JPH07112894B2 - タ−ンオ−バ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明はプレスラインに設置された複数基のプレスの
間に設置されて、前段のプレスで成形された成形品を反
転して次のプレスへ搬入するターンオーバ装置に関す
る。

従来の技術 従来複数基のプレスが設置されて、これらプレスにより
連続的にプレス成形を行うプレスラインにおいては、前
段のプレスで成形された成形品を、次のプレスへ反転し
て搬入する場合ターンオーバ装置が採用されている。

従来のターンオーバ装置は、ほぼ180度回転する一対の
ターンアームを備えていて、前段のプレスで成形された
成形品をこのターンアームの先端に設けられたターンオ
ーバジヨウで把持し、ターンアームの回転とともに反転
して次段のプレスへ供給するように構成されている。

発明が解決しようとする問題点 上記従来のターンオーバ装置ではプレスラインのダイチ
エンジ毎に成形品の形状や大きさに応じて搬送ラインや
ターンアームの間隔調整、アタツチメントの交換などを
人為的に行つていたため、段取り作業に多くの時間を必
要として、ダイチエンジ時間の短縮が図れないなどの不
具合があつた。

この発明は上記不具合を改善する目的でなされたもので
ある。

問題点を解決するための手段及び作用 プレスラインに設置された２基のプレスの間に設置され
て、前段のプレスで成形された成形品を搬送する手段
と、上記成形品の大きさに応じて間隔調整が自在なター
ンアームを備え、上記搬送手段により搬送された成形品
を反転するターンオーバ装置本体と、ターンオーバ装置
本体により反転された成形品を受け取る幅調整自在なス
キツドと、スキツドより移載された成形品を、次段のプ
レスの成形品搬入位置へ搬送する幅及び高さ調整自在な
ベルトコンベヤとを具備し、成形品の大きさや形状に応
じて搬送手段やターンアームの間隔調整などが自動的に
行なえるようにしたターンオーバ装置。

実 施 例 この発明の一実施例を図面を参照して詳述する。

第１図において１はプレスラインの上流側に設置された
プレスで、図示しないデイスタツカにより搬入されたシ
ートは、このプレス１の加工ステーシヨンW₁で成形品２
に成形された後、成形品取出し装置３により取出される
ようになつている。

成形品取出し装置３はシリンダなどの駆動手段４により
加工ステーシヨンW₁側へ進退動するアンローデングジヨ
ウ５を有していて、加工ステーシヨンW₁で成形された成
形品２の縁部を把持し、ゴムローラ6aよりなるローラコ
ンベヤ６上に沿つてアイドルステーシヨンi₁の位置へ移
動させるようになつている。

７は上記アイドルステーシヨンi₁へ搬送された成形品２
を反転するターンオーバ装置の本体で、アイドルステー
シヨンi₁へ位置決めされた成形品２を両側より把持する
ターンオーバジヨウ８を有している。上記ターンオーバ
ジヨウ８は、上記ローラコンベヤ６の両側に沿つて設置
された一対のターンアーム９の先端部に互に対向するよ
う取付けられていると共に、各ターンアーム９の基端側
は成形品２の搬送方向（矢印Ａ）と直交する方向に接離
自在なターンアーム駆動部10の駆動軸10aに取付けられ
ている。

上記各ターンアーム駆動部10は、第２図に示すようにリ
フトシリンダ11により上下動自在な基台12上に布設され
たガイドレール13に支承されていて、反転すべき成形品
２のサイズに応じて第１図実線に示す位置から仮想線に
示す位置の範囲で間隔調整が行なえるようになつてい
る。

また上記ターンアーム駆動部10には駆動モータ14がそれ
ぞれ設置されていて、これら駆動モータ14の回転はチエ
ーン15及び歯車列16を介して上記駆動軸10aへと伝達さ
れ、駆動軸10aに取付けられた左右ターンアーム９が駆
動軸10aを中心に同期回転されて、アイドルステーシヨ
ンi₁で把持した成形品２をアイドルステーシヨンi₂へ反
転するように構成されている。

一方上記アイドルステーシヨンi₂には、アイドルステー
シヨンi₂へ反転された成形品２をターンオーバジヨウ８
より受け取るスキツド18及びスキツド18が受け取つた成
形品２をアイドルステーシヨンi₂よりアイドルステーシ
ヨンi₃へ搬送するベルトコンベヤ19が設置されている。

上記スキツド18は第３図に示すように成形品搬送方向Ａ
と平行する一対の横杆18aよりなり、この横杆18aのほぼ
中央部が縦杆18bの上端に固着されている。上記縦杆18b
はガイド部材20に昇降自在に支承されていると共に、ス
キツド昇降モータ21により減速機22及びラツクピニオン
23を介して上下動自在となつている。

上記ガイド部材20は成形品搬送方向と直交する方向に布
設されたガイドレール24に案内されて接離方向に移動自
在な一対の移動台25に取付けられている。

上記移動台25はガイドレール24の両端部に設けられた支
持部材24a間に横設された２本のボールねじ軸26の底部
に設けられたナツト部材27が螺合されている。

上記各ボールねじ軸26は、支持部材24aに取付けられた
間隔調整用モータ28により減速機29を介して同期回転さ
れるようになつており、これによつて成形品２のサイズ
に応じて上記移動台25上に設けられたスキツド18及びベ
ルトコンベヤ19が間隔調整できるようになつている。

一方上記移動台25に上下動自在に支承された昇降杆30の
上端に左右ベルトコンベヤ19が各スキツド18の内側に沿
うように取付けられている。

上記ベルトコンベヤ19はコンベヤ本体19aの両端に設け
られた駆動ローラ19b及び従動ローラ19cの間に無端ベル
ト19dを捲装したもので、コンベヤモータ31により減速
機32及び駆動ローラ19bを介して無端ベルト19dが回転さ
れ、アイドルステーシヨンi₂でスキツド18より移載され
た成形品２をアイドルステーシヨンi₃へ搬送するように
なつている（第３図及び第４図参照）。

また昇降杆30を支承するガイド部材33からモータ取付け
台34が突設されていて、このモータ取付け台34にコンベ
ヤ昇降モータ35が設置されている。上記コンベヤ昇降モ
ータ35の回転は第５図及び第６図に示すように歯車36に
より動力伝達軸37へ伝達され、さらに動力伝達軸37によ
り昇降杆30に布設されたラツク38と噛合するピニオン39
へ伝達され、上記コンベヤ昇降モータ35により昇降杆30
を介してベルトコンベヤ19が昇降動できるようになつて
いる。

一方アイドルステーシヨンi₃には、ベルトコンベヤ19に
より搬送されてきた成形品２を位置決めするセンタリン
グ機構40及びセンタリング機構40によりセンタリングさ
れた成形品２を後述するトランスフアプレス65のトラン
スフアバ66が把持する位置まで上昇させるリフト機構41
が設置されている。

センタリング機構40は第８図及び第９図に示すように成
形品搬送方向Ａと直交する方向に布設されたガイドレー
ル41に支承された移動部材42を有している。この移動部
材42の底部は上記ガイドレール41の間にこれと平行する
よう布設されたねじ軸43に螺合されている。

上記ねじ軸43の端部はチエーン44を介して間隔調整モー
タ45に接続されていて、この間隔調整モータ45によりね
じ軸43を回転させることにより、センタリングプレート
46の間隔が調整できるようになつている。

上記センタリングプレート46は移動部材42上に布設され
たレール47上に支承されていて、センタリングシリンダ
48によりアイドルステーシヨンi₃に搬入された成形品２
側へ移動されるようになつており、これによつてセンタ
リングプレート46が成形品２の両側を押圧して、成形品
２をアイドルステーシヨンi₃へ位置決めするようになつ
ている。

なお図中49は移動部材42の移動量を検出して左右のセン
タプレート46を同期させる移動量検出器である。

一方リフト機構41は第11図に示すようにブラケツト19e
を介してベルトコンベヤ本体19aに取付けられた支持部
材50に上下動自在に支承された左右一対計４本の昇降杆
51を有しており、これら昇降杆51は支持部材50に取付け
られた昇降モータ52により、減速機64、ピニオン53及び
昇降杆51に布設されたラツク54を介して昇降動されるよ
うになつている。各昇降杆51の上端には成形品搬送方向
Ａと平行するよう横杆51aが固着されていて、これら横
杆51a上にガイドレール55が布設されている。

そしてこれらガイドレール55に成形品受け座56が移動自
在に取付けられている。

また上記ガイドレール55の側方にはこれと平行するよう
ねじ軸57が設けられている。このねじ軸57に上記成形品
受け座56の底部が螺合されていると共に、ねじ軸57の一
端側はチエーン58を介して幅調整モータ60に接続され、
この幅調整用モータ60により左右成形品受け座56の成形
品搬送方向Ａの幅が調整できるようになつている。

なお図中61は成形品受け座56の移動量を検出して各成形
座56の移動を同期させる移動量検出器である。

次に上記構成されたターンオーバ装置の作用を説明する
と、プレス１の加工ステーシヨンW₁で成形された成形品
２は成形品取出し装置３で把持され、成形品２の大きさ
に応じて間隔調整されたローラコンベヤ６を介してアイ
ドルステーシヨンi₁へ送り込まれる。

アイドルステーシヨンi₁にはこれも成形品２の大きさに
応じて間隔調整されたターンアーム９が待機していて、
成形品２がアイドルステーシヨンi₁へ搬入されると同時
にターンオーバジヨウ８でこれを把持し、ターンアーム
９の回転とともにほぼ180゜回転してアイドルステーシ
ヨンi₂位置に反転する。アイドルステーシヨンi₂にはス
キツド18が待機していて、成形品２の搬入とともにこれ
を受け取ると共に、その後スキツド昇降モータ21により
スキツド18が下降し、横杆18a上の成形品２をベルトコ
ンベヤ19へ移載する。

上記スキツド18及びベルトコンベヤ19も成形品２の大き
さに合せて間隔調整されていて、ベルトコンベヤ19上に
載置された成形品２は、ベルトコンベヤ19によりアイド
ルステーシヨンi₃へ搬送される。

アイドルステーシヨンi₃へ搬送された成形品２はセンタ
リング機構40のセンタリングプレート46間に両側が押圧
されて中央位置にセンタリングされた後、リフト機構41
の成形品受け座56によりベルトコンベヤ19上より持ち上
げられる。

一方上記ターンオーバ装置の後方には例えばトランスフ
アプレス65が設置されていて、このトランスフアプレス
65に設置されたトランスフアバ66が成形品受け座56上の
成形品２をクランプし、トランスフアバ66のフイード動
作とともにトランスフアプレス65の加工ステーシヨンW₂
へ搬送すると共に、加工ステーシヨンW₂で反転された成
形品２の成形を行うようになる。

発明の効果 この発明は以上詳述したように前段のプレスで成形され
た成形品を幅調整自在なターンアームで反転した後成形
品に応じて幅調整自在なスキツドで受け取り、さらにこ
れを成形品の大きさや形状に応じて幅及び高さ調整の自
在なベルトコンベヤにより、次段のプレスへ成形品を搬
入する搬送手段の受け渡し位置へ搬送するようにしたこ
とから、成形品の大きさや形状が種々に変つても、これ
ら成形品に応じて自動的に搬送手段やターンアームの間
隔調整が行なえるため、従来長時間を要した段取り作業
が短時間に行なえるようになり、これによつてプレスラ
インのダイチエンジ時間を大幅に短縮することができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の一実施例を示し、第１図は全体的な平
面図、第２図は同側面図、第３図はスキツド及びベルト
コンベヤ付近の平面図、第４図は同側面図、第５図はベ
ルトコンベヤ昇降部の横断面図、第６図は同側面図、第
７図は第６図VII方向からの矢視図、第８図はセンタリ
ング機構の平面図、第９図は同側面図、第10図はリフト
機構の側面図、第11図は第10図XI方向からの矢視図、第
12図ないし第14図は同詳細図である。 １及び65はプレス、２は成形品、７はターンオーバ装置
本体、９はターンアーム、18はスキツド、19はベルトコ
ンベヤ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】プレスラインに設置された２基のプレス1,
   65の間に設置されて、前段のプレス１で成形された成形
   品２を搬送する手段と、上記成形品２の大きさに応じて
   間隔調整が自在なターンアーム９を備え、上記搬送手段
   により搬送された成形品２を反転するターンオーバ装置
   本体７と、ターンオーバ装置本体７により反転された成
   形品２を受け取る幅調整自在なスキツド18と、スキツド
   18より移載された成形品２を、次段のプレス65の成形品
   搬入位置へ搬送する幅及び高さ調整自在なベルトコンベ
   ヤ19とを具備してなるターンオーバ装置。