JP3442087B2 - 新規ジスルフィド化合物 - Google Patents

新規ジスルフィド化合物

Info

Publication number
JP3442087B2
JP3442087B2 JP02995992A JP2995992A JP3442087B2 JP 3442087 B2 JP3442087 B2 JP 3442087B2 JP 02995992 A JP02995992 A JP 02995992A JP 2995992 A JP2995992 A JP 2995992A JP 3442087 B2 JP3442087 B2 JP 3442087B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
disulfide
disulfide compound
ppm
results
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP02995992A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05194371A (ja
Inventor
英俊 土田
宏之 西出
公寿 山元
光俊 寺境
健治 宮武
Original Assignee
財団法人生産開発科学研究所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 財団法人生産開発科学研究所 filed Critical 財団法人生産開発科学研究所
Priority to JP02995992A priority Critical patent/JP3442087B2/ja
Publication of JPH05194371A publication Critical patent/JPH05194371A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3442087B2 publication Critical patent/JP3442087B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジフェニルエーテル
基、ジフェニルスルフィド基あるいはジフェニルスルホ
ン基を有する新規な両末端官能性ジスルフィド誘導体に
関するものである。特に本発明は、ポリアリーレンチオ
エーテル誘導体の合成に有用であるアリールジスルフィ
ド化合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、末端にハロゲン原子を有するジフ
ェニルスルフィド誘導体は、公知の化合物であり、ポリ
アリーレンチオエーテル類の重合において有用なモノマ
ーであることが知られている。しかしながら、従来のこ
の種のジスルフィド類の合成によく使用される合成反応
はチオールの酸化反応であるが、複雑な化合物、特にハ
ロゲン原子を有するジフェニルエーテル、ジフェニルス
ルフィド基を含むチオールが入手困難であるため、新規
なジスルフィド誘導体の製造技術に限界がある。また、
無機塩を用いる縮合、置換反応なども適応範囲に制限が
あり、希望するジスルフィド類を効率よく合成すること
は不可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来技術の限界に鑑みてなされたものであり、その目的は
種々の骨格を有するポリアリーレンチオエーテル類の製
造を可能とする新規なアリーレンジスルフィド誘導体を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】発明者らは、前記問題点
を解決するべく鋭意研究を重ねた。その結果、ジフェニ
ルエーテル基あるいはジフェニルスルフィド基を有する
アリーレンジスルフィド誘導体が、熱重合のモノマーと
して充分に高い反応性を示し、高分子量ポリアリーレン
チオエーテルを生成することを見い出し、本発明を完成
するに至った。
【0005】本発明を概説すれば、本発明は、下記一般
式〔1〕(ただし、Y1 ,Y2 はそれぞれハロゲン原子
を表わし、ArはC6 〜C24からなるアリーレン基また
はアリレーン基がO、S、SO 2 基によって結合してい
るジまたはトリアリレーン基を表わし、R1 〜R8
いに同じ種類または異なった種類であってもよい水素原
子、低級アルキル基、または低級アルコキシ基を表わ
し、Xは酸素原子または低級硫黄原子を表わす。)で表
わされるジスルフィド化合物に関するものである。一般
式〔1〕
【0006】
【化2】
【0007】以下、本発明の技術的構成を詳しく説明す
る。前記一般式[1]中のY1 ,Y2 はハロゲン原子を
表わし、その具体例を例示すると、フルオロ基、クロロ
基、ブロモ基、ヨード基をあげることができる。特に、
クロロ基、ブロモ基は合成が容易であるが、熱重合時の
反応性を考慮するとブロモ基が最も好ましい。
【0008】前記一般式[1]中のArについて、さら
に詳しく説明すると以下の通りである。すなわち、前記
Arの具体例を例示すると、例えば、フェニル基、ベン
ジル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、
ジフェニルエーテル基、ジフェニルスルフィド基、ジフ
ェニルスルホン基、ベンゾフェノン基をあげることがで
きる。これらの中でも、低コストおよび熱重合による生
成重合体の耐熱性の点でフェニル基、ジフェニルエーテ
ル基、ジフェニルスルフィド基が好ましい。
【0009】前記一般式[1]中のR1 〜R8 につい
て、さらに詳しく説明すると以下の通りである。すなわ
ち、前記R1 〜R8 のそれぞれの具体例を例示すると、
例えば、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、
1−メチルエチル基、ブチル基、1−メチルプロピル
基、2−メチルプロピル基、1,1-ジメチルエチル基など
の低級アルキル基;メトキシ基、エトキシ基などの低級
アルコキシ基をあげることができる。これらの中でも、
立体障害の小さい水素原子、メチル基、エチル基などが
好ましく、特に水素原子が最も好ましい。
【0010】前記一般式[1]中のXについてさらに詳
しく説明すると,Xは、酸素原子、硫黄原子であり、こ
れらが存在することにより低温熱重合用のモノマーとし
て充分な反応性を有することになる。
【0011】前記一般式[1]で表わされる化合物の合
成方法は、公知の反応を組み合わせることにより、幾通
りの合成経路がありうる。中でも、芳香族化合物と一塩
化硫黄を用いた縮合反応による合成方法が、広範囲のジ
スルフィド化合物を合成するうえで有効である。以下に
合成方法の一例を示す。
【0012】例えば、前記一般式〔1〕で表わされるジ
スルフィド化合物は、下記一般式〔2〕(ただし、Y1
はハロゲン原子を表わす。ArはC6 〜C24からなる
リーレン基またはアリレーン基がO、S、SO 2 基によ
って結合しているジまたはトリアリレーン基を表わし
1 4 互いに同じ種類または異なった種類であっ
てもよい水素原子、低級アルキル基、または低級アルコ
キシ基を表わす。Xは酸素原子または硫黄原子を表わ
す。)で表わされるアリーレンエーテル化合物あるいは
アリーレンチオエーテル化合物と、ジスルフィド化剤と
の縮合反応により合成される。一般式〔2〕
【0013】
【化3】
【0014】前記一般式[2]で表わされる化合物は容
易に市販品から入手可能である。そのほか、例えば、塩
素、臭素あるいは塩化ベンゼンスルホニルなどを塩化第
二鉄、塩化アルミニウムのようなルイス酸触媒存在下
で、ジフェニルエーテルあるいはジフェニルスルフィド
などと縮合反応させることにより容易に合成可能である
(Polymer,1984,25,1363)。あるいは、Ullmann 反応を
利用することにより、P−ジハロベンゼンと置換(また
は非置換)のフェノール、チオフェノールを原料として
合成することも可能である(J.Org.Chem.1967,32,2501
)。
【0015】本発明の前記一般式[1]で表わされる化
合物の合成においてジスルフィド結合を導入するための
硫黄源として、ジスルフィド化剤が必要である。この種
のジスルフィド化剤としては、ハロゲン化硫黄や単体硫
黄などがあげられ、特に高反応性、高安定性の点から、
一塩化硫黄が望ましい。
【0016】本発明によって得られる前記一般式[1]
で表わされるジスルフィド化合物は、熱重合反応により
容易にポリフェニレンチオエーテル誘導体を生成するこ
とができる。また、ジスルフィドに直接結合しているベ
ンゼン環の4−位に電子供与性基を導入しているため、
従来のハロゲン化ジフェニルジスルフィド誘導体よりも
ジスルフィド結合の解離エルネギーが小さく、高い反応
性を有している。従って、該ジスルフィド化合物中の芳
香族基を適宜に選択することにより、従来よりも低温で
高分子量体の合成が可能である。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳しく説明
する。なお、本発明は実施例のものに限定されないこと
はいうまでもないことである。 実施例1 ビス(4−(4−ブロモフェノキシ)フェニ
ル)ジスルフィドの合成 窒素雰囲気下、4−ブロモジフェニルエーテル49.8
2g,一塩化硫黄13.50gをジクロロメタン100
mlに溶解し、シリカゲル2.70gと混合し25℃で
20時間攪拌した。反応溶液からシリカゲルを除去した
後、水メタノール混合溶液に滴下すると乳白色の沈殿が
得られた。精製のため、沈殿を濾過後、水クロロホルム
混合溶媒中でトリフェニルホスフィンを用いて還元し、
チオールを得た。チオール化合物をエタノール中でよう
素酸化し、析出した固体を濾別、再結晶してビス(4−
(4−ブロモフェノキシ)フェニル)ジスルフィド3
4.18g(収率61.0%)を得た。
【0018】前記した反応プロセスを下記の[化4]に
示す。
【化4】
【0019】前記のようにして調製したジスルフィド化
合物の分析結果を以下に示す。 (1) IRスペクトルの分析結果 νC-H ; 2852,2923cm-1 νC=C ; 1378,1495,1582cm-1 νC-O-C ; 1238cm-1 δC-H ; 818cm-1 (2) 13C−NMRの分析結果 C1 131.4ppm C2 131.0ppm C3 119.1ppm C4 156.8ppm C5 155.6ppm C6 120.6ppm C7 132.6ppm C8 116.1ppm
【0020】(3) 化学構造式の決定 以上の分析結果から本実施例で調製したジスルフィド化
合物は下記の[化5]の化学構造式を有するものと決定
した。
【化5】
【0021】(4) 元素分析(計算値)の結果 C 51.23%(51.45%) H 2.70%( 2.88%) Br 28.88%(28.52%) S 11.50%(11.44%) (5) 質量分析の結果 560.280(m/e)
【0022】実施例2 ビス(4−(4−ブロモチオフ
ェノキシ)フェニル)ジスルフィドの合成 大気下、4−ブロモジフェニルスルフィド53.03
g、一塩化硫黄13.50gをヘキサン100mlに溶
解し、アルミナ2.16gと混合し、20℃で40時間
反応させた。反応溶液からアルミナを除去した後、水メ
タノール混合溶液に滴下すると薄黄色の粉末が得られ
た。精製のため沈澱を濾過後、テトラヒドロフラン溶媒
中で水素化リチウムアルミニウムを用いて還元し、減圧
蒸留(162℃/0.4mmHg)によりチオールを得た。
チオール化合物をエタノール中でよう素酸化し、析出し
た固体を濾別、再結晶して、ビス(4−(4−ブロモチ
オフェノキシ)フェニル)ジスルフィド28.60g
(収率48.3%)を得た。
【0023】前記のようにして調製したジスルフィド化
合物の分析結果を以下に示す。 (1) IRスペクトルの分析結果 νC-H ; 2851,2922cm-1 νC=C ; 1387,1472,1570cm-1 δC-H ; 814cm-1 (2) 13C−NMRの分析結果 C1 136.1ppm C2 128.6ppm C3 131.4ppm C4 134.4ppm C5 135.0ppm C6 132.8ppm C7 132.4ppm C8 127.5ppm
【0024】(3) 化学構造式の決定 以上の分析結果から本実施例で調製したジスルフィド化
合物は下記の[化6]の化学構造式を有するものと決定
した。
【化6】
【0025】(4) 元素分析(計算値)の結果 C 48.70%(48.66%) H 2.66%( 2.72%) Br26.86%(26.98%) S 21.78%(21.64%) (5) 質量分析の結果 592.296(m/e)
【0026】実施例3 ビス(4−(4−ブロモフェニ
ルスルホニル)フェノキシフェニル)ジスルフィドの合
成 酸素雰囲気下、4−(4−ブロモフェニルスルホニル)
ジフェニルエーテル38.93g、一塩化硫黄6.75
gを四塩化炭素100mlに溶解し、塩化亜鉛2.73
gと混合し、30℃で15時間反応させた。反応溶液を
水メタノール混合溶液に滴下すると、薄黄色の沈澱が得
られた。精製のため、沈澱を濾過後、テトラヒドロフラ
ン溶媒中で水素化リチウムアルミニウムを用いて還元
し、チオールを得た。チオール化合物をエタノール中で
よう素酸化し、析出した固体を濾別、再結晶して、ビス
(4−(4−ブロモフェニルスルホニル)フェノキシフ
ェニル)ジスルフィド36.15g(収率86.0%)
を得た。
【0027】前記のようにして調製したジスルフィド化
合物の分析結果を以下に示す。 (1) IRスペクトルの分析結果 νC-H ; 2855,2920cm-1 νC=C ; 1381,1485,1580cm-1 νC-O-C ; 1238cm-1 νC-SO2-C ; 1108,1305cm-1 δC-H ; 815cm-1 (2) 13C−NMRの分析結果 C1 131.5ppm C2 131.0ppm C3 118.7ppm C4 157.2ppm C5 163.1ppm C6 120.6ppm C7 129.0ppm C8 136.1ppm C9 139.6ppm C10 129.1ppm C11 133.4ppm C12 128.3ppm
【0028】(3) 化学構造式の決定 以上の分析結果から本実施例で調製したジスルフィド化
合物は下記の[化7]の化学構造式を有しているものと
決定した。
【化7】
【0029】(4) 元素分析(計算値)の結果 C 51.51%(51.44%) H 2.90%( 2.88%) Br18.87%(19.01%) S 15.30%(15.25%) (5) 質量分析の結果 840.420(m/e)
【0030】実施例4 ビス(4−(4−ブロモフェニ
ルスルホニル)フェノキシフェノキシフェニル)ジスル
フィドの合成 大気下、4−(4−ブロモフェニルスルホニル)フェノ
キシジフェニルエーテル24.07g、一塩化硫黄3.
34gをクロロホルム100mlに溶解し、塩化亜鉛
1.37gと混合し、室温下一昼夜かくはんした。実施
例3に記載の精製法により、ビス(4−(4−ブロモフ
ェニルスルホニル)フェノキシフェノキシフェニル)ジ
スルフィド17.73g(収率69.2%)を得た。
【0031】前記のようにして調製したジスルフィド化
合物の分析結果を以下に示す。 (1) IRスペクトルの分析結果 νC-H ; 2850,2925cm-1 νC=C ; 1378,1486,1580cm-1 νC-O-C ; 1239cm-1 νC-SO2-C ; 1105,1303cm-1 δC-H ; 814cm-1
【0032】(3) 化学構造式の決定 以上の分析結果から本実施例で調製したジスルフィド化
合物は下記の[化8]の化学構造式を有しているものと
決定した。
【化8】
【0033】(4) 元素分析(計算値)の結果 C 56.19%(56.26%) H 3.22%( 3.15%) Br 15.58%(15.59%) S 12.54%(12.51%) (5) 質量分析の結果 1024.512(m/e)
【0034】実施例5 ビス(4−(4−クロロチオフ
ェノキシ)フェノキシフェニル)ジスルフィドの合成 窒素雰囲気下、4−(4−クロロチオフェノキシ)ジフ
ェニルエーテル62.56g、一塩化硫黄20.25g
をジクロロメタン100mlに溶解し、シリカゲル6.
08gと混合し、10℃で15時間反応させた。実施例
1に記載の精製法により、ビス(4−(4−クロロチオ
フェノキシ)フェノキシフェニル)ジスルフィド51.
94g(収率75.5%)を得た。
【0035】前記のようにして調製したジスルフィド化
合物の分析結果を以下に示す。 (1) IRスペクトルの分析結果 νC-H ; 2852,2925cm-1 νC=C ; 1380,1491,1583cm-1 νC-O-C ; 1237cm-1 δC-H ; 817cm-1 (2) 13C−NMRの分析結果 C1 131.7ppm C2 130.8ppm C3 119.0ppm C4 157.0ppm C5 156.1ppm C6 119.7ppm C7 132.7ppm C8 131.0ppm C9 134.3ppm C10 132.2ppm C11 129.9ppm C12 133.3ppm
【0036】(3) 化学構造式の決定 以上の分析結果から本実施例で調製したジスルフィド化
合物は下記の[化9]の化学構造式を有しているものと
決定した。
【化9】
【0037】(4) 元素分析(計算値)の結果 C 62.94%(62.87%) H 3.52%( 3.52%) C l10.27%(10.31%) S 18.60%(18.65%) (5) 質量分析の結果 688.344(m/e)
【0038】実施例6 ビス(4−(4−フルオロフェ
ニルスルホニル)フェノキシフェニル)ジスルフィドの
合成 大気下、4−(4−フルオロフェニルスルホニル)ジフ
ェニルエーテル65.67g、一塩化硫黄27.01g
を四塩化炭素100mlに溶解し、塩化第二鉄3.24
gと混合し室温下40時間かくはんした。実施例2に記
載の精製法により、ビス(4−(4−フルオロフェニル
スルホニル)フェノキシフェニル)ジスルフィド40.
97g(収率57.0%)を得た。
【0039】前記のようにして調製したジスルフィド化
合物の分析結果を以下に示す。 (1) IRスペクトルの分析結果 νC-H ; 2855,2921cm-1 νC=C ; 1379,1490,1580cm-1 νC-O-C ; 1240cm-1 νC-SO2-C ; 1102,1301cm-1 δC-H ; 818cm-1 (2) 13C−NMRの分析結果 C1 131.7ppm C2 131.0ppm C3 118.9ppm C4 156.8ppm C5 163.2ppm C6 120.6ppm C7 129.2ppm C8 136.2ppm C9 136.8ppm C10 128.9ppm C11 117.1ppm C12 168.7ppm
【0040】(3) 化学構造式の決定 以上の分析結果から本実施例で調製したジスルフィド化
合物は下記の[化10]の化学構造式を有しているもの
と決定した。
【化10】
【0041】(4) 元素分析(計算値)の結果 C 60.22%(60.15%) H 3.38%( 3.37%) F 13.30%(13.35%) S 17.86%(17.84%) (5) 質量分析の結果 718.359(m/e)
【0042】<応用例> ビス(4−(4−ブロモチオ
フェノキシ)フェニル)ジスルフィドの熱重合 窒素雰囲気下、4−(4−ブロモチオフェノキシ)フェ
ニル)ジスルフィド11.84g、よう化カリウム1
6.60gをジフェニルエーテル10mlに溶解し、2
50℃で20時間反応させた。反応混合物を200℃に
冷却して1−クロロナフタレンに溶解し、メタノールに
滴下すると、白色の沈澱が得られた。沈澱を濾過し、熱
水、熱メタノール、熱クロロホルムで洗浄、乾燥するこ
とにより、融点280℃のポリ(P−フェニレンスルフ
ィド)8.64g(収率100.0%)を得た。
【0043】前記した反応プロセスを下記の[化11]
に示す。
【化11】
【0044】前記のようにして調製したポリマーの分析
結果を以下に示す。 (1) IRスペクトルの分析結果 νC-H ; 2853,2926cm-1 νC=C ; 1384,1469,1574cm-1 νC-H ; 819cm-1 (2) 13C−NMRの分析結果 C1 131.3ppm C2 129.0ppm
【0045】(3) ポリマーの構造(繰り返し単位)の決
定 以上の分析結果から、前記<応用例>で調製したポリマ
ーは下記[化12]で締さるる繰り返し単位を有してい
るものと決定した。
【化12】
【0046】(4) 元素分析(計算値)の結果 C 66.69%(66.63%) H 3.70%( 3.73%) S 29.61%(29.64%) (5) 分子量Mw(高温GPC) 38000
【0047】
【発明の効果】本発明のジスルフィド化合物は、熱重合
により、種々のポリアリーレンチオエーテル類を提供す
ることができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−78308(JP,A) 特開 平5−178817(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 323/00 C08G 75/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔1〕(ただし、Y1 ,Y2
    はそれぞれハロゲン原子を表わし、ArはC6 〜C24
    らなるアリーレン基またはアリレーン基がO、S、SO
    2 基によって結合しているジまたはトリアリレーン基を
    表わし、R1〜R8互いに同じ種類または異なった種
    類であってもよい水素原子、低級アルキル基、または低
    アルコキシ基を表わし、Xは酸素原子または硫黄原子
    を表わす。)で表わされるジスルフィド化合物。 一般式〔1〕 【化1】
  2. 【請求項2】 Arがフェニル基である請求項1のジス
    ルフィド化合物。
  3. 【請求項3】 Arがジフェニルスルホン基である請求
    項1のジスルフィド化合物。
  4. 【請求項4】 R1 〜R8 がすべて水素原子である請求
    項1、2または3のジスルフィド化合物。
  5. 【請求項5】 熱重合反応によりポリアリーレンチオエ
    ーテル誘導体を生成する請求項1、2、3または4のジ
    スルフィド化合物。
JP02995992A 1992-01-22 1992-01-22 新規ジスルフィド化合物 Expired - Fee Related JP3442087B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02995992A JP3442087B2 (ja) 1992-01-22 1992-01-22 新規ジスルフィド化合物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02995992A JP3442087B2 (ja) 1992-01-22 1992-01-22 新規ジスルフィド化合物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05194371A JPH05194371A (ja) 1993-08-03
JP3442087B2 true JP3442087B2 (ja) 2003-09-02

Family

ID=12290518

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02995992A Expired - Fee Related JP3442087B2 (ja) 1992-01-22 1992-01-22 新規ジスルフィド化合物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3442087B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW588036B (en) * 2000-11-24 2004-05-21 Comm Res Lab Independent Ad Novel thioether derivatives, their production and use

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05194371A (ja) 1993-08-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4014856B2 (ja) ジハロゲン化アダマンタンの製造方法
JPS60104126A (ja) 芳香族ポリチオエーテルケトンの製法
EP0317226A2 (en) Aromatic compounds
US5484883A (en) Lithium/HMPA-promoted synthesis of poly(phenylenes)
JP3442087B2 (ja) 新規ジスルフィド化合物
JPH0462310B2 (ja)
US5177183A (en) Process for synthesis of aromatic sulfides
US5475065A (en) Process for producing azide-substituted aromatic polymers and the products thereof
JP2005281241A (ja) 硫黄原子含有環状化合物およびその製造方法
JP3089982B2 (ja) 2,5−反応性置換基含有シロール及びシロール縮重合物並びにそれらの製造方法
JPH0423649B2 (ja)
US5861437A (en) Polyphenylene ether resin
JPH05178817A (ja) アリーレンジスルフィドの製造法
US5239052A (en) Process for synthesis of aromatic sulfides
JP2971927B2 (ja) テルピリジル基を担持した親水性ポリマーおよびこれを配位した高分子錯体
JPS6026097B2 (ja) キシリレンジハロゲン化合物誘導体の製造方法
JP2545205B2 (ja) 芳香族スルフィドアミド重合体
JPH09176305A (ja) ポリフェニレンエーテル樹脂およびその製造方法
JPH0710996A (ja) ポリアリールスルホンの製造方法
JPH0521900B2 (ja)
JPH0656703A (ja) パーフルオロアルキル置換ビフェニル誘導体の製造方法
JPH07309882A (ja) 新規な有機ハロシラン化合物
JPH08283402A (ja) 新規なポリフェニレンエーテル
JPH05140086A (ja) ハロゲノチオフエノールの製造方法および精製方法
JPS6362534B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030603

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees