JPH07117775B2 - 静電荷像現像用現像剤 - Google Patents

静電荷像現像用現像剤

Info

Publication number
JPH07117775B2
JPH07117775B2 JP61089378A JP8937886A JPH07117775B2 JP H07117775 B2 JPH07117775 B2 JP H07117775B2 JP 61089378 A JP61089378 A JP 61089378A JP 8937886 A JP8937886 A JP 8937886A JP H07117775 B2 JPH07117775 B2 JP H07117775B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
image
particle size
developer
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP61089378A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62245267A (ja
Inventor
雄介 唐見
亜津子 山本
栄一 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP61089378A priority Critical patent/JPH07117775B2/ja
Publication of JPS62245267A publication Critical patent/JPS62245267A/ja
Publication of JPH07117775B2 publication Critical patent/JPH07117775B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/097Plasticisers; Charge controlling agents
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/0819Developers with toner particles characterised by the dimensions of the particles

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は電子写真、静電記録、静電印刷等に於ける静電
荷像を現像するための現像剤に関し、更に詳しくは、直
接又は間接電子写真現像方法に於いて、均一に強く正に
帯電し、負静電荷像を可視化して又は正静電荷像を反転
現像により可視化して、高品質な画像を与える正荷電性
現像剤に関する。
背景技術 近年、電子写真複写機等の画像形成装置によって形成さ
れた画像の画質に対する要求は著じるしいものがある。
このため、形成される可視画像の画質に重大な影響を及
ぼすトナー粒径分布に関する提案も多くなされており、
例えば特開昭54-134636号公報、特開昭54-72054号公
報、特開昭58-129437号公報、特開昭59-45452号公報、
特開昭59-33459号公報には、いずれも小粒径のトナー分
布をもつ現像剤が提案されている。
しかしながら、これらの提案るおけるトナーは小粒径で
あるために、トナー中に通常含有される電荷制御剤の分
散不良の影響を受け易く、これに伴い、トナー間の荷電
分布の不均一性により画像濃度の変動、かぶり等が生じ
るようになり、更に、トナー飛散も生じ易い傾向があ
る。
このような荷電分布の不均一性は、ディジタル信号によ
って形成された潜像を現像する際には、特に問題とな
る。この場合、現像特性を示す潜像電位−画像濃度(Vs
-Dp)曲線の傾きが小さくなること、及びその傾きが変
動することに起因して、画像濃度が低下し、解像力、シ
ャープネスも低い不良画像しか得られず、また、ベタ黒
画像や線画像の所謂チリチリ画像(本来均一にトナーが
乗るべき黒画像に、微小な点状の白、又は灰色の画像抜
けのある画像)が生じ易い傾向がある。
画像信号がディジタル信号の場合、潜像は一定電位のド
ットが集って形成され、ベタ部、ハーフトーン部および
ライト部は各々ドットの密度をかえることによって表現
されている。従ってどの部分も、2値の場合は基本的に
ほぼ同じ電位の静電潜像から形成されることになる。
この方法においても、最近更に画質向上の要求が高ま
り、前述した白黒2値のデイザ法から、3値あるいは4
値による多値デイザ法を用いて階調再現性の向上を図る
必要が生じてきた。この多値デイザ法は、ハイライト部
に発生し易い偽輪郭を除去する場合、あるいは中間調と
ライン画像の混在した画像を同時に再現する際、階調性
を低下させずに、1画素のマトリックスサイズを小さく
して解像度を向上させる場合にも必須な技術である。
この多値デイザ法におけるデイザマトリックスの概念を
第1図(a)及び(b)を参照しながら説明する。第1
図(a)は2×2の3値のデイザマトリックスであり、
領域S1、S2、S3はそれぞれ白、グレイ、黒の3値の濃度
レベルを表わしている。また、第1図(b)は2×2の
4値のデイザマトリックスであり、領域S1、S2、S3、S4
はそれぞれ白、薄いグレイ、濃いグレイ、黒の4値の濃
度レベルを表わしている。ドットサイズは例えば16ドッ
ト/mmである。
第2図(a),(b)及び第3図(a),(b)は、光
走査型の電子写真プリンタにおいて、3値記録を行なう
場合の露光強度分布(第2図(a)、第3図(a))
と、それに対応する静電潜像の電位分布(第2図
(b)、第3図(b))とを表わしたものである。第2
図(a)及び第3図(a)の破線は多値の潜像を形成す
るための光ビームを出力させる信号出力を表わしたもの
で、第2図(a)はレーザ出力を制御する輝度変調によ
って第1図(a)のS2に相当するグレイ・レベル(以後
「Mレベル」とする)と、S3に相当する黒レベル(以後
「Hレベル」とする)とを得る方式である。これは、例
えばMレベルはHレベルの1/2のレーザ出力で得るもの
である。一方、第3図(a)はレーザ出力時間を制御す
るパルス巾変調によってMレベルとHレベルとを得る方
式である。これは、例えばMレベルはHレベルの1/2の
パルス巾とすることによって得られる。
第2図(a)及び第3図(a)の露光強度分布を有する
光ビームによる潜像の電位分布は、それぞれ第2図
(b)及び第3図(b)のようになるが、特に第3図
(b)のパルス巾変調によるMレベルの潜像コントラス
トは、潜像のMTF(変調伝達関数)の低下により、Hレ
ベルに比べて小さくなる傾向がある。従って、このMレ
ベルの現像後の画像濃度は、輝度変調による第2図
(b)のMレベルの画像濃度とほぼ同じグレイとなる。
第4図は多値の潜像を現像する場合の現像特性(Vs-Dp
特性)を示しており、第2図(b)及び第3図(b)の
Mレベル及びHレベルの潜像(それぞれの電位コントラ
ストを、で表わす)を再現するには、特にHレベル
が十分高くとれない場合は、比較的ガンマ(潜像電位Vs
に対する画像濃度Dpの傾き)が大きいVs-Dp特性(図中
実線で示す)が要求される。しかしながら、従来の小
粒径トナーないし現像剤を使用すると、多くの場合実線
で示すような現像特性を示す傾向があり、その場合、
画像濃度、シャープネスの低下等の種々の問題を生ず
る。
また、ディジタルなドットの密度により実現されている
潜像を現像する際は、従来のアナログ潜像に比べてこの
Vs-Dp曲線の精密な制御が必要とされる。1つはディジ
タル潜像を現像するにはVs-Dp曲線の傾き(ガンマ)を
従来よりは大きくする必要があり、さらにこの傾きが変
動しないように制御する必要がある。しかし、従来の荷
電制御剤を用いた小粒径トナーに生じる電荷の不均一性
は、Vs-Dp曲線の傾きを大きくするのに障害となり、又
この傾きが変動し易い状態を生じさせる。
従来の小粒径トナーに生じる電荷の不均一性は、前述し
たようにベタ黒部及び、線画のチリチリ画像を生じさせ
るが、この電荷の不均一性が画質に与える影響につい
て、第5図を参照しつつ説明する。
第5図は荷電制御剤を小粒径トナー中に分散させた場合
の、トナー粒子1個当たりのプラスのトリボ電荷と、そ
の電荷をもつトナー粒子の個数との関係(トナーのトリ
ボ電荷分布)を示すグラフである。第5図を参照して、
曲線Aは、従来の荷電制御剤をトナー中に分散させた従
来のトナーにおける電荷分布を示す。従来の荷電制御剤
は小粒径トナーに対する分散性が悪く、又それ自体の荷
電制御性も低いため、従来の小粒径トナーは、曲線Aに
示すようなブロードな荷電分布を示す。
曲線A下部の斜線部分は、トリボ電荷の特に低いトナ
ーに対応する部分であり、この部分のトナーは、現像部
電界において、現像方向に対し負になる潜像画(通常現
像においては潜像電位の低い部分、反転現像においては
潜像電位の高い部分)にも付着し易いトナーであり、従
ってかぶりの原因となるトナーである。
一方、斜線部分は、トリボ電荷の特に高いトナーに対
応する部分であり、トリボ電荷が高すぎるためトナーと
キャリアとの間の電気的付着力が強すぎて、キャリアか
ら離れず、従って現像に寄与しないトナーの部分であ
る。
更に斜線部分は、適正なトリボ電荷をもつトナーに対
応する部分であり、Mレベル及びHレベルの潜像電位部
をともに良好に現像するトナーの部分である。
また、斜線部分、は、適正電荷を有するトナーと、
その他のトナーとの中間領域にあるトナーに対応する部
分であり、現像電界条件により適正に現像されるか、又
はカブリとなりもしくは現像されないトナーの部分であ
る。
ここで、曲線Aのような電荷分布を有するトナー(従来
の小粒径トナー)でディジタル潜像を現像すると、前述
したようなチリチリ画像やカブリが発生する。
また、高湿下においては、トナートリボ電荷も全体的に
減少して第5図の破線Bに示すようになり、チリチリ画
像やカブリの発生は、より顕著になる。
更に、従来のトナーに用いられていた荷電制御剤は、ニ
グロシンに代表されるように通常は濃色を呈しているた
め、例えば鮮やかな有彩色トナーを得るには、その濃色
が大きな障害となっていた。
発明の目的 本発明は、上述の欠点を解消し、高画質の画像を与える
小粒径トナー分布をもったトナーを含有する現像剤を提
供するものである。
すなわち、本発明の目的は、鮮鋭性および階調性が高
く、従って高画質の可視画像を形成することのできる静
電荷像用現像剤を提供することにある。
本発明の他の目的は、耐久性のよい静電荷像用現像剤を
提供することにある。
本発明の更に他の目的は、特にディジタル信号によって
形成された潜像を忠実に現像することができる現像剤、
即ち、現像時のVs-Dp曲線の傾きが大きい現像特性を示
し、画像ドット間の濃度差を大きくすることが可能で、
ドットの縁部をシャープに再現でき、且つ、チリチリ画
像を除去することが可能な現像剤を提供することにあ
る。
本発明の他の目的は、温度、湿度の変化に影響を受けず
に安定した画像を再現することができる現像剤を提供す
ることにある。
本発明の更に他の目的は、鮮やかな有彩色画像を与える
ことができる現像剤を提供することにある。
発明の概要 具体的には、本発明は、結着樹脂、着色剤及び正荷電性
有機化合物を少なくとも含有する正荷電性トナーを有す
る正荷電性現像剤において、 (a)該正荷電性有機化合物は、酸化電位が750mV以下
であり、白色度Wが0.5以上であり、且つ平均粒径が3.0
μm以下であり、 (b)該正荷電性トナーの、重量分布による平均粒径が
3〜10μmであり、個数分布における最多数粒子の粒径
が1〜8μmであり、且つ粒径16μmを越える粒子数が
全粒子数の2%以下であることを特徴とする正荷電性現
像剤に関する。
すなわち、本発明者らは、高い正荷電性を有し、且つ良
好な白色度を有する特定の正荷電性化合物を、更に極め
て小さい微粒子状としてトナー中に含有せしめることに
より、小粒径であって、しかも、高く均一な摩擦帯電特
性を有するトナーが実現可能であることを見出し、更に
この小粒径トナーを用いることにより、上述の目的達成
のために極めて効果的な特性を有する正荷電性現像剤が
得られることを知見して、本発明を完成したものであ
る。
このような本発明の現像剤におけるトナーのプラスのト
リボ電荷の分布を第5図の曲線Cに示す。この第5図を
見れば、本発明に用いるトナーが小粒径であるにもかか
わらず、従来の小粒径トナー(曲線Aないし破線B)と
比べて均一性が向上したトリボ電荷分布を示し、カブリ
のない鮮鋭な高画質画像を与えることが理解できよう。
なお、本発明者らの実験によると、潜像電位の比較的低
い部分では、トリボ電荷の高いトナーが付着する傾向、
すなわち、Mレベルの潜像電位には第5図のの部分に
対応するトナーが付着する傾向があった。ここで、第5
図の曲線Aのようなトリボ電荷分布を示す従来の小粒径
トナーでディジタル潜像を現像した場合、本来Hレベル
に現像されるべきトナー量の相対的減少によりチリチリ
画像が生じるものと推定されるが、これに対して、曲線
Cのようなトリボ電荷分布を示す本発明にかかわるトナ
ーを用いれば、上記のようなHレベル潜像へのトナー付
着量の相対的減少、すなわちチリチリ画像の発生も有効
に抑制されるものと推定される。
発明の具体的説明 以下、本発明を更に詳細に説明するが、まず本発明の現
像剤中のトナー構成要素である正荷電性化合物について
説明する。
本発明に用いる正荷電性化合物としては、四級アンモニ
ウム塩やピリジニウム塩を除く有機溶媒に可溶な化合物
であり、飽和カロメロ電極に対する酸化電位が、750mV
以下であるものを使用する。すなわち酸化電位が低い正
荷電性化合物は、自ら電子を放出し易く、正荷電に帯電
し易い特性を有するため、これを静電荷像現像用トナー
に含有せしめた場合、充分な摩擦帯電量を有し、しかも
トナー粒子間に均一に荷電を与え得る極めて良質な荷電
制御剤となる。
本発明において重要なことは、充分な摩擦帯電量をトナ
ー粒子の個々に、均一に与えることである。もし現像に
充分な摩擦帯電量をトナーに与えるだけであれば、(後
述の実施例で述べるように)800mV程度の酸化電位を有
する化合物でも充分であるが、そのような化合物は、若
干でもトナー粒子間の分散にバラツキがあると、それが
直接トナー粒子間の摩擦帯電量のバラツキとなり、画像
特性、特にVs-Dp特性とトナーのトリボ分布に影響が現
れる。これに対して、酸化電位が750mV以下、特に700mV
以下の正荷電性化合物は、トナー粒子間の分散に若干の
バラツキが生じたとしても、該化合物自身の摩擦帯電能
が高いために、直接、画像特性に影響を与えるような摩
擦帯電量のバラツキを、トナー粒子間に生じさせる傾向
は極めて少ない。
尚、本発明において、酸化電位の測定は、試料極および
対極は白金、参照極は飽和カロメロ電極、支持電解質と
しては、0.1Nのn−テトラブチルアンモニウムパークロ
ライドを用いて行なう。もちろん、本発明における測定
法を参照しながら他の測定方法の適用も可能である。溶
媒としては、化合物を溶解し得るものをその都度選択す
る。
次に、第6図(a)に、上記測定法を用いた際のジ(o
−イソプロピルフェニル)グアニジンの電位−電流曲線
を示し、第6図(b)にジフェニルグアニジンの電位−
電流曲線を示す。本発明においては、酸化ピークの延長
線と横軸との交点を酸化電位とする。なお、この結果
は、塩化メチレンを溶媒として用いて測定した際のもの
である。
第7図には、この酸化電位と、トナー(スチレン−アク
リル樹脂100重量部と正荷電性化合物2重量部からな
る)のブローオフ法により測定したプラスのトリボ電荷
量(μC/g)との関係を示したが、この両者にはきれい
な相関があり、酸化電位が低い物質を含有したトナーほ
ど、摩擦帯電量は増加している。
なお、本発明における帯電量測定は、被検物質を200/30
0メッシュの粒径を有する鉄粉キャリアと10:90の割合で
混合した混合物0.5〜1.5gを精秤し、エレクトロメータ
ーと接続された金属製400メッシュスクリーン上で、25c
mH2Oの圧力により吸引し、その時分離吸引された被検物
質と、その電荷量より、単位重量当たりの帯電量を求め
る方法による。
上述したように、本発明においては酸化電位が750mV以
下、好ましくは700mV以下を示す正荷電性化合物が使用
できる。
本発明では、上記特性を有する正荷電性化合物を、更に
微粒子状として用いる。すなわち、該化合物の平均粒径
は3μm以下、好ましくは2μm以下であって、更に
は、上記平均粒径は、この化合物が適用されるトナーの
平均粒径の1/5以下であることが好ましい。
この正荷電性化合物としては、粒径1μm以下の粒子を
40個数%以上、特に50個数%以上含有するものがより好
ましく用いられる。
正荷電性化合物の平均粒径が3μm以上の場合には、該
化合物の有する帯電能が十分発揮されず、Vs-Dp特性及
びトナートリボ分布が好ましい状態を示さない傾向が顕
著になる他、チリチリ画像が生じてくる。
本発明者等は後述する実施例−1で使用したグアニジン
系の含チッ素化合物を微粉砕及び必要に応じて分級し
て、種々の平均粒径を有する正荷電性化合物の試料を作
成して、この試料を含有し、且つ、本発明にかかるトナ
ー粒度分布を有するトナーを作り、アモルファスシリコ
ン感光体を用いたレーザーコピア(商品名NP-9030キャ
ノン(株)製)に適用して画像出しを行ったところ、初
期状態では大きな差がなかったが、数100枚から1000枚
程度のくり返し時に、平均粒径3μmを越える正荷電性
化合物の試料を含有するトナーは、Hコントラストにお
ける画像濃度の低下が認められた。上記試料の平均粒径
と、500枚時におけるHコントラストの画像濃度との関
係を第8図に示す。
このような関係が生ずるのは、本発明に用いる正荷電性
化合物の粒度が、トナー表面における該化合物の存在確
率と密接に関係し、この化合物が微細粒子状であるほど
そのトナー表面の存在確率が増加し、潜在的能力をより
顕著に発揮できる状態になっているためと推測される。
正荷電性化合物が所望の粒度を満たさない時は、必要に
応じてJet Mill等の微粉砕機によって該化合物を微粉砕
し、使用することが好ましい。
ここに、本発明に用いる正荷電性化合物及びトナーの粒
度は、コールターカウンターtypeIIを使ってその個数を
基準として求めたものである。ここで使用されるアパー
チャー径・試料分散方法等は対象試料物によって適宜選
択することができる。例えば10μm程度のトナーであれ
ば100μアパーチャーを使い、5〜20%の試料濃度の分
散液を5分位超音波分散した後測定することができ、数
μm程度の化合物であれば30μアパーチャーを用い、試
料濃度10〜20%、超音波分散時間約15分後で測定するこ
とができる。
本発明に用いる正荷電性化合物は、上記特性を有する
他、更に実質的に無色または白色とみなせるほどの白色
度(W)をもっているものである。
摩擦帯電性と上記化合物の色について、本発明者らの知
見によれば、一般に、摩擦帯電能の大きい(酸化電位の
低い)化合物は、多くの場合濃色系であり、例えば、鮮
明なカラートナーには適用できない場合が多い。
ここに、固体物質の摩擦帯電機構を考えると、接触過程
と分離過程に大別できる。接触過程は、物質間で電気二
重層が形成され、電荷のやりとりを行う過程であり、帯
電符号はこの過程で決定される。一方、分離過程は接触
していた物質が分離していく過程で、ここでは電荷の漏
洩が起こる。今、接触過程を中心に摩擦帯電量を考える
と、その大きさは、化合物がいかに電荷の授受をしやす
いか、またいかに物質間での接触点を多く有しているか
に依存する。後者の接触点の数は、前述した物質の粒径
に依存したものであり、前者の電荷の授受のし易さは、
一般に、物質の色と相関のあることが多い。
すなわち、物質が正に帯電するには、何らかの形でエネ
ルギーを吸収し、電子を放出することが必要である。従
って、正に帯電し易い物質には、低エネルギーで電子を
放出し、その後安定に存在し得る性質が望まれる。
この2つの性質を化合物の構造と結び付けて考えると、
低エネルギーで電子を放出するには、バンドギャップ
(あるいは仕事関数)が小さいことが必要であり、電子
放出後も安定に存在するには、電子放出後生じた電荷の
かたよりを非局在化することが必要である。すなわち、
このような2つの特性を同時に有する化合物の多くは、
共役二重結合を多数有する。従って、そのような化合物
の多くは、濃色物質であり、淡色物質は非常に少ないの
が現状である。
本発明者らは、鋭意研究した結果、濃色を示す程度に共
役二重結合を有していなくとも、電荷のかたよりを安定
化し得る物質があり、このような物質は濃色性を示さな
いことを知見した。
本発明においては、下記式で定義される白色度Wが0.5
以上、好ましくは0.55以上である正荷電性化合物を使用
する。尚、下記式は、色彩科学ハンドブック(株式会社
南江堂発行)237頁右欄7行目に記載されている。
本発明において、C及びVとはJIS Z8721に定められた
色の三属性による表示方法における彩度(Chroma)及び
明度(Value)を表わす。
本発明における正荷電性化合物の彩度(C)及び明度
(V)は、以下のようにして求めることができる。すな
わち、正荷電性化合物を少量透明なビニール袋に採取し
試料とする。一方、標準色票としてJIS Z8721に準拠し
た標準色票の光沢版(日本規格協会発行)を使用し、試
料と標準色票とをJIS Z8723で定められた表面色の比較
方法に準じた方法によって比較し、(精度を上げる為
に、マスクの使用、及び試料を採取したビニール袋と同
一のビニール袋を標準色票にかぶせる等は好ましい方法
である。)、彩度(C)、明度(V)必要ならば色相
(H)を決定する。
本発明に用いる正荷電性化合物がトナーの色に与える影
響においては、該化合物の白色度だけでなく、多量の場
合はその添加量も重要である。
トナーに内添する際の正荷電性化合物の使用量は、結着
樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分
散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもの
で、一義的に限定されるものでは無いが、他の性能をも
考慮すると、好ましくは結着樹脂100重量部に対して正
荷電性化合物0.1〜20重量部(より好ましくは0.5〜10重
量部)の範囲で用いられる。
この程度の添加量の範囲においては、白色度W0.5以上、
好ましく彩度(C)が10以下であり、且つ白色度Wが0.
55以上、より好ましくは0.6以上である場合、上記化合
物の添加は、実質的にトナーの色に悪影響を及ぼさな
い。
上述したように、本発明に使用される荷電制御剤は、
酸化電位が750mV以下であり、3μm以下の平均粒径
を有し、白色度Wが0.5以上である条件を満足する正
荷電性化合物である。
このような正荷電性化合物は、含窒素有機化合物、
含リン有機化合物、金属錯体および有機金属化合物
等に見い出される。さらに具体的には、含窒素有機化合
物としては、アリール基で置換されたアミノ基を1個以
上有する化合物、含リン有機化合物としては、アリール
基で置換されたホスフィノ基を1個以上有する化合物、
金属錯体としては、カルボキシル基とアミノ基を配位子
として有する金属錯体、アミノ基と水酸基を配位子とし
て有する金属錯体、有機金属化合物としては、アリール
基が直接結合した金属化合物、等が挙げられる。
尚、本発明におけるトナーに悪影響を与えない限り、従
来公知の荷電制御剤を、本発明に用いる荷電制御剤たる
上記正荷電性化合物と組み合わせて使用することもでき
る。しかしこの場合には、公知の荷電制御剤の添加量
は、本発明で使用する正荷電性化合物の添加量より少な
い場合に、好ましい結果を得ることができる。又、本発
明に用いる正荷電性化合物は白色度が高い為、所望の色
のトナーを得たい場合、併用する公知の着色剤の色をひ
きたたせるばかりか、その着色剤の添加量を少なくする
ことも可能である。
本発明に使用される着色剤としては、カーボンブラッ
ク、ランプブラック、鉄黒、群青、アニリンブルー、フ
タロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザ
イエローG、ローダミン6Gレーキ、カルコオイルブル
ー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロ
ー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノア
ゾ系、ジスアゾ系染顔料等、従来公知のいかなる染顔料
をも、単独であるいは混合して使用し得る。
本発明に使用される結着樹脂としては、ポリスチレン、
ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどの
スチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−ク
ロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合
体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビ
ニルナフタレン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル
共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチ
レン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル
酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共
重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチ
レン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−ク
ロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロ
ニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共
重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、ス
チレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチ
レン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン
−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル
共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタク
リレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹
脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジ
ン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪
族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化
パラフィン、パラフィンワックスなどがあげられ、単独
で或いは混合して使用できる。
また、特に圧力定着用に好適な結着樹脂として限定して
あげると、下記のものが単独で或いは混合して使用でき
る。
ポリオレフィン(低分子量ポリエチレン、低分子量ポリ
プロピレン、酸化ポリエチレン、ポリ四弗化エチレンな
ど)、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−ブ
タジエン共重合体(モノマー比5〜30:95〜70)、オレ
フィン共重合体(エチレン−アクリル酸共重合体、エチ
レン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタク
リル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重
合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、アイオノマー樹脂)、ポリビニルピロ
リドン、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合
体、マレイン酸変性フェノール樹脂、フェノール変性テ
ルペン樹脂。
本発明の現像剤を二成分系現像剤として用いる場合に
は、上記正荷電性化合物を含有するトナーとキャリア粉
とを混合して現像剤とする。
トナーは、現像剤重量に対して60重量%、好ましくは30
重量%まで二成分系現像剤に含有させ得る。
本発明に使用しうるキャリアとしては、公知のものがす
べて使用可能であり、例えば鉄粉、フェライト粉、ニッ
ケル粉の如き磁性を有する粉体、ガラスビーズ等及びこ
れらの表面を樹脂等で処理したものなどがあげられる。
また、本発明の現像剤は、上記トナーに更に磁性材料を
含有させて、一成分磁性トナーからなる現像剤としても
よい。この際の磁性トナー中に含まれる磁性材料として
は、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化
鉄;鉄、コバルト、ニッケルのような金属或いはこれら
の金属のアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウ
ム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、
カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、
タングステン、バナジウムのような金属の合金およびそ
の混合物等が挙げられる。
これらの強磁性体は、平均粒径が0.1〜2μmのものが
好ましく、トナー中に含有させる量としては、樹脂成分
100重量部に対し約20〜200重量部、特に好ましくは、樹
脂成分100重量部に対し40〜150重量部である。
又、本発明に用いるトナーに、必要に応じて添加剤を混
合した場合、よりよい結果が得られる。添加剤として
は、例えばテフロン、ステアリン酸亜鉛の如き滑剤、あ
るいは酸化セリウム、炭化ケイ素等の研摩剤、あるいは
例えばコロイダルシリカ、酸化アルミニウム等の流動性
付与剤、ケーキング防止剤、あるいは例えばカーボンブ
ラック、酸化スズ等の導電性付与剤、あるいは低分子量
ポリエチレンなどの定着助剤等がある。
これらの添加剤はトナーと同極性もしくはほとんど帯電
を示さないものを使用した時に、本発明の効果を一層ひ
きたたせる。例えばコロイダルシリカの場合には、キャ
リヤーあるいはスリーブと摩擦して負帯電性を示すシリ
カは好ましくない。
本発明に用いる静電荷像現像用トナーを作製するには、
前記本発明に係る荷電制御剤をビニル系ないし非ビニル
系熱可塑性樹脂、及び着色剤としての顔料又は染料、必
要に応じて磁性材料、添加剤等をボールミルその他の混
合機により充分混合してから加熱ロール、ニーダー、エ
クストルーダー等の熱混練機を用いて熔融、混練及び練
肉して樹脂類を互に相溶せしめた中に顔料又は染料を分
散又は溶解せしめ、冷却固化後、粉砕及び分級して本発
明にかかる粒度分布のトナーを得ることが出来る。
あるいは、結着樹脂溶液中に所定の材料を分散した後、
噴霧乾燥することにより得る方法、あるいは、結着樹脂
を構成すべき単量体に所定材料を混合して乳化懸濁液と
した後に重合させてトナーを得る重合法トナー、あるい
は芯及び殻からなるカプセルトナー等の方法を応用して
本発明に用いるトナーを得てもよい。
次に、本発明にかかるトナーを二成分現像剤として用い
たときのキャリアについて述べる。
本発明にかかるトナーと共に、使用されるキャリアの粒
径は、一般に使用されている50〜120μmのものも用い
られ得るが、本発明の効果をより高めるためには、これ
より小粒径の5〜50μm、再には5〜30μmのものを用
いることが好ましい。
更に、現像剤担持体(現像スリーブ等)と、潜像担持体
(感光面等)との間のリークの防止と、潜像担持体面に
付着したキャリア粒子による潜像担持体面の傷つきを防
止するため、キャリアは、その表面を樹脂で被覆させる
か、又は、磁性体粒子を樹脂中に分散含有せしめたもの
であることが好ましく、また、キャリアの抵抗率は108
Ωcm以上に、特に1013Ωcm以上が好ましい。
更に、キャリア粒子は、球形(長軸/短軸<3)である
方が、現像剤層の均一化のために好ましい。
キャリアとトナーの混合比は、キャリア100重量部に対
して、トナーが通常3〜50重量部、好ましくは5〜30重
量部である。
発明の効果 上述したように本発明によれば、小粒径でしかも高く且
つ均一な摩擦帯電量分布を示すトナーを含有する現像特
性に優れた静電荷像現像用現像剤が得られる。
本発明の現像剤を用いることにより、鮮鋭性および階調
性が高く、しかもカブリやチリチリ画像のない高画質画
像を種々の条件下で得ることが可能となり、特にディジ
タル信号によって形成される静電潜像をも忠実に現像す
ることが可能となる。
更に、本発明の現像剤を用いれば、白色度の高い荷電制
御剤の特性に基づき、鮮明な有彩色画像が得られる。
実施例 以下本発明を実施例により、更に具体的に説明するが、
これは本発明をなんら限定するものではない。なお以下
の配合における部数はすべて重量部である。
実施例−1 上記材料をブレンダーでよく混合した後、150℃に熱し
た2本ロールで混練した。混練物を自然放冷して、カッ
ターミルで粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕
機を用いて粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級して
重量平均粒径7μm、個数分布における最多数粒子の粒
径が4μm、16μmを越える粒径の粒子数が全粒子数の
1%の微粉体(すなわち、正荷電性トナーを得た。
平均粒径20〜30μmの樹脂被覆球形鉄粉キャリア(抵抗
率1013Ωcm)100部に対し、トナーとしての上記微粉末
を10部の割合で混合して正荷電性現像剤を作成した。
なお、トリ−p−トリルグアニジンは、微粉砕機により
微粉砕しさらに分級したもので、酸化電位530mV(溶
媒:塩化メチレン)、白色度0.9、平均粒径1.3μm(粒
度分布は、1μm以下の粒子を60個数%以上含む)を有
する含チッソ有機化合物である。
第9図に本発明の現像剤を適用し得る電子写真プリンタ
の一実施例を示す。第9図を参照して、レーザ変調ユニ
ット1に入力された電気信号は、変調されたレーザ光と
して出力され、スキャナ・ミラー2とf・θレンズ3に
よって感光ドラム4の長手方向を走査する。感光ドラム
4は矢印方向に回転し、レーザビームを二次元的に走査
することを可能ならしめる。
感光体としては、アモルファスシリコン、セレン、Cd
S、有機感光体等が用いられ、例えば半導体レーザの波
長(780nm〜800nm)に感度を持つように増感されてい
る。このような感光体として、本実施例ではアモルファ
スシリコン感光体を用い、AC除電器5で感光体表面の電
位を平準化した後、帯電器6で380Vに帯電する。その
後、レーザビーム露光を行なって、感光体にイメージ・
スキャン方式により、3値のデイザ法によるドット潜像
を形成する。3値のMレベルは第3図(a)のようにレ
ーザ光のパルス巾変調によって形成される。潜像電位は
Hレベルが250v、Mレベルが120Vであった。
このようなドット潜像を、前述した正荷電性トナーを含
む本発明の現像剤を収容した現像器9あるいは10によっ
て反転現像せしめた。この時、現像バイアスは、直流分
として280Vを印加した。
このように現像された画像は、次に転写帯電器11によっ
て転写紙12上に転写され、定着器13によって転写紙12に
定着された。また、転写されないで感光ドラム4上に残
ったトナーはクリーナ14で補集される。こうして転写紙
上に形成された画像は、Hレベルで画像濃度1.34、Mレ
ベルで0.69を示し、ベタ部の画像濃度が十分高く、ドッ
トの切れがシャープであり、且つ中間調の再現の目安と
しての写真画像もきれいに再現され、更に、チリチリ画
像も見られなかった。この時のVs-Dp特性を第10図に示
す。又、1万枚の複写をくり返し行なったが、得られた
画像濃度において、Hレベルの変動が±0.07以内、Mレ
ベルの変動が±0.15以内であり、Vs-Dp特性に大きな変
化が認められなかった。更に、環境条件を35℃、85%及
び15℃、10%にしたところ、いずれも常温常湿と同様に
良好な画像が得られ、これらは1万枚のくり返しの使用
においても大きな変化が認められなかった。
又、この現像剤を半年間保存したが初期の特性から大き
な変化を起していなかった。
実施例−2 実施例1で使用したトリ−p−トリルグアジン7部の代
わりに、1,8−ジアミノナフタレンを配位子とするCo錯
体を5部用いる他は、実施例−1と同様にして正荷電性
トナーおよび正荷電性現像剤を得、更に実施例1と同様
にして画像を得た。得られた画像は、画像濃度におい
て、Hレベルで1.32、Mレベルで0.65を示し、ベタ部の
画像濃度が十分高く、ドットの切れがシャープであり、
中間調の再現の目安としての写真画像もきれいに再現さ
れ且つ、チリチリ画像も見られなかった。
又1万枚の複写をくり返し行なったが、得られた画像濃
度において、Hレベルの変動が±0.07以内、Mレベルの
変動が±0.15以内であり、Vs-Dp特性に実用上変化が認
められなかった。さらに環境条件を35℃、85%及び15
℃、10%にしたところ、いずれも常温常湿と同様に良好
な画像が得られ、これらは1万枚のくり返しの使用にお
いても実用上変化が認められなかった。
なお、1,8−ジアミノナフタレンを配位子とするCo錯体
は、微粉砕したものであり、酸化電位420mV、白色度0.
6、平均粒径1.2μm(粒度分布は、1μm以下の粒子を
60個数%以上含む)を有する金属錯体である。
比較例1 トリ−p−トリルグアニジン7部の代わりに酢酸セリウ
ムを7部用いる他は、実施例−1と同様にしてトナーお
よび現像剤を得、実施例1と同様に画像を得た。
得られた画像は、画像濃度において、初期からHレベル
0.3、Mレベルで0.21と実用に供し難いものであり、画
像もチリチリ画像であった。
なお、使用した酢酸セリウムは、酸化電位850mV、白色
度0.9、平均粒径1.9μm(粒度分布は、1μ以下の粒子
を50個数%以上含む)を有する金属塩である。
実施例−3 上記材料をブレンダーでよく混練した後、150℃に加熱
した2本ロールで混練した。混練物を自然放冷し、カッ
ターミルで粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕
機を用いて粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級して
重量平均粒径7μm、個数分布における最多数粒子の粒
径が5μm、16μmを越える粒径の粒子数が全粒子数の
0%の微粉体(すなわち、正荷電性磁性トナー)を得
た。
次いで、上記微粉末100部に、アミノシリコンオイルで
処理した疎水性コロイダルシリカ(日本アエロジル社
製)0.4部をサンプルミルで混合し、一成分系の正荷電
性磁性現像剤を作成した。
このトナーを市販のレーザーコピア(商品名NP-9030、
キャノン(株)製)に適用して画像出しした。
得られた画像は、画像濃度においてHレベルで1.41、M
レベルで0.65を示し、ベタ部の画像濃度が十分高く、ド
ットの切れがシャープであり、中間調の再現の目安とし
ての写真画像もきれいに再現された。
また1万枚の複写をくり返し行なったが、画像濃度にお
いてHレベルの変動が±0.07以内、Mレベルの変動が±
0.15以内であり、Vs-Dp特性に実用上変化が認められな
かった。さらに環境条件を35℃、85%及び15℃、10%に
したところいずれも常温常湿と同様良好な画像が得ら
れ、これらは1万枚のくり返しの使用においても実用上
変化が認められなかった。
なお、N,N′,N″−トリナフチルグアニジンは微粉砕分
級を行なったものであり、酸化電位350mV、白色度0.9、
粒径1.2μm(粒度分布は、1μm以下の粒子を70個数
%以上含む)を有する含チッソ有機化合物である。
実施例−4 N,N′,N″−トリナフチルグアニジン3部の代わりに4,
4′−ビス〔2,4−ジクミジノ−1,3,5−トリアジリル−
6−アミノ〕−ジフェニルメタンを5部用いる他は、実
施例−3と同様にしてトナーを得、更に実施例3と同様
にして画像を得た。
得られた画像は、画像濃度においてHレベルで1.38、M
レベルで0.60を示し、ベタ部の画像濃度が十分高く、ド
ットの切れがシャープであり、中間調の再現の目安とし
ての写真画像もきれいに再現され、チリチリ画像も見ら
れなかった。
又1万枚の複写をくり返し行なったが、得られた画像濃
度においてHレベルの変動が±0.07以内、Mレベルの変
動が±0.15以内であり、Vs-Dp特性に実用上変化が認め
られなかった。さらに環境条件を35℃、85%及び15℃、
10%にしたところいずれも常温常湿と同様良好な画像が
得られ、これらは1万枚のくり返しの使用においても実
用上変化が認められなかった。
なお、4,4′−ビス〔2,4−ジクミジノ−1,3,5−トリア
ジリル−6−アミノ〕−ジフェニルメタンは微粉砕し分
級を行ったものであり、酸化電位390mV、白色度0.8、平
均粒径1.1μm(粒度分布は1μ以下の粒子を60個数%
以上含む)を有する含チッソ有機化合物である。
比較例2 N,N′,N″−トリナフチルグアニジンを3部の代わり
に、ジ−o−トリルグアニジンを7部用いる他は、実施
例−3と同様にしてトナーを得、更に実施例3と同様に
して画像を得た。
得られた画像は、初期においては、画像濃度でHレベル
で1.32、Mレベルで0.61を示し、良好であったが、複写
回数をくり返すに従って、著しく画像濃度が低下し、複
写枚数500枚では、Hレベルで0.63、Mレベルで0.41と
なり、カブリも多く、チリチリ画像も見られ、実用に供
し難いものであった。
また、35℃、80%の環境条件下では、初期の画像から、
画像濃度においてHレベルで0.71、Mレベルで0.38であ
り、使用に耐えないものであった。
なお、ジ−o−トリルグアニジンは、酸化電位600mV、
白色度0.9、平均粒径3.3μm(粒度分布は、2μm以下
の粒子が30%以下である)を有する含チッソ有機化合物
である。
実施例−5 上記材料をプレンダーでよく混合した後、150℃に熱し
た2本ロールで混練した。混練物を自然放冷し、カッタ
ーミルで粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機
を用いて粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級して重
量平均粒径6μm、個数分布における最多数粒子の粒径
が4μm、16μmを越える粒径の粒子数が全粒子数の1
%の正荷電性のトナー微粉末を得た。
次いで上記トナー微粉末100部に、粒径30〜50μmの樹
脂被覆球形キャリア900部を混合して現像剤とした。
このトナーを市販のレーザービームプリンターに適用し
て画像出しをおこなったところ、画像濃度1.35の鮮やか
な青色画像が得られ、カブリもなく、画像の鮮鋭さも充
分満足し得るものであった。又、2000枚の複写をくり返
し行なったが、画像濃度1.33とほとんど変動はなく、画
像の鮮鋭さの低下も認められなかった。さらに複写環境
を35℃、85%及び15℃、10%にしたが、いずれも常温、
常湿と同様に良好な画像が得られた。
なお、トリス(2,4,6−トリメチルフェニル)ビスマス
は、微粉砕したものであり、酸化電位680mV、白色度0.
9、平均粒径0.9μm(粒度分布は、1μm以下の粒子を
50個%以上含む)を有する有機金属化合物である。
比較例3 トリス(2,4,6−トリメチルフェニル)ビスマス7部の
代わりに、2−アミノ−5−メチルフェノールのZn錯体
を5部用いる他は、実施例−5と同様にしてトナーを
得、更に実施例5と同様にして画像を得た。
得られた画像の画像濃度は、1.30と良好であったが、画
像の色調は、2−アミノ−5−メチルフェノールのZn錯
体の影響で黒青色であり、鮮鋭さに欠ける画像であっ
た。
なお、該Co錯体は酸化電位520mV、白色度0.4、平均粒径
3.7μmを有する金属錯体である。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)は多値デイザマトリックスの概念
を示す図であり。第2図(a),(b)及び第3図
(a),(b)は3値記録を行なう場合の露光強度分布
と静電潜像の電位分布を示す特性グラフであり、第4図
は多値の潜像の現像特性を示すグラフであり、第5図
は、トナー粒子1個当りのトリボ電荷とその電荷を有す
るトナー粒子の個数との関係を示すトリボ電荷分布図で
あり、第6図(a),(b)は本発明に用いる正荷電性
化合物の酸化電位にかかわる電位−電流曲線を示す図で
あり、第7図は本発明に用いる正荷電性化合物にかかわ
る酸化電位−トナートリボ曲線を示す図であり、第8図
は本発明に用いる正荷電性化合物にかかわる化合物の粒
度−画像濃度曲線を示す図であり、第9図は本発明の現
像剤を適用する電子写真プリンターの具体例を概略的に
示す図であり、第10図は本発明現像剤の現像特性を示す
グラフである。 1……レーザ変調ユニット 2……スキャナ・ミラー 3……f・θレンズ 4……感光ドラム 5,6……コロナ放電器 9……第1現像器 10……第2現像器 代表図:第5図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結着樹脂、着色剤及び正荷電性有機化合物
    を少なくとも含有する正荷電性トナーを有する正荷電性
    現像剤において、 (a)該正荷電性有機化合物は、酸化電位が750mV以下
    であり、白色度Wが0.5以上であり、且つ平均粒径が3.0
    μm以下であり、 (b)該正荷電性トナーの、重量分布による平均粒径が
    3〜10μmであり、個数分布における最多数粒子の粒径
    が1〜8μmであり、且つ粒径16μmを越える粒子数が
    全粒子数の2%以下であることを特徴とする正荷電性現
    像剤。
JP61089378A 1986-04-18 1986-04-18 静電荷像現像用現像剤 Expired - Fee Related JPH07117775B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61089378A JPH07117775B2 (ja) 1986-04-18 1986-04-18 静電荷像現像用現像剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61089378A JPH07117775B2 (ja) 1986-04-18 1986-04-18 静電荷像現像用現像剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62245267A JPS62245267A (ja) 1987-10-26
JPH07117775B2 true JPH07117775B2 (ja) 1995-12-18

Family

ID=13969017

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61089378A Expired - Fee Related JPH07117775B2 (ja) 1986-04-18 1986-04-18 静電荷像現像用現像剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07117775B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2763318B2 (ja) * 1988-02-24 1998-06-11 キヤノン株式会社 非磁性トナー及び画像形成方法
JP2694539B2 (ja) * 1988-08-18 1997-12-24 キヤノン株式会社 静電荷像現像用磁性トナー
JP2694540B2 (ja) * 1988-09-09 1997-12-24 キヤノン株式会社 静電荷像現像用磁性トナー
JP2736978B2 (ja) * 1988-09-09 1998-04-08 キヤノン株式会社 静電荷像現像用磁性トナー
JP2835961B2 (ja) * 1989-04-19 1998-12-14 キヤノン株式会社 静電荷像現像用一成分系磁性トナー
JP2759490B2 (ja) * 1989-04-28 1998-05-28 キヤノン株式会社 画像形成方法
JP2759489B2 (ja) * 1989-04-28 1998-05-28 キヤノン株式会社 画像形成方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5933459A (ja) * 1982-08-20 1984-02-23 Konishiroku Photo Ind Co Ltd 静電荷像現像用トナ−

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62245267A (ja) 1987-10-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5512402A (en) Carrier for electrophotography, two-component type developer, and image forming method
US5071727A (en) Positively chargeable electrostatic toner containing organic metal complex or organic nitrogen, phosphino or metal compound
JPH07117775B2 (ja) 静電荷像現像用現像剤
JP2001092173A (ja) 現像剤用トナー
JP3093578B2 (ja) 電子写真用トナー
JPH07181747A (ja) 二成分カラー現像方法
JPH07120066B2 (ja) 現像剤および現像方法
JPH0547114B2 (ja)
JP2568244B2 (ja) 画像形成方法
JPH09204064A (ja) 電子写真用トナーと現像剤及びそれらを用いた画像形成方法
JP2631459B2 (ja) 現像方法
JP3058548B2 (ja) 電子写真用現像剤
JP2835958B2 (ja) 二成分系現像剤
JP2645500B2 (ja) トナー組成物
JP2614477B2 (ja) 正帯電性トナー組成物
JP2794291B2 (ja) 電子写真用被覆キャリア
JPH0784411A (ja) フルカラー二成分系現像剤
JPH07181723A (ja) 静電荷像現像用現像剤
JPS63200161A (ja) 正帯電性静電荷像現像用トナ−
JP3108847B2 (ja) 二成分系現像剤及び画像形成方法
JP2694550B2 (ja) 電子写真用被覆キャリア
JPS63200162A (ja) 正帯電性静電荷像現像用トナ−
JPH0743954A (ja) 二成分現像剤
JPS62279351A (ja) 静電荷像現像用トナ−
JP2001175019A (ja) 静電荷現像用トナーおよび該トナーの円形度の測定法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees