JPH0133246Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は製品積込装置に関する。

たとえば三次元トランスフアプレスによりプレ
ス加工された製品は製品つかみ装置によりつかま
れて製品重ね台まで搬送され、この重ね台上にお
いて製品を積み重ねたら、縦に並べて重ねた後、
その重ねられた製品群を所定場所まで送り出して
いる。ここで重要なことは次々とプレス加工され
て製品が出てくるので、製品つかみ装置によりそ
の各製品で素早くつかんで重ね台までもたらさな
くてはならないということである。しかし製品つ
かみ装置の移動速度を上げると、その停止精度が
悪くなり、製品を正確に重ねることができなくな
つてしまう。そこでトランスフアプレスの下流に
２つの互いに独立した搬送つかみ重ね部を設け、
プレス加工された製品を一つおきにそれぞれ各搬
送つかみ重ね部内に送り込み、各搬送部内では送
り込まれた製品をつかんで搬送した後重ねること
が考えられるが、このようにすると、設置面積が
大きくなり、また装置も多数必要で、高価なもの
になる。

本考案はかかる欠点を解消した製品積込装置を
提供するものであつて、その特徴とするところ
は、製品搬送コンベアの下流側に配設されて搬出
される製品を該製品搬送コンベア上方に持ち上げ
る製品持上装置を設け、該製品持上装置と製品重
ね台との上方間にわたる互いに平行な２つの経路
に沿つて往復移動自在な一対の基礎台車を設け、
該基礎台車にそれぞれ基礎台車と同方向に往復移
動可能な微調整台車を設け、上記基礎台車に連結
された連結杆にそれぞれクランク機構を介して連
動連結され、両基礎台車を同期させて互いに反対
方向へ移動させる移動装置を設け、上記各微調整
台車に、昇降自在に支持された昇降体と、昇降の
下端の旋回体に支軸を介して回動自在に支持され
た製品つかみ部とを有する製品つかみ装置を設
け、上記両製品つかみ部の一部を上下において互
いに離間した状態で重合するように構成し、上記
製品重ね台上の製品をつかんで所定場所まで送り
出す製品送出装置を設けたことにあり、かかる構
成によれば、クランク機構により同期駆動された
一対の基礎台車の移動限で、微調整台車を位置調
整し、これら微調整台車から昇降体を下降して製
品持上装置上の製品を２つの製品つかみ部で交互
につかんで製品重ね台までもたらすものであるか
ら、１つの製品つかみ部で製品をつかんで搬送す
る場合に比べて、その移動速度を遅くすることが
でき、その停止精度を高めて製品を正確に重ねる
ことができるものである。また製品持上げ装置と
製品重ね台とは１つであり、また両製品つかみ部
の一部を重合させてあるから、２つの製品つかみ
部を設けているのにもかかわらず、設置面積が小
さく、装置も少なくてよく、安価なものになる。
したがつて三次元トランスフアプレス用のオート
パレタイザーとして最適である。

以下、本考案の一実施例を図に基づいて説明す
る。１は三次元トランスフアプレスのフイードバ
ー、２は該フイーバー１を所定の送りストローク
Ｓで往復移動させるキヤリツジ、３はプレス加工
された製品４を矢印Ａ方向へ搬送するための搬送
コンベアであつて、一対のローラ５と、該ローラ
５間に巻回されると共に互いに一定間隔をおいて
配設された多数の無端状ベルト６とから構成され
ている。７は搬送コンベア３の下流側に配設され
た製品持上装置であつて、基台８と、該基台８上
に配設されると共に下面から垂下したガイドロツ
ド９が基台８の貫通穴に昇降自在に挿入された昇
降台１０と、該昇降台１０を昇降させる第１シリ
ンダ装置１１と、昇降台１０の上部に配設される
と共に昇降台１０が最上昇させられたときにはそ
の上部がベルト６の上面より上方へ突出する製品
支持体１２とから構成されている。上記製品支持
体１２は移動自在であつて、製品４の大きさにあ
わせてその間隔を自在に調整できるようになつて
いる。１３は搬送コンベア３の下流に配設された
製品重ね台であつて、昇降自在であり、底部１３
Ａと、立上がり部１３Ｂとを有する。１４，１５
は搬送コンベア３および製品重ね台１３の上方に
おいて枠体１６の上面に敷設された固定レール１
７上に矢印Ｂ，Ｃ方向移動自在に配設された第
１、第２の基礎台車、１８は枠体１６上に配設さ
れた駆動機構であつて、軸受１９に回転自在に支
持されたクランク２０と、該クランク２０を歯車
２１，２２を介して正逆転させるモータ２３とか
ら構成されている。２４はクランク２０のクラン
クピンと各基礎台車１４，１５とを連結する連結
杆、２５，２６は各基礎台車１４，１５のレール
２７上に矢印Ｂ，Ｃ方向移動自在に配設された第
１、第２の微調整台車、２８，２９は該各微調整
台車２５，２６を走行させるサーボモータ、３
０，３１は各微調整台車２５，２６に固着された
ガイド円筒３２内に昇降自在に挿入された第１、
第２の昇降シヤフト、３３，３４は本体が各微調
整台車２５，２６に固定されると共にピストンロ
ツド先端が各昇降シヤフト３０，３１の下端に連
結された第２、第３のシリンダ装置、３５，３６
は各昇降シヤフト３０，３１の下端内に配設され
た旋回装置３７，３８に旋回自在に支持された旋
回体、３９，４０は上部が旋回体３５，３６に支
軸４１を介して回動自在に支持された第１、第２
の製品つかみ具であつて、下部には製品４を吸着
させるためのバキユームカツプ４２を有する（な
お磁石により製品４を吸着させるようにしてもよ
い）。４３，４４は各旋回体３５，３６内に配設
されて各製品つかみ具３９，４０を支軸４１回わ
りで首振りさせる首振装置、４５は製品つかみ具
３９，４０からのばされた製品支持アームであつ
て、第１図仮想線で示すごとく製品４を立てたと
きに、この製品４の下縁を支持して、製品４が落
下するのを防止するものである。また両つかみ具
３９，４０の一部を上下において互いに離間した
状態で重合するようにしてある（第３図状態）。
４６，４７は製品重ね台１３の上流側と下流側と
に配設された製品送出装置であつて、ガイドレー
ル４８に沿つて昇降自在な昇降ブロツク４９，５
０と、該各昇降ブロツク４９，５０に矢印Ｄ，Ｅ
方向移動自在に支持された移動ブロツク５１，５
２と、該各移動ブロツク５１，５２の重ね台対向
側面に固着されたＬ字形製品支持枠５３，５４
と、該各支持枠５３，５４の水平部に配設された
製品押え板５５，５６とから構成されている。第
４図において５７，５８は製品重ね台１３の両側
に配設された製品整列装置であつてガイドレール
に沿つて昇降自在な昇降ブロツク５９，６０と、
該各昇降ブロツク５９，６０に矢印Ｆ，Ｇ方向移
動自在に支持された移動ブロツク６１，６２と、
該各移動ブロツク６１，６２に固着された第４、
第５のシリンダ装置６３，６４と、該各シリンダ
装置６３，６４のピストンロツド先端に配設され
た製品整列板６５，６６とから構成されている。

上記構成に基づいて製品４を積み重ねる場合の
作用を説明する。まずトランスフアプレスから送
り出された製品４が搬送コンベア３によりその下
流側まで搬送されてくると、製品持上装置７の第
１シリンダ装置１１のピストンロツドを伸長さ
せ、昇降台１０を介して製品支持体１２をベルト
６の上面より上方へ突出させ、上記製品４をその
支持体１２により持上げる。次に製品持上装置７
の上方に待機している、たとえば第１昇降シヤフ
ト３０を第２シリンダ装置３３により降下させ、
第１製品つかみ具３９のバキユームカツプ４２を
支持体１２上の製品４の上面に吸着させる。次に
第１昇降シヤフト３０を若干上昇させる。これに
よつて支持体１２上の製品４が吊上げられる。次
に駆動機構１８を作動させ、第１基礎台車１４を
矢印Ｂ方向へ高速送りする。なおこのとき第１図
実線および第２図に示す位置に待機している第２
基礎台車１５も同期して矢印Ｃへ高速送りされ
る。このとき、第１、第２の製品つかみ具３９，
４０の一部が重合しあつているが、その高さが相
違しているので、第１製品つかみ具３９は矢印Ｈ
に沿つて移動し、第２製品つかみ具４０は矢印
に沿つて移動して衝突することはない。第１基礎
台車１４が製品重ね台１３の近くにくると、サー
ボモータ２８により第１微調整台車２５を適宜に
移動させて、第１製品つかみ具３９を製品重ね台
１３の上方の所定位置にもたらす。次に第２シリ
ンダ装置３３により第１昇降シヤフト３０を降下
させ、第１製品つかみ具３９によりつかんでいる
製品４を重ね台１３上に載置し、バキユームカツ
プ４２による吸着を解除する。またこのとき、両
製品整列装置５７，５８の第４、第５のシリンダ
装置６３，６４のピストンロツドを伸長させ、両
製品整列板６５，６６を製品４の側縁に当接させ
て、積み重ねられた製品４が荷くずれするのを阻
止する。製品４を重ね台１３上に受け渡した第１
昇降シヤフト３０は第２シリンダ装置３３により
上昇させる。またこのとき、製品支持体１２の上
にもたらされている第２製品つかみ具４０のバキ
ユームカツプ４２により製品支持体１２上の製品
４が吸着され、以後は上記と同じ動作がくり返さ
れる。上記のようにして重ね台１３上に所定数の
製品４が積み重ねられたならば、両製品送出装置
４６，４７の製品支持枠５３，５４の水平部を第
５図に示すごとく積み重ね状態の製品４の下にも
ぐり込ませ、次に両製品送出装置４６，４７を上
昇させて、積み重ね状態の製品４を持ち上げる。
次にフオークリフト、クレーン等の搬送装置（図
示せず）により積み重ね状態の製品４をつかんで
所定場所まで搬送すればよい。

次に製品４を縦に並べて重ねる場合には、製品
支持体１２上の製品４をつかみ具３９によりつか
んだ後、昇降シヤフト３０を若干上昇させ、次に
首振装置４３によりつかみ具３９を首振りし、第
１図仮想線に示す状態にする。次に基礎台車１４
を高速送りすると共に昇降シヤフト３０を適宜に
降下させ、これによつてつかみ具３９を矢印Ｊ方
向へ移動させ、重ね台１３上にもたらす。次に微
調整台車２５の微移動によりつかみ具３９の位置
決めをし、第６図に示すごとく製品４を重ね台１
３の底部１３Ａ上に載置すると共にその立上がり
部１３Ｂに渡し掛ける。かかる動作をくり返すこ
とにより、重ね台１３上に製品４を縦に並べて重
ねていく。なお製品４間にはスペーサを挟んでお
く。次に製品送出装置４６，４７により縦に並べ
て重ねられた製品４を持ち上げ、フオークリフ
ト、クレーン等により所定場所まで搬送すればよ
い。

以上述べたごとく本考案によれば、両基礎台車
は、移動限すなわち停止位置に近いほど移動速度
が低下して製品の落下がないスムーズな搬送が可
能きクランク機構により駆動され、しかも確定さ
れた移動限において微調整台車を移動させること
により、製品の持上げ位置と積み重ね位置を広い
範囲内で選択してしかも正確に停止でき、したが
つて、多種多様な製品に対応できる。しかも製品
持上装置上の製品を２つの製品つかみ部で交互に
つかんで製品重ね台までもたらすものであるか
ら、１つの製品つかみ部で製品をつかんで搬送す
る場合に比べて、その移動速度を遅くすることが
でき、その停止精度を高めて製品を正確に重ねる
ことができるものである。また製品受渡位置と製
品重ね台とは１つであり、また両製品つかみ部の
一部を重合させてあるから、２つの製品つかみ部
を設けているのにもかかわらず、設置面積が小さ
く、装置も少なくてよく、安価なものになる。し
たがつて三次元トランスフアプレス用のオートパ
レタイザーとして最適である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は側面
図、第２図は概略平面図、第３図は第１図の−
矢視図、第４図は第１図の−矢視図、第５
図は製品送出し直前の要部の側面図、第６図は製
品を縦に並べて重ねた状態を示す要部の側面図で
ある。 ４……製品、７……製品持上装置（製品受渡位
置）、１３……製品重ね台、１４……第１基礎台
車、１５……第２基礎台車、１８……駆動機構、
２０……クランク、２３……モータ、２４……連
結杆、２５……第１微調整台車、２６……第２微
調整台車、３０……第１昇降シヤフト、３１……
第２昇降シヤフト、３５，３６……旋回体、３９
……第１製品つかみ具、４０……第２製品つかみ
具、４１……支軸、４６，４７……製品送出装
置、５７，５８……製品整列装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 製品搬送コンベアの下流側に配設されて搬出さ
   れる製品を該製品搬送コンベヤ上方に持ち上げる
   製品持上装置を設け、該製品持上装置と製品重ね
   台との上方間にわたる互いに平行な２つの経路に
   沿つて往復移動自在な一対の基礎台車を設け、該
   基礎台車にそれぞれ基礎台車と同方向に往復移動
   可能な微調整台車を設け、上記基礎台車に連結さ
   れた連結杆にそれぞれクランク機構を介して連動
   連結され、両基礎台車を同期させて互いに反対方
   向へ移動させる移動装置を設け、上記各微調整台
   車に、昇降自在に支持された昇降体と、昇降の下
   端の旋回体に支軸を介して回動自在に支持された
   製品つかみ部とを有する製品つかみ装置を設け、
   上記両製品つかみ部の一部を上下において互いに
   離間した状態で重合するように構成し、上記製品
   重ね台上の製品をつかんで所定場所まで送り出す
   製品送出装置を設けたことを特徴とする製品積込
   装置。