JPH06254889A - 型内被覆成形用被覆材料組成物および型内被覆成形法 - Google Patents

型内被覆成形用被覆材料組成物および型内被覆成形法

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JPH06254889A
JPH06254889A JP5049149A JP4914993A JPH06254889A JP H06254889 A JPH06254889 A JP H06254889A JP 5049149 A JP5049149 A JP 5049149A JP 4914993 A JP4914993 A JP 4914993A JP H06254889 A JPH06254889 A JP H06254889A
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coating
molding
coating material
molding method
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Natsuki Morishita
夏樹 森下
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被覆層の表面の全面に流れ模様を形成するこ
とができ、高意匠性を有する被覆層付き成形品を提供す
ることを可能とする被覆材料組成物および型内被覆成形
法を提供する。 【構成】 型内被覆成形法に用いられる被覆材料組成物
であって、熱硬化性樹脂と、平均粒径の比が2以上であ
りかつ色調の異なる2種類の着色顔料とを少なくとも含
む被覆材料組成物、ならびに上記被覆材料組成物を被覆
材料として用い、かつ被覆材料を型内に注入した後に成
形品基材表面に展延させる際の成形圧を70〜200k
g/cm2 の範囲とする型内被覆成形法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形型内において、熱
硬化性成形材料からなる成形品基材表面に被覆層を形成
する型内被覆成形法に用いられる被覆材料組成物および
該型内被覆成形法に関し、特に、表面に流れ模様を形成
することができ、高級感に溢れ、高意匠性を発揮し得る
成形品を得ることを可能とする、被覆材料組成物および
型内被覆成形法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、熱硬化性形成材料よりなる成形品
が、金属部品等の代替え部材として工業部品等に広く用
いられてきている。中でも、上記熱硬化性成形材料とし
て、シートモールディングコンパウンド(SMC)また
はバルクモールディングコンパウンド(BMC)が汎用
されている。
【0003】しかしながら、SMCまたはBMCを成形
型内で加熱・加圧により成形して得られた成形品では、
表面に、気孔、微小亀裂、ひけまたは起伏等の表面欠陥
が存在しがちであった。このような表面欠陥が存在して
いる場合、成形品に通常の方法によって塗装を行って
も、充分な塗膜を形成することは難しい。
【0004】従って、上記のような表面欠陥を隠蔽する
ための方法として、いわゆる型内被覆成形法が提案され
ている。例えば、特開昭53−71167号には、金型
内で加熱・加圧してSMCを半硬化させた後、金型を開
き被覆材料を注入することにより成形品に被覆層を設け
る方法が開示されている。また、特開昭61−2739
21号には、圧縮成形中に、成形圧を超える注入圧で被
覆材料を注入し、硬化させることにより、成形品表面に
被覆層を形成する方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
型内被覆成形法では、均一な色の被覆層をSMCやBM
Cを成形してなる成形品基材表面の全面に形成すること
は可能であっても、流れ模様のような高い意匠性を有す
る模様を成形品表面に形成することはできなかった。
【0006】本発明の目的は、被覆層表面に流れ模様を
成形することができ、かつ高級感に溢れ、高意匠性を発
揮し得る被覆層付き成形品を得ることを可能とする型内
被覆成形用被覆材料組成物および型内被覆成形法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に記載の
発明は、熱硬化性成形材料を型内にて加熱・加圧成形す
るに際し、前記熱硬化性成形材料よりなる成形品基材が
半硬化段階にあるときに型内に被覆材料を注入し、成形
品基材表面に被覆層を形成する、型内被覆成形用の被覆
材料組成物であって、熱硬化性樹脂と、平均粒径の比が
2以上でありかつ色調が異なる少なくとも2種類の着色
顔料とを含むことを特徴とする、型内被覆成形用被覆材
料組成物である。
【0008】また、請求項2に記載の発明は、上記型内
被覆成形法において、被覆材料として請求項1に記載の
被覆材料組成物を用い、かつ上記被覆材料を型内に注入
した後に成形品基材表面に展延させる際の成形圧を、7
0〜200kg/cm2 の範囲の圧力とすることを特徴
とする型内被覆成形法である。以下、請求項1,2に記
載の発明の詳細を説明する。
【0009】請求項1に記載の被覆材料組成物 請求項1に記載の被覆材料組成物には、熱硬化性樹脂
と、上記少なくとも2種の着色顔料とが少なくとも含有
されている。
【0010】上記熱硬化性樹脂としては、例えば、ポリ
イソシアネート及びポリオールからなる2液ウレタンタ
イプの熱硬化性樹脂、熱分解性のラジカル触媒を用いて
二重結合を開裂付加反応させ3次元網目構造を形成する
ことのできる、分子内に反応性二重結合を持つ不飽和ポ
リエステル樹脂、ビニルエステル(エポキシアクリレー
ト)樹脂、ウレタンアクリレート樹脂などが用いられ
る。これらの樹脂はそれぞれ単独で用いても良く、複数
種を混合して用いても構わない。
【0011】また、本発明の被覆材料組成物に含有され
る着色顔料としては、従来より公知のものを適宜用いる
ことができる。例えば、酸化チタン、ベンジンイエロ
ー、アンスラキノンイエロー、チタンイエロー、ハンザ
イエロー、モリブデートオレンジ、黄鉛、ジスアゾイエ
ロー、ベンジンオレンジ、キナクリドンレッド、クロム
グリーン、フタロシアニングリーン、ミロリブルー、コ
バルトブルー、フタロシアニンブルー、酸化鉄(ベンガ
ラ)、カーボンブラック、鉄黒等の公知慣用のものが用
いられる。
【0012】上記着色顔料としては、その製法によって
各種の粒径のものが市販されている。本発明の被覆材料
組成物では、平均粒径の比が2以上である2種類の着色
顔料が少なくとも用いられるが、その他に1以上の他の
着色顔料をさらに加えてもよい。上記平均粒径の比は,
好ましくは4以上100以下である。平均粒径の比が1
に近い、すなわち平均粒径があまり違わない場合におい
ては顔料の流動性が同等となり、流れ模様をうまく作る
ことができないため、平均粒径比2以上のものが少なく
とも2種用いられる。また、100を超えると組成物の
型内流動性や、顔料分散性が低下しやすいので、100
以下とするのが好ましい。
【0013】さらに、上記被覆材料組成物には、目的及
び用途に応じて、適当量の体質顔料すなわち無機充填剤
を加えることができる。使用可能な無機充填剤として
は、以下のようなものが挙げられる。すなわち、ダイヤ
モンドなどの元素鉱物、黄鉄鉱などの硫化鉱物、岩塩、
カリ岩塩などのハロゲン化鉱物、炭酸カルシウムなどの
炭酸塩鉱物、藍鉄鉱などのりん酸塩鉱物、カルノー石な
どのバナジン酸塩鉱物、重晶石(硫酸バリウム)、石膏
(硫酸カルシウム)などの硫酸塩鉱物、ほう砂などのほ
う酸塩鉱物、灰チタン石などのチタン酸塩鉱物、雲母、
タルク(滑石)、葉ろう石、カオリン、石英、長石など
のけい酸塩鉱物、酸化チタン、鋼玉(酸化アルミニウ
ム)、水酸化アルミニウムなどの金属(水)酸化物、
(中空)ガラス球などのガラス製品などを中心とした天
然もしくはは人工の鉱物またはそれを処理、精製あるい
は加工したものを用いることが可能である。
【0014】ただし、上記体質顔料は、その着色力が弱
いため、これのみによって流れ模様を形成することは難
しい。従って、請求項1に記載した着色顔料の中には上
記体質顔料は当然含まれない。
【0015】また、上記、2種類の着色顔料の配合量
は、着色顔料の着色力によっても異なるが、樹脂分(熱
硬化性樹脂、共重合性モノマー、熱可塑性樹脂の総量)
100重量部に対しそれぞれを0.2重量部以上含有さ
せることが好ましい。0.2重量部未満の場合には,流
れ模様が不鮮明となりやすい。また配合量の上限として
は、全着色顔料及び体質顔料の総量として200重量部
以下とすることが好ましい。200重量部を超える場合
には、被覆材料の粘度が高くなり過ぎて型内での流動性
が悪化し易い。
【0016】また、被覆材料組成物には、必要に応じ
て、各種共重合性モノマー、各種充填剤、染料、顔料分
散剤、内部離型剤、低収縮剤、開始剤、促進剤、禁止
剤、増粘剤、導電性付与剤等の各種添加剤を必要に応じ
て適当量加えることができる。
【0017】また、これらの配合物の配合割合は、通常
熱硬化性樹脂40〜60重量部、共重合性モノマー40
〜60重量部、熱可塑性樹脂0〜10重量部程度を混合
して100重量部の樹脂分とし、これに着色顔料5〜5
0重量部、体質顔料30〜100重量部、開始剤1〜5
重量部等を加える程度とされ、これらを充分に混合攪拌
することにより被覆材料組成物として調製される。
【0018】請求項2に記載の型内被覆成形法 請求項2に記載の型内被覆成形法では、上述した請求項
1に記載の被覆材料組成物が被覆材料として用いられ
る。
【0019】また、請求項2に記載の型内被覆成形法に
おいて、成形品基材を構成するための熱硬化性成形材料
としては、従来公知の任意の成形用組成物を使用可能し
得る。例えば、熱分解性のラジカル触媒を用いて二重結
合を開裂付加反応させ3次元網目構造を形成することの
できる、分子内に反応性二重結合を持つ不飽和ポリエス
テル樹脂、ビニルエステル(エポキシアクリレート)樹
脂、ウレタンアクリレート樹脂、エポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂等の任意の熱硬化性樹脂が用いられる。またこ
の熱硬化性成形材料には、必要に応じて各種共重合性モ
ノマー、充填剤、顔料、染料、顔料分散剤、内部離型
剤、開始剤、促進剤、禁止剤、増強剤、増粘剤等の各種
添加剤を必要に応じて適当量加えることができる。
【0020】請求項2に記載の型内被覆成形法の特徴
は、上述したように、被覆材料として請求項1に記載の
発明に係る被覆材料組成物を用いること、ならびに被覆
材料を型内に注入した後に成形品基材表面に展延させる
際の成形圧を70〜200kg/cm2 の範囲に調整す
ることにある。なお、この場合の成形圧は成形品投影面
積当り、すなわち成形圧力の加わる方向に投影させた面
積当りの値をいう。
【0021】被覆材料を型内において成形品基材表面に
展延させる際の成形圧が、70kg/cm2 未満の場合
には良好な流れ模様を形成することができず、200k
g/cm2 を超えると、被覆材料が型内において流れに
くくなり、成形基材表面の全面を被覆させることが困難
となり易い。上記被覆材料注入の際の成形圧は、より好
ましくは、80〜120kg/cm2 の範囲とされ、そ
れによって一層良好な流れ模様を形成することができ
る。
【0022】本発明の型内被覆成形法では、上記熱硬化
性成形材料を成形型内において加熱・加圧成形するに際
し、熱硬化性成形材料からなる成形品基材が半硬化段階
にあるときに型内に被覆材料が注入され、成形品基材表
面に該被覆材料を展延・硬化させることにより被覆層が
形成され、被覆層付き成形品が得られる。
【0023】上述の熱硬化性成形材料からなる成形品基
材が半硬化段階にあるときとは、熱硬化性成形材料が、
未硬化状態から増粘してゲル化した後、完全硬化に到る
前の段階であり、成形品基材表面が被覆材料の注入に対
して受容性を有している(表面状態が乱れたりするなど
の不都合が生じない)状態まで硬化した段階をいう。
【0024】被覆材料を成形品基材表面に展延させる際
の成形圧を除いては、型内被覆成形法の各工程は従来よ
り公知の型内被覆成形法に従って行うことができる。例
えば金型を開く方法、すなわち、成形金型内にSMCを
入れて40〜120kg/cm2 の圧力で30秒〜5分
間加圧成形した後に金型をわずかに開いて被覆材料を注
入し、次いで130〜160℃で30秒〜5分間再加熱
することにより、成形されたSMCの表面全体に被覆材
料を展延し、硬化させて被膜を形成するという方法があ
る。この場合、被覆材料の注入後、成形圧を70〜20
0kg/cm2 の範囲に増圧するに要する時間は、通
常、3〜10秒程度とする。
【0025】また特開昭61−273921に開示され
ているように、金型を開かずに注入する方法、すなわ
ち、SMCを40〜120kg/cm2 で数十秒〜数分
間加圧成形した後に高圧注入機を用いて100〜300
kg/cm2 の高圧で被覆材料を型内に注入し、再び増
圧して被覆材料を展延硬化させるという方法もある。こ
の場合、一般に注入圧そのものを70〜200kg/c
2 の範囲にする。70kg/cm2 未満の場合は、被
覆材料の注入時間を短くするとともに、注入後直ちに増
圧して上記成形圧の範囲とする。
【0026】
【作用】請求項1に記載の被覆材料組成物においては、
上記平均粒径の比が2以上であり、色調の異なる2種類
の着色顔料が少なくとも含有されている。粒径の異なる
上記2種の着色顔料は、粒径が異なるため流動性の点お
いても異なる。これは、被覆材料を流す際に加えられる
成形圧によって着色材料に加えられる剪断応力が、粒径
の差によって異なるため、流動性が異なるものと考えら
れる。
【0027】そのため、請求項1に記載の被覆材料組成
物を用いた場合に、粒径の異なる上記2種の着色顔料の
流動性が異なるため、被覆材料注入後の成形圧を選択す
ることにより、例えば請求項2に記載の発明のように7
0〜200kg/cm2 の範囲とすることにより、部分
的に色調の異なる被覆層、すなわち流れ模様を有する被
覆層を形成することができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例および比較
例を説明することにより本発明を明らかにする。なお、
以下において、「部」は特に断らない限り重量部を意味
するものとする。
【0029】熱硬化性成形材料の調製 1.不飽和ポリエステル樹脂液(イソフタル酸系の不飽
和ポリエステル樹脂約60重量%をスチレンモノマー約
40重量%に溶解したもの)70部 2.ポリスチレン系低収縮剤樹脂(ポリスチレン樹脂約
30重量%をスチレンモノマー約70重量%に溶解した
もの)30部 3.炭酸カルシウム粉末(NS−100:日東粉化社
製)120部 4.硬化剤(カヤブチルB:化薬アクゾ社製、ターシャ
リーブチルパーオキソベンゾエート含有率98重量%)
1部 5.増粘剤(酸化マグネシウム粉末、キョーワマグ15
0:協和化学工業社製)1部 6.内部離型剤(ステアリン酸亜鉛:堺化学工業社製)
3部 上記材料を充分に混合し、攪拌した後、SMC含浸装置
を用い、ガラス繊維(旭ファイバーグラス社製ロービン
グ:ER4630LBD166Wを長さ25mmに切断
したもの)60部に含浸させ、熱硬化性成形材料として
のSMCを得た。
【0030】被覆材料組成物の調製 1.エポキシアクリレート樹脂液(リポキシR802、
昭和高分子社製) 2.体質顔料:炭酸カルシウム(NS−100、平均粒
径約2μm) 3.硬化剤(カヤブチルB) 4.白色顔料(酸化チタン、SR−1、堺化学工業社
製、平均粒径約0.24μm) 5.赤色顔料(ダイピロキサイドカラー#9700、大
日精化工業社製、平均粒径約1μm) 6.緑色顔料(ダイピロキサイドカラー#9310、大
日精化工業社製、平均粒径約1μm) 7.青色顔料(シアニンブルーMR−3、東洋インキ製
造社製、平均粒径0.1μm) 8.黒色顔料(ミツビシカーボンMA−100、三菱化
成社製、平均粒径0.01μm) 上記各材料を後述の表1〜表3に従って混合し、充分に
攪拌することにより被覆材料組成物を得た。
【0031】成形方法 上記のようにして用意したSMCおよび被覆材料組成物
を用い、以下の成形方法A〜Dに基づいて成形を行っ
た。なお、成形方法A〜Dでプレス圧パターンを図1〜
図4に示す。
【0032】(成形方法A)上型を150℃、下型を1
50℃に加熱した30cm×30cmの正方形の平板の
金型内に上記SMCを約700gチャージし(これは約
4mmの厚みに相当する)、100kg/cm2 の圧力
で100秒間加圧成形した後、金型をわずかに開いて上
記被覆材料組成物を10ml注入し、再び金型を閉めて
100kg/cm2 で120秒間再加熱・再加圧するこ
とにより、成形されたSMCの表面全体に被覆材料組成
物を展延し、硬化させて被膜を形成させた。次に、型を
開いて脱型し、表面を厚み約100μmの被膜で被覆さ
れた成形品を得た。
【0033】(成形方法B)被覆材料組成物を注入した
後の再加圧圧力を20kg/cm2 としたこと以外は成
形方法Aと同様に成形を行った。
【0034】(成形方法C)上型を150℃、下型を1
50℃に加熱した30cm×30cmの正方形の平板の
金型内に上記SMCを約700gチャージし(これは約
4mmの厚みに相当する)、100kg/cm2 の圧力
で100秒間加圧成形した後、成形圧を80kg/cm
2 に下げ、高圧注入機(モレル社製)にて上型中央より
上記被覆材料組成物を10ml注入し、展延被覆させた
後100kg/cm2 に増圧し、さらに120秒間加熱
・加圧することにより、被覆材料組成物を硬化させて被
膜を形成させた。次に、型を開いて脱型し、成形品を得
た。
【0035】(成形方法D)被覆材料を注入するときの
成形圧力を20kg/cm2 とし、注入時間を2秒長く
したこと以外は成形方法Cと同様に成形を行った。
【0036】実施例1〜3 下記の表1に示す組成となるように配合して被覆材料を
調製し、上記成形方法Aにより成形を行った。得られた
被覆層付き成形品の被覆層表面を観察したところ、全面
に高級感を有する流れ模様が形成されていた。
【0037】実施例4〜6 下記の表1に示す組成となるように配合して被覆材料を
調製し、上記成形方法Cにより成形を行った。得られた
被覆層付き成形品の被覆層表面を観察したところ、全面
に高級感を有する流れ模様が形成されていた。
【0038】比較例1〜2 下記の表2に示すように材料を配合し、被覆材料を調製
し、成形方法Bにより成形を行った。得られた被覆層付
き成形品では、被覆層表面の流れ模様は流動末端部にお
いてしか形成されていなかった。
【0039】比較例3〜4 下記の表2に示すように材料を配合し、被覆材料組成物
を調製し、成形方法Dにより成形を行った。得られた被
覆層付き成形品では、被覆層表面の流れ模様は流動末端
部においてしか形成されていなかった。
【0040】比較例5〜6 下記の表3に従って材料を配合して、被覆材料を調製
し、成形方法Aにより成形を行った。得られた被覆層付
き成形品の被覆層の色調は全面で均一となり、流れ模様
は形成されなかった。
【0041】比較例7〜8 下記の表3に従って材料を配合して、被覆材料を調製
し、成形方法Cにより成形を行った。得られた被覆層付
き成形品の被覆層の色調は全面で均一となり、流れ模様
は形成されなかった。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
【発明の効果】請求項1に記載の型内被覆成形法用被覆
材料組成物では、粒径の比が2以上であり、かつ色調の
異なる2種の着色顔料が含有されているため、この粒径
の差によって該2種の着色顔料の流動性が異なるため、
被覆材料を流す際加えられる成形圧を請求項2に記載の
ように選択することにより、着色顔料の流動状況が大き
く異ならされる。その結果、被覆層の部分によって色調
変化が起こり、流れ模様は被覆層の全面に形成される。
よって、優れた意匠性を発揮し得る高級感に溢れた被覆
層付き成形品を提供することができる。
【0046】請求項2に記載の型内被覆成形法において
も、請求項1に記載の被覆材料用組成物を被覆材料とし
て用い、注入された被覆材料を成形品基材表面に型内に
おいて展延させる際の成形圧が70〜200kg/cm
2 の範囲とされているため、上記と同様に、上記2種の
着色顔料の流動性の差により、流れ模様が被覆層表面の
全面に形成され、高い意匠性を発揮し、高級感に溢れた
被覆層付き成形品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例、比較例を説明するための成形
方法Aのプレスパターンを示す。
【図2】本発明の比較例を説明するための成形方法Bの
プレスパターンを示す。
【図3】本発明の実施例、比較例を説明するための成形
方法Cのプレスパターンを示す。
【図4】本発明の比較例を説明するための成形方法Dの
プレスパターンを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29C 45/14 7344−4F 45/16 7344−4F B29K 101:10 B29L 9:00 4F

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性成形材料を型内にて加熱・加圧
    成形するに際し、前記熱硬化性成形材料よりなる成形品
    基材が半硬化段階にあるときに型内に被覆材料を注入
    し、成形品基材表面に被覆層を形成する、型内被覆成形
    用の被覆材料組成物であって、 熱硬化性樹脂と、 平均粒径の比が2以上でありかつ色調が異なる少なくと
    も2種類の着色顔料とを含むことを特徴とする、型内被
    覆成形用被覆材料組成物。
  2. 【請求項2】 熱硬化性成形材料を型内にて加熱・加圧
    成形するに際し、前記熱硬化性成形材料よりなる成形品
    基材が半硬化段階にあるときに型内に被覆材料を注入
    し、成形品基材表面に被覆層を形成する型内被覆成形法
    であって、 前記被覆材料として請求項1に記載の被覆材料組成物を
    用い、かつ前記被覆材料を型内に注入した後に成形品基
    材表面に展延させる際の成形圧を、70〜200kg/
    cm2 の範囲の圧力とすることを特徴とする型内被覆成
    形法。
JP5049149A 1993-03-10 1993-03-10 型内被覆成形用被覆材料組成物および型内被覆成形法 Pending JPH06254889A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007253494A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Ube Machinery Corporation Ltd 型内被覆成形方法、型内被覆成形装置及び型内被覆成形品

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JP2007253494A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Ube Machinery Corporation Ltd 型内被覆成形方法、型内被覆成形装置及び型内被覆成形品

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