JPH07112948B2 - 珪酸カルシウム保温材の製造方法 - Google Patents

珪酸カルシウム保温材の製造方法

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JPH07112948B2
JPH07112948B2 JP27549087A JP27549087A JPH07112948B2 JP H07112948 B2 JPH07112948 B2 JP H07112948B2 JP 27549087 A JP27549087 A JP 27549087A JP 27549087 A JP27549087 A JP 27549087A JP H07112948 B2 JPH07112948 B2 JP H07112948B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/18Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing mixtures of the silica-lime type
    • C04B28/186Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing mixtures of the silica-lime type containing formed Ca-silicates before the final hardening step
    • C04B28/188Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing mixtures of the silica-lime type containing formed Ca-silicates before the final hardening step the Ca-silicates being present in the starting mixture

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、成形性において優れた方法で、軽量にして
高強度でかつ高温加熱時における耐クラック性を有する
トバモライト珪酸カルシウム保温材を製造する方法に関
するものである。
(従来の技術) 珪酸カルシウム成形体の製造方法には従来から2つの方
法がよく知られている。
第1の方法は、珪酸質原料、石灰質原料、補強繊維およ
び水を混合して得られたスラリーを常圧下加熱処理した
後に成形し、次いで加圧下水熱反応させ珪酸カルシウム
の成形体を得るものである。また第2の方法は、珪酸質
原料、石灰質原料および水を混合し、これを加圧下で攪
拌して珪酸カルシウム結晶を生成し、次いでこれに補強
繊維を加え成形し乾燥するものである。
上記の従来技術において、第1の方法は主としてトバモ
ライト系珪酸カルシウム保温材の製造方法であり、これ
によると最高使用温度650℃、嵩比重0.17以下の成形体
が得られる。しかしこのものは、片面加熱の状況など保
温材に大きな温度勾配が生じた場合や、この保温材を振
動の激しい部位に使用した場合、加熱面に亀裂を生じる
ことがあり、保温効果の低下や保温材の1時取外し時に
崩壊するなどのハンドリングに支障を来たすことがあっ
た。
また従来技術の第2の方法は、主としてゾノトライト系
の珪酸カルシウム保温材の製造方法であるが、これによ
ると上記のトバモライト系のものよりも高い耐熱性、耐
クラック性を有するものが得られることは事実である。
しかしこの方法によると、原料の選択幅が狭いとう問題
の外に、製造にあたって高圧下で珪酸カルシウム結晶を
生成させるために大規模な設備を必要とし、また嵩高な
スラリーを得るために多量の水を必要とするなど生産性
に大きな問題があって、製品のコストを高める効果とな
っていた。
(発明が解決しようとする問題点) この発明は、上記の従来技術の第1の方法を改良して、
安価に製造することが出来る方法で耐クラック性を有す
るトバモライト系珪酸カルシウム保温材を製造しようと
するものである。
(問題点を解決するための手段) この発明は、珪酸質原料、石灰質原料および水を混合し
て得られるスラリーを常圧下で加熱処理した後に成形
し、次いで加圧下水熱反応させ珪酸カルシウム保温材を
製造するに当り、原料中にゾノトライトを内割で5〜30
%添加するとともに珪酸質原料と石灰質原料のCa/(Si
+Al)モル比を0.9〜1.3とし、かつ原料のスラリーを常
圧下で加熱した後に硫酸根を含む化合物を3〜25%内割
で添加することを特徴とする珪酸カルシウム保温材の製
造方法である。以下にこの発明を更に説明する。
この発明は、すでに説明した通り、基本的には珪酸質原
料、石灰質原料および水を混合し、ここに得られたスラ
リーを常圧下で加熱処理をした後に成形し、次いで加圧
下水熱反応させる従来から公知な珪酸カルシウム成形体
を得る方法に基本を置くものである。そして本発明は、
上記の従来技術に基本を置いて、これにドノトライトと
硫酸根を含む化合物を併用添加するものである。
従って、本発明に用いる珪酸質原料、石灰質原料はとも
に従来から普通に使用されているものを用いる。例え
ば、石灰質原料としては、消石灰、生石灰、カーバイト
滓等、また珪酸質原料としては珪藻土、フェロシリコン
ダスト、コロイダルシリカ等をあげることができる。し
かしこの発明では、これらの原料の珪酸質原料と石灰質
原料のCa/(Si+Al)モル比を0.9〜1.3の範囲と、従来
のものより若干高めとし、好ましいくは0.9〜1.2とす
る。モル比が0.9未満であると強度の発現が良好でな
く、また1.3を超えると乾燥収縮が発生して好ましくな
い。この発明では、珪酸質原料と石灰質原料の外に全原
料に対し5〜30重量%、好ましくは7〜20重量%のゾノ
トライトを加える。これが5%未満であると耐クラック
性に効果なく、また30%を超えるとスラリーの脱水性が
悪くなる。以上の珪酸質原料、石灰質原料およびゾノト
ライトからなる原料に水を混合してスラリーとする。こ
のときの水比は、(水/固形分)は、7〜15倍が好適で
ある。この際必要に応じパルプ、ガラス繊維などの繊維
類を加えてもよい。次いでこれを常圧下で加熱して1次
反応させる。加熱時間は、非晶質シリカの石灰質原料に
対する反応性によって異なるが、例えば非晶質シリカが
珪藻土の場合、80℃以上での温度で2時間以上、またホ
ワイトカーボンの場合は80℃の温度で1時間以上が好適
である。この反応が進行するとここに嵩高なゲルを生成
する。またこのときに、該スラリーをアルコール洗浄し
てから真空乾燥した後粉末X線回析を行った。その結
果、消石灰の回析線は認められなくっていた。この状態
で硫酸根を含む化合物をゲル状物の中に添加する。硫酸
根を含む化合物を、常圧下の加熱後の嵩高なゲル状物で
なく、原料の加熱前に添加すると、その後の工程である
プレス成形に際して脱水性が著しく悪くなる。
この硫酸根を含む化合物としては、硫酸バリウム、硫酸
鉛、二水石膏、半水石膏、無水石膏等の不溶性硫酸塩、
硫酸アルミニウム、硫酸鉄、硫酸銅、硫酸マグネシウ
ム、硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウムなど
の可溶性硫酸塩、カルシウムアルミネートモノサルフェ
ート、カルシウムアルミネートトリサルフェート等のカ
ルシウムサルフォアルミネート水和物、または水和によ
ってカルシウムサルフォアルミネート水和物を生成する
ような焼成化合物等が例示できる。硫酸根を含む化合物
の添加量は、内割で3〜25重量%、好ましくは5〜20%
である。これが3%未満であると耐クラック性で効果な
く、また25%を超えると成形体の嵩比重が増大し保温効
果が減少してしまうとともに、高強度な成形体が得られ
なくなる。これらの硫酸根を含む化合物を添加してから
はスラリーを攪拌し、これを均一に混合する。次に、こ
のスラリーを脱水する。ここでの脱水は公知な方法によ
り行なえばよく、例えば適当な型に入れて上からプレス
圧をかけ脱水し、同時に成形する。脱水成形された後
は、これをオートクレーブ中で4〜15kg/cm2の飽和水蒸
気圧のもとで4〜10時間水熱反応を行ない、次に乾燥す
る。この乾燥は、例えば105℃の熱風で15時間行う。
これによって成形性にすぐれ、高強度でかつ片面加熱時
における耐クラック性を有するトバモライト系珪酸カル
シウム保温材を製造することができる。
以下に実施例および比較例をあげてこの発明を更に説明
する。
実施例1. 珪藻土および生石灰をCa/(Si+Al)モル比で0.95とな
るように調合し、全固形分の10重量%のゾノトライトお
よび2重量%の耐アルカリ性ガラス繊維を加え、全固形
分の12倍の水とともに混合してスラリーとした。これを
常圧下90℃で3時間加熱し珪酸カルシウムゲルを生成さ
せた。得られたゲル生成物に第1表に示す各種硫酸根を
含む化合物を3〜25%添加後4kg/cm2のプレス圧をかけ
脱水成形した。次いで圧力10kg/cm2の飽和水蒸気のもの
でオートクレーブ処理を行った後、120℃で乾燥した。
得られた製品の物性および成形直前のスラリーの濾過速
度を第1表に示した。なお、濾過速度は、スラリーを10
00g採取し、これを直径15.5cmのブフナロートにNo.2の
濾紙を敷きスラリーを投入し、これに65cmHgの負圧をか
け濾過速度を測定した。
また、内径254mm、厚さ50mmの成形体(管カバー)を作
成し、加熱装置を内臓した10インチの鉄管に取り付け40
0℃および600℃に加熱し、50Hzの振動を与えながら12時
間保持し、成形体内面のクラック発生状況を確認した。
なお、第1表には実施例1の外、実施例2ないし3、比
較例1ないし7の結果も併記した。
実施例2. ゾノトライトの配合量を全固形分の5〜30重量%とし、
その他は実施例1と同様にして成形体を作成し、得られ
た成形体の物性および成形直前のスラリーの濾過速度を
測定した。
比較例1. 珪藻土および生石灰をCa/(Si+Al)のモル比で0.80と
なるように調合し、全固形分の2重量%の耐アルカリ性
ガラス繊維を加え、全固形分の12倍量の水とともに混合
しスラリーとした後、常圧下90℃で3時間加熱した。得
られたゲル生成物を5kg/cm2のプレス圧で脱水成形し
た。つづいて圧力10kg/cm2の飽和水蒸気のものでオート
クレーブ処理を行った後120℃で乾燥した。これによっ
て得られた製品の嵩密度、曲げ強度および成形直前のス
ラリーの濾過速度を測定したところ、実施例1,2と略同
様であったが、振動下の片面加熱での耐クラック性は実
施例1,2に比べて著しく劣っていた。
比較例2. 珪藻土および生石灰をCaO/(SiO2+Al)モル比で0.95と
なるように調合し、全固形分の30重量%のゾノトライト
および2重量%の耐アルカリ性ガラス繊維を加え、全固
形分の12倍量の水とともに混合しスラリーとした。それ
以降は比較例1と同じ方法で成形体を作成し、得られた
製品の物性を測定したところ、実施例1,2と比べ、片面
加熱時の耐クラック性が著しく劣っていた。
比較例3. 珪藻土および生石灰をCa/(SiO2+Al)モル比で0.95と
なるように調合しスラリーとした。これ以降は実施例1
と同様にして成形体を作成し、得られたものの物性を測
定したとこを耐クラック性が著しく劣っていた。
比較例4. 珪藻土および生石灰をCa/(Si+Al)モル比で0.95とな
るよう調合し、全固形分の10%のゾノトライト、2%の
耐アルカリ性ガラス繊維を加え全固形分の12倍量の水と
ともに混合しスラリーとした。その後これを常圧下90℃
で3時間加熱し珪酸カルシウムを生成させた。得られた
ゲル生成物に各種硫酸根を含む化合物を2%または3%
添加した後、5kg/cm2のプレス圧で脱水成形した。これ
以降は実施例1と同様な方法で処理し、得られた成形体
の物性を測定した。その結果、硫酸根を含む化合物の添
加量が2%では振動下の片面加熱で耐クラック性がな
く、硫酸根を含む化合物の添加量が30重量%では嵩比重
が著しく増大した。
比較例5. 珪藻土および生石灰をCaO/(Si+Al)モル比で0.95とな
るように調整し、これに全固形分の3%,5%のゾノトラ
イトと2%の耐アルカリ性ガラス繊維を加え、これに全
固形分の12倍量の水とともに混合してスラリーとした。
その後これを常圧下90℃で3時間加熱し、珪酸カルシウ
ムゲルを生成させた。得られたゲル化生成物に二水石膏
を25重量%添加した。以降は実施例1と同様にして処理
し、得られた成形体の物性を測定した。その結果、ゾノ
トライト添加量が3%では振動下の片面加熱での耐クラ
ック性がなく、またゾノトライト添加量35%では濾過速
度が著しく低下した。
比較例6. 珪藻土および生石灰をCaO/(Si+Al)モル比で0.95とな
るように調整し、これに全固形分の10%のゾノトライト
と2%の耐アルカリ性ガラス繊維と5%の硫酸根を含む
化合物を加え、これに全固形分の12倍量の水とともに混
合してスラリーとした。その後これを常圧下90℃で3時
間加熱し、珪酸カルシウムゲルを生成させた。得られた
ゲル化生成物に二水石膏を5重量%添加した。以降は比
較例1と同様にして処理し、得られた成形体の物性を測
定した。その結果、実施例1と比較して嵩比重が増大す
るとともに、成形直前のスラリーの濾過速度が著しく低
下した。
実施例3. 珪藻土および生石灰をCa/(Si+Al)モル比で0.9〜1.2
となるように調合し、以下実施例1と同様にして成形体
を作成したところ、乾燥収縮率は極めて小さかった。結
果を第2表に示す。また第2表には比較例7も併記し
た。
比較例7. 珪藻土および生石灰をCa/(Si+Al)モル比で1.4,0.8お
よび0.7となるように調合し、以下実施例1と同様にし
て成形体を作成したところ、乾燥収縮率は実施例3と比
較して著しく大きな値を示し、また曲げ強さは小さい値
となった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】珪酸質原料、石灰質原料および水を混合し
    て得られるスラリーを常圧下で加熱処理した後に成形
    し、次いで加圧下水熱反応させ珪酸カルシウム保温材を
    製造するに当り、原料中にゾノトライトを内割で5〜30
    %添加するとともに珪酸質原料と石灰質原料のCa/(Si
    +Al)モル比を0.9〜1.3とし、かつ原料のスラリーを常
    圧下で加熱した後に硫酸根を含む化合物を3〜25%内割
    で添加することを特徴とする珪酸カルシウム保温材の製
    造方法。
JP27549087A 1987-10-30 1987-10-30 珪酸カルシウム保温材の製造方法 Expired - Lifetime JPH07112948B2 (ja)

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