JPH07113165A - 成膜速度の速いマグネトロンスパッタリング用焼結ターゲット材 - Google Patents
成膜速度の速いマグネトロンスパッタリング用焼結ターゲット材Info
- Publication number
- JPH07113165A JPH07113165A JP28050893A JP28050893A JPH07113165A JP H07113165 A JPH07113165 A JP H07113165A JP 28050893 A JP28050893 A JP 28050893A JP 28050893 A JP28050893 A JP 28050893A JP H07113165 A JPH07113165 A JP H07113165A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rare earth
- iron group
- magnetic permeability
- phase
- earth metal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 速い成膜速度で、かつ小さい厚さばらつき
で、例えば光磁気記録薄膜の形成をマグネトロンスパッ
タリングにより行なうことができる希土類金属−鉄族金
属系焼結ターゲット材を提供する。 【構成】 マグネトロンスパッタリング用希土類金属−
鉄族金属系焼結ターゲット材における磁極との対応位置
部分をその他の部分に比して相対的に透磁率の高い材料
で構成する。
で、例えば光磁気記録薄膜の形成をマグネトロンスパッ
タリングにより行なうことができる希土類金属−鉄族金
属系焼結ターゲット材を提供する。 【構成】 マグネトロンスパッタリング用希土類金属−
鉄族金属系焼結ターゲット材における磁極との対応位置
部分をその他の部分に比して相対的に透磁率の高い材料
で構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば光磁気記録薄
膜をマグネトロンスパッタリングにより形成するのに用
いた場合に、速い成膜速度で、かつ成膜厚さのばらつき
も小さい状態で薄膜形成が可能な希土類金属−鉄族金属
系焼結ターゲット材に関するものである。
膜をマグネトロンスパッタリングにより形成するのに用
いた場合に、速い成膜速度で、かつ成膜厚さのばらつき
も小さい状態で薄膜形成が可能な希土類金属−鉄族金属
系焼結ターゲット材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば光磁気記録薄膜のマグネト
ロンスパッタリングによる形成に希土類金属−鉄族金属
系焼結ターゲット材が用いられ、かつこれらの焼結ター
ゲット材としては、特開昭61−119648号公報や
特開平4−365860号公報などに記載されるものの
ほか、その他多くの焼結ターゲット材が提案され、実用
に供されている。
ロンスパッタリングによる形成に希土類金属−鉄族金属
系焼結ターゲット材が用いられ、かつこれらの焼結ター
ゲット材としては、特開昭61−119648号公報や
特開平4−365860号公報などに記載されるものの
ほか、その他多くの焼結ターゲット材が提案され、実用
に供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年のスパッタ
リング技術の進歩に伴ない、成膜速度は高速化の傾向に
あるが、上記の各種の従来希土類金属−鉄族金属系焼結
ターゲット材においては、これに満足に対応することが
できず、かつ成膜厚さにもかなりのばらつきがあるのが
現状である。
リング技術の進歩に伴ない、成膜速度は高速化の傾向に
あるが、上記の各種の従来希土類金属−鉄族金属系焼結
ターゲット材においては、これに満足に対応することが
できず、かつ成膜厚さにもかなりのばらつきがあるのが
現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような従来マグネトロンスパッタリング用希土類
金属−鉄族金属系焼結ターゲット材のもつ問題点を解決
すべく研究を行なった結果、これの磁極(磁石)と対応
する位置部分を相対的に透磁率の高い材料、例えば特開
昭61−119648号公報に記載される材料で構成
し、一方その他の部分を相対的に透磁率の低い材料、例
えば特開平4−3658え0号公報に記載される材料で
構成すると、この結果の希土類金属−鉄族金属系焼結タ
ーゲット材においては、マグネトロンスパッタリングに
際して、速い成膜速度での薄膜形成が可能となるばかり
でなく、形成された薄膜の厚さのばらつきも小さなもの
となるという研究結果を得たのである。
上述のような従来マグネトロンスパッタリング用希土類
金属−鉄族金属系焼結ターゲット材のもつ問題点を解決
すべく研究を行なった結果、これの磁極(磁石)と対応
する位置部分を相対的に透磁率の高い材料、例えば特開
昭61−119648号公報に記載される材料で構成
し、一方その他の部分を相対的に透磁率の低い材料、例
えば特開平4−3658え0号公報に記載される材料で
構成すると、この結果の希土類金属−鉄族金属系焼結タ
ーゲット材においては、マグネトロンスパッタリングに
際して、速い成膜速度での薄膜形成が可能となるばかり
でなく、形成された薄膜の厚さのばらつきも小さなもの
となるという研究結果を得たのである。
【0005】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、マグネトロンスパッタリング用
希土類金属−鉄族金属系焼結ターゲット材において、磁
極との対応位置部分をその他の部分に比して相対的に透
磁率の高い材料で構成してなる焼結ターゲット材、望ま
しくは上記磁極との対応位置部分を、特開昭61−11
9648号公報に記載される希土類金属相と、鉄族金属
相と、希土類金属−鉄族金属の金属間化合物相からなる
3相組織を有する材料で構成し、その他の部分を、特開
平4−365860号公報に記載される希土類金属相
と、希土類金属−鉄族金属の金属間化合物からなる素地
に微細な鉄族金属が晶出してなる複合相と、希土類金属
−鉄族金属の金属間化合物相からなる3相組織を有する
材料で構成してなる焼結ターゲット材に特徴を有するも
のである。
なされたものであって、マグネトロンスパッタリング用
希土類金属−鉄族金属系焼結ターゲット材において、磁
極との対応位置部分をその他の部分に比して相対的に透
磁率の高い材料で構成してなる焼結ターゲット材、望ま
しくは上記磁極との対応位置部分を、特開昭61−11
9648号公報に記載される希土類金属相と、鉄族金属
相と、希土類金属−鉄族金属の金属間化合物相からなる
3相組織を有する材料で構成し、その他の部分を、特開
平4−365860号公報に記載される希土類金属相
と、希土類金属−鉄族金属の金属間化合物からなる素地
に微細な鉄族金属が晶出してなる複合相と、希土類金属
−鉄族金属の金属間化合物相からなる3相組織を有する
材料で構成してなる焼結ターゲット材に特徴を有するも
のである。
【0006】
【実施例】つぎに、この発明の焼結ターゲット材を実施
例により具体的に説明する。いずれも直径:40mmφ×
厚さ:3mmの寸法を有する相対的に透磁率の高い中心円
形チップ材a〜c、いずれも外径:130mmφ×内外:
40mmφ×厚さ:3mmの寸法を有する相対的に透磁率の
低い中間リング材イ〜ハ、およびいずれも外径:160
mmφ×内径:130mmφ×厚さ:3mmの寸法を有する相
対的に透磁率の高い外周リング材A〜Cをそれぞれ用意
した。
例により具体的に説明する。いずれも直径:40mmφ×
厚さ:3mmの寸法を有する相対的に透磁率の高い中心円
形チップ材a〜c、いずれも外径:130mmφ×内外:
40mmφ×厚さ:3mmの寸法を有する相対的に透磁率の
低い中間リング材イ〜ハ、およびいずれも外径:160
mmφ×内径:130mmφ×厚さ:3mmの寸法を有する相
対的に透磁率の高い外周リング材A〜Cをそれぞれ用意
した。
【0007】上記外周リング材A〜Cおよび中心円形チ
ップ材a〜cは、いずれも100μmの平均粒径を有す
る原料粉末を用い、これら原料粉末を表1に示される配
合組成に配合し、混合した後、ステンレス鋼製缶体に充
填し、真空封入し、温度:600℃にて1回の圧延率:
7%で繰り返し7回の熱間圧延を行ない、熱間圧延終了
後、温度:680℃に15時間保持の熱処理を施し、旋
盤にて缶材を除去してから切削加工にて上記寸法に切り
出すことにより形成した。これの透磁率を表1に示し
た。また、上記中間リング材イ〜ハは、配合組成を表1
に示される配合組成とする以外は同一の条件で形成し
た。これの透磁率も表1に示した。
ップ材a〜cは、いずれも100μmの平均粒径を有す
る原料粉末を用い、これら原料粉末を表1に示される配
合組成に配合し、混合した後、ステンレス鋼製缶体に充
填し、真空封入し、温度:600℃にて1回の圧延率:
7%で繰り返し7回の熱間圧延を行ない、熱間圧延終了
後、温度:680℃に15時間保持の熱処理を施し、旋
盤にて缶材を除去してから切削加工にて上記寸法に切り
出すことにより形成した。これの透磁率を表1に示し
た。また、上記中間リング材イ〜ハは、配合組成を表1
に示される配合組成とする以外は同一の条件で形成し
た。これの透磁率も表1に示した。
【0008】ついで、上記外周リング材Aには、中間リ
ング材イおよび中心円形チップ材aを組み合わせ、さら
に同様に上記外周リング材B,Cには、中間リング材
ロ,ハおよび中心円形チップ材b,cをそれぞれ組み合
わせ、これらをそれぞれ銅製バッキングプレートに同心
はんだ付けすることにより本発明焼結ターゲット材1〜
3を製造した。また、比較の目的で、配合組成を表2に
示される配合組成とすると共に、切り出し寸法を直径:
160mmφの一枚円板状とする以外は同一の条件で従来
焼結ターゲット材1〜6をそれぞれ製造した。
ング材イおよび中心円形チップ材aを組み合わせ、さら
に同様に上記外周リング材B,Cには、中間リング材
ロ,ハおよび中心円形チップ材b,cをそれぞれ組み合
わせ、これらをそれぞれ銅製バッキングプレートに同心
はんだ付けすることにより本発明焼結ターゲット材1〜
3を製造した。また、比較の目的で、配合組成を表2に
示される配合組成とすると共に、切り出し寸法を直径:
160mmφの一枚円板状とする以外は同一の条件で従来
焼結ターゲット材1〜6をそれぞれ製造した。
【0009】つぎに、この結果得られた各種の焼結ター
ゲット材のそれぞれを、通常のマグネトロンスパッタリ
ング装置に、前記焼結ターゲット材の中心部および外周
部の底面下方に磁石が位置せしめた状態で装着し、 雰囲気圧力:5×10-3torrのAr、 DC出力:1.2kw ターゲット材と基板間の距離:70mm、 基板:ガラス(ターゲット材真上に静止対向)、 基板温度:常温、 時間:5分、 の条件でマグネトロンスパッタリングを行ない、上記基
体中心部の半径:45mmの円形範囲内における任意20
ヶ所の膜厚を測定し、この測定結果から平均成膜速度お
よび平均膜厚を算出し、表3に示した。なお、表3には
最大膜厚と最小膜厚も合せて示した。
ゲット材のそれぞれを、通常のマグネトロンスパッタリ
ング装置に、前記焼結ターゲット材の中心部および外周
部の底面下方に磁石が位置せしめた状態で装着し、 雰囲気圧力:5×10-3torrのAr、 DC出力:1.2kw ターゲット材と基板間の距離:70mm、 基板:ガラス(ターゲット材真上に静止対向)、 基板温度:常温、 時間:5分、 の条件でマグネトロンスパッタリングを行ない、上記基
体中心部の半径:45mmの円形範囲内における任意20
ヶ所の膜厚を測定し、この測定結果から平均成膜速度お
よび平均膜厚を算出し、表3に示した。なお、表3には
最大膜厚と最小膜厚も合せて示した。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】
【表3】
【0013】
【発明の効果】表1〜3に示される結果から、本発明焼
結ターゲット材1〜3を用いて、マグネトロンスパッタ
リングにより薄膜を形成した場合、従来焼結ターゲット
材1〜6を用いて同一条件で薄膜を形成した場合に比し
て成膜速度が著しく速く、かつ薄膜の厚さのばらつきも
きわめて小さいことが明らかである。上述のように、こ
の発明の希土類金属−鉄族金属系焼結ターゲット材によ
れば、速い成膜速度で、かつ厚さのばらつきも小さい状
態で、例えば光磁気記録薄膜を形成することができるの
である。
結ターゲット材1〜3を用いて、マグネトロンスパッタ
リングにより薄膜を形成した場合、従来焼結ターゲット
材1〜6を用いて同一条件で薄膜を形成した場合に比し
て成膜速度が著しく速く、かつ薄膜の厚さのばらつきも
きわめて小さいことが明らかである。上述のように、こ
の発明の希土類金属−鉄族金属系焼結ターゲット材によ
れば、速い成膜速度で、かつ厚さのばらつきも小さい状
態で、例えば光磁気記録薄膜を形成することができるの
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 仁 埼玉県大宮市北袋町1−297 三菱マテリ アル株式会社中央研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 マグネトロンスパッタリング用希土類金
属−鉄族金属系焼結ターゲット材において、磁極との対
応位置部分をその他の部分に比して相対的に透磁率の高
い材料で構成したことを特徴とする成膜速度の速いマグ
ネトロンスパッタリング用焼結ターゲット材。 - 【請求項2】 マグネトロンスパッタリング用希土類金
属−鉄族金属系焼結ターゲット材において、磁極との対
応位置部分を、希土類金属相と、鉄族金属相と、希土類
金属−鉄族金属の金属間化合物相からなる3相組織を有
する相対的に高い透磁率を有する材料で構成し、かつそ
の他の部分を、希土類金属相と、希土類金属−鉄族金属
の金属間化合物からなる素地に微細な鉄族金属が晶出し
てなる複合相と、希土類金属−鉄族金属の金属間化合物
相からなる3相組織を有する相対的に透磁率の低い材料
で構成したことを特徴とする成膜速度の速いマグネトロ
ンスパッタリング用焼結ターゲット材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28050893A JPH07113165A (ja) | 1993-10-14 | 1993-10-14 | 成膜速度の速いマグネトロンスパッタリング用焼結ターゲット材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28050893A JPH07113165A (ja) | 1993-10-14 | 1993-10-14 | 成膜速度の速いマグネトロンスパッタリング用焼結ターゲット材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07113165A true JPH07113165A (ja) | 1995-05-02 |
Family
ID=17626078
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28050893A Pending JPH07113165A (ja) | 1993-10-14 | 1993-10-14 | 成膜速度の速いマグネトロンスパッタリング用焼結ターゲット材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07113165A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011127504A1 (de) * | 2010-04-14 | 2011-10-20 | Plansee Se | Beschichtungsquelle und verfahren zu deren herstellung |
-
1993
- 1993-10-14 JP JP28050893A patent/JPH07113165A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011127504A1 (de) * | 2010-04-14 | 2011-10-20 | Plansee Se | Beschichtungsquelle und verfahren zu deren herstellung |
JP2013527315A (ja) * | 2010-04-14 | 2013-06-27 | プランゼー エスエー | コーティングソース及びその製法 |
EP2754729A3 (de) * | 2010-04-14 | 2014-08-13 | Plansee SE | Beschichtungsquelle und Verfahren zu deren Herstellung |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4620872A (en) | Composite target material and process for producing the same | |
US4992095A (en) | Alloy target used for manufacturing magneto-optical recording medium | |
KR0129795B1 (ko) | 광자기 기록 매체용 타겟 및 그 제조 방법 | |
JPS61139637A (ja) | スパツタ用タ−ゲツトとその製造方法 | |
JPS642177B2 (ja) | ||
JPH07113165A (ja) | 成膜速度の速いマグネトロンスパッタリング用焼結ターゲット材 | |
JP2988021B2 (ja) | 透磁率の低い光磁気記録薄膜形成用高強度ターゲット材 | |
JP3525439B2 (ja) | ターゲット部材およびその製造方法 | |
JPS6199640A (ja) | 複合タ−ゲツト材の製造方法 | |
JPH0790567A (ja) | 光磁気記録媒体用ターゲット材およびその製造方法 | |
JP4573381B2 (ja) | スパッタリングターゲットの製造方法 | |
JPH036218B2 (ja) | ||
JPS61229314A (ja) | タ−ゲツト材料およびその製造方法 | |
JPS62130236A (ja) | タ−ゲツト材の製造方法 | |
JPH01159373A (ja) | スパッタリング用ターゲット | |
JPH01242733A (ja) | 希土類金属−遷移金属ターゲット用合金粉末の製造方法および希土類金属−遷移金属ターゲットの製造方法 | |
JP2001226764A (ja) | スパッタリングのターゲット材用焼結体、その製造方法、及びスパッタリング用ターゲット | |
JPH0791637B2 (ja) | スパッタリング用合金ターゲットおよびその製造方法 | |
JPS6216444B2 (ja) | ||
JPS63130769A (ja) | ターゲット材 | |
JPH0430451B2 (ja) | ||
JP2879715B2 (ja) | 低温蓄冷材 | |
JPH03138365A (ja) | ターゲット部材およびその製造方法 | |
JPS6320153A (ja) | 合金タ−ゲツトの製造方法 | |
JPH05214524A (ja) | 磁性スパッタターゲットおよびそれを用いて形成した 磁性薄膜 |