JPH07112487A - 樹脂成形品用加工機とその加工機を用いた分岐加工方法ならびに分岐管継手の製造方法 - Google Patents

樹脂成形品用加工機とその加工機を用いた分岐加工方法ならびに分岐管継手の製造方法

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JPH07112487A
JPH07112487A JP15486894A JP15486894A JPH07112487A JP H07112487 A JPH07112487 A JP H07112487A JP 15486894 A JP15486894 A JP 15486894A JP 15486894 A JP15486894 A JP 15486894A JP H07112487 A JPH07112487 A JP H07112487A
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JP
Japan
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jig
resin
molded product
resin molded
clamp
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Application number
JP15486894A
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English (en)
Inventor
Yutaka Yoshino
豊 吉野
Yonekazu Yamada
米数 山田
Kohei Kitada
光平 北田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 切粉が発生せず、少ない労力で樹脂管に立ち
上がり部を形成することができ、しかも、その立ち上が
り部の角度を簡単に微調整することができる樹脂成形品
用加工機を提供すること。 【構成】 基台1に、樹脂管Pを把持可能なクランプ6
が取り付けられたクランプ用架台2が、クランプ移動機
構3を介して、クランプ6に把持させた樹脂管Pの軸が
垂直に振れる方向へ移動可能に設けられていると共に、
複数種類の治具を適宜選択して着脱可能な治具取り付け
部材4が、治具昇降機構5を介して、前記クランプ用架
台2の上方で昇降可能に設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂管または樹脂サド
ルの樹脂成形品に立ち上がり部を形成するための加工
機、ならびに、その加工機を用いた分岐加工方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】特開平3−251429号公報に記載さ
れているように、樹脂管の管壁に分岐孔を開け、その分
岐孔の周縁部を加熱して軟化させ、その後、樹脂管の内
部に挿入した引き抜き型を前記分岐孔から引き抜くこと
によって、その分岐孔の周縁部を円筒状に立ち上げるこ
とにより立ち上がり部を形成する加工方法は、従来から
一般に行なわれている。
【0003】ところで、従来は、樹脂管を分岐加工する
ための専用の加工機が存在していなかったために、樹脂
管の管壁に分岐孔を開ける場合には、ホルソーやジグソ
ーを使用し、引き抜き型を樹脂管の分岐孔から引き抜く
際には、チェーンブロックを使用していた。また、これ
らの作業の間、樹脂管は、枕木などを利用して形成した
台座に固定させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来
は、ホルソーやジグソーを使用して樹脂管の管壁に分岐
孔を開けていたために、切粉が発生して作業環境に悪影
響を及ぼしていた。
【0005】また、引き抜き型を樹脂管の分岐孔から引
き抜いて分岐孔の周縁部に立ち上がり部を形成した後、
チェーンブロックで引き抜き型を樹脂管から取り外すこ
とができないために、引き抜き型を樹脂管ごとチェーン
ブロックから取り外し、引き抜き型をハンマーで叩くな
どして樹脂管から取り出さなければならず、労力と時間
を要していた。
【0006】また、種々の角度の立ち上がり部を樹脂管
に形成できるようにするためには、多種類の台座を用意
しておかなければならないので、非常にコスト高になる
し、立ち上がり部の角度を変更する度に台座を交換しな
ければならないので非常に面倒である。
【0007】そこで、本発明は、上記のような問題に着
目し、切粉が発生せず、少ない労力で樹脂管に立ち上が
り部を形成することができ、しかも、種々の角度の立ち
上がり部を樹脂成形品に形成することができる樹脂成形
品用加工機と、その加工機を用いた分岐加工方法ならび
に分岐管継手の製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明請求項1記載の樹脂成形品用加工機では、基
台に、管形状またはサドル形状の樹脂成形品を把持可能
なクランプが取り付けられたクランプ用架台が、クラン
プに把持させた樹脂成形品の軸を垂直方向に振るように
クランプ移動機構によって移動可能に設けられ、複数種
類の治具を適宜選択して着脱可能な治具取り付け部材
が、治具昇降機構によって前記クランプ用架台の上方で
昇降可能に設けられている。
【0009】また、本発明請求項1記載の加工機を用い
て樹脂成形品を分岐加工する方法としては、請求項1記
載の加工機の治具取り付け部材に打ち抜きカッターを取
り付けた穿孔用加工機を用い、その穿孔用加工機のクラ
ンプに把持させた樹脂成形品を打ち抜くまで打ち抜きカ
ッターを治具昇降機構で下降させて樹脂成形品に分岐孔
を穿孔し、次に、請求項1記載の加工機の治具取り付け
部材に係止治具を取り付けた引き抜き用加工機を用い、
その引き抜き用加工機のクランプに把持させた樹脂成形
品の内側に引き抜き型を配置させると共に、その引き抜
き型を樹脂成形品の分岐孔から前記係止治具に係止させ
た後、前記係止治具を治具昇降機構で上昇させて引き抜
き型を引き上げることによって加熱軟化させた樹脂成形
品の分岐孔の周縁部を立ち上げて立ち上がり部を形成
し、その立ち上がり部の冷却後、前記引き抜き型が前記
立ち上がり部から外れるまで前記係止治具を治具昇降機
構で下降させ、前記引き抜き型を樹脂成形品から取り出
す方法がある。
【0010】また、上記目的を達成するために、本発明
請求項3記載の樹脂成形品用加工機では、基台に、管形
状またはサドル形状の樹脂成形品を把持可能なクランプ
が取り付けられたクランプ用架台が、クランプに把持さ
せた樹脂成形品の軸を垂直方向に振るようにクランプ移
動機構によって移動可能に設けられ、複数種類の治具を
適宜選択して着脱可能な治具取り付け部材が、治具昇降
機構によって前記クランプ用架台の上方で昇降可能に設
けられ、ヒータープレートを水平に装着可能なヒーター
取り付け治具が、ヒータープレートを前記クランプ用架
台と前記治具取り付け部材との間に配置させるセット位
置と、ヒータープレートを前記クランプ用架台と前記治
具取り付け部材との間から取り除く待機位置との間で水
平移動可能であると共に、昇降可能に設けられている。
また、本発明請求項4記載の加工機では、ヒーター取り
付け治具に、ヒータープレートを垂直方向に回動可能な
ヒーター垂直回動機構を設けた。
【0011】また、本発明請求項3記載の加工機または
請求項4記載の加工機を用いて分岐管継手を製造する場
合には、加工後の形状の戻りが小さい結晶性樹脂で樹脂
成形品が成形されている場合と、加工後の形状の戻りが
大きい非結晶性樹脂で樹脂成形品が成形されている場合
とで次の2通りの方法を使い分けるのが好ましい。
【0012】すなわち、結晶性樹脂で樹脂成形品が成形
されている場合には、まず、請求項3記載の加工機また
は請求項4記載の加工機の治具取り付け部材に打ち抜き
カッターを取り付けた穿孔用加工機を用い、その穿孔用
加工機のクランプに把持させた樹脂成形品を打ち抜くま
で打ち抜きカッターを治具昇降機構で下降させて樹脂成
形品に分岐孔を穿孔し、次に、請求項3記載の加工機ま
たは請求項4記載の加工機の治具取り付け部材に係止治
具を取り付けた引き抜き用加工機を用い、その引き抜き
用加工機のクランプに把持させた樹脂成形品の内側に引
き抜き型を配置させると共に、その引き抜き型を樹脂成
形品の分岐孔から前記係止治具に係止させた後、前記係
止治具を治具昇降機構で上昇させて引き抜き型を引き上
げることによって加熱軟化させた樹脂成形品の分岐孔の
周縁部を立ち上げて立ち上がり部を形成し、その立ち上
がり部の冷却後、前記引き抜き型が前記立ち上がり部か
ら外れるまで前記係止治具を治具昇降機構で下降させ、
前記引き抜き型を前記樹脂成形品から取り出し、次に、
請求項3記載の加工機または請求項4記載の加工機の治
具取り付け部材に樹脂管保持治具を取り付けた融着用加
工機を用い、その融着用加工機の樹脂管保持治具に樹脂
管を保持させると共に、その融着用加工機のヒーター取
り付け治具にヒータープレートを取り付け、このヒータ
ープレートが前記融着用加工機のクランプに把持させた
樹脂成形品の立ち上がり部の上端面に近接あるいは当接
するまでヒータープレートを前記クランプ用架台と前記
治具取り付け部材との間で下降させて前記立ち上がり部
の上端面を加熱溶融すると共に、前記樹脂管の下端面が
前記ヒータープレートに近接あるいは当接するまで樹脂
管を治具昇降機構で下降させて前記樹脂管の下端面を加
熱溶融し、それから、前記樹脂管を治具昇降機構で上昇
させて前記樹脂管とヒータープレートとを離間させると
共に、前記ヒータープレートを上昇させて前記ヒーター
プレートと前記樹脂成形品の立ち上がり部とを離間さ
せ、ヒータープレートを前記クランプ用架台と前記治具
取り付け部材との間から取り除き、前記樹脂管を治具昇
降機構で下降させて樹脂管の下端面と樹脂成形品の立ち
上がり部の上端面とを所定の圧力で融着接合する方法が
好ましい。
【0013】また、非結晶性樹脂で樹脂成形品が成形さ
れている場合には、まず、請求項3記載の加工機または
請求項4記載の加工機を用いて分岐管継手を製造する場
合には、請求項3記載の加工機または請求項4記載の加
工機の治具取り付け部材に打ち抜きカッターを取り付け
た穿孔用加工機を用い、その穿孔用加工機のクランプに
把持させた樹脂成形品を打ち抜くまで打ち抜きカッター
を治具昇降機構によって下降させて樹脂成形品に分岐孔
を穿孔し、次に、請求項3記載の加工機または請求項4
記載の加工機の治具取り付け部材に係止治具を取り付け
た引き抜き用加工機を用い、その引き抜き用加工機のク
ランプに把持させた樹脂成形品の内側に引き抜き型を配
置させると共に、その引き抜き型を樹脂成形品の分岐孔
から前記係止治具に係止させた後、前記係止治具を治具
昇降機構で上昇させて引き抜き型を引き上げることによ
って加熱軟化させた樹脂成形品の分岐孔の周縁部を立ち
上げて立ち上がり部を形成し、次に、請求項3記載の加
工機または請求項4記載の加工機の治具取り付け部材に
樹脂管保持治具を取り付けた融着用加工機を用い、その
融着用加工機の樹脂管保持治具に樹脂管を保持させると
共に、その融着用加工機のヒーター取り付け治具に前記
引き抜き型と嵌合可能な孔を有するヒータープレートを
取り付け、前記融着用加工機のクランプに把持させた樹
脂成形品の立ち上がり部に引き抜き型を残したまま前記
ヒータープレートを前記クランプ用架台と前記治具取り
付け部材との間で下降させ、前記引き抜き型を前記ヒー
タープレートの孔に嵌合させて前記ヒータープレートを
前記立ち上がり部の上端面に近接あるいは当接させるこ
とにより前記立ち上がり部の上端面を加熱溶融すると共
に、前記樹脂管の下端面が前記ヒータープレートに近接
あるいは当接するまで前記樹脂管を治具昇降機構によっ
て下降させて前記樹脂管の下端面を加熱溶融し、それか
ら、前記樹脂管を治具昇降機構で上昇させて前記樹脂管
と前記ヒータープレートとを離間させると共に、前記ヒ
ータープレートを上昇させて前記ヒータープレートと前
記樹脂成形品の立ち上がり部とを離間させ、前記ヒータ
ープレートを前記クランプ用架台と前記治具取り付け部
材との間から取り除いた後、前記樹脂成形品の立ち上が
り部に引き抜き型を残したまま前記樹脂管を治具昇降機
構で下降させて前記樹脂管の下端面と前記樹脂成形品の
立ち上がり部の上端面とを所定の圧力で融着接合させ、
次に、請求項3記載の加工機または請求項4記載の加工
機の治具取り付け部材に係止治具を取り付けた引き抜き
用加工機を用い、その引き抜き用加工機のクランプに把
持させた樹脂成形品の内側に残った引き抜き型に前記係
止治具を係止させ、前記引き抜き型が前記立ち上がり部
から外れるまで前記係止治具を治具昇降機構で下降さ
せ、前記引き抜き型を前記樹脂成形品から取り出す方法
が好ましい。
【0014】
【作用】本発明請求項1記載の樹脂成形品用加工機を用
いて樹脂成形品を分岐加工する場合には、まず、請求項
1記載の加工機の治具取り付け部材に打ち抜きカッター
を取り付けた穿孔用加工機を用い、その穿孔用加工機の
クランプに把持させた樹脂成形品を打ち抜くまで打ち抜
きカッターを治具昇降機構で下降させて樹脂成形品に分
岐孔を穿孔する(イ)。この時、樹脂成形品の軸が水平
になるようにクランプ移動機構でクランプ用架台を調節
していれば、樹脂成形品の軸に対して直角に分岐孔を穿
孔することができ、樹脂成形品の軸が傾斜するようにク
ランプ移動機構でクランプ用架台を調節していれば、樹
脂成形品の軸に対して斜めに分岐孔を穿孔することがで
きる。また、樹脂成形品を削るのではなく打ち抜きカッ
ターで打ち抜いて穿孔するので、切粉がほとんど発生せ
ず、しかも、穿孔作業が短時間で終了する。
【0015】次に、分岐孔の周縁部を加熱して軟化させ
た後、請求項1記載の加工機の治具取り付け部材に係止
治具を取り付けた引き抜き用加工機を用い、その引き抜
き用加工機のクランプに把持させた樹脂成形品の内側に
引き抜き型を配置させると共に、その引き抜き型を樹脂
成形品の分岐孔から前記係止治具に係止させる。この
時、クランプに把持させた樹脂成形品の軸が穿孔用加工
機に取り付けた場合と同じ角度になるようにクランプ用
架台は調節されていることが好ましい。その後、前記係
止治具を治具昇降機構で上昇させて引き抜き型を引き上
げることにより、加熱軟化させた樹脂成形品の分岐孔の
周縁部を立ち上げて立ち上がり部を形成する(ロ)。こ
の時、樹脂成形品の軸が水平になるようにクランプ移動
機構でクランプ用架台が調節されていれば樹脂成形品の
軸に対して直角に立ち上がり部を形成することができ、
樹脂成形品の軸が傾斜するようにクランプ移動機構でク
ランプ用架台が調節されていれば、樹脂成形品の軸に対
して斜めに立ち上がり部を形成することができる。な
お、引き抜き用加工機は、前記穿孔用加工機の治具取り
付け部材に取り付けられた打ち抜きカッターを係止治具
と交換したものであってもよいし、引き抜き用加工機と
は別の加工機の治具取り付け部材に係止治具を取り付け
たものであってもよい。後者の場合には、樹脂成形品を
穿孔用加工機のクランプから取り外して引き抜き用加工
機のクランプに付け替える必要がある。
【0016】それから、立ち上がり部の冷却後、前記引
き抜き型が前記立ち上がり部から外れるまで前記係止治
具を治具昇降機構で下降させ、前記引き抜き型を樹脂成
形品から取り出す(ハ)。そうすると、引き抜き型をハ
ンマーで叩くなどしなくても樹脂成形品から取り出すこ
とができる。
【0017】また、本発明請求項1記載の加工機は、治
具取り付け部材に上型を取り付け、その上型の下方に下
型を固定すると共に、その下型と上型との間に樹脂板を
設置し、その樹脂板に圧力を加えるまで上型を下降させ
ることにより、樹脂板を曲げ加工することもできる。
【0018】本発明請求項3記載の樹脂成形品用加工機
または請求項4記載の樹脂成形品用加工機を用いて分岐
管継手を製造する場合には、加工後の形状の戻りが小さ
い結晶性樹脂で樹脂成形品が成形されている場合と、加
工後の形状の戻りが大きい非結晶性樹脂で樹脂成形品が
成形されている場合とで、方法を変えることが好まし
い。また、立ち上がり部が斜めに立ち上げられている分
岐管継手を製造する場合には、請求項4記載の加工機を
用いるようにする。
【0019】樹脂成形品が非結晶性樹脂で成形されてい
る場合には、上記樹脂成形品の分岐加工方法の(イ)と
(ロ)と(ハ)を同様にして行なった後、請求項3記載
の加工機または請求項4記載の加工機の治具取り付け部
材に樹脂管保持治具を取り付けた融着用加工機を用い、
その融着用加工機の樹脂管保持治具に樹脂管を保持させ
ると共に、その融着用加工機のヒーター取り付け治具に
ヒータープレートを取り付ける。この時、クランプに把
持させた樹脂成形品の軸が穿孔用加工機ならびに引き抜
き用加工機に取り付けた場合と同じ角度になるようにク
ランプ用架台は調節されていることが好ましい。また、
樹脂管保持治具に保持させた樹脂管の下端面は、樹脂成
形品の立ち上がり部の上端面と平行にする。すなわち、
樹脂管の下端面ならびに立ち上がり部の上端面が傾斜し
ている場合には、それらと平行になるようにヒーター取
り付け治具はヒーター垂直回動機構で調節されているこ
とが好ましい。
【0020】その後、このヒータープレートが前記融着
用加工機のクランプに把持させた樹脂成形品の立ち上が
り部の上端面に近接あるいは当接するまでヒータープレ
ートを前記クランプ用架台と前記治具取り付け部材との
間で下降させて前記立ち上がり部の上端面を加熱溶融す
ると共に、前記樹脂管の下端面が前記ヒータープレート
に近接あるいは当接するまで樹脂管を治具昇降機構で下
降させて前記樹脂管の下端面を加熱溶融する。融着用加
工機は、前記引き抜き用加工機の治具取り付け部材に取
り付けられた係止治具を樹脂管保持治具と交換したもの
であってもよいし、引き抜き用加工機とは別の加工機の
治具取り付け部材に樹脂管保持治具を取り付けたもので
あってもよい。ただし、後者の場合には、樹脂成形品を
引き抜き用加工機のクランプから取り外して融着用加工
機のクランプに取り付け直す必要がある。
【0021】それから、前記樹脂管を治具昇降機構で上
昇させて前記樹脂管とヒータープレートとを離間させる
と共に、前記ヒータープレートを上昇させて前記ヒータ
ープレートと前記樹脂成形品の立ち上がり部とを離間さ
せ、ヒータープレートを前記クランプ用架台と前記治具
取り付け部材との間から取り除き、前記樹脂管を治具昇
降機構で下降させて樹脂管の下端面と樹脂成形品の立ち
上がり部の上端面とを所定の圧力で融着接合させる。
【0022】一方、樹脂成形品が非結晶性樹脂で成形さ
れている場合には、上記樹脂成形品の分岐加工方法の
(イ)と(ロ)を同様にして行なった後、請求項3記載
の加工機または請求項4記載の加工機の治具取り付け部
材に樹脂管保持治具を取り付けた融着用加工機を用い、
その融着用加工機の樹脂管保持治具に樹脂管を保持させ
ると共に、その融着用加工機のヒーター取り付け治具に
前記引き抜き型と嵌合可能な孔を有するヒータープレー
トを取り付ける。この時、クランプに把持させた樹脂成
形品の軸が穿孔用加工機ならびに引き抜き用加工機に取
り付けた場合と同じ角度になるようにクランプ用架台は
調節されていることが好ましい。また、樹脂管保持治具
に保持させた樹脂管の下端面は、樹脂成形品の立ち上が
り部の上端面と平行にする。すなわち、樹脂管の下端面
ならびに立ち上がり部の上端面が傾斜している場合に
は、それらと平行になるようにヒーター垂直移動機構で
ヒーター取り付け治具は調節されていることが好まし
い。
【0023】その後、前記融着用加工機のクランプに把
持させた樹脂成形品の立ち上がり部に引き抜き型を残し
たまま前記ヒータープレートを前記クランプ用架台と前
記治具取り付け部材との間で下降させ、前記引き抜き型
を前記ヒータープレートの孔に嵌合させて前記ヒーター
プレートを前記立ち上がり部の上端面に近接あるいは当
接させることによって前記立ち上がり部の上端面を加熱
溶融すると共に、前記樹脂管の下端面が前記ヒータープ
レートに近接あるいは当接するまで前記樹脂管を治具昇
降機構で下降させて前記樹脂管の下端面を加熱溶融す
る。この時、樹脂成形品の立ち上がり部に引き抜き型を
残したままにしておくことによって、立ち上がり部の形
状を立ち上げ時の形状のまま保持することができる。ま
た、引き抜き型と嵌合可能な孔を有するヒータープレー
トを用いたことによって、樹脂成形品の立ち上がり部に
引き抜き型を残したままであっても、引き抜き型に邪魔
されずに立ち上がり部の上端面をヒータープレートで加
熱溶融できる。なお、融着用加工機は、前記引き抜き用
加工機の治具取り付け部材に取り付けられた係止治具を
樹脂管保持治具と交換したものであってもよいし、引き
抜き用加工機とは別の加工機の治具取り付け部材に樹脂
管保持治具を取り付けたものであってもよい。ただし、
後者の場合には、樹脂成形品を引き抜き用加工機のクラ
ンプから取り外して融着用加工機のクランプに取り付け
直す必要がある。
【0024】それから、前記樹脂管を治具昇降機構で上
昇させて前記樹脂管と前記ヒータープレートとを離間さ
せると共に、前記ヒータープレートを上昇させて前記ヒ
ータープレートと前記樹脂成形品の立ち上がり部とを離
間させ、前記ヒータープレートを前記クランプ用架台と
前記治具取り付け部材との間から取り除いた後、前記樹
脂成形品の立ち上がり部に引き抜き型を残したまま前記
樹脂管を治具昇降機構で下降させて前記樹脂管の下端面
と前記樹脂成形品の立ち上がり部の上端面とを所定の圧
力で融着接合させる。この時、樹脂成形品の立ち上がり
部に引き抜き型を残したままにしておくことによって、
立ち上がり部の形状を立ち上げ時の形状のまま保持する
ことができると共に、ビードが立ち上がり部の内側に発
生しないようにすることができる。
【0025】次に、請求項3記載の加工機または請求項
4記載の加工機の治具取り付け部材に係止治具を取り付
けた引き抜き用加工機を用い、その引き抜き用加工機の
クランプに把持させた樹脂成形品の内側に残った引き抜
き型に前記係止治具を係止させ、前記引き抜き型が前記
立ち上がり部から外れるまで前記係止治具を治具昇降機
構で下降させ、前記引き抜き型を前記樹脂成形品から取
り出す。そうすると、引き抜き型をハンマーで叩くなど
しなくても樹脂成形品から取り出すことができる。ここ
で使用する引き抜き用加工機は、前記融着用加工機の治
具取り付け部材に取り付けられた樹脂管保持治具を係止
治具と交換したものであってもよいし、融着用加工機と
は別の加工機の治具取り付け部材に係止治具を取り付け
たものであってもよい。ただし、後者の場合には、樹脂
成形品を融着用加工機のクランプから取り外して引き抜
き用加工機のクランプに取り付け直す必要がある。
【0026】
【実施例】以下、図面に基づいて、実施例1ならびに実
施例2を詳述する。なお、実施例1では、特許請求の範
囲の請求項1記載の樹脂成形品用加工機に対応した加工
機と、その加工機を用いた分岐管の分岐加工方法ならび
に樹脂板のプレス加工方法について説明し、実施例2で
は、特許請求の範囲の請求項3記載の樹脂成形品用加工
機に対応した加工機と、その加工機を用いた分岐管の分
岐加工方法について説明する。
【0027】(実施例1)まず、本実施例の樹脂成形品
用加工機の構成について説明する。図1は本実施例の加
工機を示す正面図、図2は本実施例の加工機を示す側面
図で、図中1は基台、2はクランプ用架台、3はクラン
プ移動機構、4は治具取り付け部材、5は治具昇降機構
である。
【0028】前記クランプ用架台2は、図3に示すよう
に、一対のクランプ6,6が、スライド機構7を介して
接近する矢印イ方向ならびに離間する矢印ロ方向へスラ
イド可能に取り付けられたもので、上面には、前記クラ
ンプ6,6がスライドするレール21が2本平行に設け
られている。
【0029】なお、前記クランプ6,6は、長方形の板
の一辺をくの字形に切り欠いた形状のアタッチメント6
1をベース62の両端部に固定させて構成されている。
そして、アタッチメント61の、くの字形に切り欠かれ
た部分同士が対向する向きに設けられており、樹脂管P
の口径に合せてクランプ6,6の間隔を設定すれば、一
方のクランプ6のアタッチメント61と、他方のクラン
プ6のアタッチメント61の間に樹脂管Pを把持できる
ようになっている。
【0030】また、前記スライド機構7は、図4に示す
ように、前記レール21と平行な向きでクランプ用架台
2にベアリング71,72を介して取り付けられたスク
リューロッド73と、このスクリューロッド73に螺合
した一対のスクリューナット74,74と、これらのス
クリューナット74,74を各クランプ6に固定するた
めのブラケット75,75と、前記スクリューロッド7
3の一端に固定されたハンドル76と、前記スクリュー
ロッド73の一端に螺合されたロックレバー77と、で
構成されている。そして、前記ハンドル76を一方に回
すと、前記クランプ6,6が2つ同時に接近方向へスラ
イドし、ハンドル76を他方に回すと、前記クランプ6
が2つ同時に離間方向へスライドするようになってい
る。また、ロックレバー77を一方へ回すと、スクリュ
ーロッド73がクランプ用架台2に締結固定され、ロッ
クレバー77を他方へ回すと、スクリューロッド73が
回転自在になるようになっている。
【0031】また、クランプ用架台2には、前記クラン
プ6,6に把持させる樹脂管Pを下から支持する支持棒
8が、樹脂管Pの口径に合せて高さ調整可能に設けられ
ている。
【0032】前記クランプ移動機構3は、クランプ6,
6に把持させた樹脂管Pの軸が垂直方向に振れるように
クランプ用架台2を前記基台1に移動可能に取り付ける
もので、図5〜図9に示すように、前記基台1に固定さ
れた一対の支持板3a,3aと、前記クランプ用架台2
を固定させたテーブル3bと、第1回転軸3cならびに
第2回転軸3dと、ハンドル3eと、ラック3fならび
にピニオン3gと、を主要な構成としている。
【0033】前記第1回転軸3cは、図6に示すよう
に、一方の支持板3aに沿って回転可能に取り付けられ
ており、前記ハンドル3eは、この第1回転軸3cの一
端に固定されている。前記第2回転軸3dは、図5に示
すように、両端がそれぞれベアリング3h,3iを介し
て支持板3aに支持されており、前記ピニオン3gは、
この前記第2回転軸3dの両端に固定されている。前記
ラック3fは、図3ならびに図9に示すように、前記ピ
ニオン3gと噛み合った状態で前記テーブル3bの脚部
31bに固定されており、歯が、前記クランプ6,6に
把持させた樹脂管Pの内部に中心を有する円弧状に形成
されている。また、前記第1回転軸3cと第2回転軸3
dには、第1回転軸3cの回転運動を第2回転軸3dに
伝達するためのマイタ歯車3j,3kが設けられてい
る。
【0034】つまり、ハンドル3eを回すと、前記第1
回転軸3cの回転運動がマイタ歯車3j,3kによって
第2回転軸3dに伝達され、第2回転軸3dと一体にピ
ニオン3gが回転し、それによってラック3fがテーブ
ル3bと一体に円弧運動し、前記クランプ用架台2が、
クランプ6,6に把持させた樹脂管Pの軸が振れる方向
へ移動するようになっている。なお、クランプ用架台2
の移動範囲は、樹脂管Pの軸が90度以上振れる範囲が
好ましい。
【0035】また、前記クランプ移動機構3には、図5
に示すように、テーブル3bの移動がスムーズに行なわ
れるように、第1ローラー3mがテーブル3bの脚部3
1bに設けられていると共に、第2ローラー3nがテー
ブル3bの下面に設けられている。前記第1ローラー3
mは、図7に示すように、回動軸が水平に設けられてい
て、前記支持板3aの側面に形成された溝3pに沿って
転動するようになっている。また、前記第2ローラー3
nは、図8に示すように、回動軸が垂直に設けられてい
て、前記基台1に立設状態で固定された一対のガイド板
3q,3qに沿って転動するようになっている。
【0036】更に、前記クランプ移動機構3には、図5
に示すように、テーブル3bを任意の角度で固定できる
ように、支持板3aの側面に沿って摺動するように摺動
板3rがテーブル3bの両端部に固定されていると共
に、この摺動板3rの摺動方向に沿ってアリ溝3sが支
持板3aの側面に形成され、このアリ溝3sの内部にナ
ット3tが摺動可能に設けられ、前記摺動板3rの外側
に前記ナット3tと螺合させたロックレバー3uが設け
られている。つまり、ロックレバー3uを一方へ回すと
摺動板3rがアリ溝3sの開口部縁に締結固定され、ロ
ックレバー3uを他方へ回すと摺動板3rが支持板に沿
って摺動自在になるようになっている。
【0037】前記治具取り付け部材4は、ボルトを螺合
できるねじ孔が4箇所に形成されたプレートによって形
成されている。すなわち、前記ねじ孔と対応する位置に
ボルトを通す孔あるいはボルトを螺合させる孔を有した
治具であれば、複数種類の中から適宜選択して着脱でき
るようになっている。
【0038】前記治具昇降機構5は、前記基台1に対
し、前記治具取り付け部材4を、前記クランプ用架台2
の上方で昇降可能に取り付けるもので、図1ならびに図
2に示すように、支持板51と、油圧シリンダ52と、
2本のリニアシャフト53,53を備えている。
【0039】前記支持板51は、基台1に固定されてお
り、その右部と左部には、それぞれガイド筒54,54
が垂直に固定されている。
【0040】前記油圧シリンダ52は、シリンダ内を往
復するピストン55と、そのピストン55と前記治具取
り付け部材4とを連結しているピストンロッ56ドを備
えており、垂直な向きで前記支持板51に固定されてい
る。なお、この油圧シリンダ52は、右側のガイド筒5
4と左側のガイド筒54の間に配設されている。
【0041】前記リニアシャフト53は、前記ガイド筒
54にそれぞれ挿通されており、一端が治具取り付け部
材4に固定されている。
【0042】つまり、油圧シリンダ52を作動させるこ
とによって、治具取り付け部材4を上昇ならびに下降さ
せることができるようになっている。
【0043】図10は、樹脂管の分岐加工に使用する装
置全体を示した正面図で、この装置は、1機の穿孔用加
工機Aと、2機の引き抜き用加工機B,Bとで構成され
ている。
【0044】前記穿孔用加工機Aは、上記加工機の治具
取り付け部材4に打ち抜きカッター9を取り付けて構成
したもので、左端に配置されている。
【0045】前記引き抜き用加工機Bは、上記加工機の
治具取り付け部材4に係止治具10を取り付けると共
に、冷却水噴射ノズル11を、クランプ6に把持させた
樹脂管Pに向けて取り付けて構成したもので、中央と右
端に配置されている。
【0046】次に、図11〜図16に基づいて樹脂管P
の分岐加工方法を説明する。なお、ここでは、樹脂管P
の軸に対して所定の傾斜角度θで立ち上がり部を形成す
る場合を例にとって説明する。
【0047】樹脂管Pを分岐加工する場合には、まず、
図11に示すように、部分加熱した樹脂管Pの内部に樹
脂管Pの内部空間とほぼ同じ大きさの丸太12を挿入
し、その樹脂管Pを穿孔用加工機Aのクランプ6に把持
させ、樹脂管Pの管頂が打ち抜きカッター9の真下にく
るように位置決めする()。この時、クランプ用架台
2は、樹脂管Pの軸が所定の傾斜角度θになるようにク
ランプ移動機構3によって調節されている。なお、部分
加熱する手段は、ラバーヒーターや、ガスバーナーや、
遠赤外線ヒーターなど何でもよい。加熱温度は、樹脂管
Pの素材によって異なるが、例えば、塩化ビニル樹脂の
場合には、 100〜110 度が適温である。
【0048】次に、図12に示すように、クランプ6に
把持させた樹脂管Pを打ち抜くまで治具昇降機構5で打
ち抜きカッター9を下降させて樹脂管Pに分岐孔P1を
穿孔する()。
【0049】その後、図13に示すように、打ち抜きカ
ッター9を邪魔にならない位置まで治具昇降機構5で上
昇させ、樹脂管Pを穿孔用加工機Aのクランプ6から取
り外す()。
【0050】穿孔用加工機Aのクランプ6から取り外し
た樹脂管Pは、丸太12を抜き取って引き抜き用加工機
Bのクランプ6に把持させる()。この時、クランプ
用架台2も、樹脂管Pの軸が所定の傾斜角度θになるよ
うにクランプ移動機構3によって調節されている。
【0051】次に、図14に示すように、前記分岐孔P
1の口径よりも大きく、樹脂管Pの口径よりも小さい円
形形状に形成された引き抜き型13を、予め樹脂管Pの
加熱温度付近まで加熱してから樹脂管Pの内部に挿入さ
せ、引き抜き用加工機Bの係止治具10を治具昇降機構
5で下降させて、その係止治具10に引き抜き型13を
係止させる()。なお、引き抜き型13の構造の詳細
は、特開平4−153009号公報に記載されている通
りである。
【0052】それから、図15に示すように、係止治具
10を治具昇降機構5で上昇させて引き抜き型13を引
き上げることによって、樹脂管Pの分岐孔P1の周縁部
を立ち上げて立ち上がり部P2を形成する()。引き
抜き型13を予め樹脂管Pの加熱温度付近まで加熱して
おくことによって、分岐孔P1の周縁は最適な温度で立
ち上げられるので、成形歪が生じないようにすることが
できる。
【0053】そして、冷却水噴射ノズル11から冷却水
を噴射させて、樹脂管Pを冷却させると共に、引き抜き
型13も冷却する()。
【0054】その後、図16に示すように、先に樹脂管
Pを冷却していた方の引き抜き用加工機Bにおいて、引
き抜き型13が立ち上がり部P2から外れるまで係止治
具10を下降させ、引き抜き型13を樹脂管Pから取り
除く。そして、クランプ6から樹脂管Pを取り外す
()。
【0055】以上のようにして、樹脂管Pの軸に対して
所定の傾斜角度θで立ち上がり部P2を形成することが
できる。
【0056】なお、穿孔用加工機Aでは、上記〜の
作業を繰り返し行ない、引き抜き用加工機Bでは、上記
〜の作業を繰り返し行なう。〜の作業に比べて
〜の作業は時間がかかるので、二機ある加工機Bを
順番に使用していくことにより、効率的に作業すること
ができる。
【0057】上述のように、本実施例の分岐加工方法で
は、打ち抜きカッター9によって樹脂管Pに分岐孔P1
を穿孔することができるので、切粉が発生せず、作業環
境を良好に保つことができると共に、ホルソーやジグソ
ーを使用して穿孔するのに比べて作業時間を短縮でき
る。
【0058】また、引き抜き型13をハンマーで叩くな
どしなくても樹脂管Pから取り出すことができるので、
少ない労力で樹脂管Pに立ち上がり部P2を形成するこ
とができる。
【0059】更に、クランプ6に把持させた樹脂管Pの
軸が振れる方向へクランプ用架台6を移動可能な加工機
を使用しているため、種々の角度の立ち上がり部P2を
樹脂管Pに形成することができる。
【0060】図17は、プレス用加工機を示した正面図
で、このプレス用加工機Cは、上記加工機の治具取り付
け部材4に上型14を取り付けて構成されている。
【0061】次に、図18〜図20に基づいて、樹脂板
のプレス加工方法を説明する。
【0062】樹脂板Qをプレス加工する場合には、ま
ず、図18に示すように、クランプ用架台2の上に固定
させた下型15の上に、全体加熱した樹脂板Qを設置す
る。
【0063】次に、図19に示すように、前記樹脂板Q
に圧力が加わるまで上型14を下降させ、下型15に沿
った形状に樹脂板Qを曲げ加工する。
【0064】それから、図20に示すように、上型14
を上昇させて型開きし、樹脂板Qを下型15あるいは上
型14から取り外す。
【0065】つまり、本実施例の加工機にあっては、穿
孔、引き抜き、プレスなどの多用途に使用することがで
き、しかも、穿孔時には、切粉が発生しないと共に、穿
孔方向を簡単に微調整することができ、また、引き抜き
時には引き抜き方向を、プレス時にはプレス方向を簡単
に微調整することができる。
【0066】(実施例2)まず、本実施例の樹脂成形品
用加工機の構成について説明する。なお、実施例2を説
明するにあたり、実施例1の加工機と同一の構成につい
ては、実施例1と同一の符号を図面に付して説明を省略
する。
【0067】図中16はヒーター取り付け治具で、この
ヒーター取り付け治具16は、図22に示すように、基
台1に固定されている垂直ロッド1aを中心に水平回動
可能であると共に、前記垂直ロッド1aに沿って摺動可
能な摺動部材161と、ヒータープレートを固定するた
めのL形部材162と、前記摺動部材161と前記L形
部材162とを連結している連結部材163と、で構成
されており、前記L形部材162に固定したヒータープ
レートを、前記クランプ用架台2と前記治具取り付け部
材4との間に配置されるセット位置(2点鎖線で示した
位置)と、前記クランプ用架台2と前記治具取り付け部
材4との間から取り除かれる待機位置(実線で示した位
置)との間で水平回動させることができると共に、前記
クランプ用架台2と前記治具取り付け部材4との間で昇
降させることができるようになっている。また、前記摺
動部材161の下側には、ヒーター取り付け治具16を
上方向に付勢するためのリターンスプリング17が設け
られている。
【0068】また、図中18は冷風装置で、この冷風装
置18は、図23に示すように、基台1に固定されてい
る垂直ロッド1bを中心に水平回動可能であると共に、
前記垂直ロッド1bに沿って摺動可能な摺動部材181
と、リング状に形成され、リングの中心に向かって冷風
を吹き出すための吹き出し孔184を複数箇所に有する
リング部材182と、前記摺動部材181と前記リング
部材182とを連結している連結部材183と、で構成
されており、前記リング部材182が、前記クランプ用
架台2と前記治具取り付け部材4との間に配置されるセ
ット位置(2点鎖線で示した位置)と、前記クランプ用
架台2と前記治具取り付け部材4との間から取り除かれ
る待機位置(実線で示した位置)との間で水平回動可能
であると共に、前記クランプ用架台2と前記治具取り付
け部材4との間で昇降可能になっている。
【0069】図24は、分岐管継手の製造に使用する装
置全体を示した正面図で、この装置は、1機の穿孔用加
工機Aと、2機の引き抜きならびに融着兼用加工機E,
Eとで構成されている。
【0070】前記穿孔用加工機Aは、実施例1で示した
加工機の治具取り付け部材4に打ち抜きカッター9を取
り付けたもので、左端に配置されている。
【0071】前記引き抜きならびに融着兼用加工機E
は、上記加工機の治具取り付け部材4に係止治具10を
取り付けると共に、ヒーター取り付け治具16に、ヒー
タープレート19を取り付けたもので、中央と右端に配
置されている。なお、前記ヒータープレート19は、図
25に示すように、電熱線191が均一に内蔵され、全
面的にほぼ均一な温度で加熱できる構造になっている。
【0072】次に、分岐管継手の製造方法を説明する。
なお、ここでは、主管に対して枝管が直角に設けられた
分岐管継手を製造する場合を例にとって説明する。
【0073】以下、主管ならびに枝管の材料となる樹脂
管P,pが、加工後の形状の戻りが小さい結晶性樹脂で
成形されている場合と、加工後の形状の戻りが大きい非
結晶性樹脂で成形されている場合とに分けて説明する。
【0074】まず、樹脂管P,pが、結晶性樹脂で成形
されている場合を説明する。
【0075】樹脂管P,pが非結晶性樹脂で成形されて
いる場合には、まず、主管を構成する樹脂管Pを部分加
熱し、図26に示すように、樹脂管Pの内部に樹脂管P
の内部空間とほぼ同じ大きさの丸太12を挿入し、その
樹脂管Pを穿孔用加工機Aのクランプ6に把持させ、樹
脂管Pの管頂が打ち抜きカッター9の真下にくるように
位置決めする(イ)。この時、クランプ用架台2は、樹
脂管Pの軸が水平になるようにクランプ移動機構3によ
って調節されている。なお、部分加熱する手段は、実施
例1と同様である。
【0076】次に、図27に示すように、クランプ6に
把持させた樹脂管Pを打ち抜くまで治具昇降機構5で打
ち抜きカッター9を下降させて樹脂管Pに分岐孔P1を
穿孔する(ロ)。
【0077】その後、図28に示すように、打ち抜きカ
ッター9を邪魔にならない位置まで治具昇降機構5で上
昇させ、樹脂管Pを穿孔用加工機Aのクランプ6から取
り外して丸太を抜き取る(ハ)。なお、穿孔用加工機A
では、上記(イ)〜(ハ)の作業を繰り返し行なう。
【0078】そして、図29に示すように、樹脂管Pを
引き抜きならびに融着兼用加工機Eのクランプ6に把持
させる。この時、この加工機Eのクランプ用架台2は、
樹脂管Pの軸が水平になるようにクランプ移動機構3に
より調節されている。また、分岐孔P1の口径よりも大
きく、樹脂管Pの口径よりも小さい円形形状に形成され
た引き抜き型20を、予め樹脂管Pの加熱温度付近まで
加熱してから樹脂管Pの内部に挿入させ、引き抜き用加
工機Bの係止治具10を治具昇降機構5で下降させて、
その係止治具10に引き抜き型20を係止させる
(ニ)。
【0079】なお、引き抜き型20は、図37に示すよ
うに、球面状に形成された上部にフック201が固定さ
れており、内部には、冷却水を流通させるための中空部
202が設けられている。
【0080】また、前記引き抜き型20を加熱するため
の手段としては、図38に示すように、電熱線211が
内蔵された加熱治具21を用いることができる。この加
熱治具21は、前記引き抜き型20の上面と符合する形
状の凹部212が上面に設けられており、引き抜き型2
0を上下逆さにして前記凹部212に載せると、凹部2
12と引き抜き型20の上面とが密着して引き抜き型2
0が均一に加熱されるようになっている。なお、前記凹
部212の底には、前記引き抜き型20に固定されてい
るフック201を挿入可能な孔213が設けられてい
る。
【0081】それから、図30に示すように、係止治具
10を治具昇降機構5で上昇させて引き抜き型20を引
き上げることによって、樹脂管Pの分岐孔P1の周縁部
を立ち上げて立ち上がり部P2を形成する(ホ)。引き
抜き型20を予め樹脂管Pの加熱温度付近まで加熱して
おくことによって、分岐孔P1の周縁は最適な温度で立
ち上げられるので、成形歪が生じないようにすることが
できる。
【0082】そして、図31に示すように、一旦、係止
治具10を引き抜き型20から取り外して上昇させ、冷
却装置18を前記クランプ用架台2と前記治具取り付け
部材4との間に回動させると共に下降させることによっ
て樹脂管Pの立ち上がり部P2に近接させ、冷却装置1
8の吹き出し孔184から冷風を吹き出させることによ
って樹脂管Pの立ち上がり部P2を冷却する。また、そ
れと同時に、引き抜き型20に冷水を流し込んで引き抜
き型20も冷却する(ヘ)。
【0083】その後、図32に示すように、引き抜き型
20が立ち上がり部P2から外れるまで係止治具10を
下降させ、引き抜き型20を樹脂管Pから取り出す
(ト)。そして、図33に示すように、加工機Eの治具
取り付け部材4に取り付けられている係止治具10を取
り外して樹脂管保持治具22と付け替え、その樹脂管保
持治具22に、枝管を構成する樹脂管pを保持させる
(ト)。なお、樹脂管保持治具22に保持させた樹脂管
pの下端面は、樹脂管Pの立ち上がり部P2の上端面と
平行になっている。
【0084】次に、図34に示すように、ヒータープレ
ート19を回動させてクランプ用架台2と治具取り付け
部材4との間に設け、治具昇降機構5で樹脂管pを下降
させる。樹脂管pを下降させると、まず、樹脂管pの下
端面が前記ヒータープレート19に当接し、その後、ヒ
ータープレート19がリターンスプリング17の付勢力
に抗して樹脂管pによって矢印方向に押し下げられ、ヒ
ータープレート19が樹脂管Pの立ち上がり部P2の上
端面と当接する。樹脂管Pの立ち上がり部P2の上端面
と樹脂管pの下端面がヒータープレート19によって最
適な状態に加熱溶融されるまでこの状態を維持する
(チ)。
【0085】樹脂管Pの立ち上がり部P2の上端面と樹
脂管pの下端面が最適な状態に加熱溶融したら、図35
に示すように、樹脂管pを治具昇降機構5で上昇させ
る。樹脂管pを上昇させると、まず、リターンスプリン
グ17の付勢力によってヒータープレート19が上昇し
て樹脂管Pの立ち上がり部P2の上端面と離間し、その
後、ヒータープレート19と樹脂管pの下端面が離間す
る(リ)。
【0086】次に、図36に示すように、ヒータープレ
ート19を水平回動させてクランプ用架台2と治具取り
付け部材4との間から取り除き、樹脂管pを治具昇降機
構5で下降させて樹脂管pの下端面と樹脂管Pの立ち上
がり部P2の上端面とを所定の圧力で融着接合させる
(ヌ)。
【0087】以上のようにして、結晶性樹脂製の樹脂管
P,pを使用し、主管(樹脂管P)に対して枝管(樹脂
管p)が直角に設けられている分岐管継手を製造するこ
とができる。
【0088】なお、穿孔用加工機Aでは、上記イ〜ハの
作業を繰り返し行ない、引き抜きならびに融着兼用加工
機Eでは、上記ニ〜ヌの作業を繰り返し行なう。イ〜ハ
の作業に比べてニ〜ヌの作業は時間がかかるので、二機
ある加工機Eを順番に使用していくことにより、効率的
に作業することができる。
【0089】上述のように、本実施例の分岐管継手の製
造方法では、同じ加工機Eで樹脂管Pに立ち上がり部P
2を形成する工程と、樹脂管Pの立ち上がり部P2の上
端面と樹脂管pの下端面とを融着接合する工程を行なう
ことができ、樹脂管Pを別の加工機のクランプに付け替
えたりする必要がないので、効率良く分岐管継手を製造
することができる。
【0090】次に、樹脂管P,pが非結晶性樹脂で成形
されている場合を説明する。
【0091】なお、この場合、引き抜きならびに融着兼
用加工機Eのヒーター取り付け治具16には、図39に
示すようなヒータープレート23が取り付けられてい
る。このヒータープレート23は、中央に、引き抜き型
20と嵌合可能な孔231を有しており、この孔231
を囲むようにして電熱線232が内蔵されている。
【0092】樹脂成形品が非結晶性樹脂で成形されてい
る場合には、上記イ〜ヘの作業を同様にして行なった後
に、次の作業を行なう。
【0093】まず、図40に示すように、加工機Eの治
具取り付け部材4に取り付けられている係止治具10を
取り外して樹脂管保持治具22と付け替え、その樹脂管
保持治具22に、枝管を構成する樹脂管pを保持させる
(ル)。なお、樹脂管保持治具22に保持させた樹脂管
pの下端面は、樹脂管Pの立ち上がり部P2の上端面と
平行になっている。
【0094】次に、図41に示すように、ヒータープレ
ート19を回動させてクランプ用架台2と治具取り付け
部材4との間に設け、樹脂管Pの立ち上がり部P2に引
き抜き型20を残したまま治具昇降機構5で樹脂管pを
下降させる(ヲ)。樹脂管pを下降させると、まず、樹
脂管pの下端面がヒータープレート23に当接し、その
後、ヒータープレート23がリターンスプリング17の
付勢力に抗して樹脂管pによって矢印方向に押し下げら
れ、ヒータープレート23の孔231に引き抜き型20
が嵌合すると共に、ヒータープレート23が樹脂管Pの
立ち上がり部P2の上端面と当接する。樹脂管Pの立ち
上がり部P2の上端面と樹脂管pの下端面がヒータープ
レート23によって最適な状態に加熱溶融されるまでこ
の状態を維持する。このように、引き抜き型20と嵌合
可能な孔231を有するヒータープレート23を用いた
ことによって、樹脂管Pの立ち上がり部P2に引き抜き
型20を残したままであっても、引き抜き型20に邪魔
されずに立ち上がり部P2の上端面をヒータープレート
23で加熱溶融できる。
【0095】樹脂管Pの立ち上がり部P2の上端面と樹
脂管pの下端面が最適な状態に加熱溶融したら、図42
に示すように、樹脂管pを治具昇降機構5で上昇させる
(ワ)。樹脂管pを上昇させると、まず、リターンスプ
リング17の付勢力によりヒータープレート19が上昇
して樹脂管Pの立ち上がり部P2の上端面と離間し、そ
の後、ヒータープレート19と樹脂管pの下端面が離間
する。
【0096】次に、図43に示すように、ヒータープレ
ート19を水平回動させてクランプ用架台2と治具取り
付け部材4との間から取り除き、樹脂管Pの立ち上がり
部P2に引き抜き型20を残したまま樹脂管pを治具昇
降機構5で下降させて樹脂管pの下端面と樹脂管Pの立
ち上がり部P2の上端面とを所定の圧力で融着接合させ
る(カ)。
【0097】次に、図44に示すように、加工機Eの治
具取り付け部材4に取り付けられている樹脂管保持治具
22を取り外して係止治具10と付け替え、その係止治
具10を治具昇降機構5で下降させて引き抜き型20に
係止させる(ヨ)。
【0098】そして、図45に示すように、前記引き抜
き型20が樹脂管Pの立ち上がり部P2から外れるまで
前記係止治具10を治具昇降機構5で下降させ、前記引
き抜き型20を樹脂管Pから取り出す(タ)。
【0099】以上のようにして、非結晶性樹脂製の樹脂
管P,pを使用し、主管(樹脂管P)に対して枝管(樹
脂管p)が直角に設けられている分岐管継手を製造する
ことができる。
【0100】なお、穿孔用加工機Aでは、上記イ〜ハの
作業を繰り返し行ない、引き抜きならびに融着兼用加工
機Eでは、上記ニ〜ヘならびにル〜タの作業を繰り返し
行なう。イ〜ハの作業に比べてニ〜ヘならびにル〜タの
作業は時間がかかるので、二機ある加工機Eを順番に使
用していくと、効率的に作業できる点は前記製造方法と
同様である。
【0101】上述のように、本実施例の分岐管継手の製
造方法では、樹脂管Pの立ち上がり部P2に引き抜き型
20を残したまま樹脂管pの下端面と樹脂管Pの立ち上
がり部P2の上端面とを所定の圧力で融着接合させるの
で、立ち上がり部P2の形状を立ち上げ時の形状のまま
保持することができると共に、ビードが立ち上がり部P
2の内側に発生しないようにすることができる。
【0102】なお、本実施例の加工機を用いて樹脂板を
プレス加工する場合には、実施例1と同様に、クランプ
用架台2の上に下型を固定させると共に、治具取り付け
部材4に上型14を取り付けておこなうことができる。
詳細は、実施例1と同一であるので、説明を省略する。
【0103】つまり、本実施例の加工機にあっては、穿
孔、引き抜き、融着、プレスなどの多用途に使用するこ
とができ、しかも、穿孔時には、切粉が発生しないと共
に、穿孔方向を簡単に微調整することができ、また、引
き抜き時には引き抜き方向をプレス時にはプレス方向を
簡単に微調整することができる。
【0104】次に、図46に基づいて、ヒーター取り付
け治具の変形例を説明する。なお、この変形例は、特許
請求の範囲の請求項4記載の加工機に対応した例であ
る。
【0105】このヒーター取り付け治具16は、摺動部
材161とL形部材162とを連結している連結部材1
63が、摺動部材161に固定された第1連結部材16
3aと、L形部材162に固定された第2連結部材16
3bと、前記第1連結部材163aと前記第2連結部材
163bとを回動可能に結合しているボルト164及び
ナット165で構成されており、前記ボルト164を軸
にして第2連結部材163bを矢印方向に回動させるこ
とにより、L形部材162に固定したヒータープレート
を垂直方向に回動させることができるようになってい
る。すなわち、加熱溶融作業の際に、樹脂管Pの立ち上
がり部の上端面ならびに樹脂管pの下端面が傾斜してい
る場合には、ヒータープレートが前記立ち上がり部P2
の上端面ならびに樹脂管pの下端面と平行になるように
ヒータープレートの角度を調整することができる。
【0106】なお、図示は省略しているが、冷却装置も
同様の垂直回動機構を設けることにより、適宜角度調整
できるようにすることが好ましい。
【0107】以上、本発明の実施例を図面により詳述し
てきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計の
変更等があっても本発明に含まれる。例えば、実施例で
は、1機の穿孔用加工機と2機の引き抜き用加工機とで
構成された装置を用いて樹脂管を分岐加工する方法につ
いて説明したが、樹脂管の口径や肉厚などによって冷却
に要する時間が異なるので、その条件に応じて引き抜き
用加工機を3機以上使用するなどしてもよい。また、1
機の加工機を、穿孔用加工機ならびに引き抜き用加工機
として兼用したり、穿孔用加工機ならびに引き抜き用加
工機ならびに融着用加工機として兼用してもよい。ま
た、実施例では、樹脂管を分岐加工する方法について説
明したが、樹脂サドルを分岐加工する場合に適用しても
よい。更に、移動機構や昇降機構の構成も、実施例で示
した構成に限られない。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように、本発明請求項1記
載の樹脂成形品用加工機ならびに請求項3記載の樹脂成
形品用加工機ならびに請求項4記載の樹脂成形品用加工
機にあっては、穿孔、引き抜き、プレスなどの多用途に
使用することができ、しかも、穿孔時には、切粉が発生
しないと共に穿孔方向を簡単に微調整することができ、
また、引き抜き時には引き抜き方向を、プレス時にはプ
レス方向を簡単に微調整することができるという効果が
得られる。
【0109】また、本発明請求項2記載の分岐加工方法
ならびに請求項5記載の分岐加工方法ならびに請求項6
記載の分岐加工方法にあっては、切粉を発生させずに、
少ない労力で、種々の角度の立ち上がり部を樹脂成形品
に形成することができるという効果が得られる。
【0110】本発明請求項3記載の樹脂成形品用加工機
ならびに請求項4記載の樹脂成形品用加工機にあって
は、穿孔、引き抜き、融着、プレスなどの多用途に使用
することができ、しかも、穿孔時には、切粉が発生しな
いと共に穿孔方向を簡単に微調整することができ、ま
た、引き抜き時には引き抜き方向を、プレス時にはプレ
ス方向を簡単に微調整することができるという効果が得
られる。
【0111】また、本発明請求項5記載の分岐管継手の
製造方法ならびに請求項6記載の分岐管継手の製造方法
にあっては、切粉を発生させずに、少ない労力で、種々
の角度の立ち上がり部を有した分岐管継手を製造するこ
とができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の樹脂成形品用加工機を示す正面図であ
る。
【図2】実施例の樹脂成形品用加工機を示す側面図であ
る。
【図3】実施例の樹脂成形品用加工機のクランプ用架台
を示す側面図である。
【図4】実施例の樹脂成形品用加工機のクランプ用架台
を示す平面図である。
【図5】実施例の樹脂成形品用加工機の移動機構を示す
断面図である。
【図6】実施例の樹脂成形品用加工機の移動機構を示す
側面図である。
【図7】図5の VII−VII 断面図である。
【図8】図5のVIII−VIII断面図である。
【図9】図5のIX−IX断面図である。
【図10】樹脂管の分岐加工に使用する装置全体を示し
た正面図である。
【図11】樹脂管の分岐加工方法の説明図である。
【図12】樹脂管の分岐加工方法の説明図である。
【図13】樹脂管の分岐加工方法の説明図である。
【図14】樹脂管の分岐加工方法の説明図である。
【図15】樹脂管の分岐加工方法の説明図である。
【図16】樹脂管の分岐加工方法の説明図である。
【図17】プレス用加工機を示す正面図である。
【図18】樹脂板のプレス加工方法の説明図である。
【図19】樹脂板のプレス加工方法の説明図である。
【図20】樹脂板のプレス加工方法の説明図である。
【図21】実施例の樹脂成形品用加工機を示す正面図で
ある。
【図22】実施例の樹脂成形品用加工機のヒーター取り
付け治具を示す斜視図である。
【図23】実施例の樹脂成形品用加工機の冷却装置を示
す斜視図である。
【図24】分岐管継手の製造に使用する装置全体を示し
た正面図である。
【図25】ヒータープレートを示す平面図である。
【図26】分岐管継手の製造方法の説明図である。
【図27】分岐管継手の製造方法の説明図である。
【図28】分岐管継手の製造方法の説明図である。
【図29】分岐管継手の製造方法の説明図である。
【図30】分岐管継手の製造方法の説明図である。
【図31】分岐管継手の製造方法の説明図である。
【図32】分岐管継手の製造方法の説明図である。
【図33】分岐管継手の製造方法の説明図である。
【図34】分岐管継手の製造方法の説明図である。
【図35】分岐管継手の製造方法の説明図である。
【図36】分岐管継手の製造方法の説明図である。
【図37】引き抜き型を示す断面図である。
【図38】加熱治具を示す断面図である。
【図39】ヒータープレートを示す平面図である。
【図40】分岐管継手の製造方法の説明図である。
【図41】分岐管継手の製造方法の説明図である。
【図42】分岐管継手の製造方法の説明図である。
【図43】分岐管継手の製造方法の説明図である。
【図44】分岐管継手の製造方法の説明図である。
【図45】分岐管継手の製造方法の説明図である。
【図46】ヒーター取り付け治具の変形例を示す側面図
である。
【符号の説明】
1 基台 2 クランプ用架台 3 移動機構 4 治具取り付け部材 5 治具昇降機構 6 クランプ 9 打ち抜きカッター 10 係止治具 13 引き抜き型 16 ヒーター取り付け治具 19 ヒータープレート 20 引き抜き型 22 樹脂管保持治具 23 ヒータープレート 231 孔 P 樹脂管 P1 分岐孔 P2 立ち上がり部 p 樹脂管

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台に、管形状またはサドル形状の樹脂
    成形品を把持可能なクランプが取り付けられたクランプ
    用架台が、クランプに把持させた樹脂成形品の軸を垂直
    方向に振るようにクランプ移動機構によって移動可能に
    設けられ、複数種類の治具を適宜選択して着脱可能な治
    具取り付け部材が、治具昇降機構によって前記クランプ
    用架台の上方で昇降可能に設けられていることを特徴と
    する樹脂成形品用加工機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の加工機の治具取り付け部
    材に打ち抜きカッターを取り付けた穿孔用加工機を用
    い、その穿孔用加工機のクランプに把持させた樹脂成形
    品を打ち抜くまで打ち抜きカッターを治具昇降機構で下
    降させて樹脂成形品に分岐孔を穿孔し、 次に、請求項1記載の加工機の治具取り付け部材に係止
    治具を取り付けた引き抜き用加工機を用い、その引き抜
    き用加工機のクランプに把持させた樹脂成形品の内側に
    引き抜き型を配置させると共に、その引き抜き型を樹脂
    成形品の分岐孔から前記係止治具に係止させた後、前記
    係止治具を治具昇降機構で上昇させて引き抜き型を引き
    上げることによって加熱軟化させた樹脂成形品の分岐孔
    の周縁部を立ち上げて立ち上がり部を形成し、その立ち
    上がり部の冷却後、前記引き抜き型が前記立ち上がり部
    から外れるまで前記係止治具を治具昇降機構で下降さ
    せ、前記引き抜き型を樹脂成形品から取り出すことを特
    徴とする樹脂成形品の分岐加工方法。
  3. 【請求項3】 基台に、管形状またはサドル形状の樹脂
    成形品を把持可能なクランプが取り付けられたクランプ
    用架台が、クランプに把持させた樹脂成形品の軸を垂直
    方向に振るようにクランプ移動機構によって移動可能に
    設けられ、複数種類の治具を適宜選択して着脱可能な治
    具取り付け部材が、治具昇降機構によって前記クランプ
    用架台の上方で昇降可能に設けられ、ヒータープレート
    を水平に装着可能なヒーター取り付け治具が、ヒーター
    プレートを前記クランプ用架台と前記治具取り付け部材
    との間に配置させるセット位置と、ヒータープレートを
    前記クランプ用架台と前記治具取り付け部材との間から
    取り除く待機位置との間で水平移動可能であると共に、
    昇降可能に設けられていることを特徴とする樹脂成形品
    用加工機。
  4. 【請求項4】 前記ヒーター取り付け治具に、ヒーター
    プレートを垂直方向に回動させるヒーター垂直回動機構
    が設けられている請求項3記載の樹脂成形品用加工機。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の加工機または請求項4記
    載の加工機の治具取り付け部材に打ち抜きカッターを取
    り付けた穿孔用加工機を用い、その穿孔用加工機のクラ
    ンプに把持させた樹脂成形品を打ち抜くまで打ち抜きカ
    ッターを治具昇降機構で下降させて樹脂成形品に分岐孔
    を穿孔し、 次に、請求項3記載の加工機または請求項4記載の加工
    機の治具取り付け部材に係止治具を取り付けた引き抜き
    用加工機を用い、その引き抜き用加工機のクランプに把
    持させた樹脂成形品の内側に引き抜き型を配置させると
    共に、その引き抜き型を樹脂成形品の分岐孔から前記係
    止治具に係止させた後、係止治具を治具昇降機構で上昇
    させて引き抜き型を引き上げることによって加熱軟化さ
    せた樹脂成形品の分岐孔の周縁部を立ち上げて立ち上が
    り部を形成し、その立ち上がり部の冷却後、前記引き抜
    き型が前記立ち上がり部から外れるまで前記係止治具を
    治具昇降機構で下降させ、前記引き抜き型を前記樹脂成
    形品から取り出し、 次に、請求項3記載の加工機または請求項4記載の加工
    機の治具取り付け部材に樹脂管保持治具を取り付けた融
    着用加工機を用い、その融着用加工機の樹脂管保持治具
    に樹脂管を保持させると共に、その融着用加工機のヒー
    ター取り付け治具にヒータープレートを取り付け、この
    ヒータープレートが前記融着用加工機のクランプに把持
    させた樹脂成形品の立ち上がり部の上端面に近接あるい
    は当接するまでヒータープレートを前記クランプ用架台
    と前記治具取り付け部材との間で下降させて前記立ち上
    がり部の上端面を加熱溶融すると共に、前記樹脂管の下
    端面が前記ヒータープレートに近接あるいは当接するま
    で樹脂管を治具昇降機構で下降させて前記樹脂管の下端
    面を加熱溶融し、 それから、前記樹脂管を治具昇降機構で上昇させて前記
    樹脂管とヒータープレートとを離間させると共に、前記
    ヒータープレートを上昇させて前記ヒータープレートと
    前記樹脂成形品の立ち上がり部とを離間させ、ヒーター
    プレートを前記クランプ用架台と前記治具取り付け部材
    との間から取り除き、前記樹脂管を治具昇降機構で下降
    させて樹脂管の下端面と樹脂成形品の立ち上がり部の上
    端面とを所定の圧力で融着接合させることを特徴とする
    分岐管継手の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の加工機または請求項4記
    載の加工機の治具取り付け部材に打ち抜きカッターを取
    り付けた穿孔用加工機を用い、その穿孔用加工機のクラ
    ンプに把持させた樹脂成形品を打ち抜くまで打ち抜きカ
    ッターを治具昇降機構で下降させて樹脂成形品に分岐孔
    を穿孔し、 次に、請求項3記載の加工機または請求項4記載の加工
    機の治具取り付け部材に係止治具を取り付けた引き抜き
    用加工機を用い、その引き抜き用加工機のクランプに把
    持させた樹脂成形品の内側に引き抜き型を配置させると
    共に、その引き抜き型を樹脂成形品の分岐孔から前記係
    止治具に係止させた後、前記係止治具を治具昇降機構で
    上昇させて引き抜き型を引き上げることによって加熱軟
    化させた樹脂成形品の分岐孔の周縁部を立ち上げて立ち
    上がり部を形成し、 次に、請求項3記載の加工機または請求項4記載の加工
    機の治具取り付け部材に樹脂管保持治具を取り付けた融
    着用加工機を用い、その融着用加工機の樹脂管保持治具
    に樹脂管を保持させると共に、その融着用加工機のヒー
    ター取り付け治具に前記引き抜き型と嵌合可能な孔を有
    するヒータープレートを取り付け、前記融着用加工機の
    クランプに把持させた樹脂成形品の立ち上がり部に引き
    抜き型を残したまま前記ヒータープレートを前記クラン
    プ用架台と前記治具取り付け部材との間で下降させ、前
    記引き抜き型を前記ヒータープレートの孔に嵌合させて
    前記ヒータープレートを前記立ち上がり部の上端面に近
    接あるいは当接させることによって前記立ち上がり部の
    上端面を加熱溶融すると共に、前記樹脂管の下端面が前
    記ヒータープレートに近接あるいは当接するまで前記樹
    脂管を治具昇降機構で下降させて前記樹脂管の下端面を
    加熱溶融し、 それから、前記樹脂管を治具昇降機構で上昇させて前記
    樹脂管と前記ヒータープレートとを離間させると共に、
    前記ヒータープレートを上昇させて前記ヒータープレー
    トと前記樹脂成形品の立ち上がり部とを離間させ、前記
    ヒータープレートを前記クランプ用架台と前記治具取り
    付け部材との間から取り除いた後、前記樹脂成形品の立
    ち上がり部に引き抜き型を残したまま前記樹脂管を治具
    昇降機構で下降させて前記樹脂管の下端面と前記樹脂成
    形品の立ち上がり部の上端面とを所定の圧力で融着接合
    させ、 次に、請求項3記載の加工機または請求項4記載の加工
    機の治具取り付け部材に係止治具を取り付けた引き抜き
    用加工機を用い、その引き抜き用加工機のクランプに把
    持させた樹脂成形品の内側に残った引き抜き型に前記係
    止治具を係止させ、前記引き抜き型が前記立ち上がり部
    から外れるまで前記係止治具を治具昇降機構で下降さ
    せ、前記引き抜き型を前記樹脂成形品から取り出すこと
    を特徴とする分岐管継手の製造方法。
JP15486894A 1993-08-26 1994-07-06 樹脂成形品用加工機とその加工機を用いた分岐加工方法ならびに分岐管継手の製造方法 Pending JPH07112487A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105346114A (zh) * 2015-12-11 2016-02-24 太仓苏晟电气技术科技有限公司 一种可以上下移动的移动装置
CN113910633A (zh) * 2021-10-19 2022-01-11 扬州丽华汽车内饰件有限公司 一种汽车内饰件生产成型模具及其使用方法

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