JPH07114209A - トナー用ポリエステル樹脂 - Google Patents
トナー用ポリエステル樹脂Info
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- JPH07114209A JPH07114209A JP5282162A JP28216293A JPH07114209A JP H07114209 A JPH07114209 A JP H07114209A JP 5282162 A JP5282162 A JP 5282162A JP 28216293 A JP28216293 A JP 28216293A JP H07114209 A JPH07114209 A JP H07114209A
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Abstract
ット性に優れたトナー用ポリエステル樹脂を提供する。 【構成】 (a)芳香族ジカルボン酸又はその低級アル
キルエステル、(b)3価以上の多価カルボン酸及び/
または多価アルコールあるいはその低級アルキルエステ
ル、(c)特定の芳香族ジオール及び(d)Mw50,
000以下のエステル結合形成基を含むポリプロピレン
重合体からなり、(a)成分がポリエステル中の全酸に
対して60モル%以上、(d)が全縮合ポリエステルに
対して50wt%以下からなる重合体であって、Tgが
40〜80℃、軟化温度が85〜170℃であるトナー
用ポリエステル樹脂。
Description
法や静電印刷法などにおいて静電荷像または磁気潜像の
現像に用いる乾式トナーとして有用なポリエステル樹脂
に関する。さらに詳しくは、低温定着性、耐ブロッキン
グ性及び耐オフセット性に優れたトナー用ポリエステル
樹脂に関する。
おいては、光導電性感光体または静電記録体上に形成さ
れた静電荷像をあらかじめ摩擦により帯電させたトナー
によって現像した後、定着される。磁気潜像の場合は、
磁気ドラム上の潜像を磁性体を含むトナーによって現像
した後、定着される。定着は、光導電性感光体または静
電記録体上に現像によって得られたトナー像を直接融着
させるか、紙やフィルム上にトナー像を転写した後、こ
れを転写シート上に融着させることによって行われる。
トナー像の融着は、溶剤蒸気との接触、加圧及び加熱に
よって行われ、加熱方式には、電気オーブンによる無接
触加熱方式と加圧ローラーによる圧着加熱方式がある
が、定着工程の高速化が要請される最近では主として後
者が用いられている。
成分系トナーと2成分系トナーがある。2成分系トナー
は、まず樹脂、着色剤、荷電制御剤及びその他必要な添
加剤を溶融混練して十分に分散させた後、粗粉砕し、次
いで微粉砕して、所定の粒度範囲に分級して製造され
る。1成分系トナーは、上記の2成分系のトナーの各成
分の他に磁性鉄粉を添加して同様に製造される。
め、トナーに要求される性能の大部分を支配する。この
ためトナー用樹脂には、トナー製造においては溶融混練
工程での着色剤の分散性、粉砕工程での粉砕性の良い事
などが要求され、またトナーの使用においては定着性、
オフセット性、ブロッキング性及び電気的性質が良いこ
となど多用な性能が要求される。トナーの製造に用いら
れる樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリスチレン樹脂、メタクリル系樹脂などが公知である
が、圧着加熱定着方式用は主にスチレンと(メタ)アク
リル酸エステルの共重合体が用いられてきた。しかし、
より低温で定着が可能であることや定着されたトナー像
の耐塩ビ可塑剤性が優れていることより、ポリエステル
樹脂が注目されている。
ーに塗布されているテフロンとの溶解度パラメーター
(SP値)がスチレン/アクリル系樹脂よりかけ離れて
いるため、一般の低・中速機用には充分に使用可能であ
るが、高速機や低エネルギータイプの複写機等に適応さ
せるため、樹脂の温度を下げた場合、樹脂の凝集力が低
下し、耐オフセット性が悪化する。
オフセット防止剤としてPPワックス等が用いられてい
るが、ポリエステル樹脂の場合、PPワックスとの相溶
性が悪く、トナー製造工程でPPワックスを添加して
も、分散がうまくゆかず、充分な耐オフセット性を付与
することが困難であるとともに、トナーの帯電安定性が
損われたり、トナー像の色合いが悪くなる等の問題点を
有している。現在、複写機業界は、高速化・低エネルギ
ー化の方向にあり、低温で定着し、耐オフセット性も優
れた樹脂の出現が強く望まれている。
定着性、耐ブロッキング性及び耐オフセット性に優れた
トナー用ポリエステル樹脂を提供することにある。
を達成すべく鋭意検討を進めた結果、ポリエステル樹脂
に、特定のポリプロピレン重合体を重合体成分として含
むポリエステル樹脂がその目的を達成できることを見い
出し本発明を完成した。すなわち、本発明は、(a)芳
香族ジカルボン酸またはその低級アルキルエステルの少
なくとも1種を含むジカルボン酸成分、(b)3価以上
の多価カルボン酸及び/または多価アルコールあるいは
その低級エステルの少なくとも1種、(c)下記の一般
式(I)で表わされる芳香族ジオールの少なくとも1種
を含むジオール成分、及び(d)重量平均分子量Mw5
0,000以下のエステル結合形成基を含むポリプロピ
レン重合体からなり、上記(a)成分がポリエステル中
の全酸成分に対して60モル%以上、上記(d)成分が
全縮合ポリエステルに対して50重量%以下からなる重
合体であって、ガラス転移点Tg(以下、Tgと略称す
る。)が40〜80℃で、軟化温度が85〜170℃で
あることを特徴とするトナー用ポリエステル樹脂にあ
る。
たはその低級アルキルエステル(a)は、テレフタル
酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸及びそれらの
低級アルキルエステルからなるものである。テレフタル
酸及びイソフタル酸の低級アルキルエステルの例として
は、例えばジメチルテレフタル酸、ジメチルイソフタル
酸、ジエチルテレフタル酸、ジエチルイソフタル酸、ジ
ブチルテレフタル酸、ジブチルイソフタル酸等が挙げら
れるが、コスト及びハンドリングの点でジメチルテレフ
タル酸やジメチルイソフタル酸が好ましい。上記の芳香
族ジカルボン酸またはその低級アルキルエステルは、1
種でまたは2種以上を併用して使用される。芳香族ジカ
ルボン酸は、得られる樹脂のTgを上げ、耐ブロッキン
グ性の向上に寄与し、それの持つ疎水性のため耐湿性に
関しても効果がある。従って、芳香族ジカルボン酸は、
全酸成分に対して60モル%以上、好ましくは70モル
%以上使用する必要がある。その中でもテレフタル酸系
は樹脂のTgをアップさせるのに効果があり、またイソ
フタル酸系は反応性を高める効果があるので、目的によ
ってその使用バランスを変えて用いる必要がある。
の多価カルボン酸及び/または多価アルコールあるいは
その低級エステル(b)は、3価以上の多価カルボン
酸、多価アルコール及びその低級エステルから選ばれる
ものである。3価以上の多価カルボン酸の例としては、
トリメリット酸、ピロメリット酸、1,2,4シクロヘ
キサントリカルボン酸、2,5,7ナフタレントリカル
ボン酸、1,2,4ナフタレントリカルボン酸、1,
2,5ヘキサントリカルボン酸、1,2,7,8オクタ
ンテトラカルボン酸及びこれらの酸無水物等を挙げるこ
とができる。多価アルコール及びその低級エステルの例
としては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサテト
ラロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトー
ル、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトー
ル、庶糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5
−ペンタトリオール、グリセロール、2−メチルプロパ
ントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオ
ール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンなどが
挙げられる。上記の(b)成分は単独または混合で用い
られ、得られる樹脂のTgを高める効果があると共に、
樹脂に凝集性を付与し、耐オフセット性を高める効果が
あり、全酸成分に対して0.5〜30モル%の範囲で用
いることが好ましい。これは、(b)成分が、0.5モ
ル%未満では十分な効果が得られないためであり、30
モル%を超えるとポリエステル樹脂の製造時のゲル化の
制御が困難となり所望の樹脂が得られ難い傾向にあるた
めである。
(c)は、上記一般式(I)で表わされるものである。
その芳香族ジオールの例として、ポリオキシエチレン−
(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.0)−2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキ
シプロピレン(2.2)−ポリオキシエチレン−(2.
0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン
(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.4)−2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキ
シプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパンなどが挙げられ、これらは1種ま
たは2種以上を混合して使用される。芳香族ジオール
(c)は、樹脂のTgを上げる効果があるため、耐ブロ
ッキング性が良好となる。
酸成分に対して80モル%以下の使用が好ましく、80
モル%を超えて用いると反応性が極めて低下し、生産性
が悪くなる。
テル樹脂からなるトナー用樹脂に耐オフセット性を付与
させるために、エステル結合形成基を含むポリプロピレ
ン重合体(d)を上記(a)〜(c)成分と縮重合させ
る。
は、全縮合ポリエステルに対して50重量%以下、好ま
しくは3〜40重量%の範囲であり、またそれの重量平
均分子量Mwも50,000以下、好ましくは200〜
40,000の範囲である。これは、ポリプロピレン重
合体(d)の使用量が50重量%を超えるか、その重量
平均分子量Mwが50,000を超えると、ポリエステ
ル樹脂中での分散性に劣ったり、残存ポリプロピレン重
合体量が多くなるため、トナーとしての分散性に劣り、
帯電安定性が低下するとともに、トナー像の色合いが悪
化するためである。また、ポリプロピレン重合体(d)
の使用量が3重量%未満であるか、その重量平均分子量
Mwが200未満であると耐オフセット性が十分附与さ
れない傾向にあるためである。
ロピレン重合体(d)においては、上記(a)〜(c)
成分と反応するためのエステル結合形成性基を有するこ
とが必要である。ポリプロピレン重合体(d)における
エステル結合形成性基については、特に限定はされない
が、ポリプロピレン重合体の片側もしくは両末端を酸変
性、例えばマレイン酸等で変性したものの使用が好まし
い。また、マレイン酸を共重合させたプロピレン−マレ
イン酸共重合体も本発明のポリプロピレン重合体として
使用できる。
成分も、その必要性能に応じて本発明の目的を阻害しな
い範囲で、併用して使用することができる。一般に、ポ
リエステル樹脂の原料として公知のモノマーは、本発明
の効果を保つ範囲で、使用してさしつかえない。例え
ば、ジカルボン酸成分として、セバシン酸、イソデシル
琥珀酸、フマル酸、アジピン酸等の脂肪族ジカルボン
酸、及びこれらのモノメチル、モノエチル、ジメチル、
ジエチルエステル等が、全酸成分に対して30モル%の
範囲で使用できる。
エステルは、トナーの定着性及び耐ブロッキング性に影
響を与える。すなわち、芳香族系のテレフタル酸、イソ
フタル酸を用いると耐ブロッキング性は向上するが、定
着性は低下する。逆に脂肪族系のセバシン酸やアジピン
酸は、定着性は向上するが、Tgの低下をもたらすため
耐ブロッキング性が低下するようになる。この傾向は、
脂肪族ジカルボン酸の場合、長鎖のモノマー程強い。し
たがって、これらの特性を考慮して使用する必要があ
る。
脂肪族ジオール及び上記一般式(I)で示される以外の
芳香族ジオールである。脂肪族ジオールは、全酸成分に
対して20モル%以上の範囲で含まれることが好まし
く、例えば、エチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、ブタンジオール、ポリエチレングリコール、シク
ロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA等が挙
げられ、定着性の点からエチレングリコール、ネオペン
チルグリコール、ブタンジオールの使用が好ましい。
エステル樹脂は、Tgが40〜75℃、好ましくは50
〜75℃、軟化温度が85〜170℃であることが必要
である。これは、Tgが40℃未満では、定着性は向上
するが、耐ブロッキング性が著しく低下するためであ
り、Tgが75℃を超えると耐ブロッキング性は向上す
るが、定着性が低下するためである。また、ポリエステ
ル樹脂の軟化温度が85℃未満であると、ポリマー自体
の凝集性が極端に低下するため樹脂の凝集力が極端に低
下し、ポリプロピレン重合体をブロック共重合させて
も、耐オフセット性は悪化する。一方、軟化温度が17
0℃を越えると耐オフセット性に関しては好ましい方向
に向かうが、溶融混合性が低下し、色の混色性が低下す
る。
においては、上記の重合成分(a)〜(d)を反応釜に
仕込み、加熱昇温して、エステル化反応、またはエステ
ル交換反応を行う。この時、必要に応じて硫酸、チタン
ブトキサイド、ジブチルスズオキシド、酢酸マグネシウ
ム、酢酸マンガン等の通常のエステル化反応またはエス
テル交換反応で使用されるエステル化触媒またはエステ
ル交換触媒を使用することができる。次いで、常法に従
って該反応で生じた水またはアルコールを除去する。そ
の後引き続き重合反応を実施するが、このとき150m
mHg以下の真空下でジオール成分を留出除去させなが
ら重合を行う。
媒、例えばチタンブトキサイド、ジブチルスズオキシ
ド、酢酸スズ、酢酸亜鉛、二硫化スズ、三酸化アンチモ
ン、二酸化ゲルマンニウム等を用いることができる。ま
た、重合温度、触媒量については特に限定されるもので
はなく、必要に応じて任意に設定すれば良い。
ては、必要によりシリカ等の無機粉末を加えて耐ブロッ
キング性を改良することができる。このシリカ粉末の添
加はバインダー樹脂のTgが低い場合、その効果は特に
顕著である。
る。なお、実施例及び比較例における性能評価は以下の
方法を用いて行った。 (1)Tg(ガラス転移点)(℃) (株)島津製作所製、示差走査熱量計を用い、昇温5℃
/分で測定した時のTg近傍の吸熱曲線の接線と、ベー
スラインとの接点をTgとした。
0)を用いて、ノズル1.0mmφ×10mmL、荷重
30kg、昇温3℃/分、サンプル量1.0gの条件下
でサンプルが半分流出した時の温度を軟化温度(℃)と
した。
した。
ーで定量した。
0±0.3)、温度可変式の定着ローラーに通す。次
に、定着部分のテープ剥離をし、濃度減衰率を求める。
ローラーの温度を上げていった時、定着率が90%を超
えた温度を最低定着温度とした。また、さらに温度を上
げて行った時、トナーが熱ローラーに付着し始めた温度
を高温オフセット開始温度とした。最低定着温度と高温
オフセット開始温度の間を定着可能領域(非オフセット
定着温度幅)とした。定着ローラーのスピードは100
mm/分に設定し、ニップ幅は8.0mmに設定して評
価した。
50℃の高温槽中に50時間放置した後、室温まで冷却
し、その凝集度を観察した。その凝集度は、次のような
方法によって評価した。なお、本発明においては、凝集
度A,B,Cのものは使用可能と判断した。 A:サンプル瓶を逆さにしただけでトナーが落ちる。 B:サンプル瓶を逆さにし、軽く振っただけでトナーが
落ちる。 C:サンプル瓶を逆さにし、軽くたたくとトナーが落ち
る。 D:サンプル瓶を逆さにし、強い振動を与えてやるとト
ナーが落ちる。 E:サンプル瓶を逆さにし、強い振動を与えてもトナー
は落ちない。
は、次のものを表わす。 ジオールA:ポリオキシプロピレン(2.3)−2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン ジオールB:ポリオキシエチレン(2.3)−2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン ポリプロピレンC:Mw10,000のポリプロピレン
の両末端をマレイン酸で変性したもの ポリプロピレンD:Mw20,000のプロピレン−マ
レイン酸共重合体(全ポリプロピレンに対して2重量%
のマレイン酸を共重合したもの) ポリプロピレンE:Mw2,000のポリプロピレン末
端の片側をマレイン酸で変性したもの ポリプロピレンF:Mw60,000のプロピレン−マ
レイン酸共重合体(全ポリプロピレンに対して3重量%
のマレイン酸を共重合したもの)
ット酸、ジオールA及びエチレングリコールを蒸留塔を
備えた反応容器に投入した。さらに、計算上の合成ポリ
マー量に対して10重量%のエステル結合形成性の反応
基を有するポリプロピレン重合体C(Mw10,000
のポリプロピレンの両末端をマレイン酸で変性したも
の)と触媒であるジブチルスズオキシドを全酸成分に対
して0.03重量部添加し、内温を260℃、攪拌回転
数を200rpmに保ち、常圧下で5時間エステル化反
応させた。その後、反応系内を30分かけて1.0mm
Hgまで減圧し、内温を240℃に保持して、エチレン
グリコールを留出せしめながら縮合反応を2時間行なっ
て、淡黄色透明の樹脂R−1を得た。この得られた樹脂
R−1は、軟化温度が142℃、Tgが59.1℃であ
った。表2にその得られた樹脂の組成分析結果及び樹脂
物性値を示す。
して、カーボンブラック(三菱化成工業(株)製、#4
0)5重量%、荷電制御剤(オリエント化学工業(株)
製、ボントロンS−34)1重量%をヘンシェルミキサ
ーでプレミキシングした後、栗本鉄工(株)製インター
ナルミキサーを用いて170℃、65rpmの条件で溶
融混練を行なった。その溶融混練物を室温迄冷却した
後、ハンマーミルで粗粉砕した後、ジェットミルを用い
て20μm以下まで粉砕した。その後、日本ニューマチ
ック社製の風力分級機を用いて、粒径5〜20μmのト
ナーT−1を得た。トナーT−1の定着試験結果及び耐
ブロッキング性の試験結果を表3に示す。
耐オフセット性及び耐ブロッキング性が良好であること
がわかる。
同様の操作を行い、樹脂R−2〜R−3を得た。樹脂R
−2〜R−3の組成分析結果及び樹脂物性値を表5に示
す。
実施例1と同様の操作を行い、トナーT−2〜T−3を
得た。得られたトナーT−2〜T−3の耐オフセット試
験及び耐ブロッキング性試験の結果を表6に示す。
フセット性及び耐ブロッキング性が良好であることがわ
かる。
同様の操作を行い、樹脂R−4〜R−5を得た。樹脂R
−4〜R−5の組成分析結果及び樹脂物性値を表8に示
す。
実施例1と同様の操作を行い、トナーT−4〜T−5を
得た。得られたトナーT−4〜T−5の耐オフセット試
験及び耐ブロッキング性試験の結果を表9に示す。
フセット性及び耐ブロッキング性が良好であることがわ
かる。
と同様の操作を行い、樹脂R−6及びR−8を得た。樹
脂R6及びR−8の組成分析結果及び樹脂物性値を表1
1に示す。なお、比較例2のポリプロピレンEを全ポリ
エステルに対して、70重量%添加させた場合、反応系
が2層に分離し、重合がまともに進行しなかった。
て、実施例1と同様の操作を行い、トナーT−6及びT
−8を得た。得られたトナーT−6及びT−8の耐ブロ
ッキング性の試験と耐オフセット性の試験結果を表12
に示す。トナーT−6は、酸成分中に芳香族ジカルボン
酸の使用量が少ないため、Tgが低下し、耐ブロッキン
グ性と耐オフセット性が低下した。また、トナーT−8
は、ポリプロピレン重合体を使用しないで、低粘度化を
図った場合、定着性はかなり向上したが高温オフセット
が150℃で発生した。
と同様の操作を行い、樹脂R−9〜R−11を得た。樹
脂R−9〜R−11の分析結果及び樹脂物性値を表14
に示す。
実施例1と同様の操作を行い、トナーT−9〜T−11
を得た。表15に得られたトナーT−9〜T−11の耐
ブロッキングの試験と耐オフセット性の試験結果を示
す。T−9は、Tgが82℃と高いため耐オフセットと
耐ブロッキング性は良好であるが、定着性が167℃と
大幅に低下した。T−10は、トナー化時にシリカを5
重量%添加したため耐ブロッキング性は、Cレベルと使
用可能であるが、軟化温度が75℃まで低下すると、ポ
リプロピレン重合体をブロック重合させても非オフセッ
ト幅は殆ど得られなかった。また、T−11は、逆に軟
化温度が179℃と高い樹脂であり、耐ブロッキング性
は良好であるが、定着性が170℃と悪い。
操作をくり返して重合を行ったが、分子量Mwが60,
000のものを用いた場合、ポリエステル樹脂との相溶
性が悪く、重合系が2層に分離した。
ポリエステル樹脂は、特定分子量のエステル結合形成基
を含むポリプロピレン重合体を縮重合させることによっ
て、低温定着性、耐ブロッキング性及び耐オフセット性
に優れ、電子写真法、静電記録法や静電印刷法などにお
いて静電荷像または磁気潜像に用いる乾式トナーとして
有用である。
Claims (1)
- 【請求項1】 (a)芳香族ジカルボン酸またはその低
級アルキルエステルの少なくとも1種を含むジカルボン
酸成分、(b)3価以上の多価カルボン酸及び/または
多価アルコールあるいはその低級エステルの少なくとも
1種、(c)下記の一般式(I)で示される芳香族ジオ
ールの少なくとも一種を含むジオール成分、及び(d)
重量平均分子量Mw50,000以下のエステル結合形
成基を含むポリプロピレン重合体からなり、上記(a)
成分がポリエステル中の全酸成分に対して60モル%以
上、上記(d)成分が全縮合ポリエステルに対して50
重量%以下からなる重合体であって、ガラス転移点Tg
が40〜80℃で、軟化温度が85〜170℃であるこ
とを特徴とするトナー用ポリエステル樹脂。 【化1】
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JP28216293A JP3426007B2 (ja) | 1993-10-18 | 1993-10-18 | トナー用ポリエステル樹脂 |
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