JPH07110030A - 潤滑剤供給部材を有する直動装置 - Google Patents

潤滑剤供給部材を有する直動装置

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JPH07110030A
JPH07110030A JP5254401A JP25440193A JPH07110030A JP H07110030 A JPH07110030 A JP H07110030A JP 5254401 A JP5254401 A JP 5254401A JP 25440193 A JP25440193 A JP 25440193A JP H07110030 A JPH07110030 A JP H07110030A
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rolling
lubricant
rolling element
groove
slider
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JP5254401A
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Inventor
Toru Tsukada
徹 塚田
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NSK Ltd
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】移動体の内部の転動体に対して、常に適正な量
の潤滑剤を長期にわたり安定して自動的に供給できるメ
インテナンスフリーで長寿命の直動装置を提供する。 【構成】直線状に延びる案内軸1と、案内軸1に案内さ
れて直線移動する移動体2との間に多数の転動体8が介
挿され、転動体8は移動体2に形成された転動体転動溝
5内を転動しつつ移動体2内部を循環するようにした直
動装置において、転動体転動溝5の荷重を支持する面の
近傍に潤滑剤含有ポリマからなる潤滑剤供給部材14を
設けた。その潤滑剤供給部材14から潤滑剤が経時的に
徐々にしみ出して転動体転動溝5や転動体8に自動的に
供給される。そのため、長期間にわたり良好な潤滑が可
能になった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リニアガイド装置やボ
ールねじ装置やボールスプライン装置等の直動装置に係
り、特に、その構成部品である移動体内を転動する多数
の転動体に対して長期にわたり潤滑剤を自動的に供給す
ることを可能とした潤滑剤供給部材を有する直動装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的に使用される直動装置とし
ては、機械テーブル等を直線駆動するボールねじ装置で
代表される駆動系装置や、機械テーブル等を案内支持す
るリニアガイド装置で代表される案内系装置やそれらを
複合したXYテーブル装置等が知られている。いずれ
も、直線状に延びる案内軸と、その案内軸に案内されて
直線移動する移動体との間に多数の転動体が介挿され、
その転動体は移動体に形成された転動体転動溝内を転動
しつつ移動体内部を循環するようになっており、そのた
め、移動体は極めて滑らかに安定した走行が可能であ
る。
【0003】リニアガイド装置としては、例えば図1
0,図11に示すように、外面に転動体転動溝3を有し
て軸方向に延びる案内レール1と、その案内レール1を
跨いで組み付けられた移動体であるスライダ2を備えた
ものが知られている。スライダ2はスライダ本体2Aと
その両端部に取り付けられたエンドキャップ2Bとから
なり、スライダ本体2Aは両袖部4の内側面に案内レー
ル1の転動体転動溝3に対向する転動体転動溝5が形成
されるとともに、袖部肉厚部を軸方向に貫通する転動体
戻し路6を有している。一方、エンドキャップ2Bは、
スライダ本体2Aの転動体転動溝5とこれに平行な転動
体戻し路6とを連通させる湾曲路7を有しており、それ
らの転動体転動溝5と転動体戻し路6と両端の湾曲路と
で転動体の循環路が形成されている。その転動体の循環
路内には転動体である多数のボール8が装填されてい
る。なお、スライダ2の転動体転動溝5内の転動体8は
ワイヤ保持器Hで脱落しないように保持されている。
【0004】案内レール1に転動体8を装填済のスライ
ダ2を組み付けると、図10に示すように、案内レール
1の外面とスライダ2の内面とが僅かのすき間空間部1
5を介して対向する。このように案内レール1に組み付
けたスライダ2は、対向する両転動体転動溝3,5内の
転動体8の転動を介して案内レール1に沿い滑らかに移
動し、その移動中、転動体8はスライダ2内の転動体循
環路を無限循環する。
【0005】スライダ2の外部には、防塵のために両端
にサイドシール9 、下面にアンダーシール10が装着
されている。スライダ2の内部には、エンドキャップ2
Bに設けた潤滑剤供給口11に取り付けたグリースニッ
プルGからグリースや潤滑油などの潤滑剤が充填され
る。潤滑剤Lはエンドキャップ2Bの裏面に形成されて
いる給油路12を通り、リターンガイド13の穴を経て
湾曲路7内に注入され、そこを通過する転動体8に供給
される。そして、転動体8に付着して転動体転動溝5に
運ばれて滑らかな転動を助ける。その後、サイドシール
9やアンダーシール10の間隙からスライダ外に流出し
ていく。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
直動装置にあっては、転動体の潤滑剤として潤滑油また
はグリースを外部から移動体の内部に定期的に供給して
やることが必要であり、そのため次のような種々の問題
点が生じていた。 潤滑剤を供給する配管等の通路が詰まると、転動体転
動溝に潤滑剤が送りこまれなくなって、異常な摩耗が発
生し早期に疲れ寿命に達してしまう。
【0007】潤滑剤は重力作用方向に流れ、反重力方
向に流すために圧力が必要であるから潤滑剤供給経路の
設計が難しく、しかも、僅かなすき間から油洩れしても
圧力は上がらなくなって反重力方向には流れなくなって
しまい転動体に順調に潤滑剤を送り込むことができなく
なってしまう。 転動体に必要な量の潤滑剤が適正に供給されているか
どうかが確認できないため、例えばクリーンルームで使
用される場合、給油過剰であればダストの発塵が問題に
なり、反対に給油不足であれば異常摩耗を生じて装置寿
命を短くしてしまう。
【0008】初めに封入した潤滑剤が消耗しきらない
ように定期的な補給が必要であり、そのための自動給油
装置を別途に設ければ費用が増大するし、設けなければ
定期補給の度にリニアガイド装置を使用している機械装
置の運転までいちいち停止しなければならず生産性を低
下させる。そこで、本発明は、このような従来の問題点
に着目してなされたものであり、直動装置の移動体の内
部の転動体に対して、常に適正な量の潤滑剤を長期にわ
たり安定して自動的に供給できるメインテナンスフリー
で長寿命の直動装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明は、直線状に延びる案内軸と、該案内軸に案内され
て直線移動する移動体との間に多数の転動体が介挿さ
れ、該転動体は前記移動体に形成された転動体転動溝内
を転動しつつ移動体内部を循環するようにした直動装置
において、前記転動体転動溝の荷重を支持する面の近傍
に潤滑剤含有ポリマからなる潤滑剤供給部材を設けるこ
ととしたのである。
【0010】
【作用】本発明によると、案内軸と移動体との間に介挿
された転動体が転動しつつ移動する転動体転動溝の非負
荷部に設けた潤滑剤含有ポリマからなる潤滑剤供給部材
から、予め含有されている潤滑剤が経時的に徐々にしみ
出して、転動する転動体に長期間にわたり安定して均一
に供給される。この場合、潤滑剤含有ポリマに内に保持
されている潤滑剤は、転動体の転動に伴う温度上昇や転
動体の転動に伴う圧力等により流動化して潤滑剤供給部
材から少しづつ流れ出る。そして接触した転動体の面に
付着し、転動体転動溝面に供給されて油膜を形成する。
したがって、特に潤滑剤流通路を設ける必要はなく、ま
た、反重力方向に流すための圧力も不要で、常時適量の
潤滑剤が自然に供給される。
【0011】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面を参照して説
明する。図1ないし図4に本発明の第1の実施例を示
す。なお、従来と同一または相当部分には同一の符号を
付す。この実施例は、本発明を代表的な案内系の直動装
置であるリニアガイド装置に適用した例である。図1は
リニアガイド装置の外形斜視図、図2は一部を断面で示
した正面図で、外面に転動体転動溝3を有して軸方向に
延びる案内軸としての案内レール1を跨いで、移動体と
して断面コ字形のスライダ2が組み付けられている。
【0012】スライダ2はスライダ本体2Aとその両端
部に取り付けられたエンドキャップ2Bとからなり、ス
ライダ本体2Aは両袖部4の内側面に案内レール1の転
動体転動溝3に対向する転動体転動溝5が形成されると
ともに、袖部肉厚部を軸方向に貫通する転動体戻し路6
を有している。一方、エンドキャップ2Bは、スライダ
本体2Aの転動体転動溝5とこれに平行な転動体戻し路
6とを連通させる図外の湾曲路を有しており、それらの
転動体転動溝5と転動体戻し路6と両端の湾曲路とで転
動体8の循環路が形成されている。その転動体8の循環
路内には転動体が多数装填されている。なお、スライダ
2の転動体転動溝5内の転動体8はワイヤ保持器Hで脱
落しないように保持されている。
【0013】案内レール1に転動体8を装填済のスライ
ダ2を組み付けると、図2に示すように、案内レール1
の外面とスライダ2の内面とが僅かのすき間空間部15
を隔てて対向する。このように案内レール1に組み付け
たスライダ2は、対向する両転動体転動溝3,5内の転
動体8の転動を介して案内レール1に沿い滑らかに移動
し、その移動中、転動体8はスライダ2内の転動体循環
路を無限循環する。
【0014】スライダ2の外部には、防塵のために両端
にサイドシール9 、下面にアンダーシール10が装着
されている。エンドキャップ2Bに設けた潤滑剤供給口
11にグリースニップルGを取り付けて、そこからグリ
ースや潤滑油などの潤滑剤をスライダ2の内部に充填す
ることも可能である。しかし、この実施例の場合は、ス
ライダ本体2Aの内部に次に述べるような潤滑剤の自動
供給構造が形成されていることから、外部からの潤滑剤
の供給は必ずしも必要ではない。
【0015】すなわち、スライダ本体2Aの内側面にあ
る転動体転動溝5の溝面には、図4に示すように、転動
体8が接触して負荷を受ける負荷部Pと転動体8が接触
して負荷を受けることがない非負荷部NPとがあるが、
その非負荷部NPである溝底部に、転動体転動溝5より
小さな溝13を設けて、その溝13内に潤滑剤含有ポリ
マからなる潤滑剤供給部材14が固着されている。固着
手段は接着或いは嵌合等で良い。
【0016】ここで、本発明の直動装置の潤滑剤供給部
材を形成する潤滑剤含有ポリマについて詳しく述べる
と、予め潤滑剤を含有させた潤滑剤含有の合成樹脂また
はゴムからなり、例えば次のようなものが好適に使用で
きる。ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリブチレン,
ポリメチルペンテン等の基本的に同じ化学構造を有する
ポリα−オレフィン系ポリマーの群から選定したポリマ
に、潤滑剤としてポリα−オレフィン油のようなパラフ
ィン系炭化水素油、ナフテン系炭化水素油、鉱油、ジア
ルキルジフェニルエーテル油のようなエーテル油、フタ
ル酸エステル・トリメリット酸エステルのようなエステ
ル油等の何れかを混合して加熱溶融した後、所定の型に
注入して加圧しながら冷却固化させて成形したものであ
り、予め酸化防止剤,錆止め剤,摩耗防止剤,あわ消し
剤,極圧剤等の各種の添加剤を加えたものでもよい。
【0017】上記ポリマの群は、基本構造は同じでその
平均分子量が異なっており、1×103 〜5×106
範囲におよんでいる。その中で、平均分子量1×103
〜1×106 という比較的低分子量のものと、1×10
6 〜5×106 という超高分子量のものとを、単独もし
くは必要に応じて混合して用いる。潤滑剤供給部材とし
て用いる潤滑剤含有ポリマの機械的強度を向上させるた
め、上述のポリα−オレフィン系ポリマーに、以下のよ
うな熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂を添加したもので
もよい。
【0018】熱可塑性樹脂としては、ポリアミド,ポリ
カーボネート,ポリブチレンテレフタレート,ポリフェ
ニレンサルファイド,ポリエーテルスルホン,ポリエー
テルエーテルケトン,ポリアミドイミド,ポリスチレ
ン,ABS樹脂等の各樹脂を使用することができる。熱
硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂,尿素樹
脂,メラミン樹脂,フェノール樹脂,ポリイミド樹脂,
エポキシ樹脂等の各樹脂を使用することができる。
【0019】これらの樹脂は、単独または混合して用い
ても良い。更に、ポリα−オレフィン系ポリマーとそれ
以外の樹脂とを、より均一な状態で分散させるために、
必要に応じて適当な相溶化剤を加えてあっても良い。こ
の実施例の潤滑剤供給部材14を形成する潤滑剤含有ポ
リマは、たとえば、低分子量ポリエチレン(分子量1×
103 〜5×105 )14重量%と超高分子量ポリエチ
レン(分子量1×106 〜5×106 )6重量%からな
るポリエチレンに潤滑剤としてパラフィン系炭化水素油
80重量%を混合して加熱溶融した後、所定の型に注入
して加圧しながら冷却固化させて成形したもので、転動
体転動溝5内の転動体8に接触する大きさを有してい
る。
【0020】次に本発明の直動軸受の作動及び作用につ
いて説明する。機台に固定した案内レール1上をスライ
ダ2が移動すると、転動体8は転動体転動溝3と負荷転
動体転動溝5でなる負荷転動体転動路内を転動しつつス
ライダ2の移動方向にスライダ2より遅い速度で移動
し、一端側の湾曲路でUターンして転動体戻し路6を逆
方向に転動しつつ移動し、他端側の湾曲路で逆Uターン
して負荷転動体転動路内に戻る循環を繰り返す。
【0021】こうしてリニアガイド装置が駆動される
と、スライダ2の転動体転動溝5内にある転動体8が底
部の溝13内に固着されている潤滑剤供給部材14に接
触しつつ転動する。そのため、潤滑剤供給部材14が圧
力を受けると共に転動体8との接触熱で温度が上がる。
その熱が潤滑剤含有ポリマに予め含有されている潤滑剤
を流動化して、潤滑剤供給部材14から潤滑剤が経時的
に徐々にしみ出し転動体8の表面に付着するから、適正
な量の潤滑剤が均一に供給される。また、スライダ2の
加速時や減速時の慣性力が加わる場合には、潤滑剤供給
部材14から潤滑剤がしみ出しやすい。
【0022】こうして、潤滑剤が転動体8と転動体転動
溝5が接触している負荷部Pに自動的に供給され、長期
間にわたり安定した潤滑が行われる。したがって、殊更
に潤滑剤を外部からスライダ2に定期的に供給しないで
も低トルクで良好な運転を長期間続けることができる。
また、潤滑剤供給部材14と負荷転動体転動路内の転動
体8とは接触しているため、わざわざ潤滑剤供給路をス
ライダ内部に設けないでも、潤滑剤は自然に流れて負荷
転動体転動路内の転動体8に供給されるから、従来スラ
イダのエンドキャップ内に設けていた複雑な潤滑剤供給
路は必要がなくなり、装置構成が単純化できる。
【0023】また、たとえリニアガイド装置を図1の場
合とは天地逆にして使用しても、潤滑剤供給部材14か
ら流れ出た潤滑剤は転動体8に同様に供給でき、特に加
圧する必要もない。したがって本実施例によれば、潤滑
剤の流れ方を気にすることなく、どのような方向にもリ
ニアガイド装置を機械装置に組み付けることができる。
また、潤滑剤供給部材14の含油量は、潤滑剤含有ポ
リマの潤滑剤含有率を適切に設定することに決めること
ができるから、負荷転動体転動路を転動している転動体
8に対する潤滑剤の供給を必要最少限にすることができ
て、潤滑剤過剰による発塵や潤滑剤不足による異常摩耗
の問題も防止され、例えばクリーンルームでも好適に使
用可能になる。
【0024】また、メインテナンスフリーが実現され
て、定期給油のための自動給油システムも不要でそれに
関連する費用が節約できるし、定期給油に伴う生産性低
下の問題も生じない。図5に第2の実施例を示す。案内
レールの上下の転動体転動溝3,3のピッチとスライダ
本体の上下の転動体転動溝5,5のピッチをずらして予
圧を付与する構造のリニアガイド装置にあっては、転動
体8と接触するのは各転動体転動溝の片方のフランク面
であるので(例えば荷重作用線Sの方向にて接触)、こ
の場合には前記第1実施例において転動体転動溝5の溝
底に形成した溝13に代えて、転動体転動溝5の非負荷
部NPのほぼ全部の面に及ぶ溝16Aを設けて、その溝
16Aを埋める大きさの潤滑剤含有ポリマからなる潤滑
剤供給部材16を固着して設けてもよい。
【0025】この実施例によれば、潤滑剤供給部材を設
ける面を広くとれるので、より多量の潤滑剤を潤滑剤供
給部材16に供給できる利点がある。作用は第1の実施
例とほぼ同様であるが、この場合はより長寿命化が可能
となる。図6に第2の実施例の変形例を示す。この実施
例は、転動体転動溝5の非負荷部NPの面のほぼ半分の
大きさの溝17を設けて、その溝17を埋める大きさの
潤滑剤含有ポリマからなる潤滑剤供給部材18を固着し
て設けたものであり、上記第1の実施例の潤滑剤供給部
材14と第2の実施例の潤滑剤供給部材16との中間の
量の潤滑剤を保持できる。作用・効果は第2の実施例と
ほぼ同様である。
【0026】図7,図8に第3の実施例として、代表的
な駆動系の直動装置であるボールねじ装置に本発明を適
用したものを示す。外周面21aに螺旋状のねじ溝21
bを有して直線状に延びる案内軸としてのねじ軸21
に、内周面22aにねじ軸21のねじ溝21bに対応し
た転動体転動溝としてのねじ溝22bを有する移動体と
してのボールねじナット22が、転動体である多数のボ
ール23を介して螺合されている。ボールねじナット2
2の胴部外面には、前記対向した両ねじ溝21b,22
bで形成された螺旋状空間内を転動しつつ移動する転動
体23を導いて循環させるためのボール循環路を形成す
る循環チューブ25が組み付けられている。循環チュー
ブ25は、ほぼコ字形状で両端にチューブタング部を有
している。一方、ボールねじナット22には、図示され
ないが外周面から内径のねじ溝に抜ける貫通孔が複数状
のねじ溝を隔てて二個一対に形成されている。循環チュ
ーブ25は両端をこの貫通孔に差し入れてボールねじナ
ット22の外部に装着され、チューブ押さえ部材28を
介してねじ29で締め付け固定されている。
【0027】上記ねじ軸21のねじ溝21b及びボール
ねじナット22の内面のねじ溝22bは、共に図9に示
すようにゴシックアーチ溝とされ、それぞれ転動体23
が接触する負荷部Pと接触しない非負荷部NPとを有し
ている。そのボールねじナット22のねじ溝22bの非
負荷部NPである溝底部に、小溝26が螺旋状に形成さ
れ、その小溝26内に潤滑剤含有ポリマからなる潤滑剤
供給部材27が接着或いは嵌着等の手段で固着されてい
る。
【0028】ねじ軸21が回転すると、ボールねじナッ
ト22内の転動体23は相対するねじ溝21b,22b
で形成された螺旋状空間をねじ軸回転方向に転動し、循
環チューブ25を経て循環移動する。その転動体23の
転動を介してボールねじナット22はねじ軸21に沿い
直線方向に送られる。こうしてボールねじが駆動される
と、ボールねじナット22に嵌着されている潤滑剤含有
ポリマからなる潤滑剤供給部材27から潤滑剤が経時的
に徐々に滲み出して、潤滑剤含有ポリマに接触しつつ転
動する転動体23に供給され、ねじ溝21b,ねじ溝2
2bへと均一にくまなく行き渡って長期間にわたり安定
した潤滑が行われる。したがって、殊更に潤滑剤を外部
から供給せずに、低トルクで良好な運転を長時間続ける
ことができる。
【0029】なお、ボールねじ装置は図9に示すような
ねじ軸のねじ溝のピッチとボールねじナットのねじ溝の
ピッチをずらして予圧を付与する構造としたものが多い
が、このような形式のボールねじでは転動体と接触する
フランク面はねじ溝の片側となる。したがってリニアガ
イド装置の場合と同様にボールねじ装置においても図
5,図6に示すように溝の一方のフランク面に凹溝を設
けて、そこに潤滑剤供給部材を配しても良い。
【0030】また、以上の各実施例において、潤滑剤含
有ポリマから供給される潤滑剤に加えて、リニアガイド
装置であればスライダ2の潤滑剤供給口11に取り付け
たグリースニップルG等から、またボールねじ装置であ
れば組立時にグリースを充填して内部空間に封入するよ
うにしてもよい。このようにして本発明の潤滑剤供給部
材による潤滑方式と外部からの直接潤滑剤供給方式とを
併用すると、たとえ外部からの潤滑剤供給通路が詰まっ
たりしても、潤滑剤供給部材による潤滑方式で潤滑剤の
供給が続けられるから、従来のように潤滑経路詰まりに
よる潤滑異常による異常摩耗や早期寿命等が防止できて
潤滑による事故は発生しない。
【0031】また、本発明が適用できるリニアガイド装
置は、実施例のタイプに限定されず、例えば負荷転動体
転動溝が片側二条以外のものでも良く、また転動体がボ
ールではなくころであっても良い。またボールねじ装置
も実施例のタイプに限定されない。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
直線状に延びる案内軸と、該案内軸に案内されて直線移
動する移動体との間に多数の転動体が介挿され、該転動
体は前記移動体に形成された転動体転動溝内を転動しつ
つ移動体内部を循環するようにした直動装置において、
前記転動体転動溝の荷重を支持する面の近傍に潤滑剤含
有ポリマからなる潤滑剤供給部材を設けたため、その潤
滑剤供給部材から潤滑剤が経時的に徐々にしみ出して転
動体や負荷転動体転動路に自動的に均一に供給され、そ
の結果、常に適正な量の潤滑剤を長期にわたり安定して
自動的に供給できるメインテナンスフリーで長寿命の直
動装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるリニアガイド装置全体
斜視図である。
【図2】図1のリニアガイド装置の一部を断面した正面
図である。
【図3】図1のリニアガイド装置のスライダの天地を逆
にして示す斜視図である。
【図4】図1のリニアガイド装置のスライダの転動体転
動溝の拡大断面図である。
【図5】本発明のリニアガイド装置の第2実施例のスラ
イダの転動体転動溝の拡大断面図である。
【図6】本発明のリニアガイド装置の第2実施例の変形
例のスライダの転動体転動溝の拡大断面図である。
【図7】本発明の第3実施例であるボールねじ装置の全
体平面図である。
【図8】図7の縦断面図である。
【図9】図8のねじ溝部分の拡大断面図である。
【図10】従来のリニアガイド装置の一部を断面した正
面図である。
【図11】図10のリニアガイド装置のスライダの天地
を逆にして示す分解斜視図である。但しサイドシールと
アンダーシールは片方のみを示す。
【符号の説明】
1 案内軸 2 移動体 5 転動体転動溝 8 転動体 14 潤滑剤供給部材 16 潤滑剤供給部材 18 潤滑剤供給部材 21 案内軸 22 移動体 22b 転動体転動溝 23 転動体 26 潤滑剤供給部材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線状に延びる案内軸と、該案内軸に案
    内されて直線移動する移動体との間に多数の転動体が介
    挿され、該転動体は前記移動体に形成された転動体転動
    溝内を転動しつつ移動体内部を循環するようにした直動
    装置において、前記転動体転動溝の荷重を支持する面の
    近傍に潤滑剤含有ポリマからなる潤滑剤供給部材を設け
    たことを特徴とする直動装置。
JP5254401A 1993-10-07 1993-10-12 潤滑剤供給部材を有する直動装置 Pending JPH07110030A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5254401A JPH07110030A (ja) 1993-10-12 1993-10-12 潤滑剤供給部材を有する直動装置
DE4447709A DE4447709C2 (de) 1993-10-07 1994-10-06 Kugelumlaufspindelvorrichtung
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