JPH0711609Y2 - 尾 錠 - Google Patents
尾 錠Info
- Publication number
- JPH0711609Y2 JPH0711609Y2 JP1987154878U JP15487887U JPH0711609Y2 JP H0711609 Y2 JPH0711609 Y2 JP H0711609Y2 JP 1987154878 U JP1987154878 U JP 1987154878U JP 15487887 U JP15487887 U JP 15487887U JP H0711609 Y2 JPH0711609 Y2 JP H0711609Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- belt
- central
- buckle
- frame body
- side surfaces
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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Landscapes
- Accessories Of Cameras (AREA)
- Buckles (AREA)
Description
本考案は尾錠に係り、特に、カメラ用革紐などに用いら
れる締め寄せ具としての尾錠に関するものである。
れる締め寄せ具としての尾錠に関するものである。
上述のような用途に用いられる尾錠としては多種多様の
ものが知られているが、基本的には大略矩形に形成され
た枠体と、その枠体の相対する2辺のそれぞれの中央部
に両端が接続される中央部支柱とが一体的に構成され、
枠体内の支柱の両側にベルト挿通孔が形成されている。
ベルトは支柱を跨ぐかたちで両方のベルト挿通孔に2重
に通されて引き締められ、ベルトは尾錠内で蛇行するこ
とによって枠体の両端2辺(中央部支柱に平行な2辺
と)と中央部支柱との3箇所で接触し、その接触部分で
摩擦力を得ている。 従来の尾錠にあっては、単にベルトをその長さ方向に蛇
行させることによってのみ、ベルトに引き抜き抵抗を与
える機能を有するのであって、例えばベルトの幅方向に
関しても該ベルトを変形させ、このことによって上述の
ようなベルトの引き抜き抵抗を増大するという技術思想
は全くなく、従来のベルトを抜けにくくするための手段
としては、ベルト挿通孔を小さくする、あるいは、ベル
トを蛇行させるための3箇所の接触部分である中央部支
柱と該支柱に平行な枠体の両端の2辺との段差を大きく
する等の手段が考えられていたが、挿通孔を小さくする
と逆にベルトを挿通しにくくなり、また、段差を大きく
すると中央部支柱の突出が大きくなったり、尾錠自体が
厚くなって外観上の問題や尾錠としての種々の機能上の
問題を生じるものであった。
ものが知られているが、基本的には大略矩形に形成され
た枠体と、その枠体の相対する2辺のそれぞれの中央部
に両端が接続される中央部支柱とが一体的に構成され、
枠体内の支柱の両側にベルト挿通孔が形成されている。
ベルトは支柱を跨ぐかたちで両方のベルト挿通孔に2重
に通されて引き締められ、ベルトは尾錠内で蛇行するこ
とによって枠体の両端2辺(中央部支柱に平行な2辺
と)と中央部支柱との3箇所で接触し、その接触部分で
摩擦力を得ている。 従来の尾錠にあっては、単にベルトをその長さ方向に蛇
行させることによってのみ、ベルトに引き抜き抵抗を与
える機能を有するのであって、例えばベルトの幅方向に
関しても該ベルトを変形させ、このことによって上述の
ようなベルトの引き抜き抵抗を増大するという技術思想
は全くなく、従来のベルトを抜けにくくするための手段
としては、ベルト挿通孔を小さくする、あるいは、ベル
トを蛇行させるための3箇所の接触部分である中央部支
柱と該支柱に平行な枠体の両端の2辺との段差を大きく
する等の手段が考えられていたが、挿通孔を小さくする
と逆にベルトを挿通しにくくなり、また、段差を大きく
すると中央部支柱の突出が大きくなったり、尾錠自体が
厚くなって外観上の問題や尾錠としての種々の機能上の
問題を生じるものであった。
本考案は上述のごとき問題点に鑑み、これらを有効に解
決すべく創案されたものである。したがってその目的
は、ベルト挿通孔を小さくすることなく、且つ3箇所の
ベルト接触部分の段差を大きくせずともベルトが抜けに
くくできる尾錠を提供することにある。
決すべく創案されたものである。したがってその目的
は、ベルト挿通孔を小さくすることなく、且つ3箇所の
ベルト接触部分の段差を大きくせずともベルトが抜けに
くくできる尾錠を提供することにある。
本考案に係る尾錠は、上述のごとき従来技術の問題点を
解決し、目的を達成するために以下のような構成を備え
ている。 すなわち、大略矩形に形成される枠体と、該枠体の相対
する2辺のそれぞれの中央部に、両端が接続されて該枠
体と一体的に構成される中央部支柱とからなり、前記中
央部支柱の両側に位置して前記枠体の内方にベルト挿通
孔が形成される尾錠にして、前記中央部支柱は、前記ベ
ルト挿通孔に挿通されるベルトが接触する上端面が、中
央部が高く両端部が低くなるようにベルトの幅方向に湾
曲する弧状面により形成されるとともに、前記ベルト挿
通孔に臨む該中央部支柱の両側面が、該中央部支柱の長
さ方向に沿う中心軸側へ窪む弧状面により形成され、前
記ベルト挿通孔に臨むとともに前記中央部支柱の両側面
に相対する前記枠体の両内側面が、前記中央部支柱の両
側面に平行で且つ前記ベルト挿通孔の内方へ張り出す弧
状面により形成されている。
解決し、目的を達成するために以下のような構成を備え
ている。 すなわち、大略矩形に形成される枠体と、該枠体の相対
する2辺のそれぞれの中央部に、両端が接続されて該枠
体と一体的に構成される中央部支柱とからなり、前記中
央部支柱の両側に位置して前記枠体の内方にベルト挿通
孔が形成される尾錠にして、前記中央部支柱は、前記ベ
ルト挿通孔に挿通されるベルトが接触する上端面が、中
央部が高く両端部が低くなるようにベルトの幅方向に湾
曲する弧状面により形成されるとともに、前記ベルト挿
通孔に臨む該中央部支柱の両側面が、該中央部支柱の長
さ方向に沿う中心軸側へ窪む弧状面により形成され、前
記ベルト挿通孔に臨むとともに前記中央部支柱の両側面
に相対する前記枠体の両内側面が、前記中央部支柱の両
側面に平行で且つ前記ベルト挿通孔の内方へ張り出す弧
状面により形成されている。
本考案に係る尾錠によれば、ベルトは一方のベルト挿通
孔に通されて中央部支柱に沿って折り返され、再びもう
一方のベルト挿通孔に通される。したがって、ベルトは
尾錠内を蛇行するように通り、その長さ方向の両側から
引張力が作用することによって尾錠に対して固定的に係
合される。すなわち、ベルトの一方の面が中央部支柱の
上端面へ押圧され、その両側でベルトの他方の面が枠体
の下端面へ押圧され、それぞれの接触面間に摩擦力が生
じて互いが固定的に係合しあう。この互いの係合関係に
あって、ベルトの一方の面と中央部支柱の上端面との係
合状態では、中央部支柱の上端面が上方へ張り出す弧状
面により形成されているので、ベルトはこの張り出した
弧状面に沿って湾曲し、一方、中央部支柱の両側面は該
中央部支柱の中心軸側へ窪む弧状面により形成されてい
るので、ベルトは中央部支柱の上端面の両側エッジ部で
この窪んだ弧状面に沿って湾曲し、さらにベルトの他方
の面と枠体の下端面との係合状態では、ベルト挿通孔に
臨む枠体の内側面がベルト挿通孔の内方へ張り出す弧状
面により形成されているので、ベルトはこの張り出した
弧状面に沿って湾曲する。中央部支柱の上端面の弧状面
に沿う湾曲と、中央部支柱の両側面の弧状面および枠体
の内側面の弧状面に沿う湾曲とは、ベルトにとってその
表裏反対側へ反る幅方向の湾曲形状である。したがっ
て、尾錠からベルトを引き抜こうとする力が作用した場
合、ベルトはその幅方向の湾曲を連続的に反転させなが
ら引き抜かれることになり、その連続反転に要する力が
大きな抵抗となってベルトを引き抜きにくくする。 なお、ベルトの湾曲形状については、例えば中央部支柱
の上端面だけを弧状面に形成し、ベルト挿通孔を区画し
てその一部内壁面を形成している中央部支柱の両側面お
よび枠体の両内側面をそれぞれ平坦面に形成している場
合でも、ベルトに引き抜こうとする力が作用すると、ベ
ルトは平坦な形状と幅方向に湾曲した形状とを繰り返し
て変形しながら引き抜かれることになる。そして、この
変形に要する力が大きな抵抗となってベルトを引き抜き
にくくする。同様に、中央部支柱の上端面を平坦面で形
成し、ベルト挿通孔を区画する中央部支柱の両側面およ
び枠体の両内側面を湾曲する弧状面に形成した場合でも
大きな抵抗を生じてベルトを引き抜きにくくする。すな
わち、ベルトが平坦な形状から幅方向の湾曲形状に変形
するだけで引き抜き力に対する大きな抵抗を生じるが、
このベルトの湾曲形状が表裏反対側へ反転すればさらに
大きな抵抗となる。このように、ベルトを幅方向に変形
させることによって引抜力に対する大きな抵抗力が得ら
れるならば、ベルトを抜けにくくするためにベルト挿通
孔を小さくする必要はなく、また、中央部支柱の上端面
と、枠体の下端面との段差を大きくする必要もない。
孔に通されて中央部支柱に沿って折り返され、再びもう
一方のベルト挿通孔に通される。したがって、ベルトは
尾錠内を蛇行するように通り、その長さ方向の両側から
引張力が作用することによって尾錠に対して固定的に係
合される。すなわち、ベルトの一方の面が中央部支柱の
上端面へ押圧され、その両側でベルトの他方の面が枠体
の下端面へ押圧され、それぞれの接触面間に摩擦力が生
じて互いが固定的に係合しあう。この互いの係合関係に
あって、ベルトの一方の面と中央部支柱の上端面との係
合状態では、中央部支柱の上端面が上方へ張り出す弧状
面により形成されているので、ベルトはこの張り出した
弧状面に沿って湾曲し、一方、中央部支柱の両側面は該
中央部支柱の中心軸側へ窪む弧状面により形成されてい
るので、ベルトは中央部支柱の上端面の両側エッジ部で
この窪んだ弧状面に沿って湾曲し、さらにベルトの他方
の面と枠体の下端面との係合状態では、ベルト挿通孔に
臨む枠体の内側面がベルト挿通孔の内方へ張り出す弧状
面により形成されているので、ベルトはこの張り出した
弧状面に沿って湾曲する。中央部支柱の上端面の弧状面
に沿う湾曲と、中央部支柱の両側面の弧状面および枠体
の内側面の弧状面に沿う湾曲とは、ベルトにとってその
表裏反対側へ反る幅方向の湾曲形状である。したがっ
て、尾錠からベルトを引き抜こうとする力が作用した場
合、ベルトはその幅方向の湾曲を連続的に反転させなが
ら引き抜かれることになり、その連続反転に要する力が
大きな抵抗となってベルトを引き抜きにくくする。 なお、ベルトの湾曲形状については、例えば中央部支柱
の上端面だけを弧状面に形成し、ベルト挿通孔を区画し
てその一部内壁面を形成している中央部支柱の両側面お
よび枠体の両内側面をそれぞれ平坦面に形成している場
合でも、ベルトに引き抜こうとする力が作用すると、ベ
ルトは平坦な形状と幅方向に湾曲した形状とを繰り返し
て変形しながら引き抜かれることになる。そして、この
変形に要する力が大きな抵抗となってベルトを引き抜き
にくくする。同様に、中央部支柱の上端面を平坦面で形
成し、ベルト挿通孔を区画する中央部支柱の両側面およ
び枠体の両内側面を湾曲する弧状面に形成した場合でも
大きな抵抗を生じてベルトを引き抜きにくくする。すな
わち、ベルトが平坦な形状から幅方向の湾曲形状に変形
するだけで引き抜き力に対する大きな抵抗を生じるが、
このベルトの湾曲形状が表裏反対側へ反転すればさらに
大きな抵抗となる。このように、ベルトを幅方向に変形
させることによって引抜力に対する大きな抵抗力が得ら
れるならば、ベルトを抜けにくくするためにベルト挿通
孔を小さくする必要はなく、また、中央部支柱の上端面
と、枠体の下端面との段差を大きくする必要もない。
以上の説明から明らかなように、本考案によれば次のご
とき優れた効果が発揮される。すなわち、ベルト挿通孔
を小さくしてベルトを通しにくくすることなく、且つ3
箇所のベルト接触部分の段差を大きくせずともベルトを
抜けにくくすることができ、尾錠自体を薄型化すること
も可能となる。
とき優れた効果が発揮される。すなわち、ベルト挿通孔
を小さくしてベルトを通しにくくすることなく、且つ3
箇所のベルト接触部分の段差を大きくせずともベルトを
抜けにくくすることができ、尾錠自体を薄型化すること
も可能となる。
【実施例】 以下に本考案の好適一実施例について第1図ないし第10
図を参照して説明する。 第1図は本考案に係る尾錠の正面図、第2図は第1図の
平面図、第3図は第1図の側面図、第4図は第1図の背
面図、第5図は第1図のV−V線矢視断面図、第6図は
第1図のVI−VI線矢視断面図である。これら各図から理
解されるように、全体として大略矩形に形成された枠体
1は、長手方向の両端に幅広に形成されたベルト支持部
21,22を備え、両ベルト支持部21,22の間にそれらの両
端間を連結するかたちで2本のベルト案内部31,32を備
えている。枠体1の中央には、ベルト支持部21,22に大
略平行な中央部支柱(以下単に支柱と称す)4が設けら
れてその両端がベルト案内部31,32に接続されており、
これら枠体1と支柱4とは一体的に構成されている。 枠体1の内側部分には、ベルト支持部21,22とベルト案
内部31,32に区画され、且つ支柱4に仕切られて二つの
ベルト挿通孔51,52が形成されている。そしてベルトは
以下に説明するようにして尾錠に止め締められる。第7
図および第8図に示すように、ベルト12が一方のベルト
挿通孔51の下側から通され、支柱4の一方の側面71から
上端面6に沿って折り返され、もう一方のベルト挿通孔
52に上側から再び通される。尾錠10に一旦通されて抜き
出されたベルト12は、さらにカメラ等のベルト通し金具
11に通されて折り返され、再び尾錠10に通される。ベル
ト12は支柱4を跨ぐようにして両ベルト挿通孔51,52に
通され、尾錠10内でベルト12の長さ方向に蛇行してい
る。 支柱4は、第5図によく示されるように、その上端面6
が上方(図中矢印Aの方向)へ張り出すように緩やかに
湾曲する弧状面で形成されている。すなわち、中央部が
厚く、両端部が薄くされている。また、支柱4の両側面
71,72は、第1図および第4図によく示されるように、
該支柱4の中心軸13側へ窪むように緩やかに湾曲する弧
状面で形成されている。すなわち、中央部が幅狭に、両
端部が幅広にされている。 ベルト挿通孔51,52は、支柱4の両側面71,72、枠体1
のベルト支持部21,22の両内側面81,82、およびベルト
案内部31,32の両内側面によって区画形成されている
が、特に上述したように支柱4の両側面71,72は該支柱
4の中心軸13側へ窪むように緩やかに湾曲する弧状面で
形成されているとともに、ベルト支持部21,22の両内側
面81,82も緩やかに湾曲する弧状面で形成されており、
支柱4の両側面71,72に平行にされている。また、ベル
ト案内部31,32の両内側面91,92は平坦面で形成されて
おり、その両面91,92間の間隔はベルト12の幅寸法に大
略等しくされている。 支柱4を跨ぐようにして両ベルト挿通孔51,52に通され
るベルト12は、第9図および第10図に示すように、上述
の各弧状面に沿ってベルト12自体の幅方向に湾曲するか
たちで尾錠10に通される。その湾曲方向は、支柱4の上
端面6に沿う部分と、支柱4の両側面71,72および枠体
1の両ベルト支持部21,22の両内側面81,82に沿う部分
とで、その張り出し方向が表裏反対方向へ交互に反転す
ることになる。したがって、尾錠10からベルト12を引き
抜こうとする力が作用し、ベルト12が支柱4を越えて蛇
行しながら移動する際には、その長さ方向の蛇行による
連続変形に加えて幅方向の湾曲の反転という連続変形も
行なうことになる。これらの連続変形を生じさせる力は
引抜力に対する大きな抵抗力となり、逆にベルト12を尾
錠10にしっかりと止め締める力となる。 また、ベルト12が尾錠10に止め締められている状態で、
例えばカメラ等を吊っている場合、ベルト12自体には被
吊支物の重量が上述の引抜力として作用するが、尾錠10
内で湾曲しているベルト12には、この湾曲形状を偏平な
形状に戻そうとして図中矢印B,Cのごとく力が作用す
る。この力Bはベルト12を支柱4およびベルト支持部
21,22の接触面に押し付ける力として作用し、もう一方
の力Cはベルト12の側面をベルト案内部31,32の両内側
面91,92に押し付ける力として作用し、さらにベルト12
を尾錠10にしっかりと止め締める。 なお、ベルト案内部31,32の外側面には、ちょうど指で
つまみ易いように凹部14が形成されており、この凹部14
をつまむことによってベルト12を緩めたり締めたりする
際に指が滑らず、操作が行ない易くなるように構成され
ている。
図を参照して説明する。 第1図は本考案に係る尾錠の正面図、第2図は第1図の
平面図、第3図は第1図の側面図、第4図は第1図の背
面図、第5図は第1図のV−V線矢視断面図、第6図は
第1図のVI−VI線矢視断面図である。これら各図から理
解されるように、全体として大略矩形に形成された枠体
1は、長手方向の両端に幅広に形成されたベルト支持部
21,22を備え、両ベルト支持部21,22の間にそれらの両
端間を連結するかたちで2本のベルト案内部31,32を備
えている。枠体1の中央には、ベルト支持部21,22に大
略平行な中央部支柱(以下単に支柱と称す)4が設けら
れてその両端がベルト案内部31,32に接続されており、
これら枠体1と支柱4とは一体的に構成されている。 枠体1の内側部分には、ベルト支持部21,22とベルト案
内部31,32に区画され、且つ支柱4に仕切られて二つの
ベルト挿通孔51,52が形成されている。そしてベルトは
以下に説明するようにして尾錠に止め締められる。第7
図および第8図に示すように、ベルト12が一方のベルト
挿通孔51の下側から通され、支柱4の一方の側面71から
上端面6に沿って折り返され、もう一方のベルト挿通孔
52に上側から再び通される。尾錠10に一旦通されて抜き
出されたベルト12は、さらにカメラ等のベルト通し金具
11に通されて折り返され、再び尾錠10に通される。ベル
ト12は支柱4を跨ぐようにして両ベルト挿通孔51,52に
通され、尾錠10内でベルト12の長さ方向に蛇行してい
る。 支柱4は、第5図によく示されるように、その上端面6
が上方(図中矢印Aの方向)へ張り出すように緩やかに
湾曲する弧状面で形成されている。すなわち、中央部が
厚く、両端部が薄くされている。また、支柱4の両側面
71,72は、第1図および第4図によく示されるように、
該支柱4の中心軸13側へ窪むように緩やかに湾曲する弧
状面で形成されている。すなわち、中央部が幅狭に、両
端部が幅広にされている。 ベルト挿通孔51,52は、支柱4の両側面71,72、枠体1
のベルト支持部21,22の両内側面81,82、およびベルト
案内部31,32の両内側面によって区画形成されている
が、特に上述したように支柱4の両側面71,72は該支柱
4の中心軸13側へ窪むように緩やかに湾曲する弧状面で
形成されているとともに、ベルト支持部21,22の両内側
面81,82も緩やかに湾曲する弧状面で形成されており、
支柱4の両側面71,72に平行にされている。また、ベル
ト案内部31,32の両内側面91,92は平坦面で形成されて
おり、その両面91,92間の間隔はベルト12の幅寸法に大
略等しくされている。 支柱4を跨ぐようにして両ベルト挿通孔51,52に通され
るベルト12は、第9図および第10図に示すように、上述
の各弧状面に沿ってベルト12自体の幅方向に湾曲するか
たちで尾錠10に通される。その湾曲方向は、支柱4の上
端面6に沿う部分と、支柱4の両側面71,72および枠体
1の両ベルト支持部21,22の両内側面81,82に沿う部分
とで、その張り出し方向が表裏反対方向へ交互に反転す
ることになる。したがって、尾錠10からベルト12を引き
抜こうとする力が作用し、ベルト12が支柱4を越えて蛇
行しながら移動する際には、その長さ方向の蛇行による
連続変形に加えて幅方向の湾曲の反転という連続変形も
行なうことになる。これらの連続変形を生じさせる力は
引抜力に対する大きな抵抗力となり、逆にベルト12を尾
錠10にしっかりと止め締める力となる。 また、ベルト12が尾錠10に止め締められている状態で、
例えばカメラ等を吊っている場合、ベルト12自体には被
吊支物の重量が上述の引抜力として作用するが、尾錠10
内で湾曲しているベルト12には、この湾曲形状を偏平な
形状に戻そうとして図中矢印B,Cのごとく力が作用す
る。この力Bはベルト12を支柱4およびベルト支持部
21,22の接触面に押し付ける力として作用し、もう一方
の力Cはベルト12の側面をベルト案内部31,32の両内側
面91,92に押し付ける力として作用し、さらにベルト12
を尾錠10にしっかりと止め締める。 なお、ベルト案内部31,32の外側面には、ちょうど指で
つまみ易いように凹部14が形成されており、この凹部14
をつまむことによってベルト12を緩めたり締めたりする
際に指が滑らず、操作が行ない易くなるように構成され
ている。
第1図は本考案に係る尾錠の正面図、第2図は第1図の
平面図、第3図は第1図の側面図、第4図は第1図の背
面図、第5図は第1図のV−V線矢視断面図、第6図は
第1図のVI−VI線矢視断面図、第7図は本考案に係る尾
錠にベルトが通される状態を示す斜視図、第8図は本考
案に係る尾錠にベルトが通されて締められた状態を示す
斜視図、第9図は第8図の切断線IXに沿う断面図、第10
図は第8図の切断線Xに沿う断面図である。 1…枠体、21,22…ベルト支持部、31,32…ベルト案内
部、4…中央部支柱、51,52…ベルト挿通孔、6…支柱
の上端面、71,72…支柱の両側面、81,82…ベルト支持
部の内側面、91,92…ベルト案内部の内側面、10…尾
錠、12…ベルト、13…支柱の中心軸、14…凹部
平面図、第3図は第1図の側面図、第4図は第1図の背
面図、第5図は第1図のV−V線矢視断面図、第6図は
第1図のVI−VI線矢視断面図、第7図は本考案に係る尾
錠にベルトが通される状態を示す斜視図、第8図は本考
案に係る尾錠にベルトが通されて締められた状態を示す
斜視図、第9図は第8図の切断線IXに沿う断面図、第10
図は第8図の切断線Xに沿う断面図である。 1…枠体、21,22…ベルト支持部、31,32…ベルト案内
部、4…中央部支柱、51,52…ベルト挿通孔、6…支柱
の上端面、71,72…支柱の両側面、81,82…ベルト支持
部の内側面、91,92…ベルト案内部の内側面、10…尾
錠、12…ベルト、13…支柱の中心軸、14…凹部
Claims (1)
- 【請求項1】大略矩形に形成される枠体(1)と、 該枠体(1)の相対する2辺のそれぞれの中央部に、両
端が接続されて該枠体(1)と一体的に構成される中央
部支柱(4)とからなり、 前記中央部支柱(4)の両側に位置して前記枠体(1)
の内方にベルト挿通孔(51,52)が形成される尾錠にし
て、 前記中央部支柱(4)は、前記ベルト挿通孔(51,52)
に挿通されるベルトが接触する上端面(6)が、中央部
が高く両端部が低くなるようにベルトの幅方向に湾曲す
る弧状面により形成されるとともに、前記ベルト挿通孔
(51,52)に臨む該中央部支柱(4)の両側面(71,
72)が、該中央部支柱(4)の長さ方向に沿う中心軸
(13)側へ窪む弧状面により形成され、 前記ベルト挿通孔(51,52)に臨むとともに前記中央部
支柱(4)の両側面(71,72)に相対する前記枠体
(1)の両内側面(81,82)が、前記中央部支柱(4)
の両側面(71,72)に平行で且つ前記ベルト挿通孔
(51,52)の内方へ張り出す弧状面により形成されるこ
とを特徴とする尾錠。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987154878U JPH0711609Y2 (ja) | 1987-10-07 | 1987-10-07 | 尾 錠 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987154878U JPH0711609Y2 (ja) | 1987-10-07 | 1987-10-07 | 尾 錠 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS647813U JPS647813U (ja) | 1989-01-17 |
JPH0711609Y2 true JPH0711609Y2 (ja) | 1995-03-22 |
Family
ID=31432000
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1987154878U Expired - Lifetime JPH0711609Y2 (ja) | 1987-10-07 | 1987-10-07 | 尾 錠 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0711609Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4857404B1 (ja) * | 2011-01-21 | 2012-01-18 | 株式会社ワコール | 留め具 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5979006U (ja) * | 1982-09-02 | 1984-05-29 | 藤原 勝義 | 婦人用ベルトのバツクル |
-
1987
- 1987-10-07 JP JP1987154878U patent/JPH0711609Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4857404B1 (ja) * | 2011-01-21 | 2012-01-18 | 株式会社ワコール | 留め具 |
WO2012098678A1 (ja) * | 2011-01-21 | 2012-07-26 | 株式会社ワコール | 留め具 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS647813U (ja) | 1989-01-17 |
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