JP3533021B2 - トナー用ポリエステル樹脂 - Google Patents
トナー用ポリエステル樹脂Info
- Publication number
- JP3533021B2 JP3533021B2 JP28445795A JP28445795A JP3533021B2 JP 3533021 B2 JP3533021 B2 JP 3533021B2 JP 28445795 A JP28445795 A JP 28445795A JP 28445795 A JP28445795 A JP 28445795A JP 3533021 B2 JP3533021 B2 JP 3533021B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- component
- toner
- mol
- temperature
- polyester resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Description
記録法、静電印刷法などにおいて、静電荷像または磁気
潜像の現像に用いられる乾式トナーとして有用なポリエ
ステル樹脂に関し、より詳しくは、低温定着性、貯蔵安
定性、耐湿性、非オフセット性に優れたトナー用ポリエ
ステル樹脂に関する。
おいては、光導電性感光体または静電記録体上に形成さ
れた静電荷像をあらかじめ摩擦により帯電させたトナー
によって現像した後、定着される。磁気潜像の場合は、
磁気ドラム上の潜像を磁性体を含むトナーによって現像
した後、定着される。定着は、光導電性感光体または静
電記録体上に現像によって得られたトナー像を直接融着
させるか、紙やフィルム上にトナー像を転写した後、こ
れを転写シート上に融着させることによって行われる。
トナー像の融着は、溶剤蒸気との接触、加圧および加熱
によって行われ、加熱方式には、電気オーブンによる無
接触加熱方式と加圧ローラーによる圧着加熱方式がある
が、定着工程の高速化が要請される最近では主として後
者が用いられている。
成分系トナーと2成分系トナーがある。2成分系トナー
は、まず樹脂、着色剤、荷電制御剤およびその他必要な
添加剤を溶融混練して十分に分散させた後、粗粉砕し、
次いで微粉砕して、所定の粒度範囲に分級して製造され
る。1成分系トナーは、上記2成分系のトナーの各成分
の他に磁性鉄粉を添加して同様に製造される。
を満たすために、様々な性能が要求されており、その性
能はトナーの主成分であるバインダー樹脂に多く要求さ
れている。まず、潜像工程では、トナーが安定した帯電
特性が要求されている。帯電物性については、トナー配
合中に荷電制御剤の混合、あるいはバインダー樹脂に官
能基を導入することで対処できる。また、定着工程にお
いては、定着温度の低温化が強く求められており、トナ
ー配合中に定着助剤の混合、あるいはバインダー樹脂に
おいて、分子量を小さくし、あるいは軟化温度を低下さ
せる等の改良が行われきた。
して分子量を小さくし、あるいは軟化温度を低下させた
場合、定着工程で求められる、もう一つの性能である非
オフセット性が不良となる問題が発生した。また、非オ
フセット性を満足する樹脂では、現在求められている定
着温度に到達させることは難しかった。さらに、バイン
ダー樹脂のガラス転移温度を低下させ、低温定着性を向
上せしめる樹脂も検討されてきたが、バインダー樹脂の
ガラス転移温度を低下させるため、トナーの保存安定性
が不良となる問題が生じた。
スチレン−アクリル系樹脂とポリエステル系樹脂が使用
されているが、耐塩化ビニル樹脂可塑剤性、あるいは高
精細画像を求められる現在では、ポリエステル系樹脂に
よる改良が強く求められている。
な欠点を解消するためになされたものであり、その目的
とするところは、低温定着性、貯蔵安定性、耐湿性、非
オフセット性に優れたトナー用ポリエステル樹脂を提供
することにある。
的を達成するために、鋭意検討を進めた結果、酸成分お
よびアルコール成分に特定量の特定成分を使用し、特定
の物性を有するポリエステル樹脂がその目的を達成でき
ることを見い出し、本発明を完成した。
して1〜30モル%の3価以上の多価カルボン酸成分お
よび/または3価以上の多価アルコール成分、(b)全
酸成分に対して70〜100モル%の2価のカルボン酸
成分、ただし酸成分は(a)成分および(b)成分の合
計で100モル%になるように使用し、(c)全酸成分
に対して30〜110モル%の下記の一般式(I)で表
わされる芳香族ジオールの少なくとも1種、(d)全酸
成分に対して1〜30モル%の下記一般式(II)で表さ
れる芳香族ジオールの少なくとも1種、および(e)1
0〜105モル%の脂肪族ジオール成分とからなり、溶
融開始温度が80〜110℃、軟化温度が100〜13
5℃、ガラス転移温度が50〜70℃、酸価が0.5〜
20mgKOH/gであることを特徴とするトナー用ポ
リエステル樹脂にある。
nは式2≦m+n≦4を満足する数である。)
nは式5≦m+n≦10を満足する数である。)
上の多価カルボン酸および/または3価以上の多価アル
コール(a)は、3価以上の多価カルボン酸および3価
以上の多価アルコールから選ばれるものである。3価以
上の多価カルボン酸としては、トリメリット酸、ピロメ
リット酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン
酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,
4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサン
トリカルボン酸、1,2,7,8−オクタンテトラカル
ボン酸およびこれらの酸無水物等を挙げることができ
る。
ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサテトラロール、
1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタ
エリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,
4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタトリオー
ル、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2
−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロ
ールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベン
ゼン等が挙げられる。これらの中でもトリメリット酸お
よびその酸無水物、ペンタエリスリトール、トリメチロ
ールプロパンの使用が特に好ましい。
用して用いられ、ポリエステル樹脂のガラス転移温度
(以下、Tgと略記する。)を高める効果があると共
に、樹脂に凝集性を付与し、非オフセット性を高める効
果があり、全酸成分に対して1〜30モル%、好ましく
は2〜28モル%の範囲で使用される。これは、(a)
成分が、1モル%未満では十分な効果が得られず、30
モル%を超えるとポリエステル樹脂のTgを下げ、トナ
ーの貯蔵安定性を低下させる傾向にあるためである。
は、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン
酸が好ましく、これら芳香族ジカルボン酸成分を酸成分
の主成分とすることが好ましい。
して70〜100モル%、好ましくは72〜100モル
%の範囲である。これは、(b)成分の使用量が70モ
ル%未満では、ポリエステル樹脂のTgが低下し、トナ
ーの貯蔵安定性が悪くなる傾向にあるためである。
(c)は、上記一般式(I)で示されるものである。そ
の芳香族ジオール(c)の例として、ポリオキシエチレ
ン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.0)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポ
リオキシプロピレン−(2.2)−ポリオキシエチレン
−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオ
キシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.
3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ポリオキシエチレン(2.3)−2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレ
ン(2.4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.4)−2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキ
シプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(3.3)
−2,2−ビス(4−ヒドロキシ)プロパン等が挙げら
れる。
併用して用いられ、得られるポリエステル樹脂のTgを
高め、耐ブロッキング性を良好にならしめる効果があ
り、全酸成分に対して30〜110モル%、好ましくは
35〜105モル%の範囲で使用される。これは、
(c)成分の使用量が30モル%未満では、得られるポ
リエステル樹脂のTgが低下し、トナーの貯蔵安定性が
悪くなり、一方、110モル%を超えると反応性が低下
するようになるためである。
(d)は、上記一般式(II)で示されるものである。そ
の芳香族ジオール(d)の例として、ポリオキシプロピ
レン(5)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、ポリオキシエチレン(5)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロ
ピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、ポリオキシエチレン(6)−2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等が挙げられ
る。
融開始温度を低下させる効果があり、全酸成分に対して
1〜30モル%、好ましくは3〜25モル%の範囲で使
用されるが、上記(c)成分との関係において、式
[(d)成分のモル部]/{[(d)成分のモル部]+
[(c)成分のモル部]}×100=1〜50、好まし
くは2〜42を満足する範囲で使用することがさらに好
ましい。これは(d)成分の使用量が少なすぎるとポリ
エステル樹脂の溶融開始温度が高くなってトナーの定着
性が劣り、一方、(d)成分の使用量が多くなるとポリ
エステル樹脂のTgが低下し、トナーの貯蔵安定性が悪
くなる傾向にあるためである。
(e)としては、エチレングリコール、ネオペンチルグ
リコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ポ
リエチレングリコール等が挙げられ、1種または2種以
上を併用して使用される。これらの脂肪族ジオールは縮
重合反応速度を向上せしめる作用を有し、これらの中で
も定着性の点からエチレングリコール、ネオペンチルグ
リコール、ブタンジオールの使用が好ましい。脂肪族ジ
オールの使用量は、酸成分に対して10〜105モル
%、好ましくは15〜100モル%の範囲である。
エステル樹脂は、溶融開始温度が80〜110℃、好ま
しくは82〜108℃、特に好ましくは85〜95℃、
軟化温度が100〜135℃、好ましくは102〜13
3℃、特に好ましくは105〜130℃、Tgが50〜
70℃、好ましくは52〜68℃、特に好ましくは55
〜65℃、酸価が0.5〜20mgKOH/g、好まし
くは2〜18mgKOH/g、特に好ましくは4〜16
mgKOH/gであることが重要である。
では、貯蔵安定性と定着性に劣り、一方、溶融開始温度
が110℃を超えると、定着性が低下するようになる。 (2)軟化温度が100℃未満では、貯蔵安定性と非オ
フセット性に劣り、一方、軟化温度が135℃を超える
と定着性が低下するようになる。 (3)Tgが50℃未満では貯蔵安定性に劣り、一方、
Tgが70℃を超えると定着性が低下するようになる。 (4)酸価が0.5mgKOH/g未満では、樹脂の生
産性が著しく低下し、一方、20mgKOH/gを超え
ると耐湿性が悪くなって帯電特性が低くするようにな
る。等の理由によるためである。
脂は、上記の特性に加えて、低温定着性を良好とならし
めるために、テトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミェ
ーションクロマトグラフィーによる分子量分布におい
て、最大ピークの分子量が1,000〜20,000の
範囲であることが好ましい。これは最大ピークの分子量
が1,000未満ではトナーの貯蔵安定性と非オフセッ
ト性が劣るようになり、一方、最大ピークの分子量が2
0,000を超えるとトナーの定着性と粉砕性が低下す
るようになるためである。より好ましい最大ピークの分
子量範囲は1,500〜15,000であり、特に好ま
しくは2,000〜10,000の範囲である。
においては、上記の重合成分(a)〜(e)を反応釜に
仕込み、加熱昇温して、エステル化反応、またはエステ
ル交換反応を行う。この時、必要に応じて硫酸、チタン
ブトキサイド、ジブチルスズオキシド、酢酸マグネシウ
ム、酢酸マンガンなどの通常のエステル化反応またはエ
ステル交換反応で使用されるエステル化触媒またはエス
テル交換触媒を使用することができる。次いで、常法に
従って該反応で生じた水またはアルコールを除去する。
その後引き続き重合反応を実施するが、このとき150
mmHg以下の真空下でジオール成分を留出除去させな
がら重合を行う。
媒、例えばチタンブトキサイド、ジブチルスズオキシ
ド、酢酸スズ、酢酸亜鉛、二硫化スズ、三酸化アンチモ
ン、二酸化ゲルマニウムなどを用いることができる。ま
た、重合温度、触媒量については特に限定されるもので
はなく、必要に応じて任意に設定すれば良い。
ては、必要によりシリカなどの無機粉末を加えて耐ブロ
ッキング性を改良することができる。このシリカ粉末の
添加はバインダー樹脂のTgが低い場合、その効果は特
に顕著である。
る場合に、カーボンブラック、PPあるいはPEワック
ス、荷電制御剤、シリカ等の添加剤を併用することがで
きる。
は、ヒートロール定着方式、フラッシュ定着方式あるい
はオーブン定着方式のトナーに使用することが可能であ
る。特に、本発明のトナー用ポリエステル樹脂がヒート
ロール定着方式のトナーに使用された場合には、ローラ
ーの速度が150〜250mm/秒の条件下でローラー
にトナーが移行しない温度が160℃以下、特に好まし
くは150℃以下、さらに好ましくは140℃以下とな
る性能を示すことができる。これによって、複写機やプ
リンター等のヒートローラーの温度を低下させることが
可能となり、低エネルギー化を図ることが可能となるも
のである。
る。なお、実施例および比較例における性能評価は以下
の方法を用いて行った。
/分で測定した時のTg近傍の吸熱曲線の接線と、ベー
スラインとの接点をTgとした。
0)を用いて、ノズル1.0mmφ×10mmL、荷重
30kgf、昇温3℃/分、サンプル量1.0gの条件
下でサンプルが半分流出した時の温度を軟化温度(℃)
とした。
温度を溶融開始温度とした。
液にて滴定した。
マトグラフィー)による分子量分布における最大ピーク
の分子量測定 東ソー(株)製、GPC HCL−8200を用い、単
分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線とカ
ウントされた数値との関係から分子量の算出および分子
量分布を求め、それの最大ピークを分子量とした。試料
は、樹脂を溶剤(テトラヒドロフラン)で溶解抽出して
得られたものを用いた。
ーで定量した。
ある定着試験機を用いて評価を行い、定着性の評価を行
った。また、定着ローラーにトナーが移行しないときの
最低温度を最低定着温度と定め以下の基準を用いて定着
性を判断した。 ◎:最低定着温度が140℃以下であり優れる。 ○:最低定着温度が141〜150℃であり良好であ
る。 △:最低定着温度が151〜160℃であるが使用可能
である。 ×:最低定着温度が160℃を超え使用不可能である。
50℃に保温された乾燥機に約24時間放置し、トナー
の凝集程度を評価して貯蔵安定性の指標とした。評価基
準として以下の通りとした。 ◎:サンプル瓶を逆さにするだけで分散し優れる。 ○:サンプル瓶を逆さにし2〜3回叩くと分散し実用上
使用可能である。 ×:サンプル瓶を逆さにし4〜5回以上叩くと分散する
が使用不可能である。
化について評価を行い、以下の基準で判断した。 ◎:画像濃度に変化が無く優れる。 ○:湿度によって画像濃度が低下するが使用可能であ
る。 ×:湿度によって画像濃度が低下し使用不可能である。
ら離形し定着領域が得られた後、再度定着ローラーにト
ナーが移行し、後続の紙を汚す現象が生じたときの温度
をホットオフセット発生温度とした。このホットオフセ
ット発生温度を基準として評価した。 ◎:ホットオフセット発生温度が200℃を超え優れ
る。 ○:ホットオフセット発生温度が160〜200℃であ
り良好である。 △:ホットオフセット発生温度が130〜160℃未満
であり使用可能である。 ×:ホットオフセット発生温度が130℃未満であり使
用不可能である。
従ってモノマーを、蒸留塔を備えてなる反応容器に投入
した。次いで、全酸成分に対して500ppmの三酸化
アンチモンを投入し、撹拌回転数を120rpmに保っ
て昇温をスタートし、反応系内の温度が265℃になる
ように加熱し、この温度を保持した。反応系から水が留
出しエステル化反応が開始してから約8時間後、水の留
出がなくなり反応を終えた。次いで、反応系内の温度を
冷却して230℃に保ち、反応容器内を約40分かけて
真空度が1.0mmHgとなるまで減圧し、反応系から
ジオール成分を留出させて縮合反応を行い、反応が進む
につれて撹拌トルクが上昇し、撹拌トルクが5kg−m
に到達した時点で真空度を20mmHgとして撹拌トル
クを徐々に上昇せしめ、所望の撹拌トルク10kg−m
に到達した時点で反応容器内の圧力を常圧に戻し、樹脂
を反応容器から取り出した。この様にして得られたポリ
エステル樹脂A〜Eの組成分析結果および樹脂特性値を
表1に示す。
90重量部に対して、カーボンブラック(三菱化学
(株)製、#44)4重量部、PPワックス(三洋化成
工業(株)製、660P)5重量部、荷電制御剤(オリ
エント化学工業(株)製、S−34)1重量部を混合
し、インターナルミキサー((株)栗本鐵工所製)を用
い、軟化温度より10℃高い温度で溶融混練を30分間
行った。そして得られたトナー塊を粗粉砕し、ジェット
ミル微粉砕機(日本ニューマチック社製)を用い微粉砕
し、分級機(日本ニューマチック社製)により分級を行
い、平均粒度が7μmのトナーTA〜TEを得た。この
トナーTA〜TEについて定着性、貯蔵安定性、耐湿性
および非オフセット性試験を行った。その結果を表2に
示す。
性、耐湿性および非オフセット性共良好であった。
にする以外は、実施例1と同様な操作を行いポリエステ
ル樹脂F〜Iを得た(ただし、ポリエステル樹脂Gは、
撹拌停止トルクを5kg−mとした。)。得られたポリ
エステル樹脂F〜Iについての組成分析結果および樹脂
特性値を表3に示す。
と同様な操作を行い、トナーTF〜TIを得た(ただ
し、トナーTGは、PPワックスの量を10重量部とし
た。)。この得られたトナーTF〜TIについて定着
性、貯蔵安定性、耐湿性および非オフセット試験を行っ
た。その結果を表4に示す。
耐湿性および非オフセット性共良好であった。
にする以外は、実施例1と同様な操作を行いポリエステ
ル樹脂J〜Nを得た。得られたポリエステル樹脂J〜N
の組成分析結果および樹脂特性値を表5に示す。
と同様な操作を行い、トナーTJ〜TNを得た。この得
られたトナーTJ〜TNついて定着性、貯蔵安定性、耐
湿性および非オフセット性試験を行った。その結果を表
6に示す。
耐湿性および非オフセット性共良好であった。
以外は、実施例1と同様な操作を行い、ポリエステル樹
脂CA〜CFを得た。ただし、ポリエステル樹脂CF
は、縮合反応を8時間実施したが、トルクは1kg−m
程度しか上昇せず、反応は進行しなかった。樹脂CA〜
CFの組成分析結果および樹脂特性値を表7に示す。
例1と同様な操作を行い、トナーTCA〜TCFを得
た。この得られたトナーTCA〜TCFついて定着性、
貯蔵安定性、耐湿性および非オフセット性試験を行っ
た。その結果を表8に示す。
度、軟化温度および分子量が高いために、定着性に劣っ
た。トナーTCBは、樹脂の架橋成分である(a)成分
が使用されてないために、非オフセット性に劣った。T
CCは、(d)成分の芳香族ジオールが使用されてない
ために、樹脂の溶融開始温度と軟化温度が高く定着性に
劣った。TCDは、(c)成分の芳香族ジオールが使用
されてないために、樹脂の溶融開始温度、軟化温度およ
びTgが低く非オフセット性に劣った。トナーTCE
は、(a)成分である無水トリメリット酸を多く用いた
ために、Tgが低下し、酸価が高くなり、貯蔵安定性と
耐湿性に劣った。トナーTCFは、(c)成分の芳香族
ジオールおよび(d)成分の芳香族ジオールの使用量が
多いために、樹脂のTg、溶融開始温度および軟化温度
が低下して非オフセット性が悪く、全領域でローラーへ
トナーが移行し定着性の判定ができなかった。
ポリエステル樹脂は、酸成分およびアルコール成分に特
定量の特定成分を共重合させることによって、トナー用
バインダー樹脂としての低温定着性、貯蔵安定性、耐湿
性および非オフセット性に優れたトナーを提供できるも
のであり、電子写真法、静電記録法や静電印刷法等にお
いて静電荷像または磁気潜像に用いる乾式トナー用バイ
ンダー樹脂として有用である。
Claims (3)
- 【請求項1】 (a)全酸成分に対して1〜30モル%
の3価以上の多価カルボン酸成分および/または3価以
上の多価アルコール成分、(b)全酸成分に対して70
〜100モル%の2価のカルボン酸成分、ただし酸成分
は(a)成分および(b)成分の合計で100モル%に
なるように使用し、(c)全酸成分に対して30〜11
0モル%の下記の一般式(I)で表わされる芳香族ジオ
ールの少なくとも1種、(d)全酸成分に対して1〜3
0モル%の下記一般式(II)で表される芳香族ジオール
の少なくとも1種、および(e)10〜105モル%の
脂肪族ジオール成分とからなり、溶融開始温度が80〜
110℃、軟化温度が100〜135℃、ガラス転移温
度が50〜70℃、酸価が0.5〜20mgKOH/g
であることを特徴とするトナー用ポリエステル樹脂。 【化1】 (式中、R1は炭素数3以下のアルキレン基、mおよび
nは式2≦m+n≦4を満足する数である。) 【化2】 (式中、R2は炭素数3以下のアルキレン基、mおよび
nは式5≦m+n≦10を満足する数である。) - 【請求項2】 (d)成分の使用量が、式[(d)成分
のモル部]/{[(d)成分のモル部]+[(c)成分
のモル部]}×100=1〜50を満足する範囲である
ことを特徴とする請求項1記載のトナー用ポリエステル
樹脂。 - 【請求項3】 テトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミ
ェーションクロマトグラフィーによる分子量分布におい
て、最大ピークの分子量が1,000〜20,000で
あることを特徴とする請求項1または2記載のトナー用
ポリエステル樹脂。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28445795A JP3533021B2 (ja) | 1995-10-06 | 1995-10-06 | トナー用ポリエステル樹脂 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28445795A JP3533021B2 (ja) | 1995-10-06 | 1995-10-06 | トナー用ポリエステル樹脂 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09104741A JPH09104741A (ja) | 1997-04-22 |
JP3533021B2 true JP3533021B2 (ja) | 2004-05-31 |
Family
ID=17678790
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28445795A Expired - Lifetime JP3533021B2 (ja) | 1995-10-06 | 1995-10-06 | トナー用ポリエステル樹脂 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3533021B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE60143113D1 (de) | 2000-03-13 | 2010-11-04 | Sanyo Chemical Ind Ltd | Toner und herstellungsverfahren |
JP2006154686A (ja) * | 2003-12-10 | 2006-06-15 | Sanyo Chem Ind Ltd | トナー用ポリエステル樹脂、トナー組成物及び樹脂粒子 |
US20050208403A1 (en) | 2004-03-18 | 2005-09-22 | Hyo Shu | Toner, developer including the toner, and developing device and image forming apparatus using the toner |
JP5687017B2 (ja) * | 2010-09-29 | 2015-03-18 | ユニチカ株式会社 | 被膜および積層体 |
JP5983980B2 (ja) * | 2011-06-09 | 2016-09-06 | 三菱レイヨン株式会社 | トナー用ポリエステル樹脂の製造方法、トナー用ポリエステル樹脂、トナーの製造方法、およびトナー |
-
1995
- 1995-10-06 JP JP28445795A patent/JP3533021B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09104741A (ja) | 1997-04-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3725282B2 (ja) | 静電荷像現像用トナーバインダー | |
JP3474270B2 (ja) | トナー用架橋ポリエステル樹脂 | |
JPH1160703A (ja) | トナー用ポリエステル樹脂、その製造方法およびそれを用いたトナー | |
JP3533021B2 (ja) | トナー用ポリエステル樹脂 | |
JP3984335B2 (ja) | トナー用ポリエステル樹脂、その製造方法およびそれを用いたトナー | |
JP4536277B2 (ja) | ポリエステル系トナー | |
JP3442117B2 (ja) | トナー用ポリエステル樹脂 | |
JP5320022B2 (ja) | 電子写真用トナー | |
JPH06118708A (ja) | トナー用ポリエステル樹脂 | |
JP3426007B2 (ja) | トナー用ポリエステル樹脂 | |
JP3090753B2 (ja) | 画像形成トナー用架橋樹脂 | |
JP3714731B2 (ja) | トナー用ポリエステル樹脂 | |
JPH0836274A (ja) | トナー用ポリエステル樹脂 | |
JPH09152743A (ja) | トナーバインダー用ポリエステル樹脂およびその製造方法およびこれを用いたトナー | |
JP3521505B2 (ja) | トナー用ポリエステル樹脂およびトナー | |
JP3418235B2 (ja) | トナー用架橋ポリエステル樹脂 | |
JP3502459B2 (ja) | トナー用ポリエステル樹脂 | |
JP3693428B2 (ja) | トナー組成物 | |
JPH07244403A (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP3426010B2 (ja) | トナー用架橋ポリエステル樹脂 | |
JP3326279B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JPH0912692A (ja) | トナー用架橋ポリエステル樹脂 | |
JP4361615B2 (ja) | フルカラートナー用ポリエステル樹脂およびフルカラートナー | |
JP2000275902A (ja) | トナー用ポリエステル樹脂、その製造方法及びそれを用いたトナー | |
JPH10115950A (ja) | トナー用バインダー樹脂およびトナー |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20031126 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20031202 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040126 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040224 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040305 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080312 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090312 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100312 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100312 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110312 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120312 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120312 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120312 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312 Year of fee payment: 9 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312 Year of fee payment: 9 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140312 Year of fee payment: 10 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |