JP2631459B2 - 現像方法 - Google Patents

現像方法

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JP2631459B2
JP2631459B2 JP61089379A JP8937986A JP2631459B2 JP 2631459 B2 JP2631459 B2 JP 2631459B2 JP 61089379 A JP61089379 A JP 61089379A JP 8937986 A JP8937986 A JP 8937986A JP 2631459 B2 JP2631459 B2 JP 2631459B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、電子写真複写装置等における静電潜像ある
いは磁気潜像の現像方法の改良に関し、より詳しくは、
磁性キャリア粒子とトナー粒子とが混合した二成分現像
剤を現像剤搬送担体面に供給して、該現像剤搬送担体上
に現像剤の層を形成させ、その現像剤層で像担持体面の
潜像を現像する所謂磁気ブラシ現像方法の改良に関す
る。
背景技術 一例として、電子写真複写装置における現像方法の概
略について説明する。
このような現像方法において一般的な二成分現像剤を
用いた磁気ブラシ現像方法は、トナー粒子の摩擦帯電制
御が比較的容易で、トナー粒子の凝集が起こりにくく、
磁気ブラシの穂立ちがよくて、像担持体面の摺擦性に優
れ、クリーニングとの兼用においても十分なクリーニン
グ効果が発揮される等の特徴を有することから、キャリ
ア粒子に対するトナー粒子の量の管理を必要とするにも
拘らず、多く用いられている。
この現像方法においては、従来一般に平均粒径が数十
〜数百μmの磁性キャリア粒子と、平均粒径が十数μm
の非磁性トナー粒子とからなる現像剤が用いられてお
り、そのような現像剤では、トナー粒子や更にはキャリ
ア粒子が粗いために、繊細な線や点あるいは濃淡差等を
再現する高画質画像が得られにくいと云った問題があ
る。そこで、この磁気ブラシ現像方法において高画質画
像を得るために、従来例えば、キャリア粒子の樹脂コー
ティングとか、現像剤搬送担体における磁石体の改良と
か、現像剤搬送担体へのバイアス電圧の検討とか、多く
の努力が払われているが、それでも未だ安定して十分に
満足し得る画像が得られないのが実情である。
したがって、この現像方法を用いて高画質画像を得る
ためには、トナー粒子及びキャリア粒子をより微粒子に
することが必要であると考えられる。しかし、トナー粒
子を平均粒径が20μm以下、特に10μm以下の微粒子に
すると、現像時のクーロン力に対してファンデルワー
ルス力の影響が現われて、像背景の地部分にもトナー粒
子が付着する所謂かぶりが生ずるようになり、現像剤搬
送担体への直流バイアス電圧の印加によってもかぶりを
防ぐことが困難となる、トナー粒子の摩擦帯電制御が
難しくなって、凝集が起り易くなるという問題が生じ
る。また、キャリア粒子を微粒子化していくと、キャ
リア粒子も像担持体の静電像部分に付着するという問題
が生じる。この原因としては、磁気バイアスの力が低下
して、キャリア粒子がトナー粒子と共に像担持体側に付
着したためと考えられる。なお、バイアス電圧が大きく
なると、像背景の地部分にも、キャリアが付着するよう
になる。
トナー、キャリアの微粒子化には、上述のような副作
用の法が目立って、かえって鮮明な画像が得られないと
云う問題があるため、トナー粒子ないしキャリア粒子を
微粒子化した現像剤を実際に用いることは困難であっ
た。
このような欠点を解消するために、潜像面に対向した
2成分現像剤層を振動電界下に置き、もって現像を行な
うことが、特開昭59−181362号公報、同59−222847号公
報、同59−222851号公報、同59−222852号公報、同59−
222853号公報などで提案されている。
しかし、この方法によってもかぶりを完全に防ぐこと
は難しく、無理にかぶりを除くために振動電界条件を強
める方向をとり、例えばVpp(交流電圧波における最
高電圧値と最低電圧値との差)を高くしたり、あるいは
交流の周波数を高めると、(イ)潜像面と現像剤層担
持体との間のリーク、(ロ)画像の解像力、鮮鋭さの低
下などかぶり以外の画質不良の発生、あるいは(ハ)振
動電界条件を付与するための電源装置の大型化と、それ
に伴なうコストアップなど、種々の問題が発生する。
更に、トナー粒子(及びキャリア粒子)をより微粒化
し、振動電界下で現像する方法においては、従来のアナ
ログ信号を用いる場合に比べ、ディジタルな画像信号を
用いて形成された静電潜像を現像する場合は、特に問題
が生じる。
画像信号がディジタル信号の場合、潜像は一定電位の
ドットが集って形成され、ベタ部、ハーフトーン部およ
びライト部は各々ドットの密度をかえることによって表
現されている。従ってどの部分も、2値の場合は基本的
にほぼ同じ電位の静電潜像から形成されることになる。
この方法においても、最近更に画質向上の要求が高ま
り、前述した白黒2値のデイザ法から、3値あるいは4
値による多値デイザ法を用いて階調再現性の向上を図る
必要が生じてきた。この多値デイザ法は、ハイライト部
に発生し易い偽輪郭を除去する場合、あるいは中間調と
ライン画像の混在した画像を同時に再現する際、階調性
を低下させずに、1画素のマトリックスサイズを小さく
して解像度を向上させる場合にも必須な技術である。
この多値デイザ法におけるデイザマトリックスの概念
を第1図(a)及び(b)を参照しながら説明する。第
1図(a)は2×2の3値のデイザマトリックスであ
り、領域S1、S2、S3はそれぞれ白、グレイ、黒の3値の
濃度レベルを表わしている。また、第1図(b)は2×
2の4値のデイザマトリックスであり、領域S1、S2
S3、S4はそれぞれ白、薄いグレイ、濃いグレイ、黒の4
値の濃度レベルを表わしている。ドットサイズは例えば
16ドット/mmである。
第2図(a)、(b)及び第3図(a)、(b)は、
光走査型の電子写真プリンタにおいて、3値記録を行な
う場合の露光強度分布(第2図(a)、第3図(a))
と、それに対応する静電潜像の電位分布(第2図
(b)、第3図(b))を表わしたものである。第2図
(a)及び第3図(a)の破線は多値の潜像を形成する
ための光ビームを出力させる信号出力を表わしたもの
で、第2図(a)はレーザ出力を制御する輝度変調によ
って第1図(a)のS2に相当するグレイ・レベル(以後
「Mレベル」とする)とS3に相当する黒レベル(以後
「Hレベル」とする)を得る方式である。これは例えば
MレベルはHレベルの1/2のレーザ出力で得るものであ
る。第3図(a)はレーザ出力時間を制御するパルス巾
変調によってMレベルとHレベルを得る方式である。こ
れらは例えばMレベルはHレベルの1/2のパルス巾とす
ることによって得られる。
第2図(a)及び第3図(a)の露光強度分布を有す
る光ビームによる潜像の電位分布は、第2図(b)及び
第3図(b)のようになるが、特に第3図(b)のパル
ス巾変調によるMレベルの潜像コントラストは、潜像の
MTF(変調伝達関数)の低下によりHレベルに較べて小
さくなる傾向がある。従って、このMレベルの現像後の
現像濃度は、輝度変調による第2図(b)のMレベルの
画像濃度とほぼ同じグレイとなる。
第4図は多値の潜像を現像する場合の現像特性(潜像
電位Vs−画像濃度Dp特性)を示しており、第2図(b)
及び第3図(b)のMレベル及びHレベルの潜像(それ
ぞれの電位コントラストを、で表わす)を再現する
には、特にHレベルが十分高くとれない場合は、比較的
ガンマ(潜像電位Vsに対する画像濃度Dpの傾き)が大き
いVs−Dp特性(図中実線で示す)が要求される。しか
しながら、従来のトナー粒子(及びキャリア粒子)をよ
り微粒化し、振動電界下で現像すると多くの場合実線
で示すような現像特性を示す傾向があり、その場合画像
濃度、解像力の低下等の種々の問題点を生ずる。
また、ディジタルなドットの密度により表現されてい
る潜像を現像する際は、従来に比べてこのVs−Dp曲線の
精密な制御が必要とされる。1つはディジタル潜像を現
像するにはVs−Dp曲線の傾き(ガンマ)を従来よりは大
きくする必要があり、さらにこの傾きが変動しないよう
に制御する必要がある。しかし、従来より微粒子化され
たトナーに生じる電荷の不均一性は、Vs−Dp曲線の傾き
を大きくするのに障害となり、又この傾きが変動しやす
い状態を生じさせる。
更に、微粒子化されたトナーに生じる電荷の不均一性
に伴い、ベタ黒部及び、線画のチリチリ画像(本来均一
にトナーが乗るべき黒画像において、微小な点状の白又
は灰色の画像抜けのある画像)が生じ易い傾向がある。
この電荷の不均一性が画質に与える影響について、第
5図を参照しつつ説明する。
第5図は、荷電制御剤を微粒子化されたトナー中に分
散させた場合の、トナー粒子1個当たりのトリボ電荷
と、その電荷をもつトナー粒子の個数との関係(トナー
のトリボ電荷分布)を示すグラフである。第5図を参照
して、曲線Aは、従来の電荷制御剤をトナー中に分散さ
せた従来のトナーにおける電荷分布を示す。従来の電荷
制御剤は微粒子化されたトナーに対する分散性が悪く、
又それ自体の電荷制御性も低いため、従来の小粒径トナ
ーは、曲線Aに示すようなブロードな荷電分布を示す。
曲線A下部の斜線部分は、トリボ電荷の特に低いト
ナーに対応する部分であり、この部分のトナーは、現像
部電界において、現像方向に対し負になる潜像面(通常
現像においては潜像電位の低い部分、反転現像において
は潜像電位の高い部分)にも付着し易いトナーであり、
従ってかぶりの原因となるトナーである。
一方、斜線部分は、トリボ電荷の特に高いトナーに
対応する部分であり、トリボ電荷が高すぎるためトナー
とキャリアとの間の電気的接着力が強すぎて、キャリア
から離れず、従って現像に寄与しないトナーの部分であ
る。
更に斜線部分は、適正なトリボ電荷をもつトナーに
対応する部分であり、Mレベル及びHレベルの潜像電位
部をともに良好に現像するトナーの部分である。
また、斜線部分、は、適正電荷を有するトナー
と、その他のトナーとの中間領域にあるトナーに対応す
る部分であり、現像電界条件により適正に現像される
か、又はカブリとなりもしくは現像されないトナーの部
分である。
ここで、曲線Aのような電荷分布を有するトナー(従
来の小粒径トナー)でディジタル潜像を現像すると、前
述したようなチリチリ画像やカブリが発生する。
また高湿下においては、トナートリボ電荷も全体的に
減少して第5図の破線Bに示すようになり、チリチリ画
像やカブリの発生は、より顕著になる。
更に、従来のトナーに用いられていた荷電制御剤は、
ニグロシンに代表されるように通常は濃色を呈している
ため、例えば鮮やかな有彩色トナーを得るには、その濃
色が大きさ障害となっていた。
発明の目的 本発明の目的は、二成分現像剤層と、これに対向した
静電潜像画像面との間で、振動電界をかけ現像する方法
であって、かぶりの無い、鮮明な画像を形成できる現像
方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、ディジタルな潜像に忠実な画像
を与える現像方法、すなわち、特にディジタル画像にお
けるカブリとチリチリ画像とを有効に除去する現像方法
を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、温度、湿度の変化に影響を
受けることなく、耐久性に優れ、且つ安定した画像を再
現する現像方法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、鮮やかな有彩色画像を与え
ることができる現像方法を提供することにある。
発明の概要 すなわち、本発明は、 磁性キャリア粒子とトナー粒子とを有する二成分現像
剤を現像剤搬送担体面上に供給し、該担体上に該二成分
現像剤の磁気ブラシを形成し、バイアス電圧が印加され
ている現像剤搬送担体に対向させた像担持体の静電潜像
を振動電界下で現像する方法であり、 該像担持体にデジタル信号によってドット静電潜像を
形成し、 該磁性キャリア粒子が抵抗率108Ω・cm以上の樹脂被
覆磁性キャリア粒子であり、 該トナー粒子が結着樹脂100重量部当たり、 750mV以下の酸化電位と、0.5以上の白色度Wと、3.0
μm以下の平均粒径とを有する下記 (a)アリール基で置換されたアミノ基を1個以上有す
る有機溶剤に可溶な含窒素有機化合物、 (b)アリール基で置換されたホスフィノ基を1個以上
有する有機溶剤に可溶な含リン有機化合物、 (c)カルボキシル基とアミノ基を配位子として有する
有機溶剤に可溶な金属錯体および (d)アリール基が直接結合している有機溶剤に可溶な
有機金属化合物 からなるグループから選択される正荷電性化合物を0.1
〜20重量部含有している体積平均粒径10μm以下のトナ
ー粒子であり、 該二成分現像剤で形成されている磁気ブラシで像担持
体を摺擦しながら振動電界下でドット静電潜像を現像し
てトナー像を形成することを特徴とする現像方法に関す
る。
すなわち、本発明者らは、高い正荷電性を有し、且つ
良好な白色度を有する特定の正荷電性化合物を、更に極
めて小さい微粒子状としてトナー中に含有せしめること
により、高く均一な摩擦帯電特性を有するトナーが実現
可能であることを見出し、更にこのトナーを用いること
により、上述の目的達成のために極めて効果的な特性を
有する現像方法が得られることを知見して、本発明を完
成したものである。
このような本発明の現像方法に用いるトナーのトリボ
電荷の分布を第5図の曲線Cに示す。この第5図を見れ
ば、本発明に用いるトナーが従来のトナー(曲線Aない
し破線C)と比べて均一性が向上したトリボ電荷分布を
示すため、本発明の現像方法によれば、カブリのない鮮
鋭な高画質画像が得られることが理解できよう。
なお、本発明者らの実験によると、潜像電位の比較的
低い部分では、トリボ荷電の高いトナーが付着する傾
向、すなわち、Mレベルの潜像電位には第5図のの部
分に対応するトナーが付着する傾向があった。ここで、
第5図の曲線Aのようなトリボ電荷分布を示す従来のト
ナーでディジタル潜像を現像した場合、本来Hレベルに
現像されるべきトナー量の相対的減少によりチリチリ画
像が生じるものと推定されるが、これに対して、曲線C
のようなトリボ電荷分布を示す本発明にかかわるトナー
を用いれば、上記のようなHレベル潜像へのトナー付着
量の相対的減少、すなわちチリチリ画像の発生も有効に
抑制されるものと推定される。
発明の具体的説明 以下、本発明を更に詳細に説明するが、まず本発明の
現像方法に用いるトナーの構成要素である正荷電性化合
物について説明する。
本発明に用いる正荷電性化合物としては、四級アンモ
ニウム塩やピリジニウム塩を除く有機溶媒に可溶な化合
物であり、飽和カロメロ電極に対する酸化電位が、750m
V以下であるものを使用する。すなわち酸化電位が低い
正荷電性化合物は、自ら電子を放出し易く、正荷電に帯
電し易い特性を有するため、これを静電荷像現像用トナ
ーに含有せしめた場合、充分な摩擦帯電量を有し、しか
もトナー粒子間に均一に荷電を与え得る極めて良質な荷
電制御剤となる。
本発明において重要なことは、充分な摩擦帯電量をト
ナー粒子の個々に、均一に与えることである。もし現像
に充分な摩擦帯電量をトナーに与えるだけであれば、
(後述の実施例で述べるように)800mV程度の酸化電位
を有する化合物でも充分であるが、そのような化合物
は、若干でもトナー粒子間の分散にバラツキがあると、
それが直接トナー粒子間の摩擦帯電量のバラツキとな
り、画像特性、特にVs−Dp特性とトナーのトリボ分布に
影響が現れる。これに対して、酸化電位が750mV以下、
特に700mV以下の正荷電性化合物は、トナー粒子間の分
散に若干のバラツキが生じたとしても、該化合物自身の
摩擦帯電能が高いために、直接、画像特性に影響を与え
るような摩擦帯電量のバラツキを、トナー粒子間に生じ
させる傾向は極めて少ない。
尚、本発明において、酸化電位の測定は、試料極およ
び対極は白金、参照極は飽和カロメロ電極、支持電解質
としては、0.1Nのn−テトラブチルアンモニウムパーク
ロライドを用いて行なう。もちろん、本発明における測
定法を参照しながら他の測定方法の適用も可能である。
溶媒としては、化合物を溶解し得るものをその都度選択
する。
次に、第6図(a)に、上記測定法を用いた際のジ
(o−イソプロピルフェニル)グアニジンの電位−電流
曲線を示し、第6図(b)にジフェニルグアニジンの電
位−電流曲線を示す。本発明においては、酸化ピークの
延長線と横軸との交点を酸化電位とする。なお、この結
果は、塩化メチレンを溶媒として用いて測定した際のも
のである。
第7図には、この酸化電位と、トナー(スチレン−ア
クリル樹脂100重量部と正荷電性化合物2重量部からな
る)のブローオフトリボとの関係を示したが、この両者
にはきれいな相関があり、酸化電位が低い物質を含有し
たトナーほど、摩擦帯電量は増加している。
なお、本発明における帯電量測定は、被検物質を200/
300メッシュの粒径を有する鉄粉キャリアと10:90の割合
で混合した混合物0.5〜1.5gを精秤し、エレクトロメー
ターと接続された金属製400メッシュスクリーン上で、2
5cmH2Oの圧力により吸引し、その時分離吸引された被検
物質と、その電荷量より、単位重量当りの帯電量を求め
る方法による。
上述したように、本発明においては酸化電位が750mV
以下、好ましくは700mV以下を示す正荷電性化合物が使
用できる。
本発明では、上記特性を有する正荷電性化合物を、更
に微粒子状として用いる。すなわち、該化合物の平均粒
径は3μm以下、好ましくは2μm以下であって、更に
は、上記平均粒径は、この化合物が適用されるトナーの
平均粒径の1/5以下であることが好ましい。
この正荷電性化合物としては、粒径1μm以下の粒子
を40個数%以上、特に50個数%以上含有するものがより
好ましく用いられる。
正荷電性化合物の平均粒径が3μmを越える場合に
は、該化合物の有する帯電能が十分発揮されず、Vs−Dp
特性及びトナートリボ分布が好ましい状態を示さない傾
向が顕著になる。
本発明者等は後述する実施例−1で使用したグラニジ
ン系の含チッ素化合物を微粉砕及び必要に応じて分級し
て、種々の平均粒径を有する正荷電性化合物の試料を作
成して、この試料を含有する粒径7μmのトナーを作
り、アモルファスシリコン感光体を用いたレーザーコピ
ア(商品名NP−9030キャノン(株)製)に適用して画像
出しを行ったところ、初期状態では大きな差がなかった
が、数100枚から1000枚程度のくり返し時に、平均粒径
3μm以上の正荷電性化合物の試料を含有するトナー
は、Hコントラストにおける画像濃度の低下が認められ
た。上記試料の平均粒径と、500枚時におけるHコント
ラストの画像濃度との関係を第8図に示す。
このような関係が生ずるのは、本発明に用いる正荷電
性化合物の粒度が、トナー表面における該化合物の存在
確率と密接に関係し、この化合物が微細粒子状であるほ
どそのトナー表面の存在確率が増加し、潜在的能力をよ
り顕著に発揮できる状態になっているためと推測され
る。正荷電性化合物が所望の粒度を満たさない時は、必
要に応じてJet Mill等の微粉砕機によって該化合物を微
粉砕し、使用することが好ましい。
ここに、本発明に用いる正荷電性化合物及びトナーの
粒度は、コールターカウンターtype IIを使ってその個
数を基準として求めたものである。ここで使用されるア
パーチャー径・試料分散方法等は対象試料物によって適
宜選択することができる。例えば10μm程度のトナーで
あれば100μアパーチャーを使い、5〜20%の試料濃度
の分散液を5分位超音波分散した後測定することがで
き、数μm程度の化合物であれば30μアパーチャーを用
い、試料濃度10〜20%、超音波分散時間約15分後で測定
することができる。
本発明に用いる正荷電性化合物は、上記特性を有する
他、更に実質的に無色または白色とみなせるほどの白色
度(W)をもっているものである。
摩擦帯電性と上記化合物の色について、本発明者らの
知見によれば、一般に、摩擦帯電能の大きい(酸化電位
の低い)化合物は、多くの場合濃色系であり、例えば、
鮮明なカラートナーには適用できない場合が多い。
ここに、固体物質の摩擦帯電機構を考えると、接触過
程と分離過程に大別できる。接触過程は、物質間で電気
二重層が形成され、電荷のやりとりを行う過程であり、
帯電符号はこの過程で決定される。一方、分離過程は接
触していた物質が分離していく過程で、ここでは電荷の
漏洩が起こる。今、接触過程を中心に摩擦帯電量を考え
ると、その大きさは、化合物がいかに電荷の授受をしや
すいか、またいかに物質間での接触点を多く有している
かに依存する。後者の接触点の数は、前述した物質の粒
径に依存したものであり、前者の電荷の授受のし易さ
は、一般に、物質の色と相関のあることが多い。
すなわち、物質が正に帯電するには、何らかの形でエ
ネルギーを吸収し、電子を放出することが必要である。
従って、正に帯電し易い物質には、低エネルギーで電子
を放出し、その後安定に存在し得る性質が望まれる。
この2つの性質を化合物の構造と結び付けて考える
と、低エネルギーで電子を放出するには、バンドギャッ
プ(あるいは仕事関数)が小さいことが必要であり、電
子放出後も安定に存在するには、電子放出後生じた電荷
のかたよりを非局在化することが必要である。すなわ
ち、このような2つの特性を同時に有する化合物の多く
は、共役二重結合を多数有する。従って、そのような化
合物の多くは、濃色物質であり、淡色物質は非常に少な
いのが現状である。
本発明者らは、鋭意研究した結果、濃色を示す程度に
共役二重結合を有していなくとも、電荷のかたよりを安
定化し得る物質があり、このような物質は濃色性を示さ
ないことを知見した。
本発明においては、下記式で定義される白色度Wが0.
5以上、好ましくは0.55以上である正荷電性化合物を使
用する。尚、下記式は、色彩科学ハンドブック(株式会
社南江堂発行)237頁右欄7行目に記載されている。
本発明において、C及びVとはJIS Z8721に定められ
た色の三属性による表示方法における彩度(Chroma)及
び明度(Value)を表わす。
本発明における正荷電性化合物の彩度(C)及び明度
(V)は、以下のようにして求めることができる。すな
わち、正荷電性化合物を少量透明などニール袋に採取し
試料とする。一方、標準色票としてJIS Z8721に準拠し
た標準色票の光沢版(日本規格協会発行)を使用し、試
料と標準色票とをJIS Z8723で定められた表面色の比較
方法に準じた方法によって比較し、(精度を上げる為
に、マスクの使用、及び試料を採取したビニール袋と同
一のビニール袋を標準色票にかぶせる等は好ましい方法
である。)、彩度(C)、明度(V)必要ならば色相
(H)を決定する。
本発明に用いる正荷電性化合物がトナーの色に与える
影響においては、該化合物の白色度だけでなく、多量の
場合はその添加量も重要である。
トナーに内添する際の正荷電性化合物の使用量は、結
着樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、
分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるも
ので、一義的に限定されるものでは無いが、他の性能を
も考慮すると、好ましくは結着樹脂100重量部に対して
正荷電性化合物0.1〜20重量部(より好ましくは0.5〜10
重量部)の範囲で用いられる。
この程度の添加量の範囲においては、白色度W0.5以
上、好ましくは彩度(C)が10以下であり、且つ白色度
Wが0.55以上、より好ましくは0.6以上である場合、上
記化合物の添加は、実質的にトナーの色に悪影響を及ぼ
さない。
次に、上記正荷電性化合物を含有するトナーについて
述べる。一般にトナー粒子の平均粒径が小さくなると、
定性的に粒径の二乗に比例して帯電量が減少し、相対的
にファンデルワールス力のような付着力が大きくなっ
て、トナー粒子がキャリア粒子から離れにくくなった
り、またトナー粒子が一旦潜像保持体面の非画像部に付
着すると、それが従来の磁気ブラシによる摺擦では容易
に除去されずにかぶりを生じるようになる。従来の磁気
ブラシ現像方法では、トナー粒子の平均粒径が10μm以
下になると、このような問題が顕著になった。
しかし、本発明の現像方法においては、現像剤層、所
謂磁気ブラシによる現像を振動電界下で行ない、且つ前
述の荷電制御剤を含有せしめることで、この問題点を解
消している。
即ち、現像剤層に付着しているトナー粒子は、電気的
に与えられる振動によって現像剤層から離れて、潜像保
持体面の画像部及び非画像部に移行し易く、且つ離れ易
くなる。そして現像剤量で像担持体面を摺擦するように
した場合は、像担持体の非画像部に付着したトナー粒子
は容易に除去乃至画像部に移動させられるようになり、
また、現像剤層厚を潜像保持体面と現像剤担持体面の間
隙よりも薄く形成した場合は、帯電量の低いトナー粒子
が画像部や非画像部に移行することが殆んどなくなり、
また、潜像保持体面と擦られることがないために摩擦帯
電により潜像保持体に付着することもなくなって、1μ
m程度のトナー粒径のものまで用いられるようになる。
したがって、静電潜像を忠実に現像した再現性のよい鮮
明のトナー像を得ることができる。
更に、振動電界はトナー粒子とキャリア粒子との結合
を弱めるので、トナー粒子に伴うキャリア粒子の潜像保
持体面への付着も減少する。特に、現像剤層の厚さを潜
像保持体面と現像剤担持体面の間隙よりも薄くした場合
は、画像部及び非画像部領域において、大きな帯電量を
持つトナー粒子が振動電界下で振動し、電界の強さによ
ってはキャリア粒子も振動することにより、トナー粒子
が選択的に潜像保持体面の画像部に移行するようになる
ため、キャリア粒子の潜像保持体面への付着は大幅に軽
減される。電界により、非画像部領域のトナー粒子は非
画像部へ到達する場合も到達しない場合もある。キャリ
アについても同様である。
一方、トナーの平均粒径が大きくなると、先にも述べ
たように画像の荒れが目立つようになる。通常、10本/m
m程度のピッチで並んだ細線の解像力ある現像には、平
均粒径20μm程度のトナーでも実用上は問題ない。好ま
しくは、平均粒径10μm以下に微粒子化したトナーを用
いると、解像力は格段に向上して、濃淡差等も忠実に再
現した鮮明な高画質画像を与えるようになる。
以上の理由からトナーの粒径は平均粒径が20μm以
下、更には10μm以下が好ましい。また、トナー粒子が
電界に追随するためには、トナー粒子の帯電量が大きい
ことが望ましい。特にトナーの粒径が小さい場合は高い
帯電量が必要である。
本発明に用いるこのようなトナーは、従来のトナーと
同様の方法で得られる。即ち、従来のトナーにおける球
形や不定形の非磁性または磁性のトナー粒子を、平均粒
径選別手段によって選別したようなトナーを磁性キャリ
アと混合して用いることができる。中でも、トナー粒子
が磁性体粒子を含有した磁性粒子であることは好まし
く、特に磁性体微粒子の量が60wt%を超えないものが好
ましい。磁性体粒子の磁性材料としては、マグネタイ
ト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄;鉄、コバル
ト、ニッケルのような金属、或いはこれらの金属のアル
ミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜
鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、
カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステ
ン、バナジウムのような金属との合金およびその混合物
等が挙げられる。
トナー粒子が磁性粒子を含有したものである場合は、
トナー粒子が現像剤搬送担体に含まれる磁石の磁力の影
響を受けるようになるから、磁気ブラシの均一形成性が
一層向上して、しかも、かぶりの発生が防止され、さら
にトナー粒子の飛散も起りにくくなる。しかし、トナー
粒子に含有させる磁性体の量を多くし過ぎると、トナー
粒子とキャリア粒子との間の磁気力が大きくなり過ぎ
て、十分な現像濃度を得ることができなくなり、また、
磁性体微粒子がトナー粒子の表面に現われるようにもな
って、摩擦帯電制御が難しくなったり、トナー粒子が破
損し易くなったり、キャリア粒子との間で凝集し易くな
ったりする。
また、本発明においては、球状のトナー粒子を用いる
ことが好ましい。すなわち、球状のトナー粒子は、流動
性が良くなって、キャリア粒子との摩擦による帯電が良
好となり、したがって、キャリア粒子と共に適当な濃度
で現像剤層を形成して、現像に際しては現像剤層からの
離れが良く、静電像等に選択的に吸着され、像担持体面
からも転写され易いと云う優れた性能を示す。
これには、トナー粒子を球状にすることによって、ト
ナー粒子とキャリア粒子、トナー粒子と像担持体面の接
触面積が小さくなってファンデルワールス力のような制
御しにくい不均一な力が減少することと、針状突起やエ
ッジあるいは細長形状のように電荷集中並びに放電中和
を起こすことがないと云うことが大きく関係していると
考えられる。このためにはトナー粒子が、少なくとも長
軸と短軸との比が3倍以下であるように球形化されてい
ることが、特に好ましい適正条件である。
本発明においてはこのようなトナーを、キャリアに対
して重量比で5〜50%、更に7〜40%添加することが好
ましい。
尚、本発明におけるトナーに影響を与えない限り、従
来公知の荷電制御剤を、本発明に用いる荷電制御剤たる
前記正荷電性化合物と組み合わせて使用することもでき
る。しかしこの場合には、公知の荷電制御剤の添加量
は、本発明で使用する正荷電性化合物の添加量より少な
い場合に好ましい結果を得ることができる。又、本発明
に用いる正荷電性化合物は白色度が高い為、所望の色の
トナーを得たい場合、併用する公知の着色剤の色をひき
たたせるばかりか、その着色剤の添加量を少なくするこ
とも可能とある。
本発明に使用される着色剤としては、カーボンブラッ
ク、ランプブラック、鉄黒、群青、アニリンブルー、フ
タロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハイザ
イエローG、ローダミン6Gレーキ、カルコオイルブル
ー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロ
ー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノア
ゾ系、ジスアゾ系染顔料等、従来公知のいかなる染顔料
をも、単独であるいは混合して使用し得る。
本発明に使用される結着樹脂としては、ポリスチレ
ン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンな
どのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p
−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重
合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−
ビニルナフタレン共重合体、スチレン−アクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、ス
チレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリ
ル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル
共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、ス
チレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−
クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリ
ロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル
共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、
スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブ
タジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、ス
チレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレ
ン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステ
ル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタ
クリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹
脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジ
ン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪
族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化
パラフィン、パラフィンワックスなどがあげられ、単独
で或いは混合して使用できる。
又特に圧力定着用に好適な結着樹脂として限定してあ
げると、下記のものが単独或いは混合して使用できる。
ポリオレフィン(低分子量ポリエチレン、低分子量ポ
リプロピレン、酸化ポリエチレン、ポリ四弗化エチレン
など)、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−
ブタジエン共重合体(モノマー比5〜30:95〜70)、オ
レフィン共重合体、(エチレン−アクリル酸共重合体、
エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メ
タクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル
共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂)、ポリビニル
ピロリドン、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共
重合体、マレイン酸変性フェノール樹脂、フェノール変
性テルペン樹脂。
又、本発明に用いるトナーに、必要に応じて添加剤を
混合した場合、よりよい結果が得られる。添加剤として
は、例えばテフロン、ステアリン酸亜鉛の如き滑剤ある
いは酸化セリウム、炭化ケイ素等の研摩剤、あるいは例
えばコロイダルシリカ、酸化アルミニウム等の流動性付
与剤、ケーキング防止剤、あるいは例えばカーボンブラ
ック、酸化スズ等に導電性付与剤、あるいは低分子量ポ
リエチレンなどの定着助剤等がある。
これらの添加剤はトナーと同極性もしくはほとんど帯
電を示さないものを使用した時に本発明の効果を一層ひ
かたたせる。例えばコロイダルシリカの場合には、キャ
リアあるいはスリーブと摩擦して負帯電性を示すシリカ
は好ましくない。
本発明に用いる静電荷像現像用トナーを作製するに
は、前記本発明に係る荷電制御剤をビニル系ないし非ビ
ニル系熱可塑性樹脂、及び着色剤としての顔料又は染
料、必要に応じて磁性材料、添加剤等をボールミルその
他の混合機により充分混合してから加熱ロール、ニーダ
ー、エクストルーダー等の熱混練機を用いて熔融、混練
及び練肉して樹脂類を互に相溶せしめた中に顔料又は染
料を分散又は溶解せしめ、冷却固化後粉砕及び分給しさ
らに必要に応じて熱風・熱水による球形化処理を行うこ
とにより、平均粒径20μm以下のトナーを得ることが出
来る。
あるいは結着樹脂溶液中に所定の材料を分散した後、
噴霧乾燥することにより得る方法、あるいは、結着樹脂
を構成すべき単量体に所定材料を混合して乳化懸濁液と
した後に重合させてトナーを得る重合法トナー、あるい
は芯及び殻からなるカプセルトナー等の方法を応用して
本発明に用いるトナーを得てもよい。
次に、キャリアについて述べる。
一般に磁性キャリア粒子の平均粒径が大きいと、
(イ)現像剤搬送担体上に形成される現像剤層の状態が
粗いために、電界により振動を与えながら静電像を現像
しても、現像により得られたトナー像にムラが現われ易
く、(ロ)現像剤層におけるトナー濃度が低くなるので
高濃度の現像が行われない、等の問題が起こる。
この(イ)の問題を解消するには、キャリア粒子の平
均粒径を小さくすればよく、本発明者らの実験によれ
ば、粒径50μm以下でその効果が現われ初め、30μm以
下になると、実質的に(イ)の問題が生じなくなること
が判明した。また(ロ)の問題も、(イ)の問題に対す
る磁性キャリアの微粒子化によって、現像剤層のトナー
濃度が高くなり、高濃度の現像が行われるようになって
解消する。
一方、キャリア粒子が細か過ぎると、(ハ)トナー粒
子と共に像担持体面に付着するようになったり、(ニ)
飛散し易くなったりする。これらの現像は、キャリア粒
子に作用する磁界の強さ、それによるキャリア粒子の磁
化の強さにも関係するが、一般的には、キャリア粒子の
平均粒径が15μm以下になると次第に上記の傾向が出初
め、5μm以下で顕著に現われるようになる。そして、
像担持体面に付着したキャリア粒子は、一部はトナーと
共に記録紙上に移行し、残部はブレードやファーブラシ
等によるクリーニング装置によって残留トナーと共に像
担持体面から除かれることになるが、従来の磁性体のみ
から成るキャリア粒子では、(ホ)記録紙上に移行した
キャリア粒子が、それ自体では記録紙に定着されないの
で、記録紙から脱落し易いと云う問題があり、また、
(ヘ)像担持体面に残ったキャリア粒子がクリーニング
装置によって除かれる際に、感光体から成る像担持体面
を傷付け易いと云う問題がある。
この(ホ)、(ヘ)の問題は、磁性キャリア粒子に熱
可塑性樹脂を用いることによって解消され得る。即ち、
磁性キャリア粒子に熱可塑性樹脂を用いることによっ
て、記録紙に付着したキャリア粒子も熱や圧力で定着さ
れるようになり、また、クリーニング装置によって像担
持体面から除かれる際にも、像担持体面を傷付けたりす
ることが無くなる。キャリア付着が起こる場合はリサイ
クル機構を設けることが有効である。
磁性キャリア粒子に熱可塑性樹脂を用いた場合、キャ
リア粒子を平均5〜15μmの粒径にしても前記(ハ)の
問題は実際上のトラブルを生ぜしめない。さらに、キャ
リア粒子を球形化すると、トナーとキャリアの撹拌性及
び現像剤の搬送性を向上させ、また、トナーの荷電制御
性を向上させてトナー粒子同志や、トナー粒子とキャリ
ア粒子との凝集を起りにくくする。したがって、前記
(ハ)の問題も軽減され、それに伴って(ニ)の問題も
減少する。この現像剤の撹拌性、搬送性が向上する効果
には、キャリア粒子が球形化されたこと以外に、樹脂に
よって比重が小さくなったことや、磁化力が適当に弱め
られたことも関係していると考えられる。
以上から、本発明に用いられる二成分現像剤の磁性キ
ャリア粒子は、好ましくは磁性体粒子と樹脂とから成る
粒子、例えば磁性粉と樹脂との樹脂分散系や樹脂コーテ
ィングされた磁性粒子であって、さらに好ましくは球形
化されており、平均粒径が好ましくは50μm以下、特に
好ましくは30μm以下5μm以上の粒子である。
このような磁性キャリア粒子は、磁性体として従来の
磁性キャリア粒子におけると同様の、鉄、クロム、ニッ
ケル、コバルト等の金属、あるいはそれらの化合物や合
金、例えば、四三酸化鉄、γ−酸化第二鉄、二酸化クロ
ム、酸化マンガン、フェライト、マンガン−銅系合金、
と云った強磁性体乃至は常磁性体の粒子を用いて、それ
らの粒子の表面をスチレン系樹脂、ビニル系樹脂、エチ
レン系樹脂、ロジン変性樹脂、アクリル系樹脂、ポリア
ミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等の樹脂で
被覆するか、あるいは、磁性体微粒子を分散含有させた
樹脂で粒子を作るかして、得られた粒子を従来公知の平
均粒径選別手段で粒径選別することによって得られる。
また、球形の磁性キャリア粒子は、樹脂被覆キャリア
粒子では、磁性体粒子にできるだけ球形のものを選んで
それに樹脂の被覆処理を施すこと、磁性体微粒子分散系
のキャリアでは、できるだけ微粒子の磁性体を用いて、
分散樹脂粒子形成後に熱風や熱水による球形化処理を施
すこと、あるいは噴霧によって直接球形の分散樹脂粒子
を形成すること、等によって製造される。
このような樹脂によって球形化された磁性キャリア粒
子は、先に述べた効果の他に、現像剤搬送担体に形成さ
れる現像剤層が均一となり、また現像剤搬送担体に高い
バイアス電圧を印加することが可能となると云う効果も
与える。
即ち、キャリア粒子が樹脂を有して球形化されている
ことは、(1)一般にキャリア粒子は長軸方向に磁化吸
着され易いが、球形化によってその方向性が無くなり、
したがって、現像剤層が均一に形成され、局所的に抵抗
の低い領域や層厚のムラの発生を防止する、(2)キャ
リア粒子の高抵抗化と共に、従来のキャリア粒子に見ら
れるようなエッジ部が無くなって、エッジ部への電界の
集中が起らなくなり、その結果、現像剤搬送担体に高い
バイアス電圧を印加しても、像担持体面に放電して静電
潜像を乱したり、バイアス電圧がブレードダウンしたり
することが起らない、と云う効果を与える。この高いバ
イアス電圧を印加できると云うことは、本発明における
振動電界下での現像が振動するバイアス電圧の印加によ
って行われるものである場合に、それによる後述する効
果を十分に発揮させることができると云うことである。
この高いバイアス電圧を印加できると云うことに関係
して、本発明における樹脂を用いた磁性キャリア粒子
は、抵抗率が108Ωcm以上、特に1013Ωcm以上であるも
のが好ましい。この抵抗率は、粒子を0.50cm2の断面積
を有する容器に入れてタッピングした後、詰められた粒
子上に1kg/cm2の荷重を掛け、荷重と底面電極との間に1
000V/cmの電界が生ずる電圧を印加したときの電流値を
読み取ることで得られる値である。この抵抗率が低い
と、現像剤搬送担体にバイアス電圧を印加した場合に、
キャリア粒子に電荷が注入されて、像担持体面にキャリ
ア粒子が付着し易くなったり、あるいはバイアス電圧の
ブレークダウンが起り易くなったりする。
以上から、本発明において好ましく用いられる磁性キ
ャリア粒子は、樹脂成分を有し、少くとも長軸と短軸と
の比が3倍以下であるように球形化されており、針状部
やエッジ部等の突起がなく、抵抗率が108Ωcm以上、特
に1013Ωcm以上のものである。
尚本発明におけるキャリア粒子の粒径は、エルゾーン
パーチクルカウンター(米国パーチクルデーター社
製)を用いて測定することができる。オリフィス径とし
ては、キャリア粒子30μm以下の場合は、オリフィス径
120μm、キャリア粒子30〜50μmの場合は、オリフィ
ス径190μmのものを、それぞれ使用する。
次に、上述したトナー粒子およびキャリア粒子からな
る現像剤層を形成して、像担持体上の静電像を現像する
現像剤搬送担体に関する条件について述べる。
現像剤搬送担体には、バイアス電圧を印加し得る従来
の現像方法におけると同様の現像剤搬送担体が用いられ
るが、特に、表面に現像剤層が形成されるスリーブの内
部に複数の磁極を有する回転磁石体が設けられている構
造のものが好ましく用いられる。このような現像剤搬送
担体においては、回転磁石体の回転によって、スリーブ
の表面に形成される現像剤層が波状に起伏して移動する
ようになるから、新しい現像剤が次々と供給され、スリ
ーブ表面の現像剤層に多少の層厚の不均一があっても、
その影響は上記波状の起伏によって実際上問題とならな
いように十分カバーされる。
上記回転磁石体の回転、あるいは更にスリーブの回転
による現像剤の搬送速度は、像担持体の移動速度と殆ど
同じか、それよりも早いことが好ましい。また、回転磁
石体の回転とスリーブの回転による搬送方向とは、同方
向であることが好ましい。同方向の方が反対方向の場合
よりも画像再現性に優れている。しかし、それらに限定
されるものではない。
また、現像剤搬送担体上に形成される現像剤層の厚さ
は、付着した現像剤が厚さの規制ブレードによって十分
に掻き落されて均一な層となる厚さであることが好まし
く、そして、現像剤搬送担体と像担持体との間隙は数10
〜2000μmが好ましい。現像剤搬送担体と像担持体の表
面間隙が数10μmよいも狭くなり過ぎると、それに対し
て均一に現像作用する磁気ブラシの穂を形成するのが困
難となり、また、十分なトナー粒子を現像部に供給する
こともできなくなって、安定した現像が行われなくな
る。一方、上記間隙が2000μmを大きく超すようになる
と、対向電極効果が低下して十分な現像濃度が得られな
いようになり、静電像の中央部に対して輪郭部のトナー
付着が多くなると云うエッジ効果も大きくなる。
このように、現像剤搬送担体と像担持体との間隙が極
端になると、それに対して現像剤搬送担体上の現像剤層
の厚さを適当にすることができなくなるが、上記間隙が
数10μm〜2000μmの範囲では、それに対して現像剤層
の厚さを適当に形成することができる。そこで、上記間
隙と現像剤層の厚さを、振動電界を与えていない状態の
下で磁気ブラシの穂が像担持体の表面に接触せず、しか
もできるだけ近接するような条件に設定することが特に
好ましい。それは、潜像のトナー現像に磁気ブラシの摺
擦による掃き目が生じたり、またかぶりが生じたりする
ことが防止されるからである。
さらに、振動電界下での現像は、現像剤搬送担体のス
リーブに、振動するバイアス電圧を印加することにより
行うのが好ましい。また、バイアス電圧には非画像部分
へのトナー粒子の付着を防止する直流電圧と、トナー粒
子をキャリア粒子から離れ易くするための交流電圧とが
重畳した電圧を用いることが好ましい。しかし本発明
は、スリーブへの振動電圧の印加による方法や、直流と
交流との重畳電圧印加による方法に限られるものではな
い。
以上述べたような本発明の現像方法は、第9図に例示
したような装置によって実施される。
第9図において、1は矢印方向aに回転し、図示しな
い帯電露光装置によって表面に静電像を形成されるSe等
の感光体よりなるドラム状の像担持体、2はアルミニウ
ム等の非磁性材料からなるスリーブ、3はスリーブ2の
内部に設けられて表面に複数のN、S磁極を周方向に有
する磁石体で、このスリーブ2と磁石体3とで現像剤搬
送担体を構成している。スリーブ2と磁石体3とは相対
回転可能であり、この図はスリーブ2が矢印方向bに回
転するものであることを示している。また、磁石体3の
N、S磁極は、通常500〜1500ガウスの磁束密度に磁化
されており、その磁力によってスリーブ2の表面に先に
述べたような点線で示す現像剤Dの層即ち、磁気ブラシ
を形成する。4は磁気ブラシの高さ、量を規制する磁性
体あるいは非磁性体からなる規制ブレードである。5は
スリーブ2にバイアス電圧を印加するバイアス電源であ
る。
以上のような装置において、スリーブ2を像担持体1
に対して、表面間隙が数10〜2000μmの範囲にあるよう
に設定して、像担持体1の静電像の現像を行うと、スリ
ーブ2の表面に形成された磁気ブラシは、スリーブ2あ
るいは磁石体3の回転に伴ってその表面の磁束密度が変
化するから、振動しながらスリーブ2上を移動するよう
になり、それによって像担持体1との間隙を安定して円
滑に通過し、その際、像担持体1の表面に対し、均一な
現像効果を与えることになって、安定して高いトナー濃
度の現像を行うことを可能にする。
かぶりの発生を防ぐため、及び現像剤効果を向上させ
るために、バイアス電源5によって振動する交流成分を
有するバイアス電圧が、スリーブ2と、接地した像担持
体1の基体1aとの間に印加されている。このバイアス電
圧としては、先にも述べたように、直流電圧と交流電圧
との重畳電圧が好ましく用いられ、主に直流成分がかぶ
りの発生を防止し、主に交流成分が磁気ブラシに振動を
与えて現像効果を向上させる。
なお、通常、直流、電圧成分には、非画部電位と略等
しいか、それよりも高い絶対値で50〜600Vの電圧が用い
られ、一方、交流電圧成分には100Hz〜10KHz,好ましく
は1〜5KHzの周波数と500〜8000V好ましくは800〜5000V
のVpp(交流電圧における最高電圧と最低電圧との差)
を有する電圧が用いられる。
なお、直流電圧成分は、トナー粒子が磁性体を含有し
ている場合は、非画部電位よりも低くてよい。また、交
流電圧成分の周波数が低過ぎると、振動を与える効果が
得られなくなり、高過ぎても電界の振動に現像剤が追従
できなくなって、現像濃度が低下し、鮮明な高画質画像
が得られなくなると云う傾向が現われる。また、交流電
圧成分の電圧値は、周波数も関係するが、電圧が高い程
磁気ブラシを振動させるようになってそれだけ効果を増
すことになるが、その反面、電圧が高い程かぶりを生じ
易くし、落雷現像のような絶縁破壊も起り易くする。
しかし、現像剤Dのキャリア粒子が樹脂等によって球
形化されていることが絶縁破壊を防止する。本発明にか
かる荷電制御剤を内添したトナーは、トリボ電荷が高
く、又トリボ分布もシャープであるため、本発明におい
ては、交流電圧値及び周波数の比較的低いバイアス電圧
を用い得る。更に、かぶりの発生も直流電圧成分で防止
し得る。なお、この交流電圧を印加するスリーブ2の表
面を樹脂や酸化被膜によって絶縁乃至は半絶縁被覆する
ようにしてもよい。
以上述べたように、第9図は現像剤搬送担体に振動す
るバイアス電圧を印加する例を示しているが、本発明の
現像方法はそれに限らず、例えば現像剤搬送担体と像担
持体間の現像領域周辺に電極ワイヤを数本張設し、この
電極に振動する電圧を印加するようにしても、磁気ブラ
シに振動を与えて現像効果を向上させることは可能であ
る。その場合、現像剤搬送担体には直流バイアス電圧を
印加し、あるいは、異なった振動数の振動電圧を印加す
るようにしてもよい。また本発明の方法は反転現像など
にも同様に適用できる。その場合、直流電圧成分は、像
担持体の非画像背景部における受容電位と略等しい電圧
に設定される。
発明の効果 上述したように本発明によれば、高い正荷電性、良好
な白色度を有し、しかも極めて小さい微粒子状とした特
定の正荷電性化合物を含有せしめたことにより、高くシ
ャープな摩擦帯電量分布を示すトナーを用い、このトナ
ーを含む二成分現像剤層と、これに対向した静電潜像画
像面との間で、振動電界をかけ、現像する現像方法が提
供される。
本発明の現像方法を用いることにより、鮮鋭性および
階調性が高く、しかもかぶりやチリチリ画像のない高画
質画像を種々の条件下で得ることが可能となり、特にデ
ィジタル信号によって形成される静電潜像をも忠実に現
像することが可能となる。
更に、本発明の現像方法を用いれば、白色度の高い荷
電制御剤の特性に基づき、鮮明な有彩色画像が得られ
る。
実施例 以下本発明を実施例により、更に具体的に説明する。
なお以下の配合における部数はすべて重量部である。
実施例1 上記材料をブレンダーでよく混合した後、150℃に熱
した2本ロールで混練した。混練物を自然放冷して、カ
ッターミルで粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉
砕機を用いて粉砕し、熱風処理で球形化処理した後、さ
らに風力分級機を用いて分級して体積平均粒径7μmの
微粉体を得た。
平均粒径20〜30μの樹脂被覆球形鉄粉キャリア100部
(抵抗率1014Ωcm)に対しトナーとして上記微粉末を15
部の割合で混合して現像剤を作成した。
なお、トリ−p−トリルグアニジンは、微粉砕機によ
り微粉砕しさらに分級したもので、酸化電位530mV(溶
媒:塩化メチレン)、白色度0.9、平均粒径1.2μm(粒
度分布は1μm以下の粒子を60個数%以上含む)を有す
る含チッソ有機化合物である。
第10図に本発明の現像方法を適用し得る電子写真プリ
ンタの一実施例を示す。第9図を参照して、レーザ変調
ユニット6に入力された電気信号は、変調されたレーザ
光として出力され、スキャナ・ミラー7とf・θレンズ
8によって感光ドラム4の長手方向を走査する。感光ド
ラム1は矢印方向に回転し、レーザビームを二次元的に
走査することを可能ならしめる。
感光体としては、アモルファスシリコン、セレン、Cd
S、有機感光体等が用いられ、例えば半導体レーザの波
長(780nm〜800nm)に感度を持つように増感されてい
る。このような感光体として、本実施例ではアモルファ
スシリコン感光体を用い、AC除電器9で感光体表面の電
位を平準化した後、帯電器10で380Vに帯電する。その
後、レーザビーム露光を行なって感光体にイメージ・ス
キャン方式により、3値のディザ法によるドット潜像を
形成する。3値のMレベルは第3図(a)のようにレー
ザ光のパルス巾変調によって形成される。潜像電位はH
レベルが250V、Mレベルが120Vであった。
現像器11としては、第9図に示す構成のものを用い、
交流バイアス1200Hz、直流バイアス−350Vで現像した。
このように現像された画像は、次に転写帯電器12によ
って転写紙13上に転写され、定着器14によって転写紙13
に定着された。また、転写されないで感光ドラム4上に
残ったトナーはクリーナ15で補集される。
こうして転写紙上に形成された画像は画像濃度におい
て、Hレベルで1.34、Mレベルで0.69を示し、ベタ部の
画像濃度が十分高く、ドットの切れがシャープであり、
中間調の再現の目安としての写真画像もきれいに再現さ
れ、ベタ黒部及び線画部のチリチリ画像の無い鮮明な画
像が得られた。又、1万枚の複写をくり返し行なった
が、得られた画像濃度において、Hレベルの変動が±0.
07以内、Mレベルの変動が±0.15以内であり、Vs−Dp特
性に大きな変化が認められなかった。さらに、環境条件
を35℃、85%及び15℃、10%にしたところ、いずれも常
温常湿と同様良好な画像が得られ、これらは1万枚のく
り返しの使用においても大きな変化が認められなかっ
た。
又この現像剤を半年間保存したが初期の特性から大き
な変化を起していなかった。
実施例−2 実施例1で使用したトリ−p−トリルグアニジン7部
の代わりに、1,8−ジアミノナフタレンを配位子とするC
o錯体を5部用いる他は、実施例−1と同様にしてトナ
ーを得、更に実施例1と同様にして画像を得た。得られ
た画像は、画像濃度において、Hレベルで1.32、Mレベ
ルで0.65を示し、ベタ部の画像濃度が十分高く、ドット
の切れがシャープであり、中間調の再現の目安としての
写真画像もきれいに再現されベタ黒部及び線画部のチリ
チリ画像の無い鮮明な画像が得られた。
又1万枚の複写をくり返し行なったが、得られた画像
濃度においてHレベルの変動が±0.07位内、Mレベルの
変動が±0.15位内であり、Vs−Dp特性に実用上変化が認
められなかった。さらに環境条件を35℃、85%及び15
℃、10%にしたところいずれも常温常湿と同様良好な画
像が得られ、これらは1万枚のくり返しの使用において
も実用上変化が認められなかった。
なお、1,8−ジアミノナフタレンを配位子とするCo錯
体は、微粉砕したものであり酸化電位420mV、白色度0.
6、平均粒径1.3μm(粒度分布は、1μm以下の粒子を
60個数%以上含む)を有する金属錯体である。
比較例1 トリ−p−トリルグリアニジン7部の代わりに酢酸セ
リウムを7部用いる他は、実施例−1と同様にしてトナ
ーを得、更に実施例1と同様にして画像を得た。
得られた画像は、チリチリ画像で、実用に供し難い不
鮮明なものであった。
なお、使用した酢酸セリウムは、酸化電位850mV、白
色度0.9、平均粒径1.8μm(粒度分布は、1μ以下の粒
子を70個数%以上含む)を有する金属塩である。
実施例−3 上記材料をブレンダーでよく混練した後150℃に加熱
した2本ロールで混練した。混練物を自然放冷し、カッ
ターミルで粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕
機を用いて粉砕し、熱風処理にて球形化し、さらに風力
分級機を用いて分級して体積平均粒径8μmの微粉体を
得た。
次いで、該微粉末100部にアミノシリコンオイルで処
理した疎水性コロイダルリカ(日本アロエジル社製)0.
4部をサンプルミルで混合し、磁性トナーを作成した。
次いで、実施例1と同様にしてこの磁性トナーと樹脂
被覆球状鉄粉キャリアとを混合した現像剤を用い、交流
バイアスを2000Hz、直流バイアスを−200Vにする以外
は、実施例1と同様に現像した。
得られた画像は、画像濃度において、Hレベルで1.4
1、Mレベルで0.65を示し、ベタ部の画像濃度が十分高
く、かぶりが全くなくドットの切れがシャープであり、
中間調の再現の目安としての写真画像もきれいに再現さ
れベタ黒部、線画部のチリチリ画像のない鮮明な画像で
あった。
又1万枚の複写をくり返し行なったが、画像濃度にお
いて、Hレベルの変動が±0.07以内、Mレベルの変動が
±0.15位内であり、Vs−Dp特性に実用上変化が認められ
なかった。さらに環境条件を35℃、85%及び15℃、10%
にしたところいずれも常温常湿と同様良好な画像が得ら
れ、これらは1万枚のくり返しの使用においても実用上
変化が認められなかった。
なお、N,N′,N″−トリナフチルグアニジンは微粉砕
し分級を行なったものであり、酸化電位350mV、白色度
0.9、粒径1.3μm(粒度分布は、1μm以下の粒子を70
個数%以上含む)を有する含チッソ有機化合物である。
実施例−4 N,N′,N″−トリナフチルグアニジン3部の代わりに
4,4′−ビス〔2,4−ジクミジノ−1,3,5−トリアジリル
−6−アミノ〕−ジフェニルメタンを5部用いる他は、
実施例−3と同様にしてトナーを得、更に実施例3と同
様にして画像を得た。
得られた画像は、画像濃度において、Hレベルで1.3
8、Mレベルで0.60を示し、ベタ部の画像濃度が十分高
く、かぶりが全くなくドットの切れがシャープであり、
中間調の再現の目安としての写真画像もきれいに再現さ
れ、ベタ黒部、線画部のチリチリ画像の無い鮮明な画像
であった。
又1万枚の複写をくり返し行なったが、得られた画像
濃度において、Hレベルの変動が±0.07以内、Mレベル
の変動が±0.15位内であり、Vs−Vp特性に実用上変化が
認められなかった。さらに環境条件を35℃、85%及び15
℃、10%にしたところいずれも常温常湿と同様良好な画
像が得られ、これらは1万枚のくり返しの使用において
も実用上変化が認められなかった。
なお、4,4′−ビス〔2,4−ジクミジノ−1,3,5−トリ
アジル−6−アミノ〕−ジフェニルメタンは微粉砕し分
級を行ったものであり、酸化電位390mV、白色度0.8、平
均粒径1.1μm(粒度分布は1μm以下の粒子を70個数
%以上含む)を有する含チッソ有機化合物である。
比較例2 N,N′,N″−トリナフチルグアニジン3部の代わりに
ジ−o−トリルグアニジンを7部用いる他は、実施例−
3と同様にしてトナーを得、更に実施例3と同様にして
画像を得た。
得られた画像は、初期においては、画像濃度で、Hレ
ベル1.32、Mレベル0.61を示し、画像を良好であった
が、複写回数をくり返すに従って、画像濃度が低下した
他、複写枚数500枚では、ベタ黒部、線画部が著じるし
くチリチリ画像となり実用に供し難いものであった。
また、35℃、80%の環境条件下では、初期の画像か
ら、画像濃度においてHレベルで0.71、Mレベルで0.38
であり、使用に耐えないものであった。
なお、ジ−o−トリルグアニジンは、酸化電位600m
V、白色度0.9、平均粒径4.2μm(粒度分布は、2μm
以下の粒子が30%以下である)を有する含チッソ有機化
合物である。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)、(b)は多値デイザマトリックスの概念
を示す図であり、第2図(a)、(b)及び第3図
(a)、(b)は3値記録を行なう場合の露光強度分布
と静電潜像の電位分布を示す特性グラフであり、第4図
は多値の潜像の現像特性を示すグラフであり、第5図は
トナー粒子1個当りのトリボ電荷と、その電荷を有する
トナー粒子に個数との関係を示す、トリボ電荷分布図で
あり、第6図(a)、(b)は本発明に用いる正電性世
化合物の酸化電位にかかわる電位−電流曲線を示す図で
あり、第7図は本発明に用いる正荷電性化合物にかかわ
る酸化電位−トナートリボ曲線を示す図であり、第8図
は本発明に用いる正荷電性化合物にかかわる化合物の粒
度−画像濃度曲線を示す図であり、第9図は本発明の現
像方法を実施する装置の例を示す部分模式断面図、第10
図は本発明の現像方法を適用する電子写真プリンターの
一具体例を概略的に示す図である。 1……感光ドラム 2……スリーブ 3……磁石体 4……規制ブレード 5……バイアス電源 6……レーザ変調ユニット 7……スキャナ・ミラー 8……f・θレンズ 9……AC除電器 10……帯電器 11……現像器 12……転写帯電器 13……転写紙 14……定着器 15……クリーナー D……現像剤 N、S……磁極 代表図:第9図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−195661(JP,A) 特開 昭59−177566(JP,A) 特開 昭58−192048(JP,A) 特開 昭59−124344(JP,A) 特公 平5−47114(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性キャリア粒子とトナー粒子とを有する
    二成分現像剤を現像剤搬送担体面上に供給し、該担体上
    に該二成分現像剤の磁気ブラシを形成し、バイアス電圧
    が印加されている現像剤搬送担体に対向させた像担持体
    の静電潜像を振動電界下で現像する方法であり、 該像担持体にデジタル信号によってドット静電潜像を形
    成し、 該磁性キャリア粒子が抵抗率108Ω・cm以上の樹脂被覆
    磁性キャリア粒子であり、 該トナー粒子が結着樹脂100重量部当たり、 750mV以下の酸化電位と、0.5以上の白色度Wと、3.0μ
    m以下の平均粒径とを有する下記 (a)アリール基で置換されたアミノ基を1個以上有す
    る有機溶剤に可溶な含窒素有機化合物、 (b)アリール基で置換されたホスフィノ基を1個以上
    有する有機溶剤に可溶な含リン有機化合物、 (c)カルボキシル基とアミノ基を配位子として有する
    有機溶剤に可溶な金属錯体および (d)アリール基が直接結合している有機溶剤に可溶な
    有機金属化合物 からなるグループから選択される正荷電性化合物を0.1
    〜20重量部含有している体積平均粒径10μm以下のトナ
    ー粒子であり、 該二成分現像剤で形成されている磁気ブラシで像担持体
    を摺擦しながら振動電界下でドット静電潜像を現像して
    トナー像を形成する ことを特徴とする現像方法。
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