着する等の問題があった。
【0005】また、非フッ素系シーリング材の未硬化時
にフッ素樹脂を主成分とするコーティング材を塗布する
方法が提案されているがシーリング材の耐候性が不十分
であるため長期間ではその効果が失われる。また、耐候
性に優れるシリコーン系はその非極性に基づく自己汚染
性とともに、成分中に含まれる低分子量のシリコーンオ
イルのマイグレーションにより宿命的ともいえる周辺の
汚染を生じてしまう。したがって、伸縮性と耐候性と自
己及び周辺に対する非汚染性を充分に克服しているもの
がないというのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術が有していた前述の欠点を解消しようとするもので
ある。すなわち、伸縮性を有しながら、耐候性の優れた
シーリング材の未硬化時にコーティング剤を塗布するこ
とによりシーリング材の表面に埃、塵等の汚れの付着を
効果的に長期にわたり防止する方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明においては、硬化性部位を有するフルオロオレ
フィン系共重合体と硬化剤を含有するシーリング材に、
その未硬化状態のうちにフルオロアクリレート系樹脂を
含有するコーティング剤を塗布することを特徴とするシ
ーリング材表面の汚れ付着防止方法を提供するものであ
る。
【0008】本発明におけるフルオロオレフィン系共重
合体(以下含フッ素共重合体という)は、繰り返し単位
が10〜50のポリエーテル側鎖を有する重合単位を持
つことが好ましく、この重合単位を1〜80モル%の割
合で含有することが更に好ましい。この特定の側鎖が含
まれているため、良好な弾性を有する弾性体となり得る
のである。特に、この側鎖の末端が硬化性部位である場
合が好ましい。この側鎖末端の硬化性部位に基づいて、
橋かけ結合が形成された硬化物は、その特定の橋かけ結
合構造により特に優れた弾性が発揮されるものと考えら
れる。
【0009】側鎖中のエーテル結合の数が10より小さ
いものは、好ましい弾性を有する弾性体が得られなくな
るため採用されない。側鎖中のエーテル結合の数が多い
ほど、良好な弾性を有する弾性体が得られるが、あまり
長くなると耐候性、耐汚染性が低下するため好ましくな
い。通常は、エーテル結合の数で、50以下、さらに好
ましくは40以下が採用される。また、エーテル結合間
は、通常、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブ
チレン基などのアルキレン基で構成されるが、エーテル
結合間の炭素数の小さいものは親水性が高いため、含フ
ッ素共重合体またはその架橋物の耐水性が低下すること
があり好ましくない。
【0010】また、エーテル結合間の炭素数の大きいも
のは、合成が難しいなどの問題があり、通常は好ましく
採用されない。好ましくは、エチレン基、プロピレン基
などの炭素数2〜6程度のアルキレン基が採用される。
このアルキレン基は、炭素に結合した水素の一部ないし
全部がフッ素、塩素等のハロゲン基、アルキル基、アリ
ール基などの置換基で置換されたものであってもよい。
特に、良好な弾性体を得るためには、側鎖のエーテル結
合の数が10個以上、また、シーラントなどの用途に適
するものを得るためには、エーテル結合の数が20以上
のものが好ましく採用される。また、前述の通りこの特
定の側鎖末端は硬化性部位であることが好ましい。
【0011】また、この特定の側鎖を含む重合単位は、
1〜80モル%の割合で含まれていることが好ましい。
この特定の側鎖を含む重合単位の含有割合があまりに少
ないと、良好な弾性体とならない、または弾性体を得る
ことができなくなるため好ましくない。また、あまりに
多いと耐候性が悪くなったり、弾性体が得られにくくな
ることがあるため好ましくない。特に、特定の側鎖を含
む重合単位が5〜30モル%の割合で含まれる含フッ素
共重合体が好ましい。
【0012】また、本発明の含フッ素共重合体は、フル
オロオレフィンに基づく重合単位を含み、好ましくは2
0〜70モル%含有する。フルオロオレフィンとして
は、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチ
レン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、フッ
化ビニル、ヘキサフルオロプロピレン、ペンタフルオロ
エチレンなどの炭素数2〜6、特に炭素数2〜4程度の
フルオロオレフィンが好ましく採用される。なかでも、
水素が完全にハロゲンに置換されているパーハロオレフ
ィンが最も好ましい。
【0013】また、フルオロオレフィンに基づく重合単
位が20モル%より少ないと、充分な耐候性が発揮され
ず、長期使用において汚れなどが著しくなることがあ
り、好ましくない。フルオロオレフィンの量が70モル
%より大きくなると、良好な弾性が得られなくなった
り、他の材料との密着性が得られなくなり好ましくな
い。特に、フルオロオレフィンに基づく重合単位を30
〜60モル%含有するものが好ましい。
【0014】また、本発明の含フッ素共重合体は、上記
フルオロオレフィンに基づく重合単位及び特定の側鎖を
含む重合単位の他に別の重合単位が含まれていてもよ
い。この場合、フルオロオレフィンに基づく重合単位及
び特定の側鎖を含む重合単位の合計が、全重合単位に対
して30モル%以上の割合で含まれていることが好まし
い。この2種類の重合単位の含まれる割合があまりに少
ない場合には、充分な耐候性、耐汚染性及び弾性が発揮
されない。
【0015】別の重合単位とは、フルオロオレフィンと
共重合し得る単量体に基づく重合単位であり、ビニル
系、アリル系、アクリロイル系、メタクリロイル系など
のエチレン性不飽和化合物に基づく重合単位が挙げられ
る。これらの単量体が適宜共重合されていることによ
り、特定の側鎖を有する重合単位間に多くの重合単位が
含まれるようになり、より効果的に弾性が発揮されるた
め好ましい。
【0016】また、かかる含フッ素共重合体は、数平均
分子量が50,000程度以下のものであることが好ま
しい。シーラント用として、無可塑剤で用いる場合に
は、分子量の大きなものは作業性が極めて悪く好ましく
ない。無可塑剤で用いる場合には分子量15,000以
下、特に10,000以下のものを採用することが好ま
しい。分子量の下限は特に限定されないが、充分な硬化
状態を得るには通常は1,000以上、好ましくは2,
000以上が採用される。
【0017】本発明の含フッ素共重合体は次に示す方法
などにより製造することができる。第1にフルオロオレ
フィン及び、フルオロオレフィンと共重合可能であり、
エーテル結合を10〜50個有する単量体を共重合する
方法、第2にフルオロオレフィンに基づく重合単位
(A)を20〜70モル、水酸基を有する重合単位
(B)を1〜80モル%の割合で含有し、全重合単位に
対し重合単位(A)及び重合単位(B)の合計が30モ
ル%以上の割合で含まれるフッ素系共重合体に、アルキ
レンオキシドを付加反応せしめる方法などが例示され
る。
【0018】第1の方法において、フルオロオレフィン
と共重合可能であり、エーテル結合を10〜50個有す
る単量体としては、ビニル基、アリル基、アクリロイル
基、メタアクリロイル基などのエチレン性不飽和基から
なる重合可能な部位を有する単量体が採用される。かか
る単量体は、エーテル結合を10〜50個有するものが
採用される。
【0019】かかるエーテル結合を有する単量体は、ヒ
ドロキシアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキル
アリルエーテル、アクリル酸と多価アルコールとの反応
物、グリシジルアリルエーテルとアルカノールアミンま
たはフェノール性化合物との反応物、アリルアルコール
などの水酸基含有単量体にアルキレンオキシドを付加反
応せしめる方法などを例示できる。
【0020】また、この第1の方法において、フルオロ
オレフィンとエーテル結合を10〜50個有する単量体
を各々1種ずつ重合せしめた場合、交互共重合する可能
性が高く、特に、エーテル結合を10〜50個有する単
量体がビニル系あるいはアリル系化合物の場合にこの可
能性が極めて高くなる。交互共重合した場合は、エーテ
ル結合を10〜50個有する重合単位間に存在する他の
重合単位が1個程度となり、重合体は、良好な可撓性な
いし弾性を発揮することが難しくなる。
【0021】好ましくは、フルオロオレフィン、エーテ
ル結合を10〜50個有する単量体のいずれかまたは両
方に、種類の異なる2つ以上の化合物を採用する。もし
くは、フルオロオレフィン、エーテル結合を10〜50
個有する単量体の他にこれらと共重合可能な共単量体を
共重合せしめるなどの方法を採用して、重合体中、10
〜50個のエーテル結合を有する重合単位間に他の重合
単位が多数存在するよう操作される。
【0022】通常は後者の共単量体を共重合せしめる方
法が採用される。ここで、共単量体としては、ビニル
基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基など
の重合性部位を有する化合物が採用される。具体的に
は、オレフィン類、ビニルエーテル類、ビニルエステル
類、アリルエーテル類、アリルエステル類、アクリル酸
エステル類、メタアクリル酸エステル類などが例示され
る。特に炭素数1〜15程度の直鎖状、分岐状あるいは
脂環状のアルキル基を有する化合物が好ましい。かかる
共単量体としては、炭素に結合した水素の一部ないし全
部がフッ素に置換されたものを採用してもよい。
【0023】また、この第1の方法において各重合性単
量体の重合割合は、フルオロオレフィンが20〜70モ
ル%、エーテル結合を10〜50個有する単量体が1〜
80モル%であり、全重合単位に対してフルオロオレフ
ィン及びエーテル結合を10〜50個有する単量体が3
0モル%以上の割合で共重合されるよう制御することが
好ましい。かかる重合は、溶液重合、乳化重合、懸濁重
合、バルク重合のいずれかの方法によってもよく、所定
量の単量体に重合開始剤や電離性放射線などの重合開始
源を作用せしめることにより重合が行われる。またその
他の諸条件は、通常、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、
バルク重合などを行う際と同様の条件で行うことができ
る。
【0024】第2の方法は、フルオロオレフィンに基づ
く重合単位(A)を20〜70モル%、水酸基を有する
重合単位(B)を1〜80モル%の割合で含有し、全重
合単位に対して重合単位(A)及び重合単位(B)の合
計が30モル%以上の割合で含まれるフッ素共重合体に
アルキレンオキシドを付加反応せしめる方法である。
【0025】含フッ素共重合体は、水酸基、シアノール
基、チオール基などの硬化性部位を有している。ヒドロ
キシアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルアリ
ルエーテル、アリルアルコールなど、水酸基含有単量体
を共重合した場合は、フッ素系共重合体中に水酸基が簡
単に導入可能である。一方グリシジルアリルエーテル、
アクリル酸など、水酸基以外の反応性を有する単量体を
共重合した場合には、反応性基を水酸基に変換せしめる
必要がある。反応性基の水酸基への変換は、アルカノー
ルアミン、多価アルコールなどの化合物を反応せしめる
ことにより容易に達成され得る。このフッ素系共重合体
へのアルキレンオキシドの付加反応は、通常のポリエー
テル化合物の製造の際と同様の方法で行うことが可能で
ある。
【0026】本発明における含フッ素共重合体は、硬化
剤と併用することにより良好な弾性を有する硬化物を与
えるため、シーラント、弾性塗料などのベースとして好
ましく採用可能である。
【0027】ここで、硬化剤としては、含フッ素共重合
体の硬化性部位と反応して、橋かけ結合を形成する化合
物や、含フッ素共重合体の硬化性部位同志の反応を促進
する化合物などが含まれる。なかでも、ポリオール変性
イソシアネート化合物が良好な弾性を有する硬化物を与
えるため好ましい。この化合物は、ポリヒドロキシル化
合物とポリイソシアネート化合物との反応生成物のう
ち、末端にイソシアネート基を有するものである。ま
た、併用する硬化触媒としては、有機鉛、有機錫などが
用いられ、具体的には、オクチル酸鉛、ジブチルチンジ
ラウリレートなどである。
【0028】ポリヒドロキシル化合物としては、一般に
ウレタン化合物の製造に用いられる種々のポリエーテル
ポリオール、もしくはポリエステルポリオール、さらに
はポリマーポリオールが挙げられる。
【0029】ポリエーテルポリオールとは、例えば、エ
チレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシ
ド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキシドの1種
もしくは2種以上を2個以上の活性水素を有する化合物
に付加重合させた生成物である。
【0030】ポリイソシアネート化合物としては、通常
のポリウレタン樹脂の製造に用いられる種々のものが例
示される。具体的には、2,4−トリレンジイソシアネ
ート、2,6−トリレンジイソシアネート、フェニレン
ジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェ
ニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ナフチレン
−1,5−ジイソシアネート及びこれらに水添した化合
物、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシア
ネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
1−メチル−2,4−ジイソシアネートシクロヘキサ
ン、1−メチル−2,6−ジイソシアネートシクロヘキ
サン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリ
フェニルメタントリイソシアネート等が挙げられる。こ
れらのポリイソシアネート化合物は、1種単独でも、2
種以上を併用してもよい。また無黄変のポリイソシアネ
ート化合物を選ぶことが変色が少なく好ましい。硬化剤
として、多価イソシアネート化合物を採用する場合、含
フッ素共重合体の硬化性部位は、活性水素含有基、特に
水酸基が反応性に優れるため好ましい。
【0031】本発明で使用されるフルオロアクリレート
系樹脂としては溶剤可溶のものが好ましく、また一般式
n2n+1(式中、nは3から21の整数である。)で
示されるパーフルオロアルキル基を含有する重合体が好
ましい。
【0032】パーフルオロアルキル基を含有する重合体
としては、パーフルオロアルキル基を含有する(メタ)
アクリレート類の単独重合体または、これと他のコモノ
マーとの共重合体を挙げることができる。他のコモノマ
ーとしては、(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリ
ルアミド類、ビニル類、ハロゲン化ビニル類、オレフィ
ン類、(メタ)アクリロニトリル類、不飽和カルボン酸
エステル類などが挙げられる。共重合体中のパーフルオ
ロアルキル基を含有する(メタ)アクリレート類の共重
合割合は、40重量%以上が好ましく、更に好ましくは
50〜80重量%である。
【0033】前記フルオロアクリレート系樹脂を主成分
とするコーティング剤をシーリング材の表面に塗布する
場合においてコーティング剤の膜厚が厚過ぎるとシーリ
ング剤の伸縮によりコーティング剤に割れが発生し、ま
た薄過ぎると充分な効果が得られない。好ましくは、
0.1〜5μmの膜厚を形成するように塗布するのがよ
い。
【0034】本発明において、シーリング材が含フッ素
共重合体を主成分とするため耐候性は良いが、硬化前あ
るいは硬化初期の粘着性のために発生する初期汚れは免
れない。そこで含フッ素共重合体を主成分とするシーリ
ング材の未硬化時にフルオロアクリレート系樹脂を主成
分とするコーティング剤を塗布するとシーリング材の表
面に塵埃が付着しないものである。もっとも、シーリン
グ材の硬化後にこのコーティング剤を塗布しても効果が
あることは勿論である。これにより硬化初期から長期に
わたって汚れが付着せず、シーリング材の機能、美観が
維持できる。
【0035】
【実施例】
[含フッ素共重合体の合成]ヒドロキシブチルビニルエ
ーテル(HBVE)312g、水酸化カリウム(濃度9
5重量%)15gを内容積5.5リットルのステンレス
製撹拌機付耐圧反応器に仕込み、プロピレンオキシド
(PO)4690gを徐々に添加し、3kg/cm2
110℃で18時間、反応を行った。得られた液体を合
成マグネシアで精製して、ポリオキシアルキレン鎖を有
するビニルエーテルを得た。ビニルエーテルのPO付加
モル数は30モルであった。
【0036】次に内容積550ccのステンレス製撹拌
機付耐圧反応器に、キシレン112g、エタノール11
2g、炭酸カリウム1.6g及びアゾビスイソブチロニ
トリル0.5g、エチルビニルエーテル36g、先に重
合したPO付加HBVE162gを仕込み、液体窒素に
より溶存空気を除去し、次いで、クロロトリフルオロエ
チレン(CTFE)80gを導入し、徐々に昇温し温度
を65℃に維持し重合を行った。撹拌下で10時間重合
反応を続けた後、反応器を水冷して重合を停止した。反
応器を室温まで冷却した後、未反応単量体を抜き出し、
反応器を開放した。重合体溶液を濾過した後、エバポレ
ーターで溶剤を除去し、含フッ素共重合体を得た。得ら
れた含フッ素共重合体の水酸基価(KOHmg/g)は
20、数平均分子量は6000、ガラス転移温度は−6
8℃であった。
【0037】[シーリング材の合成]合成例1で得られ
た含フッ素共重合体300gを内容積1200ccのス
テンレス製撹拌機に仕込み、撹拌しながら酸化チタン2
1g、炭酸カルシウム384g、オクチル酸鉛4.5
g、遅延剤0.75g、その他添加剤75gを加えて2
時間撹拌した後、ポリオール変成イソシアネート168
gを加えて撹拌しながら減圧脱気して含フッ素共重合体
を主成分とするシーリング材とした。
【0038】[実施例1]以下の要領で試験片を作成し
た。 1)スレート(厚さ6mm)で10mm幅の目地を作
る。 2)目地に沿ってマスキングテープを貼る。 3)含フッ素共重合体を主成分とするシーリング材を充
填する。 4)シーリング材の表面をヘラで押さえきれいに仕上げ
る。 5)パーフルオロアルキル基含有アクリレート系共重合
体を含むフッ素系コーティング剤をエアブラシ(噴霧
器)にてスプレー塗布する。 6)直ちにマスキングテープを除去する。 7)そのまま試験片を南面45度の角度の屋外暴露台に
取付け暴露し表面状態を観察する。その結果を表1に示
す。
【0039】
【表1】
【0040】[比較例1]含フッ素共重合体を主成分と
するシーリング材のかわりに1成分系の変成シリコーン
系シーリング材POSシール(セメダイン社製)を用い
る以外は実施例1と同様にして評価した結果を表1に示
す。
【0041】[比較例2]実施例1と同様に目地を作成
し、2成分系のポリウレタン系シーリング材S750
(セメダイン社製)を充填し、マスキングテープを除去
して約3時間放置後(シーリング材はいまだ未硬化状
態)にエアゾール化したフッ素系コーティング剤をスプ
レー塗布し、実施例1と同様の暴露台で暴露し、表面状
態を観察したところ比較例1と同様の結果が得られた。
【0042】[比較例3]含フッ素共重合体を主成分と
するシーリング材のかわりに2成分系の変成シリコーン
系シーリング剤POSシールタイプII(セメダイン社
製)を用いること以外は実施例1と同様にして評価した
ところ、比較例1と同様の結果が得られた。
【0043】[比較例4〜7]実施例1のフッ素系コー
ティング剤のかわりに、プライマーMP−1000(セ
メダイン社製ウレタン系プライマー)、プライマーMP
−2000(セメダイン社製ウレタン系プライマー)、
ボンフロン(旭硝子コートアンドレジン社製フルオロオ
レフィン系溶剤可溶型塗料)、Vトップ(大日本塗料社
製アクリルウレタン系塗料)をそれぞれ塗布した以外は
実施例1と同様にして評価したところ、いずれもマスキ
ングテープ除去時にシーリング材の一部がマスキングテ
ープに付着し、きれいに仕上がらなかった。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、シーリング材の表面の
初期汚れ付着を防止することができる。また、従来の着
塵防止剤ではシーリング材の未硬化時に塗布すると造膜
性が大きいため、マスキングテープ除去時にシーリング
材も一緒にもってくるため、きれいに仕上がらなかった
が、本発明によればマスキングテープをきれいに除去す
ることができる。フルオロアクリレート系樹脂を主成分
とするコーティング剤は表面エネルギーが小さいため、
シーリング材内部の低分子ポリマーあるいは可塑剤のブ
リードを抑える効果があり、長期にわたってシーリング
材表面の汚れ付着を防止させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 隆一 神奈川県川崎市幸区塚越3丁目474番地2 旭硝子株式会社玉川分室内 (72)発明者 奥野 英一 東京都品川区東五反田四丁目5番9号 セ メダイン株式会社内 (72)発明者 五味 秀樹 東京都品川区東五反田四丁目5番9号 セ メダイン株式会社内 (72)発明者 阿部 祐輔 東京都品川区東五反田四丁目5番9号 セ メダイン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硬化性部位を有するフルオロオレフィン系
    共重合体と硬化剤を含有するシーリング材に、その未硬
    化状態のうちにフルオロアクリレート系樹脂を含むコー
    ティング剤を塗布することを特徴とするシーリング材表
    面の汚れ付着防止方法。
  2. 【請求項2】フルオロオレフィン系共重合体が、繰り返
    し単位が10〜50のポリエーテル側鎖を有する重合単
    位及びフルオロオレフィンに基づく重合単位を含む数平
    均分子量1,000〜50,000の共重合体である請
    求項1の汚れ付着防止方法。
  3. 【請求項3】フルオロアクリレート系樹脂を含むコーテ
    ィング剤をシーリング材の表面に0.1〜5μmの膜厚
    を形成するように塗布する請求項1の汚れ付着防止方
    法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010029596A1 (ja) * 2008-09-10 2010-03-18 株式会社ピアレックス・テクノロジーズ コーティング組成物、コーティング膜付シーラント層の形成方法

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WO2010029596A1 (ja) * 2008-09-10 2010-03-18 株式会社ピアレックス・テクノロジーズ コーティング組成物、コーティング膜付シーラント層の形成方法

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