JPH0465010B2 - - Google Patents

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JPH0465010B2
JPH0465010B2 JP58077528A JP7752883A JPH0465010B2 JP H0465010 B2 JPH0465010 B2 JP H0465010B2 JP 58077528 A JP58077528 A JP 58077528A JP 7752883 A JP7752883 A JP 7752883A JP H0465010 B2 JPH0465010 B2 JP H0465010B2
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JP
Japan
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raw material
slurry
reaction
temperature
raw materials
Prior art date
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JP58077528A
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JPS59203721A (ja
Inventor
Juichi Doi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、含水珪酸カルシウム物質の一種であ
るキルコアナイト(Kilchoanite、9CaO・6SiO2
〜9CaO・6SiO2・H2O)の製造方法に関するも
のである。 従来、工業的に製造され、一般的に使用されて
いる含水珪酸カルシウム物質としてバモライト
(Tobermorite、5CaO・6SiO2・5H2O)とゾノ
トライト(Xonotlite、6CaO・6SiO2・H2O)お
よび準晶質のCSH()がある。これらは、主と
して保温材、耐火被覆材、耐火建材として使用さ
れているが、最高安全使用温度は、650℃と1000
℃のものの2種類がある。650℃のものは、トバ
モライトやCSH()を主とするもので、これら
の鉱物は700℃付近で珪灰石に転移し、その際、
著しく容積変化を生じて、製品に亀裂を生じたり
崩壊をまねく。1000℃の耐熱性を有するものは、
ゾノトライトからなるもので、これらは、トバモ
ライトやCSH()と比較して耐熱性を有してい
るが、1000℃以上に加熱すると製品は著しく容積
変化を生じて亀裂が発生したり崩壊したりする。
その為、保温材、耐火被覆材、耐火建材としての
機能が実質的に失われる。 この様に、従来の含水珪酸カルシウム系物質及
びその成形体の安全使用温度は、650℃〜1000℃
が限度であり、それ以上の温度での使用には耐え
なかつた。さらに高温の1200℃に耐える含水珪酸
カルシウム系物質としてキルコアナイトが知られ
ている。従来、キルコアナイトの製造法としての
次の2方法が知られている。 (1) 石灰と石英を原料として600℃〜400℃で製造
する方法 (2) γ−珪酸二石灰(γ−dicalcium Silicate、
γ−2CaO・SiO2)と石英を原料として250〜
160℃で製造する方法 (1)の方法は、安価な原料を使用出来るという利
点はあるが、反応温度が高く高圧で反応する必要
があり、高価な耐熱耐圧反応装置を使わねばなら
ない欠点がある。反応温度を下げる方法として、
原料の温度を非常に急速(1〜2分)に上昇させ
る方法が提案されているが、反応装置が非常に複
雑になるにもかかわらず反応温度は、250℃以下
にはならない。それに対し(2)の方法は、200℃付
近の比較的低温で製造できる利点はあるものの高
価な高純度のγ−珪酸二石灰を原料として使用せ
ねばならない欠点がある。 そこで本発明者らは、(1)の様な安価な原料を使
つて200℃付近の温度で、しかも成形物をつくる
のに適した反応途中に原料を混合撹拌や解砕せず
に静置したままキルコアナイトの製造が出来ない
か種々の研究の結果、粗粒滴定試験法の4N塩酸
滴下量が400ml以下の生石灰を出発原料として用
いて、原料混合物中のカルシウムと珪酸のモル比
(CaO/SiO2比)を1.3〜1.8とし石灰質原料と珪
酸質原料と水とを混合後静置したまゝ、反応を
160〜250℃の飽和水蒸気圧中で行なうことにより
キルコアナイトが製造できることを見出した。 本発明においては、石灰質原料として粗粒滴定
試験法で4N−塩酸適下量が400ml以下の生石灰を
使用する。生石灰は、工業的には、石灰石を焼成
する事により製造されているが、その際の焼成温
度、焼成時間、燃料、焼成窯の種類等により、製
造された生石灰の性質は大きく異る。本発明でい
う生石灰とは、生石灰の粗粒滴定試験法で10分間
の4N−塩酸滴下量が、400ml以下のものである。
本発明でいう粗粒滴定試験とは、石灰製造技術ハ
ンドブツク(改訂版)(日本石灰協会発行、昭和
54年)の368ページ記載の粗粒滴定法(100g法)
であり、試料100g(1〜4.76mm)試示薬フエノ
ールフタレインを用い、10分間の4N−塩酸滴下
総量(ml)で結果を表示する方法である。工業的
に多量に生産されている、4N塩酸滴下量が400ml
以上の生石灰を使用すると、原料混合後静置した
まま反応を行うと、キルコアナイトは生成せず、
α−珪酸二石灰水和物、(α−dicalcium silicate
hydrate)や、ゾノトライトが主として生成した
キルコアナイトは、生成しない。石灰質原料とし
ては、粗粒滴定試験法で4N塩酸滴下量が400ml以
下の生石灰を水和して製造した消石灰も使用する
事が出来る。しかし、4N塩酸滴下量が400ml以上
の生石灰より製造された一般に工業的に使用され
ている消石灰は、使用出来ない。この様な消石灰
を用いると、原料混合後静置したまま反応を行う
と、キルコアナイトは生成しない。またポルトラ
ンドセメントも使用できない。 本発明で使用出来る珪酸質原料としては、
SiO2含有量90%以上を有する珪石、珪藻土、火
山灰、白土等の粉砕物や、工業的に生産されるホ
ワイトカーボン等の非晶質シリカ、副産品のフエ
ロシリコンダスト等が使用できる。 上述の生石灰と珪酸質原料と水を混合してスラ
リーとする。場合によつては、補強材として、石
綿、ガラス繊維、レーヨン等のセルロース繊維や
セラミツクフアイバー等を加えたりスラリー粘度
調整剤、沈降防止剤を添加しても良い。原料の配
合組成は、カルシウムと珪素の含有モル比
(CaO/SiO2モル比)を1.3〜1.8とする。CaO/
SiO2モル比がこれ以下では、キルコアナイトの
生成は少なく、ゾノトライトやトバモライトが生
成する。またこれ以上でも、キルコアナイトの生
成が少なくなり、未反応原料が多く残つたり、α
−珪酸二石灰水和物等が多く生成する様になる。
原料に混合する水の量は、目的に応じて変える事
ができるが、通常水と固形分の重量比で0.2〜20
程度で行うのが良い。水と原料を混合すると徐々
に水和が始り、発熱するが、そのまま所定の反応
温度に上げて反応するのが良い。しかし場合によ
つては、水和発熱が終つてからスラリーのままあ
るいは所定の形状に成形を行つて、高温高圧反応
を行つても良い。成形方法としては、通常の珪カ
ル板の製造に用いられている(1)流し込み成形法、
(2)プレス成形法、(3)抄造成形法等が使用出来る。
石灰質原料と珪酸質原料と水とを混合後常圧で水
和したスラリーあるいは、このスラリーを成形し
た成形体は、静置したまま混合撹拌せずに、160
〜250℃の飽和水蒸気中で反応を行う。この場合、
飽和水蒸気圧での反応中に混合撹拌したり、反応
中に一時原料を取り出し解砕するとキルコアナイ
トが生成しない。 スラリーあるいは成形品をオートクレーブ中に
入れ、160〜250℃の飽和水蒸気圧中で反応を行
う。所定の反応温度、反応圧へ上昇させるのに要
する時間は、原料の種類や配合比により異るが通
常1.0〜2.0hrぐらいかけるのが望ましい。反応温
度が160℃以下であるとキルコアナイトの生成速
度がきわめて遅くなり実用的ではない。また250
℃以上になると、反応容器が、高温高圧に耐える
必要上高価になり実用的ではない。所定の温度の
飽和水蒸気圧下で通常10〜40時間反応する事によ
り、キルコアナイトまたは、キルコアナイトを主
体とする成形体が得られる。 上述の様にして得られたキルコアナイトスラリ
ーは、適当な補強材等を加えて成形し使用する事
が出来る。またスラリーのまま乾燥して粉状とし
て充填材や混和材等に使用出来る。キルコアナイ
トを主体とする成形体は、乾燥する事により、保
温材や耐火被覆材、耐火建材に好適なものとな
る。これらの成形体は成形方法により異るが、通
常嵩比重が1.0〜0.10程度であり、1200℃までの
高温に耐える事が出来る。 以下実施例により本発明をさらに詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 実施例 1 第1表に示すような組成と特性を持つ珪石と生
石灰の粉末をそれぞれ100重量部、143重量部に水
243重量部を加えて混合してスラリーとした(混
合物のCaO/SiO2モル比は1.50)。このスラリー
をただちにテフロンコーテイングしたオートクレ
ーブ中へ流し入れた。そのまま撹拌せずオートク
レーブを加熱して、約1.5時間かけて200℃迄温度
を上げた。この時のオートクレーブの圧力は16
Kg/cm2であつた。このまま、20時間反応をつづけ
た後冷却して反応混合物を取り出した。反応混合
物を乾燥してX線回折を測定すると、キルコアナ
イトが生成していた。このX線回折チヤートを第
1図に示す。
【表】 実施例 2〜10 実施例1と原料の配合比または、反応条件を変
えた以外全く同様にして反応を行つた。その結果
を第2表に示す。 比較例 1〜3 実施例1と原料の配合比または、反応条件を変
えた以外全く同様にして反応を行つた。その結果
を第2表に示す。 実施例 11〜14 実施例1と原料または反応条件を変えた以外全
く同様にして反応を行つた。その結果を第3表に
示す。 比較例 4〜7 実施例1と原料または反応条件を変えた以外全
く同様にして反応を行つた。その結果を第3表に
示す。
【表】
【表】
【表】 実施例 15 鳥屋根珪石粉(丸恵寿鉱山)100重量部、生石
灰粉(吉沢石灰、粗粒滴定試験法で4N−塩酸滴
下量180ml)150重量部に石綿(クリソタイル)25
重量部に水750重量部を加えて撹拌混合する。こ
のスラリーを2時間撹拌後、型枠へ流し込む。こ
の型枠のまま、オートクレーブに入れ、15気圧の
飽和水蒸気中で30時間反応させた後、冷却して型
枠より脱型して乾燥する。この様にして製造した
製品の嵩比重は0.21であり曲げ強度は8Kg/cm2
あり、1200℃加熱残存線収縮率は、1.3%であつ
た。またX線回折による構成物はキルコアナイト
とクリソタイルに微量のゾノトライトであつた。
このものは、1200℃までの高温で使用する耐熱保
温断熱材として好適なものであつた。 実施例 16 前記実施例15で用いた原料を次の様に配合す
る。 鳥屋根珪石粉 100重量部 生石灰粉 150重量部 石 綿 30重量部 水 1400重量部 この原料混合物スラリーを発熱が終了する迄撹
拌する。このスラリーを型枠に流し込み、プレス
脱水により成形する。脱型後、成形物をオートク
レーブに入れ、15気圧の飽和水蒸気中で20時間反
応させる。反応後、成形物を取出し乾燥する。こ
の様にして製造した製品の嵩比重は0.6であり曲
げ強度は30Kg/cm2であり、1200℃加熱残存線収縮
率は1.4%であつた。またX線回折分析による構
成物はキルコアナイトとクレソタイルであつた。
このものは1200℃までの高温に耐える耐火被覆材
として好適なものであつた。 実施例 17 実施例9で製造した反応混合物600重量部にレ
ーヨン繊維(平均繊維長5mm)6重量部、ガラス
繊維4重量部、水400重量部を加えて、撹拌混合
する。このスラリーを型枠に流し込みプレス脱水
成形する。脱型後、成形体を乾燥する。この様に
して製造した製品の嵩比重は0.30であり、曲げ強
度は9.5Kg/cm2であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で製造したキルコアナイトの
X線回折チヤートを示す。図面中Kはキルコアナ
イトを示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 珪酸質原料と石灰質原料と水とを混合してス
    ラリーをつくり、これを高温高圧下で水熱反応さ
    せてキルコアナイトを製造する方法において、石
    灰質原料として、粗粒滴定試験法による4N−塩
    酸の滴下量が400ml以下の生石灰を用い、原料混
    合後のスラリー中のカルシウムと珪素のモル比
    (CaO/SiO比)を1.3〜1.8とし、石灰質原料と珪
    酸質原料と水とを混合後静置したまま、高温高圧
    水熱反応を160〜250℃の飽和水蒸気圧中で行う事
    を特徴とするキルコアナイトの製造方法。
JP7752883A 1983-05-04 1983-05-04 キルコアナイトの製造方法 Granted JPS59203721A (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS593057A (ja) * 1982-06-24 1984-01-09 三菱化学株式会社 高耐熱性珪酸カルシウム組成物の製造方法

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