JPH07114424B2 - 搬送波同期復調装置 - Google Patents

搬送波同期復調装置

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JPH07114424B2
JPH07114424B2 JP1060168A JP6016889A JPH07114424B2 JP H07114424 B2 JPH07114424 B2 JP H07114424B2 JP 1060168 A JP1060168 A JP 1060168A JP 6016889 A JP6016889 A JP 6016889A JP H07114424 B2 JPH07114424 B2 JP H07114424B2
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斉 高梨
聡 相河
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はディジタル信号伝送に利用する。特に、振幅位
相変調(QAM、APSK)または位相変調(PSK)された多値
信号の復調に関する。さらに詳しくは、受信信号から基
準搬送波を再生し、この基準搬送波を用いて多値信号を
復調する回路に関する。
本発明は、受信信号から搬送波を再生し、この搬送波に
したがって多相位相変調された多値符号を復調する回路
において、復調回路の誤りが多いときには復調位相を実
質的に転換することにより、復調信号の絶対位相同期を
確実に行うものである。
〔従来の技術〕
多相位相変調方式では、4PSK、16QAM、64QAM、256QAMな
どの多値符号を伝送する方式が知られている。受信装置
では、受信信号から搬送波を再生し、この搬送波を利用
して多値信号の復調を行う。このとき、再生搬送波の周
波数を同期させることはできても、再生搬送波の絶対位
相は不確実になりやすい。
これを解決する技術として、従来から、 パイロット信号を伝送する方式、 ユニークワードなど特定のパターン信号を絶対同期確
立用として情報信号の中に伝送する方式、 差動論理回路を用いる方式、 符号器および復号器を差動論理回路の内側に設置する
方式 などが知られている。
の方式については、ウェイ著、「ローテイショナリイ
・インバリアント・コンボルーショナル・チャネル・コ
ーディング・ウィズ・エクスパンデッド・シグナル・ス
ペース パートII;ノンリニア・コーヅIEEE JSAC 第SA
C-2 巻第5号、1984年9月(L.F.Wei,“Rotationally
Invariant Convolutional Channel Coding with Expand
ed Signal Space-Part II;Nonlinear Codes",IEEE JSAC
Vol.SAC-2,No.5,September 1984)に詳しく説明されて
いる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上述のの方式では、パイロット信号を送信す
るために余分の送信電力が増加する欠点がある。また、
の方式では、特定の信号を送信する分だけ情報信号の
伝送ができなくなる欠点がある。さらにの方式では、
差動論理演算による誤り伝搬が生じ、符号の誤り訂正能
力が低減する欠点がある。
これを解決するためにの方式が提案されたが、この方
式では、符号器として線形符号器を用いることができな
い。したがって、設計が複雑な非線形符号器を使用しな
ければならず、しかも最適符号の設計が困難となる欠点
がある。
本発明は、以上の課題を解決し、パイロット信号、ユニ
ークワード、差動論理回路、非線形符号器などを用いる
ことなく短い引き込み時間で絶対位相同期を確立し、誤
り検出または訂正のための冗長符号を含む多値符号を復
調する搬送波同期復調装置を提供することを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、多相位相変調され一定論理の誤り検出または
訂正のための冗長符号を含む多値符号を受信信号とし、
この受信信号に周波数同期する搬送波を再生する搬送波
再生手段と、この搬送波再生手段の出力に得られる信号
を搬送波として前記受信信号を復調する復調手段と、こ
の復調手段の出力信号を入力として上記一定論理にした
がって誤りの識別を行う手段と、この誤りの識別を行う
手段の出力に誤りが多いことを判定する手段と、この判
定する手段の出力にしたがって復調回路の位相を実質的
に転換する手段とを備えた搬送波同期復調装置におい
て、搬送波再生手段および復調手段は、ひとつの受信信
号について互いに位相の異なる搬送波により復調された
複数N系列の情報内容が同一である復調信号を出力する
構成であり、誤りの識別を行う手段は、N系列の復調信
号をそれぞれ復号するN個の復号器と、このN個の復号
器の出力をそれぞれ再度符号化するN個の再符号器とを
含み、判定する手段は、このN個の再符号器の出力とN
系列の復調信号のうち対応する信号との相関をそれぞれ
求める相関手段を含み、位相を実質的に転換する手段
は、相関手段の相関出力が最も大きくなる復調信号を選
択して出力する選択手段を含むことを特徴とする。
Nの値は不確定位相数であり、N系列の搬送波の位相を
それぞれ360/N度ずつずらすことが望ましい。
搬送波再生手段は、基準搬送波を再生する搬送波再生回
路と、この基準搬送波の位相を360/N度ずつずらす〔N
−1〕個の移相器とを含み、復調手段は、基準搬送波ま
たは〔N−1〕個の移相器のいずれかの出力を用いて受
信信号を復調するN個の復調器を含むことが望ましい。
また、搬送波再生手段および復調手段に、ひとつの基準
搬送波により復調された信号を入力とし、360/N度ずつ
異なる搬送波位相で復調したときと同一の出力に変換す
る〔N−1〕個の等価移相器を備えることもできる。こ
のような等価移相器は、ディジタル回路により得られ
る。
N個の復号器は誤り訂正を行う必要はなく、情報ビット
を抽出するだけで十分である。したがって、簡単な構成
の復号器で十分である。再符号器は、送信側と同一の符
号器が用いられる。
相関手段は、相関値の連続性を判定する相関値連続性判
定回路を含み、選択手段は、現在選択されている系列の
相関値が連続して低く、他のひとつの系列の相関値の積
分値が最大であり、かつその系列の最新の相関値が連続
して最大であるとき以外には他の系列の選択を禁止する
選択系列変更禁止回路を含むことができる。
受信信号が組織符号器により作成された符号の場合に
は、再符号器は、送信側と同一論理の符号化を行う手段
と、この手段の出力する冗長ビットを復号器の出力に一
致させる手段とを含むことが望ましい。
〔作用〕
受信信号には一定論理の誤り検出または訂正のための冗
長符号を含み、受信装置ではこの一定論理にしたがって
受信符号の誤り検出または訂正を行う。受信側で識別さ
れる符号誤りが多い場合には、正しい絶対位相同期がな
されていないものとして、復調される多値符号の位相を
転換する。
さらに具体的には、一例として復号回路で算出されるメ
トリックまたはパスメモリの内容あるいは再符号化した
信号と復調信号との差から、現位相が正確な絶対位相同
期状態にあるか否かを判定する。すなわち検波位相が正
しくない場合には、復号回路出力には符号語でない信号
が送出され、正しく同期している場合に比べると、メト
リックの分散、メトリックの時間変化、パスメモリの内
容からわかる最尤パスの連続性、あるいは再符号化信号
と復調信号との差などに大きい違いが生じる。これを利
用することにより検波位相の正否を判定できる。
この判定の結果を前段にフィードバックする。検波位相
が正しい絶対位相同期状態にないと判定されたときに
は、再生搬送波の位相を遷移してもよいが、これは復調
信号を論理変換することにより、実質的にあるいは等価
的に再生搬送波の位相を遷移したことになる。この方が
高速で有利である。
本発明は受信される情報信号に含まれる誤り訂正もしく
は検出用の冗長符号を利用して、検波位相の正否を判定
するので、特別な回路を必要とせず、判定のために付加
する回路はきわめて簡単な構成である。受信信号には誤
り訂正もしくは検出用の冗長符号は実用的な信号では当
然に含まれているので、検波位相の正否を判定するため
に冗長符号を付加することはなく実質的に情報信号の容
量を制限することもない。
また、N系列の信号を用いる場合には、受信信号から互
いに位相の異なる複数の搬送波を再生し、この複数の搬
送波を用いてそれぞれ受信信号を復調する。これにより
得られた複数の復調信号をそれぞれ復号してから再符号
化し、元の復調信号と再符号化された信号との相関が大
きい復調信号を正しい復調信号として選択する。
特に、再生搬送波の絶対位相がN分の〔N−1〕の確率
で誤りとなる場合には、360/N度ずつ位相のずれたN系
列の搬送波を再生する。このN系列の搬送波のうちのい
ずれか一つは、絶対位相同期が確立している。絶対位相
同期の確立した搬送波を用いて復調された信号は、再符
号化信号との相関が最大となる。これに対して、位相の
ずれた搬送波により復調された信号は、復調および再符
号化により誤りが増加し、復調信号と再符号化信号との
相関が小さくなる。
位相の異なる搬送波のすべてについて同時に尤度を求め
るので、引き込み時間が短縮される。
また、正しい位相で復調された系列の相関値は定常状態
では「1」となるので、これを引き込み位相を切り替え
る条件として用いることができる。
受信符号が組織符号器により生成された畳み込み符号の
場合には、一度誤ったときに回復しない問題がある。こ
の問題は、再符号器の出力する誤り訂正用のビットを、
受信信号から復号された誤り訂正用のビットと置き換え
ることにより解決される。
〔実施例〕
第1図は本発明実施例第一実施例の搬送波同期復調装置
のブロック構成図である。
入力端子1には、多値位相変調され一定論理の誤り検出
または訂正のための冗長符号を含む多値符号が受信信号
として入力する。この装置は、この受信信号に周波数同
期する搬送波を再生する搬送波再生回路2と、この搬送
波再生回路2の出力に得られる信号を搬送波として前記
受信信号を復調する復調回路4とを備える。この搬送波
再生回路2は位相不確定性のある回路である。この復調
回路4の出力は選択器11を介してビタビ復号回路12に入
力し、このビタビ復号回路12で上記一定論理にしたがっ
て誤り訂正が行われ、復号された信号は復号信号出力端
子14に送出される。このビタビ復号回路12には、上記一
定論理にしたがって誤りの識別を行う手段を含む。
ここでこの実施例装置は、ビタビ復号回路12で行う誤り
の識別結果を入力しこの識別結果に誤りが多いことを判
定する判定回路13を設け、この判定回路13の出力にした
がって、上記復調回路4の復調出力信号の転換を行い実
質的に復調用搬送波の位相を転換する選択器11に制御信
号として与える。
第3図は選択器11の構成例を示す図であって、復調回路
4の出力に得られる復調信号I(同相チャンネル)およ
びQ(直交チャンネル)を入力として、位相反転回路11
1、113および分配回路115により、復調信号IおよびQ
に対してそれぞれ検波位相0°、90°、180°、270°に
対応する4組の復調信号を作る。スイッチ回路117によ
りこの4組の信号のうちの1組を選択して、これを復調
信号I′およびQ′とすることにより、互いに直交する
検波位相に対して正しい位相の信号を得る。
このような構成の装置では、受信された情報信号の中に
含まれる誤り訂正もしくは検出用の冗長符号を利用し
て、誤りが多いときには検波位相が正しくないものと判
定し、検波位相を転換して誤りの少ない復調出力を見出
すことにより、搬送波再生回路3が位相不確定性のある
回路であっても、実質的に正しい検波位相に同期させる
ことができる。
ビタビ復号回路12は復調信号を入力として、符号語の確
からしさであるメトリックを算出し、最尤な符号語を求
めることにより復号を行う。したがってメトリックは基
準搬送波で復調した場合と、他の検波位相で復調した場
合とで値が異なる。すなわち各タイムスロットにおける
メトリックの分散、メトリックの時間変化などが顕著に
異なる。したがって、この値を監視し積分して現在の検
波位相が正しいか否かを判断することができる。なお、
符号化変調では信号が並列に送信されるから符号同期は
必要なく、監視した結果を搬送波の位相同期に用いるこ
とが可能となる。具体的には各タイムスロット毎に、メ
トリックの分散として発生するメトリックのうちの最大
のものと最小のものまたは平均との差を、あるいはメト
リックの時間変化として前タイムスロットにおけるメト
リックと現タイムスロットにおけるメトリックとの差を
算出し、積分し、ある値より小さければ正しい位相でな
いとして、検波位相を転換する。(参考文献:「ヴィタ
ビ復号における符号同期方式」電子通信学会論文誌 昭
和58−論214〔B-72〕) メトリックの分散以外にメトリックの時間変化を用いて
も同様に実施できる。さらに最尤パスの連続性を用いる
こともできる。このためにはビタビ復号器のパスメモリ
の内容から判断可能となる。そのためには、各タイムス
ロット毎に選択されたパスの最終段の状態遷移をメモリ
して、次のタイムスロットにおける最終段の状態遷移と
比較すればよい。
第4図はこのための判定回路13の一例を示す構成図であ
る。この回路はメトリックの分散、メトリック時間変
化、パスメモリの最尤パスの連続性、再符号化信号と復
調信号との排他論理和などを含む同期情報を入力して、
この同期情報を積分用カウンタ131により一定タイムス
ロット毎に積分し、この積分値が一定値を越えたときに
4進カウンタ132に信号を送る。4進カウンタ132はスイ
ッチ回路117に対して4つの異なる状態を制御信号とし
て与えて、復調信号I′およびQ′を選択する。
第5図はこの判定回路13をプログラム制御回路により実
現する場合のフローチャートである。この制御図の中
で、最初のブロックでは、前タイムスロットと現タイム
スロットとの間で最大メトリックの差を演算することに
より、メトリックの時間変化を得るものである。また現
タイムスロットのパスメモリ最終段の状態と前タイムス
ロットのパスメモリ最終から2段めの状態を比較するこ
とにより、最尤パスの連続性を得ることができる。
第2図は本発明の第二実施例装置のブロック構成図であ
る。この例は復号回路15で誤り訂正の復号を行い、復号
信号出力端子14に送出される出力信号を分岐して再符号
化回路6により再度同一論理の符号化を行う。判定回路
13では、この再度符号化された信号と、復調回路4で復
調された信号との比較を行うことにより検波位相の正否
を判定する。この回路はビタビ復号以外の復号回路、す
なわちメトリックを用いることができない復号回路の場
合に本発明を実施するに適している。
第6図は本発明の第三実施例装置のブロック構成図であ
る。この例は検波位相の正否が判定回路13により判定さ
れると、その判定結果が否であるときに、搬送波再生回
路2の出力位相を直接に転換する構成のものである。す
なわち、搬送波再生回路2の出力回路にそれぞれ90°、
180°、270°の移相回路3-1、3-2および3-3を設けて、
選択器16によりこの出力のうちの一つを選択して、復調
回路4の搬送波入力に供給する。
第7図は本発明第四実施例のブロック構成図である。
この装置は、多値位相変調され一定論理の誤り検出また
は訂正のための冗長符号を含む多値符号を受信信号と
し、この受信信号に周波数同期する搬送波を再生する搬
送波再生手段として、搬送波再生回路2および移相器3-
1〜3-(N−1)を備え、この搬送波再生手段の出力に
得られる信号を搬送波として受信信号を復調する復調手
段として復調回路4-1〜4-Nを備える。
ここで、本実施例の特徴とするところは、搬送波再生回
路2、移相器3-1〜3-(N−1)および復調回路4-1〜4-
Nが、ひとつの受信信号について互いに位相の異なる搬
送波により復調された複数N系列の情報内容が同一であ
る復調信号を出力する構成であり、このN系列の復調信
号をそれぞれ復号するN個の復号器として簡易復号器5-
1〜5-Nを備え、このN個の復号器の出力をそれぞれ再度
符号化するN個の再符号器6-1〜6-Nを備え、このN個の
再符号器6-1〜6-Nの出力とN系列の復調信号のうち対応
する信号との相関をそれぞれ求める相関手段として遅延
器7-1〜7-Nおよび積分器9-1〜9-Nを備え、この相関が最
も大きくなる復調信号を選択して出力する選択手段とし
て比較器10および選択器11を備えたことにある。
入力端子1には、誤り検出または生成のための冗長符号
を含む受信信号が入力される。搬送波再生回路2は、入
力端子1の受信信号から基準搬送波を再生する。この基
準搬送波は位相に不確定性がある。移相器3-1〜3-(N
−1)は、基準搬送波の位相をそれぞれ360/N、360×2/
N、……360(N−1)/N度だけずらす。復調回路4-1は
基準搬送波を用いて受信信号を復調し、復調回路4-2〜4
-Nはそれぞれ移相器3-1〜3-(1−N)の出力を用いて
受信信号を復調する。簡易復号器5-1〜5-Nは、それぞれ
復調回路4-1〜4-Nの出力について、誤り訂正を行うこと
なく情報ビットを抽出する。再符号器6-1〜6-Nは、それ
ぞれ簡易復号器5-1〜5-Nの出力を送信側と同一の論理に
より符号化する。
遅延器7-1〜7-Nは、それぞれ復調回路4-1〜4-Nの出力を
遅延させ、簡易復号器5-1〜5-N、再符号器6-1〜6-Nによ
る遅延を補償する。
相関器8-1〜8-Nは、それぞれ、再符号器6-1〜6-Nの出力
と遅延器7-1〜7-Nを経由した復調回路4-1〜4-Nの出力と
の相関を求める。積分器9-1〜9-Nは、それぞれ相関器8-
1〜8-Nの出力を積分し、その積分値を基準搬送波および
移相器3-1〜3-(N−1)の出力の位相角度に対応した
引き込み位相の尤度とする。この尤度は、位相が正しけ
れば「1」に近づき、誤っているときには「0」に近づ
く。比較器10は尤度が最大となる系列を判定する。選択
器11は、比較器10の判定結果を用いて、最も尤度が大き
い引き込み位相による復調信号を後段の復号器に入力す
る。
各位相のすべてについて同時に尤度を求め、最も尤度の
大きいものを選択するので、引き込み時間は一度の位相
引き込みに要する時間に等しい。この時間をtとする。
例えばN=4の場合に、並列処理を行わないとする。こ
のとき、1回目ないし4回目の位相引き込みで絶対位相
同期を確立できる確率は、それぞれ1/4である。また、
引き込み時間はそれぞれt、2t、3tおよび4tとなる。し
たがって、引き込み時間の期待値は、 (t+2t+3t+4t)/4=2.5t となる。すなわち、この場合には、本発明により引き込
み時間が2.5分の1に短縮される。
第8図は本発明第五実施例のブロック構成図である。
この装置は、ひとつの搬送波により復調された信号を等
価移相器30-1〜30-(N−1)で処理することが第四実
施例と異なる。すなわち、搬送波再生手段および復調手
段に、ひとつの搬送波により復調された信号を入力と
し、360/N度ずつ異なる搬送波位相で復調したときと同
一の出力に変換する〔N−1〕個の等価移相器30-1〜30
-(N−1)を備えたことを特徴とする。このような等
価移相器30-1〜30-(N−1)は、簡単なディジタル回
路で実現できる。また、一個の復調回路4で本発明を実
施できる。
以上の実施例では、選択器11により遅延器7-1〜7-Nのい
ずれかの出力を選択する構成としたが、簡易復号器5-1
〜5-Nのいずれかの入力と同じ信号を選択する構成とし
ても本発明を同様に実施できる。
第9図は第四実施例の具体例を示す。この例は、本発明
を畳み込み符号変調された信号の復調装置に実施したも
のである。
移相器3-1〜3-3は、それぞれ基準搬送波の位相を90度、
180度、270度ずらす。簡易復号器5-1〜5-4は、受信信号
の硬判定点を求める。ここで、誤り訂正用の符号が組織
符号の場合には、硬判定点から求められた信号から冗長
ビットを除いたビットを出力する。非組織符号の場合に
は、それに対応する簡単な復号器を用いる。
第10図は非組織符号器および簡易復号器の一例を示すブ
ロック構成図である。
この非組織符号器は、直列データが順次シフトして入力
される1ビット構成のレジスタ41、42および43と、レジ
スタ41、43に蓄えられた値の排他的論理和を演算する排
他的論理和回路44と、レジスタ41、42および43に蓄えら
れた値の排他的論理和を演算する排他的論理和回路45と
を備える。
この非組織符号器の出力符号は、硬判定点から求められ
る信号の排他論理和を求めることにより復号化できる。
したがって、この場合の簡易復号器は、一個の排他的論
理和回路46により実現できる。
第9図の装置において、受信信号が第10図に示した非組
織符号器により符号化されているとする。その場合に
は、簡易復号器5-1〜5-4として一個の排他的論理和回路
が用いられる。再符号器6-1〜6-4には、送信側と同等の
非組織符号器が用いられる。相関器8-1〜8-4には、例え
ば排他的論理和回路が用いられる。積分器9-1〜9-4には
計数器が用いられる。
第11図は第五実施例の具体例を示す。この例は、本発明
を畳み込み符号変調された信号の復調装置に実施し、選
択器11の入力に、遅延した信号ではなく簡易復号器5-1
〜5-4の入力を分岐して接続したものである。
この具体例では、等価移相器30-1〜30-3が、ひとつの搬
送波により復調された信号、すなわち復調回路4の出力
する復調信号を入力とし、90度ずつ異なる搬送波位相で
復調したときと同一の出力に変換する。
また、簡易復号器5-1〜5-4の入力を分岐して選択器11に
入力することにより、この搬送波同期復調装置による遅
延をなくすことができる。
第12図(a)、(b)および(c)に、それぞれ90度等
価移相器、180度等価移相器および270度等価移相器の一
例を示す。
第13図は本発明第六実施例のブロック構成図である。
この実施例装置が第四実施例、第五実施例およびこれら
の具体例と大きく異なるのは、相関値の連続性を判定す
る相関値連続性判定回路133-1〜133-4と、現在選択され
ている系列の相関値が連続して低く、他のひとつの系列
の相関値の積分値が最大であり、かつその系列の最新の
相関値が連続して最大であるとき以外には他の系列の選
択を禁止する選択系列変更禁止回路134とを備えたこと
である。また、この実施例では復号器5-1〜5-4のいずれ
かの出力を選択して出力する構成としているが、これに
ついては第四実施例または第五実施例と同等の構成とし
てもよい。
相関値連続性判定回路133-1〜133-4は、それぞれ相関器
8-1〜8-4の出力に接続される。選択系列変更禁止回路13
4は、相関値連続性判定回路133-1〜133-4の出力と、比
較器10の出力とから、系列変更の許否を判定し、これを
選択器11に出力する。
この実施例において選択変更が許可されるのは、 (1)現在選択されている系列の相関値が最も新しい過
去mタイムスロットにわたって最大でなく、 (2)他の系列の積分値が最大であり、 (3)その系列の相関値が最も新しい過去mスロットに
わたって最大である の三つの条件がすべて満足されたときだけである。
第14図は受信信号が組織符号器による畳み込み符号の場
合に用いられる再符号器の一例を示すブロック構成図で
ある。
上述した実施例では、受信信号が非組織符号器により作
成された符号である場合について説明した。受信信号が
組織符号器による畳み込み符号の場合には、一度復号を
誤ったときにそれが回復しない問題がある。第14図に示
した再符号器はこの問題を解決するものである。
すなわち、この再符号器は、送信側と同一論理の符号化
を行う手段として入力端子141-1、141-2およびシフトレ
ジスタ142-1〜142-5を備え、この手段の出力する冗長ビ
ットを冗長ビットを復号器の出力に一致させる手段とし
てシフトレジスタ設定回路144を備える。
入力端子141-1、141-2とシフトレジスタ142-1〜142-5と
の接続は、送信側の符号器と同一構成である。入力端子
141-0には簡易復号器6-1〜6-Nの出力のうちの冗長ビッ
トが入力される。シフトレジスタ設定回路144は、この
冗長ビットをシフトレジスタ142-5に入力し、その内容
を送信側の符号器のシフトレジスタの値に一致させる。
冗長ビットをシフトレジスタ142-5に入力するのは、再
符号器の出力と冗長ビットが一致しないときだけよい。
このため、シフトレジスタ142-5の出力と冗長ビットと
を排他的論理和回路143に入力する。シフトレジスタ設
定回路144では、排他的論理和回路143の出力により、シ
フトレジスタ142-5への入力を判定する。このとき、こ
の排他的論理和回路143を相関器8-1〜8-Nとして用いる
こともできる。
ここで、シフトレジスタ142-5に冗長ビットを入力する
のは、再符号器の出力が一度確定した後とする必要があ
る。
この再符号器を上述の実施例における再符号器5-1〜5-N
として用いることにより、受信信号が組織符号器により
作成された符号である場合にも本発明を同様に実施でき
る。
第15図は本発明利用例ディジタル信号伝送装置のブロッ
ク構成図を示す。
この装置は、送信側に符号器151および変調器152を備え
る。符号器151は、送信しようとする情報を誤り訂正符
号化する。変調器152は、符号化された情報を振幅位相
変調または位相変調により変調する。
受信側には復調器153と誤り訂正復号器154を備える。復
調器153は、受信信号から基準搬送波を再生し、この基
準搬送波を用いて振幅位相変調または位相変調された多
値信号を復調する。この復調器153として、本発明の搬
送波同期復調装置を用いる。復調器153の出力する復調
信号は、誤り訂正復号器154により復号される。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、送信側で信号に
なんら特別な符号やパイロット信号を挿入する必要はな
く、したがって、送信電力が増大することがなく、情報
信号の伝送容量を制限することもなく、差動論理演算を
用いる場合のように誤り訂正の効果を低減させたり受信
側装置の回路を複雑にすることもなく、簡単な回路構成
で正しい検波位相に短い時間で同期させることができる
装置が得られる。しかも、符号器、復号器は従来のもの
をそのまま使用でき、受信符号が組織符号の場合でも簡
単な回路で実施できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明第一実施例搬送波同期復調装置のブロッ
ク構成図。 第2図は本発明第二実施例搬送波同期復調装置装置のブ
ロック構成図。 第3図は選択器の構成例を示す図。 第4図は判定回路の構成例を示す図。 第5図は判定回路をプログラム制御回路で実現する場合
の制御フローチャート。 第6図は本発明第三実施例装置のブロック構成図。 第7図は本発明第四実施例搬送波同期復調装置のブロッ
ク構成図。 第8図は本発明第五実施例搬送波同期復調装置のブロッ
ク構成図。 第9図は第四実施例の具体例を示すブロック構成図。 第10図は非組織符号器および簡易復号器の一例を示すブ
ロック構成図。 第11図は第五実施例の具体例を示すブロック構成図。 第12図は等価移相器の一例を示す図。 第13図は本発明第六実施例搬送波同期復調装置のブロッ
ク構成図。 第14図は受信信号が組織符号器による畳み込み符号の場
合に用いられる再符号器の一例を示すブロック構成図。 第15図は本発明利用例ディジタル信号伝送装置のブロッ
ク構成図。 1……入力端子、2……搬送波再生回路、3-1〜3-(N
−1)……移相器、4、4-1〜4-N……復調回路、5-1〜5
-N……簡易復号器、6-1〜6-N……再符号器、7-1〜7-N…
…遅延器、8-1〜8-N……相関器、9-1〜9-N……積分器、
10……比較器、11、16……選択器、12……ビタビ復号回
路、13……判定回路、14……復号信号出力端子、15……
復合回路、30-1〜30-3……等価移相器、41〜43……レジ
スタ、44〜46……排他的論理和回路、111、113……位相
反転回路、115……分配回路、117……スイッチ回路、13
1……積分用カウンタ、132……4進カウンタ、133-1〜1
33-4……相関値連続性判定回路、134……選択系列変更
禁止回路、141-0〜141-2……入力端子、142-1〜142-5…
…シフトレジスタ、143……排他的論理和回路、144……
シフトレジスタ設定回路、151……符号器、152……変調
器、153……復調器、154……誤り訂正復号器。
フロントページの続き (72)発明者 斉藤 洋一 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−500344(JP,A) 特開 昭62−65537(JP,A) 特開 昭62−65538(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多相位相変調され一定論理の誤り検出また
    は訂正のための冗長符号を含む多値符号を受信信号と
    し、 この受信信号に周波数同期する搬送波を再生する搬送波
    再生手段と、 この搬送波再生手段の出力に得られる信号を搬送波とし
    て前記受信信号を復調する復調手段と、 この復調手段の出力信号を入力として上記一定論理にし
    たがって誤りの識別を行う手段と、 この誤りの識別を行う手段の出力に誤りが多いことを判
    定する手段と、 この判定する手段の出力にしたがって上記復調回路の位
    相を実質的に転換する手段と を備えた搬送波同期復調装置において、 前記搬送波再生手段および前記復調手段は、ひとつの受
    信信号について互いに位相の異なる搬送波により復調さ
    れた複数N系列の情報内容が同一である復調信号を出力
    する構成であり、 前記誤りの識別を行う手段は、前記N系列の復調信号を
    それぞれ復号するN個の復号器と、このN個の復号器の
    出力をそれぞれ再度符号化するN個の再符号器とを含
    み、 前記判定する手段は、このN個の再符号器の出力と前記
    N系列の復調信号のうち対応する信号との相関をそれぞ
    れ求める相関手段を含み、 前記位相を実質的に転換する手段は、前記相関手段の相
    関出力が最も大きくなる復調信号を選択して出力する選
    択手段を含む ことを特徴とする搬送波同期復調装置。
  2. 【請求項2】相関手段は、相関値の連続性を判定する相
    関値連続性判定回路を含み、 選択手段は、現在選択されている系列の相関値が連続し
    て低く、他のひとつの系列の相関値の積分値が最大であ
    り、かつその系列の最新の相関値が連続して最大である
    とき以外には他の系列の選択を禁止する選択系列変更禁
    止回路を含む 請求項1項記載の搬送波同期復調装置。
  3. 【請求項3】受信信号は組織符号器により作成された符
    号であり、 再符号器は、 送信側と同一論理の符号化を行う手段と、 この手段の出力する冗長ビットを復号器の出力に一致さ
    せる手段とを含む 請求項1記載の搬送波同期復調装置。
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