JPH07117124A - 平滑な変性ポリオレフィンフィルムの製造方法 - Google Patents

平滑な変性ポリオレフィンフィルムの製造方法

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JPH07117124A
JPH07117124A JP5270493A JP27049393A JPH07117124A JP H07117124 A JPH07117124 A JP H07117124A JP 5270493 A JP5270493 A JP 5270493A JP 27049393 A JP27049393 A JP 27049393A JP H07117124 A JPH07117124 A JP H07117124A
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modified polyolefin
roll
temperature
metal roll
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Katsumi Okuyama
克己 奥山
Hideji Hamano
秀二 浜野
Makoto Morikoshi
誠 森越
Norihiro Otsu
紀宏 大津
Chiharu Kongou
千晴 金剛
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    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
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  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 溶融状態の変性ポリオレフィンフィルム
(2)と、表面粗さ1μm 以下及び厚みが20〜200
μm の平滑な耐熱性フィルム(5)とを、温度が(変性
ポリオレフィンの結晶化温度)〜(同結晶化温度−12
0℃)の金属ロール(4)と、温度が(変性ポリオレフ
ィンの結晶化温度+50℃)〜(同結晶化温度−80
℃)及び表面硬度JISAが20〜90度のゴム製ニッ
プロール(3)とで挟み、ゴム製ニップロール(3)は
耐熱性フィルム(5)に接し、変性ポリオレフィンフィ
ルム(2)は、金属ロール(4)に接するようにして押
圧しながら変性ポリオレフィンフィルム(2)を冷却固
化させた後、耐熱性フィルム(5)を剥すことを特徴と
する、少なくとも片面の表面粗さが2μm 以下及び厚み
が20〜1000μm の平滑な変性ポリオレフィン(1
0)の製造方法。 【効果】 平滑性と平面性とを有する変性ポリオレフィ
ンフィルムが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた平滑性と平面性
とを有する変性ポリオレフィンフィルムの製造方法に関
する。同フィルムは、包装用、電子機器用、工業用等の
用途に極めて有用なものである。
【0002】
【従来の技術】従来の溶融押出法による熱可塑性樹脂フ
ィルムは、ダイから押出された溶融状態の熱可塑性樹脂
フィルムの片面に空気等を吹き付けて冷却しながら、反
対面を一定速度で回転する平滑な金属ロール表面に密着
させ、金属ロール上で冷却固化させて平面性を付与する
とともに、更に金属ロールに密着させてその平滑な金属
ロール面をフィルム面に転写し、平滑性を付与して製造
するのが一般的である。
【0003】ところで、前記の方法では、金属ロールに
接触する直前の、ダイから押出された溶融状態の熱可塑
性樹脂フィルムの表面には、樹脂の分子量分布に依存す
る溶融変形の緩和時間分布に起因して、数十μm から数
百μm の凹凸が発現する。この凹凸を有する溶融状態の
熱可塑性樹脂フィルムが金属ロールに接すると、最初に
凸の部分が金属ロールに接触して冷却固化されるため、
凹の部分は空気を含んだ状態で冷却固化される結果、得
られたフィルムの金属ロール面側の表面には、数平方mm
から数百平方mmの面積で、数μm から数十μm の深さの
凹凸が生じる。
【0004】前記の方法で、金属ロールに接する面に生
じるフィルム表面の凹凸を改良するために、空気を吹き
付ける代わりにゴム製のニップロールで溶融状態の樹脂
を平滑な金属ロール面に押圧し金属ロール上に密着させ
て冷却固化させながら、平面性と平滑性を付与する方法
が提案されている。しかしながら、この方法において
も、凹凸は数平方mm以下の面積で、数μm 以下の深さに
改良されるものの、平滑なフィルム表面を必要とする用
途においては、いまだ凹凸に起因する問題を解消するに
至っていない。
【0005】前述の片面に空気等吹き付ける方法あるい
はゴム製のニップロールを用いる方法において、金属ロ
ールの温度を高くして、最初に凸の部分が金属ロールに
接触した際、急激に冷却固化しないようにして、凸部を
平に変形させてフィルム上に凹凸が生じないようにする
方法が考えられるが、この方法の場合、フィルム表面の
平滑性はある程度付与されるものの、フィルムが金属ロ
ール上で十分冷却固化しないために、その後のフィルム
の引き取り工程で負荷される張力により変形し、フィル
ムの平面性が損なわれるという新たな問題が生じる。
【0006】ところで、前記の方法で製造した凹凸を有
する変性ポリオレフィンフィルムを金属板と金属板との
間に挟み、金属板を加熱して溶融接着した積層金属板か
ら作った容器等は、変性ポリオレフィンフィルムの表面
の凹部に空気が巻き込まれて、金属板と金属板との間の
気密性が損なわれ、容器の中に入れた気体や液体が漏れ
るという問題が発生する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
等を解決するため、包装用、電子機器用、工業用等に使
用される表面の優れた平滑性と平面性を有する変性ポリ
オレフィンフィルムの製造方法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このため
鋭意検討した結果、金属ロール上で、金属ロール側か
ら、フィルムに平面性と平滑性とを共に付与していたた
め、平面性は満足するものの、平滑性の満足するフィル
ムは得られなかったが、フィルムの表裏別々の面からフ
ィルムに平面性と平滑性を付与することにより、平面性
と平滑性の両者を満足するフィルムが得られる方法を見
出し、本発明に到達した。
【0009】すなわち、本発明は、溶融状態の変性ポリ
オレフィンフィルム(2)と、表面粗さ1μm 以下及び
厚みが20〜200μm の平滑な耐熱性フィルム(5)
とを、温度が(変性ポリオレフィンの結晶化温度)〜
(同結晶化温度−120℃)の金属ロール(4)と、温
度が(変性ポリオレフィンの結晶化温度+50℃)〜
(同結晶化温度−80℃)及び表面硬度JISAが20
〜90度のゴム製ニップロール(3)とで挟み、ゴム製
ニップロール(3)は耐熱性フィルム(5)に接し、変
性ポリオレフィンフィルム(2)は、金属ロール(4)
に接するようにして押圧しながら変性ポリオレフィンフ
ィルム(2)を冷却固化させた後、耐熱性フィルム
(5)を剥すことを特徴とする、少なくとも片面の表面
粗さが2μm 以下及び厚みが20〜1000μm の平滑
な変性ポリオレフィンフィルム(10)の製造方法であ
る。
【0010】本発明の製造方法においては、金属ロール
側から溶融フィルムを主に冷却固化して、フィルムへ平
面性が付与され、平滑な耐熱性フィルム側からフィルム
表面へ平滑性が付与されるのである。すなわち、金属ロ
ール表面の温度をフィルムに平面性を付与できる温度に
制御し、一方、ゴム製ニップロールの表面温度を、耐熱
性フィルムに接した溶融状態のフィルムの凸部が急激に
冷却固化しないように独立に制御することにより、ゴム
製ニップロールの押圧でフィルム表面が平に整形され
て、平滑な表面を有するフィルムが得られる。
【0011】また、この方法の場合、金属ロール側の面
の平滑性を改良するために、金属ロールの表面温度を高
くしても、目的とするフィルムは耐熱性フィルムに密着
して引き取られるため、引き取り工程での負荷により、
フィルムの平面性が損なわれることはない。以下、本発
明を詳細に説明する。
【0012】(1)変性ポリオレフィン 本発明で用いる変性ポリオレフィンは、ポリオレフィン
に不飽和カルボン酸又はその無水物をグラフト重合反応
させて得られる。ポリオレフィンとしては、エチレン単
独重合体、主成分のエチレンとエチレン以外のα−オレ
フィンやビニルエステル(例えば酢酸ビニル)又は不飽
和カルボン酸エステル(例えばエチルアクリレート)と
の共重合体、あるいは、プロピレン単独重合体、主成分
のプロピレンとプロピレン以外のα−オレフィン(エチ
レンを含む)との共重合体等が挙げられ、これらは2種
以上を併用することができる。中でも、プロピレン単独
重合体又はプロピレン共重合体からなる変性ポリオレフ
ィンの使用が好ましい。
【0013】ポリオレフィンにグラフト重合させる不飽
和カルボン酸又はその無水物の例としては、アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、シト
ラコン酸、無水シトラコン酸、イタコ酸等が挙げられ
る。中でもアクリル酸、無水マレイン酸が好ましく、特
に無水マレイン酸が最も好ましい。ポリオレフィンにグ
ラフト重合させる方法としては、スラリー法、溶液法又
は溶融混練法が有るが、経済的には溶液法又は溶融混練
法が好ましい。
【0014】変性ポリオレフィンに含有される不飽和カ
ルボン酸又はその無水物の量は好ましくは0.01〜3
重量%、より好ましくは0.02〜2重量%、特に好ま
しくは0.05〜1重量%の範囲である。0.01重量
%未満又は3重量%超過ではともに金属等との十分な接
着強度が得られない。
【0015】(2)平滑な変性ポリオレフィンフィルム
の製造方法 本発明で用いる製造方法の例として、図1の装置が挙げ
られる。図1において、平滑な変性ポリオレフィンフィ
ルム10は、Tダイ1より押出された溶融状態の変性ポ
リオレフィンフィルム2を、温度制御したゴム製ニップ
ロール3と温度制御した金属ロール4とで、繰出された
耐熱性フィルム5を介して、ゴム製ニップロール3/耐
熱性フィルム5/溶融状態の変性ポリオレフィンフィル
ム2/金属ロール4の配列で冷却固化されながら、ゴム
ロール6とロール7等で引き取られ、ガイドロール8を
介して耐熱性フィルム5を剥して得られる。
【0016】(3)平滑な変性ポリオレフィンフィルム 本発明にいう平滑な変性ポリオレフィンフィルムの平滑
な面の表面粗さはJIS B 0601に基づき最大表
面粗さ(Rmax )で表し、その表面粗さが2μm 以下、
好ましくは1μm 以下である。表面粗さが2μm を超過
すると、平滑な表面を必要とする前記の金属容器等にお
いて、漏れが発生する可能性が大きくなる。
【0017】変性ポリオレフィンフィルムの厚みは、2
0〜1000μm 、好ましくは25〜600μm 、特に
好ましくは30〜500μm である。変性ポリオレフィ
ンフィルムの厚みが20μm 未満になると、金属ロール
の温度を変化させても、金属ロールにより過剰に冷却さ
れ、平滑性と平面性を満足したフィルムが連続的に得ら
れなくなる。変性ポリオレフィンフィルムの厚みが10
00μm を超過すると、十分な冷却ができなくなり、フ
ィルムの平面性が損なわれる。
【0018】(4)ゴム製ニップロール 本発明で用いるゴム製ニップロールの材質としては、シ
リコーンゴム、ウレタンゴム、ネオプレンゴム、フッ素
ゴム等が挙げられる。中でもシリコーンゴムが好まし
い。ゴム製ニップロールの表面硬度は、JIS K 6
301に基づき、JISA20〜90度、好ましくは5
0〜80度である。この範囲の硬度の場合には、ゴム製
ニップロールが適度に変形して、ニップロールは円周方
向に十数mmの幅の接触面積で耐熱性フィルムを介して金
属ロールに押圧するので、耐熱性フィルムと変性ポリオ
レフィンフィルムが密着し、平滑性を有するフィルムが
得られると共に、金属ロールにより冷却固化されるの
で、平面性を有するフィルムが得られる。
【0019】ゴム製ニップロールの表面硬度がJISA
20度未満になると、ゴムロールが過剰に変形し、均一
に押圧できなくなり、たるみが生じ平面性を有するフィ
ルムが得られなくなる。ゴム製ニップロールの表面硬度
がJISA90度を超えると、ゴムロールがほとんど変
形しないために、ゴムロールと耐熱性フィルム円周方向
の接触幅が数mm以下となり、耐熱フィルムと変性ポリオ
レフィンフィルムとの密着が不十分となり、平滑性を有
するフィルムが得られなくなる。
【0020】ゴム製ニップロールの表面状態は、研磨仕
上げであれば特に問題ないが、好ましくはRmax <10
0μm である。ゴム製ニップロールの押圧力は、耐熱性
フィルムと変性ポリオレフィンフィルムとの界面に空気
を巻き込まないように設定すればよいが、フィルム表面
の平滑性、平面性より、好ましくは0.4〜40kg/cm
、より好ましくは1〜15kg/cm である。
【0021】押圧力が0.4kg/cm 未満になると、耐熱
フィルムと変性ポリオレフィンフィルムとの密着が不十
分となり、そのフィルムの界面に空気が巻き込まれ、平
滑性を有するフィルムが得られなくなる。押圧力が40
kg/cm を超過すると、ゴムロールが過剰に変形し、均一
に押圧できなくなり、たるみが生じ平面性を有するフィ
ルムが得られなくなる。ゴム製ニップロールの表面の温
度は、(変性ポリオレフィンの結晶化温度+50℃)〜
(同結晶化温度−80℃)、好ましくは(同結晶化温度
+20℃)〜(同結晶化温度−50℃)、特に好ましく
は(同結晶化温度)〜(同結晶化温度−30℃)であ
る。ここでいう結晶化温度とは、示差走査熱量計に測定
試料を5mgセットし、10℃/分の昇温速度で加熱して
融解した後、10℃/分の降温速度で冷却したときの発
熱の開始点の温度である。変性ポリオレフィンの結晶化
温度を、以下単に結晶化温度という。
【0022】ニップロール表面の温度が(結晶化温度+
50℃)を超えると、冷却が不十分となり、変性ポリオ
レフィンフィルムにたるみが生じ、平面性を有するフィ
ルムが得られなくなる。ニップロール表面の温度が(結
晶化温度−80℃)未満になると、耐熱フィルムと変性
ポリオレフィンフィルムとの密着が不十分となり、その
フィルムの界面に空気が巻き込まれ、平滑性を有するフ
ィルムが得られなくなる。ニップロールの表面温度は、
温調した水、溶媒等を同ロール内を循環させて制御すれ
ばよい。
【0023】(5)金属ロール 本発明で用いる金属ロールの表面材質は特に限定される
ものではないが、好適な例として、クロムメッキが挙げ
られる。金属ロールの表面の仕上げ状態は、梨地仕上
げ、研磨仕上げ等の通常の仕上げ状態でよい。金属ロー
ル表面の温度は、(結晶化温度)〜(結晶化温度−12
0℃)、好ましくは(結晶化温度−20℃)〜(結晶化
温度−100℃)、特に好ましくは(結晶化温度−40
℃)〜(結晶化温度−80℃)である。
【0024】金属ロール表面の温度が結晶化温度を超え
ると、冷却が不十分となり、変性ポリオレフィンフィル
ムが金属ロールに粘着してたるみが生じ、平面性を有す
るフィルムが得られなくなる。金属ロール表面の温度が
(結晶化温度−120℃)未満になると、金属ロールと
変性ポリオレフィンフィルムとの密着が不十分となり、
そのフィルムの界面に空気が過剰に巻き込まれ、平滑
性、平面性を有するフィルムが得られなくなる。金属ロ
ールの表面温度は、温調した水、溶媒等を同ロール内を
循環させて制御すればよい。
【0025】(6)耐熱性フィルム 本発明で用いる平滑な耐熱性フィルムとしては、ダイよ
り押出された溶融状態の変性ポリオレフィンフィルムに
密着する際、変形、しわ、過剰な収縮等が発生せず、か
つ変性ポリオレフィンフィルムと融着しなければ、特に
限定されないが、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート
フィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィル
ム、二軸延伸ポリフェニレンスルファイドフィルム、ポ
リイミドフィルム、フッ素系フィルム等が挙げられる。
特に好ましいのは二軸延伸ポリエチレンテレフタレート
フィルムである。
【0026】耐熱性フィルムの厚みは20〜200μm
、好ましくは50〜150μm である。耐熱性フィル
ムの厚みが、20μm 未満になると、ゴム製ニップロー
ルの表面粗さの影響を受け、平滑性を有するフィルムが
得られなくなる。200μm を超過すると、ゴム製ニッ
プロールを介しての耐熱性フィルム表面の温度制御が困
難になるため、平面性を有するフィルムが得られにくく
なる。
【0027】耐熱性フィルムの表面粗さは、平滑な変性
ポリオレフィンフィルムと同様、最大表面粗さ(Rmax
)で表し、その表面粗さが1μm 以下、好ましくは
0.5μm 以下、特に好ましくは0.2μm 以下であ
る。表面粗さが1μm を超過すると、平滑性を有するフ
ィルムの表面粗さが、目的とする2μm を超える傾向に
なる。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。実施例において、フィルムの平面性は、得られたフ
ィルムから100mm×100mmのサンプルを切り出し、
ガラス板上に置いたときの凹凸差の最大が1mm以内を
○、1mm超過を×と表示した。 表面粗さ測定法:JIS B 0601に準じ、東京精
密社製サーフコム575A、触針R=10μm R、触針
圧=0.07gfを用いて測定した。
【0029】実施例1 溶融混練法により無水マレイン酸をグラフト重合させて
変性した変性ポリプロピレン(密度:9.0g/cm3 、メ
ルトフローレート:1.2g/10分、無水マレイン酸含
量:0.06重量%、結晶化温度:110℃)を、L/D
=25、50mm径の押出機にて押出温度230℃でTダ
イより、厚み100μm 、表面粗さ0.1μm の二軸延
伸ポリエチレテレフタレートフィルムと直径350mm、
表面温度50℃の金属ロールとの間に押出し、硬度JI
SA70度、直径150mm、表面温度90℃、押圧力4
kg/cm のシリコーン製ニップロールにて二軸延伸ポリエ
チレテレフタレートフィルム側から押圧し、金属ロール
で冷却固化しながら引き取った後、二軸延伸ポリエチレ
テレフタレートフィルムを剥し、200μm 変性ポリプ
ロピレンフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果
を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】実施例2 実施例1において、押出機の回転数を変更して、得られ
るフィルムの厚みを50μm に変更し、金属ロールの表
面温度を65℃に変更した以外、実施例1と同一条件で
変性ポリプロピレンフィルムを得た。得られたフィルム
の評価結果を表1に示す。
【0032】実施例3 実施例1において、押出機の回転数と引き取り速度を変
更して、得られるフィルムの厚みを500μm に変更
し、金属ロールの表面温度を30℃に変更した以外、実
施例1と同一条件で変性ポリプロピレンフィルムを得
た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
【0033】比較例1 実施例1において、ゴム製ニップロールの表面温度を1
70℃、押圧力を1kg/cm に変更し、金属ロールの表面
温度を30℃に変更した以外、実施例1と同一条件で変
性ポリプロピレンフィルムを得た。得られたフィルムの
評価結果を表1に示す。
【0034】比較例2 実施例1において、ゴム製ニップロールの押圧力を8kg
/cm 、表面温度を25℃及び金属ロールの表面温度を7
0℃に変更した以外、実施例1と同一条件で変性ポリプ
ロピレンフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果
を表1に示す。
【0035】比較例3及び4 実施例1において、押出機の回転数と引き取り速度を変
更して、得られるフィルムの厚みを15及び1500μ
m に変更した以外、実施例1と同一条件で変性ポリプロ
ピレンフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を
表1に示す。
【0036】比較例5及び6 実施例1において、二軸延伸ポリエチレテレフタレート
フィルムの厚みを12及び250μm に変更した以外、
実施例1と同一条件で変性ポリプロピレンフィルムを得
た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
【0037】
【効果】本発明の製造方法によれば、優れた平滑性と平
面性とを有する変性ポリオレフィンフィルムが得られ、
このものは包装用、電子機器用、工業用等の用途で有用
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法で用いる製造設備の1例を示
した説明図である。
【符号の説明】
1 Tダイ 2 溶融状態の変性ポリオレフィンフィルム 3 ゴム製ニップロール 4 金属ロール 5 耐熱性フィルム 6 ゴムロール 7 ロール 8 ガイドロール 9 耐熱性フィルム巻取りロール 10 平滑な変性ポリオレフィンフィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大津 紀宏 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内 (72)発明者 金剛 千晴 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融状態の変性ポリオレフィンフィルム
    (2)と、表面粗さ1μm 以下及び厚みが20〜200
    μm の平滑な耐熱性フィルム(5)とを、温度が(変性
    ポリオレフィンの結晶化温度)〜(同結晶化温度−12
    0℃)の金属ロール(4)と、温度が(変性ポリオレフ
    ィンの結晶化温度+50℃)〜(同結晶化温度−80
    ℃)及び表面硬度JISAが20〜90度のゴム製ニッ
    プロール(3)とで挟み、ゴム製ニップロール(3)は
    耐熱性フィルム(5)に接し、変性ポリオレフィンフィ
    ルム(2)は、金属ロール(4)に接するようにして押
    圧しながら変性ポリオレフィンフィルム(2)を冷却固
    化させた後、耐熱性フィルム(5)を剥すことを特徴と
    する、少なくとも片面の表面粗さが2μm 以下及び厚み
    が20〜1000μm の平滑な変性ポリオレフィンフィ
    ルム(10)の製造方法。
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