JPH07109894B2 - 半導体装置作製方法 - Google Patents

半導体装置作製方法

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JPH07109894B2
JPH07109894B2 JP5170927A JP17092793A JPH07109894B2 JP H07109894 B2 JPH07109894 B2 JP H07109894B2 JP 5170927 A JP5170927 A JP 5170927A JP 17092793 A JP17092793 A JP 17092793A JP H07109894 B2 JPH07109894 B2 JP H07109894B2
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舜平 山崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、絶縁ゲイト型電界効果
半導体装置(以下MIS−FETという)を作製するた
めの半導体装置作製方法に関するものである。
【0002】本発明の半導体装置作製方法は、非単結晶
半導体をゲイト絶縁層に接するチャネル領域部分に有す
る。
【0003】本発明の製造では、絶縁ゲイト型電界効果
トランジスタのゲイト絶縁物下のチャネル領域の少なく
とも一部が、アモルファスまたは多結晶のいわゆる非単
結晶半導体よりなり、かつこの半導体中に水素元素を
0.1モル%(原子%)以上混入せしめる。
【0004】そして、この非単結晶領域で、不対結合手
などによる再結合中心をこの水素により中和しかつ消滅
せしめる。その結果、電子またはホールの移動度をこれ
まで知られている単結晶の場合に等しくまたは概略等し
くさせんとする。
【0005】
【従来の技術】 従来、半導体装置は単結晶の半導体基板
に対しMIS−FETまたはバイポーラ型のトランジス
タ、さらにまたはそれらをキャパシタ、抵抗、ダイオー
ドなどを同一基板に複合化して集積化した半導体装置を
製造するにとどまっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 このため、アクティブ
エレメントであるMIS−FETは必ず単結晶基板に設
けられていた。特に、MIS−FETおいては、ゲイト
以下のチャネル領域、またバイポーラ、トランジスタに
おいてはベース、コレクタはキャリアのライフタイムが
微妙に影響を与えるため、その領域はキャリアである電
子またはホールに対する再結合中心が十分小さい濃度の
単結晶半導体が用いられていた。そして、かかる活性領
域に単結晶半導体が用いられない場合、PN接合におい
ても、逆方向耐圧においてソフト・ブレイクダウンまた
はリーク増大が観察され、それらは格子欠陥その他の格
子不整、不対結合手による再結合中心の存在が悪化の主
因であった。
【0007】以上のような問題を解決するために、本発
の半導体装置作製方法は、これらの根本原因である再
結合中心の密度を単結晶でない非単結晶(多結晶または
アモルファス)においても十分小さくすることを可能と
し、その結果はじめて完成したものである。
【0008】一般に、単結晶シリコンを用いた半導体装
置を形成するにあたっては、種々の温度における熱処理
を必要とする。例えば、シリコン半導体においては、9
00〜1200℃での不純物の熱拡散、400〜550
℃におけるアルミニウムのコンタクトのアロイ、350
〜900℃における酸化珪素、窒化珪素、シリコンの気
相法(減圧CVD)による被膜作製である。本発明で
は、これらのすべてまたは大部分の熱処理工程を経た装
置として完成または大部分が完成した半導体装置に対
し、水素を化学的に活性または原子状態で添加する。本
発明では、かかる添加作用を総称して誘導キュリング
(induction curing)ともいう。特に、水素(重水素も
含む)を高周波エネルギまたはマイクロ波エネルギによ
り誘導励起して化学的活性状態にし、その雰囲気、特に
10-2mmHg以上の圧力の雰囲気中に半導体装置を5
分〜2時間さらすことにより、この活性状態の元素が半
導体特に非単結晶半導体中の不対結合手と結合し、さら
にまたは不対結合手同士を互いに共有結合せしめ、電気
的に中和することを特徴としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】 前記目的を達成するため
に、本発明の半導体装置作製方法は、絶縁ゲート型電界
効果トランジスタのゲイト絶縁層と接するチャネル領域
が非単結晶半導体よりなり、該チャネル領域にP型また
はN型の導電型を示す不純物が1×10 14 cm −3
いし1×10 17 cm −3 の濃度であり、前記半導体装
置完成後、または大部分完成させた後に、不対結合手を
水素により中和するために、化学的に活性または原子状
態の水素を含む雰囲気中で、300゜Cないし500°
Cの温度に保持した後、不対結合手を中和した水素が遊
離するのを防止するために室温にまで急冷することによ
り、水素の濃度を0.1モル%ないし200モル%とし
て、前記チャネル領域の半導体及びゲイト絶縁膜の不対
結合手を中和すると共に、前記チャネル領域とゲイト絶
縁膜の界面に存在する界面準位密度を低下させることを
特徴とする。
【0010】
【作 用】本発明の半導体装置は、絶縁ゲート型電界
効果トランジスタのゲイト絶縁層と接するチャネル領域
が非単結晶半導体から構成されている。そして、チャネ
ル領域には、P型またはN型の導電型を示す不純物が1
×10 14 cm −3 ないし1×10 17 cm −3 の濃度
になるように調整されている。このようにして完成また
は大部分完成された半導体装置は、化学的に活性または
原子状態の水素を含む雰囲気中で300°Cないし50
0°Cの温度に保持された。その後、上記半導体装置
は、室温にまで急冷され、水素の濃度を0.1モル%な
いし200モル%とした。 本発明の半導体装置は、上記
のような製造方法を採ったため、熱処理中に不対結合手
を中和した水素が遊離しないと共に、水素濃度を上記の
ようにすることで、チャネル領域とゲイト絶縁膜の界面
に存在する界面準位密度を低下させることがなくなっ
た。
【0011】以下に、その実施例に従って本発明を説明
する。 図1、図2は、本発明に至るMIS型電界効果半
導体の縦断面図である。この発明は、シリコン半導体基
板1上に200オングストローム(以下Aと表す)〜2
uの厚さの酸化珪素または窒化珪素の薄膜2を形成し
た。このために、半導体基板に対し表面より150〜3
00KeVのイオン注入法により酸素または窒素を打ち
込むことにより成就した。これを真空状態または水素雰
囲気にて900〜1100℃で10〜30分アニールを
行った。さらに、その上面に減圧気相法によりシリコン
膜を形成した。これは、シラン(Si114)、ジクロ
ールシラン(SiH2C12)、その他の珪化物を反応
性気体として0.1〜10torr(mmHg)の圧力
状態にした上、500〜900℃の温度で行ういわゆる
減圧気相法によった。発熱は1〜1MHZの高周波誘導
を用いた。しかし、抵抗加熱でもよい。この減圧気相法
による半導体膜の形成は、本発明者の出願になる特公昭
51−1389に基づいた。もちろん、室温〜500℃
の温度でグロー放電法またはスパッタ法を利用してもよ
い。
【0012】こうして、この上面に0.1〜2μの厚さ
のシリコン半導体膜を形成した。この絶縁層2が純粋の
SiO2 またはSi3 4 にあっては多結晶であった
が、この酸素または窒素の量が1018〜1021cm-3
ある場合には、この上に形成される半導体層は非単結晶
を一部に含むエピタキシャル構造であった。本実施例に
おいては、実質的にエピタキシャル構造となっていた。
【0013】しかし、再結合中心をより少なくすること
により、完全結晶とより同等の半導体とすることは極め
て重要である。
【0014】本発明では、かかる再結合中心が多数存在
する半導体膜において、前記再結合中心を、水素を添加
することにより、その数を減らす。
【0015】フィールド絶縁物3を1〜2μの厚さに、
本発明者の出願による特許(特公昭52−20312、
特公昭50−37500)に基づき実施した。この後、
ゲイト絶縁物12を100〜1000Aの厚さに作り、
また、必要に応じてシリコン半導体のコンタクト7を形
成し、その上にセルフアライン方式によりゲイト電極1
1を、減圧CVD法により半導体膜を作った。
【0016】加えて、SiO2 膜のオーバーコート10
を0.5〜2μの厚さに形成した。この時、この上面を
平坦面とするため、SiO2 膜のかわりにPIQなどを
用いてもよい。アルミニウムの電極の穴開け8、さらに
アルミニウムの電極、リード8を形成した。ソース、ド
レイン6はチャネル形成領域4がP型であっては1018
〜1021cm-3のN+ 型の不純物、例えばリン、砒素に
より形成した。ゲイト電極をモリブデン、タングステン
などの金属で行ってもよい。また、1019cm-3以上の
濃度にリンなどを混入して、低抵抗の半導体リードとし
てもよい。この不純物が1019cm-3以上、特に1021
cm-3と多量に混入している場合は、中和の効果がみら
れなかった。他方、チャネル領域は不純物濃度が1014
〜1017cm-3の低濃度であり、極めて敏感である。
【0017】電子またはホールのキャリアは単結晶では
一般的に構造敏感性をもつことが知られていた。しか
し、本発明は、かかる構造敏感性が結晶構造に起因する
のではなく、その中に存在する再結合中心の反応に起因
するものであることを発見した。
【0018】本発明は、その結果、この敏感性を与える
再結合中心を中和消滅させようとしたものである。この
ため、本発明においては、ここに水素を0.1モル%
(原子%)以上、特に5〜20モル%(原子%)添加し
た。その結果、図1の構造ができあがった後、水素の添
加により、キャリアのライフタイムが103 〜105
になった。C−Vダイオード特性で評価してもQssは
約1010cm-2のオーダのほぼ理論通りのC−V特性を
示していた。この水素添加の際に種々の条件を変更した
結果を表1、表2に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】なお、上記の処理は基板を水素雰囲気下に
保持した状態で温度を下げて反応管より取り出した場合
の結果である。
【0022】水素気体の化学的励起は以下の方法に従っ
た。すなわち、横型の直径5〜20cm、特に15cm
(高さ2m)の石英管に対し、その外側に高周波誘導炉
をリング状に水冷を可能とした鋼管をスパイラル状に巻
くことにより実施した。使用した高周波の周波数は1〜
20MHzとした。さらに、この外側に抵抗加熱炉をこ
の誘導炉の電磁波に対し直角になるように発熱体を配置
して行った。高周波炉は30〜100kWのものを用い
た。この反応管の中に、図1の半導体装置を形成した基
板、例えばシリコン基板(直径10cm)を5〜50枚
ボートに林立させ得る形で装填した。さらに、これを1
-3mmHgの圧力にまで減圧した。その後、水素を導
入し、常圧付近にまで戻した。さらに今一度、10-2
10-3mmHgにまで真空にし、その後10-1〜10m
mHgとした。反応系は、絶えず一方より水素、ヘリウ
ムを導入し、他方よりロータリーポンプなどにより真空
引きを連続的に行った。
【0023】水素の添加は、抵抗加熱炉により基板を3
00〜500に加熱し、その後誘導炉を電圧励起させ
た。電流励起させる場合は、基板での金属壁または金属
質の部分のみが局部的に加熱されてしまい、好ましくな
かった。このため、反応炉気体の活性化は電圧励起とし
た。さらに、温度が300℃以上であると、水素原子は
自由にこの個体中に侵入型原子(インターステイシャル
アトム)のため動き回ることができる。このため、十分
な平衡状態の濃度にまでこれらの原子を半導体中に添加
できた。
【0024】この後、この温度を室温まで下げた。この
間も反応炉気体の励起を続けていた。すなわち、加熱+
励起を5〜60分、特に30分続け、その後室温での励
起を5〜60分、特に15分行った。加熱温度は、アル
ミニウムなどの比較的低い温度で合金化または溶融する
材料がある場合は、500℃が上限であった。そのた
め、半導体装置が完成した後に水素添加を行うには50
0℃以下にしなければならなかった。それ以外の場合
は、それ以上の温度(600〜1000℃)で処理して
もよいが、しかし、一つの大切なことは、300〜50
0℃の温度領域より高温側では、半導体中の原子との結
合をはずし、H2 として外に遊離されやすくなる。その
結果、水素は膜中に添加されなくなる。このため、高温
における誘導キューリングを行った場合、処理温度を室
温にまで下げても、誘導キューリングのための電気エネ
ルギを加え続ける必要がある。さらに、反応容器内の圧
力は、グロー放電その他の高周波誘導励起または誘導キ
ューリングが可能な範囲で高い方が好ましい。
【0025】すなわち、水素雰囲気下において、基板処
理温度が高い程、水素は膜中を移動しやすく、結果とし
て水素は添加されやすく、かつ膜外へ脱離しやすい。逆
に、基板処理温度が低い程、水素は膜中を移動しにく
く、結果として水素は添加されにくく、かつ膜外へ脱離
しにくい。そのため、水素添加処理は、使用する材料が
溶解しない程度の高温で水素を添加し、水素雰囲気下で
基板温度を早く下げ反応管より基板を取り出すことが好
ましい。
【0026】本発明の効果は10-6〜10-5mmHgで
も観察されたが、添加量を0.1モル%またはそれ以上
とするため0.01mmHg以上、特に0.1〜100
mmHgとした。室温での高周波誘導を行ってもよい。
0.01mmHg以下においては、単結晶中に存在する
低い密度の再結合中心を中和する効果があった。しか
し、その場合、実験的には約1時間以上のキューリング
を必要とした。
【0027】高周波はマイクロ波であってもよい。特
に、周波数が50〜1000MHzであった場合は、反
応管内の圧力が常圧であっても、その効果は著しくあ
り、好ましかった。その場合、反応管は導波管とすると
好ましい。TEMモードを作る時、導波管の大きさは必
然的に決められてしまうため、電子レンジのようにマイ
クロ波をキューリング用オーブン内に輻射して実施する
と好ましい。誘導キューリングを行っている際、反応管
の圧力を昇圧または降圧してもよい。
【0028】高温状態では、外気と半導体中の気相−固
相での平衡状態が大きく、半導体中に多量に添加材を添
加できる。このため、高温にした状態で誘導キューリン
グを行いながら急冷すると、高温状態より徐冷して処理
を終了することに比べて効果が大きかった。例えば50
0℃より室温に急冷すると、徐冷に比べて3〜10倍の
濃度に添加できた。反応性気体は水素のみまたはヘリウ
ムを若干添加したものでもよい。
【0029】しかし、水素は不対結合手と結合するが、
ヘリウムは中途半端な不対結合手を叩いて互いの結合を
促進するため、実際には最初ヘリウムで励起し、その後
水素で行うのが好ましい。すなわち、Heでのキューリ
ングを5〜15分、0.1〜100mmHg、特に10
mmHgで行い、その後、5〜15分、0.01〜10
mmHg、特に0.1mmHgで水素中でのキューリン
グを行った。また、実用的には水素100%または水素
中に5〜30%ヘリウムまたはネオンを混入させて励起
ガスとした。ネオンは励起状態での準安定状態がヘリウ
ムの100〜104 倍あり、キューリング効果が大きか
った。
【0030】本発明を図1、図2のような半導体装置に
実施したが、かかる励起ガスの添加量の検定は、半導体
にかかる気体を混入し、その基板を真空中で加熱し、か
かる気体を放出させてその量を定量化するいわゆるガス
クロマトグラフまたはオージエの分光法により定量化し
た。その場合、励起ガスは0.1モル%(原子%)以
上、特に1〜20モル%(原子%)添加されていること
が判明した。もちろん20モル%(原子%)以上、特に
30〜200モル%を加えることはさらに好ましい。し
かし、一般には飽和傾向が見られた。
【0031】以下の本発明の実施例においても、これま
で記載したと同様の方法によって誘導キューリングを行
った。
【0032】図2は、SOS(シリコン−オン−サファ
イア)の実施例である。アルミナ、サファイア、スピネ
ルなどの基板1上の半導体を0.02〜2μmの厚さに
エピタキシャル成長せしめ、さらにソース5、ドレイン
6、埋置したフィールド絶縁物3、半導体ダイレクトコ
ンタクト7、セルフアラインゲイト電極31、ゲイト絶
縁膜12、CVD SiO2 膜10の実施例である。こ
の場合、基板のアルミナ成分と半導体とが9の部分で接
合し、非単結晶状態を呈してしまう。このため、ソー
ス、ドレインの形成が異常拡散を起こしてしまった。こ
のため、この半導体膜はその厚さを0.01〜0.3μ
mの厚さに作ることがたとえできても、実用上は役立た
なかった。しかし、本発明のように0.01〜0.5μ
mの厚さであっても、これらの半導体デバイスを完成ま
たはほとんど完成させた後、励起処理を行うならば、こ
の不完全層9はその再結合中心が1/100〜1/10
000とその密度が減少し、これまで知られている単結
晶と同様に取り扱うことができるようになった。この励
起処理は、半導体基板(チャネル領域)とゲイト絶縁膜
との間に存在する界面準位またはゲイト絶縁膜中に存在
する不対結合手を中和する効果が著しくあり、MTS−
FETの作製法の向上に極めて好ましい方法であった。
【0033】図3、図4は、本発明の実施例である。
【0034】この図3、図4は、一つのMIS−FET
の上側または上方面に対して第2のMIS−FETを設
け、これまでより2〜4倍の高密度の集積回路(LS
I、VLSI)を製造しようとしたものである。
【0035】以下に図面に従って説明する。
【0036】図3は、半導体基板1上に酸化珪素のよう
な絶縁膜2を0.1〜2μの厚さで形成した。この場
合、基板は半導体である必要は必ずしもない。その後の
熱処理実用上の熱伝導、加工などの条件を満たせば絶縁
物であってもよい。ここでは多結晶シリコンを用いた。
絶縁膜2は基板1を酸化して形成した。
【0037】さらに、この上面に減圧CVD法を用いて
半導体シリコン膜を0.1〜2μの厚さで形成した。
P型でその不純物濃度は10 14 〜1016cm−3
あって、この半導体膜を窒化珪素、酸化珪素の二重膜を
マスクとした選択酸化法によりフィールド絶縁物3を半
導体層に埋置して形成した。この際、このフィールド絶
縁物3と半導体層とは概略同一平面になるようにフィー
ルド膜をエッチしてもよく、また、酸化前に半導体層の
一部を除去しておいてもよい。
【0038】さらに、ゲイト絶縁膜12を100〜10
00Aの厚さに形成した。このゲイト絶縁膜は半導体層
の酸化による熱酸化膜であっても、また、酸化物とリン
ガラス、アルミナ、窒化珪素との二重構造であっても、
また、このゲイト絶縁物中にクラスタまたは膜を半導体
または金属で形成する不揮発性メモリとしてもよい。こ
の後、この上面に第2の半導体層を0.1〜2μの厚さ
に形成し、選択的に除去した。この図面では第2の半導
体層におけるひとつはゲイト電極11として用いた。他
の応用は、上方面上に第2のMTS−FETのソース2
5、ドレイン24、チャネル領域29として設けた。ゲ
イト電極11をマスクとして、第1のMIS−FETの
ソース5、ドレイン6をイオン注入法により形成した。
さらに、図面より明らかなように、ゲイト電極11は、
明示されていないフィールド絶縁物3上を経て、第2の
MIS−FETのソース25に連結されている。
【0039】第2のMIS−FETは、第3の半導体層
21を形成した後、ゲイト電極21とその下のゲイト絶
縁物22とによりイオン注入法または熱拡散法を利用し
てソース、ドレインを拡散し作製した。この図面は、第
1のMIS−FETの上方面すなわち斜め上方に第2の
MIS−FETを設けたものである。しかし、このMI
S−FETの配置、大きさ及びそれぞれの配線は設計の
自由度に従ってなされるものである。
【0040】さらに、図4に示すような抵抗、キャパシ
タを同時に同一基板に作り、また保護ダイオードなどの
ダイオードを作ってもよい。
【0041】図4は、単結晶半導体基板1に対し選択酸
化によりフィールド絶縁物3を0.5〜2μの厚さに形
成している。加えて、半導体などのゲイト電極11、1
1′を設け、ソース4、ドレイン31及びソース31、
ドレイン5を1019〜1021cm-3の濃度にボロンまた
はリンを混入させて、PチャネルまたはNチャネルMI
F−FETを形成させたものである。不純物領域31
は、一方のMIS−FET(図面左側)のドレインであ
り、他方のMIS−FET(図面右側)のソースとして
作用させたインバータの実施例である。
【0042】さらに、この上面にオーバーコート用絶縁
膜10を0.5〜2μの厚さに形成して、この上面が平
坦面であると、この上側に作る第3のMIS−FETに
対し微細加工が可能である。この後、この上面に非単結
晶半導体を0.2〜2μの厚さに形成した。この不純物
濃度は1014〜1016cm-3でP型とし、チャネル領域
29が動作状態で十分チャネルとして働くことを条件と
させた。さらに、フォトマスクにより非単結晶の抵抗3
7をこの第3のMIS−FETのソースに連結し、リー
ド38につなげた。ドレイン24はキャパシタの下側電
極34に連結した。この上面の絶縁膜はキャパシタの誘
電体33でもあり、かつ第3のMIS−FETのゲイト
絶縁物22である。この上面にゲイト電極21及びキャ
パシタの上側電極36を形成した。これらにはアルミニ
ューム金属を用いた。
【0043】第3のMIS−FETのチャネル形成領域
29の基板電極は、基板バイヤスが印加されるように第
1のMIS−FETのゲイト電極11に連結されてお
り、ゲイト電極11は実質的にふたつのMIS−FET
のチャネル状態を制御できるようにしてある。
【0044】もちろん、このチャネル領域29とゲイト
電極11との間にゲイト絶縁物が形成されるならば、第
3のMIS−FETは下側と上側にゲイト電極を有する
ダブルゲイトMIS−FETとなる。もちろん、上側の
ゲイト電極を除去してもよい。すなわち、ひとつのゲイ
ト電極11でふたつのMIS−FETを制御したり、ま
た、ふたつのゲイトでひとつのMIS−FETを制御し
たりすることが本発明の特徴である。加えて、同一基板
にリードのみではなく、MIS−FETのようなアクテ
ィブエレメントまたは抵抗、キャパシタさらにダイオー
ドを設けることもできる。加えて、これら複数のエレメ
ントを集積化するならば、図1、図2に示した一層のみ
のエレメントの形成に対し、その2〜10倍の密度とす
ることが可能である。
【0045】すでに図1、図2の説明に詳記したよう
に、“誘導キュア”をこれらのデバイスを完成させた
り、または大部分完成させた後行うことにより、非単結
晶半導体での再結合中心を除去することのみならず、多
結晶またはアモルファス構造の半導体または半導体と絶
縁物体との界面に存在する界面準位密度を水素などによ
り低下できる。
【0046】以上の説明において、これら図1〜図4の
半導体装置がキュアされた後、窒化珪素をプラズマ法で
形成しオーバーコートすることが好ましい。なぜなら、
窒化珪素は水素などの原子に対してもマスク作用を有す
るため、一度半導体装置内に添加された水素などを封じ
て外に出さないようにする効果があるからである。その
ため、外部よりのナトリウムなどの汚染防止に加えて信
頼性向上の効果が著しい。半導体装置は、単にMIS−
FETに限定されることなく、それらを集積化したI
C、LSIであっても同様であり、すべての半導体装置
に対して有効である。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、チャネル領域にP型ま
たはN型の導電型を示す不純物を1×10 14 cm −3
ないし1×10 17 cm −3 の濃度にして半導体装置を
完成後、または大部分完成させた後に、化学的に活性ま
たは原子状態の水素を含む雰囲気で、300°Cないし
500°Cの温度に保持した後、室温にまで急冷するこ
とにより、水素の濃度を0.1モル%ないし200モル
%としたため、熱処理中に不対結合手を中和した水素が
遊離しないと共に、水素濃度を上記のようにすること
で、チャネル領域とゲイト絶縁膜の界面に存在する界面
準位密度を低下させることがなくなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す縦断面図である。
【図2】本発明の実施例を示す縦断面図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す縦断面図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 絶縁膜 3 フィールド絶縁物 4 チャネル形成領域 7 半導体ダイレクトコンタクト 12 ゲイト絶縁膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁ゲート型電界効果トランジスタのゲ
    イト絶縁層と接するチャネル領域が非単結晶半導体より
    なる半導体装置において、 該チャネル領域にPまたはN型の導電型を示す不純物
    1×1014cm−3 ないし1×10 17 cm −3
    濃度であり、前記半導体装置完成後、または大部分完成
    させた後に、不対結合手を水素により中和するために、
    化学的に活性または原子状態の水素を含む雰囲気中で、
    300°Cないし500°Cの温度に保持した後、不対
    結合手を中和した水素が遊離するのを防止するために室
    温にまで急冷することにより、水素の濃度を0.1モル
    ないし200モル%として、前記チャネル領域の半導
    及びゲイト絶縁の不対結合手を中和すると共に、前
    記チャネル領域とゲイト絶縁の界面に存在する界面準
    位密度を低下させることを特徴とする半導体装置作製方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5550664A (en) * 1978-10-07 1980-04-12 Shunpei Yamazaki Semiconductor device and method of fabricating the same
JPS61116873A (ja) * 1985-09-20 1986-06-04 Shunpei Yamazaki 半導体装置

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