JPH0710995A - ポリアリールスルホンのアルキル化方法 - Google Patents

ポリアリールスルホンのアルキル化方法

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JPH0710995A
JPH0710995A JP5155598A JP15559893A JPH0710995A JP H0710995 A JPH0710995 A JP H0710995A JP 5155598 A JP5155598 A JP 5155598A JP 15559893 A JP15559893 A JP 15559893A JP H0710995 A JPH0710995 A JP H0710995A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
alkali metal
polymer
phenol
polyaryl sulfone
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Pending
Application number
JP5155598A
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English (en)
Inventor
Seiji Ishikawa
誠治 石川
Masayuki Nakatani
政之 中谷
Hiroshi Jibiki
広志 地曵
Shigeru Yamamoto
山本  茂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリアリールスルホンのフェノール末端基を
安全に効率よくアルキル化する方法を提供する。 【構成】 フェノール末端基を有するポリアリールスル
ホンをアルカリ金属化合物存在下、一般式 R1R2R3R4NX
(式中、R1〜R4は炭素数 1〜18の炭化水素基を示し、 X
はハロゲンを示す。)で表わされる第四級アンモニウム
ハロゲノイド化合物と反応させることを特徴とするポリ
アリールスルホンのフェノール末端基をアルキル化する
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアリールスルホン
のフェノール末端基をアルキル化する方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】ポリアリールスルホン
は、二価フェノール、アルカリ金属化合物およびジハロ
ゲノジフェニル化合物を有機極性溶媒中で反応させて、
反応系で二価フェノールのアルカリ金属二塩を合成し、
または、二価フェノールのアルカリ金属二塩を予め合成
して、ジハロゲノジフェニル化合物と有機極性溶媒中で
重縮合反応させて製造されている。そのため、ポリマー
はフェノール末端基を有しているため、通常、ポリマー
の熱安定性の保持や着色防止などの目的で、フェノール
末端基をアルキル化してアルコキシ基末端基とする工程
がとられている。該アルキル化方法として、例えば特開
昭64-70531号公報などに記載されているように、通常、
塩化メチル等のハロゲン化アルキルと反応させる方法が
知られている。しかし、ハロゲン化アルキルは、毒性を
有していたり、可燃性であるため取扱いにくい問題点が
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリアリー
ルスルホンのフェノール末端基を安全に効率よくアルキ
ル化する方法を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、フェノール末
端基を有するポリアリールスルホンをアルカリ金属化合
物存在下、一般式 R1R2R3R4NX(式中、R1〜R4は炭素数
1〜18の炭化水素基を示し、 Xはハロゲンを示す。)で
表わされる第四級アンモニウムハロゲノイド化合物と反
応させることを特徴とするポリアリールスルホンのフェ
ノール末端基をアルキル化する方法に関する。
【0005】本発明のフェノール末端基を有するポリア
リールスルホンスルホン樹脂は、特公昭 42-7799号公
報、特公昭45-21318号公報、特開昭48-19700号公報など
に記載の方法で製造できる。
【0006】すなわち、有機極性溶媒中、アルカリ金属
化合物の存在下、ジハロゲノジフェニルスルホン化合物
と二価フェノール化合物とを、あるいは、あらかじめ合
成した二価フェノールのアルカリ金属二塩とジハロゲノ
ジフェニルスルホン化合物とを、 170〜 250℃で重縮合
反応させ、反応に伴って生成したアルカリ金属の塩化物
を濾過などによって分離したのち、貧溶媒中にポリマー
粉末を析出させて有機溶媒を除去するなどの回収方法に
より製造することができる。
【0007】有機極性溶媒としては、重縮合温度におい
て生成重合体を溶解すれば特に制限はない。例えば、ジ
メチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスル
ホキシド系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメ
チルアセトアミドなどのアミド系溶媒、N-メチル -2-ピ
ロリドン、N-ビニル -2-ピロリドンなどのピロリドン系
溶媒、N-メチル -2-ピペリドンなどのピペリドン系溶
媒、1,3-ジメチル -2-イミダゾリノン、1,3-ジエチル -
2-イミダゾリノンなどの2-イミダゾリノン系溶媒、ヘキ
サメチレンスルホキシド、γ−ブチロラクトン、スルホ
ラン、ジフェニルエーテル、ジフェニルスルホンなどの
ジフェニル化合物が挙げられる。
【0008】本発明で使用されるアルカリ金属化合物と
しては、アルカリ金属、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ
金属水酸化物、アルカリ金属水素化物、あるいはアルカ
リ金属アルコキシドなどが挙げられる。
【0009】本発明においては、第四級アンモニウムハ
ロゲノイド化合物として式 R1R2R3R4NX(式中、R1〜R4
は炭素数 1〜18の炭化水素基を示し、 Xはハロゲンを示
す。)で表わされる化合物が用いられる。中でも、R1
R4が炭素数 1〜 8の炭化水素基であり、 Xが塩素である
テトラアルキルアンモニウムクロライドが好適に用いら
れる。R1〜R4の具体例としては、メチル、プロピル、ブ
チル、オクチルなどが挙げられる。具体的な化合物とし
て、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチ
ルアンモニウムクロライドが好適に用いられる。
【0010】本発明において、原料化合物の使用量は特
に制限はないが、アルカリ金属化合物の使用量は、ポリ
アリールスルホンのフェノール末端基 1モル当量に対し
て、アルカリ金属 1モル当量以上、特に 1.1モル当量以
上が好ましい。
【0011】また、第四級アンモニウムハロゲノイド化
合物の使用量は、ポリアリールスルホンのフェノール末
端基 1当量に対して、 0.5モル当量以上、特に 1モル当
量以上が好ましい。
【0012】本発明においては、反応溶媒として特に限
定されないが、水、有機極性溶媒などを用いることがで
きるが、有機極性溶媒を好適に用いることができる。有
機極性溶媒の具体例としては、例えば、ジメチルスルホ
キシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶
媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトア
ミドなどのアミド系溶媒、N-メチル-2- ピロリドン、N-
ビニル-2- ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、N-メチ
ル-2- ピペリドンなどのピペリドン系溶媒、ヘキサメチ
レンスルホキシド、γ- ブチロラクトン等、あるいは、
1,3-ジメチル-2- イミダゾリン、1,3-ジエチル-2- イミ
ダゾリン系溶媒、スルホランなどが挙げられる。特に、
アミド系溶媒が好適に用いられる。
【0013】本発明においては、重合溶液から析出させ
たポリアリールスルホンを上記反応溶媒に溶解させて第
四級アンモニウムハロゲノイド化合物と反応させる方法
以外に、重合溶液に第四級アンモニウムハロゲノイド化
合物を直接添加して反応させる方法を用いることができ
る。
【0014】反応温度は特に限定されないが、通常 5〜
200℃、特に10〜 180℃が好適である。反応時間は特に
限定されないが、通常 1分以上が好適である。
【0015】
【発明の効果】本発明は、毒性を有する化合物あるいは
可燃性化合物を使用することなく、ポリアリールスルホ
ンのフェノール末端基を簡易に安全な方法で効率よくア
ルキル化する方法を提供する。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。実施例に
おける還元粘度ηSP/Cは次式によって表される。 ηSP/C=(t-t0)/t0/c 但し、tは重合体溶液の粘度計における標線間の通過時
間(秒)、t0は純溶媒の粘度計における標線間の通過時
間(秒)、c は重合体溶液の濃度(g/100ml溶媒) を表
す。粘度の測定は、30℃、N-メチル -2-ピロリドン溶媒
を用いて、重合体溶液の濃度0.5g/100mlで行った。ポリ
マー末端のメトキシ量は、 400MHz 1H-NMRを用いて測定
した。
【0017】実施例1 攪拌機、温度計及び還流冷却器を備えた 1L フラスコ
に、有機溶媒としてN,N-ジメチルアセトアミド 300ml、
共沸脱水用トルエン30ml、4,4'- ジクロルジフェニルス
ルホン 71.5g、ハイドロキノン 8.1g 、4,4'- ビフェノ
ール 31.8g、及び炭酸カリウム 38gを使用して窒素雰囲
気下、温度約 160℃、 8時間攪拌し、反応溶液を得た。
【0018】この反応液に、テトラメチルアンモニウム
クロライド 2.0g 及び炭酸カリウム2.5g を加え、 160
℃、 2時間攪拌した。反応終了後、無機物を重合溶液か
ら分離するため、窒素圧 1.5Kg/cm2で濾過し、重合濾過
液(重合体濃度約23重量%)を得た。重合濾過液300gを
エタノール2000mlに注ぎ、5000rpm で攪拌しながら重合
体を析出させ、遠心分離機で濾過分離した後、重合体を
得た。この重合体 50gをエタノール 500mlで 2回洗浄
後、90℃で乾燥し、ポリアリールスルホンの粉体を得
た。得られたポリマーの末端基メトキシ量は 109μ当量
/gであり、還元粘度は、0.52であった。
【0019】参考例1 実施例1と同じ方法で反応溶液を製造した後、 140℃で
1時間塩化メチルを 500ml/分で吹き込んだ以外は実施
例1と同様に行い、ポリアリールスルホンの粉体を得
た。得られたポリマーの末端基メトキシ量は 110μ当量
/gであった。
【0020】実施例2 攪拌機、温度計及び還流冷却器を備えた 1L フラスコ
に、有機溶媒としてN-メチル-2- ピロリドン 300ml、共
沸脱水用トルエン30ml、4,4'- ジクロルジフェニルスル
ホン 71.5g、ビスフェノール−A 58.0g及び炭酸カリウ
ム 38gを使用して窒素雰囲気下、温度約 180℃、10時間
攪拌し、反応溶液を得た。
【0021】この反応液に、テトラメチルアンモニウム
クロライド 2.0g 及び炭酸カリウム2.5gを加え、 160
℃、 2時間攪拌した。反応終了後、無機物を重合溶液か
ら分離するため、窒素圧 1.5Kg/cm2で濾過し、重合濾過
液(重合体濃度約23重量%)を得た。重合濾過液300gを
エタノール2000mlに注ぎ、5000rpm で攪拌しながら重合
体を析出させ、遠心分離機で濾過分離した後、重合体を
得た。この重合体 50gをエタノール 500mlで 2回洗浄
後、90℃で乾燥し、ポリアリールスルホンの粉体を得
た。得られたポリマーの末端基メトキシ量は79μ当量/g
であり、還元粘度は、0.55であった。
【0022】参考例2 実施例1と同じ方法で反応溶液を製造した後、 140℃で
1時間塩化メチルを 500ml/分で吹き込んだ以外は実施
例1と同様に行い、ポリアリールスルホンの粉体を得
た。得られたポリマーの末端基メトキシ量は80μ当量/g
であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 茂 千葉県市原市五井南海岸8番の1 宇部興 産株式会社千葉研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール末端基を有するポリアリール
    スルホンをアルカリ金属化合物存在下、一般式 R1R2R3
    R4NX(式中、R1〜R4は炭素数 1〜18の炭化水素基を示
    し、 Xはハロゲンを示す。)で表わされる第四級アンモ
    ニウムハロゲノイド化合物と反応させることを特徴とす
    るポリアリールスルホンのフェノール末端基をアルキル
    化する方法。
JP5155598A 1993-06-25 1993-06-25 ポリアリールスルホンのアルキル化方法 Pending JPH0710995A (ja)

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