JPH0813761B2 - P−イソブチルスチレンの製造方法 - Google Patents

P−イソブチルスチレンの製造方法

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JPH0813761B2
JPH0813761B2 JP28590087A JP28590087A JPH0813761B2 JP H0813761 B2 JPH0813761 B2 JP H0813761B2 JP 28590087 A JP28590087 A JP 28590087A JP 28590087 A JP28590087 A JP 28590087A JP H0813761 B2 JPH0813761 B2 JP H0813761B2
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均 光行
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、高純度のp−イソブチルスチレンを経済的
に、かつ工業的規模で製造することを可能ならしめる方
法に関するものである。更に詳しくは、1,1−ジ(p−
イソブチルフェニル)エタンを分解する工程、分解生成
物を分離する工程、回収された1,1−ジ(p−イソブチ
ルフェニル)エタンを主として含む留分を水素添加処理
する工程および該水素添加処理された回収留分を前記分
解工程へ循環し再分解する工程からなる、高純度p−イ
ソブチルスチレンを製造する方法に関するものである。
本発明の方法の目的物であるp−イソブチルスチレン
は、解熱、鎮痛、消炎効果を持つ医薬品である商品名:
イブプロフェン〔化学名はα(3−イソブチルフェニ
ル)プロピオン酸〕の製造原料として有用な中間体とな
る化合物である。
[従来の技術及び発明が解決しようとする問題点] p−イソブチルスチレンを原料として、遷移金属触媒
の存在下に、これを一酸化炭素と水もしくはアルコール
とによりヒドロエステル化するか、または一酸化炭素と
水とでヒドロホルミル化し、α−(3−イソブチルフェ
ニル)プロピオンアルデヒドを得て、これを酸化するこ
とにより医薬品として有用なα−(3−イソブチルフェ
ニル)プロピオン酸〔商品名:イブプロフェン〕が得ら
れる。
従来から、p−イソブチルスチレンのようなアルキル
スチレンを製造する方法として、1,1−ジアリールエタ
ンを酸触媒のもとで分解する種々の方法が提案されてい
る。例えば、 industral and Engineering Chemistry,Vol.46,No.4,
652(1954) Journal of Chemical and Engineering Data,Vol.9,N
o.1,104(1964) I&EC Product Research and Development,Vol.3,N
o.1,16(1964) 上記文献には、アルキルスチレンとしてメチルスチレ
ン、ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピル
スチレン、t−ブチルスチレンを製造する目的で、1,1
−ジトリルエタン、1,1−ジキシリルエタン等の1,1−ジ
アリールエタンを分解する方法に付いて記載されてい
る。
更に分解触媒の改良方法等具体的な開示技術について
は、例えば、 米国特許第2,420,689号公報には、カオリン触媒の存
在下にジキシリルエタンの分解によりジメチルスチレン
を得る方法、 米国特許第2,422,318号公報には、非対称ジアリール
エタンの分解方法、 米国特許第2,864,872号公報には、分解触媒としてシ
リカを使用する方法、 米国特許第2,954,413号公報には、流動触媒を用いて
ジキシリルエタンを分解する方法、 米国特許第3,025,330号公報には、ジトリルエタンか
らメチルスチレンを得る方法、 米国特許第2,976,333号公報および米国特許第2,976,3
34号公報には、分解触媒の改良方法などが提案されてお
り、分解によるアルキルスチレンの製造の工業化への努
力が続けられている。
1,1−ジアリールエタンを分解する方法では、1,1−ジ
アリールエタンが全て分解して、アルキルスチレンとア
ルキルベンゼンとに変換されるわけではなく、未反応の
1,1−ジアリールエタンが未反応のまま反応混合物に含
まれて来ることは避け得ない。このことは、上記公報に
開示提案されている方法でも、反応におけるパーパスコ
ンバージョンが40%〜60%のように低い分解率であるこ
とからも明らかである。
このことは、1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エ
タンの分解でも同様であり、平均分解率は40%〜60%の
範囲であることを本発者らは見出した。このことは、言
い換えると60〜41%もの未反応の1,1−ジアリールエタ
ンが残留することを示すものである。
従って、1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタン
の分解において、p−イソブチルスチレンを経済的に製
造するためには、大量の未反応の1,1−ジ(p−イソブ
チルフェニル)エタンの再使用が必須条件ともなって来
る。即ち、反応混合物から分離された1,1−ジ(p−イ
ソブチルフェニル)エタンを主として含む留分を再度分
解工程に戻して分解し、その結果、即ちリサイクル工程
を附加しても使用目的に適合した純度、性状を持つp−
イソブチルスチレンが得られるか否かが、分解反応を工
業的に応用できる技術であるか否かを決定しているとも
言うことができる。
しかるに、本発明者らは、1,1−ジ(p−イソブチル
フェニル)エタンの分解反応を、工業的、経済的に実施
するための検討を重ねたところ、未反応の1,1−ジ(p
−イソブチルフェニル)エタンを主として含む留分をそ
のまま分解したのでは、分解に用いる触媒の経時劣化が
激しいことに加え、得られたp−イソブチルスチレンの
性状が好ましくないことを発見し、本発明を完成したも
のである。即ち、従来の分解方法では、大量の未反応留
分はそのままでは再利用が工業的には不可能であった。
それ故に、従来の分解方法は工業的に有利な方法である
とは言えなかった。
[問題点を解決するための手段] 即ち本発明は、上述の事情に鑑み、下記の工程
(I)、工程(II)、工程(III)および工程(IV)か
らなることを特徴とするp−イソブチルスチレンの製造
方法を提供し、1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エ
タンの分解により、高純度のp−イソブチルスチレンを
工業的、経済的に製造可能ならしめる方法を提供するも
のである。
工程(I):1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタ
ンを、不活性気体の存在下に酸触媒と接触させ、p−イ
ソブチルスチレンとp−イソブチルベンゼンとに分解す
る工程、 工程(II):前記分解工程(I)で得られた反応混合
物から、蒸留により、1,1−ジ(p−イソブチルフェニ
ル)エタンを主として含む留分と、p−イソブチルスチ
レンを主として含む留分と、p−イソブチルベンゼンを
主として含む留分とに分離する工程、 工程(III):前記分離工程(II)で得られた、1,1−
ジ(p−イソブチルフェニル)エタンを主として含む留
分を水素の存在下に水素添加触媒と接触させ水素添加処
理する工程、および 工程(IV):前記水素添加工程(III)で得られた1,1
−ジ(p−イソブチルフェニル)エタンを主として含む
留分を前記分解工程(I)に戻して再分解するリサイク
ル工程。
更に本発明を詳しく説明する。
本発明の方法における工程(I)は、1,1−ジ(p−
イソブチルフェニル)エタンを不活性気体の存在下に酸
触媒と接触させ、p−イソブチルスチレンとp−イソブ
チルベンゼンとに分解する工程である。分解の工程
(I)は、従来提案されてきた酸触媒による方法を適用
することができる。
1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタンは、エタ
ンの同一の炭素に、p−位にイソブチル基をもつフェニ
ル基が2個置換された化合物である。1,1−ジ(p−イ
ソブチルフェニル)エタンは、公知の方法で製造された
ものであれば何れも使用することが出来る。1,1−ジ
(p−イソブチルフェニル)エタンの製造方法の具体例
としては、例えば、p−イソブチルベンゼンを硫酸の存
在下でアセトアルデヒドまたはアセチレンと反応させる
方法、塩化アルミニウム等のフリーデルクラフツ触媒の
存在下にp−イソブチルベンゼンと1,1−ジクロルエタ
ンとを反応させる方法などがある。
本発明の方法では、不活性気体を共存させ稀釈した状
態で酸触媒と接触させるのが適当である。不活性気体と
しては、水素、ヘリウム、アルゴン、窒素、水蒸気等の
ような無機気体の他、メタン、エタン、プロパンなどの
酸触媒の酸活性を阻害しないようなものであれば何れも
使用することができる。不活性気体は単独で使用しても
よく、また適宜に混合して使用してもよい。工業的に
は、不活性気体としては水蒸気が取り扱い上好ましい気
体である。不活性気体による稀釈は〔不活性気体/1,1−
ジ(p−イソブチルフェニル)エタン〕で表わされるモ
ル比が50以上になるように稀釈することが好ましい。稀
釈のモル数の上限は特になく、モル数が大きいほど好ま
しいが、実用上はモル比で500が上限である。
接触させる酸触媒は、プロトン酸、固体産、またはプ
ロトン酸担持固体酸である。プロトン酸としては、燐
酸、硫酸、塩酸、およびケイタングステン酸、燐タング
ステン酸などのヘテロポリ酸等の無機プロトン酸、ベン
ゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の有機プロトン
酸である。固体酸としては、シリカアルミナ、シリカマ
グネシア、ゼオライトなどのような合成固体酸触媒、活
性白土、酸性白土、カオリン、アタパルジャイト等の天
然固体酸物質の他、シリカ、アルミナのように酸活性を
持たない無機多項質担体に上記プロトン酸を含浸担持さ
せたプロトン酸担持固体酸触媒でもよい。
酸触媒と接触させる温度は、酸触媒の種類に応じて適
宜選択できるが、200℃〜650℃の範囲である。プロトン
酸との接触では、温度200℃〜350℃が好ましく、固体酸
との接触では、温度300℃〜600℃が好ましい。
本発明の工程(I)では、上記の稀釈条件および温度
条件下で酸触媒と接触させて1,1−ジ(p−イソブチル
フェニル)エタンの分解を行なうものである。分解の方
法は、酸触媒の種類に応じて適宜選択できるが、装置の
腐食や連続化などを考慮すると、固体酸触媒またはプロ
トン酸担持固体酸触媒による気相接触が好ましい。気相
接触分解においては、原料の1,1−ジ(p−イソブチル
フェニル)エタンが前述の不活性気体で稀釈された条件
下で気相を保っていれば、常圧、加圧、減圧の何れでも
良い。更に分解の反応形態としては、固定床、移動床、
流動床の何れを用いてもよい。
工程(I)の分解反応を化学式で表わすと次のように
なる。
(p−iso−C4)Ph−CH(CH3)−(p−iso−C4)Ph →(p−iso−C4)Ph−CH=CH2+(p−iso−C4)Ph−
H 原料の1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタンの
分解によってp−イソブチルスチレンとp−イソブチル
ベンゼンとが得られる。分解によって得られたp−イソ
ブチルベンゼンは、この分解により他の異性体は実質的
に生成しないために、蒸留により単にp−イソブチルベ
ンゼンを含む留分を分離、回収すれば、残りの未反応1,
1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタンを含む留分は
再び1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタンの製造
原料として再使用できる。
本発明の方法における工程(II)は、分解工程(I)
で得られた反応混合物から、未反応1,1−ジ(p−イソ
ブチルフェニル)エタンを主として含む留分、p−イソ
ブチルスチレンを主として含む留分およびp−イソブチ
ルベンゼンを主として含む留分に分離する工程である。
分解工程(I)では、1,1−ジ(p−イソブチルフェ
ニル)エタンは全ては分解せず、分解反応混合物中には
目的物であるp−イソブチルスチレン、p−イソブチル
ベンゼンと共に未反応の1,1−ジ(p−イソブチルフェ
ニル)エタンが残存している。工程(II)では、目的物
であるp−イソブチルスチレンを分離して、その後の使
用目的に応じた純度にすることも目的の一つであるが、
これと共に、未反応で存在する1,1−ジ(p−イソブチ
ルフェニル)エタンを再び分解に再使用できるように分
離することも工業的実施では重要となる。
即ち、分離工程(II)は、分解によって生成したp−
イソブチルスチレンを主として含む留分、イソブチルベ
ンゼンを主として含む留分、更に未反応として回収、再
使用すべき1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタン
留分とに分離する工程である。
分離の方法としては、従来から公知である物理的手段
や化学的手段などの何れも選択できる。例えば、物理的
手段としては、溶剤に対する溶解度や分配係数の相違を
利用する溶剤抽出分離手段、吸着性の相違を利用する吸
着分離手段、融点や凝固点の相違を利用する晶析分離手
段、沸点の相違を利用する蒸留分離手段などが応用でき
る。
これらの手段の内、蒸留分離手段が操作の容易さから
実際上は好ましい分離手段である。また、本発明の工程
(I)で得られる反応混合物中のイソブチルベンゼン、
p−イソブチルスチレンおよび1,1−ジ(p−イソブチ
ルフェニル)エタンは、通常の蒸留手段で容易に分離で
きる。蒸留操作においては、目的物が熱重合し易いp−
イソブチルスチレンであるため、減圧において操作する
減圧蒸留が好ましい。減圧度その他の蒸留条件は適宜に
選択される。本発明の目的に鑑み、回収すべき未反応1,
1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタンを含む留分の
沸点は、常圧換算で、330〜370℃、好ましくは340〜365
℃である。
本発明者らは、上記工程(II)で分離された1,1−ジ
(p−イソブチルフェニル)エタンを主として含む留分
を、そのまま前記分解工程(I)にリサイクルし、再分
解すると、工程(I)で用いる分解触媒の経時的な劣化
が早いことに加え、得られたp−イソブチルスチレンの
性状が実際の使用面では好ましくないことを発見して本
発明を完成したものである。
即ち、工程(I)における分解工程では、原料1,1−
ジ(p−イソブチルフェニル)エタンのエタン部分が、
分解触媒により脱水素を受け次式で示すように、 Ph−CH(−CH3)−Ph→Ph−C(=CH2)−Ph オレフィンに変換し、その結果1,1−ジ(p−イソブチ
ルフェニル)エチレンが、微量ではあるが副生すること
が避け得ないことが明かとなった。更に沸点が近接して
いるために、この副生する1,1−ジ(p−イソブチルフ
ェニル)エチレンは通常の分離手段、例えば、蒸留分離
手段などでは実際上未反応の1,1−ジ(p−イソブチル
フェニル)エタンと分離することは不可能である。従っ
て、工程(II)で回収された1,1−ジ(p−イソブチル
フェニル)エタンを主として含む留分を、そのまま再び
工程(I)の分解の原料として使用したのでは、工程
(I)で用いる分解触媒の経時的な劣化が早いことに加
え、得られた目的物であるp−イソブチルスチレンの性
状が、使用目的に好ましくなくなる。
本発明者らは、回収1,1−ジ(p−イソブチルフェニ
ル)エタン留分を更に分解工程に再使用すべく検討を重
ねた結果、この留分中に含まれる1,1−ジ(p−イソブ
チルフェニル)エチレンを水素添加処理により1,1−ジ
(p−イソブチルフェニル)エタンに変換させれば、再
び工程(I)の分解原料として支障なく再分解できるこ
とを見出した。
本発明の方法における工程(III)は、分離工程(I
I)で得られた、1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エ
タンを主として含む留分を、水素の存在下に水素添加触
媒と接触させ水素添加処理し、この留分中に含まれる副
生したジ(p−イソブチルフェニル)エチレンのオレフ
ィン部分を水素添加してパラフィンにまで変換する工程
である。
ここでは1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタン
中に存在する芳香族環が水素化されてシクロヘキシル環
にならないような条件を選択することが大切である。即
ち、芳香族環の核水素添加は避ける必要がある。従っ
て、ここでの水素添加触媒は、エチレン性炭素−炭素不
飽和二重結合は水素添加し、芳香族環の核水素化に不活
性な触媒であれば、従来公知の水素添加触媒の中から適
宜に選択できる。これらの具体例としては、Pd、Rh、P
t、Ni系の金属を含む金属触媒が挙げられる、これらの
金属触媒は、シリカ、シリカアルミナまたは炭素等の適
宜の担体上に担持させても使用できる。水素添加の反応
条件は、芳香族環を水素化しない条件であれば良い。た
とえば、水素添加温度は常温から300℃まで、反応圧は
常圧から300kg/cm2までである。
工程(III)の水素添加処理により得られた1,1−ジ
(p−イソブチルフェニル)エタンを主として含む留分
を、前記分解工程(I)に戻して、該工程により再度分
解することによって得られるp−イソブチルスチレン
は、それを使用する目的に対して充分満足し得る性状で
ある。
上記水素添加処理工程(III)の処理は、分解工程(I
I)で得られた1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタ
ンを主として含む留分単独に対して行なってもよい。ま
た、工程(I)に供給するための新たな1,1−ジ(p−
イソブチルフェニル)エタンと、工程(II)で得られた
1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタンを主として
含む留分とを混合した後で、工程(III)の水素添加処
理を行なってもよい。
更に当然ながら、上記各工程を連続して行なうことも
でき、また各工程をバッチ式で行なうこともできる。何
れにせよ、本発明では、未反応原料を含む留分を水素添
加し、再利用することが肝要である。
本発明の方法で得られたp−イソブチルスチレンをヒ
ドロフォルミル化あるいはヒドロエステル化反応を経る
ことにより、医薬品であるイブプロフェンを高純度で得
ることができる。そこで、以下ではp−イソブチルスチ
レンからイブプロフェンを誘導する方法について説明す
る。
ヒドロフォルミル化を利用する方法においては、p−
イソブチルスチレンを遷移金属錯体触媒によりアルデヒ
ドを得て、これを酸化すればイブプロフェンが得られ
る。
p−イソブチルスチレンをヒドロフォルミル化するた
めの遷移金属錯体触媒としては、Pt、Rh、Ir、Ru、Co、
Ni等を活性金属とする遷移金属錯体触媒がある。活性金
属は、酸価数は0から最高位の酸価数まで使用できるハ
ロゲン族原子、3価のリン化合物、π−アリル基、アミ
ン基、ニトリル、オキシム、オレフィン、水素あるいは
一酸化炭素を配位子として含有する錯体も用いることが
できる。
具体例としては、ビストリフェニルホスフィンジクロ
ロ錯体、ビストリブチルホスフィンジクロロ錯体、ビス
トリシクロヘキシルホスフィンジクロロ錯体、π−アリ
ルトリフェニルホスフィンジクロロ錯体、トリフェニル
ホスフィンピペリジンジクロロ錯体、ビスベンゾニトリ
ルジクロロ錯体、ビスシクロヘキシルオキシムジクロロ
錯体、1,5,9−シクロドデカトリエン−ジクロロ錯体、
ビストリフェニルホスフィンジカルボニル錯体、ビスト
リフェニルホスフィンアセテート錯体、ビストリフェニ
ルホスフィンジナイトレート錯体、ビストリフェニルホ
スフィンスルファート錯体、テトラキストリフェニルホ
スフィン錯体、および一酸化炭素を配位子の一部に持
つ、クロロカルボニルビストリフェニルホスフィン錯
体、ヒドリドカルボニルトリストリフェニルホスフィン
錯体、ビスクロロテトラカルボニル錯体、ジカルボニル
アセチルアセテート錯体等を挙げることができる。
また、反応系において上記の錯体を形成し得る化合物
も用いることができる。
すなわち、上記活性金属の酸化物、硫酸塩、塩化物、
酢酸塩などに対して配位子となり得る化合物、すなわ
ち、ホスフィン、ニトリル、アリル化合物、アミン、オ
キシム、オレフィン、あるいは一酸化炭素を同時に反応
系に存在させる方法でもよい。
ホスフィンとしては、例えば、トリフェニルホスフィ
ン、トリトリルホスフィン、トリブチルホスフィン、ト
リシクロヘキシルホスフィン、トリエチルホスフィン
等、ニトリルとしては、例えばベンゾニトリル、アクリ
ロニトリル、プロピオニトリル、ベンジルニトリル等、
アリル化合物としては、例えば、アリルクロライド、ア
リルアルコール等、アミンとしては、例えば、ベンジル
アミン、ピリジン、ピペラジン、トリ−n−ブチルアミ
ン等、オキシムとしては、シクロヘキシルオキシム、ア
セトオキシム、ベンズアルドオキシム等、オレフィンと
しては、1,5−シクロオクタジエン、1,5,9−シクロデカ
トリエン等が挙げられる。
更に、反応速度を向上させる目的で、塩化水素、三弗
化ホウ素等の無機ハロゲン化物やヨウ化メチル等の有機
ヨウ化物等を添加することが出来る。
これらのハロゲン化物を添加する場合は、遷移金属錯
体触媒または、活性金属化合物1モルに対して、ハロゲ
ン原子として0.1〜30倍モル、好ましくは1〜15倍モル
を使用する。添加量が0.1モル未満場合、触媒の種類に
よっても異なるが、添加の効果が見られないこともあ
る。また、30倍モルを越える時は、触媒活性が却って低
下すると共に、出発物質であるp−イソブチルスチレン
の二重結合にハロゲンが付加するなど目的反応以外の副
反応が顕著になり好ましくない。
遷移金属錯体触媒、または遷移金属触媒を作り得る活
性金属化合物の使用量は、p−イソブチルスチレン1モ
ルに対して0.0001〜0.5モル、好ましくは0.001〜0.1モ
ルである。また、活性金属化合物を使用する場合、配位
子となり得る化合物の添加量は、活性金属化合物1モル
に対して0.8〜10モル、好ましくは1〜4モルである。
ヒドロフォルミル化反応は、反応温度は40〜200℃、
好ましくは50〜180℃で行なう。反応温度40℃未満で
は、反応速度が著しく遅くなり、実用上実施することが
できない。また、150℃を越える温度では、重合等の副
反応や遷移金属錯体触媒の分解が生じ好ましくない。
反応圧力は5kg/cm2以上あれば、適宜選択できる。5kg
/cm2未満では、実用上実施することができない程反応が
遅くなる。また、圧力は高い程反応が速やかに進行し好
ましいが、圧力が高過ぎると反応器の耐圧性を非常に高
めることが必要になるなど、製造装置の観点から自ずと
限界がある。従って、実用上は500kg/cm2以下の圧力で
充分である。
ヒドロフォルミル化反応は、一般化炭素および水素の
混合ガスの吸収による圧力減少がみられなくなるまで行
なえばよく、通常は4〜20時間の反応時間で充分であ
る。
一酸化炭素と水素とを使用するヒドロフォルミル化反
応では、反応に必要な一酸化炭素と水素とは、あらかじ
め混合された混合ガスの状態でも、各別に反応器に供給
してもよい。反応系に供給する場合の一酸化炭素と水素
のモル比は、適宜選択できる。即ち、ヒドロフォルミル
化反応では、一酸化炭素と水素とは1:1のモル比で供給
消費されて行く。従って、過剰に供給された成分が反応
せずに残留するため、圧力減少が認められなくなった時
点で他方の成分を供給すれば再び反応が進行する、従っ
て、反応器の大きさ、反応の形式にもよるが、一酸化炭
素対水素のモル比は1:1で供給することが最も効率的で
ある。
しかし上記の供給方法に限らず、ヒドロフォルミル化
反応に不活性な気体が共存しても良い。
本発明のヒドロフォルミル化において、不活性な溶媒
を、反応熱除去などの目的で用いることもできる。ヒド
ロフォルミル化に不活性な溶媒としては、エーテル、ケ
トン、アルコール等の極性溶媒や、パラフィン、シクロ
パラフィン、芳香族炭化水素のような無極性溶媒が挙げ
られる。しかし、一般には無溶媒の状態で充分好ましい
結果が得られる。
ヒドロフォルミル化反応の終了後、得られたα−(3
−イソブチルフェニル)プロピオンアルデヒドを従来公
知の方法、例えば、過マンガン酸塩酸化、次亜塩素酸塩
酸化などにより酸化すれば、イブプロフェンであるα−
(3−イソブチルフェニル)プロピオン酸が得られる。
次にヒドロエステル化によりp−イソブチルスチレン
を貴金属錯体触媒を用いてα−(3−イソブチルフェニ
ル)プロピオン酸へ変換する方法について説明する。
上記のヒドロエステル化に使用される貴金属錯体触媒
としては、Pd、Rh、Ir等の貴金属錯体であり、特にPdの
錯体である。これらの貴金属は、ハロゲン原子、三価の
リン化合物あるいはカルボニル錯化合物などとして一酸
化炭素等を配位子として含有するものが用いられる。貴
金属、例えば、パラジウムは、0価〜2価のものが使用
される。
触媒の具体例は、ビストリフェニルフォスフィンジク
ロロパラジウム、ビストリブチルホスフィンジクロロパ
ラジウム、ビストリジクロロヘキシルホスフィンジクロ
ロパラジウム、π−アリルトリフェニルホスフィンクロ
ロパラジウム、トリフェニルホスフィンピペリジンジク
ロロパラジウム、ビスベンゾニトリルジクロロパラジウ
ム、ビスシクロヘキシルオキシムジクロロパラジウム、
1,5,9−シクロドデカトリエン−ジクロロパラジウム、
ビストリフェニルフォスフィンジカルボニルパラジウ
ム、ビストリフェニルフォスフィンパラジウムアセテー
ト、ビストリフェニルフォスフィンパラジウムナイトレ
ート、ビストリフェニルフォスフィンパラジウムサルフ
ェート、テトラキストリフェニルフォスフィンパラジウ
ムなどが挙げられる。
触媒は、錯体として反応系に供給して使用することも
でき、また、配位子となる化合物を別個に反応系に供給
し、反応系において、錯体を生成させて使用することも
できる。
その触媒量は、p−イソブチルスチレンの1.0モルに
対して0.0001〜0.5モル、好ましくは0.001〜0.1モルで
あり、配位子となり得る化合物の添加量はPd、Rh、Ir等
の錯体の核となり得る貴金属1モルに対して0.8〜10モ
ル、好ましくは1〜4モルである。
ヒドロエステル化反応は、反応温度は40〜150℃、好
ましくは70〜120℃、一酸化炭素圧は30〜700kg/cm2、好
ましくは90〜500kg/cm2の圧力で行なう。また、反応を
促進する目的で塩化水素、三弗化ホウ素等の酸を添加し
ても良い。
該ヒドロエステル化反応において、p−イソブチルス
チレンを水の存在下で反応させるとα−(3−イソブチ
ルフェニル)プロピオン酸であるカルボン酸が得られ
る。また、任意のアルキル基を有する低級アルコールの
存在下で反応させた場合、α(3−イソブチルフェニ
ル)プロピオン酸の低級アルコールエステルが得られ、
例えば、メチルアルコールではメチルエステルが得られ
る。
アルコールはメチルアルコール、エチルアルコール、
n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n
−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−
ブチルアルコールおよびイソブチルアルコール等の炭素
数1〜4の低級アルコールであるが、好ましくはメチル
アルコールである。
ヒドロエステル化の終了後、反応物は、好ましくは減
圧下で蒸留分離すれば、容易に目的化合物であるα−
(3−イソブチルフェニル)プロピオン酸またはそのア
ルキルエステルと触媒とに分離することができる。回収
された錯体触媒は再度使用することもできる。
α−(3−イソブチルフェニル)プロピオン酸のアル
キルエステルが得られるときは、常法によりこれを加水
分解することによりα−(3−イソブチルフェニル)プ
ロピオン酸が得られる。
[発明の効果] 本発明の目的物でありp−イソブチルスチレンは、例
えば、カルボニル化反応によって変換することにより医
薬品として好ましいイブプロフェンへの合成原料として
も好ましい性質を持つ物質である。本発明の方法は、1,
1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタンを分解し、高
純度のp−イソブチルスチレンを製造する方法におい
て、分解触媒の経時的な劣化が少なく、工業的かつ経済
的な実施を可能とするものである。
以下、実施例によって本発明を更に説明する。
実施例1:1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタンの
分解によるp−イソブチルスチレンの合成 p−イソブチルベンゼンとアセトアルデヒドとを硫酸
触媒によって反応させることにより得られた減圧度2mmH
g〜3mmHgにおける留出温度177℃〜184℃の1,1−ジ(p
−イソブチルフェニル)エタン留分(臭素価=0.16)に
ついて、次のように、工程(I)分解、工程(II)分離
および工程(III)水素添加処理を行なった。
工程(I):分解反応 15から25メッシュに揃えた日揮化学社製シリカアルミ
ナ触媒N−631−L(商品名)を内径12mmのステンレス
鋼製の反応管に高さ135mm充填した。これを電気炉によ
り温度500℃に加熱し、1,1−ジ(p−イソブチルフェニ
ル)エタン留分を15ml/hr、水を170ml/hrの割合で連続
的に供給して分解を行なった。反応器出口を冷却した
後、油層を分離し、ガスクロマトグラムで分析した後、
油層を分離し、ガスクロマトグラムで分析した。分析結
果を次に示す。
ガスクロマトグラム分析結果−1 軽質留分 2.7重量% イソブチルベンゼン留分 24.6重量% p−イソブチルエチルベンゼン留分 2.3重量% p−イソブチルスチレン留分 24.8重量% 未反応1,1−ジ(p−イソチル フェニル)エタン留分 44.3重量%重質留分 1.3重量% 平均分解率 55.1% 工程(II):分離 分解工程(I)で得られた分解生成物を精密蒸留し
て、3mmHg〜4mmHgの減圧下で留出温度範囲74℃〜89℃で
あるp−イソブチルスチレン留分(回収率73%)と、2m
mHg〜3mmHgの減圧下の留出温度範囲175℃〜185℃の未反
応1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタン回収留分
(回収率91%)とを得た。
回収された1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタ
ン留分の臭素価は3.5であり、質量分析によるとm/e=29
2[1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタンのm/e=2
94]である成分の含有量は6.0%あった。
工程(III):水素添加処理 20〜25メッシュに揃えた日産ガードラー社製パラジウ
ム系触媒G−68B(商品名)を、内径10mmのステンレス
鋼製の反応管に高さ80mm充填した。これを電気炉により
温度180℃に加熱し、分離工程(II)で得られた回収1,1
−ジ(p−イソブチルフェニル)エタン留分を10ml/h
r、水素200ml/hrで供給して水素添加処理を行なった。
水素添加処理は圧力12kg/cm2で行なった。
処理された1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタ
ン留分の臭素価は0.18であり、質量分析によるm/e=292
の成分の含有量は0.5%以下であった。
実施例2:水素処理1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)
エタン留分の分解 実施例1の工程(III)で水素添加処理された1,1−ジ
(p−イソブチルフェニル)エタン留分を、実施例1の
工程(I)と同様にして分解し、次いで同じく実施例1
の工程(II)と同様に精密蒸留することにより、p−イ
ソブチルスチレン留分と1,1−ジ(p−イソブチルフェ
ニル)エタン留分とを得た。各留分の回収率は、実施例
とほぼ同様であった。反応混合物についての分析結果は
次の通りである。
ガスクロマトグラム分析結果−2 軽質留分 2.6重量% p−イソブチルベンゼン留分 23.0重量% p−イソブチルエチルベンゼン留分 2.2重量% p−イソブチルスチレン留分 23.7重量% 未反応1,1−ジ(p−イソブチル フェニル)エタン留分 47.2重量%重質留分 1.3重量% 平均分解率 52.2% 回収された1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタ
ンの臭素価は3.0であり、質量分析によるm/e=292の成
分の含有量は5.5%であった。
比較例1:1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタン回
収留分の再分解 実施例1の工程(II)で回収された1,1−ジ(p−イ
ソブチルフェニル)エタン留分をそのまま、即ち水素添
加することなく、実施例1の工程(I)と同様にして分
解し、これを同じく実施例1の工程(II)と同様に精密
蒸留して、p−イソブチルスチレン留分と1,1−ジ(p
−イソブチルフェニル)エタン留分とを得た。各留分の
回収率は、同実施例とほぼ同様であった。得られた反応
混合物の分析結果を次に示す。
ガスクロマトグラム分析結果−3 軽質留分 1.1重量% ベンゼン留分 19.2重量% エチルベンゼン留分 1.9重量% p−イソブチルスチレン留分 19.4重量% 未反応1,1−ジ(p−イソブチル フェニル)エタン留分 56.3重量%重質留分 2.1重量% 平均分解率 42.5% 回収された1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタ
ンの臭素価は4.6であり、質量分析によるとm/e=292の
成分の含有量は8.5%であった。
ここで実施例1、2および比較例1における経過時間
24hr、48hr、72hrにおける分解率の経時変化を比較測定
し、次表にまとめた。
(実施例1の各経過時間における分解率を100としたと
きの各々の分解率の割合) この表から解るように、水素添加処理を行なわないで
再分解すると分解触媒の寿命が著しく低下する。即ち、
分解後未反応留分はそのままリサイクルすることはでき
ないことは明らかである。しかるに上記実施例のよう
に、この留分を水素添加処理すれば充分再利用すること
が可能となり、本分解反応を工業的に有利なものとする
ことができる。
実施例3:p−イソブチルスチレン留分のヒドロフォルミ
ル化反応(その1) 実施例1、実施例2および比較例1で得られた各p−
イソブチルスチレン留分について、ヒドロフォルミル化
反応を行なった。
内容積250mlの撹拌機付き耐圧反応器に、30gのp−イ
ソブチルスチレン留分および40gのトルエンを入れ、温
度60℃に保ち、水素と一酸化炭素の等モル混合ガスで70
kg/cm2まで加圧し、16時間反応させた。反応終了後、室
温まで冷却し、残存混合ガスを放出し、内容物をガスク
ロマトグラムで分析し反応率を比較した。
触媒として、p−イソブチルスチレン留分に対して0.
0001モルのロジウムヒドリドカルボニルトリストリフェ
ニルホスフィンおよび0.001モルのトリフェニルホスフ
ィンを用いた。
実施例4:p−イソブチルスチレン留分のヒドロエステル
化反応(その2) 実施例1、実施例2および比較例1で得られた各p−
イソブチルスチレン留分について、ヒドロエステル化反
応を行なった。
内容積250mlの撹拌機付き耐圧反応器に、30gのp−イ
ソブチルスチレン留分、40gのトルエンおよび15gのメタ
ノールを入れ、温度90℃に保ち、一酸化炭素で80kg/cm2
まで加圧し、16時間反応させた。反応終了後、室温まで
冷却し、残存混合ガスを放出し、内容物をガスクロマト
グラムで分析し反応率を比較した。
触媒として、p−イソブチルスチレン留分に対して0.
0003モルのジクロルパラジウムトリストリフェニルホス
フィンおよび0.0015モルのトリフェニルホスフィンを用
いた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の工程(I)、工程(II)、工程(II
    I)および工程(IV)からなることを特徴とするp−イ
    ソブチルスチレンの製造方法。 工程(I):1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタン
    を不活性気体の存在下に酸触媒と接触させ、p−イソブ
    チルスチレンとp−イソブチルベンゼンとに分解する工
    程、 工程(II):前記分解工程(I)で得られた反応混合物
    から蒸溜により、1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)
    エタンを主として含む留分、p−イソブチルスチレンを
    主として含む留分およびp−イソブチルベンゼンを主と
    して含む留分に分離する工程、 工程(III):前記分離工程(II)で得られた、未反応
    1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタンを主として
    含む留分を、水素の存在下で水素添加触媒と接触させ水
    素添加処理する工程、および 工程(IV):前記水素添加処理工程(III)で得られた
    1,1−ジ(p−イソブチルフェニル)エタンを主として
    含む留分を前記分解工程(I)と同様にして再分解する
    リサイクル工程。
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