JPH07112626A - 車両の発進制御装置 - Google Patents

車両の発進制御装置

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JPH07112626A
JPH07112626A JP5284406A JP28440693A JPH07112626A JP H07112626 A JPH07112626 A JP H07112626A JP 5284406 A JP5284406 A JP 5284406A JP 28440693 A JP28440693 A JP 28440693A JP H07112626 A JPH07112626 A JP H07112626A
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vehicle
turned
electric motor
accelerator grip
switch
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Hiroshi Tanaka
普 田中
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T90/00Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02T90/10Technologies relating to charging of electric vehicles
    • Y02T90/12Electric charging stations

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  • Controls For Constant Speed Travelling (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Steering Devices For Bicycles And Motorcycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両の発進時、これを徐々に増速させるとい
う円滑な発進のための操作が容易にできるようにする。 【構成】 始動スイッチ98のオンにより走行用電動機
32を駆動可能とする。アクセルグリップ16の操作量
に応じて、上記電動機32を増速させる。上記始動スイ
ッチ98がオフの状態で、上記アクセルグリップ16を
操作したときには、上記始動スイッチ98をオンして
も、上記電動機32が駆動しないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電動二輪車等の車両
の発進操作を容易にさせる車両の発進制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電動二輪車には、従来より、始動スイッ
チのオンにより、走行用駆動手段たる電動機を駆動可能
とし、アクセルグリップの操作量に応じて、上記電動機
が増速するようにしたものがある。
【0003】そして、上記電動二輪車を発進させる場
合、これを急に発進させることは好ましくないため、ま
ず、ブレーキレバーの操作により、車体へ制動力を与え
ておいてから、始動ボタンをオンし、次に、上記ブレー
キレバーへの操作を緩め、上記アクセルグリップの操作
により電動機を徐々に増速させて、車両を円滑に発進さ
せることが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この発進の
際に、始動ボタンをオンしたとき、既にアクセルグリッ
プを操作していたとする。すると、この操作量に応じた
電動機による走行駆動力が電動二輪車に直ちに与えら
れ、このため、車両が急に発進するおそれを生じる。そ
こで、円滑な発進を得るため、この発進時には、上記走
行駆動力に対抗するだけのある程度大きい制動力を、ブ
レーキレバーの操作により予め車両へ与えておく必要が
ある。しかし、このような操作は極めて煩雑である。
【0005】
【発明の目的】この発明は、上記のような事情に注目し
てなされたもので、車両の発進時、これを徐々に増速さ
せるという円滑な発進のための操作が、容易にできるよ
うにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
のこの発明は、次の通りである。
【0007】なお、この項分けにおいて、下記した括弧
内の用語は、特許請求の範囲の用語に対応するものであ
る。
【0008】第1の発明の車両の発進制御装置は、始動
スイッチ98のオンにより走行用電動機(駆動手段)3
2を駆動可能とし、アクセルグリップ16の操作量に応
じて、上記電動機(駆動手段)32が増速するようにし
た車両の発進制御装置において、上記始動スイッチ98
がオフの状態で、上記アクセルグリップ16を操作した
ときには、上記始動スイッチ98をオンしても、上記電
動機(駆動手段)32が駆動しないようにしたものであ
る。
【0009】また、第2の発明の車両の発進制御装置
は、始動スイッチ98のオンにより走行用電動機(駆動
手段)32を駆動可能とし、アクセルグリップ16の操
作量に応じて、上記電動機(駆動手段)32が増速する
ようにした車両の発進制御装置において、上記始動スイ
ッチ98がオフの状態で、上記アクセルグリップ16の
操作量に基づいて生じる上記電動機(駆動手段)32に
よる電動二輪車(車両)1の走行駆動力と、前輪制動装
置(車輪制動装置)53や後輪制動装置(車輪制動装
置)58への操作による電動二輪車(車両)1への制動
力とをそれぞれ検出し、上記走行駆動力が制動力を越え
ているときには、上記始動スイッチ98をオンしても、
上記電動機(駆動手段)32が駆動しないようにしたも
のである。
【0010】
【作 用】上記構成による作用は次の如くである。
【0011】なお、この項分けにおいて、下記した括弧
内の用語は、特許請求の範囲の用語に対応するものであ
る。
【0012】電動二輪車(車両)1を発進させようとす
る場合において、始動スイッチ98がオフの状態で、ア
クセルグリップ16を操作したときには、もしくは、同
上始動スイッチ98がオフの状態で、上記アクセルグリ
ップ16の操作量に基づいて生じる電動機(駆動手段)
32による電動二輪車(車両)1の走行駆動力と、前輪
制動装置(車輪制動装置)53や後輪制動装置(車輪制
動装置)58への操作による電動二輪車(車両)1への
制動力とをそれぞれ検出し、上記走行駆動力が制動力を
越えているときには、上記始動スイッチ98をオンして
も、上記電動機(駆動手段)32が駆動しないようにし
てある。
【0013】このため、アクセルグリップ16を操作し
ていない状態、もしくは、アクセルグリップ16を操作
していたとしても、予め前輪14や後輪21に十分の制
動力が与えられているときに限り、始動スイッチ98の
オンで、電動二輪車(車両)1が発進させられることと
なる。
【0014】よって、電動二輪車(車両)1の発進の際
には、この電動二輪車(車両)1は停止状態から徐々に
増速されることとなる。
【0015】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面により説明す
る。
【0016】(実施例1)
【0017】図1から図9は、実施例1を示している。
【0018】図2から図5において、図中符号1は車両
であるスクータ型の電動二輪車、矢印Frはその前方を
示している。なお、下記する左右とは、上記前方に向っ
ての方向をいうものとする。また、Gは路面である。
【0019】上記電動二輪車1の車体フレーム2は、そ
の前部にヘッドパイプ3を有している。このヘッドパイ
プ3の上下中途部から後方に向って一本のダウンチュー
ブ4が延びている。このダウンチューブ4は上記ヘッド
パイプ3から後下方に向って延びる前部チューブ5と、
この前部チューブ5の後下端から後方に向ってほぼ水平
に延びる中間部チューブ6と、この中間部チューブ6の
後端から後上方に向って延びる後部チューブ7とで構成
されている。
【0020】上記後部チューブ7の後上端から後上方に
向って左右一対の後フレーム9,9が延びている。これ
ら後フレーム9,9の上端間にはシートフレーム10が
架設され、このシートフレーム10は平面視で枠状に形
成されている。なお、上記した車体フレーム2の各構成
部品は互いに強固に溶接されている。
【0021】上記ヘッドパイプ3にはフロントフォーク
12が操向自在に支承されている。このフロントフォー
ク12の下端には前車軸13により前輪14が支承され
ている。一方、同上フロントフォーク12の上端にはT
字形のハンドル15が取り付けられ、このハンドル15
の右端がアクセルグリップ16、左端が単なる固定式の
グリップ17とされている。
【0022】上記後フレーム9に対し、枢支軸18を介
し走行用駆動部品である動力ユニット19が上下揺動自
在に枢支されている。この動力ユニット19の揺動端側
である後部に、後車軸20を介し後輪21が支承されて
いる。また、上記後フレーム9の上端と動力ユニット1
9の後部との間に緩衝器23が架設され、この緩衝器2
3、および前記フロントフォーク12は路面Gからの衝
撃を吸収する。
【0023】上記シートフレーム10には枢支軸25に
よりシート26が上下回動自在に枢支されている。この
シート26を下方回動させれば(図2、図3中二点鎖線
図示)、このシート26上にライダー27が着座可能で
ある。また、上記シート26を上方回動させれば(図2
中一点鎖線図示)、上記シートフレーム10の内部が上
方に向って開かれるようになっている。
【0024】上記シート26に着座したライダー27が
その足28を載せる平坦な足載せ台30が設けられてい
る。この足載せ台30は上記前輪14と後輪21との間
に位置している。ライダー27は上記したようにシート
26に着座し、足28を足載せ台30に載せれば、この
姿勢で、前記各アクセルグリップ16を把持可能であ
る。
【0025】図2、図3、図5、および図6において、
前記動力ユニット19は、車両の走行用駆動手段である
三相交流の電動機32と、この電動機32の動力を前記
後輪21に伝える動力伝達装置33とで構成されてい
る。
【0026】上記電動機32は軸心34が左右に延びる
円筒状電動機ケース35と、この電動機ケース35に左
右一対の軸受36,36によって支承される出力軸37
と、上記電動機ケース35に取り付けられるコイルであ
るステータ39と、上記出力軸37に取り付けられる磁
石であるロータ40とで構成されている。そして、上記
ステータ39に与えられる交流の駆動電流により、上記
ロータ40が回転し、これに伴い上記出力軸37が回転
させられるようになっている。
【0027】上記電動機ケース35の外周面には、上記
軸心34を中心とする環状のフィン41が左右方向で等
間隔に多数形成されている。
【0028】前記動力伝達装置33は前後に長いアルミ
製の伝動ケース43を有している。この伝動ケース43
はその右半分を形成するケース本体44と、左半分を形
成するケースカバー45とで構成されている。このケー
スカバー45は、上記ケース本体44にボルト46、お
よびケースカバー45の周縁に沿って多数設けられる不
図示のボルトによって着脱自在にねじ止めされている。
【0029】上記ケース本体44の前部は、上記電動機
ケース35の左側端に一体成形され、上記出力軸37の
左端は上記伝動ケース43の前部内に位置している。
【0030】上記伝動ケース43の後部に前記後車軸2
0が支承されている。また、上記出力軸37と後車軸2
0との間で、同上伝動ケース43内には、第1中間軸4
8と第2中間軸49とが支承されている。
【0031】上記出力軸37の左端に上記第1中間軸4
8が動力伝達効率の高いチェーン巻掛機構50により連
結されている。また、上記第1中間軸48、第2中間軸
49、および後車軸20は減速用の歯車組51により互
いに連結されている。上記伝動ケース43内には潤滑油
52が充填されており、この潤滑油52により、上記チ
ェーン巻掛機構50や歯車組51等が潤滑される。
【0032】そして、電動機32の動力は、チェーン巻
掛機構50、歯車組51、および後車軸20を介して後
輪21に伝えられ、電動二輪車1が走行可能となる。
【0033】図2と図3において、前輪14を制動可能
とさせる車輪制動装置である前輪制動装置53が設けら
れている。この前輪制動装置53は、ブレーキレバーで
ある右レバー54を有し、この右レバー54は前記した
右側のアクセルグリップ16に対応するようハンドル1
5に前後回動自在に枢支されている。この右レバー54
は前方に向って弾性的に付勢され、常時、所定の前方回
動位置に保持されている。
【0034】一方、上記前輪14に対してドラムブレー
キ55が設けられ、このドラムブレーキ55は上記右レ
バー54にワイヤー56により連結されている。
【0035】そして、上記アクセルグリップ16を把持
した手で、上記右レバー54を握りしめてこれを上記ア
クセルグリップ16側に回動させれば、上記ワイヤー5
6を介し上記ドラムブレーキ55が制動動作する。する
と、上記前輪14が制動させられ、これにより、電動二
輪車1に制動力が与えられる。
【0036】図2、図3、および図6において、上記後
輪21を制動可能とさせる車輪制動装置である後輪制動
装置58が設けられている。この後輪制動装置58は、
ブレーキレバーである左レバー59を有し、この左レバ
ー59は左側のグリップ17に対応するようハンドル1
5に前後回動自在に枢支されている。この左レバー59
は前方に向って弾性的に付勢され、常時、所定の前方回
動位置に保持されている。
【0037】一方、上記後輪21に対してドラムブレー
キ60が設けられ、このドラムブレーキ60は上記左レ
バー59にワイヤー61により連結されている。
【0038】そして、上記グリップ17を把持した手
で、上記左レバー59を握りしめてこれを上記グリップ
17側に回動させれば、上記ワイヤー61を介し上記ド
ラムブレーキ60が制動動作する。すると、上記後輪2
1が制動させられ、これにより、電動二輪車1に制動力
が与えられる。
【0039】図2から図7において、前記ヘッドパイプ
3を前方から覆うフロントカウル63が設けられてい
る。また、同上ヘッドパイプ3を後方から覆うと共に、
足載せ台30上の足28を前方から離れて覆うレッグシ
ールド64が設けられ、上記フロントカウル63とレッ
グシールド64とは平面断面が閉断面となっている。
【0040】上記フロントカウル63、およびレッグシ
ールド64はいずれも樹脂製で、これらは互いに連結さ
れると共に、それぞれ車体フレーム2に着脱自在に取り
付けられている。
【0041】また、上記前輪14を上方から覆う樹脂製
フロントフェンダ65が設けられ、このフロントフェン
ダ65は前記フロントフォーク12と共に左右に回動す
るようになっている。
【0042】前記ダウンチューブ4の中間部チューブ6
と、足載せ台30とを下方から覆う樹脂製のアンダカバ
ー67が設けられている。このアンダカバー67は上記
ダウンチューブ4に着脱自在に取り付けられている。
【0043】前記左右後フレーム9,9を左右外側方か
ら覆うリヤサイドカバー68が設けられ、これら左右リ
ヤサイドカバー68,68間の前部開口を開閉自在とす
るリヤカバー69が設けられている。上記各リヤサイド
カバー68とリヤカバー69はいずれも樹脂製で、これ
らは互いに連結されると共に、それぞれ上記後フレーム
9に着脱自在に取り付けられている。
【0044】上記後輪21を上方から覆う樹脂製のリヤ
フェンダ70が設けられ、このリヤフェンダ70は、上
記後フレーム9の上端に着脱自在に取り付けられてい
る。上記リヤフェンダ70の前面壁71は平坦面となっ
ており、この前面壁71の裏面にゴム製のフラップ72
が取り付けられ、このフラップ72の下部は、前下方に
延びて上記後輪21を前上方から覆っている。
【0045】図2と図5において、前記電動機32の電
動機ケース35の前部には枢支軸73によりメインスタ
ンド74が上下回動自在に枢支されている。各図中実線
で示すように、上記メインスタンド74を上方回動させ
れば、収納姿勢となって、電動二輪車1は走行可能とな
る。
【0046】図5中一点鎖線で示すように、同上メイン
スタンド74を下方回動させれば、これにより、起立姿
勢となったメインスタンド74の下端と、前輪14とが
路面Gに接地し、これにより、この路面G上に電動二輪
車1が自立可能とされている。また、この際、駆動輪で
ある後輪21は路面Gから上方に向って離れる。
【0047】図2から図9において、上記中間部チュー
ブ6には上支持バー75が着脱自在に突設され、この上
支持バー75によって、前記足載せ台30が支持されて
いる。また、同上中間部チューブ6には左右に長い前後
一対の下支持バー76,76が突設されている。これら
下支持バー76,76に左右一対の支持箱77,77が
ボルト78によって着脱自在に取り付けられている。上
記左右支持箱77,77は樹脂製で、上記中間部チュー
ブ6の左右に位置している。また、上記左右支持箱7
7,77は、上記中間部チューブ6の上方近傍に位置す
る連結片79によって互いに一体的に連結されている。
この連結片79は半円形の樋状をなして前後に延びてい
る。この連結片79内にヒューズ80などの電気部品が
収納され、また、電気配線が収納されている。
【0048】上記各支持箱77にはそれぞれ前後一対の
バッテリ81,81が収納され、これら各バッテリ81
は上記上支持バー75によって、上方から、解除可能に
押え付けられている。上記上、下支持バー75,76、
支持箱77、およびバッテリ81は、上下から全体的に
前記足載せ台30とアンダカバー67とで覆われてい
る。
【0049】上記各バッテリ81に電気的に接続される
充電器82と充電口83とが前記シートフレーム10内
に設けられている。上記バッテリ81に充電をさせると
きは、まず、前記シート26を図2中一点鎖線で示すよ
うに上方回動させて、上記シートフレーム10内を上方
に向って開放させる。次に、上記充電器82を家庭用電
源(交流100V)に接続し、もしくは、上記充電口8
3に充電コネクタ84を連結して、充電専用の電源(直
流)に接続させ、これにより、上記充電を行う。85は
充電指示器である。
【0050】上記左右後フレーム9,9間に、走行用駆
動部品であるコントローラ86が設けられ、このコント
ローラ86は前記電動機32を制御する。このコントロ
ーラ86は前方に向って開口するアルミ製のコントロー
ラケース87を有し、このコントローラケース87の前
端には左右外向きフランジ88,88が一体成形され、
これら外向きフランジ88は上記各後フレーム9に当接
してボルト89により着脱自在にねじ止めされている。
【0051】上記コントローラケース87内の底壁90
の内面にパワー部であるインバータ91が取り付けられ
ている。また、同上コントローラケース87内には制御
部であるコントロールユニット92が収納されている。
上記コントローラケース87の前端開口を開閉自在に閉
じるカバー板93が設けられている。
【0052】前記リヤカバー69を取り外すと共に、上
記カバー板93を取り外してコントローラケース87の
開口を開ければ、このコントローラケース87から上記
インバータ91とコントロールユニット92とを取り出
したり、新品と交換したりすることが容易にできる。
【0053】上記底壁90の後面には上下に延びるフィ
ン94が左右に多数形成され、これらフィン94は左右
方向でほぼ等間隔に配置されている。平面視(図7)
で、これらフィン94の各突出端を結ぶ仮想線は後方に
向って突出する円弧状とされている。
【0054】上記コントローラケース87は全体として
厚肉であり、このため、このコントローラケース87は
左右後フレーム9,9を互いに強固に連結する補強材と
なっている。また、同上コントローラケース87は前記
したように左右後フレーム9,9間にあって、これら後
フレーム9により保護されている。
【0055】特に、図9において、上記インバータ91
は上記バッテリ81に対し継電器であるパワーリレー9
6を介して接続され、このパワーリレー96は左右バッ
テリ81,81間に設けられている。同上インバータ9
1は前記電動機32に接続されている。
【0056】97は非常停止スイッチ、98は常開(オ
フ)式の始動スイッチであり、これらはコントローラ8
6に接続されている。
【0057】前記アクセルグリップ16はその軸心回り
に回動自在とされている。このアクセルグリップ16の
回動に連動するポテンショメータ式のアクセルセンサ9
9が設けられ、このアクセルセンサ99は前記フロント
カウル63内に収められている。
【0058】上記アクセルグリップ16は、図9中矢印
Aと反対方向に向って所定位置まで回動するよう弾性的
に付勢されている。また、このようにアクセルグリップ
16が上記所定位置まで回動したとき、電動機32とイ
ンバータ91との接続をオフにする全閉スイッチ100
が設けられている。
【0059】この状態から、上記弾性力に抗してアクセ
ルグリップ16を、図9中矢印Aの方向に回動操作すれ
ば、まず、上記全閉スイッチ100がオンする。また、
上記アクセルグリップ16の回動量が増えるのに従っ
て、アクセルセンサ99の検出信号たる出力電圧が大き
くなり、つまり、上記アクセルセンサ99からコントロ
ールユニット92への出力電圧が大きくなる。そして、
これによるコントロールユニット92の出力で、インバ
ータ91から電動機32に対し、より大きい交流の駆動
電流が出力される。つまり、上記アクセルグリップ16
を、図9中矢印Aの方向に回動操作すれば、その回動
分、電動機32が増速されて、車両が加速されることと
なる。
【0060】図5と図9において、上記バッテリ81の
残存容量を電流、および電圧にて検出するバッテリセン
サ102が設けられている。また、上記バッテリセンサ
102の出力信号がコントロールユニット92を介しバ
ッテリ残存容量計103に入力され、このバッテリ残存
容量計103はバッテリ81の残存容量を表示する。
【0061】また、104は始動指示器、105はオー
バーヒート指示器、106はパワーフォールト指示器で
ある。
【0062】特に、図9において、上記コントロールユ
ニット92にキー操作式のメインスイッチ109と、コ
ンバータ110とが直列に接続されている。また、上記
コンバータ110と並列に前記パワーリレー96が、上
記メインスイッチ109に接続されている。そして、こ
のメインスイッチ109をオンすれば、パワーリレー9
6がオンし、上記バッテリ81からインバータ91に電
圧(48V)が与えられる。また、これと同時に、同上
バッテリ81から、上記コントローラ86と、コンバー
タ110への通電が行われ、電圧(48V)が与えられ
る。また、このコンバータ110を介しこのコンバータ
110に並列に接続された次に示す各種電気部品への通
電が行われ、制御用の電圧(12V)が与えられる。
【0063】上記コンバータ110に対し、次のように
上記電気部品が接続されている。
【0064】ディマースイッチ112を介しヘッドラン
プ113が接続されている。フラッシャリレー115、
オーディオパイロット116、および左右選択スイッチ
117を介し左側の前後フラッシャランプ119と、右
側の前後フラッシャランプ120が接続されている。1
21はスピードメータランプである。また、ホーンスイ
ッチ123とホーン124が直列に接続されている。
【0065】図3、図4、および図9において、前記シ
ートフレーム10の後部にテールランプ126と、スト
ップランプ127とが取り付けられ、ストップランプ1
27は左右ストップスイッチ128,128と直列に接
続されている。そして、前記右レバー54、および/も
しくは左レバー59を握りしめて、これらをある程度後
方回動させたとき、上記ストップスイッチ128がオン
してストップランプ127が点灯するようになってい
る。
【0066】また、上記右レバー54と、左レバー59
を回動させるとき、これら各回動にそれぞれ連動するポ
テンショメータ式の前ブレーキセンサ130と後ブレー
キセンサ131とが設けられている。
【0067】そして、上記右レバー54や左レバー59
を握りしめて、それぞれアクセルグリップ16、および
グリップ17側に向い後方回動させれば、この回動量が
増えるのに従って、つまり、各ドラムブレーキ55,6
0による制動力が増えるのに従って、前ブレーキセンサ
130や後ブレーキセンサ131の検出信号たる出力電
圧が大きくなることとされている。
【0068】図9において、継電器133のコイル13
4とメインスタンドスイッチ135とが直列に接続され
ている。また、同上継電器133の接点136とブザー
137とが直列に接続されている。
【0069】特に、図2と図5中実線で示すように、メ
インスタンド74を上方回動させて収納姿勢にしたとき
には、上記メインスタンドスイッチ135がオフして、
メインスイッチ109のオンにかかわらず、ブザー13
7は吹鳴しないようになっている。
【0070】一方、図5中二点鎖線で示すように、電動
二輪車1の停車時にこれを自立させようとして、上記メ
インスタンド74を下方回動させて起立姿勢にしたとき
には、このメインスタンド74に押されて上記メインス
タンドスイッチ135がオンし、コイル134が励磁さ
れ、これにより接点136がオンして、ブザー137が
吹鳴するようになっている。
【0071】即ち、電動二輪車1を停車させようとし
て、メインスタンド74を起立姿勢とし、電動二輪車1
を自立させたとき、メインスイッチ109がオンのまま
であると、上記ブザー137により警告が与えられ、上
記メインスイッチ109をオフすべきであることが知ら
される。そして、これにより、メインスイッチ109を
オフすれば、バッテリ81の無駄な放電が防止される。
【0072】図9において、電動二輪車1を発進させ、
かつ、走行させる場合には、まず、メインスタンド74
を上方回動させて収納姿勢とし、前輪14と後輪21と
を路面G上に接地させ、ライダー27がシート26に着
座する。次に、メインスイッチ109をオンし、更に、
始動スイッチ98をオンする。すると、電動機32が駆
動可能な状態となる。この場合、上記メインスイッチ1
09はこれをオフにするまではオンのままに保たれる
が、始動スイッチ98はこれに対する操作を解除すれ
ば、自動的にオフに戻る。
【0073】そして、右側のアクセルグリップ16を徐
々に図9中矢印Aの方向に回動させると、まず、全閉ス
イッチ100が自動的にオンする。更に、上記アクセル
グリップ16を回動させると、この回動操作量に従い、
アクセルセンサ99からコントローラ86に入力される
電圧が増え、これに従って、バッテリ81からコントロ
ーラ86を介し電動機32に与えられる駆動電流が増え
て、電動二輪車1が発進し、かつ、加速される。以後、
上記アクセルグリップ16の回動操作や、右レバー5
4、左レバー59の各制動操作により、所望速度での走
行が得られる。
【0074】電動二輪車1を停止させる場合には、メイ
ンスイッチ109をオフにし、メインスタンド74を下
方回動させて、上記電動二輪車1を自立させればよい。
また、電動二輪車1の通常走行時、前記非常停止スイッ
チ97は閉じられたままであり、つまり、オンされたま
まであるが、電動二輪車1を非常停止させようとすると
きには、上記非常停止スイッチ97をオフさせる。する
と、パワー部である前記インバータ91が直ちにオフさ
れて、電動機32が停止させられる。ただし、制御部で
あるコントロールユニット92はオンのままに保たれ、
そのときまでのメモリーはそのまま残される。この状態
から再び上記非常停止スイッチ97をオンさせると、上
記コントロールユニット92は非常停止スイッチ97を
オフした直前の状態に戻り、再び電動二輪車1の走行が
可能となる。
【0075】ところで、電動二輪車1の発進時に、始動
スイッチ98をオンしたとき、既に上記アクセルグリッ
プ16を回動操作していたとする。すると、この操作量
に応じた電動機32による電動二輪車1の走行駆動力が
上記始動スイッチ98のオンと共に電動二輪車1に直ち
に与えられ、このため、電動二輪車1が急に発進するお
それを生じる。
【0076】そこで、電動二輪車1を発進させる場合
に、急な発進を自動的に防止して、円滑な発進を可能と
させるための発進制御装置107が設けられている。
【0077】図1において、上記発進制御装置107
は、前記アクセルセンサ99、前ブレーキセンサ13
0、および後ブレーキセンサ131を有し、これらの各
検出信号が上記コントロールユニット92に入力される
ようになっている。また、始動スイッチ98のオン、オ
フ信号も同上コントロールユニット92に入力される。
【0078】そして、上記始動スイッチ98がオフの状
態で、上記アクセルグリップ16を回動操作したときに
は、上記始動スイッチ98をオンしても、上記電動機3
2は駆動しないようになっている。
【0079】即ち、アクセルグリップ16を操作してい
ないときに限り、始動スイッチ98のオンにより電動機
32が駆動させられて、電動二輪車1の発進ができるよ
うになっている。
【0080】このため、始動スイッチ98をオンしたと
きには、アクセルグリップ16は操作されていないこと
から、電動二輪車1の急な発進が防止される。
【0081】なお、車両における駆動手段は、電動機3
2に代えて、内燃機関を用いてもよく、この場合、車両
を発進させ、もしくは発進させないようにする制御は、
点火の制御によって達成される。
【0082】図2から図8において、電動二輪車1を走
行させるための駆動用部品である電動機32と、コント
ローラ86の特にインバータ91とは、その作動によ
り、高熱を発生するものである。
【0083】そこで、これら電動機32とコントローラ
86が、走行風140により、次のように冷却されるよ
うになっている。
【0084】即ち、上下に積層された足載せ台30とバ
ッテリ81群の後方近傍に、上記電動機32が配置さ
れ、また、この電動機32の上方近傍に上記コントロー
ラ86が配置されている。
【0085】前記アンダカバー67の前下部で左右中間
部には、左右バッテリ81,81の間を通るように後下
がりの導入溝141が形成されている。また、同上アン
ダカバー67の後下部で左右中間部には、同上左右バッ
テリ81,81の間を通るように後上りの導出溝142
が形成されている。
【0086】また、前記左右リヤサイドカバー68,6
8の後縁間と、リヤフェンダ70の前面壁71およびフ
ラップ72との間には、側面視で、後上方に向う通風路
143が形成されている。この通風路143は同上側面
視で上記導出溝142に向うに従い拡開する形状とされ
ている。そして、上記導出溝142と、通風路143の
下端側との間に前記電動機32の電動機ケース35が位
置している。また、上記通風路143には前記コントロ
ーラ86における底壁90のフィン94が臨んでいる。
【0087】そして、上記電動二輪車1が走行すると
き、フロントカウル63やフロントフェンダ65の前
面、および上下に積層された足載せ台30とバッテリ8
1群の前面に衝突した走行風140は、足載せ台30の
下側であるアンダカバー67の下側を後方に流れる。ま
た、同上走行風140は導入溝141に案内されること
により、より多くの走行風140がアンダカバー67の
下側を後方に流れる。
【0088】この際、上記足載せ台30とバッテリ81
群は正面視の形状が大きいものであるため、これらの後
方近傍は負圧となり、このため、上記アンダカバー67
の下側を後方に流れてきた走行風140は、上記足載せ
台30とバッテリ81群の後方近傍に回り込むように上
昇する。また、このとき、走行風140は導出溝142
に案内されることにより、更に円滑に上昇する。
【0089】そして、このように上昇する走行風140
は、上記通風路143に向う途中で電動機32の電動機
ケース35における各フィン41間を通り抜け、これに
より、上記電動機32が効果的に冷却される。また、前
記伝動ケース43は、上記電動機32についてのヒート
シンクとして利用され、かつ、上記伝動ケース43内の
潤滑油52が冷媒として利用されることから、この点で
も、上記電動機32は効果的に冷却される。
【0090】更に、上記電動機32を冷却した後の走行
風140は通風路143を流れ、この走行風140はコ
ントローラ86の各フィン94間を通り抜ける。この場
合、このフィン94を形成した底壁90に対し、高温と
なり易いインバータ91が取り付けられていることか
ら、これらインバータ91が効果的に冷却される。
【0091】また、前記後フレーム9は鉄製であり、コ
ントローラケース87は全体として厚肉のアルミ製であ
って、これらはボルト89により密着させられている。
このため、上記後フレーム9が、上記コントローラ86
についてのヒートシンクとして利用される。よって、こ
の点でも、上記コントローラ86は効果的に冷却され
る。
【0092】上記の場合、電動機32とコントローラ8
6とは互いに近傍に位置しているため、互いの配線が簡
素となり、送電損失が少なくて済むという利点もある。
【0093】(実施例2)
【0094】図10と図11は、発進制御装置107に
ついての実施例2を示している。
【0095】なお、この実施例の構成、作用は前記実施
例とほぼ同じであるため、異なる構成、作用についての
み説明する。
【0096】図10において、電動二輪車1の発進時
に、始動スイッチ98がオフの状態で、既にアクセルグ
リップ16を回動操作していた場合には、まず、この操
作量がアクセルセンサ99により検出されて、その検出
信号aがコントロールユニット92に入力され、これに
基づき、電動二輪車1の走行駆動力Aが算出される。
【0097】図11において、同上始動スイッチ98が
オフの状態で、右レバー54、および/もしくは左レバ
ー59が操作されていた場合には、この操作量が前ブレ
ーキセンサ130と後ブレーキセンサ131により検出
されて、その合計検出信号bがコントロールユニット9
2に入力され、これに基づき、電動二輪車1への制動力
Bが算出される。
【0098】そして、走行駆動力Aが制動力Bを越えて
いるときには(A>B)、制動力Bがあるにもかかわら
ず、アクセルグリップ16の操作量に基づく電動機32
の駆動力からみれば、電動二輪車1は発進することとな
り、このため、この場合には、上記始動スイッチ98を
オンしても、上記電動機32は駆動しないようになって
いる。
【0099】これとは逆に、走行駆動力Aが制動力B以
下であるときには(A≦B)、アクセルグリップ16の
操作量に基づき電動機32が駆動したとしても、これに
制動力Bが打ち勝って、電動二輪車1は発進しない。こ
のため、上記始動スイッチ98をオンしても電動二輪車
1は停止状態に保たれる。そこで、この場合には、始動
スイッチ98のオンと同時に電動機32は駆動させら
れ、その後、上記制動力Bを弱めることにより、電動二
輪車1の円滑な発進ができるようになっている。
【0100】このため、始動スイッチ98をオンしたと
き、アクセルグリップ16が操作されているとしても、
電動二輪車1の急な発進が防止される。
【0101】
【発明の効果】この発明によれば、車両を発進させよう
とする場合において、始動スイッチがオフの状態で、ア
クセルグリップを操作したときには、もしくは、同上始
動スイッチがオフの状態で、上記アクセルグリップの操
作量に基づいて生じる駆動手段による車両の走行駆動力
と、車輪制動装置への操作による車両への制動力とをそ
れぞれ検出し、上記走行駆動力が制動力を越えていると
きには、上記始動スイッチをオンしても、上記駆動手段
が駆動しないようにしてある。
【0102】このため、アクセルグリップを操作してい
ない状態、もしくは、アクセルグリップを操作していた
としても、予め前輪や後輪に十分の制動力が与えられて
いるときに限り、始動スイッチのオンで、車両が発進さ
せられることとなる。
【0103】よって、車両の発進の際には、この車両は
停止状態から徐々に増速できることから、車両の発進時
に、そのときの駆動手段による駆動力に対抗して車輪制
動装置を操作し、車両に制動力を与えるということは不
要であり、よって、その分、車両の円滑な発進のための
操作が容易にできることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で、発進制御装置の電気ブロック図で
ある。
【図2】実施例1で、全体側面図である。
【図3】実施例1で、全体平面図である。
【図4】実施例1で、足載せ台とバッテリとを上下に積
層させた部分の正面断面図である。
【図5】実施例1で、図2の部分拡大図である。
【図6】実施例1で、動力ユニットの平面断面図であ
る。
【図7】実施例1で、コントローラの平面断面図であ
る。
【図8】実施例1で、コントローラの正面部分断面図で
ある。
【図9】実施例1で、電気配線図である。
【図10】実施例2で、アクセルセンサの検出信号と、
車両の走行駆動力とのグラフ図である。
【図11】実施例2で、ブレーキセンサの検出信号と、
車両への制動力とのグラフ図である。
【符号の説明】
1 電動二輪車(車両) 14 前輪 16 アクセルグリップ 21 後輪 32 電動機(駆動手段) 53 前輪制動装置(車輪制動装置) 54 右レバー(ブレーキレバー) 58 後輪制動装置(車輪制動装置) 59 左レバー(ブレーキレバー) 81 バッテリ 98 始動スイッチ 107 発進制御装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 始動スイッチのオンにより走行用駆動手
    段を駆動可能とし、アクセルグリップの操作量に応じ
    て、上記駆動手段が増速するようにした車両の発進制御
    装置において、 上記始動スイッチがオフの状態で、上記アクセルグリッ
    プを操作したときには、上記始動スイッチをオンして
    も、上記駆動手段が駆動しないようにした車両の発進制
    御装置。
  2. 【請求項2】 始動スイッチのオンにより走行用駆動手
    段を駆動可能とし、アクセルグリップの操作量に応じ
    て、上記駆動手段が増速するようにした車両の発進制御
    装置において、 上記始動スイッチがオフの状態で、上記アクセルグリッ
    プの操作量に基づいて生じる上記駆動手段による車両の
    走行駆動力と、車輪制動装置への操作による車両への制
    動力とをそれぞれ検出し、上記走行駆動力が制動力を越
    えているときには、上記始動スイッチをオンしても、上
    記駆動手段が駆動しないようにした車両の発進制御装
    置。
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