JPH07109647A - 接着芯地 - Google Patents

接着芯地

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JPH07109647A
JPH07109647A JP25448693A JP25448693A JPH07109647A JP H07109647 A JPH07109647 A JP H07109647A JP 25448693 A JP25448693 A JP 25448693A JP 25448693 A JP25448693 A JP 25448693A JP H07109647 A JPH07109647 A JP H07109647A
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JP
Japan
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interlining
degree
yarn
elongation
shear
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JP25448693A
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English (en)
Inventor
Kazumi Isojima
一美 五十島
Toshiharu Hashimoto
利春 橋本
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ASAHI KASEI APIKO KK
Original Assignee
ASAHI KASEI APIKO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は特に縫製工程適性に優れた接着芯地
を提供するものである。 【構成】 緯糸挿入経編地からなる接着芯地において、
KES法による物性値が、 伸度EMT(100 gf/cm荷重下) 4〜7 % 剪断剛性G 0.3〜0.5 gf/cm・degree 剪断ヒステリシス2HG5 0.3〜0.7 gf/cm・degree であることを特徴とする接着芯地。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、接着芯地に関し、主と
して上衣の前身頃に使用する緯糸挿入経編地を基布とし
た接着芯地であって、かつ縫製工程性能および衣服性能
に優れた接着芯地に関するものである。
【0002】
【従来の技術】衣服に芯地を使用する目的の一つは、衣
服に形態保持性をもたせて着用した時の美観を整えると
ころにある。美観には静止した時のみならず、着用して
動いた時の身体の線に添った流れるような動きが求めら
れる。また一方、着用して動いた時の身体の動きを阻害
しないような着心地が求められるために、剛さと柔らか
さのバランスが重要になってくる。形態保持のためには
剛さが必要であるが、動きにたいする美しさや着心地を
満足させるためには剛すぎてはいけない。
【0003】このようにして芯地と衣服との関係、とり
わけ衣服上衣との関係は極めて密接であり、芯地の良否
が衣服の良否を決めると言っても過言でない。また、こ
の関係は縫製工程での生産性にも大きな影響を与える。
したがって衣服設計においては芯地の選定が非常に重要
視されている。このような事情に対応するために、多種
多様な芯地が供給され、かつ芯地に要求される性能は多
岐にわたっているために、それがまた選定のむずかし
さ、煩わしさを助長している。最も適切な芯地の選定に
は長年の経験と勘が必要とされるのが現状である。
【0004】芯地の要求性能を概略区分して説明する
と、衣服製品上で要求される性能と、製品を製造する工
程で要求される性能とに区分される。前者についての項
目では外観に関係する張り、腰、形態保持性、着心地に
関係する柔らかさなどがあり、後者についての項目では
可縫性、表地の寸法変化に対する追従性、いせ込み性な
どがあげられる。
【0005】これらの項目のうち、張り、腰、形態保持
性などについては、すでに特公昭60−36483号公
報に開示されているように、芯地のたて/よこの剛軟度
のバランスをある範囲にとることによって適切なものが
得られることがわかっている。しかしながら、特公昭6
0−36483号公報においては、張り、腰、形態保持
性、着心地、柔らかさ等、衣服になった時の特性につい
ては考慮されているものの、縫製工程において要求され
る特性については十分な配慮がなされていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】縫製工程ではいせ込み
性、追従性、可縫性が要求される。いせ込み性は衣服を
立体化するために要求される特性である。ミシン縫い工
程においていせ込まれた部分を、仕上工程または中間工
程で立体に成型するに際し、平面の生地に部分的な寸法
変化が強いられるためシワ、タルミを発生しやすい。外
観が良く、着心地の良い衣服をつくるためには、このシ
ワ、タルミを発生することなく立体の滑らかな曲面が形
成されることが重要である。一般には表生地に要求され
る特性であるが、表生地に接着されて一体となっている
芯地にも当然のことながらこの特性が要求される。いせ
込み性に欠ける表地、芯地を止むなく使用する場合に
は、手アイロンで丹念に仕上げするか、いせ込む程度を
低く設計して対応している。
【0007】追従性は主として接着工程において要求さ
れる特性である。表生地と芯地が接着樹脂面を内にして
重ねられ、温度および圧力が加えられて接着される。こ
の時、表生地、芯地とも寸法変化をおこす。多くの場合
には収縮する。この時の収縮率の差が大きいとシワ、タ
ルミを生じたり、接着体がカーリングをおこす。これは
全体にカーリングする場合もあれば、部分的に特にパー
ツの端部分の小部分がカーリングする場合もある。次い
でこれら接着体が通常状態に戻る場合には、多くの場
合、特に吸湿性の大きい天然繊維の場合には伸びること
になる。この時点でも寸法変化が大きいとカーリング現
象がおきる。
【0008】このような寸法変化は、着用中の環境条件
の変化、クリーニング処理等によっても起こり、衣服の
型くずれの原因の一つとなる。現状では、表地に芯地を
合わせてテストしてみて選んでいる。表生地と芯地の収
縮率の多少の差は芯地側で吸収することができれば望ま
しい。可縫性は縫製作業のしやすさであって、具体的に
はミシン縫いにおけるシームパッカリングの発生の大小
である。接着芯地を使用することによって多くの場合は
改善される。
【0009】特公昭60−36483号公報はすでに述
べたように、衣服としてでき上がったあとの性能に着目
して、適切な芯地を得ることを目的としたものである
が、本発明の目的は、これに上記にような縫製工程にお
ける適性を加味し、衣服性能および縫製工程ともに満足
できる接着芯地を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、以上に述べ
た接着芯地に求められる要求にたいして、解決すべき手
段について鋭意研究した結果、要約すれば、(1)非常
に低荷重下での適度な伸度、(2)歪みにたいする適度
な抵抗性、(3)適度な変形回復性、を接着芯地に与え
ることにより、前述した種々の問題を解決し、本発明を
完成するに至った。
【0011】すなわち、本願で特許請求される発明は、
下記のとおりである。緯糸挿入経編地からなる接着芯地
において、KES法による物性値が 伸度EMT(100 gf/cm・degree荷重下) 4〜7 % 剪断剛性G 0.3〜0.5 gf/cm・degree 剪断ヒステリシス2HG5 0.3〜0.7 gf/cm・degree であることを特徴とする接着芯地。上記の各特性値は、
従来から着目されていた繊維値ではなく、本発明者によ
って特に着目されたものである。すなわち、KES法に
よって表現される上記特性を接着芯地に付与することに
よって、衣服性能、縫製工程性能ともに満足できる前身
頃用芯地として最も望ましい特性をもった接着芯地を得
ることができた。
【0012】本発明において、特性値の評価法として用
いられるKES法は、いわゆるカワバタ・エバリュエー
ション・システム(生地風合いの客観計測法)として広
く知られているもので、詳細は川端季雄著、「風合い評
価の標準化と解析(第2版)」、日本繊維機会学会発行
(昭和55年)に記載されている。伸度EMTは4%〜
7%(好ましくは4.5〜7%)の範囲にあることが必
要である。4%未満では追従性が不十分になり、また7
%を越えると形態保持性に欠ける結果となる。剪断剛性
Gは0.3〜0.5 gf/cm・degree、好ましくは0.3
〜0.45 gf/cm・degreeの範囲が良く、0.3 gf/cm
・degree未満の場合には形態保持性、いわゆる張りがな
く、外観が好ましくない。逆に0.5 gf/cm・degreeを
越えると身体への添いに欠け、着心地の良くない衣服が
できあがる。剪断ヒステリシス2HG5は0.3 gf/cm
・degreeから0.7 gf/cm・degree(好ましくは0.4
〜0.7 gf/cm・degree)であることが必要であり、
0.3 gf/cm・degree未満ではいせ込み性に乏しく衣服
の仕上がりにきれいな立体感が欠ける。0.7 gf/cm・
degreeを越えると形態保持性に問題があり型くずれが懸
念される。
【0013】次に、本発明の接着芯地を得るための方法
および手段について説明する。緯糸挿入経編地を基布と
する接着芯地の物性値を決定づける要因には、原糸物
性、編物の編成組織、染色仕上条件、接着剤樹脂の構造
とサイズ等がある。原糸は、緯糸挿入経編地ではたて糸
とよこ糸とを使用する。たて糸には、経済性、作業性の
有意性の理由で一般にはナイロン、ポリエステルのフィ
ラメント糸を用いる。ナイロンとポリエステルでは柔軟
性の点でナイロンが優れ、寸法安定性の点でポリエステ
ルが優れている。ナイロンでは耐熱性の点でナイロン6
よりナイロン66が優れている。編地の柔軟性には繊維
の種類のみならず、単糸繊度が大きく寄与し、単糸繊度
の小さいものほど柔軟である。捲縮加工した嵩高加工糸
も柔軟性を得るに有効である。
【0014】よこ糸には紡績糸、フィラメントの嵩高加
工糸が一般に用いられる。芯地には特公昭60−364
83号公報に開示されているように、たて、よこの曲げ
硬さのバランスが重要な特性の一つにあげられている
が、よこ糸の特性がこのバランスに大きく寄与する。芯
地基布全体の柔軟性とよこ方向の曲げ硬さ、手触り、ふ
くらみの適度な値を得るために、フィラメント糸よりも
紡績糸、あるいはフィラメント糸であっても嵩高加工糸
を用いるのである。紡績糸、フィラメント糸のいずれの
場合にも、単糸繊度が大きく寄与し、また紡績糸であれ
ば撚係数、フィラメント糸の嵩高加工糸であれば単糸繊
度のほか捲縮率が寄与する。また必要な場合には、単糸
繊度の大きなモノフィラメント糸、あるいはフィラメン
トとステープルファイバーのコアスパン糸が用いられ
る。
【0015】フィラメント糸の嵩高加工には仮撚法、撚
糸法、エア噴射法、賦形法、デニット法、擦過法、その
他多くの方法があるが、捲縮回復性を求めるためには仮
撚法が適しており、本発明の目的を達成するためにも仮
撚法による捲縮復元率が20〜60%(JIS L 1
090、前処理:乾熱 90℃、30分)程度の加工糸
が適している。嵩高性を主に得るためにはエア噴射法に
よる加工糸でもよく、紡績糸に代えて用いた時に嵩高性
と曲げ硬さのバランスを調整するのに便利である。伸長
回復性を与えるためには仮撚加工したフィラメント糸と
未加工のフィラメント糸を組合わせてエア噴射加工し
(特開平3−130434号公報)、紡績糸に代わるよ
こ糸として使用することができる。
【0016】本発明の接着芯地を得る最も有効な手段と
しては、フィラメント嵩高加工糸と紡績糸を交互によこ
糸に使用する方法がある。例えば2種類のよこ糸を配列
する場合、よこ糸18本立ての編機であれば、1:1、
1:2、1:5、2:4、3:3の組合わせ、32本立
ての編機であれば、1:3の組合わせも可能であるが、
光沢、太さ、染色性等の異なる糸が多数本並ぶと縞状に
なることもあるので実用上は1:1、1:2の組合わせ
が適当である。
【0017】編成組織は、経編の一般的な組織がそのま
ま使用でき、本発明の目的を達成するために編成組織に
おいて特に制約を受けることはない。芯地基布の物性は
原糸、編成組織、染色仕上などの組合わせにおいて決ま
るものであるから、これらを総合して考えなければなら
ない。編成組織において、たて糸の動きをフロント筬
(F)とバック筬(B)とにわけて表示すると、〔F:
1−0/1−2 B:2−1/2−3〕から〔F:3−
2/1−0/0−1/2−3 B:3−4/4−3/2
−1/1−2〕、〔F:1−2/2−3/2−1/1−
0 B:2−3/2−1/1−0/1−2〕、さらに
〔F:1−0/0−1/1−0/0−1/2−3/3−
2/2−3/3−2 B:3−4/4−3/2−1/1
−2/2−1/1−2/3−4/4−3〕と変化させる
ことによって、たて、よこの伸度を変化させることがで
きる。たて方向の伸度を適度におさえるためには、
〔F:2−1/1−2 B:2−3/1−0〕や〔F:
1−0/0−1 B:2−3/3−2/1−0/0−
1〕、〔F:0−1/1−0 B:0−1/3−2〕が
ある。
【0018】これらの編成組織と原糸物性、染色仕上条
件の組合わせによりさまざまな、たて、よこの伸度パラ
ンスを得ることができる。フロント、バックの糸はそれ
ぞれ全筬に通しても良いが、衣料用芯地の基布であれば
1本抜きであっても十分である。たて方向の柔軟性を強
調するためにはむしろ1本抜きの方が好ましい。
【0019】染色仕上げにおいては通常の染色仕上方
法、染色仕上条件であれば何ら問題はなく、本発明の目
的に対して特に限定すべきものはない。ただ加熱条件下
で生地の幅方向、長さ方向に過度に張力をかけることは
好ましくない。幅の設定、長さ方向の送り込み量を設定
するに当たっては、仕上がりの伸度EMT、剪断剛性
G、剪断ヒステリシス2HG5の他、熱や洗濯、ドライ
クリーニングによる収縮率、手触り、風合いなどを確認
した上で、最終的な条件の決定を行なうことが望まし
い。
【0020】染色加工のうち起毛加工は、手触り感覚を
ソフトにするため、接着芯地においては有効な加工方法
である。また、この方法は、接着時において接着剤樹脂
が芯地基布裏面に流れてしみ出すことを防ぐ効果も持っ
ている。起毛の方法は通常の針布を用いた起毛が一般的
であるが、エメリーペーパーを用いる方法や、よこ糸に
用いる原糸の種類を選べばブラッシングでも十分な効果
が得られる。
【0021】起毛工程を経ることによって、基布はたて
方向に伸ばされ、よこ方向には収縮する。その結果、た
て方向の伸度が小さくなり、よこ方向の伸度が大きくな
る。本発明の要求する物性値を得るためには、起毛のあ
とたて方向に基布を追込みながらよこ方向に幅出しをす
る仕上セット工程を入れ、注意深く条件設定を行なって
物性値の調整をすることが重要である。また、接着剤樹
脂コーティング後に起毛加工をして目的のKES値を得
ることも可能である。
【0022】このようにして仕上げられた基布には接着
剤樹脂がコーティングされるが、接着剤樹脂の種類、コ
ーティングの方法については、本発明では特に限定され
ない。接着剤樹脂の種類は溶融温度80〜130℃のポ
リマーで、最もしばしば用いられるのはナイロン6、6
6、12、610などを成分とするポリアミド系共重合
ポリマーである。その他、芯地の用途に応じてポリエス
テル系、エチレン酢酸ビニル系、ポリオレフィン系など
のポリマーが用いられる。コーティングの方法は、樹脂
粉体を粉体のまま芯地基布に直接に転写するパウダード
ットコーティング法と、接着剤樹脂粉体を水およびその
他の成分と混和してペーストにした状態で芯地基布に転
写するペーストドットコーティング法とが基本的方法で
あり、その他にこれらの複合型、芯地基布以外の媒体に
一旦転写したあと、再度、芯地基布に転写する方法など
がある。
【0023】これらの接着剤樹脂の種類、コーティング
方法による影響は本発明の目的に大きな影響を与えるも
のではない。基布上に置かれた接着剤樹脂のドットの大
きさ、ドットの間隔、ドットの並びかたなど、接着剤樹
脂ドットの形状は伸度EMT、剪断剛性G、剪断ヒステ
リシス2HG5に影響を与える。しかしさほど大きなも
のではなく、他の条件によって十分に置換えられる程度
のものである。
【0024】
【実施例】本発明の効果を実施例によってさらに詳しく
説明する。主に原糸の種類と組合わせ、編物の編成組織
を変えて表1に示す7種類のサンプルと、3種類の比較
サンプルを作製し、KES値の測定、縫製工程性能と衣
服性能の評価を行なった。原糸は表1に示すように、た
て糸3種類、よこ糸6種類を使用した。編立は緯糸挿入
経編機(カールマイヤー社製 HKS2MSUタイプお
よびKMSM2タイプ、24GG)を使用して、3種類
の編成組織で編立てた。染色仕上は常法にしたがって、
プレセットー染色ー仕上セットを行ない、比較例1を除
く全サンプルについて針布起毛機(日機製 ベルト式)
により起毛を施した。接着剤樹脂のコーティングは、パ
ウダードットコーティング機(カラチ社製)に、たて、
よこ各20ポイント/インチの彫刻ロールを用いて行な
い、共重合ポリアミド系ホットメルト接着剤樹脂(東レ
製 ナイロンパウダー 843P48Aタイプ)を約8
gf/cm・degree2 の付着量になるように調整して付与し
た。
【0025】接着芯地サンプルの物性測定は、カトーテ
ック社製 KES測定装置(KES-FB1 AUTO TENSILE & S
HEAR TESTER )により、20℃、65%RH雰囲気中で
行ない、伸度EMT、剪断剛性G、剪断ヒステリシス2
HG5を求めた。測定条件は次のとおりである。 〔EMT〕 〔G〕 〔2HG5〕 サンプル幅 20 20 20 (cm) SENS 2×5 2×5 2×5 (−) スピード 0.1 − − (mm/sec) 伸び感度 25 − − (mm/10V) チャック幅 5.0 5.0 5.0 (cm) 上限荷重 100 − − (gf/cm・degree) 剪断角 − 0.5 2.5 (度) 〜2.5 剪断ウエイト − 10 10 (gf/cm・degree) 芯地性能は、婦人用および紳士用スーツ上衣を通常の仕
様で作製し、官能評価で縫製工程性能(いせ込み性、追
従性、可縫性)、衣服着用性能(着心地感、張り、腰、
柔らかさ)、衣服外観(形態保持性)を評価した。表地
としてウールギャバジン地(ウール梳毛糸72番手双糸
使い、目付約80 gf/m2および60番手双糸使い、目付
約120 gf/m2)を使用し、実施例および比較例の接着
芯地を前身頃に使用した。
【0026】評価結果は表1に示す通りである。実施例
の7点は前身頃用接着芯地として優れた性能を示してい
る。比較例1はEMTおよび2HG5の高いことが形態
保持性に、また比較例2、3はEMTが低くく、Gおよ
び2HG5の高いことが形態保持性および追従性にそれ
ぞれ良くない影響を及ぼしている。前身頃用接着芯地と
しての性能は実施例に比べると劣っている。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明による接着芯地は、衣服上衣に使
用した場合に着心地、形態保持性など衣服上衣としての
品質に優れたものを与えると共に、縫製工程においても
優れた工程適性を有するものである。
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】特公昭60−36483号公報はすでに述
べたように、衣服としてでき上がったあとの性能に着目
して、適切な芯地を得ることを目的としたものである
が、本発明の目的は、これに上に述べたような縫製工程
における適性を加味し、衣服性能および縫製工程ともに
満足できる接着芯地を提供することにある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】すなわち、本願で特許請求される発明は、
下記のとおりである。緯糸挿入経編地からなる接着芯地
において、KES法による物性値が 伸度EMT(100 gf/cm荷重下) 4〜7 % 剪断剛性G 0.3〜0.5 gf/cm・degree 剪断ヒステリシス2HG5 0.3〜0.7 gf/cm・degree であることを特徴とする接着芯地。上記の各特性値は、
従来から着目されていた特性値ではなく、本発明者によ
って特に着目されたものである。すなわち、KES法に
よって表現される上記特性を接着芯地に付与することに
よって、衣服性能、縫製工程性能ともに満足できる前身
頃用芯地として最も望ましい特性をもった接着芯地を得
ることができた。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】これらの編成組織と原糸物性、染色仕上条
件の組合わせによりさまざまな、たて、よこの伸度バラ
ンスを得ることができる。フロント、バックの糸はそれ
ぞれ全筬に通しても良いが、衣料用芯地の基布であれば
1本抜きであっても十分である。たて方向の柔軟性を強
調するためにはむしろ1本抜きの方が好ましい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】
【実施例】本発明の効果を実施例によってさらに詳しく
説明する。主に原糸の種類と組合わせ、編物の編成組織
を変えて表1に示す7種類のサンプルと、3種類の比較
サンプルを作製し、KES値の測定、縫製工程性能と衣
服性能の評価を行なった。原糸は表1に示すように、た
て糸3種類、よこ糸6種類を使用した。編立は緯糸挿入
経編機(カールマイヤー社製 HKS2MSUタイプお
よびKMSM2タイブ、24GG)を使用して、3種類
の編成組織で編立てた。染色仕上は常法にしたがって、
プレセット−染色−仕上セットを行ない、比較例1を除
く全サンプルについて針布起毛機(日機製 ベルト式)
により起毛を施した。接着剤樹脂のコーティングは、パ
ウダードットコーティング機(カラチ社製)に、たて、
よこ各20ポイント/インチの彫刻ロールを用いて行な
い、共重合ポリアミド系ホットメルト接着剤樹脂(東レ
製 ナイロンパウダー 843P48Aタイプ)を約8
g/m2 の付着量になるように調製して付与した。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】接着芯地サンプルの物性測定は、カトーテ
ック社製 KES測定装置(KES-FB1 AUTO TENSILE & S
HEAR TESTER )により、20℃、65%RH雰囲気中で
行ない、伸度EMT、剪断剛性G、剪断ヒステリシス2
HG5を求めた。測定条件は次のとおりである。 〔EMT〕 〔G〕 〔2HG5〕 サンプル幅 20 20 20 (cm) SENS 2×5 2×5 2×5 (−) スピード 0.1 ─ ─ (mm/sec) 伸び感度 25 ─ ─ (mm/10V) チャック幅 5.0 5.0 5.0 (cm) 上限荷重 100 ─ ─ (gf/cm) 剪断角 ─ 0.5 2.5 (度) 〜2.5 剪断ウエイト ─ 10 10 (gf/cm・degree) 芯地性能は、婦人用および紳士用スーツ上衣を通常の仕
様で作製し、官能評価で縫製工程性能(いせ込み性、追
従性、可縫性)、衣服着用性能(着心地感、張り、腰、
柔らかさ)、衣服外観(形態保持性)を評価した。表地
としてウールギャバジン地(ウール梳毛糸72番手双糸
使い、目付約80g/m2 および60番手双糸使い、目付約
120g/m2 )を使用し、実施例および比較例の接着芯地
を前身頃に使用した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 緯糸挿入経編地からなる接着芯地におい
    て、KES法による物性値が 伸度EMT(100 gf/cm・degree荷重下) 4〜7 % 剪断剛性G 0.3〜0.5 gf/cm・degree 剪断ヒステリシス2HG5 0.3〜0.7 gf/cm・degree であることを特徴とする接着芯地。
JP25448693A 1993-10-12 1993-10-12 接着芯地 Pending JPH07109647A (ja)

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JP25448693A JPH07109647A (ja) 1993-10-12 1993-10-12 接着芯地

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JP25448693A JPH07109647A (ja) 1993-10-12 1993-10-12 接着芯地

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JP25448693A Pending JPH07109647A (ja) 1993-10-12 1993-10-12 接着芯地

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JP (1) JPH07109647A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1025766A1 (de) * 1999-02-03 2000-08-09 Kufner Textilwerke GmbH Elastische Einlage, Verfahren zu deren Herstellung und Verwendung
WO2000045657A1 (de) * 1999-02-03 2000-08-10 Kufner Textilwerke Gmbh Elastische einlage, verfahren zu deren herstellung und verwendung
CN113338046A (zh) * 2020-02-18 2021-09-03 世联株式会社 合成皮革

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