JPH07109505A - 銀−パラジウム複合粉末の製造方法及び銀−パラジウム複合粉末 - Google Patents
銀−パラジウム複合粉末の製造方法及び銀−パラジウム複合粉末Info
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- JPH07109505A JPH07109505A JP27597793A JP27597793A JPH07109505A JP H07109505 A JPH07109505 A JP H07109505A JP 27597793 A JP27597793 A JP 27597793A JP 27597793 A JP27597793 A JP 27597793A JP H07109505 A JPH07109505 A JP H07109505A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】銀とパラジウムとが均一に混合分散し、且つコ
ンデンサー電極としての特性に優れ、更には、粒子径の
大きさが所定範囲内に揃っており印刷特性にも優れた銀
−パラジウム複合粉末及びその製造方法を提供する。 【構成】銀及びパラジウムの添加総合計量の0.2〜2
0.0mol%の銀粉末若しくはパラジウム粉末若しく
は銀−パラジウム複合粉末を核として予め分散させた溶
液中に還元剤を添加し、更に銀塩とパラジウム塩が溶解
する混合溶液を分散させ、同時に銀とパラジウムに還元
して前記銀粉末若しくはパラジウム粉末若しくは銀−パ
ラジウム複合粉末上に析出させることを特徴とする銀−
パラジウム複合粉末及びその製造方法。 【効果】酸化開始温度が遅く酸化増量が少ないうえに、
粒子径が0.2〜1.0μmの範囲内でほぼ均等な大き
さの銀−パラジウム複合粉末を得ることができる。
ンデンサー電極としての特性に優れ、更には、粒子径の
大きさが所定範囲内に揃っており印刷特性にも優れた銀
−パラジウム複合粉末及びその製造方法を提供する。 【構成】銀及びパラジウムの添加総合計量の0.2〜2
0.0mol%の銀粉末若しくはパラジウム粉末若しく
は銀−パラジウム複合粉末を核として予め分散させた溶
液中に還元剤を添加し、更に銀塩とパラジウム塩が溶解
する混合溶液を分散させ、同時に銀とパラジウムに還元
して前記銀粉末若しくはパラジウム粉末若しくは銀−パ
ラジウム複合粉末上に析出させることを特徴とする銀−
パラジウム複合粉末及びその製造方法。 【効果】酸化開始温度が遅く酸化増量が少ないうえに、
粒子径が0.2〜1.0μmの範囲内でほぼ均等な大き
さの銀−パラジウム複合粉末を得ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は銀−パラジウム複合粉末
及びその製造方法に関する。特にはコンデンサー電極に
使用される銀−パラジウム複合粉末及びその製造方法に
関する。
及びその製造方法に関する。特にはコンデンサー電極に
使用される銀−パラジウム複合粉末及びその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】電子工業の分野では、厚膜回路を作製す
るのに貴金属の導電性ペーストが利用されている。この
中、銀ペーストはマイグレーション及びハンダクワレが
発生し易い。そこで、これらを防止するために、銀粉末
に10〜50mol%のパラジウム粉末を加えて、ペー
ストが製造されていた。しかし、銀粉末とパラジウム粉
末との均一分散が困難であり、得られるペーストを用い
て形成された膜は電気特性が劣ったものであった。
るのに貴金属の導電性ペーストが利用されている。この
中、銀ペーストはマイグレーション及びハンダクワレが
発生し易い。そこで、これらを防止するために、銀粉末
に10〜50mol%のパラジウム粉末を加えて、ペー
ストが製造されていた。しかし、銀粉末とパラジウム粉
末との均一分散が困難であり、得られるペーストを用い
て形成された膜は電気特性が劣ったものであった。
【0003】そこで、最近では銀−パラジウム合金粉末
若しくは銀−パラジウム複合粉末が使用されるように成
ってきた。これらの合金粉末若しくは複合粉末の製造方
法としては、銀とパラジウムとを過熱溶融して、合金を
作製し機械力により粉砕する方法、又は銀とパラジウム
との(合金)溶融液をアトマイズ法により微粒化する方
法などの物理的な製造方法と、銀塩とパラジウム塩が含
有する水溶液中での還元析出法を利用した化学的な方法
とに大別される。
若しくは銀−パラジウム複合粉末が使用されるように成
ってきた。これらの合金粉末若しくは複合粉末の製造方
法としては、銀とパラジウムとを過熱溶融して、合金を
作製し機械力により粉砕する方法、又は銀とパラジウム
との(合金)溶融液をアトマイズ法により微粒化する方
法などの物理的な製造方法と、銀塩とパラジウム塩が含
有する水溶液中での還元析出法を利用した化学的な方法
とに大別される。
【0004】化学的な方法として最も典型的なものは、
銀塩とパラジウム塩とが含有する混合溶液に還元剤を添
加して銀−パラジウム複合粉末を還元析出させる方法
(特公昭44−21968号公報)である。特公平1−
35044号公報は上記方法の還元剤をヒドラジン化合
物に限定し得られた微細粉末を真空中で加熱処理した方
法である。
銀塩とパラジウム塩とが含有する混合溶液に還元剤を添
加して銀−パラジウム複合粉末を還元析出させる方法
(特公昭44−21968号公報)である。特公平1−
35044号公報は上記方法の還元剤をヒドラジン化合
物に限定し得られた微細粉末を真空中で加熱処理した方
法である。
【0005】特開昭64−75602号公報及び特開昭
64−75603号公報には、予め反応に供するパラジ
ウム粉末若しくは銀粉末の全部を溶液中に分散させて、
これらの粉末を核として、還元析出法により、それぞれ
銀若しくはパラジウムを沈着させて銀−パラジウム粉末
を製造する方法について記載されている。
64−75603号公報には、予め反応に供するパラジ
ウム粉末若しくは銀粉末の全部を溶液中に分散させて、
これらの粉末を核として、還元析出法により、それぞれ
銀若しくはパラジウムを沈着させて銀−パラジウム粉末
を製造する方法について記載されている。
【0006】特開平4−325609号公報には、パラ
ジウム塩溶液を弱アルカリにし還元剤を加えパラジウム
コロイド液を調製し、更に還元剤、銀塩溶液を加えて銀
イオンを還元析出させて、銀−パラジウム複合粉末を製
造する方法が記載されている。
ジウム塩溶液を弱アルカリにし還元剤を加えパラジウム
コロイド液を調製し、更に還元剤、銀塩溶液を加えて銀
イオンを還元析出させて、銀−パラジウム複合粉末を製
造する方法が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】物理的な製造方法によ
り得られる複合粉末は、機械的な粉砕及びアトマイズ法
のどちらの場合でも、十分に微粒化することができず、
形状も好ましいものが得られない。従って、印刷特性に
劣っていた。
り得られる複合粉末は、機械的な粉砕及びアトマイズ法
のどちらの場合でも、十分に微粒化することができず、
形状も好ましいものが得られない。従って、印刷特性に
劣っていた。
【0008】化学的な製造方法の場合には、特公昭44
−21968号公報及び特公平1−35044号公報に
記載された方法では、生成する複合粉末の粒子径が小さ
過ぎるためにペースト化しても印刷に適さない。また、
粉末の特性としてパラジウムと銀との分散性不良、微細
粉末の混入により酸化開始温度が早く且つ酸化増量が大
きくなり、コンデンサー電極としての特性に問題があっ
た。
−21968号公報及び特公平1−35044号公報に
記載された方法では、生成する複合粉末の粒子径が小さ
過ぎるためにペースト化しても印刷に適さない。また、
粉末の特性としてパラジウムと銀との分散性不良、微細
粉末の混入により酸化開始温度が早く且つ酸化増量が大
きくなり、コンデンサー電極としての特性に問題があっ
た。
【0009】特開昭64−75602号公報及び特開昭
64−75603号公報に記載された方法では生成した
複合粉末の混合状態が均一でなく、粉末の凝集がみられ
た。また、粉末の特性としてパラジウムと銀との分散性
が悪い為酸化増量が大きくなり、コンデンサー電極とし
ての特性に問題があった。
64−75603号公報に記載された方法では生成した
複合粉末の混合状態が均一でなく、粉末の凝集がみられ
た。また、粉末の特性としてパラジウムと銀との分散性
が悪い為酸化増量が大きくなり、コンデンサー電極とし
ての特性に問題があった。
【0010】特開平4−325609号公報に記載の方
法でも、同様に生成した複合粉末の混合状態が均一では
ない。また、粉末の特性として微細粉末パラジウムの混
入により酸化増量が大きくなり、コンデンサー電極とし
ての特性に問題があった。
法でも、同様に生成した複合粉末の混合状態が均一では
ない。また、粉末の特性として微細粉末パラジウムの混
入により酸化増量が大きくなり、コンデンサー電極とし
ての特性に問題があった。
【0011】そこで、本発明では、銀とパラジウムとが
均一に混合分散し、且つコンデンサー電極としての特性
に優れた複合粉末であり、更には、粒子径の大きさが所
定範囲内に揃っており且つ印刷特性に優れた粒子径を有
する銀−パラジウム複合粉末の製造方法を提供すること
を目的とする。また、前記製造方法により得られる銀−
パラジウム複合粉末を提供することを目的とする。
均一に混合分散し、且つコンデンサー電極としての特性
に優れた複合粉末であり、更には、粒子径の大きさが所
定範囲内に揃っており且つ印刷特性に優れた粒子径を有
する銀−パラジウム複合粉末の製造方法を提供すること
を目的とする。また、前記製造方法により得られる銀−
パラジウム複合粉末を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
に従い鋭意研究を進めた結果、コンデンサー電極の特性
に関係のある粉末の酸化増量は、均一に混合分散した複
合粉末では少なくなることかつ、微細粉末パラジウムの
混入は酸化増量が大きくなることを見出し、更に、前も
って所定量の金属粒子を反応溶液中に分散させてから還
元析出法を行なうと、銀とパラジウムが均一に混合した
複合粉末が得られ、且つ粒子の大きさがほぼ同一であり
印刷特性に優れた大きさとなることを見出し、本発明を
完成させた。
に従い鋭意研究を進めた結果、コンデンサー電極の特性
に関係のある粉末の酸化増量は、均一に混合分散した複
合粉末では少なくなることかつ、微細粉末パラジウムの
混入は酸化増量が大きくなることを見出し、更に、前も
って所定量の金属粒子を反応溶液中に分散させてから還
元析出法を行なうと、銀とパラジウムが均一に混合した
複合粉末が得られ、且つ粒子の大きさがほぼ同一であり
印刷特性に優れた大きさとなることを見出し、本発明を
完成させた。
【0013】即ち、本発明は銀及びパラジウムの添加総
合計量の0.2〜20.0mol%の銀粉末若しくはパ
ラジウム粉末若しくは銀−パラジウム複合粉末を核とし
て予め分散させた溶液中に還元剤を添加し、更に銀塩と
パラジウム塩が溶解する混合溶液を分散させ、同時に銀
とパラジウムに還元して前記銀粉末若しくはパラジウム
粉末若しくは銀−パラジウム複合粉末上に析出させるこ
とを特徴とする銀−パラジウム複合粉末の製造方法及び
前記製造方法により得られる、銀とパラジウムが均一に
分散した粒子径が0.2〜1.0μmである銀−パラジ
ウム複合粉末に関する。
合計量の0.2〜20.0mol%の銀粉末若しくはパ
ラジウム粉末若しくは銀−パラジウム複合粉末を核とし
て予め分散させた溶液中に還元剤を添加し、更に銀塩と
パラジウム塩が溶解する混合溶液を分散させ、同時に銀
とパラジウムに還元して前記銀粉末若しくはパラジウム
粉末若しくは銀−パラジウム複合粉末上に析出させるこ
とを特徴とする銀−パラジウム複合粉末の製造方法及び
前記製造方法により得られる、銀とパラジウムが均一に
分散した粒子径が0.2〜1.0μmである銀−パラジ
ウム複合粉末に関する。
【0014】
【作用】本発明においては所定量、即ち、銀及びパラジ
ウムの添加総合計mol量の0.2〜20.0mol%
の金属粒子(銀粉末若しくはパラジウム粉末若しくは銀
−パラジウム複合粉末)を核として予め分散させること
で、その後に銀塩とパラジウム塩との混合溶液を加え、
同時に還元して共沈析出することにより得られる銀−パ
ラジウム複合粉末は、粒子径も0.2〜1.0μm、特
には0.4〜0.5μmの範囲内でほぼ一定であり、且
つ銀とパラジウムが均一に分布した一定の組成比を有す
るものである。
ウムの添加総合計mol量の0.2〜20.0mol%
の金属粒子(銀粉末若しくはパラジウム粉末若しくは銀
−パラジウム複合粉末)を核として予め分散させること
で、その後に銀塩とパラジウム塩との混合溶液を加え、
同時に還元して共沈析出することにより得られる銀−パ
ラジウム複合粉末は、粒子径も0.2〜1.0μm、特
には0.4〜0.5μmの範囲内でほぼ一定であり、且
つ銀とパラジウムが均一に分布した一定の組成比を有す
るものである。
【0015】この本発明の銀−パラジウム複合粉末はペ
ーストに利用した際には印刷性も良好であり、更には酸
化開始温度が遅いため焼成時の酸化増量が少なく、コン
デンサー電極としての特性に優れている。
ーストに利用した際には印刷性も良好であり、更には酸
化開始温度が遅いため焼成時の酸化増量が少なく、コン
デンサー電極としての特性に優れている。
【0016】
【好適な実施態様】核として予め分散させる金属粒子の
粒子径としては、好ましくは0.1〜1.0μmであ
り、更に好ましくは0.1〜0.5μmであり湿式析出
還元法若しくは水素等の不活性ガスによる金属塩の還元
により製造される。
粒子径としては、好ましくは0.1〜1.0μmであ
り、更に好ましくは0.1〜0.5μmであり湿式析出
還元法若しくは水素等の不活性ガスによる金属塩の還元
により製造される。
【0017】核として予め分散させる金属粒子の添加量
としては、銀及びパラジウムの添加総合計量の0.2〜
20.0mol%である。0.2mol%未満では核と
なる金属粒子が少な過ぎるため、還元析出時にも新たな
核が生成し、微細粒子が多数生じてしまう。一方、2
0.0mol%より多いと逆に核となる金属粒子の存在
が多過ぎるため、均一な沈着が行なわれず、生成粒子の
粒子径が不揃いになったり球状の粒子が得られなくな
り、かつ、核となる金属粒子の凝集もみられ、均一分散
の銀−パラジウム複合粉末が得られにくい。
としては、銀及びパラジウムの添加総合計量の0.2〜
20.0mol%である。0.2mol%未満では核と
なる金属粒子が少な過ぎるため、還元析出時にも新たな
核が生成し、微細粒子が多数生じてしまう。一方、2
0.0mol%より多いと逆に核となる金属粒子の存在
が多過ぎるため、均一な沈着が行なわれず、生成粒子の
粒子径が不揃いになったり球状の粒子が得られなくな
り、かつ、核となる金属粒子の凝集もみられ、均一分散
の銀−パラジウム複合粉末が得られにくい。
【0018】予め分散させる金属粒子の好ましい量は添
加総合計量の0.5〜10mol%であり、特に好まし
くは2mol%である。ここで、予め分散させる金属粒
子がパラジウム粉末の場合に、パラジウム粉末の全部と
ならないようにすることが肝要である。なぜならば、還
元析出反応時に共沈作用を伴わせることで、生成してく
る複合粉末の銀−パラジウム間の固着力が強まり、酸化
増量の減少、酸化開始温度の遅延化に寄与すると考えら
れるからである。
加総合計量の0.5〜10mol%であり、特に好まし
くは2mol%である。ここで、予め分散させる金属粒
子がパラジウム粉末の場合に、パラジウム粉末の全部と
ならないようにすることが肝要である。なぜならば、還
元析出反応時に共沈作用を伴わせることで、生成してく
る複合粉末の銀−パラジウム間の固着力が強まり、酸化
増量の減少、酸化開始温度の遅延化に寄与すると考えら
れるからである。
【0019】本発明は前もって金属粒子を分散させる代
わりに、還元析出法により全体の0.2〜20.0mo
l%に相当する金属粒子を生成させても構わず、続けて
再度還元析出法により、前記金属粒子を核として析出沈
着させることもできる。
わりに、還元析出法により全体の0.2〜20.0mo
l%に相当する金属粒子を生成させても構わず、続けて
再度還元析出法により、前記金属粒子を核として析出沈
着させることもできる。
【0020】本発明の銀−パラジウム複合粉末は、組成
比においてコンデンサーの焼成温度と関連があるが、パ
ラジウムが高価であるという経済的な見地から全体の1
0〜50mol%がパラジウムからなることが好まし
い。パラジウムが10mol%未満ではマイグレーショ
ンやハンダクワレを防止することができず、逆に50m
ol%を超えるとパラジウムの高価格により、パラジウ
ムペーストと比較して経済的なメリットが薄らいでく
る。
比においてコンデンサーの焼成温度と関連があるが、パ
ラジウムが高価であるという経済的な見地から全体の1
0〜50mol%がパラジウムからなることが好まし
い。パラジウムが10mol%未満ではマイグレーショ
ンやハンダクワレを防止することができず、逆に50m
ol%を超えるとパラジウムの高価格により、パラジウ
ムペーストと比較して経済的なメリットが薄らいでく
る。
【0021】本発明の還元析出法に用いる還元剤は、従
来の金属粒子の還元析出法に用いられてきたもの、たと
えば、水素化ホウ素ナトリウム、ヒドロキシルアミン、
亜硫酸ナトリウム、蟻酸、蟻酸ナトリウム、亜硫酸水素
ナトリウム、次亜リン酸、亜ニチオン酸ナトリウム、無
水亜硫酸ナトリウム、L(+)酒石酸、蟻酸アンモニウ
ム、ロンガリット、L−アスコルビン酸及びこれらの混
合物を適用することができ、好ましくは、ヒドラジン化
合物の少なくとも1種を含有する還元剤であり、特に好
ましくは、硫酸ヒドラジン、抱水ヒドラジン、ヒドラジ
ンの少なくとも1種を含有する還元剤である。
来の金属粒子の還元析出法に用いられてきたもの、たと
えば、水素化ホウ素ナトリウム、ヒドロキシルアミン、
亜硫酸ナトリウム、蟻酸、蟻酸ナトリウム、亜硫酸水素
ナトリウム、次亜リン酸、亜ニチオン酸ナトリウム、無
水亜硫酸ナトリウム、L(+)酒石酸、蟻酸アンモニウ
ム、ロンガリット、L−アスコルビン酸及びこれらの混
合物を適用することができ、好ましくは、ヒドラジン化
合物の少なくとも1種を含有する還元剤であり、特に好
ましくは、硫酸ヒドラジン、抱水ヒドラジン、ヒドラジ
ンの少なくとも1種を含有する還元剤である。
【0022】
【効果】本発明の製造方法により得られる銀−パラジウ
ム複合粉末は、銀とパラジウムが均一に分散したもので
あり、酸化開始温度が遅く、酸化による増量が少ないた
め、コンデンサー電極としての特性に優れている。更に
は、ほぼ一定範囲内(0.2〜1.0μm、特には0.
4〜0.5μm)の印刷性に適した大きさの粒子径を有
している。従って、特に導体用ペーストに好ましく適用
できる。
ム複合粉末は、銀とパラジウムが均一に分散したもので
あり、酸化開始温度が遅く、酸化による増量が少ないた
め、コンデンサー電極としての特性に優れている。更に
は、ほぼ一定範囲内(0.2〜1.0μm、特には0.
4〜0.5μm)の印刷性に適した大きさの粒子径を有
している。従って、特に導体用ペーストに好ましく適用
できる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の効果の一つである酸化による
増量(TGA)の減少効果を実証することを主眼にし
て、酸化増量の原因となるパラジウムを多く含有する銀
(51.87mol%)−パラジウム(48.13mo
l%)複合粉末を中心に実施例を用いて本発明について
更に説明する。
増量(TGA)の減少効果を実証することを主眼にし
て、酸化増量の原因となるパラジウムを多く含有する銀
(51.87mol%)−パラジウム(48.13mo
l%)複合粉末を中心に実施例を用いて本発明について
更に説明する。
【0024】
【実施例1】 (1) 蒸留水300ccに硫酸ヒドラジン5gを溶解
し40℃に保持した溶液中に、予め硝酸パラジウム0.
02490g(0.802mol%)とを水酸化アンモ
ニウムで溶解した溶液10ccを加えた。そして、溶液
中のパラジウムイオンを金属に還元反応させた。更にそ
の溶液中に、硝酸パラジウム1.4719g(47.3
28mol%)と硝酸銀1.189g(51.87mo
l%)とを水酸化アンモニウムで溶解した溶液30cc
を加えた。そして、溶液中のパラジウムイオンと銀イオ
ンとを金属に還元反応させ、製造された銀−パラジウム
複合粉末は、パラジウムが銀に均一分散した0.4〜
0.5μmの印刷特性に適した粉末であった。
し40℃に保持した溶液中に、予め硝酸パラジウム0.
02490g(0.802mol%)とを水酸化アンモ
ニウムで溶解した溶液10ccを加えた。そして、溶液
中のパラジウムイオンを金属に還元反応させた。更にそ
の溶液中に、硝酸パラジウム1.4719g(47.3
28mol%)と硝酸銀1.189g(51.87mo
l%)とを水酸化アンモニウムで溶解した溶液30cc
を加えた。そして、溶液中のパラジウムイオンと銀イオ
ンとを金属に還元反応させ、製造された銀−パラジウム
複合粉末は、パラジウムが銀に均一分散した0.4〜
0.5μmの印刷特性に適した粉末であった。
【0025】(2) 同様に、予め硝酸パラジウム0.
0498g(1.604mol%)と水酸化アンモニウ
ムで溶解した溶液10ccを加え、そして、溶液中のパ
ラジウムイオンを金属に還元反応させた。更にその溶液
中に、硝酸パラジウム1.4469g(46.526m
ol%)と硝酸銀1.189g(51.87mol%)
とを水酸化アンモニウムで溶解した溶液30ccを加え
た。そして、溶液中のパラジウムイオンと銀イオンとを
金属に還元反応させた。製造された銀−パラジウム複合
粉末は、パラジウムが銀に均一分散した0.4〜0.5
μmの印刷特性に適した粉末であり、かつ酸化増量(T
GA)の減少がみられた。
0498g(1.604mol%)と水酸化アンモニウ
ムで溶解した溶液10ccを加え、そして、溶液中のパ
ラジウムイオンを金属に還元反応させた。更にその溶液
中に、硝酸パラジウム1.4469g(46.526m
ol%)と硝酸銀1.189g(51.87mol%)
とを水酸化アンモニウムで溶解した溶液30ccを加え
た。そして、溶液中のパラジウムイオンと銀イオンとを
金属に還元反応させた。製造された銀−パラジウム複合
粉末は、パラジウムが銀に均一分散した0.4〜0.5
μmの印刷特性に適した粉末であり、かつ酸化増量(T
GA)の減少がみられた。
【0026】(3) 同様に、予め硝酸パラジウム0.
4981g(16.043mol%)と水酸化アンモニ
ウムで溶解した溶液10ccを加え、そして、溶液中の
パラジウムイオンを金属に還元反応させた。更にその溶
液中に、硝酸パラジウム0.9987g(32.087
mol%)と硝酸銀1.189g(51.87mol
%)とを水酸化アンモニウムで溶解した溶液30ccを
加えた。そして、溶液中のパラジウムイオンと銀イオン
とを金属に還元反応させた。製造された銀−パラジウム
複合粉末は、パラジウムが銀に均一分散した0.4〜
0.5μmの印刷特性に適した粉末であっり、かつ酸化
増量(TGA)の減少がみられた。
4981g(16.043mol%)と水酸化アンモニ
ウムで溶解した溶液10ccを加え、そして、溶液中の
パラジウムイオンを金属に還元反応させた。更にその溶
液中に、硝酸パラジウム0.9987g(32.087
mol%)と硝酸銀1.189g(51.87mol
%)とを水酸化アンモニウムで溶解した溶液30ccを
加えた。そして、溶液中のパラジウムイオンと銀イオン
とを金属に還元反応させた。製造された銀−パラジウム
複合粉末は、パラジウムが銀に均一分散した0.4〜
0.5μmの印刷特性に適した粉末であっり、かつ酸化
増量(TGA)の減少がみられた。
【0027】
【比較例1】 (1) 実施例1と同様に、蒸留水300ccに硫酸ヒ
ドラジン5gを溶解し40℃に保持した溶液中に、硝酸
パラジウム1.4968g(48.13mol%)と硝
酸銀1.189g(51.87mol%)と水酸化アン
モニウムで溶解した溶液30ccを加えた。そして、溶
液中のパラジウムイオンと銀イオンとを金属に還元反応
させた。製造された銀−パラジウム複合粉末は、細粒が
混入し、印刷時にチヂレ、クラックが生じ易く、かつ酸
化増量が大きい。
ドラジン5gを溶解し40℃に保持した溶液中に、硝酸
パラジウム1.4968g(48.13mol%)と硝
酸銀1.189g(51.87mol%)と水酸化アン
モニウムで溶解した溶液30ccを加えた。そして、溶
液中のパラジウムイオンと銀イオンとを金属に還元反応
させた。製造された銀−パラジウム複合粉末は、細粒が
混入し、印刷時にチヂレ、クラックが生じ易く、かつ酸
化増量が大きい。
【0028】(2) また、同様に硝酸パラジウム0.
00498g(0.160mol%)と水酸化アンモニ
ウムで溶解した溶液10ccを加えた。そして、溶液中
のパラジウムイオンを金属に還元反応させた。更にその
溶液中に、硝酸パラジウム1.49182g(47.9
70mol%)と硝酸銀1.189g(51.87mo
l%)と水酸化アンモニウムで溶解した溶液30ccを
加えた。そして、溶液中の銀イオンとパラジウムイオン
と銀イオンとを金属に還元反応させた。製造された銀−
パラジウム複合粉末は、酸化増量の減少はみられたが、
細粒が混入し、印刷時にチヂレ、クラックが生じ易い粉
末であった。
00498g(0.160mol%)と水酸化アンモニ
ウムで溶解した溶液10ccを加えた。そして、溶液中
のパラジウムイオンを金属に還元反応させた。更にその
溶液中に、硝酸パラジウム1.49182g(47.9
70mol%)と硝酸銀1.189g(51.87mo
l%)と水酸化アンモニウムで溶解した溶液30ccを
加えた。そして、溶液中の銀イオンとパラジウムイオン
と銀イオンとを金属に還元反応させた。製造された銀−
パラジウム複合粉末は、酸化増量の減少はみられたが、
細粒が混入し、印刷時にチヂレ、クラックが生じ易い粉
末であった。
【0029】(3) また、同様に予め硝酸パラジウム
0.7484g(24.065mol%)と水酸化アン
モニウムで溶解した溶液10ccを加え、そして、溶液
中のパラジウムイオンを金属に還元反応させた。更にそ
の溶液中に、硝酸パラジウム0.7484g(24.0
65mol%)と硝酸銀1.189g(51.87mo
l%)と水酸化アンモニウムで溶解した溶液30ccを
加えた。そして、溶液中のパラジウムイオンと銀イオン
とを金属に還元反応させた。製造された銀−パラジウム
複合粉末は、酸化増量が大きく、中に針状結晶が混入し
て印刷に不適正な粉末形状であった。
0.7484g(24.065mol%)と水酸化アン
モニウムで溶解した溶液10ccを加え、そして、溶液
中のパラジウムイオンを金属に還元反応させた。更にそ
の溶液中に、硝酸パラジウム0.7484g(24.0
65mol%)と硝酸銀1.189g(51.87mo
l%)と水酸化アンモニウムで溶解した溶液30ccを
加えた。そして、溶液中のパラジウムイオンと銀イオン
とを金属に還元反応させた。製造された銀−パラジウム
複合粉末は、酸化増量が大きく、中に針状結晶が混入し
て印刷に不適正な粉末形状であった。
【0030】
【比較例2】蒸留水300ccに硫酸ヒドラジン5gを
溶解し40℃に保持した溶液中に、予め硝酸パラジウム
1.4968g(48.13mol%)とを水酸化アン
モニウムで溶解した溶液10ccを加え、そして、溶液
中のパラジウムイオンを金属に還元反応させた。更にそ
の溶液中に、硝酸銀1.189g(51.87mol
%)と水酸化アンモニウムで溶解した溶液30ccを加
えた。そして、溶液中の銀イオンを金属に還元反応させ
た。製造された銀−パラジウム複合粉末は、樹脂状の結
晶が混入して印刷に不適切な粉末形状であった。
溶解し40℃に保持した溶液中に、予め硝酸パラジウム
1.4968g(48.13mol%)とを水酸化アン
モニウムで溶解した溶液10ccを加え、そして、溶液
中のパラジウムイオンを金属に還元反応させた。更にそ
の溶液中に、硝酸銀1.189g(51.87mol
%)と水酸化アンモニウムで溶解した溶液30ccを加
えた。そして、溶液中の銀イオンを金属に還元反応させ
た。製造された銀−パラジウム複合粉末は、樹脂状の結
晶が混入して印刷に不適切な粉末形状であった。
【0031】
【比較例3】 (1) 蒸留水300ccに硫酸ヒドラジン5gを溶解
し40℃に保持した溶液中に予め水酸化アンモニウムを
溶解した溶液30cc中に約0.2μmのパラジウム粒
子を0.3192g(30mol%)分散させた。更に
その溶液中に、硝酸銀1.189g(70.0mol
%)と水酸化アンモニウムで溶解した溶液30ccを加
えた。そして、溶液中の銀イオンを金属に還元反応させ
た。製造されたコーティング銀−パラジウム粉末は、細
かい0.1μmの粒子が混入し且つ著しい凝集が見られ
印刷に不適切な粉末形状であった。
し40℃に保持した溶液中に予め水酸化アンモニウムを
溶解した溶液30cc中に約0.2μmのパラジウム粒
子を0.3192g(30mol%)分散させた。更に
その溶液中に、硝酸銀1.189g(70.0mol
%)と水酸化アンモニウムで溶解した溶液30ccを加
えた。そして、溶液中の銀イオンを金属に還元反応させ
た。製造されたコーティング銀−パラジウム粉末は、細
かい0.1μmの粒子が混入し且つ著しい凝集が見られ
印刷に不適切な粉末形状であった。
【0032】(2) 又同様に予めL−アスコルビン酸
10gを溶解し40℃に保持した溶液30cc中に約
0.2μmのパラジウム粒子を0.3192g(30m
ol%)分散させた。更にその溶液中に、硝酸銀1.1
89g(70.0mol%)と水酸化アンモニウムで溶
解した溶液30ccを加えた。そして、溶液中の銀イオ
ンを金属に還元反応させた。製造されたコーティング銀
−パラジウム粉末は、細かい0.1μmの粒子が少量混
入し且つ著しい凝集が見られ印刷に不適切な粉末形状で
あった。
10gを溶解し40℃に保持した溶液30cc中に約
0.2μmのパラジウム粒子を0.3192g(30m
ol%)分散させた。更にその溶液中に、硝酸銀1.1
89g(70.0mol%)と水酸化アンモニウムで溶
解した溶液30ccを加えた。そして、溶液中の銀イオ
ンを金属に還元反応させた。製造されたコーティング銀
−パラジウム粉末は、細かい0.1μmの粒子が少量混
入し且つ著しい凝集が見られ印刷に不適切な粉末形状で
あった。
【0033】
【比較例4】蒸留水300ccに硫酸ヒドラジン5gを
溶解し40℃に保持した溶液中に予め水酸化アンモニウ
ムを溶解した溶液30cc中に約0.1μmの銀粒子を
0.755g(70mol%)分散させた。更にその溶
液中に、塩化パラジウムを0.5319g(30.0m
ol%)と水酸化アンモニウムで溶解した溶液30cc
を加えた。そして、溶液中のパラジウムイオンを金属に
還元反応させた。製造されたコーティング銀−パラジウ
ム粉末は、均一分散した約0.3μmの粒子であり、印
刷に適切な粉末形状であった。が、その酸化増量(TG
A)は5.99%(TGは5.41%)と著しく大き
く、コンデンサーの電極としては、特性が悪かった。
溶解し40℃に保持した溶液中に予め水酸化アンモニウ
ムを溶解した溶液30cc中に約0.1μmの銀粒子を
0.755g(70mol%)分散させた。更にその溶
液中に、塩化パラジウムを0.5319g(30.0m
ol%)と水酸化アンモニウムで溶解した溶液30cc
を加えた。そして、溶液中のパラジウムイオンを金属に
還元反応させた。製造されたコーティング銀−パラジウ
ム粉末は、均一分散した約0.3μmの粒子であり、印
刷に適切な粉末形状であった。が、その酸化増量(TG
A)は5.99%(TGは5.41%)と著しく大き
く、コンデンサーの電極としては、特性が悪かった。
【0034】比較例1(1)の結果が示すように、予め
核となる金属粒子を存在させないと、酸化開始温度が低
く、酸化増量率も大きく、コンデンサー特性に劣ってお
り、生成粒子には微細粒子が混入しており均等な大きさ
ではない。また、金属粒子を予め分散させた場合(比較
例1(2))でも、0.2mol%未満では、微細粒子
が混入し均等な大きさの複合粉末は得られない。逆に、
20.0mol%を超えると(比較例1(3))、球状
でない粒子(例えば針状粒子)が生成し印刷特性の著し
く劣ったものとなる。
核となる金属粒子を存在させないと、酸化開始温度が低
く、酸化増量率も大きく、コンデンサー特性に劣ってお
り、生成粒子には微細粒子が混入しており均等な大きさ
ではない。また、金属粒子を予め分散させた場合(比較
例1(2))でも、0.2mol%未満では、微細粒子
が混入し均等な大きさの複合粉末は得られない。逆に、
20.0mol%を超えると(比較例1(3))、球状
でない粒子(例えば針状粒子)が生成し印刷特性の著し
く劣ったものとなる。
【0035】特に、予め分散させる金属粒子が比較例2
〜4のようにパラジウム粉末若しくは銀粉末の全部とす
ると、比較例2または3に示すように粒子の形状が球状
でなかったり粒子の凝集を起こしたりして印刷特性の劣
ったものが得られる。また、銀とパラジウムの分散性が
不均一となる場合も生じ、この場合には酸化増量が著し
く大きくなり(比較例2、比較例4)、コンデンサー電
極には不適である。
〜4のようにパラジウム粉末若しくは銀粉末の全部とす
ると、比較例2または3に示すように粒子の形状が球状
でなかったり粒子の凝集を起こしたりして印刷特性の劣
ったものが得られる。また、銀とパラジウムの分散性が
不均一となる場合も生じ、この場合には酸化増量が著し
く大きくなり(比較例2、比較例4)、コンデンサー電
極には不適である。
【0036】一方、実施例1(2)及び(3)の本発明
の複合粉末は、酸化開始温度が高く酸化増量も少なめで
あり、且つ粒子の大きさがほぼ均等に揃ったものであ
る。
の複合粉末は、酸化開始温度が高く酸化増量も少なめで
あり、且つ粒子の大きさがほぼ均等に揃ったものであ
る。
【0037】
【実施例2】蒸留水300ccに抱水ヒドラジン10g
を溶解し40℃に保持した溶液中に、予め硝酸パラジウ
ム0.04986g(1.604mol%)を水酸化ア
ンモニウムで溶解した溶液10ccを加えた。そして、
溶液中のパラジウムイオンを金属に還元反応させた。更
にその溶液中に、硝酸パラジウム1.44694g(4
6.526mol%)と硝酸銀1.189g(51.8
7mol%)とを水酸化アンモニウムで溶解した溶液3
0ccを加えた。そして、溶液中のパラジウムイオンと
銀イオンとを金属に還元反応させ、製造された銀−パラ
ジウム複合粉末は、パラジウムが銀に均一分散した0.
4〜0.6μmの印刷特性に適した粉末であった。
を溶解し40℃に保持した溶液中に、予め硝酸パラジウ
ム0.04986g(1.604mol%)を水酸化ア
ンモニウムで溶解した溶液10ccを加えた。そして、
溶液中のパラジウムイオンを金属に還元反応させた。更
にその溶液中に、硝酸パラジウム1.44694g(4
6.526mol%)と硝酸銀1.189g(51.8
7mol%)とを水酸化アンモニウムで溶解した溶液3
0ccを加えた。そして、溶液中のパラジウムイオンと
銀イオンとを金属に還元反応させ、製造された銀−パラ
ジウム複合粉末は、パラジウムが銀に均一分散した0.
4〜0.6μmの印刷特性に適した粉末であった。
【0038】
【実施例3】蒸留水300ccに硫酸ヒドラジン5gを
溶解し40℃に保持した溶液中に、予め硝酸銀0.01
7g(1.0mol%)を水酸化アンモニウムで溶解し
た溶液10ccを加えた。そして、溶液中の銀イオンを
金属に還元反応させた。更にその溶液中に、硝酸パラジ
ウム0.6912g(30.0mol%)と硝酸銀1.
172g(69.0mol%)とを水酸化アンモニウム
で溶解した溶液30ccを加えた。そして、溶液中のパ
ラジウムイオンと銀イオンとを金属に還元反応させた。
製造された銀−パラジウムの複合粉末は、パラジウムが
銀に均一分散した0.4〜0.5μmの印刷特性に適し
た粉末であった。
溶解し40℃に保持した溶液中に、予め硝酸銀0.01
7g(1.0mol%)を水酸化アンモニウムで溶解し
た溶液10ccを加えた。そして、溶液中の銀イオンを
金属に還元反応させた。更にその溶液中に、硝酸パラジ
ウム0.6912g(30.0mol%)と硝酸銀1.
172g(69.0mol%)とを水酸化アンモニウム
で溶解した溶液30ccを加えた。そして、溶液中のパ
ラジウムイオンと銀イオンとを金属に還元反応させた。
製造された銀−パラジウムの複合粉末は、パラジウムが
銀に均一分散した0.4〜0.5μmの印刷特性に適し
た粉末であった。
【0039】
【実施例4】蒸留水300ccに硫酸ヒドラジン5gを
溶解し40℃に保持した溶液中に、予め硝酸銀0.00
849g(0.5mol%)と硝酸パラジウム0.01
15g(0.5mol%)を水酸化アンモニウムで溶解
した溶液10ccを加えた。そして、溶液中の銀イオン
及びパラジウムイオンを金属に還元反応させた。更にそ
の溶液中に、硝酸パラジウム0.6797g(29.5
mol%)と硝酸銀1.1806g(69.5mol
%)とを水酸化アンモニウムで溶解した溶液30ccを
加えた。そして、溶液中のパラジウムイオンと銀イオン
とを金属に還元反応させた。製造された銀−パラジウム
複合粉末は、パラジウムが銀に均一分散した0.4〜
0.5μmの印刷特性に適した粉末であった。
溶解し40℃に保持した溶液中に、予め硝酸銀0.00
849g(0.5mol%)と硝酸パラジウム0.01
15g(0.5mol%)を水酸化アンモニウムで溶解
した溶液10ccを加えた。そして、溶液中の銀イオン
及びパラジウムイオンを金属に還元反応させた。更にそ
の溶液中に、硝酸パラジウム0.6797g(29.5
mol%)と硝酸銀1.1806g(69.5mol
%)とを水酸化アンモニウムで溶解した溶液30ccを
加えた。そして、溶液中のパラジウムイオンと銀イオン
とを金属に還元反応させた。製造された銀−パラジウム
複合粉末は、パラジウムが銀に均一分散した0.4〜
0.5μmの印刷特性に適した粉末であった。
【0040】
【実施例5】蒸留水300ccに硫酸ヒドラジン5gを
溶解し40℃に保持した溶液中に、予め硝酸パラジウム
0.0230g(1.0mol%)を水酸化アンモニウ
ムで溶解した溶液10ccを加えた。そして、溶液中の
パラジウムイオンを金属に還元反応させた。更にその溶
液中に、硝酸パラジウム0.20736g(9.0mo
l%)と硝酸銀1.5288g(90.0mol%)と
を水酸化アンモニウムで溶解した溶液30ccを加え
た。そして、溶液中のパラジウムイオンと銀イオンとを
金属に還元反応させた。製造された銀−パラジウム複合
粉末は、パラジウムが銀に均一分散した0.3〜0.6
μmの印刷特性に適した粉末であった。
溶解し40℃に保持した溶液中に、予め硝酸パラジウム
0.0230g(1.0mol%)を水酸化アンモニウ
ムで溶解した溶液10ccを加えた。そして、溶液中の
パラジウムイオンを金属に還元反応させた。更にその溶
液中に、硝酸パラジウム0.20736g(9.0mo
l%)と硝酸銀1.5288g(90.0mol%)と
を水酸化アンモニウムで溶解した溶液30ccを加え
た。そして、溶液中のパラジウムイオンと銀イオンとを
金属に還元反応させた。製造された銀−パラジウム複合
粉末は、パラジウムが銀に均一分散した0.3〜0.6
μmの印刷特性に適した粉末であった。
【0041】以上の実施例と比較例で製造した銀−パラ
ジウム複合粉末の大きさと形状を表1及び表2にまとめ
た。
ジウム複合粉末の大きさと形状を表1及び表2にまとめ
た。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】また、実施例1及び比較例1〜4について
生成した複合粉末の熱特性を調べた。結果を表3に示
す。また、同時に各複合粉末の粒子の形状を表わす電子
顕微鏡写真(×1000及び×5000)を図1〜図9に示す。
生成した複合粉末の熱特性を調べた。結果を表3に示
す。また、同時に各複合粉末の粒子の形状を表わす電子
顕微鏡写真(×1000及び×5000)を図1〜図9に示す。
【0045】
【表3】
【図1】本発明の一実施態様である、実施例1(2)で
製造した銀−パラジウム複合粉末の粒子構造を表わす電
子顕微鏡写真であり、(a)は倍率×1000であり、
(b)は(a)の白枠部分を更に拡大した(×5000)も
のである。
製造した銀−パラジウム複合粉末の粒子構造を表わす電
子顕微鏡写真であり、(a)は倍率×1000であり、
(b)は(a)の白枠部分を更に拡大した(×5000)も
のである。
【図2】本発明の別の一実施態様である、実施例1
(3)で製造した銀−パラジウム複合粉末の粒子構造を
表わす電子顕微鏡写真であり、(a)は倍率×1000であ
り、(b)は(a)の白枠部分を更に拡大した(×500
0)ものである。
(3)で製造した銀−パラジウム複合粉末の粒子構造を
表わす電子顕微鏡写真であり、(a)は倍率×1000であ
り、(b)は(a)の白枠部分を更に拡大した(×500
0)ものである。
【図3】本発明に対する比較品である、比較例1(1)
で製造した銀−パラジウム複合粉末の粒子構造を表わす
電子顕微鏡写真であり、(a)は倍率×1000であり、
(b)は(a)の白枠部分を更に拡大した(×5000)も
のである。
で製造した銀−パラジウム複合粉末の粒子構造を表わす
電子顕微鏡写真であり、(a)は倍率×1000であり、
(b)は(a)の白枠部分を更に拡大した(×5000)も
のである。
【図4】本発明に対する別の比較品である、比較例1
(2)で製造した銀−パラジウム複合粉末の粒子構造を
表わす電子顕微鏡写真であり、(a)は倍率×1000であ
り、(b)は(a)の白枠部分を更に拡大した(×500
0)ものである。
(2)で製造した銀−パラジウム複合粉末の粒子構造を
表わす電子顕微鏡写真であり、(a)は倍率×1000であ
り、(b)は(a)の白枠部分を更に拡大した(×500
0)ものである。
【図5】本発明に対する更なる比較品の一つである、比
較例1(3)で製造した銀−パラジウム複合粉末の粒子
構造を表わす電子顕微鏡写真であり、(a)は倍率×10
00であり、(b)は(a)の白枠部分を更に拡大した
(×5000)ものである。
較例1(3)で製造した銀−パラジウム複合粉末の粒子
構造を表わす電子顕微鏡写真であり、(a)は倍率×10
00であり、(b)は(a)の白枠部分を更に拡大した
(×5000)ものである。
【図6】本発明に対する更なる比較品の一つである、比
較例2で製造した銀−パラジウム複合粉末の粒子構造を
表わす電子顕微鏡写真であり、(a)は倍率×1000であ
り、(b)は(a)の白枠部分を更に拡大した(×500
0)ものである。
較例2で製造した銀−パラジウム複合粉末の粒子構造を
表わす電子顕微鏡写真であり、(a)は倍率×1000であ
り、(b)は(a)の白枠部分を更に拡大した(×500
0)ものである。
【図7】本発明に対する更なる比較品の一つである、比
較例3(1)で製造した銀−パラジウム複合粉末の粒子
構造を表わす電子顕微鏡写真であり、(a)は倍率×10
00であり、(b)は(a)の白枠部分を更に拡大した
(×5000)ものである。
較例3(1)で製造した銀−パラジウム複合粉末の粒子
構造を表わす電子顕微鏡写真であり、(a)は倍率×10
00であり、(b)は(a)の白枠部分を更に拡大した
(×5000)ものである。
【図8】本発明に対する更なる比較品の一つである、比
較例3(2)で製造した銀−パラジウム複合粉末の粒子
構造を表わす電子顕微鏡写真であり、(a)は倍率×10
00であり、(b)は(a)の白枠部分を更に拡大した
(×5000)ものである。
較例3(2)で製造した銀−パラジウム複合粉末の粒子
構造を表わす電子顕微鏡写真であり、(a)は倍率×10
00であり、(b)は(a)の白枠部分を更に拡大した
(×5000)ものである。
【図9】本発明に対する更なる比較品の一つである、比
較例4で製造した銀−パラジウム複合粉末の粒子構造を
表わす電子顕微鏡写真であり、(a)は倍率×1000であ
り、(b)は(a)の白枠部分を更に拡大した(×500
0)ものである。
較例4で製造した銀−パラジウム複合粉末の粒子構造を
表わす電子顕微鏡写真であり、(a)は倍率×1000であ
り、(b)は(a)の白枠部分を更に拡大した(×500
0)ものである。
フロントページの続き (72)発明者 猿木 友理恵 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内 (72)発明者 滝本 昭夫 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内 (72)発明者 塚脇 令治 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内 (72)発明者 中山 和尊 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内 (72)発明者 合瀬 弘正 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内
Claims (4)
- 【請求項1】銀及びパラジウムの添加総合計量の0.2
〜20.0mol%の銀粉末若しくはパラジウム粉末若
しくは銀−パラジウム複合粉末を核として予め分散させ
た溶液中に還元剤を添加し、更に銀塩とパラジウム塩が
溶解する混合溶液を分散させ、同時に銀とパラジウムに
還元して前記銀粉末若しくはパラジウム粉末若しくは銀
−パラジウム複合粉末上に析出させることを特徴とする
銀−パラジウム複合粉末の製造方法。 - 【請求項2】還元剤を含有した溶液中に所定量の銀塩又
はパラジウム塩が溶解している溶液を混合分散させて、
還元析出した銀粉末若しくはパラジウム粉末若しくは銀
−パラジウム複合粉末を再度分散させて核として用いる
ことを特徴とする請求項1記載の銀−パラジウム複合粉
末の製造方法。 - 【請求項3】前記還元剤がヒドラジン化合物から選択さ
れた少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1又
は2記載の銀−パラジウム複合粉末の製造方法。 - 【請求項4】請求項1記載の方法により製造される、銀
とパラジウムが均一に分散し且つ粒子径が0.2〜1.
0μmであることを特徴とする銀−パラジウム複合粉
末。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27597793A JPH07109505A (ja) | 1993-10-08 | 1993-10-08 | 銀−パラジウム複合粉末の製造方法及び銀−パラジウム複合粉末 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27597793A JPH07109505A (ja) | 1993-10-08 | 1993-10-08 | 銀−パラジウム複合粉末の製造方法及び銀−パラジウム複合粉末 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07109505A true JPH07109505A (ja) | 1995-04-25 |
Family
ID=17563063
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27597793A Withdrawn JPH07109505A (ja) | 1993-10-08 | 1993-10-08 | 銀−パラジウム複合粉末の製造方法及び銀−パラジウム複合粉末 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07109505A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102554264A (zh) * | 2012-02-28 | 2012-07-11 | 东北大学 | 导电浆料用银钯合金粉的制备方法 |
JP2021511442A (ja) * | 2018-01-24 | 2021-05-06 | ナノガップ スブ−エネエメ−パウダー ソシエダッド アノニマ | 原子量子クラスターの生成方法 |
CN114160804A (zh) * | 2021-11-17 | 2022-03-11 | 武汉船用电力推进装置研究所(中国船舶重工集团公司第七一二研究所) | 一种亚微米级单分散银钯粉的制备方法 |
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1993
- 1993-10-08 JP JP27597793A patent/JPH07109505A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102554264A (zh) * | 2012-02-28 | 2012-07-11 | 东北大学 | 导电浆料用银钯合金粉的制备方法 |
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