JPH07117068A - 型内被覆成形方法 - Google Patents

型内被覆成形方法

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JPH07117068A
JPH07117068A JP27056193A JP27056193A JPH07117068A JP H07117068 A JPH07117068 A JP H07117068A JP 27056193 A JP27056193 A JP 27056193A JP 27056193 A JP27056193 A JP 27056193A JP H07117068 A JPH07117068 A JP H07117068A
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JP
Japan
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mold
coating material
coating
molding
semi
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JP27056193A
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English (en)
Inventor
Toshimitsu Tsuji
敏充 辻
Natsuki Morishita
夏樹 森下
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱硬化性成形材料を型内で加熱・加圧成形す
るに際し、前記成形材料からなり、かつ肉厚の異なる部
分を有する成形品基材が半硬化状態であるときに、金型
に設けた注入口から型内に熱硬化性被覆材料を注入し、
成形品基材表面に被覆層を形成する型内被覆成形方法お
いて、成形品基材に対する被覆層の密着性が全ての部分
において優れている成形品を得る。 【構成】 成形品基材の肉厚が異なる部分に対応した金
型1の位置にそれぞれ少なくとも1か所の注入口3´,
4´,5´を設け、各肉厚の異なる部分において熱硬化
性成形材料からなる成形品基材が半硬化状態になったと
きに、対応する注入口3´,4´,5´から被覆材料を
該肉厚の異なる部分の型内に注入することを特徴として
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱硬化性成形材料を成
形するに際し、型内において被覆材料を注入して被覆層
を形成する型内被覆成形方法に関するものであり、特に
肉厚の異なる部分を有する成形品においても密着性に優
れた被覆成形品を成形し得る型内被覆成形方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱硬化性材料を用いて形成さ
れる成形品として、シートモールディングコンパウンド
(SMC)やバルクモールディングコンパウンド(BM
C)からなるものが、よく知られている。また、これら
の熱硬化性材料からなる成形品を得るに際し、型内にお
いて被覆層を形成する型内被覆成形方法が公知である。
【0003】型内被覆成形方法の成形条件としては、例
えば、雑誌「プラスチックス」Vol.41,No.5
の「インモールドコーティング成形法」に、好ましい成
形条件として図3に示すような条件が提案されている。
まず、圧力P1 (60〜100kg/cm2 )により熱
硬化性成形材料を型内に充填させ、次に圧力をP2 (2
0〜50kg/cm2 )まで減圧する。これは、成形品
のヒケ及び平滑性改善のためである。熱硬化性材料が半
硬化状態となったときに圧力をP3 (0〜40kg/c
2 )に減圧し被覆材料を注入している。被覆材料注入
完了後P4 (40〜80kg/cm2 )まで増圧し被覆
材料を成形品面に充填させ、被覆材料の充填完了後、圧
力をP5 (20〜60kg/cm2 )に減圧して被覆材
料を硬化させている。
【0004】このような従来の型内被覆成形方法では、
熱硬化性成形材料からなる成形品基材が半硬化状態にな
ったときに、1つの注入口あるいは複数の注入口から同
時に被覆材料を型内に注入している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の型内被覆成形方法では、肉厚の異なる部分を
有する成形品を成形する場合、成形品基材に対する被覆
層の密着性が部分的に悪くなるという問題があった。
【0006】本発明の目的は、このような従来の問題点
を解消し、肉厚の異なる部分を有する成形品において
も、成形品基材と被覆層の密着性に優れた被覆成形品を
成形することのできる型内被覆方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の型内被覆成形方
法は、熱硬化性成形材料を型内で加熱・加圧成形するに
際し、前記成形材料からなり、かつ肉厚の異なる部分を
有する成形品基材が半硬化段階にあるときに、金型に設
けた注入口から型内に被覆材料を注入し、成形品基材表
面に被覆層を形成する型内被覆成形方法であり、成形品
基材の肉厚が異なる部分に対応した金型の位置にそれぞ
れ少なくとも1か所の注入口を設け、各肉厚の異なる部
分において熱硬化性成形材料からなる成形品基材が半硬
化状態となったときに、対応する注入口から被覆材料を
該肉厚の異なる部分の型内に注入することを特徴として
いる。
【0008】本発明において成形品基材の肉厚の異なる
部分は、成形品において比較される肉厚の比D1 /D2
(ただし、D1 >D2 )が1.2以上であるような部分
であることが好ましい。肉厚の比D1 /D2 が1.2よ
り小さい場合には、熱硬化性成形材料からなる成形品基
材の半硬化状態となるタイミングが、ほとんど変わらな
いことが多く、本発明に従い肉厚の異なる部分にそれぞ
れ注入口を設け注入するタイミングを異ならせる必要の
ない場合がある。
【0009】本発明において用いられる成形機として
は、従来公知の型内被覆成形を行える射出成形機、プレ
ス成形機等が使用可能であり、用いる金型としては、従
来公知のプレス成形用金型、射出成形用金型に注入機を
取り付けたものを使用することができる。また注入機と
しては、例えば特公平4−33252号公報に開示され
ているモレル社製インゼクタMRF600−625−2
50等を利用することができる。なお、本発明において
は一般に上下に開割閉合する金型が用いられる。
【0010】また、本発明において、金型に設ける注入
口の位置は特に限定されるものではないが、各肉厚の異
なる部分の中央付近が好ましく、できればバスタブの排
水口や自動車外板の鍵穴のような成形後に切捨てられる
部分に設けることが好ましい。
【0011】本発明において注入口の取付け角度は特に
限定されるものではないが、型の中心線を法線とする平
面と平行に、あるいは該平面に対して0〜60度の角度
を持たせて取り付けるのが一般的である。型の中心線を
法線とする平面に対して60度以上の角度を持たせる場
合には、被覆材料に対して非常に大きな圧力をかけない
と被覆材料は型内に流れないので、通常はこの角度で注
入口を取付けことは行われないが、本発明ではこのよう
な取付け角度の場合にも有効に適用されるものである。
【0012】本発明において、熱硬化性成形材料からな
る成形品基材が半硬化状態になったときとは、熱硬化性
成形材料が型内に充填され熱硬化性被覆材料を注入した
場合でも、被覆材料が熱硬化性成形材料中に入り込んだ
り、あるいは表面を攪乱したりしない最低限の硬化状況
に達している状態を意味する。
【0013】このような成形品基材の半硬化状態は、金
型内に設けられた圧力センサーにより成形品基材の発熱
膨張ピークを検出することによって検知することができ
る。半硬化状態にある期間は、通常発熱膨張ピークを検
出した時点から60秒を経過した時点で終了する。従っ
て、本発明においては、通常、発熱膨張ピークを検出し
た時点から60秒以内に被覆材料を注入し、好ましくは
発熱膨張ピークを検出した時点から30秒以内に被覆材
料を注入する。60秒より遅いタイミングで注入する
と、成形品基材と被覆層との密着性が悪くなる傾向にあ
る。また、逆に発熱膨張ピークの検出よりも早いタイミ
ングで被覆材料を注入すると、被覆材料が成形品基材中
に潜り込んでしまう場合がある。
【0014】発熱膨張ピークを検出するための圧力セン
サーは、金型の水平部に設けることが好ましく、被覆材
料側あるいは成形品基材側のどちらの金型に設けてもよ
い。本発明の被覆成形方法における成形圧力パターンと
しては、従来公知の任意のパターンが可能である。例え
ば、60〜150kg/cm2 の圧力で成形材料を充填
した後、減圧して20〜50kg/cm2 に所定時間保
持した後、さらに0〜40kg/cm2 に減圧して被覆
材料を注入する等の方法で成形することができる。
【0015】また、立ち上がりの大きい、いわゆる深絞
り型の形状のものについては、減圧を行わずに、すなわ
ち成形材料を型内に充填した後、そのまま成形圧を変化
させずに数十秒間維持した後に被覆材料を注入すること
により、立ち上がり面の被覆性を良好にすることができ
る。
【0016】本発明において用いる被覆材料の熱硬化性
樹脂としては、熱分解性のラジカル触媒を用いて二重結
合を開裂付加反応させ3次元網目構造を形成することの
できる、分子内に反応性二重結合を持つ樹脂、例えば不
飽和ポリエステル樹脂、エポキシアクリレート(ビニル
エステル)樹脂、ウレタンアクリレート樹脂などが用い
られる。これらの樹脂はそれぞれ単独で用いられてもよ
いし、複数種を混合して用いても構わない。
【0017】また、上記型内被覆組成物には、必要に応
じてスチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼ
ン、ビニルトルエン、ジアリルフタレート、各種アクリ
レートモノマー、各種メタクリレートモノマー等の共重
合性単量体を、熱硬化性樹脂100重量部に対して、5
〜40重量部添加することができる。
【0018】また、上記型内被覆組成物には、低収縮剤
として、ポリ酢酸ビニル、ポリメチル(メタ)アクリレ
ート、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、酢
酸ビニル−スチレン共重合体、ポリブタジエン、飽和ポ
リエステル類、飽和ポリエーテル類などのような熱可塑
性樹脂を熱硬化性樹脂分(熱硬化性樹脂及び共重合性モ
ノマーの合計量)100重量部に対して必要に応じて0
〜10重量部用いることができる。
【0019】本発明に用いる被覆材料に必要に応じて配
合される着色顔料としては従来公知のものが用いられ
る。例えば、酸化チタン、ベンジンイエロ−、アンスラ
キノンイエロ−、チタンイエロ−、ハンザイエロ−、モ
リブデ−トオレンジ、黄鉛、ジスアゾイエロ−、ベンジ
ンオレンジ、キナクリドンレッド、クロムグリ−ン、フ
タロシアニングリ−ン、ミロリブル−、コバルトブル
−、フタロシアニンブル−、酸化鉄(ベンガラ)、カ−
ボンブラック、鉄黒等各種公知慣用のものが用いられ
る。
【0020】また、着色顔料の好ましい配合量は、樹脂
分(熱硬化性樹脂、共重合性モノマー、及び必要によっ
て添加される低収縮剤樹脂の合計量)100重量部に対
し、3〜200重量部であり、少なくと隠ぺい力が不足
し、多いと粘度が高くなり、型内での流動が悪くなる。
【0021】上記型内被覆組成物には、目的及び用途に
応じて、適当量の体質顔料、すなわち、ダイヤモンドな
どの元素鉱物;岩塩、カリ岩塩などのハロゲン化鉱物;
炭酸カルシウムなどの炭酸塩鉱物;藍鉄鉱などのりん酸
塩鉱物;カルノ−石などのバナジン酸塩鉱物;重晶石
(硫酸バリウム)、石膏(硫酸カルシウム)などの硫酸
塩鉱物;ほう砂などのほう酸塩鉱物;灰チタン石などの
チタン酸塩鉱物;雲母、タルク、葉ろう石、カオリン、
石英、長石などのけい酸塩鉱物;鋼玉(酸化アルミニウ
ム)、水酸化アルミニウムなどの金属(水)酸化物;
(中空)ガラス球などのガラス製品などを中心とした天
然もしくは人工の鉱物またはそれを処理、精製あるいは
加工したもの、およびそれらの混合物が用いられる。
【0022】また、上記充填剤の添加量としては熱硬化
性樹脂100重量部に対して、着色顔料と体質顔料の和
として0〜200重量部となるように添加されるのが好
ましい。添加量が200部を越えると着色顔料、体質顔
料を樹脂および単量体の中に均一に分散させることが困
難になり、また粘度が高くなりすぎるため型内での流動
性が悪くなり全面に展延することが困難になる。
【0023】さらに、上記型内被覆組成物には、必要に
応じて、ケトンパーオキサイド類、ジアシルパーオキサ
イド類、ハイドロパーオキサイド類、ジアルキルパーオ
キサイド類、アルキルパーエステル類、パーカーボネー
ト類、パーオキシケタール類などの公知の開始剤;ジメ
チルアニリン、ナフテン酸コバルトなどの公知の硬化促
進剤;パラベンゾキノンなどの重合禁止剤;カーボンブ
ラックや酸化チタン、酸化鉄、シアニン系顔料、アルミ
フレーク、ニッケル粉、金粉、銀粉などの顔料;アゾ系
染料やアントラキノン系、インジゴイド系、スチルベン
系などの染料;カーボンブラックなどの導電性付与剤;
乳化剤;ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸類;脂肪族燐酸
塩、レシチンなどの離型剤などを用途、目的に応じて適
当量加えることができる。
【0024】また、本発明において熱硬化性成形材料と
して用いられる熱硬化性樹脂組成物には、被覆材料組成
物と同様に各種材料が適宜配合され得る。即ち、熱硬化
性樹脂として不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル
樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、などが用いられ、必
要に応じて各種共重合性モノマー、低収縮剤、各種充填
剤、着色剤、開始剤、補強材、添加剤等を加えることが
できる。
【0025】この様な成形材料として、特に汎用的な例
としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂をスチレン
に溶解し、熱可塑性樹脂からなる低収縮剤を加え、開始
剤としての有機過酸化物等を添加し、各種充填剤、ガラ
ス繊維などの補強材を加え、SMCあるいはBMCの形
態としたものが従来より慣用されている。
【0026】より具体的には例えば、不飽和ポリエステ
ル樹脂液(スチレン濃度30〜60%)70〜100重
量部にポリスチレン樹脂等のスチレン溶液(スチレン濃
度約30〜60%)0〜30重量部加えて100重量部
とし、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、ガラス粉
末等の充填剤100〜300重量部、t−ブチルパーオ
キソベンゾエート等の過酸化物0.5〜3重量部、酸化
マグネシウム等の増粘剤0.5〜3重量部、ステアリン
酸亜鉛等の離型剤0.5〜5重量部程度を混練し、ガラ
ス繊維等の補強剤10〜100重量部に含浸してSMC
あるいはBMCの形態としたものが好適に用いられる。
【0027】
【作用】本発明の型内被覆成形方法では、成形品基材の
肉厚が異なる部分に対応した金型の位置にそれぞれ少な
くとも1か所の注入口を設け、各肉厚の異なる部分にお
いて熱硬化性成形材料からなる成形品基材がそれぞれ半
硬化状態になったときに、それぞれ対応する注入口から
熱硬化性被覆材料を注入している。このため、成形品基
材の全ての部分において、成形品基材に対する被覆層の
密着性に優れた成形品を得ることができる。
【0028】
【実施例の説明】以下、本発明の非限定的な実施例及び
比較例を挙げることにより、本発明を明らかにする。以
下において、「部」は、特に断らない限り重量部を意味
するものとする。
【0029】SMCの調製 下記の材料を混合し、十分に攪拌したのち、SMC含浸
装置により、ガラス繊維(旭ファイバーグラス社製、ロ
ービング、商品名:ER4630LBD166Wを長さ
25mmに切断したもの)60部に含浸させ、SMCを
得た。得られたSMCは、40℃で24時間熟成した。
【0030】1.不飽和ポリエステル樹脂液(イソフタ
ル酸系の不飽和ポリエステル樹脂約60重量%をスチレ
ンモノマー約40重量%に溶解したもの)70部 2.ポリスチレン系低収縮剤樹脂(ポリスチレン樹脂約
30重量%をスチレンモノマー約70重量%に溶解した
もの)30部 3.炭酸カルシウム粉末(NS−100:日東粉化社
製)120部 4.硬化剤(ターシャリーブチルパーオキシベンゾエー
ト含有率98重量%)1部 5.増粘剤(酸化マグネシウム粉末、キョーワマグ15
0:協和化学工業社製)1部 6.内部離型剤(ステアリン酸亜鉛:堺化学工業社製)
3部
【0031】被覆材料の調製 1.エポキシアクリレート樹脂液(リポキシR802、
昭和高分子社製)100部 2.体質顔料:炭酸カルシウム(NS−100:日東粉
化社製、平均粒径約2μm)50部 3.硬化剤(ターシャリーブチルパーオキシベンゾエー
ト含有率98重量%)1部 4.白色顔料(酸化チタン、SR−1,堺化学工業社
製、平均粒径約0.24μm)40部 以上の材料を混合し、充分に攪拌・混練し、白色の被覆
材料を得た。
【0032】成形条件 図2に示すような凸部を有する形状の成形品を、後述の
成形条件により成形した。なお、成形品の寸法は、L1
=600mm、L2 =500mm、L3 =100mm、
4 =100mm、L5 =3mm、L6 =2〜7mmで
ある。従って、この成形品においては、L5 +L6 の肉
厚となる部分と、L6 の肉厚となる部分が肉厚の異なる
部分となる。
【0033】金型としては、図1に示すような金型を用
いた。上型1の中央部には先端に注入口3´,4´,5
´を有する注入機(モレル社製)3,4,5が等間隔で
取り付けられている。また各注入機から5cm離れた位
置に圧力センサー(キスラー社製)が3個取り付けられ
ている。成形品基材側となる下型2は凸部形状の形成が
可能にされている。上型1を150℃、下型2を135
℃の温度に設定し、300トンプレス機(川崎油工社
製)にセットし、以下のようにして成形を行った。
【0034】なお、図2に示す成形品において、3a,
4a,5aは、図1に示す注入口3´,4´,5´に対
応する位置の被覆層に形成された、注入口に当接した痕
跡である。
【0035】実施例1 SMCを1.85kgチャージした後、プレス圧80
kg/cm2 の圧力で65秒間加圧成形した。 その後、被覆材料を上型の注入機(モレル社製)3,
5よりそれぞれ20ml注入した。(発熱膨張ピーク
2.5秒後) 注入後、プレス圧80kg/cm2 で、80秒間保持
したままにして、被覆材料を上型の注入機(モレル社
製)4より20ml注入した。(発熱膨張ピーク7.5
秒後)
【0036】その後100秒間加熱加圧し、被覆材料
で被覆された成形品を得た。 得られた成形品の厚みはL6 は2.5mmであった。 注入口に当接した痕跡(3a,4a,5a)付近の3
点での密着性は100/100であった。 3a,4a,5aにおけるそれぞれの発熱膨張ピーク
は、チャージした時を起点として62.5、137.
5、62.5秒であった。
【0037】実施例2 SMCを3.15kgチャージした後、プレス圧80
kg/cm2 の圧力で130秒間加圧成形した。 その後、被覆材料を上型の注入機(モレル社製)3,
5よりそれぞれ20ml注入した。(発熱膨張ピーク5
秒後) 注入後、プレス圧80kg/cm2 で、75秒間保持
したままにして、被覆材料を上型の注入機(モレル社
製)4より20ml注入した。(発熱膨張ピーク5秒
後)
【0038】その後100秒間加熱加圧し、被覆材料
で被覆された成形品を得た。 得られた成形品の厚みはL6 は5mmであった。 注入口に当接した痕跡(3a,4a,5a)付近の3
点での密着性は100/100であった。 3a,4a,5aにおけるそれぞれの発熱膨張ピーク
は、チャージした時点を起点として125、200、1
25秒であった。
【0039】比較例1 SMCを1.85kgチャージした後、プレス圧80
kg/cm2 の圧力で145秒間加圧成形した。 その後、被覆材料を上型の注入機(モレル社製)4よ
り60ml注入した。(3a,5a:発熱膨張ピーク8
2.5秒後、4a:発熱膨張ピーク7.5秒後)
【0040】その後100秒間加熱加圧し、被覆材料
で被覆された成形品を得た。 得られた成形品の厚みはL6 は2.5mmであった。 注入口に当接した痕跡(3a,4a,5a)付近での
密着性はそれぞれ15/100、100/100、22
/100であった。 3a、4a、5aにおけるそれぞれの発熱膨張ピーク
は、チャージした時点を起点として62.5、137.
5、62.5秒であった。
【0041】比較例2 SMCを3.15kgチャージした後、プレス圧80
kg/cm2 の圧力で130秒間加圧成形した。 その後、被覆材料を上型の注入機(モレル社製)4よ
り60ml注入した。(3a,5a:発熱膨張ピーク5
秒後、4a:発熱膨張ピーク70秒前) 注入後、プレス圧80kg/cm2 で、170秒間加
熱加圧し、被覆材料で被覆された成形品を得た。
【0042】得られた成形品の厚みはL6 は5mmで
あった。 注入口に当接した痕跡(4a)付近で被覆材料がSM
Cの反対側に貫通していた。 3a,4a,5aにおけるそれぞれの発熱膨張ピーク
は、チャージした時点を起点として125、200、1
25秒であった。 以上の実施例1,2及び比較例1,2の結果を表1にま
とめて示す。
【0043】
【表1】
【0044】なお、表1において外観は、以下の基準で
評価した。 ○:被覆材料がSMCを貫通していない。 ×:被覆材料がSMCを貫通している。
【0045】表1から明らかなように、本発明に従う実
施例1,2では、厚みの異なる何れの部分においても密
着性が良好であり、かつ外観において優れている。
【0046】
【発明の効果】本発明の型内被覆成形方法によれば、肉
厚の異なる部分にそれぞれ少なくとも1か所の注入口を
設け、各肉厚の異なる部分において各熱硬化性成形材料
からなる成形品基材が半硬化状態なったときに、各対応
する注入口から熱硬化性被覆材料を注入しているため、
肉厚の異なる部分を有する成形品であっても、成形品基
材に対する被覆層の密着性に優れた成形品を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う実施例において用いる上型及び下
型を示す断面図。
【図2】本発明に従う実施例において成形された成形品
の形状を示す斜視図。
【図3】従来の型内被覆成形方法におけるプレスパター
ンを示す図。
【符号の説明】
1…上型 2…下型 3,4,5…注入機 3´,4´,5´…注入口

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性成形材料を型内で加熱・加圧成
    形するに際し、前記成形材料からなり、かつ肉厚の異な
    る部分を有する成形品基材が半硬化状態にあるときに、
    金型に設けた注入口から型内に熱硬化性被覆材料を注入
    し、加熱・加圧して成形品基材表面に被覆層を形成する
    型内被覆成形方法であって、 前記成形品基材の肉厚が異なる部分に対応した金型の位
    置にそれぞれ少なくとも1か所の注入口を設け、各肉厚
    の異なる部分において熱硬化性成形材料からなる成形品
    基材が半硬化状態となったときに、対応する注入口から
    被覆材料を前記成形品基材の肉厚の異なる部分の型内に
    注入することを特徴とする型内被覆成形方法。
JP27056193A 1993-10-28 1993-10-28 型内被覆成形方法 Pending JPH07117068A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007196531A (ja) * 2006-01-26 2007-08-09 Matsushita Electric Works Ltd 型内塗装成形方法
JP2007253494A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Ube Machinery Corporation Ltd 型内被覆成形方法、型内被覆成形装置及び型内被覆成形品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007196531A (ja) * 2006-01-26 2007-08-09 Matsushita Electric Works Ltd 型内塗装成形方法
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