JPH07116997B2 - 排気ガス再循環装置のダイアグノーシス装置 - Google Patents

排気ガス再循環装置のダイアグノーシス装置

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JPH07116997B2
JPH07116997B2 JP62098009A JP9800987A JPH07116997B2 JP H07116997 B2 JPH07116997 B2 JP H07116997B2 JP 62098009 A JP62098009 A JP 62098009A JP 9800987 A JP9800987 A JP 9800987A JP H07116997 B2 JPH07116997 B2 JP H07116997B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は自動車等の車輌に用いられる内燃機関の排気ガ
ス再循環装置が正常に作動しているか否かの診断を行う
ダイアグノーシス装置に係る。
従来の技術 自動車等の車輌に用いられる内燃機関に組込まれる排気
ガス再循環装置は、一般に、排気ガス再循環流量制御用
の排気ガス再循環制御弁及び背圧制御用の負圧制御弁、
感温弁等を含んでおり、これら構成部品に故障が生じる
と、排気ガス再循環が行われなくなって排気ガス中のNO
xの低減がなされない状態にて内燃機関の運転が行われ
る虞れがある。故障により排気ガス再循環が行われなく
なっても内燃機関は支障なく運転されるため、運転者は
このことに気づかずに長期間に亙って運転する虞れがあ
り、これにより大気汚染の問題が生じる。また所定の運
転域に於て排気ガス再循環が行われないと、内燃機関自
身の吸気によるポンプロスにより燃費が悪化することも
ある。
上述の如き不具合に鑑み、排気ガス再循環装置の故障に
より排気ガス再循環が行われなくなった時にはこのこと
を使用者に知らせて修理の動機を与えるよう構成された
故障警報装置が既に提案されており、これは例えば実公
昭52−9471号及び実開昭50−67220号の各公報に示され
ており、また本願出願人と同一の出願人による実願昭60
−163288号、実願昭62−16929号に於ても提案されてい
る。
発明が解決しようとする問題点 排気ガス再循環装置の故障診断は、本来は排気ガス再循
環が行われるべき状態下にて、例えば内燃機関の冷却水
温度が所定値以上である状態下にて排気ガス再循環通路
の温度が所定値以上であるか否かにより行われてよく、
前記温度が所定値以上である時には排気ガス再循環通路
を排気ガスが流れていないとして排気ガス再循環装置が
故障していると判定されてよい。
しかし排気ガス再循環通路は一般に内燃機関本体の近傍
に配設されるため、排気ガス再循環通路温度は内燃機関
本体よりの伝熱や輻射熱の影響を受け易く、そのため冷
却水温度が所定値以上でありさえすれば内燃機関は排気
ガス再循環が行われるべき状態にあるとして排気ガス再
循環装置の故障診断が行われると、例えば内燃機関がデ
ッドソークの状態にて再始動される場合の如く冷却水温
度が非常に高い場合には、内燃機関本体による熱的影響
により排気ガス再循環通路が高温度に加熱された状態下
にて故障診断が行われることになり、その結果排気ガス
再循環が正常には行われていないにも拘らず排気ガス再
循環が正常に行われていると誤判定される虞れがある。
本発明は、冷却水温度が高すぎても排気ガス再循環装置
の故障診断を適正に行うことができないことに着目し、
かかる状況に於ては故障診断を禁止して誤判定を防止す
ることにより、排気ガス再循環装置の故障診断を正確に
行うことができるよう改良された排気ガス再循環装置の
ダイアグノーシス装置を提供することを目的としてい
る。
問題点を解決するための手段 上述の如き目的は、本発明によれば、排気ガス再循環通
路の温度に基いて排気ガス再循環が行われているか否か
を判定する排気ガス再循環装置のダイアグノーシス装置
に於て、内燃機関の冷却水温度を検出する冷却水温度検
出手段と、前記冷却水温度検出手段により検出された冷
却水温度が所定値以上である時には排気ガス再循環通路
の温度に基いて排気ガス再循環が行われているか否かの
判定を行うことを禁止する判定禁止手段とを有する排気
ガス再循環装置のダイアグノーシス装置によって達成さ
れる。
発明の作用及び効果 上述の如き構成によれば、内燃機関の冷却水温度が所定
値以上であり、内燃機関自体が保有する熱によって排気
ガス再循環通路が高温度に加熱される状況に於てはダイ
アグノーシスが行われないので、排気ガス再循環が正常
には行われていないにも拘らず排気ガス再循環が正常に
行われていると誤判定されることが確実に防止され、こ
れにより排気ガス再循環装置の故障診断を正確に行うこ
とができるようになる。
実施例 以下に添付の図を参照して本発明を実施例について詳細
に説明する。
第1図は本発明によるダイアグノーシス装置を組み込ま
れた排気ガス再循環装置の一つの実施例を示している。
図に於て、1は内燃機関を示しており、該内燃機関は、
エアクリーナ2、エアフローメータ3、スロットルバル
ブ4を有する吸気管5、及び吸気マニホールド6を経て
燃焼室7内に空気を吸入し、また燃料インジェクタ8よ
り燃料を噴射供給され、既燃焼ガス、即ち排気ガスを排
気マニホールド9へ排出するようになっている。
排気マニホールド9には排気ガス再循環のための排気ガ
ス取入ポート10が、吸気マニホールド6には排気ガス注
入ポート11が各々設けられており、排気ガス取入ポート
10と排気ガス注入ポート11とは排気ガス再循環用の導管
12と排気ガス再循環制御弁20と導管13とにより互いに連
通接続されている。
排気ガス再循環制御弁20は入口ポート21と出口ポート22
とを有しており、入口ポート21は導管12によって排気ガ
ス取入ポート10に連通接続され、出口ポート22は導管13
によって排気ガス注入ポート11に連通接続されている。
排気ガス再循環制御弁20は弁ポート23と弁要素24とを有
しており、弁ポート23は弁要素24によって開閉され且開
口度を制御されて排気ガス再循環流量を制御するように
なっている。弁要素24は、ダイヤフラム装置25のダイヤ
フラム26に接続され、ダイヤフラム室27に所定値、例え
ば−70mmHgより大きい負圧が導入されていない時には圧
縮コイルばね28のばね力により押し下げられて弁ポート
23を閉じ、ダイヤフラム室27に所定値より大きい負圧が
導入されている時にはその負圧に応じて圧縮コイルばね
28のばね力に抗して上昇して弁ポート23を開くようにな
っている。
排気ガス再循環制御弁20のダイヤフラム室27は、導管2
9、背圧制御用負圧制御弁30、導管31、感温弁32、導管3
3を経て吸気管5に設けられた吸気管負圧取出ポート34
に連通接続されている。吸気管負圧取出ポート34は、図
示されている如く、スロットルバルブ4が全閉位置にあ
る時にはそれの上流側に位置し且スロットルバルブ4が
比較的小さい所定開度以上開かれた時にはその下流側に
位置すべく設けられている。
負圧制御弁30は弁ポート35を開閉する弁要素36及び該弁
要素を担持したダイヤフラム37を有しており、ダイヤフ
ラム37は、それの図にて上側に大気中に開放された大気
開放室38を、また下側にダイヤフラム室39を各々郭定し
ている。またダイヤフラムは、ダイヤフラム室39に所定
値以上の圧力(正圧)が導入されていない時には圧縮コ
イルばね40の作用によって弁要素36を弁ポート35より引
き離して該弁ポートを開く位置に位置し、これに対しダ
イヤフラム室39に所定値以上の圧力が導入された時には
圧縮コイルばね40の作用に抗して図にて上方へ変位して
弁要素36を弁ポート35に当接させて該弁ポートを閉じる
位置に位置するようになっている。
負圧制御弁30のダイヤフラム室39は、導管41によって排
気ガス再循環制御弁20の弁ポート23とこれに対し排気ガ
スの流れ方向に見て上流側に設けらてたオリフィス42と
の間の圧力室43に連通接続され、該圧力室に於ける排気
ガス圧力を導入されるようになっている。
上述の如き負圧制御弁30とオリフィス42よりなる構造
は、周知の背圧制御機構であり、吸気管負圧が排気ガス
再循環制御弁20に与えられる排気ガス再循環運転域に於
ては、圧力室43に於ける排気ガス圧力を常にほぼ一定に
保つよう排気ガス再循環制御弁20のダイヤフラム室27に
供給する負圧を調整し、換言すれば弁ポート23の開口度
を調整し、これによって吸入空気流量に対する排気ガス
再循環流量の比率、即ちEGR率を常にほぼ一定に保つ作
用を行うようになっている。
感温弁32は、内燃機関1の冷却水温度に感応し、冷却水
温度が所定値、例えば60℃以下である暖機過程時に於て
は閉弁して導管31と33との連通を遮断し、これに対し冷
却水温度が所定値以上である時には導管31と33との連通
を確立するようになっている。
上述の如き構成によれば、排気ガス再循環制御弁20は導
管29に所定値より大きい負圧、例えば−70mmHgより大き
い負圧が作用し、内燃機関1の冷却水温度が所定値、例
えば60℃以上で感温弁32が開いている時には開弁し、そ
の開弁量に応じた流量にて排気ガス再循環が行われる。
図に於て、50は排気ガス再循環装置のダイアグノーシス
を行うマイクロコンピュータを示している。マイクロコ
ンピュータ50は、一般的構造のものであり、中央処理ユ
ニット(CPU)51と、メモリ52と、入力ポート53と、出
力ポート54とを有し、内燃機関1のディストリビュータ
55に設けられた回転数センサ56より内燃機関1の回転数
に関する情報を、水温センサ57より内燃機関1の冷却水
の温度に関する情報を、エアフローメータ3より吸入空
気流量に関する情報を、排気ガス再循環用導管13の途中
に設けられた温度センサ59より導管10内の温度、即ち排
気ガス再循環通路温度Teに関する情報を、吸気管5に取
付けられた温度センサ60より吸気外気温度に関する情報
を各々与えられ、これらの情報に基づいて第2図に示さ
れている如きフローチャートに従って排気ガス再循環装
置が正常に作動しているか否かの診断を行い、排気ガス
再循環が正常に作動していないと判定した時にはインジ
ケータランプ58を点灯させるようになっている。
次に第2図に示されたフローチャートを参照して本発明
によるダイアグノーシス装置の作動について説明する。
最初のステップ10に於ては、水温センサ57により検出さ
れた内燃機関1の冷却水温度Twが第一の所定値Twest1
上で且前記第一の所定値Twest1より大きい第二の所定値
Twest2以下であるか否かの判別が行われる。Twest1<Tw
<Twest2である時はステップ20へ進み、そうでない時に
はダイアグノーシスルーチンが終了される。
ステップ20に於ては、温度センサ60により検出された吸
気温度Tiが第一の所定値Tiset1以上で且前記第一の所定
値(第三の所定値)Tiset1より大きい第二の所定値(第
四の所定値)Tiset2以下であるか否かの判別が行われ
る。Tiset<Ti<Tiset2である時はステップ30へ進み、
そうでない時はダイアグノーシスルーチンが終了され
る。
ステップ30に於ては、エアーフロメータ3によって検出
された吸入流量Qと回転数センサ56により検出された回
転数Nとから一回転当りの吸入空気量Q/Nを見出し、こ
れが第一の所定値Q/Nset1以上で且つ前記第一の所定値Q
/Nset1より大きい第二の所定値Q/Nset2以下であるか否
かの判別が行われる。Q/Nset1<Q/N<Q/Nset2である時
はステップ40へ進み、そうでない時にはダイアグノーシ
スルーチンが終了される。
ステップ40に於ては、温度センサ59により検出された排
気ガス再循環通路温度Teが第一の所定値Teset1以上で且
前記第一の所定値Teset1より大きい第二の所定値Teset2
以下であるか否かの判別が行われる。Teset1<Te<Tese
t2である時はステップ50へ進み、そうでない時には60へ
進む。
ステップ50に於ては、排気ガス再循環装置が正常に作動
していると判定することが行われる。
ステップ60に於ては、排気ガス再循環装置が故障してい
ると判定し、インジケータランプ58を点灯させることが
行われる。このインジケータランプ58の点灯により運転
者は排気ガス再循環装置に故障が生じていることを知る
ことができるようになる。
以上の説明より明らかである如く、本発明によれば、内
燃機関の冷却水温度が所定値以上である時にはダイアグ
ノーシスが阻止されるので、内燃機関の熱によって排気
ガス再循環通路が高温度に加熱されることに起因して排
気ガス再循環が正常には行われていないにも拘らず排気
ガス再循環が正常に行われていると誤判定されることを
確実に防止し、これにより排気ガス再循環装置の故障診
断を正確に行うことができる。
特に図示の実施例によれば、冷却水温度が非常に低い場
合や吸気温度が所定の範囲内にない場合にも排気ガス再
循環通路がこれらの影響を受けるとしてダイアグノーシ
スが阻止されるので、冷却水温度が所定値以上である場
合にのみダイアグノーシスが行われない構成の場合に比
して更に一層正確に排気ガス再循環装置の故障診断を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるダイアグノーシス装置を組み込ま
れた排気ガス再循環装置の一つの実施例を示す概略図、
第2図は本発明によるダイアグノーシス装置の作動を示
すフローチャートである。 1……内燃機関,2……エアクリーナ,3……エアフローメ
ータ,4……スロットルバルブ,5……吸気管,6……吸気マ
ニホールド,7……燃焼室,8……燃料インジェクタ,9……
排気マニホールド,10……排気ガス取入ポート,11……排
気ガス注入ポート,12、13……導管,20……排気ガス再循
環制御弁,21……入口ポート,22……出口ポート,23……
弁ポート,24……弁要素,25……ダイヤフラム装置,26…
…ダイヤフラム,27……ダイヤフラム室,28……圧縮コイ
ルばね,29……導管,30……負圧制御弁,31……導管,32…
…感温弁,33……導管,34……吸気管負圧取出ポート,35
……弁ポート,36……弁要素,37……ダイヤフラム,38…
…大気開放室,39……ダイヤフラム室,40……圧縮コイル
ばね,41……導管,42……オリフィス,43……圧力室,50…
…マイクロコンピュータ,51……中央処理ユニット,52…
…メモリ,53……入力ポート,54……出力ポート,55……
ディストリビュータ,56……回転数センサ,57……水温セ
ンサ,58……インジケータランプ,59、60……温度センサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排気ガス再循環通路の温度に基いて排気ガ
    ス再循環が行われているか否かを判定する排気ガス再循
    環装置のダイアグノーシス装置に於て、内燃機関の冷却
    水温度を検出する冷却水温度検出手段と、前記冷却水温
    度検出手段により検出された冷却水温度が所定値以上で
    ある時には排気ガス再循環通路の温度に基いて排気ガス
    再循環が行われているか否かの判定を行うことを禁止す
    る判定禁止手段とを有する排気ガス再循環装置のダイア
    グノーシス装置。
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