JPH0711742A - 金属折板及び金属折板の山形部構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属折板の両側面を相互に重合した山型部
に、作業者の荷重や積雪の荷重等が加わっても変形離脱
がなく、強度や耐用年数を増大できる金属折板及び金属
折板の山形部構造を提供することを目的とする。 【構成】 両側面を重合して山形部を形成する金属折板
であって、平面部と、その両端に接続した第１、第２側
面１８、２０とを備え、第１側面は、平面部の一端に接
続した第１斜面部と、第１戻り段部と、略円弧部２６
と、フック片とを有し、前記第２側面は、平面部の他端
に接続した第２斜面部と、第２戻り段部と、覆蓋円弧部
３６と、戻り段付フック片とを有している。第１側面の
略円弧部に、他の金属折板の覆蓋円弧部を重合して略円
弧部のフック片に他の第２戻り段部を、第１戻り段部の
外面に他の戻り段付フック片を係着して強固な山形部と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、屋根面に葺設する金属
折板及び金属折板の山形部構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、工場施設、体育館等の大形建造物
の屋根面においては、金属シートに山形部を折曲した金
属折板で葺設した金属折板屋根が、材料が安価で、施工
コストも軽減できるために普及しつつある。この金属折
板を屋根面に葺設するときには、図５に示す様に、建物
の屋根面の流れ方向と交差する方向にＣ型鋼等を屋根基
材として枠組する。この屋根基材上に支持フレームを一
定間隔をおいて載着固定し、屋根面の流れ方向、即ち前
記屋根基材と交差する方向に金属折板を載着しながら、
金属折板の中央部等に流れ方向へ向け折曲形成している
山形部を前記支持フレームに嵌着したり、隣接する金属
折板の相互の端面を支持フレーム上で重合係止して山型
部を形成している。

【０００３】この金属折板の端面を相互に重合係止した
山型部においては、図６に示す様に、一つの金属折板の
一方の第１側面の斜面部に延設した覆蓋円弧部の内面側
に、他の金属折板の第２側面の斜面部に延設した円弧部
を重合係止して山形部を形成している。

【０００４】

【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、前記
金属折板の端面を重合係止した山形部においては、覆蓋
円弧部の端面に設けたフック片が下面側の円弧部の基部
に凹設された戻り段部に係着されているが、下面側の円
弧部の端面は上面側の覆蓋円弧部の基部に凹設された戻
り段部と係合することなく、単に重合されているのみ
で、相互の係止力が弱体であり、支持フレームに支持さ
れていない図５上Ｍのような箇所で、山型部の稜線部分
や斜面部を施工中の作業者が踏んだりした場合に、重合
係止した金属折板の相互の端部が離脱し易く、施工中に
前記離脱部分を修正するのに余分な手数を要する。

【０００５】また、北海道や新潟地方の様な豪雪地帯で
は、積雪の荷重が山形部に加わり、同様に金属折板の相
互の端部が離脱して水分が屋根内部へ浸潤し、屋根部材
が劣化して耐用年数が低くなる等の問題があった。

【０００６】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、山形部を形成する様に相
互に重合された金属折板の端部を、相互に三角形状の剛
体を形成する様に係着でき、作業者の荷重、或は積雪の
荷重が山型部に加わっても変形離脱がなく、強度が飛躍
的に上昇して耐用年数を増大できる金属折板及び金属折
板の山形部構造を提供することにある。

【０００７】

【問題点を解決するための手段】上記目的を達成するた
めに、本発明は、金属シートから成り、両側面を重合さ
せつつ山形部１２を形成する金属折板であって、平面部
１６と、この平面部１６の両側端に接続された第１、第
２側面１８、２０とを備え、前記第１側面１８は、前記
平面部１６の一方側端に折曲接続された第１斜面部２２
と、この第１斜面部２２の端部に設けられた第１戻り段
部２４と、この第１戻り段部２４から延設された略円弧
部２６と、この略円弧部２６の端部であって、前記第１
戻り段部２４と略対称な位置に形成されたフック片３０
とを有し、前記第２側面２０は、前記平面部１６の他方
側端に折曲接続された第２斜面部３２と、この第２斜面
部３２の端部に設けられ、他の第１側面１８のフック片
３０に係合する第２戻り段部３４と、この第２戻り段部
３４から延設され、他の第１側面１８の略円弧部２６を
覆蓋する覆蓋円弧部３６と、この覆蓋円弧部３６の端部
であって、前記第２戻り段部３４と略対称な位置に形成
され、他の第１側面１８の第１戻り段部２４に係合する
戻り段付フック片４０とを有して成る金属折板１０から
構成される。

【０００８】次に、金属シートから成る金属折板１０の
隣接する相互の両側面を重合させつつ山形部１２を形成
する金属折板の山形部構造であって、前記金属折板１０
は、平面部１６と、この平面部１６の両側端に接続され
た第１、第２側面１８、２０とを備え、前記第１側面１
８は、前記平面部１６の一方側端に折曲接続された第１
斜面部２２と、この第１斜面部２２の端部に設けられた
第１戻り段部２４と、この第１戻り段部２４から延設さ
れた略円弧部２６と、この略円弧部２６の端部であっ
て、前記第１戻り段部２４と略対称な位置に形成された
フック片３０とを有し、前記第２側面２０は、前記平面
部１６の他方側端に折曲接続された第２斜面部３２と、
この第２斜面部３２の端部に設けられた第２戻り段部３
４と、この第２戻り段部３４から延設され、他の第１側
面１８の略円弧部２６を覆蓋する覆蓋円弧部３６と、こ
の覆蓋円弧部３６の端部であって、前記第２戻り段部３
４と略対称な位置に形成された戻り段付フック片４０と
を有し、一つの金属折板１０の第１側面１８の略円弧部
２６に、他の金属折板１０の第２側面２０の覆蓋円弧部
３６を重合しながら第１側面１８のフック片３０に第２
側面２０の第２戻り段部３４を係着させると共に、前記
第１側面１８の第１戻り段部２４の外面に前記第２側面
２０の戻り段付フック片４０を係着して成る金属折板の
山形部構造１４から構成される。

【０００９】

【作用】本発明に係る金属折板及び金属折板の山形部構
造においては、屋根面の流れ方向に交差する方向に向
け、棟部と並列に枠組みされた各屋根基材の上面で金属
折板の第１、第２側面を重合係止して山形部を形成する
ものである。

【００１０】この山形部においては、第１側面の略円弧
部に他の金属折板の第２側面の覆蓋円弧部が重合され
る。そして、略円弧部の端部のフック片に第２側面の第
２戻り段部の内面側が係合され、第１側面の第１戻り段
部の外面に覆蓋円弧部の端部の戻り段付フック片が係合
する。更に、第１側面の略円弧部の稜線の凹溝と第２側
面の覆蓋円弧部の稜線の凹溝との係合により、前記山形
部の頭部は、三角形状の各頂部が強固に係止された剛体
からなる金属折板の山形部構造１４となる。

【００１１】従って、金属折板の端面を接合して形成さ
れる山形部は、作業者の荷重、或は積雪の荷重が加わっ
ても変形離脱がなく、強度が飛躍的に上昇し、耐用年数
も増大することとなる。

【００１２】

【実施例】以下添付図面に基づき、本発明の好適な実施
例を説明する。図１、図２には、本発明の実施例に係る
金属折板１０が示され、図３、図４には、一つの金属折
板１０の第１側面に他の金属折板の第２側面を覆蓋状に
重合して山形部１２を形成した金属折板の山形部構造１
４の実施例が示されている。

【００１３】図より明らかな様に、前記金属折板１０
は、例えば、厚さ０．３５ｍｍ程度の薄金属板を素材と
した金属シートから成り、図１に示す様に、平面部１６
と、この平面部１６の両側端に接続され相互に重合係着
して山形部１２を形成するための第１側面１８と、第２
側面２０と、を備えている。

【００１４】図１、図２に示す様に、前記平面部１６
は、屋根面における流水の流れ方向を長手方向とした略
長矩形状に形成されている。前記第１側面１６は、図２
において、前記平面部１６の一方側端から捲れ状に斜め
方向へ折曲接続された第１斜面部２２と、この第１斜面
部２２の上端に沿って、同第１斜面部２２の向きと逆方
向に折曲された第１戻り段部２４と、この第１戻り段部
２４より前記第１斜面部２２の延長方向へ向け略円弧状
に曲成された略円弧部２６と、を有している。前記略円
弧部２６の頂部には、その稜線に沿った凹溝２８が凹設
され、この略円弧部２６の端部において、前記第１戻り
段部２４と略対称な位置に前記略円弧部２６の内部側へ
折曲されたフック片３０が設けられている。

【００１５】前記第２側面２０は、同じく図２におい
て、平面部１６から前記第１側面１６と離隔する様な斜
め方向に折曲延設された第２斜面部３２と、この第２斜
面部３２の上端に沿って、同第２斜面部３２の向きと逆
方向に折曲された第２戻り段部３４と、この第２戻り段
部３４から前記第２斜面部２２の延長方向へ向け略円弧
状に延設され、他の第１側面１８の略円弧部２６を覆蓋
する覆蓋円弧部３６と、を有している。

【００１６】前記覆蓋円弧部３６の頂部には、その稜線
に沿い、かつ前記略円弧部２６の凹溝２８に係合する凹
溝３８が凹設され、この覆蓋円弧部３６の端部には、前
記第２戻り段部３４と略対称な位置に前記覆蓋円弧部３
６の内部側へ折曲された戻り段付フック片４０が設けら
れている。この戻り段付フック片４０の下端側が前記覆
蓋円弧部３６の外方へ戻り段４１として折曲されてい
る。これにより、前記覆蓋円弧部２６を第１斜面部２２
に接続した略円弧部２６の上面に重合したとき、戻り段
付フック片４０を第１斜面部２２の上端の第１戻り段部
２４に強固に係着できる。

【００１７】図３、図４には、一つの金属折板１０の第
１側面１８と、他の金属折板１０の第２側面２０とを屋
根基材４２上で重合係着し、山形部１２を形成した金属
折板の山形部構造１４が示されている。図より明らかな
様に、前記金属折板の山形部構造１４は、一つの金属折
板１０の第１側面１８の略円弧部２６の上面に、他の金
属折板１０の第２側面２０の覆蓋円弧部２０を重合し、
第１側面１８のフック片３０の下面側に、第２側面２０
の第２戻り段部３４を係着させ、更に第２側面２０の端
部の戻り段付フック片４０を第１側面１８の第１戻り段
部２４の外面側に係着させて成るものである。

【００１８】これにより、前記金属折板の山形部構造１
４の山形部１２の頭部は、第１側面１８のフック片３０
と第２側面２０の第２戻り段部３４との係合、第１側面
１８の第１戻り段部２４と第２側面２０の戻り段付フッ
ク片４０との係合、及び第１側面１８の略円弧部２６の
凹溝２８と第２側面２０の覆蓋円弧部３６の凹溝３８と
の係合により、それぞれ略三角形状の頂点で係合した剛
体となる。これにより、山形部１２は、その真上方向や
両側方向から荷重圧等が加わっても、第１側面１８の略
円弧部２６と第２側面２０の覆蓋円弧部３６が離脱変形
することなく、山形部１２の強度並びに耐用年数を増大
できる。

【００１９】本発明の実施例に係る金属折板１０及び金
属折板の山形部構造１４により、建物の屋根面を葺設す
る場合には、例えば、図５に示す様に、屋根面に棟部４
４と並列に枠組みされた各屋根基材４２の上面に、支持
フレーム４６を前記金属折板１０の第１、第２側面１
８、２０と略同一間隔をおいて設置する。

【００２０】前記支持フレーム４６は、その詳細な説明
は省略するが、図３、図４に仮想線で示す様に、狭幅の
金属板を素材とし、略台形状に形成された台枠４８と、
この台枠４８の上面に同台枠４８の両端方向に向け突設
固定され、前記金属折板１０の第１側面１８の略円弧部
２６が嵌着する蝶形係止板５０と、を備えている。

【００２１】そこで、図５に示す様に、前記屋根面の各
屋根基材４２の一端側の上面に、各屋根基材４２と交差
する方向、即ち屋根面の流れ方向に第１列目となる金属
折板１０を載着する。この載着した金属折板１０の第１
側面１８を各屋根基材４２の上面で流れ方向に並列して
いる各支持フレーム４６の側面に接合し、上端側の略円
弧部２６を蝶形係止板５０に覆蓋状に嵌着させる。

【００２２】これにより、略円弧部２６の端部のフック
片３０が蝶形係止板５０の一端に係着し、また略円弧部
２６の基部であって第１斜面部２２の上端に設けた第１
戻り段部２４の上部内面側に蝶形係止板５０の他端側が
係着される。

【００２３】次に、第２列目となる他の金属折板１０
を、前記第１列目の金属折板１０に端部が仮接合した状
態に配置し、この第２列目の金属折板１０の第１側面１
８を、各屋根基材４２の上面に設置された２列目の各支
持フレーム４６に前記第１列目の金属折板１０の第１側
面１８の様に係着させる。

【００２４】その後で、第２列目の金属折板１０の第２
側面２０を、前記第１列目の金属折板１０の第１側面１
８が係着している各支持フレーム４６に接合させて、図
３に示す様に、第２側面２０の覆蓋円弧部３６を支持フ
レーム４６に係着している前記第１側面１８の略円弧部
２６の上面に載着させ、この覆蓋円弧部３６の第２戻り
段部３４に近接した位置を、矢印イ方向から押圧して第
２側面２０の第２戻り段部３４を、前記略円弧部２６の
フック片３０の下面側に係着させる。

【００２５】更に、前記覆蓋円弧部３６の戻り段付フッ
ク片４０に近接した位置を、矢印ロ方向から押圧して戻
り段付フック片４０を第１側面１８の第１戻り段２４に
係着させて第２列目の金属折板１０の葺設を終了する。
この様にして、屋根基材４２の上面に金属折板１０を順
次葺設してゆくのもである。

【００２６】この様にして屋根面に葺設した金属折板１
０の山型部１２は、第１側面１８のフック片３０と第２
側面２０の第２戻り段部３４との係合、第１側面１８の
第１戻り段部２４と第２側面２０の戻り段付フック４０
との係合、及び第１側面１８の略円弧部２６の凹溝２８
と第２側面２０の覆蓋円弧部３６の凹溝３８との係合に
より、その頭部は、三角形状の各頂部が強固に係止され
た金属折板の山形部構造１４となる。

【００２７】これにより、前記支持フレーム４６に支持
されない箇所においても、金属折板の第１側面１８と、
第２側面２０とが重合係止された山型部１２は、作業者
の荷重、或は積雪の荷重等が加わっても変形離脱がな
く、強度が飛躍的に上昇して耐用年数を増大できること
となる。

【００２８】なお、本発明の金属折板１０は、長矩形状
の平面部１６の両端に第１側面１８と、第２側面２０と
を設けているが、これに限ることなく、平面部１６の中
央部にその長手方向に向けて山形部１２を賦形し、山形
部１２の両側部に平面部１６を設けて両側端に第１、第
２側面１８、２０を形成した二連式、三連式その他の複
連式の金属折板においても、重合係止された第１、第２
側面で形成される山形部１２は強固な剛体となって変形
離脱を防止できることは言うまでもない。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１に係る金
属折板によれば、金属シートから成り、両側面を重合さ
せつつ山形部を形成する金属折板であって、平面部と、
この平面部の両側端に接続された第１、第２側面と、を
備え、前記第１側面は、前記シート状部材の一方側端に
折曲接続された第１斜面部と、この第１斜面部の端部に
設けられた第１戻り段部と、この第１戻り段部から延設
された略円弧部と、この略円弧部の端部であって、前記
第１戻り段部の戻り部と略対称な位置に形成されたフッ
ク片と、を有し、前記第２側面は、前記平面部の他方側
端に折曲接続された第２斜面部と、この第２斜面部の端
部に設けられ、他の第１側面のフック片に係合する第２
戻り段部と、この第２戻り段部から延設され、他の第１
側面の略円弧部を覆蓋する覆蓋円弧部と、この覆蓋円弧
部の端部であって、前記第２戻り段部と略対称な位置に
形成され、他の第１側面の第１戻り段部に係合する戻り
段付フック片と、を有して成ることにより、隣接する金
属折板の相互の側面を重合係止して形成した山形部は、
三角形状の頂点が強固に連結された剛体となり、作業者
の荷重、或は積雪の荷重が山型部に加わっても変形離脱
がなく、強度が飛躍的に上昇して耐用年数を増大でき
る。

【００３０】次に、請求項２に係る金属折板の山形部構
造によれば、金属シートから成る金属折板の隣接する相
互の両側面を重合させつつ山形部を形成する金属折板の
山形部構造であって、前記金属折板は、平面部と、この
平面部の両側端に接続された第１、第２側面と、を備
え、前記第１側面は、前記平面部の一方側端に折曲接続
された第１斜面部と、この第１斜面部の端部に設けられ
た第１戻り段部と、この第１戻り段部から延設された略
円弧部と、この略円弧部の端部であって、前記第１戻り
段部の戻り部と略対称な位置に形成されたフック片と、
を有し、前記第２側面は、前記平面部の他方側端に折曲
接続された第２斜面部と、この第２斜面部の端部に設け
られた第２戻り段部と、この第２戻り段部から延設さ
れ、他の第１側面の略円弧部を覆蓋する覆蓋円弧部と、
この覆蓋円弧部の端部であって、前記第２戻り段部と略
対称な位置に形成された戻り段付フック片と、を有し、
一つの金属折板の第１側面の略円弧部に、他の金属折板
の第２側面の覆蓋円弧部を重合しながら第１側面のフッ
ク片に第２側面の第２戻り段部を係着させると共に、前
記第１側面の第１戻り段部の外面に前記第２側面の戻り
段付フック片を係着して成ることにより、金属折板の両
側面を重合係止して形成した山形部は、三角形状の頂点
が強固に連結された剛体となり、作業者の荷重、或は積
雪の荷重が山型部に加わっても変形離脱がなく、強度が
飛躍的に上昇して耐用年数を増大できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係る金属折板の一部を切欠し
た斜視図である。

【図２】図１に示す金属折板の正面図である。

【図３】金属折板の両側面を重合係止した山形部の正面
図である。

【図４】図３に示す山形部の一部拡大正面図である。

【図５】金属折板を屋根面の屋根基材に葺設する状態の
説明図である。

【図６】従来の金属折板の両側面を重合係止して形成し
た山形部の正面図である。

【符号の説明】

１０ 金属折板 １２ 山形部 １４ 金属折板の山形部構造 １６ 平面部 １８ 第１側面 ２０ 第２側面 ２２ 第１斜面部 ２４ 第１戻り段部 ２６ 略円弧部 ３０ フック片 ３２ 第２斜面部 ３４ 第２戻り段部 ３６ 覆蓋円弧部 ４０ 戻り段付フッック片

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 金属シートから成り、両側面を重合させ
   つつ山形部を形成する金属折板であって、 平面部と、この平面部の両側端に接続された第１、第２
   側面と、を備え、 前記第１側面は、前記シート状部材の一方側端に折曲接
   続された第１斜面部と、 この第１斜面部の端部に設けられた第１戻り段部と、 この第１戻り段部から延設された略円弧部と、 この略円弧部の端部であって、前記第１戻り段部と略対
   称な位置に形成されたフック片と、を有し、 前記第２側面は、前記平面部の他方側端に折曲接続され
   た第２斜面部と、 この第２斜面部の端部に設けられ、他の第１側面のフッ
   ク片に係合する第２戻り段部と、 この第２戻り段部から延設され、他の第１側面の略円弧
   部を覆蓋する覆蓋円弧部と、 この覆蓋円弧部の端部であって、前記第２戻り段部と略
   対称な位置に形成され、他の第１側面の第１戻り段部に
   係合する戻り段付フック片と、を有して成る金属折板。
2. 【請求項２】 金属シートから成る金属折板の隣接する
   相互の両側面を重合させつつ山形部を形成する金属折板
   の山形部構造であって、 前記金属折板は、平面部と、この平面部の両側端に接続
   された第１、第２側面と、を備え、 前記第１側面は、前記平面部の一方側端に折曲接続され
   た第１斜面部と、この第１斜面部の端部に設けられた第
   １戻り段部と、この第１戻り段部から延設された略円弧
   部と、この略円弧部の端部であって、前記第１戻り段部
   と略対称な位置に形成されたフック片と、を有し、 前記第２側面は、前記平面部の他方側端に折曲接続され
   た第２斜面部と、この第２斜面部の端部に設けられた第
   ２戻り段部と、この第２戻り段部から延設され、他の第
   １側面の略円弧部を覆蓋する覆蓋円弧部と、この覆蓋円
   弧部の端部であって、前記第２戻り段部と略対称な位置
   に形成された戻り段付フック片と、を有し、 一つの金属折板の第１側面の略円弧部に、他の金属折板
   の第２側面の覆蓋円弧部を重合しながら第１側面のフッ
   ク片に第２側面の第２戻り段部を係着させると共に、前
   記第１側面の第１戻り段部の外面に前記第２側面の戻り
   段付フック片を係着して成る金属折板の山形部構造。