JP2001226764A - スパッタリングのターゲット材用焼結体、その製造方法、及びスパッタリング用ターゲット - Google Patents
スパッタリングのターゲット材用焼結体、その製造方法、及びスパッタリング用ターゲットInfo
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- JP2001226764A JP2001226764A JP2000032930A JP2000032930A JP2001226764A JP 2001226764 A JP2001226764 A JP 2001226764A JP 2000032930 A JP2000032930 A JP 2000032930A JP 2000032930 A JP2000032930 A JP 2000032930A JP 2001226764 A JP2001226764 A JP 2001226764A
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 少なくとも1種の希土類金属(RE)と
少なくとも1種の遷移金属(TM)とから形成され、R
E−TM金属間化合物の少なくとも4相の合金相を有す
ることを特徴とするスパッタリングのターゲット材用焼
結体。 【効果】 本発明のスパッタリングに用いるターゲット
材用焼結体は、低い最大透磁率を与え、かつ良好なスパ
ッタ膜組成分布を与える。
少なくとも1種の遷移金属(TM)とから形成され、R
E−TM金属間化合物の少なくとも4相の合金相を有す
ることを特徴とするスパッタリングのターゲット材用焼
結体。 【効果】 本発明のスパッタリングに用いるターゲット
材用焼結体は、低い最大透磁率を与え、かつ良好なスパ
ッタ膜組成分布を与える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光磁気記録媒体の
製造に好適に用いられるスパッタリング、特にマグネト
ロンスパッタリング用のターゲット材用焼結体、その製
造方法、及びスパッタリング用ターゲットに関する。
製造に好適に用いられるスパッタリング、特にマグネト
ロンスパッタリング用のターゲット材用焼結体、その製
造方法、及びスパッタリング用ターゲットに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
光磁気記録媒体において、希土類元素(RE)と遷移金
属(TM)の合金薄膜を製造する手段としてマグネトロ
ンスパッタリング法が広く用いられている。そのターゲ
ット材として、例えば、RE−TM化合物とTMもしく
はREのチップを埋め込んだターゲット材や、RE−T
M化合物とTMもしくはREの粉末を混合したターゲッ
ト材(例えば特開平7−66585号、特開平7−84
656号公報)、目標組成のRE−TM化合物均一相の
ターゲット材(例えば特開平5−311420号、特開
平10−251847号公報)が用いられている。
光磁気記録媒体において、希土類元素(RE)と遷移金
属(TM)の合金薄膜を製造する手段としてマグネトロ
ンスパッタリング法が広く用いられている。そのターゲ
ット材として、例えば、RE−TM化合物とTMもしく
はREのチップを埋め込んだターゲット材や、RE−T
M化合物とTMもしくはREの粉末を混合したターゲッ
ト材(例えば特開平7−66585号、特開平7−84
656号公報)、目標組成のRE−TM化合物均一相の
ターゲット材(例えば特開平5−311420号、特開
平10−251847号公報)が用いられている。
【0003】しかし、マグネトロンスパッタリング用タ
ーゲット材の特徴として、RE−TM化合物とTMもし
くはREのチップを埋め込んだターゲット材やRE−T
M化合物とTMもしくはREの粉末を混合したターゲッ
ト材は、スパッタ膜組成分布を良好にするが、最大透磁
率が高くなり、マグネトロンスパッタリング法に用いる
場合、充分な漏洩磁束を得るためにターゲットを厚くす
ることができず、スパッタ効率を上げられない。それに
対し、目標組成のRE−TM化合物均一相のターゲット
材は、最大透磁率の低くなるRE−TM合金組成の均一
相からなり、漏洩磁束を保ったままターゲットを厚くす
ることが可能である一方、スパッタ膜組成分布は悪くな
るという問題がある。
ーゲット材の特徴として、RE−TM化合物とTMもし
くはREのチップを埋め込んだターゲット材やRE−T
M化合物とTMもしくはREの粉末を混合したターゲッ
ト材は、スパッタ膜組成分布を良好にするが、最大透磁
率が高くなり、マグネトロンスパッタリング法に用いる
場合、充分な漏洩磁束を得るためにターゲットを厚くす
ることができず、スパッタ効率を上げられない。それに
対し、目標組成のRE−TM化合物均一相のターゲット
材は、最大透磁率の低くなるRE−TM合金組成の均一
相からなり、漏洩磁束を保ったままターゲットを厚くす
ることが可能である一方、スパッタ膜組成分布は悪くな
るという問題がある。
【0004】本発明は、上記問題を解決したもので、最
大透磁率を低くすることができ、しかもスパッタ膜組成
分布を良好にすることができるスパッタリングのターゲ
ット材用焼結体、その製造方法、及びスパッタリング用
ターゲットを提供することを目的とする。
大透磁率を低くすることができ、しかもスパッタ膜組成
分布を良好にすることができるスパッタリングのターゲ
ット材用焼結体、その製造方法、及びスパッタリング用
ターゲットを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、少なくとも1種の希土類金属(RE)と少なくとも
1種の遷移金属(TM)とを用い、RE−TM金属間化
合物の少なくとも4相以上の合金相をもった焼結体が、
特に光磁気記録媒体の製造に用いられるマグネトロンス
パッタリングのターゲット材として有効であり、RE−
TM合金相にREやTMの単一金属相を有するターゲッ
トより最大透磁率を低くし得、合金単一相のターゲット
よりスパッタ膜組成分布が良好となることを見出し、本
発明をなすに至った。
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、少なくとも1種の希土類金属(RE)と少なくとも
1種の遷移金属(TM)とを用い、RE−TM金属間化
合物の少なくとも4相以上の合金相をもった焼結体が、
特に光磁気記録媒体の製造に用いられるマグネトロンス
パッタリングのターゲット材として有効であり、RE−
TM合金相にREやTMの単一金属相を有するターゲッ
トより最大透磁率を低くし得、合金単一相のターゲット
よりスパッタ膜組成分布が良好となることを見出し、本
発明をなすに至った。
【0006】従って、本発明は、(1)少なくとも1種
の希土類金属(RE)と少なくとも1種の遷移金属(T
M)とから形成され、RE−TM金属間化合物の少なく
とも4相の合金相を有することを特徴とするスパッタリ
ングのターゲット材用焼結体、(2)粒径30〜800
μmのRE2−TM17相を有する上記焼結体、(3)R
E2−TM17相の焼結体に占める割合が焼結体表面積比
10%以上50%未満であり、更にRE−TM2及びR
E−TM3の合金相を有する上記焼結体、(4)最大透
磁率が3〜7である上記焼結体、(5)RE−TM2及
びRE2−TM17を含む合金混合物の粉末を不活性ガス
雰囲気もしくは真空中で加圧焼結して、RE−TM金属
間化合物の少なくとも4相以上の合金相を有する焼結体
を得ることを特徴とするスパッタリングのターゲット材
用焼結体の製造方法、(6)RE−TM2と、RE2−T
M17と、RE−TM3及び/又はRE6−TM23を含む合
金混合物の粉末を不活性ガス雰囲気もしくは真空中で加
圧焼結して、RE−TM金属間化合物の少なくとも4相
以上の合金相を有する焼結体を得ることを特徴とするス
パッタリングのターゲット材用焼結体の製造方法、
(7)上記焼結体よりなるスパッタリング用ターゲット
を提供する。
の希土類金属(RE)と少なくとも1種の遷移金属(T
M)とから形成され、RE−TM金属間化合物の少なく
とも4相の合金相を有することを特徴とするスパッタリ
ングのターゲット材用焼結体、(2)粒径30〜800
μmのRE2−TM17相を有する上記焼結体、(3)R
E2−TM17相の焼結体に占める割合が焼結体表面積比
10%以上50%未満であり、更にRE−TM2及びR
E−TM3の合金相を有する上記焼結体、(4)最大透
磁率が3〜7である上記焼結体、(5)RE−TM2及
びRE2−TM17を含む合金混合物の粉末を不活性ガス
雰囲気もしくは真空中で加圧焼結して、RE−TM金属
間化合物の少なくとも4相以上の合金相を有する焼結体
を得ることを特徴とするスパッタリングのターゲット材
用焼結体の製造方法、(6)RE−TM2と、RE2−T
M17と、RE−TM3及び/又はRE6−TM23を含む合
金混合物の粉末を不活性ガス雰囲気もしくは真空中で加
圧焼結して、RE−TM金属間化合物の少なくとも4相
以上の合金相を有する焼結体を得ることを特徴とするス
パッタリングのターゲット材用焼結体の製造方法、
(7)上記焼結体よりなるスパッタリング用ターゲット
を提供する。
【0007】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のスパッタリングのターゲット材用焼結体は、R
E(希土類金属のうち少なくとも1種以上)と、TM
(遷移金属のうち少なくとも1種以上)からなる焼結体
であり、RE−TM金属間化合物の少なくとも4相以上
の合金相を有するものである。
本発明のスパッタリングのターゲット材用焼結体は、R
E(希土類金属のうち少なくとも1種以上)と、TM
(遷移金属のうち少なくとも1種以上)からなる焼結体
であり、RE−TM金属間化合物の少なくとも4相以上
の合金相を有するものである。
【0008】この場合、希土類金属(RE)としては、
Nd,Sm,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm等が
好ましく、これらの1種又は2種以上を使用することが
できる。また、遷移金属としては、Fe,Co,Ni,
Cr等の1種又は2種以上を用いることが好ましい。
Nd,Sm,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm等が
好ましく、これらの1種又は2種以上を使用することが
できる。また、遷移金属としては、Fe,Co,Ni,
Cr等の1種又は2種以上を用いることが好ましい。
【0009】上記焼結体は、RE2−TM17相を有する
ことが好ましく、その他RE−TM2、RE−TM3、R
E6−TM23等の合金相を有することが好ましい。この
場合、合金相のうち、RE2−TM17相は粒径30〜8
00μmであり、焼結体表面積比10%以上50%未
満、残部RE−TM2、RE−TM3等の合金相を有する
焼結体であることがよい。このような相をもつことによ
り、その焼結体をターゲット材として用いた時、現在広
く用いられているRE−TM合金相にREやTMの単一
金属相を有するターゲット材と目標組成の合金単一相を
有するターゲット材の中間的な性質をもたせることがで
きる。即ち、この焼結体の最大透磁率は3〜7程度であ
り、RE−TM合金相にREやTMの単一金属相を有す
るターゲット材の最大透磁率よりも低く抑えられ、複数
の合金相を有することから、合金単一相のターゲットよ
りスパッタ膜組成分布が良好となる。
ことが好ましく、その他RE−TM2、RE−TM3、R
E6−TM23等の合金相を有することが好ましい。この
場合、合金相のうち、RE2−TM17相は粒径30〜8
00μmであり、焼結体表面積比10%以上50%未
満、残部RE−TM2、RE−TM3等の合金相を有する
焼結体であることがよい。このような相をもつことによ
り、その焼結体をターゲット材として用いた時、現在広
く用いられているRE−TM合金相にREやTMの単一
金属相を有するターゲット材と目標組成の合金単一相を
有するターゲット材の中間的な性質をもたせることがで
きる。即ち、この焼結体の最大透磁率は3〜7程度であ
り、RE−TM合金相にREやTMの単一金属相を有す
るターゲット材の最大透磁率よりも低く抑えられ、複数
の合金相を有することから、合金単一相のターゲットよ
りスパッタ膜組成分布が良好となる。
【0010】このような焼結体は、REとTMの金属間
化合物RE−TM2、RE2−TM17の合金あるいはRE
−TM2と、RE2−TM17と、RE−TM3もしくはR
E6−TM23との合金をArなどの不活性ガス雰囲気で
溶解し、インゴットを製造し、Arなどの不活性ガス雰
囲気で粉砕もしくはガスアトマイズ法などにより粉末化
し、篩い分けし、次いで目標組成となるように配合した
粉末をArなどの不活性ガス雰囲気で加圧焼結すること
により得ることができる。なお、雰囲気は不活性ガス雰
囲気に限られず、上記雰囲気はいずれも真空中であって
もよい。
化合物RE−TM2、RE2−TM17の合金あるいはRE
−TM2と、RE2−TM17と、RE−TM3もしくはR
E6−TM23との合金をArなどの不活性ガス雰囲気で
溶解し、インゴットを製造し、Arなどの不活性ガス雰
囲気で粉砕もしくはガスアトマイズ法などにより粉末化
し、篩い分けし、次いで目標組成となるように配合した
粉末をArなどの不活性ガス雰囲気で加圧焼結すること
により得ることができる。なお、雰囲気は不活性ガス雰
囲気に限られず、上記雰囲気はいずれも真空中であって
もよい。
【0011】また、加圧焼結は、例えばホットプレス法
の場合、原料合金粉末のうち、低融点側の融点より30
〜100℃低い温度を焼結温度とし、圧力を少なくとも
29.4MPa(300kgf/cm2)以上かけ、こ
の状態を少なくとも30分以上保持し、その雰囲気は真
空中もしくはAr等の不活性ガス中で行うことにより、
同組成のインゴットとの相対密度95%以上、酸素濃度
700ppm未満の焼結体を得ることができる。
の場合、原料合金粉末のうち、低融点側の融点より30
〜100℃低い温度を焼結温度とし、圧力を少なくとも
29.4MPa(300kgf/cm2)以上かけ、こ
の状態を少なくとも30分以上保持し、その雰囲気は真
空中もしくはAr等の不活性ガス中で行うことにより、
同組成のインゴットとの相対密度95%以上、酸素濃度
700ppm未満の焼結体を得ることができる。
【0012】本発明の焼結体は、スパッタリング法、特
にマグネトロンスパッタリング法のターゲット材として
使用されるものであり、この焼結体からなるターゲット
を用いることにより、良好なスパッタ膜組成分布を与え
ると共に、透磁率が低く、ターゲットを厚くしても充分
な漏洩磁束を得ることができることから、スパッタ効率
を上げることができ、光磁気記録媒体の製造に好適に用
いられる。
にマグネトロンスパッタリング法のターゲット材として
使用されるものであり、この焼結体からなるターゲット
を用いることにより、良好なスパッタ膜組成分布を与え
ると共に、透磁率が低く、ターゲットを厚くしても充分
な漏洩磁束を得ることができることから、スパッタ効率
を上げることができ、光磁気記録媒体の製造に好適に用
いられる。
【0013】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0014】〔実施例1〕Ar雰囲気中でTb−Fe2
(合金A)、Tb2−(Fe0.785−Co0.215)17(合
金B)をアーク溶解炉にて溶解し、インゴットを得た。
Ar雰囲気のグローブボックス内で粉砕後、45〜25
0μmに篩い分けを行った。合金A粉末と合金B粉末を
目標組成Tb21.5−Fe68.5−Co10となるよう55.
4:44.6(wt%)で混合し、加圧焼結原料粉末と
した。ホットプレス法にて焼結温度1100℃、印加圧
力39.2MPa(400kgf/cm2)、焼結時間
90分、Ar雰囲気で焼結したところ、相対密度97.
1%、最大透磁率5.13、酸素濃度680ppmの焼
結体が得られた。
(合金A)、Tb2−(Fe0.785−Co0.215)17(合
金B)をアーク溶解炉にて溶解し、インゴットを得た。
Ar雰囲気のグローブボックス内で粉砕後、45〜25
0μmに篩い分けを行った。合金A粉末と合金B粉末を
目標組成Tb21.5−Fe68.5−Co10となるよう55.
4:44.6(wt%)で混合し、加圧焼結原料粉末と
した。ホットプレス法にて焼結温度1100℃、印加圧
力39.2MPa(400kgf/cm2)、焼結時間
90分、Ar雰囲気で焼結したところ、相対密度97.
1%、最大透磁率5.13、酸素濃度680ppmの焼
結体が得られた。
【0015】なお、相対密度は目標組成合金インゴット
との相対密度であり、それぞれの密度はアルキメデス法
で得た。最大透磁率はVSM法による磁化測定結果から
算出した値で、酸素濃度は不活性ガス融解赤外吸収法に
て得た値である。以後、本例中で用いている測定値は同
様の測定法にて得られた値である。
との相対密度であり、それぞれの密度はアルキメデス法
で得た。最大透磁率はVSM法による磁化測定結果から
算出した値で、酸素濃度は不活性ガス融解赤外吸収法に
て得た値である。以後、本例中で用いている測定値は同
様の測定法にて得られた値である。
【0016】この焼結体の反射電子像を図1に示す。こ
の反射電子像及びEPMA分析より、合金AのRE−T
M2相(粒径50〜150μm)、合金BのRE2−TM
17相(粒径50〜250μm)、粒界に拡散相のRE−
TM3相、RE6−TM23相の4種の合金相をもった焼結
体であることが分かった。
の反射電子像及びEPMA分析より、合金AのRE−T
M2相(粒径50〜150μm)、合金BのRE2−TM
17相(粒径50〜250μm)、粒界に拡散相のRE−
TM3相、RE6−TM23相の4種の合金相をもった焼結
体であることが分かった。
【0017】〔実施例2〕Ar雰囲気中でTb−Fe2
(合金A)、Tb−Fe3(合金B)、Tb2−(Fe
0.765−Co0.235)17(合金C)をアーク溶解炉にて溶
解し、インゴットを得た。Ar雰囲気のグローブボック
ス内で粉砕後、45〜250μmに篩い分けを行った。
合金A粉末と合金B粉末と合金C粉末をTb21.5−Fe
68.5−Co10となるよう51.3:11.4:37.3
(wt%)で混合し、加圧焼結原料粉末とした。ホット
プレス法にて焼結温度1100℃、印加圧力39.2M
Pa(400kgf/cm2)、焼結時間90分、Ar
雰囲気中で焼結したところ、相対密度96.1%、最大
透磁率4.33、酸素濃度690ppmの焼結体が得ら
れた。
(合金A)、Tb−Fe3(合金B)、Tb2−(Fe
0.765−Co0.235)17(合金C)をアーク溶解炉にて溶
解し、インゴットを得た。Ar雰囲気のグローブボック
ス内で粉砕後、45〜250μmに篩い分けを行った。
合金A粉末と合金B粉末と合金C粉末をTb21.5−Fe
68.5−Co10となるよう51.3:11.4:37.3
(wt%)で混合し、加圧焼結原料粉末とした。ホット
プレス法にて焼結温度1100℃、印加圧力39.2M
Pa(400kgf/cm2)、焼結時間90分、Ar
雰囲気中で焼結したところ、相対密度96.1%、最大
透磁率4.33、酸素濃度690ppmの焼結体が得ら
れた。
【0018】焼結体の反射電子像(図2)、EPMA分
析より、合金AのRE−TM2相(粒径50〜100μ
m)、合金BのRE−TM3相(粒径30〜100μ
m)、合金CのRE2−TM17相(粒径50〜200μ
m)、粒界に拡散相のRE−TM3相、RE6−TM23相
の4種の合金相をもった焼結体であることが分かった。
析より、合金AのRE−TM2相(粒径50〜100μ
m)、合金BのRE−TM3相(粒径30〜100μ
m)、合金CのRE2−TM17相(粒径50〜200μ
m)、粒界に拡散相のRE−TM3相、RE6−TM23相
の4種の合金相をもった焼結体であることが分かった。
【0019】〔比較例1〕原料をTb21.5−Fe68.5−
Co10となるように秤量し、アーク溶解炉にてAr雰囲
気中で溶解し、インゴットを得た。Ar雰囲気のグロー
ブボックス内で粉砕後、45〜250μmに篩い分けを
行った。得られた粉末を加圧焼結原料粉末とした。ホッ
トプレス法にて焼結温度1100℃、印加圧力39.2
MPa(400kgf/cm2)、Ar雰囲気、焼結時
間90分で焼結したところ、相対密度93.2%、最大
透磁率2.94、酸素濃度680ppmの焼結体が得ら
れた。
Co10となるように秤量し、アーク溶解炉にてAr雰囲
気中で溶解し、インゴットを得た。Ar雰囲気のグロー
ブボックス内で粉砕後、45〜250μmに篩い分けを
行った。得られた粉末を加圧焼結原料粉末とした。ホッ
トプレス法にて焼結温度1100℃、印加圧力39.2
MPa(400kgf/cm2)、Ar雰囲気、焼結時
間90分で焼結したところ、相対密度93.2%、最大
透磁率2.94、酸素濃度680ppmの焼結体が得ら
れた。
【0020】焼結体の反射電子像(図3)、EPMA分
析より、RE−TM3相の中に〜50μmの析出相RE2
−TM17、粒界に拡散相RE6−TM23の3種の合金相
をもった焼結体であることが分かった。
析より、RE−TM3相の中に〜50μmの析出相RE2
−TM17、粒界に拡散相RE6−TM23の3種の合金相
をもった焼結体であることが分かった。
【0021】〔比較例2〕原料をTb21.5−Fe68.5−
Co10となるように秤量し、Ar雰囲気中で高周波溶解
炉にて溶解し、インゴットを得た。ガスアトマイズ法で
粉末化し、250μm以下に篩い分けした粉末を加圧焼
結原料粉末とした。ホットプレス法にて焼結温度110
0℃、印加圧力39.2MPa(400kgf/c
m2)、Ar雰囲気、焼結時間30分で焼結したとこ
ろ、相対密度97.3%、最大透磁率2.37、酸素濃
度920ppmの焼結体が得られた。
Co10となるように秤量し、Ar雰囲気中で高周波溶解
炉にて溶解し、インゴットを得た。ガスアトマイズ法で
粉末化し、250μm以下に篩い分けした粉末を加圧焼
結原料粉末とした。ホットプレス法にて焼結温度110
0℃、印加圧力39.2MPa(400kgf/c
m2)、Ar雰囲気、焼結時間30分で焼結したとこ
ろ、相対密度97.3%、最大透磁率2.37、酸素濃
度920ppmの焼結体が得られた。
【0022】焼結体の反射電子像(図4)、EPMA分
析より、RE−TM3中に〜10μmの析出相RE2−T
M17が均一に分布し、粒界に拡散相RE6−TM23を有
した3種の合金相をもった焼結体であることが分かっ
た。
析より、RE−TM3中に〜10μmの析出相RE2−T
M17が均一に分布し、粒界に拡散相RE6−TM23を有
した3種の合金相をもった焼結体であることが分かっ
た。
【0023】上記各焼結体の測定結果について表1に示
す。
す。
【0024】
【表1】
【0025】上記分析結果と反射電子像より、700p
pm以下の低酸素濃度で最大透磁率を5程度に抑えた、
粒径50〜250μmのRE−TM2相、RE2−TM17
相が混在し、粒界拡散相にRE−TM3、RE6−TM23
の合計4相の合金相をもった、マグネトロンスパッタリ
ングに有効な合金ターゲット材用焼結体を提供できるこ
とが認められた。
pm以下の低酸素濃度で最大透磁率を5程度に抑えた、
粒径50〜250μmのRE−TM2相、RE2−TM17
相が混在し、粒界拡散相にRE−TM3、RE6−TM23
の合計4相の合金相をもった、マグネトロンスパッタリ
ングに有効な合金ターゲット材用焼結体を提供できるこ
とが認められた。
【0026】
【発明の効果】本発明のスパッタリングに用いるターゲ
ット材用焼結体は、低い最大透磁率を与え、かつ良好な
スパッタ膜組成分布を与える。
ット材用焼結体は、低い最大透磁率を与え、かつ良好な
スパッタ膜組成分布を与える。
【図1】実施例1の焼結体の反射電子像(倍率200
倍)である。
倍)である。
【図2】実施例2の焼結体の反射電子像(倍率200
倍)である。
倍)である。
【図3】比較例1の焼結体の反射電子像(倍率200
倍)である。
倍)である。
【図4】比較例2の焼結体の反射電子像(倍率200
倍)である。
倍)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22F 3/14 B22F 3/14 D
Claims (7)
- 【請求項1】 少なくとも1種の希土類金属(RE)と
少なくとも1種の遷移金属(TM)とから形成され、R
E−TM金属間化合物の少なくとも4相の合金相を有す
ることを特徴とするスパッタリングのターゲット材用焼
結体。 - 【請求項2】 粒径30〜800μmのRE2−TM17
相を有する請求項1記載の焼結体。 - 【請求項3】 RE2−TM17相の焼結体に占める割合
が焼結体表面積比10%以上50%未満であり、更にR
E−TM2及びRE−TM3の合金相を有する請求項2記
載の焼結体。 - 【請求項4】 最大透磁率が3〜7である請求項1乃至
3のいずれか1項記載の焼結体。 - 【請求項5】 RE−TM2及びRE2−TM17を含む合
金混合物の粉末を不活性ガス雰囲気もしくは真空中で加
圧焼結して、RE−TM金属間化合物の少なくとも4相
以上の合金相を有する焼結体を得ることを特徴とするス
パッタリングのターゲット材用焼結体の製造方法。 - 【請求項6】 RE−TM2と、RE2−TM17と、RE
−TM3及び/又はRE6−TM23を含む合金混合物の粉
末を不活性ガス雰囲気もしくは真空中で加圧焼結して、
RE−TM金属間化合物の少なくとも4相以上の合金相
を有する焼結体を得ることを特徴とするスパッタリング
のターゲット材用焼結体の製造方法。 - 【請求項7】 請求項1乃至4のいずれか1項記載の焼
結体よりなるスパッタリング用ターゲット。
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JP2000032930A JP2001226764A (ja) | 2000-02-10 | 2000-02-10 | スパッタリングのターゲット材用焼結体、その製造方法、及びスパッタリング用ターゲット |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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