JPH07116067B2 - 4−イソブチルスチレンの製造方法 - Google Patents

4−イソブチルスチレンの製造方法

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JPH07116067B2
JPH07116067B2 JP62110176A JP11017687A JPH07116067B2 JP H07116067 B2 JPH07116067 B2 JP H07116067B2 JP 62110176 A JP62110176 A JP 62110176A JP 11017687 A JP11017687 A JP 11017687A JP H07116067 B2 JPH07116067 B2 JP H07116067B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、4−イソブチルスチレンを製造する方法に関
するものである。更に詳しくは、新規化合物である1,2
−ジ(4−イソブチルフェニル)エタンを固体酸触媒に
より接触分解し、医薬品製造の中間体として有用な4−
イソブチルスチレンを製造する方法に関するものであ
る。
[従来の技術及び問題点] 一般にアルキルスチレンは、合成樹脂の耐候性改良のた
めのコーモノマー、有機化学工業の中間体などとして有
用な物質である。アルキルスチレンの中でも4−イソブ
チルスチレンは、英国特許第1565235号、仏国特許第328
689号及び特開昭第52−97930号等で提案されているよう
に、解熱、鎮痛、消炎効果に優れた医薬品であるα−
(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸を安価に、効
率的に製造するために好ましい物質である。4−イソブ
チルスチレンを使用する方法は、4−イソブチルスチレ
ンが単純で安定な物質であるため、α−(4−イソブチ
ルフェニル)プロピオン酸の製造方法としては経済的に
優れた方法である。しかしながら、従来の4−イソブチ
ルスチレンの製法は、何れも上記文献に記載されている
ように、グリニア試薬のごとき高価で不安定な試薬を使
用するか、あるいはp−イソブチルアセトフェノンなど
の高価な出発原料を使用している。従って4−イソブチ
ルスチレンの安価な製造法が望まれていた。
一方、従来からアルキルスチレンを製造する方法とし
て、1,1−ジ(置換フェニル)エタンを酸触媒のもとで
分解してアルキルスチレンを製造する下記のような種々
の方法が提案されている。
Industrial and Engineering Chemistry, Vol.46,No.4,652(1954) Journal of Chemical and Engineering Data, Vol.9,No.1,104(1964) I&EC Product Research and Development, Vol.3,No.1,16(1964) 上記文献では、1,1−ジトリルエタン、1,1−ジキシリル
エタンを分解して各々メチルスチレン、ジメチルスチレ
ンが得られることを初めとして、エチルスチレン、イソ
プロピルスチレン、t−ブチルスチレンについて記述さ
れている。
更に具体的な開示技術には、例えば、 アメリカ特許第2420689号では、カオリン触媒のもとで
ジキシリルエタンの分解によりジメチルスチレンを得る
方法、 アメリカ特許第2422318号では、非対称ジアリールエタ
ンの分解方法、 アメリカ特許第2864872号では、分解触媒としてシリカ
を使用する方法、 アメリカ特許第2954413号では、流動触媒を用いてジキ
シリルエタンを分解する方法、 アメリカ特許第3025330号では、ジトリルエタンからメ
チルスチレンを得る方法、 アメリカ特許第2976333号及び2976334号では、分解触媒
の改良方法 等が提案されている。
上記の分解反応による方法では、原料が全て分解せず、
原料が未反応のまま反応混合物に含まれてくることは避
けられない。このことは上記開示提案されている方法で
も反応におけるパーパスンバージョンが40%から60%で
あることからも明らかである。
分解反応により4−イソブチルスチレンを経済的に製造
するためには、未反応の1,1−ジ(4−イソブチルフェ
ニル)エタンの再使用が必須条件ともなってくる。即
ち、反応混合物から分離された1,1−ジ(4−イソブチ
ルフェニル)エタンを主として含む留分は再び分解に再
使用出来ることが、分解反応の工業化には必要であっ
た。
本発明者らは、分解反応による4−イソブチルスチレン
の製造につて検討を重ねたところ、1,1−ジ(4−イソ
ブチルフェニル)エタンを分解する従来の方法では、副
生する未反応の1,1−ジ(4−イソブチルフェニル)エ
タンを主として含む留分の性状が、そのまま再分解する
には適さない性状に変化していることを発見し、本発明
を完成したものである。
即ち、従来の1,1−ジ(4−イソブチルフェニル)エタ
ンの分解では、未反応留分中に下の反応式で示すよう
に、分解触媒により脱水素を受けた置換エチレン類成分
が含まれ、このまま未反応1,1−ジ(4−イソブチルフ
ェニル)エタン留分を分解したのでは該置換エチレン類
成分が分解触媒の触媒寿命に対して好ましくない影響を
与えることを見いだした。
Ar−CH(−CH3)−Ar→ Ar−C(=CH2)−Ar (ここで、Arはアリール基を示す) 該置換エチレン類成分は沸点が近接しているために蒸留
による分離すら困難である。
これに対して、文献未記載の新規化合物である1,2−ジ
(イソブチルフェニル)エタンを原料としたときには、
このような置換エチレン類成分の副生もなく、未反応留
分を再使用しても分解しても問題がない。
なお、触媒を使用しない単なる熱分解では、目的物以外
に置換エチレン類成分を始めとする種々雑多な成分が副
生し、重合反応すら生じるために好ましくない。
[問題点を解決するための手段] 即ち本発明は1,2−ジ(4−イソブチルフェニル)エタ
ンを触媒分解反応にかけることにより、工業的、経済的
に高純度の4−イソブチルスチレンを製造可能ならしめ
る方法を提供するものである。
更に本発明を詳しく説明する。
本発明の方法で用いる出発原料である下記式で表される
1,2−ジ(4−イソブチルフェニル)エタンは、本発明
の出願前の文献には記載のない新規化合物である。この
物質は、エタンの異なる炭素に、p−位にイソブチル基
を有するフェニル基が2個置換されたものである。
1,2−ジ(4−イソブチルフェニル)エタンは、何れの
方法で製造されたものでも使用できるが、製造方法の具
体的例としては次の方法が挙げられる。例えば特開昭第
53−101331号、特公昭第57−53767号、英国特許第11149
50号に記載された方法及びJ.Amer.Chem.Soc.,Vol.81,34
2(1959)に記載されたBeringerらの方法により、イソ
ブチルベンゼンをジ(p−イソブチルフェニル)ヨード
ニウム塩に変換した後、パラジウム触媒の存在下にエチ
レンと反応させ、1,2−ジ−p−イソブチルスチルベン
を得て、これを水素付加すれば1,2−ジ(4−イソブチ
ルフェニル)エチレンが得られる。
本発明の方法では、不活性気体を共存させ稀釈した状態
で、1,2−ジ(4−イソブチルフェニル)エタンを固体
酸触媒と接触させる。不活性気体は、水素、ヘリウム、
アルゴン、窒素、水蒸気等のような無機気体のほか、メ
タン、エタン、プロパンなど酸触媒の酸活性を阻害しな
いようなものであれば何れも使用することが出来る。不
活性気体は単独で使用しても良いし、適宜混合して使用
しても良い。工業的には、不活性気体としては水蒸気が
取り扱い上好ましい気体である。不活性気体による稀釈
は、不活性気体のモル数/1,2−ジ(4−イソブチルフェ
ニル)エタンのモル数で表されるモル比が50以上になる
よう稀釈することが好ましい。稀釈のモル数の上限は特
になく、モル数が大きいほど好ましいが実用上はモル比
で500が上限である。
接触させる固体酸触媒は、シリカ・アルミナ、シリカ・
マグネシア、ゼオライト等のような合成固体酸触媒、活
性白土、酸性白土、カオリン、アタパルジャイト等のよ
うな天然固体酸物質の外、シリカ、アルミナのように酸
活性を持たない無機多孔質担体にプロトン酸を含浸担持
したプロトン酸担持固体触媒でも良い。含浸するプロト
ン酸としては、燐酸、硫酸、塩酸、およびケイタングス
テン酸、燐タングステン酸などのヘテロポリ酸等の無機
プロトン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸
などの有機プロトン酸である。
固体酸触媒と接触させる温度は、400℃から600℃が反応
の効率、分解の選択性から好ましい温度範囲である。接
触温度が400℃未満では、反応の効率が低くなり実用上
好ましくない。また、温度が600℃を越えるときには、
目的物の熱重合によるロスが大きくなり好ましくない。
気相接触の方法は、1,2−ジ(4−イソブチルフェニ
ル)エタンが稀釈された条件下で気相を保っていれば、
常圧、加圧、減圧の何れでも良い。更に反応形態として
は、固定床、移動床、流動床の何れを用いても良い。
本発明の分解反応を化学式で表すと次のようになる。
Ar−CH2−CH2−Ar→ Ar−CH=CH+H−Ar (式中Arはp−(i−C4H9)−C6H4 -基を表す) 1,2−ジ(4−イソブチルフェニル)エタンを含む未反
応留分は、1,1−ジ(4−イソブチルフェニル)エタン
の分解と異なり、脱水素反応を受けた置換エチレン類成
分を含まず、未反応成分としては分解に使用した原料で
ある1,2−ジ(4−イソブチルフェニル)エタンと同一
物とみなして回収し、再度分解することが可能である。
分解反応による生成物は、従来から公知である物理的手
段、化学的手段などにより容易に分離できる。例えば物
理的手段としては、溶剤に対する溶解度、分配係数の違
いを利用する溶剤抽出分離手段、吸着性の違いを利用す
る吸着分離手段、融点、凝固点の違いを利用する晶析分
離手段、沸点の違いを利用する蒸留分離手段などが応用
できる。
これらの手段の内、蒸留分離手段が操作の容易さから実
際上は好ましい分離手段である。即ち、本発明の方法で
得られる反応混合物中のイソブチルベンゼン、4−イソ
ブチルスチレン及び1,2−ジ(4−イソブチルフェニ
ル)エタンは、通常の蒸留手段で容易に分離できる。蒸
留操作においては、目的物が熱重合し易い4−イソブチ
ルスチレンであるため、減圧において操作する減圧蒸留
が好ましい。減圧度、そのほかの蒸留条件は適宜決定さ
れる [発明の効果] 本発明の方法は、1,2−ジ(4−イソブチルフェニル)
エタンを分解し、高純度の4−イソブチルスチレンを製
造する方法であって、工業的、且つ経済的に実施可能と
するものである。本発明の方法によれば、通常の蒸留に
より回収される未反応1,2−ジ(4−イソブチルフェニ
ル)エタンを含む留分を、そのまま分解反応に再使用で
きるため、本発明は工業的実施には好ましい方法であ
る。
また、側鎖がイソブチル基であるために、側鎖の異性化
あるいは分解等がないので、効率的に4−イソブチルベ
ンゼンを製造することができる。
以下実施例によって本発明を更に説明する。
「参考例」 1,2−ジ(4−イソブチルフェニル)エタンの製造。
「参考例1」 ジ(4−イソブチルフェニル)ヨードニウム塩の合成
(1) 過ヨウ素酸カリウム107g、イソブチルベンゼン134g、無
水酢酸400mlの混合物を、冷却管付の三口フラスコに入
れ、5〜10℃の温度で攪はんしておく。この混合物に無
水酢酸204gと濃硫酸196gとの混合物を2時間かけて徐々
に滴下した。反応温度は5〜10℃を保持した。反応溶液
は室温に戻した後、更に16時間攪はんした。
この反応溶液を600mlの氷水に投入し、次に臭化カリウ
ム100gの飽和水溶液を加えることにより、ジイソブチル
ヨードニウム塩の結晶を析出させた。この結晶は減圧ろ
過により水と分離し、更に水洗した後、再び減圧ろ別し
た。これを真空下50℃で乾燥し、167gのジ(4−イソブ
チルフェニル)ヨードニウムブロミド(融点:180〜182
℃)を得た。
「参考例2」 ジ(4−イソブチルフェニル)ヨードニウム塩とエチレ
ンとの反応 ジ(4−イソブチルフェニル)ヨードニウムブロミド9
4.6g、トリ−n−ブチルアミン37g、酢酸パラジウム2g
とメタノール500mlの混合物を、還流冷却機及び攪はん
機付の1のフラスコに入れ、エチレンガスを100ml/mi
nの流量で吹き込みながら、50℃で16時間攪はんした。
反応終了後、反応液からメタノールを減圧留去した。こ
の溶液に1の水を加えた後、トルエンで抽出した。ト
ルエン層は硫酸マグネシウムで乾燥し、更にろ別した
後、トルエンは減圧で留去した。メタノールを再結晶溶
媒として、この残液から再結晶することにより、融点10
6℃〜108℃の結晶25gを得た。
この結晶は、純度98.0%であり、IR分析、NMR分析によ
り、4−ジイソブチルスチルベン「1,2−ジ(4−イソ
ブチルフェニル)エチレン」であることを確認した。
元素分析(C22H28として) C:90.45% (calcd:90.35%) H: 9.55% (calcd: 9.65%) IR(KBr法、cm-1) 810、850、970、 1370、1390、1470、 1610、1910、2970、 3030 NMR(1H−NMR、δ) 0.9 2重線 (12H) 1.8〜2.0 多重線 ( 2H) 2.5 2重線 ( 4H) 7.0 1重線 ( 2H) 7.0〜7.5 多重線 ( 8H) 「参考例3」 1,2−ジ(4−イソブチルフェニル)エチレンの水素添
加 1,2−ジ(4−イソブチルフェニル)エチレン5g、ジエ
チルエーテル200mlおよびpd−炭素(5%担持品:日本
エンゲルハルド社製)0.5gを1のオートクレーブに入
れた後、純水素で10kg/cm2まで加圧した。その圧力を保
ったまま、室温で16時間攪はんした。反応終了後未反応
の水素ガスを除き大気圧に戻した後、触媒はろ別しエー
テル溶液を得た。蒸留によりエーテルを除くと、4.8gの
結晶が得られた。更にメタノールによる再結晶により1,
2−ジ(4−イソブチルフェニル)エタンの鱗片状の結
晶4.3gが得られた。
以下にその分析結果を示す。
融点 29℃〜31℃ 元素分析(C22H30として) C:89.71% calcd:89.73%) H:10.29% calcd:10.27%) IR(KBr法、cm-1) 795、840、1020、1110、 1170、1370、1390、1470、 1510、1620、1680、1790、 1900、2970、3030。
NMR(1H−NMR、δ) 0.8〜1.0 2重線 (12H) 1.8〜2.0 多重線 ( 2H) 2.4〜2.6 2重線 ( 4H) 2.9 1重線 ( 4H) 7.0〜7.3 多重線 ( 8H) 「実施例1」 1,2−ジ(4−イソブチルフェニル)エタンの分解 15から25メッシュに揃えた日揮化学社製シリカ・アルミ
ナ触媒N-631-Lを、内径12mmのステンレス製反応管に高
さ135mm充填した。これを電気炉により温度500℃に加熱
し、1,2−ジ(4−イソブチルフェニル)エタンを15ml/
hr(液体換算)の割合、水を150ml/hr(液体換算)の割
合でそれぞれ連続的に供給して分解を行なった。反応器
出口を冷却した後、反応開始後6時間後から54時間まで
の油層を分離しガスクロマトグラムで分析した。
ガスクロマトグラム分析結果−1 重量% 軽質留分 0.6 イソブチルベンゼン留分 13.3 4−イソブチルエチルベンゼン留分 1.8 4−イソブチルスチレン留分 11.3 未反応1.2−ジ(4−イソブチルフェニル)エタン留分7
2.3 重質留分 0.7 分解で得られた分解生成物を精密蒸留して、30mmHgから
34mmHgの減圧下での留出温度範囲74℃から89℃の4−イ
ソブチルスチレン留分(回収率88%)と2〜3mmHgの減
圧下における留出温度範囲178℃〜185℃の未反応1,2−
ジフェニルエタン回収留分(回収率92%)とを得た。
回収された未反応分に相当する1,2−ジ(4−イソブチ
ルフェニル)エタン留分の臭素価は0.20であり、質量分
析によるとm/e=292(1,2−ジ(4−イソブチルフェニ
ル)エタンのm/e=294)である成分の含有量は0.3%で
あった。
「比較例1」 1,1−ジ(4−イソブチルフェニル)エタンの分解 4−イソブチルベンゼンとアセトアルデヒドとを硫酸触
媒によって反応させた。2mmHgから3mmHgにおける留出温
度177℃〜184℃の1,1−ジ(4−イソブチルフェニル)
エタン(臭素価=0.16)について、実施例1と同様にし
て分解を行なった。
ガスクロマトグラム分析結果−2 重量% 軽質留分 2.7 イソブチルベンゼン留分 24.6 4−イソブチルエチルベンゼン留分 2.3 4−イソブチルスチレン留分 24.8 未反応1.2−ジ(4− イソブチルフェニル)エタン留分 44.3 重質留分 1.3 得られた分解生成物を精密蒸留して、4−イソブチルス
チレン留分(回収率73%)と2mmHgから3mmHgの減圧での
留出温度範囲175℃〜185℃の未反応1,1−ジ(4−イソ
ブチルフェニル)エタン回収留分(回収率91%)とを得
た。
回収された1,2−ジ(4−イソブチルフェニル)エタン
留分の臭素価は3.5であり、質量分析によるとm/e=292
(1,1−ジ(4−イソブチルフェニル)エタンのm/e=29
4)である成分の含有量は6.0%であった。
「実施例2」回収留分の再分解 実施例1及び比較例1で回収された未反応原料留分に相
当するジアリールエタン留分を、そのまま実施例1と同
様にしてそれぞれ分解し、分解反応における分解率の経
時変化を比較した。
上記の結果から明らかなように、比較例1と比較し実施
例1の場合は、触媒分解率の経時変化が小さい。
「実施例3」 下の表に示す触媒を用いて実施例1と同様にして1,2−
ジ(4−イソブチルフェニル)エタンの分解を行った。
「参考実施例」 4−イソブチルスチレンから α−(4−イソブチルフェニル) プロピオンアルデヒドの製造 実施例2で得られた4−イソブチルスチレン30g、ロジ
ウムヒドリドカルボニルトリストリフェニルホスフィン
0.3gを、容量500mlの攪はん機付き耐圧容器に入れ、温
度60℃に保ち、水素と一酸化炭素との等モル混合ガスで
70kg/cm2に加圧して12時間反応させた。反応終了後冷却
し、残存ガスを放出し、反応物を精密蒸留し、2から3m
mHgにおける留出温度70℃から76℃の留分を26g得た。こ
の留分は、純度98.7%であり、IR分析、NMR分析により
標品と比較してα−(4−イソブチルフェニル)プロピ
オンアルデヒドであることを確認した。
このα−(4−イソブチルフェニル)プロピオンアルデ
ヒドを用いて、公知の方法により過マンガン酸カリウム
で酸化を行なえば、容易に医薬品であるイブプロフェン
に変換することができた。これも標品と比較してα−
(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸であることを
同定した。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 29/06 X C07B 61/00 300

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】50倍モル以上の不活性気体の共存下に、下
    記式(I)で表される1,2−ジ(4−イソブチルフェニ
    ル)エタンを、温度400℃から600℃で固体酸触媒と接触
    させ、4−イソブチルスチレンとイソブチルベンゼンと
    に分解することを特徴とする4−イソブチルスチレンの
    製造方法。
  2. 【請求項2】前記固体酸触媒が、白土、シリカア・アル
    ミナ、ゼオライトからなる群から選ばれる特許請求の範
    囲第1項記載の4−イソブチルスチレンの製造方法。
  3. 【請求項3】前記固体酸触媒がプロトン酸担持固体触媒
    である特許請求の範囲第1項記載の4−イソブチルスチ
    レンの製造方法。
JP62110176A 1987-05-06 1987-05-06 4−イソブチルスチレンの製造方法 Expired - Lifetime JPH07116067B2 (ja)

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