JPH07116717B2 - 沈設式プレキャストコンクリート入孔およびその設置法 - Google Patents

沈設式プレキャストコンクリート入孔およびその設置法

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JPH07116717B2
JPH07116717B2 JP13394988A JP13394988A JPH07116717B2 JP H07116717 B2 JPH07116717 B2 JP H07116717B2 JP 13394988 A JP13394988 A JP 13394988A JP 13394988 A JP13394988 A JP 13394988A JP H07116717 B2 JPH07116717 B2 JP H07116717B2
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康一 山口
安宏 石川
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大日コンクリート工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、送配電及び通信設備を地中化するための沈設
式プレキャストコンクリート人孔およびその設置法に関
するもので、プレキャストコンクリートブロックを組み
立てて、オープンケーソン方式で沈設し構築するもので
ある。
(従来技術) 従来、送配電設備等を地中化するための人孔は、設置個
所の周囲に矢板を打ち込みその矢板を腹起し材、切り梁
材で補強した内側を掘削した上で、底面均し栗石目潰し
展圧捨コンをなし、配筋型組をして先ず底版のコンクリ
ート打設をし、更に配筋型組コンクリート打設を繰り返
すことにより、現場打鉄筋コンクリート人孔を構築し、
矢板及び切り梁など土留補強材の撤去並びに埋め戻し路
面修復を行うものであり、加えて打設したコンクリート
の硬化養生後でなければ次のコンクリート打ちの準備が
できないこともあって、長期間に互り交通繁多な街路を
広く工事に占用することとなり、短期間且つ省スペース
で設置できる人孔が求められていた。この目的で、工場
製の鉄筋コンクリートブロック即ちプレキャストコンク
リート(以下PCと記す)製品を、マンホール用掘削穴内
で組み立てる組立式マンホール(例えば実公昭58−3885
号公報参照、以下従来技術1と記す)が、PC製品である
ので養生期間を必要としないこと、品質が安定している
こと及びヒューム管など汎用品の仕様が活用できること
などを理由に、下水道用として盛んに採用され始めた。
また、ボックスカルバートを接続して人孔用首部ブロッ
クを載置した送配電設備用人孔(実開昭60−91635号公
報参照)の提案や、軽量であること及び接着接続ができ
ることなどを理由にPC製品に替え、レジンコンクリート
製品が使用されたり、曲げ耐力が強く軽量化できること
からプレストレスコンクリート製品が用いられたりして
いるが、何れも人孔設置用の掘削穴を先ず掘ってから穴
内で構築するものであるので、作業スペースを含めた予
定穴の周囲に予め矢板を打ち腹起しや切り梁で補強する
ものであり、人孔構築後は土砂を埋め戻し矢板等を撤去
を必要とするものであるので、矢板の打ち込み引き抜き
の騒音振動など公害問題や、余掘り量・埋め戻し量など
も従来からの現場打ち人孔と変りがなく、PC製品等を使
用することの効果は前述したコンクリートの養生期間の
短縮以外殆ど無いに等しいものであった。
最近、予め矢板で土留した掘削穴内に人孔を構築するの
でなく、PC部材を組み立ててオープンケイソン工法によ
り沈設する人孔及びその構築工法(特開昭60−184127及
び特開昭60−184126号公報参照、以下従来技術2と記
す)が公開され、前述した従来技術1の問題点について
は、ほぼ解決するものであった。
(発明が解決しようとする課題) しかし、従来技術2にあっては、下水道を中心とする管
渠施設の推進工事用の立坑が目的であるためか、底版施
工時の地下水の止水に関する対策が何等講じられていな
いこれは予め止水薬注するかウエルポイントなどで地下
水を排除しながら一体構築する管渠施設であるためで、
既設埋設物に生涯を与えないよう交通障害となるのが少
ないよう割り込み施工しなければならないなど、予め薬
注やウエルポイントで止水しておく余裕のない地下送配
電用人孔としては不適当である。
本発明は上記従来技術の問題点を解決するもので、その
目的とするところは、矢板、補強材の打ち込み等をしな
くてもすみ、また設置後の路面補修も僅かでよく、さら
に止水、防水のために薬注する必要やウエルポイントで
排水する必要のない沈設式プレキャストコンクリート人
孔およびその設置法を提供することである。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため本発明の沈設式プレキャストコ
ンクリート人孔では、プレキャストコンクリート製の刃
先ブロック、側壁ブロック、上下床版、及び首部ブロッ
クを具備し、前記側壁ブロックに、首部ブロックの掘削
沈下時に土留めする土留壁材が取付けられる取付け部を
設け、また前記下床版にグラウト注入孔を設けたことを
特徴としている。
ここで、沈設式プレキャストコンクリート人孔が輸送が
困難な程大型化した場合には、前記プレキャストコンク
リート製の刃先ブロック、側壁ブロック、上下床版、及
び首部ブロックのうち少なくとも一つのブロックを縦割
り分割し、分割片同士を溶接により一体化する接続部を
設けて構成することが望ましい。
また、上記目的を達成するため本発明の沈設式プレキャ
ストコンクリート人孔の設置法では、人孔設置場所を所
定深さ掘ってプレキャストコンクリート製の刃先ブロッ
クを設置する刃先ブロック据付プロセスと、前記刃先ブ
ロック上にプレキャストコンクリート製の側壁ブロック
を取付ける側壁ブロック取付プロセスと、前記刃先ブロ
ック、側壁ブロックの内側の土砂を掘って刃先ブロッ
ク、側壁ブロックを沈下させる掘削・沈下プロセスと、
前記側壁の上端が人孔設置場所の地面付近まで沈下した
ら、側壁ブロックの上端に土留壁材を取付ける土留壁材
の取付けプロセスと、前記刃先ブロック、側壁ブロッ
ク、土留壁材の内側を更に掘って、刃先ブロック、側壁
ブロック、土留壁材を沈下させて所定深度に達したら、
排水作業を行いつつ掘削場所の底面を整備して、下床版
を刃先ブロックの内周に固定し、下床版を設けたグラウ
ト注入孔からグラウトを注入する下床版取付けプロセス
と、前記側壁上に上床版を取付け、この上床版に首部ブ
ロックを取付ける首部ブロック構築プロセスと、前記首
部ブロックの構築後、前記土留壁材を除去して土砂を押
し戻す土留壁材除去プロセスとからなることを特徴とし
ている。
(作用) 本発明は、従来技術1のように矢板などで土留めした掘
削穴内で、PC製品の組立作業をするのでなく、刃先ブロ
ック、側壁ブロックなどのPC製品を順次人孔設置個所に
置き、その部材内を掘ることにより沈設するものである
ので、矢板及び補強材の打ち込み撤去に係わる工期や付
随する公害問題は皆無であるし、余掘り及びその埋め戻
しや路面補修も僅かでよいなど従来技術1の問題点を解
決するものである。
また、輸送困難な大型部材は縦割り分割して輸送し、現
地で溶接して一体化することにしているので、従来技術
2に於ける縦割り分割体のPC鋼棒による連結ブロックの
如き華奢なものでないことから、不均等な沈下をしても
掘削機の加圧で簡単に調整できるので、アースアンカー
などの反力装置やジャッキなど加圧装置も必要なく、そ
の設置取り外しなどによる工期及び経費が圧縮できる効
果は大きい。また、底版もPC部材であるので取付け後す
ぐ供用できるなどその効果は大きいものがある。更に、
地下水の多い個所では排水しながら、底均し・栗石砂利
敷き・捨コン打ちをして下床版を取付けグラウトを下床
版のグラウト注入孔から圧入し、モルタルで取付け部を
仕上げると共に、刃先ブロック、側壁ブロックなどPC部
材間の防水モルタルや前記縦割り部分の溶接接続などと
合いまって、止水防水の良好な人孔となったのである。
従って、薬注する必要もウエルポイントで排水する必要
もなく、このこともまた工期の短縮経費の節減更に省ス
ペースにつながるのである。更に刃先ブロックの周辺は
手掘りとし中央部の掘削及び排土を掘削機でするので、
既設近埋設物が有れば内周を手掘りする時点で発見する
ので、損傷を与えることがないと云う派生効果を生むも
のである。
(実施例) 以下、本発明の実施例について、図面を参照して説明す
る。
第1図は、本発明になる沈設式プレキャストコンクリー
ト人孔の単体形の沈設組立時の平面図であり、第2図及
び第3図はそれぞれa−a′、b−b′の断面図であ
り、組立手順に従って説明する。
(1) 刃先ブロック1の据付 人孔設置場所の舗装を撤去し、1m程度の深さ布掘りし砂
敷き後、据付位置及び水平を確認しながら刃先ブロック
1を据置く。
(2) 側壁ブロック2,3の取付け 締結用のPC鋼棒12を刃先ブロック1の隅角のアンカーナ
ット13に接続し(第5図参照)、下部側壁ブロック2、
上部側壁ブロック3の順に取付け、PC鋼棒12を仮締めす
る。
(3) 掘削・沈下 刃先ブロック1、側壁ブロック2,3内の土砂を、内周は
手掘りで中心部の掘削及び排土でバックホーなど掘削機
で行い、自重及び掘削機で加圧して沈下させ、掘削沈下
を繰り返す。
(4) 土留壁材4の取付け 上部側壁ブロック3の上端が、GL(地面)付近まで沈下
したとき、側壁ブロック3に土留壁材4を取付けて、更
に予定深度まで掘削沈下を繰り返す。
(5) 下床版ブロック5の取付け 刃先ブロック1内の底面を整備し必要ならば後述する止
水工をした上で、下床版ブロック5を降ろし、刃先ブロ
ック5の内周とボルト締結し、グラウト注入孔17からグ
ラウト20を注入し(第11図参照)、モルタルでボルト締
結部など内周を仕上げする。
(6) 上床版6の取付け 側壁ブロック3に上床版ブロック6を取付け隅角部のPC
鋼棒12を本締めする。PC鋼棒挿入孔12′及び必要に応じ
て側壁ブロック2,3の外側の隙間にグラウトを注入す
る。
(7) 首部の構築 人孔出入り用の首部の構築は、上床版6の上へ首部座版
7、首部ブロック8、首部端ブロック9の順に据え付
け、更に鉄蓋10を仮留めする。
(8) 埋戻し及び土留壁材4の除去 土留壁材4の引抜き及び土砂の埋戻しを手順前後自在に
行う。
(9) 鉄蓋10の取付け及び路面復旧 路面勾配に合せ鉄蓋10をセットして後、路面修復を行
う。
以上の手順により、組立形成されるが、主要部分の構成
についてさらに詳細に説明する。
第4図は、刃先ブロック1の部分拡大平面図であり、第
5図はそのc−c′断面、第6図はそのd−d′断面に
おける側壁ブロック2及び下床版ブロック5などとの取
付け状態を示すものである。
刃先ブロック1の少なくとも四隅に備えられているアン
カーナット13にPC鋼棒12を捩じ込み、その上面の接続溝
部14に防水用モルタルを敷いて置き、側壁ブロック2を
そのPC鋼棒挿入孔12′にPC鋼棒12が挿入するようにして
継手ホゾ14′を係合させ、PC鋼棒12をアンカーナット1
3′で仮締めして組立する。上下側壁ブロック2,3或いは
更に中間側壁ブロックを必要とするときはその側壁ブロ
ックとの組立もそれぞれその上下端面に設けられた接続
溝部14、接続ホゾ14′を前同様防水モルタルを介して、
PC鋼棒12の仮締めにより接続する。このPC鋼棒12の仮締
め及び最後に行う本締めは、ジャッキ又は締付ナット1
3′により行う。なお防水用モルタルは、継手部分が常
水位以下である場合は嫌水性防水剤(例えば商品名“BB
ボンド”など)が好ましく、継手面が濡れていたり降雨
時は前記嫌水性防水剤が使用できないので、無収縮セメ
ント材(例えば商品名“デンカタスコンセメント”など
を用いるのが好ましく、常水位が人孔底面より低い場合
は、普通セメントモルタルでもよい。
次に本発明の特徴の一つである首部相当分の掘削沈下に
係る土留としての土留壁材4について説明する。第7図
は、側壁ブロック3に土留壁材4,4′及び上床版6を取
り付けた隅部拡大平面図であり、第8図はそのe−e′
断面を示し、第9図は別の形状の土留壁材4′を取付け
たf−f′断面を示すのである。土留壁材4は、側壁ブ
ロック3に設けた埋込みナット16にボルト16′にて取り
付けるものであり、別の形状の土留壁材4′は市販のU
型矢板を応用したもので、土留壁材4′の溶着ナット1
6″にボルト16″を側壁ブロック3の通孔を介して取り
付けるものである。何れも土留壁材4,4′の頂部は枠状
補強材11で固定補強されており、充分に首部部分相当分
の掘削沈下及び上下床版首部など各部組立期間の土留作
用をするものであり、その後の土留壁材4,4′の取り外
しと土砂の埋め戻しとが前後自在にできるなど工期の短
縮、工程の自由度など効果の大きいものである。
次に、下床版4の取付け及び湧水が問題となった時の止
水工について説明する。
第10図(a)は止水用集水釜22の平面図、同図(b)は
一部半裁側面図であり、第11図は下床版5の取付及び止
水工を示す断面図であり、第12図は止水後の水溜枡の取
付け状態を示す断面図である。
集水釜22は鉄板製円筒型桶であって、下部にねじ付きソ
ケットからなる集水孔26が溶接されており、プラグ26′
を捩じ込めば閉止する。刃先ブロック1が所定の深さま
で沈下する時点では、殆どの場所で湧水25が底面を被う
状態となるので、水中ポンプ23、排水ホース24により排
水しながら底面のスライムを浚い、集水釜22を下床版5
の水溜枡27用穴21が載る位置に据え付け、水中ポンプ23
を集水釜22内に据え替える。湧水25の排水を続けなが
ら、栗石砂利等を敷き詰めた基盤18上へ、生コンクリー
ト19を打設し、更に下床版5を吊り降ろす。刃先ブロッ
ク1の内周に設けてある組付けナット15に下床版5の周
囲の取付け金具15′を合せ取付けボルト15″で固定す
る。下床版5に備えられたグラウト注入孔17よりグラウ
ト20を圧入し、そのグラウト20が取付け金具15′の周り
から溢れてから、モルタルなどで下床版5の周囲を埋め
ならす。次に排水をしながら集水釜22に溶接されている
ソケット26にプラグ26′を捩じ込み、水中ポンプ23を撤
去し、残り水を汲み出してからコンクリート29を埋め水
溜枡27を据え付けることにより、底部の止水防水が完了
する。底部以外の防水は、前述したように側壁部は側壁
ブロック2,3の端面の接続溝部14、ホゾ14′間に防水モ
ルタルを介し、PC鋼棒12を締め付けて実施しているが、
更に側壁ブロック2,3などに設けられた注入孔17よりグ
ラウトを注入することにより、防水効果をあげると共に
外側地盤の安定を図る。
上床版6の取付け及び取付け部周りの防水は上部側壁ブ
ロック3の上部端面に防水モルタルを置き、PC鋼棒12を
ナット13′で締め付けて本締めした上で隙間などにモル
タルを詰めこんで防水処置する。
第13図は、人孔用首部部分の断面図であり第14図は、そ
の鉄蓋取付け部分の拡大断面図である。首部座板7は、
上床版6の上面一面にモルタルを置いておきその上に重
ねるものであり、首部ブロック8,8′、首部端ブロック
9などの取付けは、それぞれ各端面に防水モルタルを置
き、各ブロックに数個所宛設けた挿し筋通し孔32を合せ
て挿し筋32′を挿し、モルタルで固定した上で、首部ブ
ロック間の内周隙間31にもモルタルを詰め込むものであ
り、鉄蓋10の取付けは、首部端ブロック9の上端に埋め
込まれているインサート37に取付けボルト37′で取り付
けるのであるが、その取付け面にも防水モルタルを置く
ものとする。また、鉄蓋10と道路面とのレベルの調整
は、大きい調節は首部ブロック8,8′が高さが違うこと
により、その数及び組付け方によって行い、僅かな調整
はブロック間及び鉄蓋との間の防水モルタルなどの敷き
込み量の調整で行うものである。なお、首部ブロック8,
8′などには、ステップ30が予め備えられているが、必
要であれば側壁ブロック2,3などにも製作時に設けるこ
ともある。またインサート37は、鉄蓋10取付けの外にケ
ーブルなどの支持用金具取付けなど色々の目的で、側壁
ブロック2,3のみならず床版5,6などにもそれぞれ予め埋
め込んで置くのが好ましい。
次に、分割しなければ輸送できないほど大型の人孔に関
する実施例について説明する。
第15図は、分割輸送したPC部材を溶接一体化する状態を
示す斜視図であり、第16図はそのg−g′断面図、第17
図はh−h′断面図、第18図はi−i′断面図である。
分割輸送された側壁ブロック2,2′などは予めレベルを
だして現地に設置したH型鋼などからなるレベル台42上
に載せる。ケーブル引き込み用に予め備えられているケ
ーブルフック38などを利用し、ワイヤーをかけレバーブ
ロックなどの緊張器具で引っ張ることにより、側壁ブロ
ック2,2′の接続部33を突き合わせた上で、ジョイント
プレート35の溶接をする。インサート37、ボルト37′で
固定された突き合わせ用のガイド板36は接続部33が正確
に一致するための案内である。溶接が終わった後ガイド
板36の代りに当て板を取付け、接続部の隙間34に無収縮
モルタルを流し込み、その硬化をまって同様に組立作業
をする。なお図面では、側壁ブロック2,2′の接続につ
いて示したが、その外のPC部材についても縦割分割を必
要とするものについては同様の接続構造をとるものであ
る。ケーブルフック38の構造は、補強鉄筋40と補強板39
とで堅固に補強され固定された4本のアンカーナット43
の4本に、座板付フックを取付けたもので、ナット43、
ボルト43′及び座板付フック38の材質は、ステンレス製
または溶融亜鉛鍍金製鋼製のものであって、地中管路用
人孔には必要なアンカーフックである。
この他、地中配線用人孔として事後の配管配線工事の効
率化を配慮したものとして、管路口などがある。第19図
(a)は、側壁ブロック2,3に設けられた管路口用ノッ
クダウン部41の正面図及び同図(b)はそのj−j′断
面図であり、第20図(a)は、管路口ブロック44の平面
図及び同図(b)はそのk−k′断面図であり、第21図
(a)乃至(d)は、管路口ブロック44の基準的形状を
示すものである。管路口の予定個所は壁厚を薄くして容
易に貫通できるようノックダウン部41が予め設けられて
いる。このノックダウン部41を打撃貫通し、予め別に管
路口45を適当数配置して製作されたPC製管路口ブロック
44を嵌めこみ、その周囲をモルタル詰めすることにより
配管用管路口を取り付けるのである。管路口ブロック44
は、第21図(a)に示した2孔型、同図(b)に示した
4孔型、同図(c)に示した6孔型及び同図(d)に示
した12孔型の4種類であるが、必要とする管路の配置及
び所要数に合わせて1個又は数個組み合わせて使用する
ものであり図示したように側壁ブロック2,3の接続溝1
4、ホゾ14′に跨った管路口を設けることもあれば管路
口ブロック44を鍵形に組み合わせたものも必要に応じて
変換し得るものである。
(発明の効果) 以上説明したように本発明の沈設式プレキャストコンク
リート人孔によれば、刃先ブロック、側壁ブロック、下
床版及び土留壁を具備し、下床版を刃先ブロックに取付
ボルトで取付けたので下床版の確実な取付けがなされる
と共に、下床版の注入孔からグラウトを注入してモルタ
ル仕上げするように構成したので、矢板、補強材の打ち
込み等をしなくても済み、また設置後の路面補修も僅か
でよく、さらに止水、防水のために薬注する必要やウエ
ルポイントで排水する必要がない。このため、経済的且
つ短期間の工事で完成することが可能となる。
また輸送不能の大型PC部材は、予め縦割分割した部材と
し現地で溶接して一体化して剛性の高いものとしたの
で、不均等な沈下をしても掘削機の加圧で簡単に調整で
きることや、刃先付近は手掘りとし中央部の掘削と排土
を掘削機でするので、一見では非能率的とも思えるが既
設埋設物を損傷することがないし、刃先周りの取付け部
を傷めることもないことなど、現場的実務的な効果が大
きい。
更に、PC部材そのものを沈下するものであるので、周囲
を傷めることが少ないので仮復工も容易である。従っ
て、交通量の少ない夜間のみの施工としても、毎夜1〜
2層宛確実に工事を進めることができるものであり、短
期間且つ省スペースのみでなく施工期間・時間の自由度
が極めて高いという効果をも有するものである。
また、本発明の沈設式プレキャストコンクリート人孔の
設置法によれば、人孔設置場所を所定深さ掘ってPC製の
刃先ブロックを設置し、この刃先ブロック上に同じくPC
製の側壁ブロックを取付け、これら刃先ブロック、側壁
ブロック内側の土砂を掘って刃先ブロック、側壁ブロッ
クを沈下させて前記側壁の上端が人孔設置場所の地面付
近まで沈下したら、側壁の土留壁材を取付けて更に掘
り、刃先ブロック、側壁ブロック、土留壁材が所定深度
に沈下したら、排水作業を行いつつ掘削場所の底面を整
備して、下床版を刃先ブロックの内周に固定し、下床版
に設けたグラウト注入孔からグラウトを注入し、この後
前記側壁上に上床版を取付け、またこの上床版に首部ブ
ロックを取付け、しかる後前記土留壁材を除去して土砂
を押し戻すので、同様に矢傷、補強材の打ち込み等をし
なくても済み、また設置後の路面補修も僅かでよく、さ
らに止水、防水のために薬注する必要やウエルポイント
で排水する必要がない。このため、経済的且つ短期間の
工事で完成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明になる実施例についての平面図であ
り、第2図及び第3図は、第1図のa−a′、b−b′
の断面図である。 第4図は、刃先ブロック、側壁ブロック及び下床版など
の取付け部の拡大平面図であり、第5図は第4図のc−
c′断面図、第6図は第4図のd−d′断面図である。
第7図は、側壁ブロックと土留壁材及び上床版などの取
付け部分の拡大平面図であり、第8図は第7図のe−
e′断面図、第9図は第7図のf−f′断面図である。 第10図(a)は、集水釜の平面図、同図(b)は一部半
裁側面図であり、第11図は集水釜を使用して下床版の取
付け防水工を示す断面図であり、第12図は防水後の水溜
枡の取付けを示す断面図である。 第13図は、人孔用首部部分の断面図であり第14図はその
一部拡大断面図である。 第15図は、分割輸送したPC部材を溶接一体化する状況を
斜視図で示すものであり、第16図は第15図のg−g′断
面図、第17図は第15図のh−h′断面図、第18図は第15
図のi−i′断面図である。 第19図(a)は、側壁ブロックに設けられた管路口用ノ
ックダウン部の正面図及び同図(b)は同図(a)のj
−j′断面図であり、第20図(a)は管路口ブロックの
平面図及び同図(b)は同図(a)k−k′断面図であ
り、第21図(a)乃至(d)は管路口ブロックの基準的
形状を示す平面図である。 1……刃先ブロック、2,3……側壁ブロック、4……土
留壁材 5……下床版、6……上床版、8,8′……首部ブロック 17……グラウト注入孔、20……グラウト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】人孔設置位置に配置され、人孔の周囲を囲
    むように配置された刃先ブロックと、該刃先ブロックの
    上面に取付けられた側壁ブロックと、該側壁ブロックの
    上面に取付けられた土留壁材と、前記刃先ブロックおよ
    び側壁ブロックで囲まれた空間内の下方に配置され且つ
    前記刃先ブロックに取付けられる下床版と、前記空間内
    の上方に配置され且つ側壁ブロックに取付けられた上床
    版と、該上床版に取付けられ、且つ前記側壁ブロックで
    囲まれた空間に通じる空間を有する首部ブロックとを具
    備し、前記下床版は前記刃先ブロックに取付ボルトで固
    定され、前記土留壁材の頂部は枠状補強材で補強され、
    また前記下床版にグラウト注入孔を設けたことを特徴と
    する沈設式プレキャストコンクリート人孔。
  2. 【請求項2】前記刃先ブロック、側壁ブロック、下床版
    のうち少なくとも一つを縦割り分割し、該分割片同士を
    溶接により一体化することを特徴とする請求項(1)記
    載の沈設式プレキャストコンクリート人孔。
  3. 【請求項3】人孔設置場所を所定深さ掘ってプレキャス
    トコンクリート製の刃先ブロックを設置する刃先ブロッ
    ク据付プロセスと、 前記刃先ブロック上にプレキャストコンクリート製の側
    壁ブロックを取付ける側壁ブロック取付プロセスと、 前記刃先ブロック、側壁ブロックの内側の土砂を掘って
    刃先ブロック、側壁ブロックを沈下させる掘削・沈下プ
    ロセスと、 前記側壁の上端が人孔設置場所の地面付近まで沈下した
    ら、側壁ブロックの上端に土留壁材を取付ける土留壁材
    の取付けプロセスと、 前記刃先ブロック、側壁ブロック、土留壁材の内側を更
    に掘って、刃先ブロック、側壁ブロック、土留壁材を沈
    下させて所定深度に達したら、排水作業を行いつつ掘削
    場所の底面を整備して、下床版を刃先ブロックの内周に
    取付ボルトで固定し、下床版を設けたグラウト注入孔か
    らグラウトを注入する下床版取付けプロセスと、 前記側壁上に上床版を取付け、この上床版に首部ブロッ
    クを取付ける首部ブロック建築プロセスと、 前記首部ブロックの構築後、前記土留壁材を除去して土
    砂を押し戻す土留壁材除去プロセスとからなることを特
    徴とする沈設式プレキャストコンクリート人孔の設置
    法。
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