JPH07112235A - 耐遅れ破壊特性の優れた高強度ボルトの製造方法 - Google Patents

耐遅れ破壊特性の優れた高強度ボルトの製造方法

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JPH07112235A
JPH07112235A JP26025293A JP26025293A JPH07112235A JP H07112235 A JPH07112235 A JP H07112235A JP 26025293 A JP26025293 A JP 26025293A JP 26025293 A JP26025293 A JP 26025293A JP H07112235 A JPH07112235 A JP H07112235A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 成分を特定した鋼材を用いて引張強度125
kgf/mm2 以上を有する耐遅れ破壊特性の優れた高強度ボ
ルトの製造方法を提供する。 【構成】 1)C,Si,Mn,P,S,Cr,Mo,
Al,Nを特定した圧延鋼材、および本鋼材に特定量の
V,Ti,Nb,Nの一種または二種を含有した圧延鋼
材を焼入れした後に焼戻しする際に、焼戻し加熱直後に
行う鍛造において、鍛造直前の素材温度を450℃以上
とし、平均200mm/秒以上の加工速度で鍛造直前の表
面温度が100℃以下のパンチを用いて所定のボルト形
状に鍛造成形する。 2)1)記載の製造方法においてパンチ温度を制御しな
い場合、潤滑液等を噴出して素材表面温度を200℃以
下に抜熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は125kgf/mm2 以上の引
張強度を有する耐遅れ破壊特性の優れた高強度ボルトの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高強度ボルトは機械、自動車、橋、建物
に数多く使用されている他、自動車部品等数多く使用さ
れている。しかし、どの品種についても引張強度が12
5kgf/mm2 を超えると遅れ破壊の危険性が高まることが
よく知られており、実際に使用されているボルトの強度
は110kgf/mm2 級が上限となっているのが現状であ
る。しかしながら近年構造物の大型化に伴い、継ぎ手効
率の向上、軽量化の目的からボルトの高強度化に対する
要求は高く、また燃費向上を要望されている自動車にお
いても軽量化を達成するためにボルトの高強度化が強く
要望されている。
【0003】高強度部材の遅れ破壊においては鋼中の水
素が原因とされている。特に常温近傍で容易に移動し得
る拡散性水素が引張応力集中部の結晶粒界に集積し、粒
界割れを助長するために遅れ破壊が起こると考えられて
いる。従って高強度機械構造用鋼を使用する場合、水素
特に拡散性水素に対する抵抗力のある鋼でなければなら
ない。
【0004】そこで本発明者らは、耐遅れ破壊特性に及
ぼす合金元素および焼戻し温度の影響を調べたところ、
機械構造用鋼に比べて、Si,Mn,Pの低下、Moの
増加および400℃以上での焼戻しが有効であることを
見いだした。またV,Ti,Nbの添加により一層の耐
遅れ破壊特性向上が可能なことを見いだし、特願平3−
323146号において、鋼の化学成分の調整、および
焼戻し温度の調整により125kgf/mm2 以上の引張強度
を有しかつ遅れ破壊に至らない限界の拡散性水素量(以
下、限界拡散性水素と呼ぶ)が増加できる機械構造用鋼
と機械部品への成形方法を提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特願平3−3
23146号記載のボルト製造法は、球状化焼鈍後の冷
間鍛造によるボルト成形とその後の焼入れ・焼戻しを行
っており、2度にわたる熱処理を行っている。球状化焼
鈍は、鋼材を軟化させ冷間鍛造時の金型の早期破損を防
ぐために行われる工程であるが、700〜800℃にお
いて10時間以上の加熱および保持を必要とするため、
エネルギーコストは膨大である。加工コスト低減に対す
る要望が高い昨今、この球状化焼鈍省略は強く求められ
ている。また特願平3−323146号記載のボルト製
造法は、ボルトの鍛造成形後に焼入れ・焼戻しを行って
いるため、耐遅れ破壊特性向上に有効なメタルフローが
消滅している。
【0006】そこで、球状化焼鈍を省略しかつ耐遅れ破
壊特性を向上させるためにメタルフローを残した成形法
として、鋼材を焼入れ・焼戻し時の加熱直後に鍛造成形
することが考えられる。これに対し、関口らは塑性と加
工 Vol.24 No.271(1983)において同様の
成形方法として焼戻し温間鍛造を提案している。しかし
塑性と加工 Vol.24 No.271(1983)記載の
手法は、鍛造後の靭性向上を目指したものであり、メタ
ルフローの残留による耐遅れ破壊特性向上に関しては言
及されていない。また単に焼戻し時の加熱直後に温間鍛
造成形するだけでは、形状不良を招く可能性がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の知見およ
び課題に鑑みなされたものであり、エネルギーコストの
高い球状化焼鈍を省略しても特願平3−323146号
記載による方法と同等の鍛造金型寿命をもって成形で
き、かつ耐遅れ破壊特性の向上が可能な125kgf/mm2
以上の引張強度を有する耐遅れ破壊特性の優れた高強度
ボルトの製造を可能にする方法である。
【0008】即ち本発明の要旨とするところは次の通り
である。 (1)重量%でC:0.15〜0.50%、Si:0.
05〜0.5%、Mn:0.1〜0.6%、P:0.0
15%以下、S:0.02%以下、Cr:0.1〜2.
0%、Mo:0.2〜2.0%、Al:0.005〜
0.05%、N:0.01%以下を含有し、残部がFe
および不可避的不純物よりなる圧延棒鋼または線材を焼
入れした後焼戻しする際に、焼戻し加熱直後に行う鍛造
において、鍛造直前の素材温度を450℃以上とし、平
均200mm/秒以上の加工速度で鍛造直前の表面温度が
100℃以下のパンチを用いて所定のボルト形状に鍛造
成形することを特徴とする125kgf/mm2 以上の引張強
度を有する耐遅れ破壊特性の優れた高強度ボルトの製造
方法。
【0009】(2)重量%でC:0.15〜0.50
%、Si:0.05〜0.5%、Mn:0.1〜0.6
%、P:0.015%以下、S:0.02%以下、C
r:0.1〜2.0%、Mo:0.2〜2.0%、A
l:0.005〜0.05%、N:0.01%以下を含
有し、更に、V:0.001〜0.20%、Ti:0.
001〜0.050%、Nb:0.001〜0.050
%の一種または二種以上を含有し、残部がFeおよび不
可避的不純物よりなる圧延棒鋼または線材を用いて、上
記(1)の焼入れと、焼戻し加熱温度保持直後のボルト
成形を行うことを特徴とする125kgf/mm2 以上の引張
強度を有する耐遅れ破壊特性の優れた高強度ボルトの製
造方法。
【0010】(3)上記(1)また(2)記載の組成か
らなる圧延棒鋼または線材を焼入れした後焼戻しする際
に、焼戻し加熱直後に行う鍛造において素材温度が45
0℃以上となるように焼戻し加熱を行い、その後の鍛造
において鍛造直前の鋼材表面が200℃以下となるよう
に潤滑液等を吹き付け抜熱し、平均200mm/秒以上の
加工速度で所定のボルト形状に鍛造成形することを特徴
とする125kgf/mm2以上の引張強度を有する耐遅れ破
壊特性の優れた高強度ボルトの製造方法にある。
【0011】本発明で用いられる鋼の合金成分は次の理
由で決定した。Cは、焼入れ・焼戻しにより高強度を得
るためには0.15%以上必要であるが、多すぎると靭
性を劣化させるとともに耐遅れ破壊特性も劣化させる元
素であるために0.50%以下とした。Siは鋼の脱酸
および強度を高めるのに0.05%以上必要であるが、
素材強度が増加して鍛造性を損なう元素であるために、
0.5%以下とした。
【0012】Mnは鋼の脱酸および焼入れ性の確保に
0.1%以上必要であるが、オーステナイト域加熱時に
粒界に偏析し粒界を脆化させるとともに耐遅れ破壊特性
を劣化させる元素であるために0.6%以下とした。P
は焼入れ性元素としては有効であるが、凝固時にミクロ
偏析し、更にオーステナイト域加熱時に粒界に偏析し粒
界を脆化させるとともに耐遅れ破壊特性を劣化させる元
素であるために0.015%以下とした。Sは不可避的
不純物であるが、オーステナイト域加熱時に粒界に偏析
し粒界を脆化させるとともに耐遅れ破壊特性を劣化させ
る元素であるために0.02%以下とした。
【0013】Crは鋼の焼入れ性を得るためには0.1
%以上必要であるが、多すぎると靭性の劣化を招く元素
であるために2.0%以下とした。Moは鋼の焼入れ性
を得るために必要であるとともに焼戻し軟化抵抗を有し
450℃以上の焼戻し温度で安定して125kgf/mm2
上の引張荷重を得るのに有効な元素であり、0.2%以
上必要であるが、多すぎるとその効果は飽和しコストの
上昇を招くために2.0%以下とした。Alは鋼の脱酸
に有効な元素であるために0.005%以上必要である
が、多すぎると靭性の劣化を招くために0.05%以下
とした。
【0014】Nはオーステナイト加熱時に粒界に偏析し
粒界を脆化させるとともに耐遅れ破壊特性も劣化させる
元素であるため0.01%以下とした。V,Ti,Nb
は、結晶粒の微細化に寄与し、かつ水素との親和性に富
み鋼中での水素の拡散、集積を抑制することにより耐遅
れ破壊特性向上に有効な元素であるため、それぞれ0.
001%以上必要である。ただし、多すぎるとその効果
は飽和しむしろ靭性を劣化させる元素であるためにそれ
ぞれV:0.2%以下、Ti:0.05%以下、Nb:
0.05%以下とした。
【0015】一方、本成分を有する圧延材を焼入れした
後焼戻しする際に、焼戻し加熱直後に行う鍛造におい
て、鍛造直前の素材温度を450℃以上としている。こ
れは、特願平3−323146号に記載されているよう
に、本発明者らは耐遅れ破壊特性に及ぼす合金元素およ
び焼戻し温度の影響を調べたところ、機械構造用鋼に比
べて、Si,Mn,Pの低下、Moの増加および400
℃以上での焼戻しが有効であること、また焼戻し加熱直
後の鍛造において、これより低い温度では金型寿命が低
下するからである。鍛造時の加工速度を平均200mm/
秒以上とするのは、これより加工速度が遅くなると鍛造
中に鋼材温度が低下し、金型寿命が低下するからであ
る。
【0016】パンチ温度を制御するのは、パンチ下部に
おいて鋼材の加工発熱による軟化が激しく成形後形状不
良を招くためであり、鍛造直前のパンチ温度を100℃
以下として鋼材からパンチへの熱移動を制御する必要が
ある。更に焼戻し加熱直後の鍛造において、素材を金型
内に挿入した後、素材の表層部を冷却することによって
パンチ温度を制御するのと同様の効果を得ることができ
る。この場合鍛造直前の鋼材表面が200℃以下となる
よう潤滑液等を吹き付け抜熱するが、鋼材表層の温度を
200℃以下とするのは、これより高い温度ではパンチ
下部の鋼材が加工発熱による軟化が生じるために、成形
後形状不良を招くことによる。なお抜熱には液体の他、
実質的に非酸化性のガスを用いることも可能である。
【0017】
【実施例】供試鋼の化学成分を表1に示す。A〜Hは本
発明のボルト用鋼に従ったものであり、I〜Mは比較鋼
である。これらのφ22mm、長さ120mm圧延棒鋼を9
00×1時間の加熱、保持後、油冷により焼入れし、各
焼戻し温度に加熱し、1時間保持した直後に、鍛造によ
りM22トリミングボルト相当の頭部成形を行い、その
後水冷した。なお焼戻し温度は、成形後の引張強度が1
50kgf/mm2 以上となるように設定した。
【0018】鍛造成形はサーボタイプの油圧圧縮試験機
で所定の加工速度で行い、成形荷重を測定し成形した。
金型寿命評価は、図1に示す成形荷重と金型寿命の関係
から推定した。図1の実線は、表2における記号Y1,
Y5,Y9,Y10での実験値を結んだ直線である。な
お表2の記号Y9,Y10は特願平3−323146号
記載による成形方法であり、金型寿命評価にあたっては
圧延コイルを球状化焼鈍し、ボルト成形用パーツフォー
マーを用いて頭部成形を行った。
【0019】鍛造直前の素材温度は、放射温度計により
測温した。パンチには図2に示すようにヒーターを埋め
込むとともに、水冷パイプを通じて温度制御を行った。
また黒鉛系潤滑材をパンチ表面に吹き付け、焼付き防止
とともにパンチ表面の温度制御を行った。パンチ温度の
測定は、図2に示すようにパンチ表面から2mmの位置に
埋め込んだ熱伝対によって行い、鍛造直前温度を以てパ
ンチ温度とした。なお金型形状は図2に示す通りであ
る。
【0020】表2には成形実験の結果を示す。記号X1
〜X10が本発明法による場合であり、記号Y1〜Y8
が比較法の場合である。また記号Y9,Y10は、特願
平3−323146号記載による球状化焼鈍後に冷間鍛
造により成形した結果である。比較法Y3,Y4,Y7
では成形後図3に示すように、頭部側面が段状となる形
状不良に至った。そこで、金型寿命の測定は行わなかっ
た。また比較法Y1,Y2,Y5,Y6,Y8では金型
寿命が4万個以下であり、従来法のY9,Y10の半分
程度の金型寿命であった。これに対し本発明法ではいず
れの場合も8万個以上であり、従来法のY9,Y10と
同等ないしそれ以上の金型寿命で成形できた。
【0021】次に遅れ破壊性を評価するために、本発明
法で成形されたボルト形状素材を表2に示す温度にて焼
入れ・焼戻しを行い、図4に示すM22ボルトの首下直
下に4mmVの円周ノッチを設けた試験片を製作した。ま
た比較鋼I〜Mについても本発明法による成形を行い、
図4の試験片を製作した。なお、従来法のY9,Y10
に関しては、鍛造後に焼入れ・焼戻しを行った後に、図
4と同様の形状で、ボルトの首下直下に4mmVの円周ノ
ッチを設けた試験片を製作した。以下に限界水素量を求
める方法について述べる。
【0022】図4に示す試験片を2本組にして水素を富
化するために、20〜36%HClに20〜120分間
浸漬して試験片中の水素量を変化させる。このうち1本
はHCl浸漬し大気中に30分放置した後、熱的分析法
により水素量を測定し、他の1本は浸漬後30分間大気
中に放置した後、図5に示した試験機で遅れ破壊試験を
行う。図5において1は試験片、2はバランスウェイ
ト、3は支点を示す。また遅れ破壊試験における試験荷
重はHCl溶液に浸漬する前の各試験片の破断荷重の7
0%と一定にした。
【0023】以上の手順に従い、HClの濃度および浸
漬時間を種々変えた場合に、得られた拡散性水素量と遅
れ破壊試験における破断時間との関係を表3に示す。同
表において、4000分を経って遅れ破壊を起こさない
上限の拡散性水素量を限界拡散性水素量として各鋼種に
ついて推定すると表4のようになる。この表より、開発
鋼A〜Hを用い本発明法により成形されたX1〜X10
の試験片は、比較鋼I〜Mを用いたZ1〜Z5に比べて
限界水素量が高く、遅れ破壊しにくいことがわかる。ま
た開発鋼D,Bを用いて特願平3−323146号記載
による球状化焼鈍し冷間鍛造後に焼入れ・焼戻しした場
合よりも限界水素量が高くなることがわかる。
【0024】表5には、焼戻し加熱した素材を金型に挿
入した後にミスト状の黒鉛系潤滑液を試験片に噴射して
抜熱を行った場合の成形を示す。鍛造前の素材温度とし
ては、焼戻し加熱した後に金型に挿入する時の温度を放
射温度計により測温した。また加熱した素材の抜熱時温
度は、荷重測定の際に用いるφ22×120mmの試験片
の表層から2.2mmの位置に埋め込んだ熱伝対、および
表層に付けた熱伝対により、潤滑液噴射時の素材温度を
測温した。そして表5に示す所定の温度条件になるよう
噴出潤滑液の流量および液圧を設定した。荷重測定は熱
伝対を付けたままの試験片を用い、所定の温度条件にあ
ることを確認した後に、そのまま鍛造成形した。金型寿
命評価は、測定した荷重より図1を用いて推定した。
【0025】表5より、本発明法では形状不良を生じる
こともなく、比較法Y11,Y12に比べ4倍以上の金
型寿命で成形でき、また従来法であるY9,Y10より
やや低いもののほぼ同等である。なお本発明法X11,
X12については限界拡散性水素を測定したが、その結
果は、X11では0.75ppm 、X12では0.77pp
m と表4の本発明法と同様のレベルであり、従来法Y
9,Y10に比べ高い耐遅れ破壊特性であった。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】
【表5】
【0031】
【発明の効果】本発明により125kgf/mm2 以上の引張
強度を有し、耐遅れ破壊特性の優れた高強度ボルトが球
状化焼鈍を行うことなくできる。これによってボルトの
継ぎ手効率の向上が図られ、かつ自動車等の軽量化に寄
与できることになり工業的効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ボルト成形時の成形荷重と金型寿命の関係を示
す図表。
【図2】鍛造時の金型形状とパンチ温度制御および温度
測定の説明図。
【図3】鍛造時の形状不良状況を示す試験片断面図。
【図4】試験片形状の説明図。
【図5】遅れ破壊試験装置の説明図。
【符号の説明】
1 試験片 2 パンチ 3 ダイス 4 水冷パイプ 5 ヒーター 6 熱伝対取り付け用のドリル穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 38/00 301 Z 38/22 (72)発明者 石川 房男 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で C :0.15〜0.50%、 Si:0.05〜0.5%、 Mn:0.1〜0.6%、 P :0.015%以下、 S :0.02%以下、 Cr:0.1〜2.0%、 Mo:0.2〜2.0%、 Al:0.005〜0.05%、 N :0.01%以下 残部がFeおよび不可避的不純物よりなる圧延棒鋼また
    は線材を焼入れした後焼戻しする際に、焼戻し加熱直後
    に行う鍛造において、鍛造直前の素材温度を450℃以
    上とし、平均200mm/秒以上の加工速度で鍛造直前の
    表面温度が100℃以下のパンチを用いて所定のボルト
    形状に鍛造成形し、125kgf/mm2 以上の引張強度を有
    することを特徴とする耐遅れ破壊特性の優れた高強度ボ
    ルトの製造方法。
  2. 【請求項2】 重量%で V :0.001〜0.20%、 Ti:0.001〜0.050%、 Nb:0.001〜0.050% の一種または二種以上を含有することを特徴とする請求
    項1記載の耐遅れ破壊特性の優れた高強度ボルトの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の組成から
    なる圧延棒鋼または線材を焼入れした後焼戻しする際
    に、焼戻し加熱直後に行う鍛造において素材温度が45
    0℃以上となるように焼戻し加熱を行い、その後の鍛造
    において鍛造直前の鋼材表面が200℃以下となるよう
    に潤滑液等を吹き付け抜熱し、平均200mm/秒以上の
    加工速度で所定のボルト形状に鍛造成形し、125kgf/
    mm2 以上の引張強度を有することを特徴とする耐遅れ破
    壊特性の優れた高強度ボルトの製造方法。
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